プロトン密度強調画像

PDWI
Proton Density Weighted Image
プロトン密度強調画像
千葉大学医学部附属病院 小島正歳
どこで使うの??
最適条件って??
PDWI
何を見てるの??
そもそも必要??
TE
TR
short
short
long
long
short
short
T1WI
T1WI
long
long
PDWI
T2WI
PDWI
T2WI
当院での使用部位
・頭部
・膝関節
以上
まずは、原理から...
MRIにおける信号強度
SI = N(H)
PD
?
-TR/T1
(1-e
)
-TE/T2
(e
)
T1
T2
プロトン密度強調画像を作るには
SI = N(H)
-TR/T1
(1-e 1
)
-TE/T2
(e 1 )
TRを長く
TEを短く
プロトン量のみを反映した信号強度となる
PDWI
PDI
プ
プロ
ロト
トン
ン密
密度
度画
画像
像
水分含有量に注目!!
水分含有量(%)
T1値(ms)
T2値(ms)
脂肪
20
260
84
肝臓
70
490
43
脾臓
80
780
62
筋肉
76
870
47
白質
71
790
92
灰白質
83
920
101
CSF
100
>4000
>2000
プロトン密度画像(PDI)
水分含有量(%)
脂肪
20
肝臓
70
脾臓
80
筋肉
76
白質
71
灰白質
83
CSF
100
水分含有量(%)
脂肪
20
肝臓
70
脾臓
80
筋肉
76
白質
71
灰白質
83
CSF
100
プロトン密度のみを表す
ことは困難そうである
SI = N(H)
(1-e-TR/T1)
(e-TE/T2)
T1とT2の項を1に
できていないから
T1の影響をなくすにはTRを!
TE
TR
TR
1
SNRを
担保しつつTRを
短くし縦緩和の差
を強調する
0.8
0.6
TEを短く
し、コントラスト
をつける
0.4
0.2
0
20
100
200
300
400
500
600
プロトン密度画像を得るにはすべての組織のT1回復
が完全に行なわれている必要がある
T2の影響をなくすにはTEを!
TE
long TE
1
TE
をある程度長く
し、コントラストを
つける
0.8
TRを長くし縦緩
和の差をなくす
0.6
TR
TE
を長くし過ぎると水
しかコントラストがつ
かない
0.4
0.2
0
100
200
300
400
500
プロトン密度画像を得るにはTE0msが理想
実際には不可能なので可能な限りshortにする
600
プロトン密度強調するには!
1
0.8
TRを5000ms以上にし
てT1の差をなくす
0.6
0.4
0.2
0
0.4
1
1
2
3
4
5
6
3
4
5
6
TEを可能な限り短く
しT2の差をなくす
0.8
0.6
0.4
0.2
0
0.2
1
2
PDWIを作るには...
TE = できるだけ短く TR = できるだけ長く TE:10ms (ETL4)
TR:2000ms
FR(Fast Recovery)
RESTORE
DRIVE
FR
180
180
180
180
180
90
90
実効TE10ms
2000ms
1
0.8
0.6
0.4
0.2
0
90
FRなし
FRあり
プロトン密度画像(PDI)
水分含有量(%)
脂肪
20
肝臓
70
脾臓
80
筋肉
76
白質
71
灰白質
83
CSF
100
脂肪のプロトン含有率は20%にもかかわらず高信号となる
そもそも脂肪と一言で言っても
様々な種類が存在する
J­カップリングの影響を受ける
1.5E+07
7.715
8%
0
0.000 999%
0
6.047 77%
0
18.293 14%
0
33.425
8%
1
8.163 47%
0
0.304 265% 1.1
3.717 84%
0
9.861 24%
0
3.649 77%
0
7.715
8%
0
41.587
7%
1
61.460 13%
2
8.044
0.000
0.713
34.079
0.962
67.898
11.053
14.611
32.202
8.044
33.708
34.792
68.860
DIAG
1 info
MY
3 info’s
RF
2 info’s
RF
Doing Water-Sca
0
4.0
165%
0
999%
0
642% 2.5
18%
1
297% 3.4
17%
2
40%
0
54%
0
18%
1
165%
0
34%
1
13%
1
16%
2
3.8
3.6
3.4
3.2
3.0
2.8
2.6
2.4
2.2
2.0
1.8
Chemical Shift (ppm)
1.6
1.4
1.2
1.0
0.80
0.60
0.40
MISCELLAN
FWHM = 0.057 ppm
Data shift = 0.0
Ph: -5 deg
脂肪分子の種類により含まれる周波数成分が異なる
メチル基(-CH3),メチレン基(-CH2-),メチン基(-CH-)
12 15Hz
H
H
分子構造により幅はあるが、脂肪の
J-カップリング定数は0 20Hz
C
1
周期 =
周期 =
H
1
20Hz
= 50msec
つまりT2WIのTE(100ms)では逆位相
なっている
1Hz
C
5Hz
= 200msec
C
C
H
脂肪の信号低下
FSE法で収集を行なうと
J­カップリングの影響がなくなる
180
180
180
180
180
180
180
180
90
J­カップリングの影響が出る50 200msよりも速く
再収束パルス(ETL)をうつため信号低下が起こらない
臨床編
∼最適条件は∼
頭部
FOV
TE
ms
TR
ms
22
min
ful
2000
ETL
BW
kHz
MAX
Freq Phase
slices
4
42
320
256
33
ETL
3
5
7
9
TE
9
15
20
25
500
1000
1500
2500
3000
3500
TR
FR
2000
500
1000
1500
2500
3000
3500
TR
none FR
2000
PDWI
SpinEcho法
TE:10ms
TR:6000ms
膝
FOV
TE
ms
TR
ms
160
20
2200
ETL
BW
kHz
MAX
Freq Phase
slices
8
42
416
256
28
手関節
T2 fat,sat
PD fat,sat
まとめ
・T1、T2の影響をなくすことは不可能
・PDWIの条件に絶対はない
・見たいものによりFRをon,offすることで 水励起、水抑制することができる