予習・復習をやる気にさせるミニゲーム

九州産業大学 情報科学部
卒業研究概要
予習・復習をやる気にさせるミニゲーム
九州産業大学情報科学部の学生が講義の予習・復習を各自で行う際には、教科書や
配布資料を活用したり貸与 PC で電子資料を閲覧したりする。しかし、一人で黙々と
予習・復習を行うだけでは面白みに欠け、やる気に繋がらない。e ラーニングシステ
ムである ALC NetAcademy2 は予習・復習の成果を他の学生と競うための要素を持つ
のでやる気に繋げられるが、英語科目以外には対応していない。
そこで本研究では、友人と教え合い、多勢で競い合いながら講義の予習・復習を行
うことのできるミニゲームを開発した(図 1)。また、ミニゲームのユーザビリティと
予習・復習に与える影響についての評価実験を行った。
ミニゲームは、クライアントである Windows 用の実行ファイルとサーバであるウ
ェブアプリケーションからなるクライアント・サーバシステムである。ミニゲームで
は、講義に関する 4 択問題に解答し、正解すると得点できる(図 2)。得点状況はラン
キング形式で上位 10 名分が表示され、さらにユーザ自身の順位をも確認できる。ま
た、ミニゲーム内でチームを組み、問題にヒントを書き込んで共有したり、そのヒン
トに「イイネ」という形で感謝を数値化したりすることができる。
評価実験では、被験者 2 名にミニゲームで学習を行ってもらい、その上でアンケー
トに回答してもらった。その結果として、SUS (System Usability Scale)によるユーザビ
リティ評価は平均 75.0 点と高かった。また、通常の予習・復習よりも楽しく、かつ学
習効果も高く感じられるという評価を得た。
今後の課題としては、問題の一部として画像を表示するだけでなく問題文中や解答
にも画像を表示できるようにすることや、画面上の演出をより派手にしてゲーム性を
高めることなどが挙げられる。
発表者
:
指導教員 :
09JK022
加藤 拓磨(情報科学科)
古井 陽之助 准教授
図1
友人と共に学習する楽しさのイメージ(絵:村井江里氏)
図2
ミニゲームの問題解答画面