プレガバリンを第一選択薬としアミトリプチリンの 併用によって奏功した非

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プレガバリンを第一選択薬としアミトリプチリンの
併用によって奏功した非定型歯痛の 1 例
A case of atypical odontalgia was improved by pregabalin as drug of first
alternative therapy in combination with amitriptyline
○加藤 雄一、永島 未来、石川 結子、吉田 和正、小川 智久、大津 光寛、石井 隆資、
羽村 章、岡田 智雄
日本歯科大学附属病院 心療歯科診療センター
○Yuichi Kato, Miki Nagashima, Yuiko Ishikawa, Kazumasa Yoshida, Tomohisa Ogawa,
Mitsuhiro Ohtsu, Takashi Ishii, Akira Hamura, Tomoo Okada
Clinical center of Psychosomatic Dentistry, The Nippon Dental University Hospital
【 緒言 】歯科心身症患者に薬物療法を行う際、初めは抗うつ薬の処方に抵抗を示す症例が散見さ
れる。今回、疼痛に対し第一選択薬としてプレガバリンを用いたところ疼痛の軽減が見られた事
から、抗うつ薬に対する導入が容易となり、少量のアミトリプチリンを追加する事でさらに疼痛
を抑える事ができた症例を体験したため報告する。
【 症例 】39 歳、女性。4 ∼ 5 日前から下顎前歯部に強い痛みを感じたため当院総合診療科受診。
「下の前歯の奥の方が痛い、夜になると痛みが増す」との訴えがあったが、X 線検査等で訴えに
相応する器質的異常所見が認められなかったため当センター受診となり病歴、疼痛の性状等から
非定型歯痛と診断した。初診時は抗うつ薬の処方に抵抗を示したため、まずはプレガバリンが末
梢性神経障害性疼痛に効果があると説明し服薬の同意を得た。その後プレガバリンによってある
程度の鎮痛効果が認められたこともあり、抗うつ薬の処方に対しても理解が得られたためアミト
リプチリンを追加したところ、さらに疼痛の軽減が認められた。
【 考察 】非定型歯痛患者に対し薬物療法を行うにあたって、抗うつ薬の処方に抵抗を示す患者の
処方開始時にプレガバリンを用いる事で、軽度の鎮痛効果と抗うつ薬に対する理解や導入が期待
できる可能性があると考えられた。
キーワード:非定型歯痛、プレガバリン、アミトリプチリン
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