(2013年12月) 『コンクリート工事用鋼製型枠の静電塗装』

工場ルポ No.337
コンクリート工事用鋼製型枠の静電塗装
ナカキンリース株式会社
(北関東機材センター)
〒370-3113
群馬県高崎市箕郷町大字松之沢字上ノ原 448-1
1.会社の沿革
今回の工場ルポは、本社を東京都町田市に置くナカキンリース株式会社の北関東機材センター
(群馬県高崎市)を取材して紹介する。
同社の創業は、昭和 39 年 1 月。
設立以来、約 50 年にわたり軽仮説の先駆者の位置付けにあり、業界のオピニオンリーダーを
目指して今日まで歩んできている。
昭和 39 年 1 月
横浜市南区に中金属工業株式会社設立
昭和 43 年 11 月 住金物産株式会社(現 日鉄住金物産株式会社)資本参加
昭和 44 年 5 月
甲府営業所を開設
昭和 47 年 11 月 増資 資本金 4000 万円
昭和 50 年 5 月
住金物産株式会社(現 日鉄住金物産株式会社)株式 100%出資
昭和 62 年 3 月
相模原機材センターを開設
平成元年 3月
厚木機材センターを開設
平 成 2 年 10 月
甲府工事部を開設
平成 3 年 6月
社名をナカキンリース株式会社に変更
平 成 3 年 12 月
北関東営業所,北関東機材センターを開設
平成 15 年 4 月
甲府営業所・工事部を南アルプス市に移転
平成 16 年 3 月
本社を東京都町田市に移転
平成 23 年 8 月
神奈川機材センター開設(相模原機材センター,厚木機材センターを統合・移転)
平成 23 年 10 月
神奈川営業所を開設
創業時は、鋼製型枠 3000 枚の保有からスタートしたが、今日ではビティ足場材,TS サポート,アルミ
矢板等のアルミ製品,敷き鉄板等の土木・建築用軽仮設材のレンタルをはじめ、住宅用一側足場の施工と
幅広く、ユーザーニーズに応じたサービスを提供している。
今回取材した北関東機材センターは、コンクリート工事に使用される鋼製型枠材の修理・塗装・
焼き付けラインの一部を更新して新規の塗装システムを導入して、本年 9 月より本格稼動を開始して
いる。
2.新規塗装システム導入の経緯
塗装の目的は、密着性・硬化性・耐汚染性であった。
従来の塗装設備は、エアレスポンプにエアレス静電ガンを搭載したシステムであった。
現状、このシステムでは以下の懸案事項が課題となっていた。
① 吐出量の調整が困難。このため、塗膜品質において、タレやバラツキが生じる。
② 1 ガン,1 ポンプ仕様となっているため、設置スペースやポンプの管理に困難を極める。
③ 冬季は塗料温度が低くなるため、タレやたまりなどの塗膜不良が多い。
④ スプレーカットの調整がアナログで微調整が困難なため、塗料ロスが多い。
⑤ 既設塗装システムの老朽化で故障の危険性と部品供給が困難な状況にあった。
⑥ 吐出量の調整が制御盤で行えない。
こうした現状に改善プランとして、エアレス静電塗装システムから圧送ポンプ,エア静電塗装
システムに設備更新。まずは導入設備を紹介する。
自動静電塗装ラインの概要
3.新規設備の概要と導入のメリット
新規の塗装システムは、自動静電塗装システム(SUNAC1400)1 レシプロ 4 ガン 1 基。ガンは EAB200W を
4 ガン装着(塗装システムおよび機器は旭サナック㈱)。
これまでの下塗りの 1 ガン 1 ポンプの仕様を 1 ポンプ 3 ガン仕様に変更。
塗料の吐出量の調整はレギュレーターで行う。また、冬場の塗料温度の低下を防ぐために、ペイント
ヒーターを導入して塗料温度を上げてタレ,タマリの解消を図っている。
このほかに、最大の特徴としてスプレーカットを 7 種類設定できるという画期的なメリットを生み
出している。
各ガンごとに塗料の吐出量を盤面で微調節できるため、作業性の良好なスプレーパターンを選択
できる。
さらに、アフターメンテの改善も大きなメリットの一つである。
機器・部品を国産メーカーとしたことで、安定した部品供給と定期メンテナンスフォローを実現。
《導入設備の概要》
塗装ラインは全長:117m。同速度:2m/min。
《工
程》
ハンガー掛け→水洗塗装ブース(自動静電塗装システム・SUNAC1400 下塗り 3 ガン・上塗り 1 ガン)→
焼き付け乾燥炉(190℃)→脱荷
塗料供給装置 PD160・PD40 を導入、冬場の塗料の温度維持にパーフェクトヒーターPH2,PH4 を導入して
温度管理を図っている。
タッチアップには、高塗着エアスプレーガンの MGB50 で飛散量を大幅に削減させた。
塗料は、焼き付け型メラミン,エポキシ塗料。
色は、グレー色。膜厚は、35µ前後を確保。
今回の設備更新により、そのメリットはエネルギー,塗料削減,品質面などに如実に反映されている。
取材に当たっては、関谷 章夫所長ならびに茂田 寛技術部部長をはじめ,現場スタッフの方々に大変
お世話になりました。御礼申し上げます。
(野)
▲塗装設備の全景
▲パーフェクトヒーター
▲塗装ラインにワークを着荷
▲塗料ヒーター制御盤