セールス・プロモーションの 手段とその効果

セールス・プロモーションの
手段とその効果
北海学園大学経営学部 3年
中村美紀子,中村洋平
2009.12.17
目次
 第1章 研究目的
 第2章 セールス・プロモーションに
ついての事前研究
 第3章 仮説設定
 第4章 調査方法
 第5章 分析結果
 第6章 研究のまとめ
第1章
研究目的
セールスプロモーション(SP)
消費者の行動に焦点が当てられ
たマーケティング手段であり、
その目的は消費者の行動に直接
的に影響を与える。
 多種多様なSPの手段があり、意識しな
くとも我々の周りには数多くSPが存在
 SPの重要性が増してきている
 SPの手段などを研究することで重要性
を増したSPの効果、役割を再確認する
第2章
セールス・プロモーション
についての事前研究
SPの目的
① 需要の喚起、刺激、
およびそれらによる需要創成
② 販売抵抗の除去
③ 製品や店舗に対する
ロイヤルティの促進
④ 販売促進のための調整
SPの特徴
① 消費者の購買に直接的に働きかける
ことができ、即効性が期待できる
② ターゲットを絞ることができる
③ 多様な方法・手段をとることができる
④ 少額の費用でも実施可能である
⑤ 1店舗のみでも、また少人数を対象に
することができる
セールスプロモーションのタイプ
メーカー
トレード・
プロモーション
消費者
流通業
小売業
プロモーション
プロモーション
消費者
タイプ別にみた
セールスプロモーション手段
小売業プロモーション
トレード・プロモーション
消費者プロモーション
値引き
アローワンス
サンプリング
特別陳列
コンテスト
モニタリング
チラシ
特別出荷
クーポニング
デモンストレーション販売
販売助成
スイープ・ステークス
クーポニング
プレミアム
増量パック
バンドル
キャッシュ・バック
コンテスト
SP手段への期待
認知度アップ
イメージアップ
売上アップ
サンプリング
◎
○
○
プレミアム
○
○
○
コンテスト
○
◎
○
クーポン
×
×
△
値引き
△
×
◎
第3章
仮設設定
疑問
 セールスプロモーションについていろい
ろ調べた結果
 それぞれの商品に対して最適なSP
というものがあるのか?
仮説①
 飲料に関しては
値引きと
プレミアムが
効果的なSP手段である
理由:それほどこだわりのある人がいな
いため、安いほう、おまけのある
ほうにいきやすい
仮説②
 お菓子類に関しては
値引きとプレミアムが
効果のあるSP手段である
理由:飲料と同じくそれほどこだわりの
ある人がいないと思われるため,
安いほうにいきやすい
仮説③
 化粧品・整髪料に関しては
サンプリングとクーポンが
効果的なSP手段である
理由:化粧品などは実際に使ってみなけ
ればわからない面が多いため
アンケート調査の目的
各商品におけるもっとも効
果のあるSPを明らかにする
第4章
調査方法
アンケート対象
北海学園大学経営学部に在籍する学生 11月4日に実施:
経営統計学概論(Ⅰ部)
11月10日に実施:
マーケティングコミュニケーショ(Ⅰ部)
両方の受講者 合計100名
アンケートの質問内容
① いつも買う商品があると仮定して、
その商品と各SPが行われている商品と
比較してどのSP商品を選択するか
② ①で値引きを選んだ人に対し、どのく
らい割り引かれたら購入するか
③ お店に行ったときに惹かれるSPを上位
3つ選択してもらう
アンケート項目
飲料
b. お菓子類 学生にとって
c. 化粧品・整髪料 身近な商品
a.
第5章
分析結果
(人)
(点)
※1位を3点、2位を2点、3位を1点
として合計して点数化
(人)
(点)
※1位を3点、2位を2点、3位を1点
として合計を点数化
(人)
(点)
※1位を3点、2位を2点、
3位を1点として合計を点数化
アンケートからわかったこと

いずれの商品も値引き、増量が強い

いずれの商品もスイープステークス、バンドル
は弱い

化粧品、整髪料に関してはほかに比べてサン
プリングの効果も大きい

化粧品、整髪料では値引き割合もほかより若
干高め
仮説の検証① 飲料
質問①
選択されるSP手段で多
かったのは上から順に
値引き、プレミアム、
増量であった

質問③
惹かれるSP手段として
は上から順に
値引き、増量、気分・
直感であった

仮説通り、値引きは強かった。
しかし、プレミアムは質問①で2位であったが、
質問③では4位であったため、それほど重視され
ていないといえる
仮説の検証② お菓子
質問①
選択されるSP手段で多
かったのは上から順に
値引き、増量、プレミア
ムであった

質問③
惹かれるSP手段としては
上から順に
値引き、増量、気分・直
感であった

仮説通り、値引きが強い。
仮説のプレミアムは質問①では3位だが、質問③では4位
のためそれほど重視されていないと考えられる。
仮説にはないが増量のほうが両方の質問に2位で入ってい
るため、こちらのほうが重視されるものだと考えられる
仮説の検証③ 化粧品・整髪料
質問①
選択されるSP手段とし
ては上から順に
値引き、サンプリング
、増量であった

質問③
惹かれるSP手段として
は上から順に
値引き、増量、サンプ
リングであった

仮説であった最も惹かれるのがサンプリングいう
のは外れて値引きであったが、ほかの商品と比
べてもサンプリングが上位に入っているため化
粧品、整髪料に関してはサンプリングの効果
も大きいと考えられる
第6章
研究のまとめ
仮説の検証 まとめ
仮説①:飲料に効くSP手段は「値引き」「プレミアム」
である。
一部検証された

仮説②:お菓子類に効くSP手段は「値引き」「プレミア
ム」である。
一部検証された


仮説③:化粧品・整髪料に効くSP手段は「サンプリン
グ」「クーポン」である。
一部検証された
 アンケートの結果がどれも値引きが
強いというものであった。化粧品・
整髪料に関してはサンプリングが最
も強いと考えていたのでこれは意外
な結果であった。
今後の課題
 次にSPについて調べるときにはこの
「値引き」を超えるようなSP手段と
いうのがないのかを考えていきたい。