川重ヘリコプタ研究の歴史

HELI-4
川崎重工(株)ヘリコプタ研究の歴史
ヘリコプタ暦
“ヘリコプタ人生”付表(2-1)
第 1 期
西
暦
1952
邦
暦
S27
第
1961
S36
2
1962
1971
1972
S37
S46
S47
義若基編集
期
第
1981
S56
1982
S57
1991
H3
KH4(S36~37)KHR-1(S42~43)KH7(S48~51)
研究開発
ヘリコプタ・型式コード
第 1 期技術研究活動概要
KHX-1(S32~33)
2006・04・30
3
期
1992
2001
H4
H13
OH1(H4~)
KV107ⅡA(S41~43) BK117(S52~57)
ベル47性能飛行試験 昭和28年計画実施、日本最初のヘリコプタ飛行試験、昭和 30 年日本航空局型式証明第 1 号。
ベル 47 導入国産に伴い、ヘリコプタの製造方
KHX-1 タービン・ヘリコプタの設計研究(S32~33 年自社研究)
:S55 スケッチ、三面図及び全システム計画図作成、陸自へ報告。
法、各種試験方法並びに運用技術を習得し、
ベル47、S55 操縦安定性の解析と飛行試験(昭和 32~35 年、自社研究及び陸自航空学校との共同研究。
)
併せて要素技術についても独自の研究を開
回転翼機地上共振の研究(昭和 33~34 年、運輸省試験研究補助金)
。
始した。
回転翼主翼々素の構造および工作法の研究(昭和 34~35 年、通産省応用研究補助金)
。
シーソー・ロータのウイービングの研究(昭和 34~35 年、自社研究)
。
ベル 47ASE の試作研究(昭和 34~35 年、自社研究)
。
第2期技術研究活動概要
KH4 改良開発 昭和 36~37 年、航空機型式証明第 11 号、昭和 37 年 11 月、自社研究)
:ヘリコプタ独自開発の第一歩。
①広範な基礎研究により、ヘリコプタ設計の
V107 コンパウンド・ヘリコプタの風洞試験(昭和 36 年、自社研究)
。
基礎データを蓄積、ロータを含むヘリコプタの
ヘリコプタ・ロータ(テイルト・ロータ、ツイン・ロータを含む)の空力の研究(昭和 37~38 年、通産省研究補助金)
。
風洞試験技術を確立した。
ボルテックス・リング時ロータ空力特性の研究(昭和 38 年、ボーイング・バートル社の委託研究)
。
強制リード・ラグ・ロータの模型風洞試験(昭和 37 年、自社研究)
。
②KH4,KV107ⅡA の独自改良開発、新ロー
V107 操縦安定性解析および飛行試験(昭和 38~40 年、自社研究)
。
タ・システムの研究、トランスミッション、自動
KV107 および OH6 国産化、各種疲労試験。
飛行操縦装置の開発等、外国依存からの脱
ばね付きロータ KH4 の試作研究(昭和 41~42 年、自社研究)
、KH4 操縦性研究目的のユニークな研究、飛行試験実施。
却を目指し、独自の新技術開発を指向した。
V107SAS メンテナンス・トレーナの開発 昭和 41~43 年陸自航空学校土浦分校納入川重・フライト・シュミレータの先駆け。
重点試作研究の時期。
KV107ⅡA 改良開発 昭和 41~43 年、航空機型式証明第 23 号昭和 43 年 9 月、
FAA 型式証明取得日本発ヘリ第 1 号。
KV107ⅡA 救助ヘリコプタの改良開発(昭和 41~43 年、自社開発)
:2 次防・レスキュウ・ブームで苦杯を舐め、四次防対策と
③本期を日独共同開発の中型傑作機 BK117
して、新レスキュウ・ウインチの開発・機外装着、メインドア改造、トランスミッション改造・エンジン・パワーアップ等
で飾った。
実施、第三次の部品装備品国産化を推進し、機能部品を殆ど全て国産、信頼性の向上を図った。更にスエーデン機で開発し
た PFA を装備し世界に冠たる救助ヘリコプタ KV107ⅡA を作り上げた。
KV107A 掃海ヘリコプタの契約開発(昭和 41~47 年)
:係維および音響機雷自立ヘリコプタ空中掃海システム、世界最初の実
用掃海ヘリ、今まで掃海ヘリコプタを開発したのは、世界中でも日本の川崎重工と米国のシコルスキ-社のみ。
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HELI-4
川崎重工(株)ヘリコプタ研究の歴史
ヘリコプタ暦
西
暦
第 1
1952
ヘリコプタ人生(付表2-2)
期
第
1961 1962
S36
S37
2
1971
S46
義若基編集
期
1972
2006・04・30
第
1981 1982
期
1991 1992
S27
第2期技術研究活動(続き)
KHR-1 の試作研究(昭和41~43年):3枚翼イン・プレーン・リジッド・ロータ(機体は KH4)の試作研究・飛行試験。
S56
H3
H4
2001
研 究 活 動 概 要/ 邦 暦
S47
S57
3
H13
KV107 自動飛行装置(AFE)の契約開発(昭和46~49年):KV107 スエーデン機用として開発、後に空自機にも搭載、
昭和52年大河内記念賞受賞、航空機関係では最初。
振動解析並びに制御の研究(昭和 44~49 年、自社研究)
: Building Block 法・振動解析、OH6 吊下加振飛行試験実施。
汎用構造解析プログラム(KASTAN)の開発(昭和 46~50 年、自社研究)
:静的(線形・非線形・大変形)及び動的を包括・
有限要素法解析プログラム、インプット・データ作成の容易化を狙った。3 重工の構造解析レベルのトップに立った。
KH7 金属製メイン・ロータ・ブレード、トランスミッション等試作研究(昭和 38~51 年、自社研究):失敗作。
KH7 金属製インプレーン・リジッド・ロータ試作研究(昭和 49~51 年、自社研究)
:試作失敗。
KH7 の開発と中断(昭和 48~51 年、自社研究):第 1 次対潜機 PXL の開発が頓挫し、航空機事業本部は KH7 を新目標にう
ちたてた。造船景気の真っ只中、四本社長、吉田常務技術開発本部長がゴーアヘッドを決断された。
第一次オイルショックのため中断と公表、実は上記 KH7 用リジッド・ロータおよびトランスミッションの試作品が実用に
耐えるものではなく、KH7 開発の見通しがハッキリしたので中断した。
BK117 の開発(昭和 52~57 年、MBB 社共同開発)
:中型ヘリコプタの傑作機、航空機型式証明第 32 号(昭和 57 年 12 月)
。
第 3 期技術研究活動概要
H500 用複合材テール・ブレードの試作研究(昭和 52~53 年、自社研究)
:OH1開発の発芽となった。
新構造材料・複合材応用の新ロータ・シ
風力発電風車用大型複合材ブレードの開発(昭和 52~53 年、契約開発):伊豆大島風力発電所へ納入。
ステム開発を軸に、全技術研究活動を陸
H500 用複合材製メイン・ロータ・ブレードの試作・飛行試験(昭和 54~55 年、日本小型自動車振興協会研究補助金)
自 OH1 の開発に集中し、OH1 の
100KW 発電風車用大型複合材ブレードの開発(昭和 56~57 年、契約開発)
:三宅島風力発電所へ納入。
開発成功で 20 世紀の幕を閉じた。
ヘリコプタ用複合材ブレード開発の自信を得た。
OH6 全複合材製ベアリングレス・ロータ・ハブ及びメイン・ブレードの試作・飛行試験(昭和 58~平成 3 年)
OH1 の開発(平成 4~11 年)
:陸自 OH6 の後継機、偵察をミッションとしたヘリコプタ、川重プライムで、日本のヘリコプ
タ技術の総力を結集した、防衛庁最初の完全独自開発ヘリコプタ。
全複合材製ベアリングレス・ロータ・ハブの相当フラッピング・ヒンジ・オフセット 7%の実現は世界の技術レベルをブ
レーク・スルー、平成 10 年米国 AHS Howard Hughes 賞受賞。
コミュータヘリコプタ先進技術研究所の設立と研究(平成 6~14 年):基盤技術研究センター・川重他 4 社出資の研究企業。
ヘリ騒音低減技術の研究(JAXA,ONERA 等との共同研究実施)、GPS を核とした自立計器飛行方式の研究。
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