2学期 「つくってあそぼう あやめおもちゃランド」指導案

第2学年
1
単元名
2
単元の目標
生活科学習指導案
つくってあそぼう あやめおもちゃランド
生活への関心・意欲・態度
○ 身近な材料を使って遊ぶ物を作り、それを使って楽しく遊ぼうとする。
○ 招待した 1 年生や友達と進んで関わろうとする。
○
身近にある材料を使って、よりよく動くように工夫しながらおもちゃ
を作ることができる。
活動や体験についての
○
思考・表現
自分たちや 1 年生が楽しく遊ぶことができるように、遊び方を工夫し
たり、考え合ったりすることができる。
○
おもちゃを作ったり遊んだりする活動を通して、工夫したことや楽し
かったことなどについて、自分なりの方法で表現することができる。
○ 身近な材料を工夫することにより、遊ぶものを作ることができること
身近な環境や自分につい
ての気付き
に気付く。
○ 友達と一緒に遊んだり、作ったりする楽しさやよさに気付く。
○ 1年生と触れ合う活動を通して、自分の成長に気付く。
3
単元について
○
児童観 省略
○
本単元は、学習指導要領の内容(6)「身の回りの自然を利用したり、身近にあるものを使った
りなどして遊びを工夫し、みんなで遊びを楽しむことができるようにする。
」と(8)多くの人々の支
えにより自分が大きくなったこと、自分でできるようになったこと、役割が増えたことなどが分か
り、これまでの生活や成長を支えてくれた人々に感謝の気持ちをもつとともに、これからの成長へ
の願いをもって、意欲的に生活することができるようにする。」を受けて設定したものである。
ここでは、身近にあるものを利用して、遊びに使うものを工夫して作ったり、遊び自体を工夫し
たりすることがねらいである。また、その過程を通して、遊びの面白さや自然の不思議さに気付く
と共に、みんなで遊びを楽しむことができるようにすることもねらっている。その後、1年生を招
待して一緒に遊ぶ中で、相手のことを考えながらおもちゃを作りかえたり、遊びを工夫したりする
ことは、自分の成長や、自分ができるようになったことを実感し、自分の良さに気付く上でも大切
であると考える。
本校では、雨水をためて、植物の水やりをしたり、空き缶回収やごみ拾い活動を行ったりしてい
る。本学年の児童も、雨水のタンクから、水を取って野菜の水やりをしたり、家庭から空き缶を持
って登校したりしている。環境に優しい活動をしている児童にとって、家庭ででる不用になった物
でも、工夫することで、遊ぶ物を作ることができたり、友達と楽しく遊ぶことができたりすること
に気付かせることも、意義深いものである。
○
指導に当たっては、夏休みの作品や図工の作品作りなどで、おもちゃを作って遊んだ経験を話し
合ったり、教師の参考作品を紹介したりする中で、おもちゃ作りに関心を持たせたい。参考作品は、
簡単な仕組みで動く物、工夫次第で動きが良くなる物などを用意する。身近にある材料を利用して
おもちゃを作りたいという気持ちを持たせ、児童にも材料集めをさせていきたい。ゴムやおもりな
ど、動く仕組みに目を向けさせるために、作り方のヒントカードなどを掲示し、おもちゃ作りに児
童が生かせるようにしたい。
「身近なもので遊ぶものを作ろう」では、一人一人の思いを大切にし、材料などを限定せずに児
童の意欲が続くようにする。また、お試しコーナー、作業コーナーを設けるなど、同じおもちゃを
作る児童が自然と集まってくる場の設定をする。そうすることで、「遊ぶ・作りかえる」活動が繰
り返しできるとともに教え合う、助け合う、認め合う、一緒に楽しむなどの友達同士のかかわりも
深まっていくと考える。おもちゃ作りの過程では、おもちゃのお気に入りのところや工夫したとこ
ろ、作ったり遊んだりしているときに発見したこと、困っていることなどを友達と話をする場の設
定をする。そうすることで、児童の気付きの深まりを図るようにするとともに、次への活動への期
待感を高めるようにする。材料をかえる、坂を作る、ゴムの本数を増やすなど、
「より速く」
「より
遠く」といったもっと楽しく遊べるおもちゃに作りかえていきたいという意欲を高めていきたい。
この活動を通して科学的なものの見方・考え方の素地を養うとともに自分や友達のよさに気付くよ
うにする。
「みんなでおもちゃランドを開こう」では、自分たちで作ったおもちゃを使ってみんなで遊ぶ活
動を行う。おもちゃランドを開くことで、みんなで遊ぶことを考えた遊びやルールを工夫させてい
きたい。おもちゃランドを開いた後には、感想を話し合い、おもちゃ作りのよさや楽しさ、友達の
頑張りを認め合うようにする。また、身の回りの材料を自分たちの生活の中で工夫をすれば、これ
らのものが生かされたり、自分たちが楽しめるものになったりすることに気付かせていきたい。
「1 年生を招待しておもちゃランドを開こう」では、1 年生を招待し、一緒に遊ぶ会を持つ。1
年生が楽しく遊ぶことができるように、おもちゃを作りかえたり、ルールを考え直したりする。遊
ぶ会では、1 年生にわかりやすく遊びのルールを説明したり、1 年生と遊んだりしながら、関わり
を深めていきたい。遊んだ後に、1 年生や 1 年生の先生の感想を紹介したり、活動したことやがん
ばってきたことを振り返ったりして、活動への成就感を持たせたい。そして、これからも身近なも
のを使って、遊ぶものを作ったり、遊びを工夫したりできるようにしていきたい。
4
指導と評価の計画(総時数
小単元
学習活動
17
時間)
指導・支援上の留意点
1 (1)身近にある材 ○
評価規準〈評価方法〉
身近にある材料でおもちゃを作っ 【関・意・態】 おもちゃを作
料で作ったお
て遊んだ経験を話し合ったり、夏休
りたいという意欲を持ってい
身
もちゃで遊ぶ
みに児童が作った作品や教師の参考
る。
近
ことにより、本
作品を紹介したりする中で、自分も 〈発言・行動観察・振り返りカード〉
な
単元の見通し
作ってみたい、遊んでみたいという
も
をもつ。①
意欲を高めるようにする。
の
○
教師の参考作品は、簡単なしくみ
で
で動く物、工夫次第で動きがよくな
遊
る物、友達と競争できる物にする。
ぶ
いろいろな動力(風、ゴム、おもり、
も
じしゃくなど)で動く物を準備する。
の
○
「○○を作りたい」という一人一
を
人の思いを大切にし、材料などを限
作
定せずに、児童の発想を生かした活
ろ
動になるようにする。
う
⑤ (2)作りたいおも ○
参考作品を置いたり、作り方や動 【関・意・態】 身近な物を使
ちゃを決め、身
く仕組みのカードを掲示したりし
近にある材料
て、おもちゃ作りのヒントになるよ り組んでいる。
でおもちゃ作
うにする。
りをする。②
○
きりやカッターナイフなど特に危
って意欲的におもちゃ作りに取
〈行動観察・発言・作ったおも
ちゃ〉
険を伴う道具は「道具・安全コーナ
ー」を設け、道具の使い方を掲示し
ておいたり、救急箱を常備したりす
ることで、安全面の配慮を心がける
(3)もっと楽しく
遊べるおもち
ようにする。
○
【思・表】 よりよく動く工夫
より高く、より速く、より遠く、 をしながら、おもちゃを作って
ゃに作りかえ
より多くなどの視点から工夫して、 いる。
る。 ②
もっと楽しく遊べるおもちゃ作りが 〈発言・行動観察・作ったおも
できるようにする。
○
ちゃ・振り返りカード〉
「材料を○○にかえたらうまくい
った」などの気付きを取り上げ、周 【気付き】 友達と一緒に遊ん
りの児童に紹介するようにする。
○
だり、おもちゃを作ったりする
「遊びコーナー」と「改造コーナ 楽しさやよさに気付いている。
ー」はできるだけ近くに場を設け、 〈発言・行動観察・振り返りカ
改良する意欲や友達との関わり合い
がひろがるようにする。
○
似た物を作っている児童でグルー
プを作り、作ったおもちゃで遊んだ
り、話し合ったりしながら、おもち
ード〉
2 (1)遊び方を考え
ゃの改良を考えるようにする。
ながら、みんな ○
【思・表】 楽しく遊ぶことが
楽しく遊ぶためには、どんな遊び できるように、遊び方を考えた
み
で遊ぶ準備を
方やルールがよいかを考えながら準 り、言葉や動作で伝え合ったり
ん
する。③
備をするようにする。
な 【2の1本時2/3】
○ 自分が考えた遊び方やルールを友
で
達に言葉や動作で伝えるようにす
お
る。
も (2)みんなでおも ○
児童が思いきり活動できるよう
することができる。
〈行動観察・発言・振り返りカ
ード〉
【気付き】 友達と一緒に遊ぶ
ち
ちゃランドを
に、空間的ゆとりを設けた場を設定
楽しさを感じるとともに、自
ゃ
開く。②
するようにする。
分や友達のよさやがんばりに
ラ
○
みんなで遊び合い、気付いたこと
ン
や頑張ったことを発表し合うように
ド
する。
を (3) おもちゃ作り
○
おもちゃを作って楽しく遊んだ
気付いている。
〈行動観察・振り返りカード〉
【気づき】身近な材料を工夫す
開
について振り
り、工夫して作ったりしたことなど
ることにより、遊ぶものを
こ
返る。①
を振り返るようにする。
作ることができることに気
う
付く。
〈発言・振り返りカー
⑥
ド〉
(1)1 年生を招待
⑥
一年生を招待しておもちゃランドを
開こう
3
○
1 年生が楽しく遊べるように、遊
【思・表】 1 年生が楽しく遊ぶ
して、遊ぶ準備
び方のルールを分かりやすくした
ために、遊び方をかえたり、
をする。③
り、おもちゃを作り変えたりするよ
言葉や動作で伝え合ったりし
うにする。
ている。
〈行動観察・発言・振
【2の2本時2/3】
り返りカード〉
(2)招待した 1 年 ○
分かりやすくルールを説明した
【関・意・態】 招待した 1 年
生とおもちゃ
り、一緒に遊んだりしながら、楽し
生や友達と進んで関わろうと
ランドで遊ぶ。
いおもちゃランドになるようにす
している。
②
る。
(3)1年生を招待 ○
〈行動観察・振り返りカード〉
1年生が喜んでくれていたか、う 【気付き】 友達と一緒におも
したおもちゃ
まくいったかなどを振り返り、自分や ちゃを作ったり、遊んだりする
ランドの学習
友達のがんばりを認め合うようにす
楽しさや、友達や 1 年生と関わ
を振り返り、話 る。
り合うことの楽しさやよさに気
し合う。①
付いている。
〈発言・振り返りカード〉
5
単元の構想(主な活動と児童の意識の流れ)
身近にある材料で、おもちゃを作ろう。
ゴムで動くもの
風で動くもの
おもりで動くもの
その他
で
あ う
ゴムロケット
風で動く車
おきあがりこぼ
トコトコ相撲
ゴムでっぽう
風船カー
し
磁石レース
もっとよく動くおもちゃに作り変えよ
う。
みつける
ゴムを2本にした
風受けを大きく
おもりを変えた
人形の形や材料
ら、もっと高く飛び
すると、速く走り
ら、動きが変わり
を変えると、倒れ
そうだ。
そうだ。
そうだ。
にくそうだ。
おもちゃランドを開く準備をしよう。
的を作って、点数
車が走るコース
人形の飾りをつ
トコトコ相撲の
をつけるようにし
を作ろう。
けて、楽しくしよ
ルールを考えよ
よう。
かかわる
みんなでおもちゃランドを開こう。
おもちゃ作りをしたことの振り返りをしよう。
あらわす
1年生を招待して、おもちゃランドを開く準備をしよ
もっと的を大きく
走るコースを短
人形をもっとた
土俵をもっと
した方がいいよ。
くした方がいい
くさん作ろう。
大きくしよう。
ひろげる
1年生を招待して、おもちゃランドを開こう。
1年生を招待しておもちゃランドを開いたことの振り返りをしよ
う。
6
本時の学習
(2の1)
(1) 主眼
友達と一緒に楽しめるような遊び方やルールを工夫したり、おもちゃを作りかえたりして、「あや
めおもちゃランド」の準備をすることができるようにする。
(2) 準備
自分が作ったおもちゃ、身辺材料、きり、カッターナイフ、はさみ、マジックペン、画用紙
(3) 学級・場所
ランチルーム
(4) 展開
学
習 活 動
○指導・◎支援上の留意点◇評価の視点〈評価方法〉
1.本時のめあてを確かめる。 ○
前時までの活動を振り返り、みんなで楽しく遊んでもらうた
めに活動することを確認する。
みんなで楽しく遊ぶために、おもちゃを改良したり、ルールを工夫したりしよう。
2.みんなで楽しく遊ぶことが
○ 友達と遊ぶために、どんな遊びやルールにしていくとよいか、
できるように、作り替えた
どのようにおもちゃを改良するとよいかを考えるようにする。
り、ルールをつくったりす
○ 児童が思いきり活動ができるような場の工夫をする。
る。
○ 作業する場所では、きりやカッターナイフなど危険な道具につ
競争ができるように、おも
いては、安全指導をしていく。また、道具の使い方を掲示して
ちゃをふやそう。
おいたり、救急箱を常備しておいたりしておく。
◇ みんなでより楽しく遊ぶためのルールや遊び方を工夫したり、
おもちゃの改良をしたりしている。
【思・表】
〈行動観察・発言・
スタートやゴールの場所
ワークシート〉
を決めよう。
◎
おもちゃの改良やルールの工夫ができていない児童には、う
まくいっているグループの所へ連れて行き、参考にするよう
的をつくって、点数をかこ
う。
にする。
○ みんなで遊ぶことを思いながら、ルールを決めたり、おもちゃ
を作りかえたりしている児童を賞賛するようにする。
3.工夫したり、改良したりし
たことを知らせる。
3人ぐらいで競争できるよう
にするために、車の数をふやし
たよ。
○ 自分が考えた遊びやルールを友達に言葉や動作で発表させる。
○ 友達の工夫の良かったところやもっとこうすればよいことな
ど気付いたことがあれば、発表するようにする。
○ 1人の気付きをみんなに広げて、次の活動のヒントにしていく
ようにする。
点数をつけると、おもしろいか
ら、的に点数をかいたよ。
4.次時の学習の見通しを持
つ。
○ 次回も遊ぶための準備をすることを伝え、友達と遊ぶことへの
意欲が高まるようにする。
8 本時の学習
(1)
(2の2)
主眼
1 年生が楽しめるように遊び方やルールを工夫し、
「ようこそ、あやめおもちゃランドへ」の準
備をすることができるようにする。
(2) 準備 自分が作ったおもちゃ、身辺材料、きり、カッター、はさみ、マジックペン、画用紙
(3) 場所 多目的ホール
(4) 展開
学
習 活 動
○指導・◎支援上の留意点◇評価の視点【評価の観点】
〈評価方法〉
1.本時のめあてを確かめる。 ○ 前時までの活動を振り返り、1 年生を招待するうれしい気持ち
をもちながら、本時のめあてに対して意欲を持つことができるよ
うにする。
1 年生が楽しく遊ぶことができるように、おもちゃを改良したり、ルール
を工夫したりしよう。
2.1 年生が楽しく遊ぶことが
○ 相手が 1 年生であることを意識させ、遊び方やルールは分かり
できるように、ルールをかえ
やすいか、おもちゃは丈夫であるか、数は足りるか、安全である
たり、おもちゃを作りかえた
かについて考え、工夫するようにする。
りする。
もっと近くから、的に当て
○ 各おもちゃのグループで、改良するようにする。
○
児童が思いきり活動ができるような場の工夫をするようにす
る。
るようにしよう。
○ 作業する場所では、きりやカッターナイフなど危険な道具につ
いては、安全指導をしていく。また、道具の使い方を掲示してお
いたり、救急箱を常備しておいたりしておく。
もっと 、たくさん作 った
ら、みんなで遊べるね。
◇ 1 年生が楽しく遊ぶことができるようにルールや遊び方を工
夫したり、おもちゃの改良をしたりしている。
走るコースをもう少し短く
しよう
【思・表】
〈行動観察・発言・振り返りカード〉
◎ おもちゃの改良やルールの工夫ができていない児童は、上手に
工夫している児童やグループの所に連れて行き、参考にさせるよ
うにする。
3.工夫したり、改良したりし
○ おもちゃを改良したり、遊び方やルールをかえたりしたことを
たことを知らせる。
1年生でも当たるように、的を
大きくしたよ。
言葉や動作で発表するようにする。
○
友達の工夫の良かったところやもっとこうすればよいことな
ど、気付いたことを発表するようにする。
○ 一人の気付きをみんなに広げて、次の活動のヒントにしていく
ようにする。
5.次時の学習の見通しを持
つ。
○ 次回は今日の活動をもとに、遊ぶための準備を終えるようにす
ることを伝え、1 年生と遊ぶことへの意欲が高まるようにする。