上磯高通信

校訓「信愛・剛健・自律」
上磯高通信
上磯高校
平成26年12月14日発行
北 海 道 上 磯 高 等 学 校
北斗市中野通3丁目6番1号
TEL
0138(73)2304
学校だより
第26-03号
キャリア教育の推進
現在、子どもたちには将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分ら
しい生き方を実現するための力を育成することが求められています。この視点に立って日々の教育活動
を展開することが、キャリア教育の推進です。今回も引き続き、上磯高校で推進しているキャリア教育を
ご紹介します。
ふれあい体験事業(思春期保健教室)
10月8日(水)と11月5日(水)の2日間にわたり北斗市保健
センターにおいて「ふれあい体験事業(思春期保健教室)」を実施し
ました。この事業は、北斗市保健センターとの連携の下、乳児10ヶ
月検診に合わせて、当日来所した乳児とその父親、母親と本校生徒が
交流するものです。当日生徒は1グループ4人の少人数に別れ、保健
師さんの指導の下、同センターに来所し検診を待っている乳児とその
両親からから子育てのお話を聞いたり、実際に赤ちゃんを抱かせてい
赤ちゃんとのふれあい
ただいたりしました。
最初はどのように接したらいいのか戸惑っていた生徒ですが、保健師さんやお父さん、お母さん達の思
いやりによって赤ちゃんを抱かせてもらい、感激している様子でした。
その後、講義室に移動し講師の北斗市保健福祉課の蛎崎雪子保健師から講話をいただきました。内容は
「1.生命の誕生」「2.思春期の身体」「3.性感染症」「4.性と生について考える」の4点で画像
と模型を駆使して妊娠の様子等について分かりやすい説明をしていただきました。特に自分の身体や性
の問題で悩んだときには、身近な信頼できる大人に相談することが大切で、学校の先生や地域の保健師に
ぜひ相談すべきであることが強調されていました。
最後に生徒を代表して本校2年の平山涼太君が、「自分も将来子どもを持つようになると思うが、本日
お母さんと一緒に来所していたお父さんのように、子どもに愛情を注げる父親になりたい」と感謝の気持
ちを込めたお礼の挨拶で締めくくりました。
生徒たちにとっては、生命の尊さや美しさにあらためて気づくことができた貴重な体験になりました。
四者協議会
11月13日(木)には四者協議会を行いました。北斗市教育委員
会(教育委員、社会教育委員、事務局職員)の皆さん、本校学校評議
員、生徒、教職員の四者が一同に会し、6回目となる今年は「地域に
開き、地域とつながり信頼される学校にするには」をテーマとして実
施しました。
参加者25人が5つのグループに分かれ、それぞれ与えられたテー
マに沿って協議し、発表を行いました。「地域の小中学生の手本とな
グループに分かれて協議
る生徒を育てるには」のテーマで協議したグループは、「地域のボランテ
ィア活動や、土日に小中学校を訪問しての吹奏楽部による演奏など、地域の大人たちはもちろん、小中学
生など異なる世代とコミュニケーションを図ることが大切」と結論づけました。生徒にとっては異なる世
代との交流ですが、今年で6回目と言うこともあり、世代や立場の違いを乗り越えて、堂々と自分の意見
を述べていました。生徒会長の大山俊一君(2年)は「年上ならではの意見に気づかされることもあり勉
強になりました。地域の方々が上磯高生を見る度に、いいイメージを持ってもらえるような学校にしてい
きたい」と感想を述べていました。
最後に高野校長が、「出会いは人生を変える。そのために常に自分から挨拶をしていくことが大切。北
斗市の皆さんから信頼され、親しまれるよう、今回の話し合いを大切にし、学校をより良く変えていくこ
とができるよう学校経営に生かしていきたい」と締めくくりました。
車いす体験事業
10月22日(水)には1年生43人を対象に道の「次世代の担い
手育成事業」を活用した車いす体験事業を実施しました。
福祉教育アドバイザーの(株)ケアスキル代表取締役 神門経之(か
んど のぶゆき)氏は本校を平成2年に卒業した大先輩であり、ご自
分の高校時代の体験を、ユーモアを交えて説明し、生徒はリラックス
しながらも真剣に聞き入っていました。
指導の前半は車イスの安全な使用法についての講話で、取り扱いを
間違うと転倒など様々な危険が伴うことを学びました。後半は3~
友人を乗せて障害物コースを進む
4人のグループで一台の車イスを使った実習で、コーンを並べたス
ラロームコースや角材やマットを乗り越えて進む障害物コースを
実際に車イスに乗って運ばれてみると、体感速度が速く、不安定な乗り心地で、生徒には車イスの危険性
に気づく貴重な体験になったようです。
講評で神門氏は介護について、「身の回りの世話をして差し上げるのが介護と思われがちだが、介助の
一つひとつに思いやりの気持ちがないと介護は成り立たない。今日は車イスを通じてお互いに押す人の
思いやりが伝わったと思う。思いやりの気持ちを持って充実した高校生活を送ってほしい」と励ましの言
葉をいただきました。
最後に生徒を代表して生徒会副会長の阪内雪斗君が、「普段何気なく見過ごしてきた車イスでしたが、
操作の仕方だけではなく、車イスで生活している人たちへの理解が深まりました。今後は心のバリアフリ
ーを目指して、車イスで生活している人たちに積極的に関わっていきたい」と決意の言葉を述べ、会場の
体育館に温かい拍手が響きました。
コミュニケーション教室
11月7日(金)から本校スクールカウンセラーの齋藤敏子先生の
指導によるコミュニケーション教室が始まりました。保健委員、生徒
会執行部の他、参加希望生徒を含めて23人が昼休みの20分間を活
用して参加しています。コミュニケーション教室のねらいは様々なエ
クササイズを通じて、他者の気持ちを理解し、体験的に自他を大切に
する態度を養ったり、
対人トラブルを未然に防止したりすることです。
今年度はスクールカウンセラーの来校日に合わせて第7回まで実施予
定です。内容としては①勝ち抜きジャンケン・自己紹介②バースデ
イチェーン・自己開示③無視とうなづき④拒否と共感⑤質問(促す・
会話を膨らませる・迫る)⑥私のハート・コンプリメント⑦気づき
と表現、となっています。
グループに分かれてエクササイズ
北斗市指定無形民俗文化財「上磯奴」への参加
上磯八幡宮大祭が10月4日(土)5日(日)の両日、11年ぶりに行われ、北斗市内に威勢のいい掛
け声が響き渡りましたが、本校から野球部員4名、吹奏楽部員2名が行列に参加しました。
北斗市指定無形民俗文化財となっている伝統ある「上磯奴」ですが、保存会からこの度メンバーの若手
育成を図るため、本校生徒に参加依頼があり、6名の生徒が主体的に参加してくれました。
部活動と「上磯奴」の両立は予想以上にたいへんだったようで、6名の生徒は3週間の間、毎日部活動
の練習を5時で切り上げ、自転車で自宅に戻り、大急ぎで着替え
て「上磯奴」の練習が行われる有川神社の境内に駆けつけ、「上
磯奴」の演技に取り組みました。
保存会の皆様のご指導のお陰で、大祭当日は練習の成果を発
揮し、見事な演技を披露することができました。
野球部の木村恵太君(2年)は「11年ぶりに行われた上磯八
幡宮の伝統行事である奴行列ということでたいへん緊張しまし
たが、沿道からたくさんの声援を送っていただき充実した経験
とすることができました」と感想を述べています。
沿道の皆様、保存会の皆様にはたいへんお世話になりました。
あらためてお礼申し上げます。
本校校舎前で演技を披露