カスタマイズと工夫で OM

Part.
E-M1
E-M5 MarkⅡ
Chap.
11
E-M10
カスタマイズと工夫で
OM-Dをより使いやすく
D
レバーやボタンの機能を入れ替え
自分に合った操作方法に変更する
OM
︲ には数多くのボタンやレバー
があり、特定の機能をダイレクトに呼び
出すことができる。しかし、撮影スタイ
ルは人それぞれで、よく使う機能も違う
ため、次第に使わないボタンも出てくる。
逆 によく 使 う 機 能 を、 毎 回 メニュ ーの
深い階層までたどって呼び出すのも煩雑
だ。そこでおすすめしたいのが、ボタン
く使う機能を割り当てる方法だ。
やレバーの機能をカスタマイズして、よ
ボタン機能のカスタマイズだけで
各
はなく、撮影モードによってフロントダ
イヤルとリアダイヤルの機能を変更する
こともできる。また、露出補正の+と−
のダイヤル方向を変更するなど、感覚的
に使いやすくするための細かい設定も変
更可能だ。
使っていくうちに機能の使用頻度がわ
かってくるので、まずは、普段あまり使
わないボタンに、よく使う機能を割り当
てることからはじめてみよう。
Fn
機 能 を 割り当て自 分 仕 様 に
ボタン機能
〔カスタムメニュー〕
→
〔B.ボタン
/ダイヤル/レバー〕
の中にある項
目を設定すると、操作方法や機
能の割り当てを変更できる。
レバー機能
Fnやプレビュー、十字ボタンな
どに割り当てられた機能を変更
することができる。
ダイヤル方向
レバーの位 置
で、ダ イヤ ル
やボタンの 機
能を切り換え
る。mode1~6
とOFFの7種類
の組み合わせ
から選択できる。
「露出設定」は、
絞り値とシャッ
ター速度が大
きくなる回 転
方向を設定す
る。
「Ps 設定」
では、P モード
でのプログラム
シフトの方向を
設定する。
ダイヤル機能
P/A/S/Mモー
ドでの撮影時、
メニュー画面、
再生画面でフ
ロントダイヤル
とリアダイヤル
に割り当てる機
能を変更するこ
とができる。
※E-M1、E-M5 MarkIIのみ。
30
コムロミホ流
E-M1使いこなし術
普段の撮影はダイヤルを回すだけ!
この設定で普段の撮影がグッと楽に!
レバーを使いこなす
ボタン機能を切り替える
露出補正
絞り
ダイヤル操作で絞り、露出
補正が変更できるが、レバー
を切り替えるとISO感度、ホ
ワイトバランスを変更できる
ようになる。4つの利用頻度
の高い操作を右手の親指と
人差し指だけで行えるので、
ファインダー撮影で大変便
利だ。
ISO感度
WB
親指でAFとMFの切り替えができるようにFn1にMF切り替え
を、INFOを何度も押さずにFn3でファインダーに水準器を
表示
(*)
、動画機能をほとんど使わないのでムービーボタン
に拡大を割り当てて、ファインダー撮影の効率を上げている。
(*)
内蔵EVF表示スタイルが「スタイル3」以外で表示される。
オリンパス社員が教える
オススメ操作
半押しのフォーカスロックはもう使わない!
これで設定変更もスピーディー
親指AFの割り当て
スーパーコンパネ左手タッチ操作
1
2
1
〔カスタムメニュー〕
→
〔A.AF/
M F〕の〔A E L / A F L モ ー
ド〕から「S-AF」の設定を
「mode3」にすると、
「AEL/
A F L ボタン」に A F 動 作を
割り当てられる
(→ P74)
。
シャッターボタンと独立させ
ることでフォーカスロックが
不要になり、置きピンや三脚
撮影で撮影が楽になる。
31
2
3
スーパーコンパネに左手でタッチして、右手のダイヤル操作
とボタン操作を組み合わせると、より素早い設定が可能にな
る。 1 左手の親指でスーパーコンパネの機能をタッチし、2
フロントダイヤルで項目を選択。 3 右手の親指でOKを押し
て決定する。
±5EVの露出補正をサポートし
コントラストの調整も可能
﹁ハイライト シャドウコントロール﹂
は、画像のハイライト部とシャドウ部の
明るさを別々に± 段階で補正できる機
能だ。OM︲ は、±5EVという幅広
7
い露出補正が可能だが、大幅な露出補
シャドウコン
正は白飛びや黒つぶれが起こりやすくな
る。しかし、ハイライト
ラストが調整できるので、撮影時に自分
わなくても繊細に写真の明るさやコント
タッチ的な調整もできる。パソコンを使
ントラストを強調する﹂というようなレ
イト部を上げて、シャドウ部を下げてコ
ウ部を下げて黒を引き締める﹂
﹁ハイラ
また、ほぼカメラ内でトーンカーブを
調整できることに等しいため、
﹁シャド
ができ、大幅な露出補正もしやすくなる。
の明るさを上げて黒つぶれを防ぐ﹂こと
出を下げて白飛びを防ぐ﹂
﹁シャドウ部
トロールを使えば、
﹁ハイライト部の露
&
一緒に積極的に使いたい機能だ。
のイメージに近づけられる。露出補正と
フロントダイヤルでハイ
ライト部分、リアダイヤ
ルでシャドウ部の明るさ
が 7段階で調整できる。
S字を描くようにハイライト部を上げシャド
ウ部を下げるとコントラストは上がり、逆
S字形にハイライト部を下げハイライト部
を上げるとコントラストは下がる。
「マルチファンクション」
の初期設定機能なので、
Fn2ボタンを押すだけで
呼び出すことができる。マルチファン
クションのほかの機能が割り当てら
れている場合は、Fn2を押しながら
リアダイヤルで選択する。
HIGH:+7 SHADOW:−7
ハイライト & シャドウコントロールの 調 整
コントラストの 調 整
&
D
06
E-M10
E-M5 MarkⅡ
E-M1
Chap.
Part.
ハイライト&シャドウコントロールで
コントラストを調整する
HIGH:0 SHADOW:0
HIGH:−7 SHADOW:+7
70
暗部をしっかりと
締めて
コントラストを
高くする
臨場感を出すために歩行
者をぶらして撮影した。コ
ントラストを上げるために、
ハイライトは+7、シャドウ
は−7に設定。写真全体
にメリハリが出て、ドラマ
チックに表現できた。
E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED
25mm F1.8
(50mm相当)
A 25mm
F1.8 1/20秒 0EV 曇天 ISO400 Vivid
ハイライト&シャドウコントロール
(HIGH+7、
SHADOW−7)
コントラストを
低くして
やらわかい印象に
全体的に明るくしたいと
思ったが、白い花が白飛び
し、ディテールが失われて
しまいそうだったので、ハイ
ライトを−7にしてからプラ
ス補正を行った。またシャ
ドウを+7にすることで、コ
ントラストを下げ、やわら
かくふんわりとした印象に
まとめた。
E-M1
M.ZUIKO DIGITAL ED
25mm F1.8
(50mm相当)
A 25mm
F2 1/30秒 +0.7V 晴天 ISO200 Natural
ハイライト&シャドウコントロール
(HIGH−7、
SHADOW+7)
71
M.ZUIKO>望遠ズーム
コストパフォーマンスが高く
小さなボディーが魅力
M.ZUIKO DIGITAL ED
40-150mm F4.0-5.6 R
焦点距離
40-150mm(35mm 判換 算 80300mm相当)
開放F値
F4.0-5.6
最大F値
F22
レンズ構成
10群13枚
画角
30 -8.2
AF方式
ハイスピードイメージャAF
(MSC)
最短撮影距離
0.9m
最大撮影倍率
0.16倍
(35mm判換算0.32倍相当)
絞り羽枚数
7枚
(円形絞り)
フィルターサイズ
φ58mm
サイズ
φ63.5 83mm
(最大径 長さ)
質量
190g
オリンパスオンライ
41,040円
(税込)
ンショップ価格
35mm 判換算で 80mm から 300mm 相当の中
望遠から超望遠をカバーするズームレンズ。同じ
焦点距離のM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm
F2.8 PRO もあるが、手頃な価格で初めての望
遠レンズとして使いやすい一本。
190g と軽く携行性に優れるため、筆者は旅
に出かけるとき単焦点レンズとこの望遠レンズ
を持って出かけることが多い。街並みと人々を
一緒に写したいとき、近づいて撮影するとカメ
ラの存在に気づかれてしまい、自然なしぐさを
切り取れなくなってしまう。そんなときは望遠
レンズで遠くから狙うことで、旅先で見つけた
ドラマも一緒に切り取ることができる。
テレ端での
描写とボケ味
14-150mmよりもきれ
いなボケを実現している。
価格も考慮すればトー
タルバランスのいいレン
ズと言える。
ワイド端での
描写とボケ味
40-150mmF2.8と比べ
て、開放 F 値が F4と暗
いため、背景のボケに芯
が残る。しかし、ピント
面はしっかりと解像して
いる。
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離れたところから
自然なしぐさを狙う
旅先に出会った現地の人々
の自然なしぐさを切り取りた
いときは望遠レンズがおすす
めだ。少し離れたところから
狙えるため、カメラの存在に
気づかれずに撮影できる。軽
量なため、旅スナップに便利
な一本。
E-M5 MarkⅡ
M.ZUIKO DIGITAL ED
40-150mm F4.0-5.6 R
(80mm相当)
A 40mm
F2.8 1/125秒 0EV 日陰 ISO200 Natural
向かってくる船を
ダイナミックに切り取る
300mm相当の圧縮効果で
活かして撮影する
圧縮効果を活かせば、手前のクルマも奥のクルマもあまり
大きさが変わらなくなり、クルマとクルマの間隔が詰まっ
たように表現できる。慢性的に渋滞している香港の街並
みを凝縮し、密度の高い構図となった。
E-M5 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
(300mm相当)
F5.6 1/400秒 A 150mm
0EV 日陰 ISO640 Vivid
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遠くに見えたカラフルな船をより鮮やかにするためにアー
トフィルターのポップアートを選んで、170mm 相当で
狙った。程よい圧縮効果で背景のビル群を活かして、迫
力のある写真になった。
E-M5 MarkⅡ M.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F4.0-5.6 R
(170mm相当)
F5.6 1/200秒 A 85mm
0EV 晴天 ISO200 ポップアート