リサイクル三層立上り部 - プラスチック・マスマンホール協会

プラスチック・マスマンホール協会規格
硬質塩化ビニル製ます・小型マンホール用
リサイクル三層立上り部
PMMS 301
2009. 2 改正
まえがき
硬質塩化ビニル製ます・小型マンホール用リサイクル三層立上り部は、使用済みの硬質塩
化ビニル管、継手並びに硬質塩化ビニル製ます、小型マンホール等を主体とする再生材を用
いた製品である。
このリサイクル活動及び製品の普及促進を図るために、平成 14 年7月に P M M S
301とし
て規格化された。
今回、関連規格である J I S K 9797、J I S K 6815- 1、J I S K 6815- 2 、A S- 62等の改正が行われ、
整合性を図るために規格の改正を行った。
主な改正内容は、次のとおりである。
(1) 材料については J I S K 6900に準拠した。
(2) 立上り部の性能について内容を変更した。
(3) 試験方法の試験片、試験の種類に引張破断伸びを追加した。
(4) 試験方法の引張試験は、J I S K 6815- 1、J I S K 6815- 2に準拠した。
(5) 耐薬品性試験の試験液の種類から硝酸を削除した。
(6) 製造方法は J I S K 9797に準拠した。
本規格は、規格本文と解説からなっており、規格本文を解説によって補足している。
1
P M M S 301−2009
プラスチック・マスマンホール協会規格 硬質塩化ビニル製ます・小型マンホール用リサイクル三層立上り部
1. 適用範囲
この規格は、硬質塩化ビニル製ます及び小型マンホールを構成する立上り部に用いるリサ
イクル三層立上り部(以下、
「三層立上り部」という。
)について規定する。
2. 種 類
三層立上り部の種類は表−1による。
表−1 三層立上り部の種類
種 類
リサイクル三層立上り部
略 号
呼び径
呼び
管径
高さ
150
1000、2000
200
700、900、1100、2000
RS − MVU
300
ゴム輪受口形
リサイクル三層立上り部
(単位:mm)
RS − MVR
300
600、900、1200、1500、
2000
600、900、1200、1500、
2000
3.材料及び製造方法
3. 1 外層及び内層
管の外層及び内層の材料は、良質な塩化ビニル重合体とし、管の性能に悪影響を及ぼさ
ない良質な安定剤、顔料などを配合したものとする。ただし、硬質塩化ビニル製の管・継手
による再生プラスチック注(1)を用いることができる。
なお、硬質塩化ビニル製の管・継手による再利用プラスチック注(2)は用いず、可塑剤を添加
してはならない。
注(1)再生プラスチックとは、JIS K 6900(プラスチック−用語)に規定される定義であって、加工業者
の工場においてあらかじめ成形、押出しなどによって加工された後に、その同じ工場内で再加工
されている裁ち落とし、又は不合格となった成形品から調整した熱可塑性プラスチック。
注(2)再利用プラスチックとは、JIS K 6900(プラスチック−用語)に規定される定義であって、清浄に
してかつ粉砕した廃棄物品から調整したプラスチック。
3. 2 中間層
管の中間層の材料は、硬質塩化ビニル製の管・継手による再利用プラスチックを主体と
する。なお、可塑剤を含むものを用いたり、可塑剤を添加してはならない。
2
3. 3 継手用ゴム輪
管の接合に使用する継手用ゴム輪は、水密性が確保でき耐久性があるものでなければな
らない。ゴム輪の材料は、JIS K 6353-1997(水道用ゴム)のⅠ類 A に適合したもので、オ
ゾン劣化及び浸せき試験については塩化ビニル管・継手協会規格AS 61(下水道用硬質ビニ
ル管用ゴム輪)に合格したものを使用する。
4. 品 質 4. 1 色
三層立上り部の色は灰青色を標準とする。
4. 2 外 観
三層立上り部の内外面は、滑らかで、使用上有害なきず、割れなどの欠点があってはな
らない。
4. 3 構 造
三層立上り部の断面構造は、図−1に示すものとし、外層、中間層、内層の三層により形成
される。
4. 4 形状及び寸法
(1)三層立上り部の形状は実用的に真っすぐで、かつ、正円とみなすことができ、その両
端面は立上り部の軸に対して直角でなければならない。
(2)三層立上り部の形状及び寸法は図−2〜5のとおりとする。
なお、呼び高さ H は受渡当事者間の協定による場合は、他の高さとすることができる。
3
外層
内層
中間層
外径D
全体厚さt
中間層厚
外層厚さts
内層厚さts
(単位:mm)
外 径
呼び径
D
許容差
厚 さ
全体厚さ
許容差
(最小)
t
参 考
内層・外層厚さ
1m当りの
ts(最小) 質量(kg/m)
150
165.0
±0.5
5.1
+0.8
0.6
3.941
200
216.0
±0.7
6.5
+1.0
0.7
6.572
300
318.0
±1.0
9.2
+1.4
1.0
13.701
注1. 平均外径の許容差とは、任意断面における相互に等間隔な2方向の外径
の測定値の平均値
(平均外径)
と基準寸法との差をいう。
2. 内層・外層厚さとは、管の任意断面における相互に等間隔各4か所の測定
値の平均値をいう。
3. 表中の1m当りの質量とは、
中心外径・中心厚さで、密度1.43g/cm3で計算し
たものである。
図−1 リサイクル三層立上り部断面寸法(共通)
4
(単位:)
A部
A部詳細図
15~30°
d
約5mm
D
(単位:mm)
差し口外径
D
許容差
近似内径
d
150
165.0
±0.5
154
200
216.0
±0.7
202
300
318.0
±1.0
298
呼び径
注1. 差し口外径Dとは、任意箇所における
相互に等間隔な2方向以上の外径測
定値の平均値とする。
2. 呼び径300については、硬質塩化ビニ
ル製小型マンホールに用いる場合は、破
線で示す形状とする。
図−2 リサイクル三層立上り部差し口寸法(共通)
5
l
e
d
ゴム輪
d1
(単位:mm)
受口内径
呼び径
e
d1
(最小)
300
接合長さ 受口長さ 近似内径
319.3
l
d
(最小) (最大) (参考)
62
150
298
注1. ゴム輪の形状及びゴム輪周辺部の形状は、規定し
ない。
2. 受口内径d 1は、直角2方向以上の内径測定値の
平均値とする。
図−3 リサイクル三層立上り部ゴム輪受口寸法(共通)
6
呼び径 300
H
H
呼び径 150、200
(単位:mm)
呼び高さ
呼び径
H
150
1000、2000
200
700、900、1100、2000
300
600、900、1200、1500、
2000
許容差
±10
-0
図−4 リサイクル三層立上り部
(略号 RS − MVU)
7
H
(単位:mm)
呼び高さ
呼び径
300
H
600、900、1200、1500、
2000
許容差
-0
図−5 ゴム輪受口形リサイクル三層立上り部
(略号 RS − MVR)
8
4. 5 性 能
三層立上り部の性能は 5.によって試験したとき、表−2に適合しなければならない。
表−2 立上り部の性能
性 能
性能項目
引張降伏強さ
45MPa 以上
引張破断伸び
80%以上
偏平強さ
適 用
呼び径
圧縮量(㎜)
線荷重(kN/m)
150
8
3.38 以上
200
11
4.28 以上
300
16
5.52 以上
全種類
耐負圧性
0.078MPa で負圧の変動がないこと。
耐薬品性
各試験液とも質量変化度が±0.20㎎/c㎡以内
全種類
76℃以上
全種類
ビカット軟化温度
ゴム輪接合部
5. 試験方法
5. 1 試験片
試験片は、供試体から表−3によって作製する。引張試験、偏平試験及びビカット軟化温度試験
に用いる試験片は、試験に先立って23℃±2℃の温度で1時間以上状態調節しなければならない。
表−3 試験片
試験片の作り方
試験の種類
試験片の形状
外観、形状、寸法
製品のまま
製品のままとする。
引張試験
ダンベル状
引張破断伸び
試験片の数
試験結果
─
─
三層立上り部は図− 6 のとおり切
り取る。
2個
平均値に
よる。
ダンベル状
図− 6 のダンベル中心からほぼ等距
離に標線を引く。
2個
─
偏平試験
管 状
三層立上り部からの長さ300 ㎜以
上を切り取る。
1個
─
負圧試験
接合状態
インバート部の各接合部に三層立上
り部を接合し、全長を 300 ㎜以上
切り取り、端部をシールする。
1個
─
耐薬品性試験
弧 状
各試験液
ごとに 2 個
平均値に
よる。
2個
平均値に
よる。
三層立上り部から長さ約50㎜の管
状片を切り取り、
これから弦の長さ
(幅)
約25㎜に切り取る。
三層立上り部から長さ10㎜〜50㎜、幅
ビカット軟化
温度試験
弧 状
10㎜〜20㎜及び厚さは、2.4㎜〜6㎜の
試験片を切り取る。厚さが6㎜を超える
場合は、片面を機械加工によって削
り、
その厚さ約4㎜とする。
この場合、試
験面は機械加工をしない面とする。
9
B
b
R
標線
f
l
L
(単位:mm)
L
l
f
B
b
R
100
35
25±1
15
10±0.5
25
図−6 ダンベル試験片
5. 2 外観及び形状
三層立上り部の外観及び形状は、目視によって調べる。
5. 3 寸 法
三層立上り部の寸法は、J I S B 7502(マイクロメータ)に規定するマイクロメータ、
J I S B 7507(ノギス)に規定するノギス、J I S B 7512(鋼製巻尺)に規定する鋼製巻尺又はこれ
らと同等以上の精度をもつものを用いて測定する。
5. 4 引張試験
管の外層及び内層の材料の引張降伏強さの試験並びに管の引張破断伸びの試験は、J I S K 6815 -1
(熱可塑性プラスチック管−引張特性の求め方−第 1 部:一般試験方法­)及び J I S K 6815 - 2(熱
可塑性プラスチック管−引張特性の求め方− 第 2 部:硬質塩化ビニル(PVC-U)管、耐熱製
硬質塩化ビニル(PVC-C)管及び耐衝撃性硬質塩化ビニル(PVC-HI)管)による。ただし、
管の外層及び内層材料の引張降伏強さの試験は、同一材料で成形した管又は同一材料で成形
した板から試験片を作製して行う。
なお、管の外層及び内層の材料の引張降伏強さの試験を、同一材料で成形した管から試験
片を作製して行う場合、並びに管の引張破断伸びの試験を行う場合は、J I S K 6815 - 1(熱可塑
性プラスチック管−引張特性の求め方−第 1 部:一般試験方法)及び状態調整は、23℃±2℃
に準じて行う。
10
5. 5 偏平試験
試験片より大きい 2 枚の平板間に試験片をはさみ、三層立上り部の軸に直角の方向に毎分
10 ㎜ ±2 ㎜の速さで、表−2の圧縮量まで試験片を圧し、そのときの荷重を調べ、試験片の長
さ 1 mに換算して、線荷重(kN/m)を算出する。
なお、試験時の温度は 23℃±2℃とする。
5. 6 負圧試験
試験片の一端を真空ポンプに接続して 0.078MPa の負圧にし、1分間放置する。負圧計によ
って負圧の変動を調べる。
試験時の温度は常温注(3)とする。
注(3)
常温とは、5℃〜 35℃〔J I S Z 8703(試験場所の標準状態)
の温度 15 級〕とする。
5. 7 耐薬品性試験
試験片を表−4の各試験 液に60℃±2℃で 5 時間浸せきした後、流水中で 5 秒間 洗浄し(水に
よる浸せきの場合は行わない。)
、
乾いた布で表面の水分を拭き取り、
はかり瓶に入れて質量を量る。
2
次の式(1)によって質量変化度 m (㎎/㎝
c
)
を算出する。
m b−m a
mc=
S
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
ここに、
m a:試験片の浸せき前の質量(㎎)
m b:試験片の浸せき後の質量(㎎)
S:試験片の表面積(㎝2)
表−4 試験液の純度及び濃度
試験液の種類
試験液の純度及び濃度
水
塩化ナトリウム溶液
硫 酸
水酸化ナトリウム溶液
蒸留水又はイオン交換水
J I S K 8150[塩化ナトリウム(試薬)]の塩化ナトリウムの 10%水溶液
J I S K 8951[硫酸(試薬)
]の硫酸の 30%水溶液
J I S K 8576[水酸化ナトリウム(試薬)]の水酸化ナトリウムの 40%水溶液
5. 8 ビカット軟化温度試験
ビカット軟化温度試験の試験片の上下両面は平滑でひび、割れ、気泡等のないもので表−3
に従い、これを日本下水道協会規格 J S W A S K −1
(下水道用硬質塩化ビニル管)によって試
験を行う。この場合、試験片に加える試験荷重は、50N±1N とし、伝熱媒体の昇温速度は、
毎時 50℃ ±5℃とする。
11
6.試験結果の数値の表し方
試験結果は、規定の数値より 1 けた下の位まで求め、J I S Z 8401(数値の丸め方)によって丸める。
7.検 査
三層立上り部の検査は、5.によって試験し、4.の規定に適合しなければならない。
なお、検査方法は、受渡当事者間の協定による。
8.表 示
三層立上り部の外側には、容易に消えない方法で、次の事項を表示しなければならない。
(1)種類又はその略号
(2)呼び径
(3)材質記号(∞ PVC-U)
(4)製造年又はその略号
(5)製造業者名又はその略号
(6)
又は の記号
引用規格 : J I S B 7502
J I S B 7507
J I S B 7512
J I S K 6353- 1997
J I S K 6815−1
J I S K 6815−2
J I S K 6900
J I S K 8150
J I S K 8576
J I S K 8951
J I S Z 8401
J I S Z 8703
A S 61
マイクロメータ
ノギス
鋼製巻尺
水道用ゴム
熱可塑性プラスチック管−引張特性の求め方−第 1 部:一般試験方法 熱可塑性プラスチック管−引張特性の求め方−第 2 部:硬質塩化ビニル(PVC-U)管
耐熱性硬質塩化ビニル(PVC-C)管及び耐衝撃性硬質塩化ビニル(PVC-HI)管
プラスチック−用語 塩化ナトリウム(試薬)
水酸化ナトリウム(試薬)
硫酸(試薬)
数値の丸め方
試験場所の標準状態
下水道用硬質塩化ビニル管用ゴム輪
関連規格 : J I S K 9797
J I S Z 8203
J I S Z 8301
J S W A S K −1
J S W A S K −7
J S W A S K −9
A S 62 P M M S 002
P M M S 004
P M M S 005
P M M S 301
リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管
国際単位
(SI)
及びその使い方
規格票の様式及び作成方法
下水道用硬質塩化ビニル管
下水道用硬質塩化ビニル製ます
下水道用硬質塩化ビニル製小型マンホール
下水道用リサイクル三層硬質塩化ビニル管(RS-VU)
硬質塩化ビニル製宅地ます
硬質塩化ビニル製公共ます
硬質塩化ビニル製小型マンホール
リサイクル三層立入り部
12
P M M S 301−2009
硬質塩化ビニル製ます・小型マンホール用リサイクル三層立上り部 解説
Ⅰ.規格改正について
当協会は、資源循環型社会の構築という社会的な要請に応え、資源有効利用の観点から塩
化ビニル管・継手協会との協力関係のもと、硬質塩化ビニル管・継手並びに硬質塩化ビニル
製ます、小型マンホール等の回収システムを構築し、再生製品等への利用を促進すべくリサ
イクル活動に取り組んできた。
このリサイクル活動で回収した使用済みの硬質塩化ビニル製ます、小型マンホール及び硬
質塩化ビニル管を主体とするリサイクル材を中間層に使用し、その内外層には未使用原料を
使用したリサイクル三層管が開発された。性能は、VU管とはほぼ同等の性能を有している。
この三層構造の管を硬質塩化ビニル製ます及び硬質塩化ビニル製小型マンホールの構成部材
である立上り部として使用するため、プラスチック・マスマンホール協会規格 P M M S 301(硬
質塩化ビニル製ます・小型マンホール用リサイクル三層立上り部)として 2002 年 7 月
( リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管)、
に制定した。その後、関連規格である J I S K 9797
A S 62(下水道用リサイクル三層硬質塩化ビニル管(RS-VU)
)の改正に伴い、P M M S 301の
内容を整合させ改正した。
参考として、P M M S 301の規格改正経緯を表−5に示す。
表−5 P M M S 301の改正経緯
年 月
改正項目
改正内容
(硬質塩化ビニル製ます・小型 ・硬質塩化ビニル製ます・小型マンホー
2002年 7月 ・P M M S 301
マンホール用リサイクル三層立上り部)制定。 ル用リサイクル三層立上り部の規格化。
(硬質塩化ビニル製ます・小型 ・J I S 及び A S 62規格改正に伴う改正。
2009年 2月 ・P M M S 301
マンホール用リサイクル三層立上り部)改正。
Ⅱ.規格各項について
1.適用範囲
この規格は、硬質塩化ビニル製宅地ます、公共ます及び小型マンホールに使用するリサ
イクル三層立上り部について適用することを規定した。
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2. 種 類
呼び径は、150、200、300 の 3 種類とした。呼び高さは、下記のとおり主たる用途及び
その使用実態を勘案し、表−1の種類を標準とした。
呼び径 150 は、主に宅地ますに用いられる。個々の宅地ますの設置深さは千差万別であ
るが、一軒の戸建て住宅の屋外排水設備に用いられる立上り部の延べ延長は、2 m以下で
ある場合が約半数を占め、3 m以下である場合が、3/4 程度を占めている(当協会調べ)。
このため、呼び径 150 の三層立上り部は、2000(mm)及び 1000(mm) を規格化し、所要
の長さに応じて適宜選択、組合せできる高さ(長さ)とした。
呼び径 200 は、主に公共ますに用いられる。一般的な公共ますの設置深さである 0.8m、
1.0m、1.2m に対応する高さ(長さ)700、900、1100(mm)を規定した。したがって、公
共ますの設計積算にあたっては公共ますの個数に対応した三層立上り部の個数を計上すれ
ばよいこととなる。なお、宅地ますに用いる場合等を考慮して 2000(mm)も規定した。
呼び径 300 は、主に小型マンホールに用いられるため、従来小型マンホール用立上り部
として P M M S 005(硬質塩化ビニル製小型マンホール)に規定されている立上り部の呼び
高さのうち使用頻度の高い 2000(mm)以下のものを規定した。
3.材料及び製造方法
3. 1 材 料
中間層に用いる材料は、硬質塩化ビニル管・継手類を主体とした再利用プラスチック
とすること、並びに内外層の原料は、水密性や維持管理面から必要とされる立上り部表面
の滑らかさを確保することを考慮して、再利用プラスチックを用いないことを規定した。
3. 2 製造方法
J I S K 9797(リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管)に準じた。
4.品 質
4. 1 色
三層立上り部の色は、リサイクル製品であることを明確に識別するため、従来の灰色
とは異なる色として、灰青色を標準とした。
4. 2 外 観
J I S K 9797(リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管)に準じた。
4. 3 構 造
三層構造であることを明記した。
14
4. 4 形状及び寸法
(1)三層立上り部の呼び高さは、表− 1 を標準とするが表− 1 以外の高さ(長さ)のもの
を用いた方が合理的な場合もあることから、受渡当事者間の協定によることができるこ
ととした。
(下水道用
(2)三層立上り部の外径及び全体の厚さは、日本下水道協会規格 J S W A S K −1
硬質塩化ビニル管に合せたが、内外層の厚さの公差は、原料であるリサイクル材の品
質ばらつきが吸収できるよう規定しないこととした。
4. 5 性 能
J I S K 9797(リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管)及び日本下水道協会規格 J S W A S
K−1(下水道用硬質塩化ビニル管)に準じた。
5.試験方法
J I S K 9797(リサイクル硬質ポリ塩化ビニル三層管)
及び日本下水道協会規格 J S W A S K−1(下
水道用硬質塩化ビニル管)に準じた。
7.検 査
ここに規定する検査は、製造業者が製造工程で行う三層立上り部の品質、構造、形状、
寸法及び材質の検査についてである。
8.表 示
日本下水道協会規格 J S W A S K −1(下水道用硬質塩化ビニル管)の規定に準じた項目に
加え、
「資源の有効な利用の促進に関する法律」
(平成 3 年法律第 48 号)通称:
「リサイク
ル法」による材質を表す記号として「∞ PVC-U」の記号を追加した。
また、当協会規格品として品質を保証する観点から、当協会規格の「リサイクル三層立
上り部」であることを表すために、ますに用いる三層立上り部には の記号を、ます
及び小型マンホールに用いる三層立上り部には と の記号を表示することとした。
9.その他
(1)引用規格は、この規格に引用されることによって、この規格の一部を構成する。これら
の引用規格のうちで、発行年を付記してあるものは、記載の年の版だけがこの規格の規
定を構成するものであって、その後の改正版、追補は適用しない。発行年を付記してい
ないものはその最新版(追補を含む。
)を適用する。
(2)形状及び寸法について、
「参考」とは、規格本体の規格内容に関連する事柄を補足する
ものであり、規定の一部ではないことが J I S Z 8301(規格票の様式及び作成方法)に記
載されている。この規格では、使用者、製造業者等の利便性を向上させるため、記載し
た寸法である。
15
正 会 員
アロン化成株式会社
株式会社クボタケミックス
積水化学工業株式会社
タキロンシーアイ株式会社
東 栄 管 機 株 式 会 社
前澤化成工業株式会社
賛助会員
アクアインテック株式会社
桑 原 鋳 工 株 式 会 社
株 式 会 社 サ ン ポ リ
株式会社東北車輌製造所
株 式 会 社 ナ ベ ヤ
株式会社真岡製作所
株式会社水沢鋳工所
事 務 局 〒103-0013 東京都中央区日本橋人形町3丁目7番3号
NCC人形町ビル2F
TEL.03
(5652)
5922
FAX.03
(5652)
5923
ホームページ http://www.pmmkyo.gr.jp/
Eメール [email protected]
不許転載
2009年 2月 発
2017年 4月 改
行
訂
プラスチック・マスマンホール協会
硬質塩化ビニル製ます・小型マンホール用
リサイクル三層立上り部
PMMS 301
規格書
資料コード PMM03-15
2017. 4. TX