機能支援やプロジェクトマネジメントによる 物流施設のコ・ソーシング

物流施設 の 計画と設計 2016
● インタビュー
機能支援やプロジェクトマネジメントによる
物流施設のコ・ソーシングサービス
◆物流施設の近代化と歩んできた専門家集団
部 の 機能支援 を 含 めた 総売上額約 20 億円 の
当社 フクダ・アンド・パ ートナ ー ズ は 、物
うち 、 およそ 10 億円 が 物流施設 の 設計・監
理 あるいは PJM 業務によるものです。
流施設 づくりに 特化した 、建設部・不動産部
我 々 が 物 流 施 設 に 特 化し た 機 能 支 援 や
の 機能支援、およびプロジェクトマネジメント
◆ ノウハウでフレキシブルな 展開 にも 対応
当社 のコ・ソーシング 事業 は 、本来 お 客様
開発会社 の 皆様 にも 多 いに 活用して い ただ
ができます。 発注主側 からもテナント側 から
けるものであると思 います。
も 要望を聞きながら、両者にとってメリットの
が 必要とする建設部・不動産部 の 機能を、我々
また、 お 客様 の 事業利益 の 確保 を 念頭 に、
建設・不動産 の 専門家 が 、業務を代行したり、
求 められる 価値 に 適したスペックおよびプラ
ある計画で具現化していくことができます。
( PJM )を主要業務とする建設と不動産 のコ・
PJM を 会社 の 中核事業 に 据 え、創業したの
支援 することから 始 まりました 。 例 えば 、立
ンを適正コストにより実現することが、とても
◆専門集団としてお 役にたてるパートナーで
ソーシングサ ービス 会社 です。 物流施設開
には 理由 があります 。私自身 も 含 め 当社 スタ
地評価、不動産交渉、 プランニング、工事
大事 であり、常 に 意識して 取り組 むようにし
ありたい
発 の 全般にわたり調査、評価、コンサ ルティ
ッフ は 大 手 総 合 建 設 会 社 の 出 身 者 が 多 く、
費査定、遵法性 のチェック、建設 コストの 交
ています。 投資コストを 意識した 我々とパー
2011 年 3 月 11 日 の 東日本大震災発災時に
ング、設計・監理、リニューアル 、運営 など
設計・監理 はもとより事業計画 から不動産管
渉 などです。 お 客様 ニ ー ズ の 領域 が 広 がる
トナーを 組 むことにより、 さらに 使用勝手 の
は、発災後 の 10 日 から 2 ∼3 カ 月間 で 72 施
福田 哲也……ふくだ・てつや
の 業務により、物流施設 づくりに必要 な 様々
理 まで 物流施設 に 関 するあらゆる 分野 で 専
中 で 、 モノづくりの 観点 から、設計・監理業
良 いスペックやプランとして、フレキシブルに
設 の 復旧工事に携 わりました。総合建設会社
株式会社 フクダ・アンド・パートナーズ
代表取締役社長
なニ ーズにプロフェッショナ ル の 立場 からお
門知識 と 能力 を 発揮 できる 専門家集団 で あ
務によってお 客様 の 施設 をより最適 なものに
戦略性 を 盛り込 むことができます。 最初 から
出身者 が 多く、図面 がなくても目視 で 現状把
応 えしています。 これらの 建設部・不動産部
るからです 。 また 、私 は 大手総合建設会社
していきたいという考 えがあり、創業 4 年目
総合建設会社様 に 設計施工 で 依頼 するより、
握ができるため、早急に応急工事と恒久工事
の 機能支援 や PJM など、我々 が 提供 するす
に在籍中、物流生産 エンジニアリング 部 を 率
以降 は 、設計・監理業務 を 担う総合建設会
我々 のノウハウを 活 かして 頂 き、協働 で 計画
の 項目 を 抽出し、 プロジェクトスケジュー ル
べてのサービス業務を「コ・ソーシング事業」
いた 経験 があります 。 27 歳 の 時 にベ ルギー
社 の 設計部出身者を多く採用し、設計・監理
することにより合理的にプロジェクト進 めるこ
作成と工事費 の 概算算出 をすることができま
と呼 んでいます。 お 客様 が 保有 する情報やノ
やイギリスの 物流 センターを 見学し、 すでに
業務、 プロジェクトマネジメント 業務 を 中心
とができます。 これにより総合建設会社様各
した。 また 総合建設会社 だけではなく、専門
ウハウを含 めた 固有 の 経営資源と、我々が 持
3PL 事業 の 将来性 を 予見したからです。 予
に業績 も 伸 ばしてきました 。
社 への 発注 もしやすくなるだけでなく、価値
工事会社や資材調達まで手配し、工事 の 監修
っている物流施設全般にわたる豊富 な 経験値
見 は 的中し、以来 3PL や e コマースなど黎明
さらに、我々 は 物流施設 づくりにひたすら
に対する価格も判断しやすくなります。
までしました。当社 の 専門性と機動力 は、被
を 融合 することで 、物流施設に新しい 付加価
期 を 迎 えた 日本 の 物流施設 の 近代化 ととも
経営資源を集中させてきましたので 、 データ
な おかつ 我々 の 業務 には、物流施設事業
害総額 を 掴 むのに役立っただけではなく、施
値 を 生 み 出し、 お 客様 の 事業拡大 や 競争力
に歩 んできました 。
が 豊富 にあります。 ひと口 に 物流施設といっ
者様とテナントである物流事業者様 の 間に立
設 の 復旧と稼働 が 早くなり、多くのお 客様よ
り、高 い 評価と感謝 を 頂 けました。特に食料
1966 年千葉県生まれ。 1989 年フジタ工業㈱(現 ・㈱フジ
タ)入社。 退職後、 2002 年㈱フクダ・アンド・パートナー
ズ創業。現在に至る
強化に寄与 することで 経営改善につなげてい
私 には 物流施設 に 格別 の 関心 が あり、前
ても 、食品加工センターもあれば 冷凍・冷蔵
って、両者 が 最適 な 条件 のもとで 運営 が 図 れ
述 のとおり総合建設会社 で 物流生産 エンジニ
施設 もありますし、 アパレルや 医薬品 はそれ
るように 調整し、立案 することも あります。
供給が困難だった中で、物流施設 の 復旧によ
2002 年 の 創業以来、14 年間にわたりひた
アリング 部 を 率 いる 経験 をし、施設 づくりの
ぞれ 異 なった 仕様 が 必要となるため 、カテゴ
この ようなフレキ シブ ル な 対 応 が 可 能 な の
り食料品 が ス ー パ ー やコンビ ニに 並 ん だ 時
くサービスです。
すら 物流施設 づくりに 集中してきており、業
ノウハウや 物流 の 人的 ネットワークなどを 蓄
リー ごとに 設 計 に 配 慮 しな け れ ば なりま せ
は、我々 が 物流施設に関 する様々 なノウハウ
は、地域 の 住民 の 生活に間接的に役に立てた
務 に 占 める 物流施設 づくりの 割合 は 現在 87
積してきました 。 そして 、何 よりも 物流施設
ん 。事業主側に立 ち 、長年にわたり設計・監
を 持 ち 合 わせているからです。 オーダーメイ
と実感し、涙が出ました。
% に 及 びます。 また 、PJM や 設計・監理 の
をつくることが 好 きだから、私 が 物流施設 に
理 や PJM 業務 を 行って 蓄積したノウハウは 、
ドによる BTS の 物流施設作りにおいても 多く
この 経験を通じて 物流施設 は、生活者にと
この 14 年間 の 実績 は 、物流施設 だけで 延床
特化した 事業 をもとに創業し、事業展開 する
テナントが 使 いやすい 物流施設 づくりを 推進
の 実績 があるだけでなく、 テナント事業主側
ってライフラインであると痛切に感じ、もっと
面 積 177 万 坪 が あります。 建 設 部・不 動 産
のはごく自然 の 流 れであったと思 います。
するという意味においても 、一方 で 物流施設
の 工事 のマネジメントもフレキシブルに 対応
多くの 企業に当社 の 機動力を活 かしたサービ
スを 知って 頂 いていたら、 もっと社会 に 役 に
立 てた のにと 強く思 いました。 このことが、
1
2
3
4
当社 の 専門性 サービスのインフラ化という戦
5
土地所有者
不動産紹介
各種調査
施設設計業務
立地選定
経済与件整理
各種コスト算出
テナントプレヒアリング
設計計画業務
開発許可業務
物流マーケット調査業務
不動産調査(役所ヒアリングを含む)
プロジェクト・コスト算出(工事費のみ可能)
配置図作成・プランニング
既存施設・デューデリ業務
商圏調査・需要予測調査
(アンケート・ヒアリング)
街づくりマスタープラン検討
賃料の妥当性の検証
事業スキーム構築
事業計画・収支
工事発注支援業務
テナントリーシング
設計・監理業務
工事監修業務
(内装監理業務)
工事発注業務支援
(基本プラン
+仕様書
+発注要件整理)
金 融
事業主側 PJM
テナント側 PJM
中 には、建設 のプロフェッショナルではな い
施設管理
施設運営
テナント工事 PJM
原状回復工事 PJM
リニューアル工事 PJM
略に繋がっています。 また、物流事業者様 の
建築主/発注者
テナント事業主
お客様や 専門 の 建設部・不動産部を持たない
地主・倉庫会社・運送会社・ファンド SPC ほか
流通・運送・メーカー
お客様もたくさんいらっしゃいます。 そうした
PJM
多くのお 客様 に、 できるだけわかりやすく建
フクダ・アンド・パートナーズ
設と不動産 の 専門性を提供 できる会社になり
物流コンサルタント(運営・システム)
たいし、価値 に 対してより適正 な 価格 で、納
調 整
得して 頂 ける施設作りをしていきたいと考 え
調 整
基本設計業務/設計・監理業務
設計事務所
工事監修
ています。 お客様が適正 な 物流施設を開発し
調 整
運用 することで 社会を繁栄 する、 その 身近 な
施設移転計画作成業務/計画立案コンサルティング
工事監修業務
資産売却支援/不動産仲介業務/テナントリーシング業務/土地有効活用支援
既存施設のテナントリーシング
新築工事
ゼネコン A
プロジェクトマネジメント業務(一括 PJM)
フェーズ 別 サ ービスの 内容
86
ゼネコン B
改築工事
専門工事会社
設備会社
専門集団としてのパートナーになりたいと願
テナント工事
専門工事会社
IT 系工事会社
マテハンメーカー
商業系内装工事会社
っています。(談)
プロパティマネジメント業務
プロジェクトマネジメント業務
87
コープ 東北ドライ 統合物流 センター
宮城県黒川郡富谷町
設計・監理/フクダ・アンド・パートナーズ 一級建築士事務所
施工/西松建設
COOP TOHOKU DRY INTEGRATION LOGISTICS CENTER
FUKUDA AND PERTNERS
北側外観全景
上/南東側外観 下/車路
建築計画
限 に 活 かし、 コープ 東北 サンネット事業連合
影響 を 最小限 に 抑 えられる。 そ の ため 災害
建設地 の 宮城県黒川郡富谷町 は 、 コープ 東
の 意向に沿って 建築計画・マテハン設備計画・
時 の 防災拠点 となる 様 に 計画 され、自家発
生まれるように工夫 されている。 また 施設内
の 壁面 には、従業員約 300 人分 の 手形 サ イ
北 サンネット事業連合 が 展開 する東北 6 県 の
施設運用 のしやすさ 等 をひとつひとつそして
電設備を備 え BCP 対応 がなされている。
ンボードを掲載している。
ほぼ 中央に位置し、東北自動車道(泉 IC )か
総合的 に 検証しながら進 めていくことで 、最
また 環境 へ の 配慮 として 、屋根上全面 に 太
「一人 は 万人 のため 万人 は 一人 のために」と
ら約 1 ㎞という交通 の 利便性 が 高 い 配送拠点
適 な 柱 スパン・最適 な 階高・最適 な 施設規模
陽光 パネ ルを 敷設した 発電設備 や 全館 LED
いうスローガンのもとに、施設運営 の 一員 で
として 立地している。
を 導 き 出し、将来 のシステム 変更による拡張
照明設備を備 えている。
あることを 常 に 意識してもらうことを 意図 と
宮城県内に分散していた 4 つの 物流施設を統
にも 対応 できるよう汎用性 の 高 い 物流施設を
本施設のコンセプト「Happy&Thanks」には、
し、従業員 のモチベ ーションアップの 役割 を
果 たしている。
合し、東北 6 県における物流 の 効率化 やサー
実現している。
食品生産者への「感謝」と消費者に「幸 せをお
ビ ス の 改 善 など 重 要 な 役 割 を 担 う 施 設 で 、
東北 の 交通手段 は 、 いまだマイカー 通勤者
届 け 」していこうというメッセージと、この 施
2011 年に竣工したみやぎ 生活協同組合 の 専
が 多く、敷地内に従業員用として 約 300 台 の
設で働く従業員 の心構えが込められている。
(山田裕一/フクダ・アンド・パートナーズ )
用物流 センターの 隣地に、同施設と同じくプ
平面駐車場 を 確保し、トラック動線・乗用車
通常 の 物流施設は無彩色で冷たいイメージと
山田 裕一……やまだ ゆういち
ロロジスにより開発された 。
動線・歩行者動線 を 分離 することで 安全性に
なりがちだが、少しでも 働 きやすい 作業環境
1970 年千葉県生まれ。 1995 年フジタ
入社。 2004 年 フクダ・アンド・パ ート
弊社 の 物流施設 づくりに特化したノウハウと、
配慮した 動線計画としている。
が提供するために、
各所に「Happy&Thanks」
ナ ー ズ 入社。 現在、同社常務執行役
員 設計・建設支援本部 本部長
プロロジスの 物流施設 を 数多く開発、所有し
この 土地 は 、砂岩 による強固 な 地盤 のため、
のタペストリーを設置し、色とキャラクターに
ていることに裏付 けされた 専門的見地を最大
地震に強く、東日本大震災クラスの 震度 でも
よる視覚的効果 も 考え、空間に心 の 和らぎが
88
計画建物
配置図 縮尺 1/2,500
89
倉庫
自動倉庫
搬入口
倉庫
3 階平面図 ‫ڸ‬
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‫ڸ‬
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‫ڸ‬
会議室
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休憩室
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倉庫
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‫ڸ‬
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‫ڸ‬
スロープ
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‫ڸ‬
スロープ
トラックバース
(22台)
‫ڸ‬
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‫ڸ‬
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‫ڸ‬
‫ڸ‬
‫ڸ‬
‫ڸ‬
‫ڸ‬
‫ڸ‬
‫ڸ‬
事務室
‫ڸ‬
‫ڸ‬
受付事務室
2 階平面図 風除室
エントランス
ホール
事務室
スロープ
スロープ
㺛㺹㺎㺪㺽
倉庫
南東側より俯瞰 する
設備
スペース
設備
スペース
トラック
バース
倉庫
設備
スペース
㺛㺹㺎㺪㺽
トラックバース
(25台)
店舗内
受付事務室
1 階平面図 縮尺 1/2,000
車路
車路
破材
エリア
倉庫
設備
スペース
東西断面図 縮尺 1/1,500
コープ東北ドライ統合物流センター データ
主要用途
建築主
倉庫を営む倉庫
コープ東北サンネット事業連合
開発事業者
プロロジス
倉庫
南北断面図
施工
倉庫梁下有効 1 階:5.65 m 2 階:6.80 m
3 階:6.40 m
主なスパン 10.5 m×10 m
構成
1 階、2 階バース
天井高さ
配置計画
トラック、乗用車、歩行者動線の完全分離
アルミサッシ、アルミオーバードア
外構
耐重型アスファルト舗装
[主な内部仕上げ]
倉庫 床/ コンクリート 直均 し、浸透性表面硬化剤 壁
トラックバース数
/外壁材現し、ALC 板 天井/デッキプレート現し
駐車台数
事務室 床/ コンポジションビニル 床 タイル 壁/石膏
担当/総括:山田裕一 建築:西尾 裕 構造:
想定最大車両サイズ
小山琢郎 設備:宮内一嗣
プラットフォーム
西松建設
担当/所長:庄子好義 建築:小松直永
設計期間 2013 年 11 月∼ 2014 年 5 月
工事期間 2014 年 6 月∼ 2015 年 5 月
[建築概要]
47 台
295 台
外壁 ALC 板
建具
フクダ・アンド・パートナーズ一級建築士事務所
設計・監理
ピロティ奥行
大型 10t 車、4t 車、40ft コンテナ車
ボード+ EP 塗装 天井/化粧石膏ボード
高さ :1.0 m
1 階 :13 m、12.5 m
撮影/㈱アドステージ 武田敬夫
道路幅員 南側:25 m 東側:16 m
地域地区
工業地域
[設備概要]
電気設備
受電方式/高圧受電方式 変圧器容量/ メイ
協力会社
敷地面積 28,706.10 ㎡
ンキュ − ビクル 単相 400kVA、三相 1000kVA、 スコット
電 気 設 備 工 事
空 調・衛 生 設 備 工 事
建築面積 14,022.88 ㎡
トランス 100kVA、 サブキュ − ビクル 単相 400kVA、三
昇 降 機 設 備 工 事
延床面積 42,970.60 ㎡
相 1,000kVA 予備電源/自家発電設備 250kVA
鳶
32,842.55 ㎡
事務所総面積 874.21 ㎡
建ぺい率 48.84%(許容 60%)
容積率
138.50%(許容 200%)
構造規模 RC 造+ S 造 耐震構造 直接基礎、場所打杭
地上 3 階
床耐荷重 15,000N/ ㎡
最高高さ 25.0m
軒高
24.5m
階高
1 階:6.85 2 階:8.00 3 階:7.10 m
空調設備
倉庫総面積
1 階倉庫
倉庫
倉庫
車路
上/ 3 階倉庫 中/2 階休憩室・会議室 左下/「Happy & Thanks 」の 看板 右下/ 2 階倉庫
所在地 宮城県黒川郡富谷町成田 9 ー 7 ー 5
90
自動倉庫
倉庫
薬品庫
空調方式/空冷式パッケージ型空調方式
衛生設備 給水/受水槽方式 給湯/個別式電気温水器
方式 排水/建屋内汚水・雑排水分流方式
防災設備
消火/屋外消火栓、屋内消火栓、消火器 排煙
・
土
工
工
事
鉄
型
筋
工
事
枠
工
事
生 コ ン ク リ ー ト 納 入
B
C
屋
根
P
工
事
ア ル ミ 製 建 具 工 事
/避難安全検証による免除
鋼
昇降機 荷物用 3.5t×2 基 、5t×1 基 乗用 17 人×1 基
オ ー バ ード ア ー 工 事
特殊設備 垂直搬送機 積載荷重 1.5t×2 基
耐
耐
タ
環境対策 LED 照明、太陽光発電設備
[主な外部仕上げ]
屋根
アルミ亜鉛メッキ鋼板二重折板葺き、断熱工法
内
サ
製
建
具
工
火 被 覆 材
火 被 覆 工
イ
ル
工
装
イ
ン
工
工
事
料
事
事
事
事
き
ん
で
ん
東
洋
熱
工
業
守 谷 輸 送 機 工 業
佐
々
木
組
サ ン エ ー テ ッ ク
松
橋
建
設
ティーシートレーディング
ナ カ ジ マ 鋼 管
三 浦 板 金 製 作 所
不 二 サ ッ シ 東 北
文 化 シ ヤ ッ タ ー
金
剛
産
業
ニ
チ
ア
ス
日 本 イ ン シュレ ー ション
タ
イ
ル
岡
元
丸
三
商
事
オ オ ウ チ 工 芸
91
カネサ 藤原屋物流 センター
仙台市宮城野区
車両出入口
設計・監理/フクダ・アンド・パートナーズ 一級建築士事務所
施工/西松建設
車路スロープ
KANESAFUJIWARAYA LOGISTICS CENTER
FUKUDA AND PARTNERS
出入口
3階屋根
(屋上緑化)
屋上駐車場
車両出入口
配置図 縮尺 1/1,500
南西側空撮 南西側外観
概要
り、新 たな 歴史 のスタートとして 本社部門と
東北地域全般 に 酒類業務用卸 を 展開 する 株
倉庫・配送部門 を 具備した 新 センター 建設 が
に 新 たな 物流 センター の 建設 をすることは 、
震災 からの 復興 をも 意味 する重要 なプロジェ
式会社 カネサ 藤原屋 の 本社 ビ ル 及 び 配送拠
計画されることになった 。
クトであったと実感している。
点として 建設された 。
本施設 の 運用形態 の 特徴として 、着車したト
仙 台 バイ パ ス 苦 竹 IC から 約 1.3 ㎞、 仙 台 東
ラックより荷物を集 めるピッキングを、配送ド
部道路仙台東 IC から 約 5.0 ㎞ の 距離 にあり、
ラ イ バ ー が 自 ら 行 うこ と が あ げ ら れ、 約
約 4,000 坪 の 敷 地 内 に、 約 1,500 坪 の 平 屋
メーカー からの 荷受及 び 主要 な 配送先 へ の
5,000 ㎡ の 平屋 の 低床式倉庫 が 絶対条件 と
倉庫、約 800 坪 の 事務 スペ ース、全従業員
交通利便性 が 高 い 立地 である。
なり、「 ビジネスが 変 われば 倉庫 はそ れに 見
分 の 駐車場、来客用駐車場、営業車用駐車
施設 の 計画理由 は 、当該地より3 ㎞離 れたと
合う形 でなくてはならない 。将来 を 展望 する
場、外部配置 の 空容器置場、敷地内車両周
ころにある現配送 センターが 、「施設 の 手狭
共同配送 の 形 を 構築」という施設に対 するコ
回動線 を 確保 する 要望 を 受 け 、限られた 条
全体計画
さ」
「業務効率 の 低下」
「施設 の 老朽化」など
ンセプトを 踏まえ、汎用性重視 で 設計 が 進 め
件 の 中 で 、 スロープ 下 の 活用、倉庫屋上 の
の 改善改革に迫られていたこと、
られた 。
駐車場利用、屋上緑化 の 活用 など、様々 な
そ れと 同時期 に、株式会社 カネサ 藤原屋 の
また 当建設地 は 、東日本大震災 で 大 きな 被
創意工夫 を 行 い 、条件 を 満 たすレイアウトを
創業 が 100 周年 という節目 の 年 が 合 い 重 な
害 を 受 けた 食品加工工場跡地 で ある。 ここ
実現した 。
92
西側外観全景
93
建築計画
屋上緑化
外観 はシンプルで 機能美を大切にし、西面に
はカネサ 藤原屋 のコーポレートカラー(赤・白・
黒)をアクセントに 用 い 、大庇 の 吊材 にも 赤
商談コーナー
事務室
食堂
倉庫A
倉庫B
倉庫C
倉庫D
事務室
事務室B
を施した 。
1 階 の 倉庫 エリアは、冷凍庫、冷蔵庫、定温
東西断面図 縮尺 1/1,200
庫を配置し、柱スパンは、11 m×10.5 m、梁
下有効高 さ 7 mの 空間を確保し、鉄骨造 の 純
ラーメン 架構とし、汎用性 の 高 いフレーム 構
大会議室
社長室
成とした。敷地の表層地盤が軟弱だったため、
ミーティング
ルーム
比較的浅 い 支持層に深層混合処理工法による
応接室
応接室
地盤改良併用 の 直接基礎とし、倉庫床は改良
事務室
事務室
屋上駐車場
ホール
コラムにて支持されたフラットスラブ(マットス
商談
コーナー
事務室
ラブ )構造とし、積載荷重 25kN/ ㎡ に 対して
も沈下障害が起きないように設計した。
事務所 エリアは 、 3 階建 で 構成 されて いる。
3 階平面図
1 階・2 階 は、平屋倉庫 の 階高分 を 2 つ の 階
に 分割した 構成となっている。 1 階 に 受発注
及 び 配送関連部門、2 階 に 福利厚生施設、3
倉庫Ⅰ
階 にメイン 事務所 を 配置した 。 3 階 の 事務所
倉庫Ⅱ
からは 、倉庫屋根に配置した 駐車場( 137 台)
倉庫A
上部
倉庫B
上部
倉庫C
上部
倉庫D
上部
へダイレクトにアクセス 可能 な 配置 にし、従
業員 の 利便性を高 めている。
食堂
東日本大震災 による 緊急活動 の 経験値 から
空容器庫
上部
ラウンジ
BCP 対 策 面 に も 優 れ た 設 計 となって い る。
例 えば 、給水 は 水道局 が 仮設管 で 直接接続
2 階平面図
した 経験を踏まえ、受水槽方式 ではなく直結
給水方式 を 採用した 。 また 、 サ ー バ ー 室 の
電源 と 空調 は 、停電時 に 外部発電機 から 電
車両出入口
上/1 階倉庫全景 左下/1 階冷蔵庫 中下/2 階食堂 右下/3 階ホール
源供給可能にした 。 サーバー 室には 、 2 時間
定温庫
来客用
駐車場
のバッテリーを 設置し、衛生器具 は 、自力発
最後 に、 この 物流 センタ ー で 新 た な 業務 が
冷蔵庫
ショー 冷凍 包装
ルーム
電方式を採用している。
出入口
風除室
始 まり、人・物 が 調和して 最高 のサ ービスを
営業用
営業車用
駐車場
提供 できることを願っている。
事務室
受注課
倉庫A
倉庫D
C
倉庫:7.00 m(有効高さ)
工法
事務室:2.9 ∼3.0m
外壁
金属断熱サンドイッチパネル
建築主 株式会社 カネサ藤原屋
構成
11.0 m×10.5 m
1 階∼3 階/事務室 1・2 階(吹抜け)/倉庫・
建具
アルミサッシ、アルミオーバードア
設計・監理
冷凍庫、冷蔵庫、定温庫 倉庫部分屋上/駐車場(北側ス
外構
耐重型アスファルト舗装
カネサ藤原屋物流センター データ
主要用途
空容器庫
トラックバース
車両出入口
施工
1975 年 神 奈 川 県 生 ま れ。 1997 年 大
豊建設入社。 2013 年 フクダ・アンド・
倉庫・事務所
フクダ・アンド・パートナーズ一級建築士事務所
ロープによる自走式)
配置計画
トラックバース数
西松建設
駐車台数
担当/所長:関根義明 建築:梅津 賢、朝山大輔、
想定最大車両サイズ
設計期間 2013 年 10 月∼ 2015 年 2 月
工事期間 2015 年 3 月∼ 2015 年 12 月
[建築概要]
94
1 階エントランスホール
倉庫部:カラーガルバリウム角波鋼板 事務所部:
[主な内部仕上げ]
車両動線による
24 台
172 台
倉庫 床/ コンクリート 直均 し、浸透性 コンクリート 強
化剤 壁/外壁角波下地 プラスターボード 表 し 天井/
デッキプレート表し
大型 10t 車、4t 車、2t 車
トラックヤード庇奥行 12 m
事務室 床/タイルカーペット(OA フロア H100)
壁/
プラスターボード+クロス貼 天井/岩綿吸音板
道路幅員 20m
地域地区
工業専用地域
撮影/㈱アドステージ 武田敬夫
[設備概要]
電気設備
受電方式/高圧受電方式 変圧器容量/ キュ
敷地面積 13,223.40 ㎡
− ビクル 単相 450kVA 三相 500kVA スコットトランス
建築面積 7,342.21 ㎡
100kVA
延床面積 9,530.60 ㎡
空調設備
9,055.13 ㎡
事務所総面積 2,742.91 ㎡
建ぺい率 55.53%(許容 60%)
容積率
68.48%(許容 200%)
構造規模 S 造 純ラーメン架構 耐震構造
直接基礎(地盤改良杭) 地上 3 階
床耐荷重 25,000 N / ㎡(倉庫部床用積載荷重)
最高高さ 14.28m
軒高
13.65m
階高
1 階:4.45m 2 階 4.45m 3 階 4.60m
衛生設備 給水/直結方式 給湯/個別式電気温水器方
倉庫総面積
屋上駐車場
主なスパン
湯川 聡 設備:宮内一嗣 監理:西尾 裕
小林敬司、坂本大悟
1 階平面図 縮尺 1/1,500
天井高さ
担当/総括:山田裕一 建築:山本悟史 構造:
磯知靖貴、松野 翔 電気・空調・衛生・昇降機:
パートナー ズ 入社。 現在、同社設計・
建設支援本部 設計部 課長
倉庫C
所在地 宮城県仙台市宮城野区苦竹 3 ー 4 ー 5
業配
事務室
(山本悟史/フクダ・アンド・パートナーズ )
山本 悟史……やまもと さとし
倉庫B
ホール
エントランス
ホール
空調方式/空冷式パッケージ型空調方式
協力会社
式、個別式 ガス 温水器方式(厨房 のみ ) 排水/建屋内汚
電 気 設 備 工 事
空 調・衛 生 設 備 工 事
地盤改良工事(テノコラム工法)
水・雑排水分流方式
鳶
防災設備
消火/屋外消火栓、屋内消火栓、消火器、移動
式粉末消火設備 排煙/避難安全検証による
昇降機 乗用 11 人×1 基
特殊設備
外部スロープ融雪設備
環境対策 LED 照明、Low ー E ガラス、屋上緑化
[主な外部仕上げ]
屋根
ガルバリウム 亜鉛 メッキ 鋼板二重折板葺 き、断熱
鉄
型
・
土
筋
枠
工
工
工
工
事
事
事
屋 根 ・ 外 壁 工 事
ア ル ミ 製 建 具 工 事
内
装
工
事
内
装
工
事
パ ー ティション 工 事 他
冷 凍 設 備 工 事
屋 内 ・ 屋 外 消 火 栓
太
東
テ
佐
サ
松
三
不
丸
多
コ
冷
横
平
洋
ノ
々
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橋
浦 板
二 サ
三
電
工
ク
木
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建
金 製 作
ッ シ 東
商
利
ク ヨ 東 北 販
凍 技 術 工 業
井
製
作
熱
ッ
気
業
ス
組
ク
設
所
北
事
加
売
所
所
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