close

Enter

Log in using OpenID

地域資源としての馬~祭りに焦点を当てて~ 惣山 航 1. 馬が登場する

embedDownload
地域資源としての馬~祭りに焦点を当てて~
惣山
1.
航
馬が登場する祭りの実例
馬が主役になる祭りとして、福島県相馬市で行われる「相馬野馬追」
。相馬野馬追は、
宵祭り、本祭り、野馬懸と 3 日間にわたり行われる。500 余騎を集め、国内最大級の行
事である。馬は相馬中村神社などで飼育されているものの、多くは関東圏からのレンタ
ルによって集められている。(因みに、宇都宮大学馬術部においても馬をこの行事に連
れていった)相馬野馬追は、15 万人もの来場者を集める。
因みに栃木県では、今年、祭りではないが日光東照宮 400 周年記念として、「第 1 回
ホースバックアーチェリー国際大会」が行われた。フランス、イギリス、ドイツ、トル
コ、モンゴル、アメリカなど 15 か国の先鋭 30 人の選手が集まり、民族衣装を着た各国
の選手がしのぎを削った。また、「菊水祭」や「巻狩祭」が毎年行われる。菊水祭は宇
都宮市の二荒山神社で行われ、オリオン通りなどを武将の姿をした人が馬に乗り行進す
る。巻狩祭では那須塩原市で行われ、馬を使い当時の巻狩の様子を再現したり流鏑馬を
行ったりする。
2.
馬にかかる労力、コスト
馬と関わると様々な労力が必要になってくる。まず、相馬野馬追などこれらの祭りで
は、馬を運ぶいわゆる「馬運」ということをする必要がある。馬運車というものを使い、
馬を乗せるが頭数としてはせいぜい 6 頭程(因みに、馬術部で所有している馬運車は4
頭乗ることができる)である。運転するには普通免許では運転できず、中型免許が必要
になる。馬は輸送に労力がかかる。
次に、これらの祭りで使用する馬は、「馬房」という馬の部屋で過ごしている。そこ
には藁や、おがくずが敷いてある。馬は毎日、排せつをするので、毎日馬房掃除が必要
になる。最低でも 1 日 1 回(馬術部では 1 日 2 回)の掃除が必要だ。そうなると、頭数に
もよるが人手はどうしても必要になってくる。
また、これはどの家畜にも言えるが、馬の食事だ。つまり飼料代がかかる。もちろん
飼料も 1 種類ではなく、いくつか種類がある。馬術部を例にとってみると、5 種類(飼料
用のふすま、圧ぺん、大豆、ヘイキューブ、食塩、炭酸カルシウム)必要になる。これ
を 1 日 3 回馬にあげる。これらは輸入飼料なので、価格も高くなっている。
3.
これらの祭りに参加して
今年、筆者は「巻狩祭」に体験乗馬コーナーの引馬の為、参加した。仕事の流れは、
チケットを受け取り、馬に乗ってもらう(小さな子であれば乗せて上げ騎乗中も横につ
き落ちないように補助をする)降りる際の補助をする。これが主な流れ、それに付随し
て、エサや水をあげる、通路に落ちた馬糞を拾う作業などがある。イベント終了後は、
馬運車に乗せ、元々いる乗馬クラブなり大学なりに戻し、馬の手入れ後、エサをあげ
る。これが一連の仕事内容だ。
引馬をしていると、触れ合う人々の年代層は、赤ちゃんや高齢者の方など幅広い。
馬に乗った方々は、
「初めて乗りました。意外と高くて景色が変わって見えますね、た
のしいです。
」
「意外と揺れて今までにない感覚です。」「また乗りたい」と言ってくれ
た。また、馬に触りに来た家族が赤ちゃんに馬を触らせていた、家族は「触っても怒
らなくていい子ですね。
」
「馬がいるだけで、ほかにはない特別な感じがします。」と言
っていた。馬が、鼻を鳴らすと赤ちゃんは笑っていた。また、老夫婦は「馬に触れる
し、流鏑馬も見れる珍しいお祭りだから毎回来てるの。」と言っていた。私は、こうい
った祭りの一部の運営に微力ながらも関われて、とても貴重だと感じ、やりがいも感
じた。また、こういった言葉を貰え嬉しさも感じた。大変な仕事もあった為か、その
嬉しさも一入だった。
4.
馬は地域資源となるのか
最後に、ここまで述べてきたこと、馬と触れ合ってきた経験から、馬は地域資源と
なるのか考えてみたい。私は、馬が地域資源になると考える。地域資源となる方法 1
つと地域資源となる理由 1 つ計 2 つある。1 つめの方法は、馬をレンタルせず自馬と
して地域に定着させることである。レンタルしないということは馬運をしないという
ことである。そうすれば、輸送コストがかからず、馬への負担も少ない。また、地域
に馬を定着させることで、馬の世話をする人が必要になる。その仕事を地元の人がや
ることによって、少しではあるかもしれないが雇用の創出につながるのではないかと
考える。地元の人たちが自分たちの地域で使う馬の世話をすることによって、馬への
愛情が生まれ、祭りへの熱の入り方、開催内容も変わってくるだろう。さらに、本来
の馬を使った祭りのほかにも、また新しい行事を馬をきっかけに開催することができ、
新たな観光資源を生み出すことができると考える。また、定着した馬の馬糞も有効活
用することができると考える。馬糞を肥料として使い野菜を栽培するということだ。
地域で採れる、地場野菜を馬糞の利用で栽培すれば肥料代も減らすことができ、有機
栽培などもできるのではないかと考える。
「自馬」で「地場野菜」を生産するというこ
とで農業にも良い面があると考える。
2 つめは、外国人観光客の集客である。近年、日本文化に関心のある外国人観光客
が増えている。流鏑馬や野馬追など日本で代々受け継がれている文化を外国人観光客
に披露することで、観光客を集客できる観光資源になると考える。また、馬は世界で
も古くから文化として存在している。例えば馬車一つをとっても、日本の馬車、中国
の馬車、イギリスの馬車、それぞれが違った形の馬車であり歴史がある。世界の馬車
を集めた行事を開催すれば、日本人も世界の文化と触れ合うことができる。国々固有
の馬の文化と共通する馬の文化の中でのオリジナリティを絡めた行事で、国際交流な
ど地域おこしができると考える。
以上の 2 点から、馬は地域資源となりうると考える。
Author
Document
Category
Uncategorized
Views
3
File Size
182 KB
Tags
1/--pages
Report inappropriate content