【インタビューの仕方】

【インタビューの仕方】
1、 インタビューのテーマは何?
インタビューの相手に何を聞いたらよいか、インタビュアーのあなたは理解していま
すか? テーマをしっかり持ってインタビューに臨みましょう。相手がどんな人か、
下調べはしてありますか。相手の人を知っておくことが最低の準備ですね。最初から
2∼3 の質問はあらかじめ準備しておくとよいでしょう。
2、 誰にインタビューするのですか?
自分より年上の人、それとも同じくらいの歳の人ですか? その相手に応じて心楽し
く話をしてもらえる環境を作りましょう。
a)ひとつは言葉使いです。礼儀をわきまえた言葉使いが大切です。
しかし、同年代では改まりすぎると会話が進みません。カジュアルな言葉が必要
かもしれません。
b)子供へのインタビューは特に難しいものです。上から見下ろすと、子供は恐怖感
を抱きます。自分の目線を下げて子供と同じ高さで聞いてみましょう。意外にう
まくゆくかもしれません。
c)相手に対したとき、自分の目線をどこにおきますか?
相手の顔を見ているのが基本です。でも注視しすぎると相手も怖がります。そこ
で、相手の顔を中心にして目線を置き、相手の話を聞き漏らさないようにします。
時々うなづきを入れるのはよい心配りですが、過度に相槌を打つのは止めましょ
う。自分と相手の声がかぶって、後で編集に困ることがあります。
d)そして、何よりも相手の人への思いやりを大切にしましょう。
気持ちよく話してもらうために相手をよく知りましょう。何がその人の専門分野
か、どんなことをしてきた人なのか、下調べをして下さい。こうしたことが相手
への思いやりになると同時に、インタビューする方も的外れなインタビューをし
ないですむし、お互いに楽しい会話が生まれる元になると思うのです。
3、 与えられた時間は何分ですか。
相手の人は、忙しい人かもしれません。自分の興味だけで聞いて行くと時間はどんど
んなくなってしまいます。初めに大体の時間を設定し、質問には優先順位をつけてお
きましょう。
4、 どこでインタビューをするのですか?
あなたがインタビューに用意した場所と雰囲気で、話の内容がずいぶん違ってきます
よ。四角い部屋の中でしたら、話も四角くなるかもしれません。緑の木々の中でイン
タビューをしたら、まず周囲の状況を話題にして打ち解けることができるかもしれま
せん。テーマにもよりますが、場所を設定することは大切です。
5、 インタビューは話を聞く事だって知っていますか?
インタビューとは、テーマに沿って相手から話を聞きだすことです。下手なインタビ
ュアーは自分で長くしゃべっているうちに、相手に話してもらいたい内容を自分で言
ってしまうことがあります。質問の言葉は整理してできるだけ短く、相手からできる
だけ多くの言葉を引き出すように心がけましょう。
(例)おいしそうなリンゴを前にして、インタビュアー(I)とゲスト(A)が、今
話を始めようとしています。下調べでは、Aはリンゴが大好きとのこと。
I 信州は果物王国です。リンゴやなしや桃、ぶどうなど色々な果物が取れます
が、Aさんはリンゴがお好きだそうですね?
A はい、そうです。
I それぞれの果物に良さがあります。採れたてのリンゴはみずみずしくておい
しいですし、冷やした桃はなんともいえませんが、どうしてリンゴが好きな
んですか?
A ・・・・・
―どうも会話が進みませんね。インタビューを最初からやり直してみましょう
I Aさん、信州は果物王国ですが、どんな果物がお好きですか。
A 確かに信州は果物が豊富ですが、私はやはりリンゴですね。
I よかった!今日はリンゴを用意しました。(下調べが効いた!)
A ええ、さっきから気になって仕方なかったのです。
−今度はうまくいきそうですね。
【マイクの使い方】
マイクには、指向性のあるマイクと、無指向性のマイクがあります。まずマイクの特性
を確認しましょう。
マイクと音源(口)の距離は、普通30cmくらいです。近づきすぎると、リップノイ
ズ(唇や唾の音)などの雑音が入りやすくなり、遠すぎると肝心の音が拾いくなり、別
の雑音が入る結果になってしまいます。
指向性マイク=音の入る方向が決まっているので、その方向にマイクをしっかり向け
てください。実況中継の接話マイクや、歌手の持っているハンドマイ
クはこれです。
無指向性マイク=どの方向からも音を拾います。座談会などで真ん中に立てておくと
四方の音が入ります。集音マイクは無指向性です。
インタビューのときのマイクは?
インタビューのマイクは、普通指向性のある物を使います。ですから相手にしっか
りと向けてやらなくてはなりません。
相手との距離は?
インタビューの時の相手との距離は、遠からず近からず、ひじを少し曲げて柔らか
くマイクをもって相手に向けて下さい。
腕を伸ばしてマイクを突き出すような形になると、相手が怖がってしまいます。
風が強いときは?
マイクが風を拾ってしまいます。ウィンドスクリーン(ウィンドブレーカー)を使
用して下さい。もし手元にない場合は、ハンカチを巻いてみましょう。
ずいぶん違うはずです。
【インタビューのカメラ位置】
インタビューの時、カメラはどこにいますか。それはインタビューにシチュエーション
で違ってきますが、相手の顔を正面から押さえるのが基本です。
a)街頭インタビューの場合
できるだけ相手を正面で撮るために、インタビュアーの後ろに回り込んで顔を押さ
えます。相手の顔が、画面の真ん中にはいるのを基本とします。(うまくいかずに
横顔の場合がありますけど…)
b)対談の場合
インタビュアーと相手の間にカメラを置いて、やや横顔を撮ることになります。
その場合は、人物を中央に置かないで、相手のいる方の画面を少し開けてやります。
そうすることによって、対談の相手を見ている人に意識させることができます。
(カメラ1台の場合)
カメラ2台の場合は、1台をゲストの正面に据え、もう1台は2人のフルショット。
このカメラが、場合に応じてインタビュアーの1ショットを押さえることにします。