果樹をめぐる情勢(平成27年2月作成版) (PDF:1575KB)

果樹をめぐる情勢
平 成 2 7 年 2 月
目 次
1
果樹の品目・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2
果実の需給構造・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
3
果樹の生産動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
4
果樹の経営動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
5
果実の流通動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
6
果実の加工動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
7
果実の消費動向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・14
8
果実の卸売価格の推移・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
9
果樹の需給安定を図る措置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
10
果樹研究の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
11
果実の輸出状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
12
果実の輸入状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
13
地球温暖化の影響と対策・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
14
果樹対策の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
15
果樹共済事業の加入状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
1
果樹の品目①(全国の栽培状況)
○
我が国では、全国各地で立地条件に応じた多様な果樹が栽培されている。このうち、生産量等が統計で把握されて
いるのは約130品目となっている。
○ 東日本を中心としたりんご、西南暖地を中心としたかんきつ類をはじめ、例えば、山形県のおうとう、山梨県のも
もやぶどう、鳥取県の日本なし、沖縄県のパインアップルといった品目がそれぞれ特徴的な産地を形成している。
○主な果樹の栽培地域
うんしゅう
みかん
りんご
ぶどう
日本なし
も も
か き
おうとう
パインアップル
資料:農林水産省「平成25年産果樹生産出荷統計」
注 :各品目の収穫量の上位県を記載
1
1
果樹の品目(②品目別ランキング(平成24年))
品
栽 培 面 積
(ha)
目
うんしゅうみかん
り
ん
ご
生
産 額
(億円)
47,200
1
846,300
1
1,480
1
39,700
2
793,800
2
1,313
2
き
22,600
3
253,800
4
386
6
く
り
21,700
4
20,900
16
89
10
18,600
5
198,300
5
1,079
3
ど
う
品
栽 培 面 積
(ha)
目
な つ み か ん
は
っ
さ
び
く
わ
ブ ル ー ベ リ ー
い
ち
じ
2,023
16
40,027
10
1,748
17
34,618
11
1,600
18
3,240
34
1,127
19
2,698
38
1,062
20
14,568
1,020
21
生
産 額
(億円)
48
18
36
21
19
71
13
15,910
18
40
20
−
−
17,400
6
90,000
7
255
8
な
し
13,800
7
275,400
3
817
4
ぎ
ん
な
ん
841
22
1,079
45
も
も
10,700
8
135,200
6
461
5
た
ん
か
ん
836
23
4,800
30
15
26
4,840
9
17,800
17
368
7
529
24
5,517
27
12
28
3,150
10
22,300
14
71
12
515
25
6,260
24
13
27
3,140
11
43,946
8
143
9
494
26
4,919
28
2,855
12
43,198
9
64
16
ぶ
ん
た
ん
493
27
11,395
20
27
24
2,320
13
29,800
12
87
11
プ
ル
ー
ン
492
28
3,030
35
−
2,216
14
22,076
15
33
22
486
29
8,681
22
−
2,057
15
25,913
13
44
19
460
30
6,598
23
す
と
も
う
も
不知火(デコポン)
よ
か
ん
キ ウ イ フ ル ー ツ
ゆ
ん
ず
か
ん
か
見
産 量
(t)
め
う
清
く
生
う
お
ぽ
産 量
(t)
か
ぶ
い
生
ぼ
す
パインアップル
は
レ
る
モ
み
ン
ネーブルオレ ンジ
−
−
8
30
資料:耕地及び作付面積統計、果樹生産出荷統計、生産農業所得統計、特産果樹生産動態等調査
注
:赤字は政令指定品目、青字は政令指定品目の「その他かんきつ」に含まれるもの。
生産額の「−」表記は、生産農業所得統計の調査対象外の品目。
2
2
○
○
○
果実の需給構造
果実の国内需要のうち、国産品は約4割で、輸入品は約6割である。
国内生産のうち約9割は生鮮用である一方で、輸入品の約6割は果汁等加工品である。
輸入の生鮮用のうち6割はバナナで、果汁等加工品のうち5割がオレンジ果汁とりんご果汁である。
○果実の需給構造(平成23年(推計))
国内生産【37%】
2,954千トン
輸入【63%】
4,960千トン
果汁等
加工品
〈 1 2 %〉
355千
トン
生鮮用
〈88%〉
2,599千トン
その他
( 46%)
1 , 1 9 8 千トン
う
み
か
ん
果
汁
・
缶
詰
102千トン
(29%) 72千トン
(20%)
パ
イ
ン
プ ア
フ
ル プ
ル
ツ
バナナ
( 60%)
1 , 0 6 4 千トン
主な輸入国:
フィリピン
(9割)
資料:園芸作物課調べ
注:①果汁、加工品については生果に換算している。
②当該データは、メーカーや団体等への聞き取りをして整理した推計値である。
ッ
りんご
( 22%)
5 7 5 千トン
グ
レ
ー
うんしゅうみかん
( 32%)
8 2 6 千トン
そ
の
他
加
工
品
果汁等加工品
〈64%〉
3,194千トン
ー
り
ん
ご
果
汁
ゅ
う
ん
し
生鮮用
〈36%〉
1,766千トン
オ
レ
ン
ジ
オレンジ
果汁
( 30%)
9 7 1 千トン
そ
の
他
りんご
果汁
( 20%)
6 2 3 千トン
その他
加工品
( 50%)
1 , 6 0 0 千トン
274千トン
(16%)
160千トン
(9%)
115千トン
(7%)
153千トン
(9%)
主な輸入国:
ブラジル
(7割)
主な輸入国:
中国
(7割)
3
3
○
果樹の生産動向 ①(産出額)
果実の産出額は約7,600億円で、全農業産出額の1割程度を占めている。また、品目別では、うんしゅうみかん
とりんごで果実産出額の4割程度を占めている。
○我が国の農業産出額(平成25年)
豆類 641億円 (1%)
いも類 1,985億円 (2%)
○果実産出額の品目別割合(平成24年)
麦類 410億円 (0.5%)
その他 3,127億円 (4%)
花き 3,485億円 (4%)
畜産
2兆7,092億円
(32%)
果実
7,588億円 (9%)
米
1兆7,807億円
(21%)
農業産出額
8兆4,668億円
(平成25年)
(100%)
野菜
2兆2,533億円
(27%)
資料:農林水産省「生産農業所得統計」(左:H25年速報、右:H24年確報)
注:果実産出額の品目別の値は、都道府県別の合計値である。
不知火(デコポン)
143億円 (2%)
うめ
255億円 (3%)
おうとう
368億円 (5%)
かき
386億円 (5%)
もも
461億円 (6%)
その他
1,169億円
(16%)
うんしゅうみかん
1,480億円
(20%)
果実産出額
7,471億円
(平成24年)
(100%)
日本なし
817億円
(11%)
りんご
1,313億円
(18%)
ぶどう
1,079億円
(14%)
4
3
果樹の生産動向 ②(栽培面積、生産量、栽培農家数)
○
○
栽培面積や生産量は、近年、減少傾向で推移。
これは、高齢化が急速に進み、栽培農家数も減少傾向にあること等による。
○果樹の栽培面積の推移
50
43
41
40
35
20.8
21.7
︵
栽
培
面 30
積
10
31
5.3
19.4
17.8
5.1
5.4
16.9
5.4
14.0
○果樹の栽培農家数の推移(販売農家)
29
27
22.0
21.2
︶
万
h 20
a
その他果樹
りんご
うんしゅうみかん
39
11.3
5.1
26
25
25
25
24
24
24
16.7 16.6 16.4 16.2 16.0
15.8 15.5 15.3 15.2
4.7
4.3
4.3
4.2
4.2
4.1
4.1
4.0
4.0
3.9
5.5
5.4
5.2
5.1
5.0
4.9
4.8
4.7
4.6
7.1
6.2
H2
H7
H12 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 H24 H25
669
︵
219
96
190
91
︶
200
424
235
367
105
289
100
96
322
190
175
S55
S60
H2
344
344
154
162
159
84
91
85
296
295
306
139
137
142
79
66
79
82
138
114
113
84
107
91
100
79
93
85
H7
H12
H17
H18
H19
H20
H21
H22
H23
H24
0
S50
154
344
80
249
165
385 370
83
H17
H22
資料:農林水産省「農林業センサス」
うんしゅうみかん
490
90
24
H12
りんご
575
234
28
0
その他果樹
620
212
33
︶
800
600
生
産 500
量
400
万
t 300
果
樹
栽 30
培
農
家 20
戸
数
万 10
戸
○果樹の生産量の推移
700
40
︵
8.1
0
S50 S55 S60
26
(左上:栽培面積)資料:農林水産省「耕地及び作付面積統計」
(左下:生産量)
資料:農林水産省「食料需給表」
5
3
果樹の生産動向 ③(中山間地域割合、耕作放棄地面積等)
○ 果樹は、他の作物の栽培が困難な中山間地域での栽培が多く、こういった地域を中心に形成された主産地において
は、果樹が農業産出額の多くを占める基幹品目となっている。
○ 樹園地の耕作放棄が進行しており、平成22年の耕作放棄地率は8%。
○
果樹の栽培面積に占める中山間地域の割合
果樹計
かき
16%
40%
40%
5% 12,897ha
かんきつ類
16%
40%
41%
4% 55,737ha
37%
6%
ぶどう
りんご
35%
23%
8%
26%
54%
11%
果樹主産地における基幹品目の農業産出額割合(平成18年)
8,855ha
13%
50%
23%
14%
○
7%
35%
41%
17%
うめ
栽培面積計
12,508ha
31,896ha
農業産出額(億円)
基幹品目
主産地
うんしゅう
みかん
(和歌山)
合 計
(A)
有田市
八幡浜市
(愛媛)
0%
都市的地域
25%
平地農業地域
50%
中間農業地域
75%
100%
山間農業地域
資料:農林水産省「2005年農林業センサス」
注1:値は、農業地域類型別の露地栽培面積(販売目的の栽培面積)割合
注2:うめ及びかきは北海道及び沖縄、かんきつ類は北海道(なつみかんは沖縄も除く)
ぶどう及びりんごは沖縄を除く全国での栽培面積割合
弘前市
りんご
25
1.4 20.0千ha
(7%) 8.0%
7.7%
18.4千ha
1.2
(6%) 7.2%
10%
17.6千ha 1.2
(7%)
9.8
(49%) 8.3
(45%) 7.7
8.2
(44%)
(46%)
5.8
(29%) 6.2
(34%) 6.0
5.4
(34%)
(31%)
3.0
(15%) 2.8
(15%) 2.7
(16%)
(
耕
作
6% 放
棄
地
4%
率
(
)
0
8%
H12
山間農業地域
H17
中間農業地域
平地農業地域
2%
%
日本なし
も
も
か
き
おうとう
甲州市
(山梨)
市川市
(千葉)
笛吹市
(山梨)
五條市
(奈良)
東根市
(山形)
基幹品目
(B)
59
49
83%
120
75
63%
384
300
78%
159
61
38%
111
64
58%
42
27
64%
198
89
45%
90
43
48%
127
55
43%
)
耕
作 20
放
棄
地 15
面
積 10
千
h
5
a
耕作放棄地率
長野市
(長野)
ぶどう
○ 樹園地の耕作放棄地面積の推移(販売農家)
(青森)
基幹品目
割合
(B)÷(A)
資料:農林水産省「生産農業所得統計」
0%
H22
都市的地域
資料:農林水産省「農林業センサス」 注:対象は販売農家が所有する耕作放棄地。( )内の数値は
耕作放棄地面積の農業地域類型別割合。耕作放棄地率は、耕作放棄地面積÷(経営耕地面積
+耕作放棄地面積)×100。
6
4
○
○
○
果樹の経営動向 ①(年齢別果樹農業経営者数、農業所得)
農家の減少と高齢化が急速に進み、平成17年からの5年間で農業経営者数は12%減少、60歳以上の割合は8.4%上昇。
果樹作経営を営む主業農家の平均農業所得は374万円。
各県が果樹農業振興計画において定める 「効率的かつ安定的な経営体」の目標農業所得は520∼640万円程度。経営
規模の拡大やわい化栽培、スピードスプレーヤーの導入等による労働時間の短縮が目指されている。
○ 年齢別果樹農業経営者の割合
0
50,000
337(0.1%)
H 17年
30,778
(11.1%)
(人)
100,000
5,422(2.0%)
150,000
70,749
(25.6%)
200,000
77,051
(27.9%)
250,000
300,000
92,211
(33.3%)
276,548
61.2%
H 22年
17,031
(7.0%)
53,287
(22.0%)
289(0.1%)
73,908
(30.5%)
94,858
(39.1%)
242,344
30∼39歳
40∼49歳
50∼59歳
60∼69歳
70歳以上
資料:農林水産省「農林業センサス」
69.6%
2,971(1.2%)
29歳以下
○ 果樹作経営(主業農家)における農業所得
経営耕地 うち、果樹 自営農業
面 積
植栽面積 労働時間
2.3 ha
粗収益
1.5 ha 4,500時間
経営費
921万円
雇用労賃
種苗・苗木
肥料
農業薬剤 光熱動力
自動車 農機具
農用建物
賃借料 その他 農業所得
547万円 51万円 48万円 36万円 56万円 60万円 25万円 52万円 53万円 37万円 130万円 374万円
資料:農林水産省「平成24年営農類型別経営統計」、注:労働時間、粗収益、経営費及び農業所得は、果樹以外の作物に係るものも含む
○ 果樹農業振興計画で定める「効率的かつ安定的な経営体」の農業所得
地 域
経 営 類 計
和歌山
うんしゅうみかん
専 作
青 森
主な技術体系
経営規模
労働時間
粗収益
経営費
農業所得
マルチ栽培
2.4 ha
3,600時間
1,247万円
674万円
573万 円
りんご 専 作
わい化栽培(50%)
摘果剤の利用
1.8 ha
4,023時間
1,486万円
947万円
539万 円
山 梨
ぶどう+かき
複合経営
スピードスプレーヤー
1.1 ha
3,519時間
1,116万円
477万円
639万 円
長 野
りんご+もも
複合経営
スピードスプレーヤー
新わい化栽培(りんご)
1.7 ha
2,785時間
2,068万円
1,547万円
521万 円
資料:各県果樹農業振興計画より抜粋
7
4
果樹の経営動向 ②(経営規模、労働時間等)
○
「果樹農業振興基本方針」(平成22年7月策定)の担い手の目標(栽培面積約2ha)を達成している農家は、果樹
の主業農家全体の15%程度。一方、果樹の主業農家のうち約6割は栽培面積1ha未満の農家。
○ 果樹は、収穫等機械化が困難な作業や剪定など高度な技術が必要な作業が多く、労働集約的であり、水稲に比べる
と専業農家や第1種兼業農家の割合が高い。
○ 果樹の主業農家の樹園地面積規模別農家数
20
18
16
18
12
12
12
10
10
専業・第1種
兼業農家割合
果樹の主業農家(総数):74千戸
1ha未満の農家割合
:約6割
14
2ha以上の農家割合
:約15%
8
8
専業農家
(戸)
第1種兼業
農家(戸)
第2種兼業
農家(戸)
果樹部門
54%
84,640
46,415
111,289
水稲部門
37%
273,415
154,023
731,844
5
6
4
○ 果樹作経営の専業・第1種兼業農家割合
(千戸)
3
3
2
2
資料:農林水産省「2010年世界農林業センサス」
1
「専業農家」:世帯員の中に兼業従事者(調査期日前1年間に30日以上雇用兼業に従事した者
又は調査期日前1年間に販売金額が15万円以上ある自営兼業に従事した者)が1
人もいない農家。
「兼業農家」:世帯員の中に兼業従事者が1人以上いる農家。
「第1種兼業農家」:農業所得を主とする兼業農家。
「第2種兼業農家」:農業所得を従とする兼業農家。
0
0.1ha未満 0.1∼0.3ha 0.3∼0.5ha 0.5∼1.0ha 1.0∼1.5ha 1.5∼2.0ha 2.0∼2.5ha 2.5∼3.0ha 3.0∼4.0ha 4.0ha以上
資料:農林水産省「2010年世界農林業センサス」(組替集計)
注 :施設栽培は含まない
○ 主要果樹、水稲及びばれいしょの作業別部門労働時間(10a当たり)
ぶどう
整枝・せん定
授粉・摘果
427
収穫・調製
果樹
なし
389
りんご
273
もも
管理・袋掛け・除袋
206
収穫・調製
19(北海道)
ばれいしょ
稲作
包装・荷造・搬出・出荷
32
0
50
100
整枝・せん定
授粉・摘果
254
みかん
施肥
除草・防除
264
かき
果樹:
150
200
250
300
350
400
管理・間接労働
(時間/10㌃)
450
資料:農林水産省「営農類型別経営統計 平成24年産」
8
4
○
果樹の経営動向 ③ (労働時間の短縮に向けた取組)
果樹経営においては、作業の省力化や労働調整が重要であり、省力的な栽培技術体系の確立・普及や、品目・品種
の組み合わせを工夫した労力分散などにより、こうした問題を克服しようとする事例も見られるようになっている。
<<省力的な栽培技術例1>>
日本なしの「樹体ジョイント仕立て」による早期成園
化・栽培管理の省力化
<<省力的な栽培技術例2>>
りんごの「新わい化栽培」による早期成園化・作業労力
(長野県の取組)
の軽減
(農林水産省「農業新技術2010」に選定)
複数樹の主枝部を連続してつなげることにより(ジョイン
ト)、骨格枝の早期確立や樹冠構造の均一化が可能となる。
大苗育苗と組み合わせることにより、早期成園化、剪定の簡
易化、栽培管理の省力・効率化が図られる。
また、栽培技術が単純化されるため、作業の一部を熟練技
術を持っていない外部雇用により実施することも可能。
新わい化栽培は、従来よりもわい性の強い台木(M9ナガ
ノ)を使い、フェザー(副梢)付き苗木を生産し、樹間1m前
後に密植し、日当たりの良い生け垣状に仕立てる栽培技術。
これにより、早期成園化と低樹高小型樹(3m程度)による
作業労力の軽減及び生産性の向上、高品質果実の生産が図られ
る。
軽トラックやSS等の農業機械の通路を確保
低樹高・コンパクトな樹体により
高所作業を減少
フェザー(副梢)付き苗木
<取組の効果の例>
樹体ジョイント仕立てにより、整枝・剪
定等の作業効率が向上し、整枝・剪定
等に係る労働時間が4本主枝仕立て
に比し約4割減(5分/㎡)。
(神奈川県農業技術センター開発)
<取組の効果の例>
改植後2年目から収穫が始まり、5年目で
成園化し、5∼6t/10a程度の収穫が可能
(長野県平均単収は2t/10a程度) 。労働
時間22%減(慣行わい化比)。
9
5
果実の流通動向
○ 生食用果実のうち、卸売市場を経由する割合は減少傾向で推移し、全体の約7割となっている。
○ 卸売市場での果実の取引方法のうち、せり取引は減少傾向で推移し、全体の約8割が相対取引となっている。
○ 食料品スーパーやコンビニの店舗数が伸びてきた結果、果実小売業の店舗数は過去10年間で半減した。一方で、こ
こ数年は食料品スーパーやコンビニの店舗数も減少している。
○ 生鮮果実の購入先別支出割合は、スーパーが過半を占めており、果物屋等の一般小売店の割合は減少傾向にある。
○生食用果実の卸売市場経由率
年 度
○卸売市場における果実の相対・せり取引の割合(金額ベース)
(単位:%)
(単位:%)
12年度
18年度
19年度
20年度
21年度
22年度
71
65
62
63
65
62
相対
69.7
76.2
76.5
78.6
80.2
80.1
83
70
67
69
68
67
せり
30.3
23.8
23.5
21.4
19.8
19.9
(東京)
11.3
7.3
7.8
6.5
6.7
6.5
(大阪)
83
69
67.3
65.1
55.7
60.3
青 果
生食用果実
資料: 農林水産省食料産業局調べ
13年
注: 生食用果実は、園芸作物課で推計
○店舗形態別事業所数の推移
18年
19年
20年
21年
22年
(店)
50,000
資料:食料産業局食品製造卸売課調べ、注:相対取引には、予約相対を含む
46,905 43,228 ○生鮮果実の購入先別支出割合
40,644 百貨店
40,000
33,940 コンビニエンスストア
食料品スーパー
30,000
20,000
26,522 16,096 17,623 17,691 17,865 16,290 11,924 スーパー
生協等
20%
53%
8%
コンビニ
0.5%
ドラッグストア
H6
H16
19%
10,189 8,347 H9
H14
3%
6,585 0.4%
H19
H21
16%
資料:経済産業省「商業統計」(平成3年∼19年)、総務省「平成24年経済センサス-活動調査」
コンビニについては(一社)日本フランチャイズチェーン協会調べ
注 :コンビニを除く平成24年データは、平成19年以前に比べて統計調査方法・対象が変わっているため連続性はない。
40%
60%
百貨店
ディスカウントストア
11%
2%
80%
スーパー
生協・購買
2%
0.6%
20%
10%
9%
一般小売店
コンビニエンスストア
1%
58%
H24
0%
14%
12%
3%
3,889 その他
ディスカウントストア等
0.7%
2%
53%
百貨店
0
H3
一般小売店
果実小売業
総合スーパー
13,750 H11
野菜小売業
19,107 14,761 10,000
通信販売
0.9%
3%
100%
資料: 総務省「全国消費実態調査」
・量販専門店
通信販売
その他
10
6
果実の加工動向 ①(加工向け割合と原料価格)
○
うめ、パインアップル、ぶどう等のように、加工を前提として生産されているものもあるが、他の果実については、
主に生食用を前提として生産されたもののうち、すそ物が加工用に仕向けられている。
○ また、加工用原料価格は、くりやうめ等を除き、生食用に比べ、著しく安くなっている。
うんしゅうみかん
生食用:167円/kg程度
果汁用:10円/kg程度
缶詰用:25円/kg程度
加工向
10%
生食用:174円/kg程度
果汁用:35円/kg程度
加工
向
15%
価格差:
7∼17倍
梅
うめ
生食用:344円/kg程度
果汁用:10円/kg程度
缶詰用:100円/kg程度
価格差:
3∼5倍
生食用:
梅干し用:
梅酒用:
生食向
86%
生食向
100%
くり
生食用:
200∼500円/kg程度
加工用:
220∼250円/kg程度
パインアップル
生食用:105円/kg程度
缶詰用:30円/kg程度
加工向
14%
価格差:
3∼34倍
生食向
88%
生食用:599円/kg程度
果汁用:130円/kg程度
醸造用:180円/kg程度
生食用:268円/kg程度
加工向
14%
生食
向
85%
加工向
12%
ぶどう
加工向
0%
価格差:
5倍
生食向
90%
もも
日本なし
りんご
生食向
38%
加工向
62%
価格差:
3倍
加工向
40%
生食向
86%
資料:品目別経営統計、生産流通振興課調べ
注:「生食用」は、産地から生鮮の状態で出荷されるものであり、必ずしも生鮮で食されるもののみを指すものではない。
生食向
60%
11
6
果実の加工動向 ②(果実加工品の開発・利用)
○
○
20歳代といった若い世代で果実加工品の購入を好む傾向が強い。
果実の需要を掘り起こすには、消費者ニーズに適した果実加工品の開発が必要であり、最近では新技術の導入に
より新たな果実加工品の開発が進められている。
○ 欧米では、カットフルーツ等のスナック感覚で食べられる果物の需要が増加している。
○生鮮果実と果実加工品の購入度合い
生鮮が主体
同程度
男性
加工品が主体
52.7
女性
どちらもほとんど食べない
20.2
63.7
20代
18.6
36.6
30代
25.2
48.4
40代
14.3
23.6
20%
16.7
40%
7.1
17.8
79.1
0%
6.8
10.6 4.8
12.6
60%
3.3
①青森県 (独)青森県産業技術センター等 (りんご)
・容器内に充填した不活性ガス及びカテキン、ポリフェノールを利用した混合
液等により果肉の褐変を防止し、2週間品質を保つ、カットりんごを開発。
(資料: (独)青森県産業技術センター)
5.4
20.9
19.8
67.9
60代
7.4
32.7
55.6
50代
19.8
○最近の国内における果実加工品の開発
80%
5.8 2.6
②和歌山県 和歌山県工業技術センター (かき)
・熱水処理及びペクチン質分解酵素処理を行うことで、刃物を使わずにかきの
果皮を除去する技術を開発。
・今後は装置化、果実加工の省力化につながる技術として期待。
(資料:和歌山県工業技術センター資料)
100%
資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」(平成24年度)
○欧米でのカットフルーツの動き
米国におけるカットりんご仕向量
単位:千㌧
60.0 ●欧州における市場の成長率
(2007年時の対前年比:販売額ベース)
ドイツ
139.1%
イギリス 133.6%
スペイン 131.9%
オランダ 128.5%
53.0 50.0 44.4 40.0 30.0 24.5 20.0 10.0 出典:(独)農研機構 果樹研究所
0.0 2004
資料:米農務省統計
2005
2006
写真提供:(独)農研機構 果樹研究所
12
6
果実の加工動向 ③(原料供給の取組)
○ 「果汁原材料は生食用のすそ物で対応する」という考えから脱却し、りんご果汁用専用園地を設置することに
より、低コスト・省力化技術を導入している事例が現れている。
○ 生食用に比較して加工用原材料の単価が安いが、単収増加、労働時間の短縮等により所得の確保を図る取組も
みられる。
加工用需要に対応したりんご(紅玉)の生産への取組
【A農業生産法人】
【ジュース製造業者】
【収量アップに向けた取組】
・栽植密度を低くし(慣行栽培の約1/2)、その分枝葉を伸長させ
て樹勢を強め、生産を安定
契約取引
・無摘果により玉数を確保(慣行栽培の約4倍)し、収量を増加
【省力化の取組】
・着色管理・摘果の省略等の省力化
・作業の機械化(SS、タイヤショベル等)とそれに適した園地整備
・長年に渡る取引の継続
・通常の加工用りんご(ふじ)
より高価格での契約取引
【ジュースの品質向上に向けた取組】
・苗木購入の助成やニーズ等の情報提供により生産量
の少ない紅玉を安定的に確保
・一斉収穫したりんご(紅玉)を即日搾汁することで原
料ロス・保管コストを削減
・紅玉果汁の特性(低pH)により、ジュースの低温殺菌
(80℃)が可能になり、品質が向上
・手取り収穫ではなく、木を揺すって一斉収穫
【生産者のメリット】
①玉数増加・出荷規格の簡素化による収量向上。
単収:4,000㎏/10a (慣行:2,190㎏/10a)
②機械化、着色管理省略等の作業の軽減により規模拡
大が可能。
年間労働時間:76時間/10a (慣行:267時間/10a)
③隔年結果が無く、販売価格が予め決まっているため、
経営が安定。
生産性の向上 (慣行栽培と比較して)
①単収が約2倍
②労働時間が約3割に軽減
③経営規模の拡大が可能
13
7
果実の消費動向 ①(消費動向の推移)
○
果実の供給純食料は、ほぼ横ばいで推移。生鮮果実の購入数量は減少する一方で、加工品の購入数量が増加して
いるものと推測。
○ 生鮮の需要では、うんしゅうみかん、りんご等の国産果実の購入数量が減少する一方で、バナナの購入数量が増
加傾向。
○ 1人当たりの果実摂取量は105g/日に留まっており、世代別にみると、特に20∼40歳代で摂取量が少ない状況。10
年前と比較して、すべての世代で摂取量が減少し、特に40∼59歳の落ち込みが大きい。
○果物の需要(生鮮、加工業務用別)
○果実の1人1年あたりの供給純食料
1,000
(kg/年・人)
45(kg/年・人)
40
39.2
40.7
39.1
39.8
40.0
38.8
36.6
37.1
38.3
%
万トン
自給率38%
800
80 輸入
316
60
国産
36
40 輸入
36.7
600
35
400
30
100
184
25
200
20
5
10
15
平成
元年度
資料:農林水産省「食料需給表」
資料:農林水産省「食料需給表」
20
21
22
23
24
25
(概算)
○生鮮果実1人1年あたりの購入数量
20 国産
267
0
0
加 工
352(44%)
生 鮮
451(56%)
15
19
20
21
22
23
24
昭和 平成 10
5
(概算
60
年度 資料:農林水産省「食料需給表」より園芸作物課で推計 値)
○世代別果実摂取量(現在と10年前の比較)
200
g
170
平成13-15年平均 平成23-25年平均
(kg/年・人)
150
148
142
124
128
126
108
100
96
157 161
113
97
88
86
79
69 71
60
100
65
50
0
総数
資料:総務省「家計調査」。二人以上の世帯。平成7年以前は農林漁家世帯を除く。
1-6歳
7-14
15-19
20-29
30-39
40-49
50-59
60-69
70歳
以上
資料:厚生労働省「国民健康・栄養調査」
注:「果実摂取量」とは、摂取した生鮮果実、果実缶詰、ジャム、果汁類の重量の合計
14
7
果実の消費動向 ②(多様な消費者ニーズの動向)
○
生鮮果実を食べない理由としては、日持ち性、手間や価格のほか、他に食べる食品があることがあげられる。
→食料支出に占める支出割合では、果物は減少する一方で菓子類、飲料は増加。
○ 消費者は、①皮のむきやすさ、皮のまま食べられる、種がないなど食べる時の利便性を重視するとともに、
②袋入りではなくバラ売りや少数個入りでの販売、店頭での試食等に対するニーズが高い。
○ 1回の学校給食における果物摂取量は、1回の学校給食で望ましいとされる果物摂取量よりも少ない状況。
○生鮮果物を食べない理由
○食料支出に占めるデザート類の支出割合
日持ちせず買い置きできない
41.5%
値段が高い
37.2%
皮をむく手間がかかる
30.7%
他に食べる食品がある
30.3%
近くに買いやすい店がない
10.5%
太るといけない
10.3%
品質にバラツキがある
8.6%
あまり好きでない
7.0%
その他
5.4%
0%
5%
10%
15%
20%
25%
30%
35%
40%
45%
資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」(平成24年度)
資料:総務省「家計調査」
○消費者に聞いた果物の消費量を
増やすための販売方法(上位8位)
○消費者に聞いた果物の消費量を
増やすための提供方法(上位6位)
皮がむきやすい、皮のまま食べられる、種
がないなど簡単に食べられる果物(品種)
51.3%
袋売りでなくバラ売りや
少数個入での販売
○1回の学校給食における果物類
摂取状況
g
42.6%
50
店頭で試食ができる販売
見た目は良くないが割安な果物
34.6%
コンビニエンスストアでの販売
農薬をできるだけ使っていない果物
29.5%
購入後傷みにくい果物
29.7%
栄養素や食べ方・保存方法の
情報を表示した販売
29.5%
産直、直売などによるより新鮮な果物
26.6%
25.6%
20
21.8%
10
店頭で糖度等を表示した販売
21.7%
0
ファミレスでデザートや生搾りジュース等の
メニュー充実
14.9%
ファーストフード店でカットフルーツや
生搾りジュース等にして販売
14.5%
30.0
30
産直(宅配)・直売所で販売
25.9%
カットフルーツやパックゼリーなど
簡単に食べられる果物加工品
40.0
40
34.6%
16.5
小学校
平均
32.0
35.0
19.5
中学校
平均
児童
児童
児童
生徒
(6∼7歳) (8∼9歳) (10∼11歳) (12∼14歳)
資料:文部科学省「平成24年度学校給食栄養報告」
注:青色(右)は1回の学校給食で望ましいとされる摂取量
0%
10%
20%
30%
40%
50%
資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」 資料:(公財)中央果実協会「果実の消費に関するアンケート調査」(平成24年度)( 学校給食における食事摂取基準等について(報告)
(平成20年3月)学校給食の標準食品構成表より抜粋)
(平成24年度)
0%
20%
40%
60%
15
7
○
○
○
果実の消費動向 ③(消費拡大対策)
児童・生徒への食育や摂取量が少ない世代を対象とした食習慣の醸成による果物消費拡大の推進。
量販店や企業の健康管理部門と連携し、社食への果実供給・「デスクdeみかん」等の新たな消費スタイルの提案。
食べやすい品種の育成、新たな加工品の開発及び果実の機能性成分の解明などの研究成果の認知・啓発活動。
果 物 消 費 拡 大 対 策 (毎 日 く だ も の 2 0 0 グ ラ ム 運 動 等 の 推 進 )
ターゲットを絞った消費者
層への効果的な啓発活動の
展開
生活・就業スタイルに合わ
せた摂取方法の提案
消費者ニーズに合わせた
品種の育成、商品開発
健康志向に対応した果実
の機能性成分の啓発
子どもや摂取の少ない世代
の果実への関心の醸成
量販店や企業健康管理部門
等と連携した取組
食べやすい品種の育成や
新たな加工品の認知
果実の機能性成分の解明
と研究成果の啓発
○ 児童・生徒を対象にした出前
授業やくだもの作文・かべ新聞コ
ンクール等の実施
○量販店等での果物摂取方法の
提案や栄養成分等の啓発活動の
実施
○かんきつのβ‐クリプトキサンチ
○果物摂取量が少ない世代を
対象とした料理教室や講座の開
催
○ 社食等への果実供給と「デス
クdeみかん」キャンペーン(デスク
やキャンパスの間食でみかんを
食べる)取組
○皮が剥きやすいみかんとオ
レンジを交配した高糖度で高品
質なかんきつ品種、鬼皮・渋皮
と実がきれいにはく離するくり
等の認知・啓発活動
○新たな果実加工品の開発・
改良や栽培方法
○民間企業によるカットりんご
の自動販売機
デスクdeみかん
ン
骨粗しょう症の原因となる骨密
度の低下を予防する効果の研
究等
(μg)
2000
1900
1500
1000
500
かき
500
210
バレンシアオレンジ
0
うんしゅうみかん(早生)
ネーブルオレンジ
130
バナナ
0
0
グレープフルーツ(ホワイト)
○りんごの機能性
便秘の解消
(食物繊維)
ターゲットを絞
った料理教室
栗「ぽろたん」
児童・生徒への出前授業
量販店での啓発・提案
酵素剥皮
カットりんご
自動販売機
アトピー性皮膚
炎や花粉症な
どアレルギー
予防(プロシア
ニジン類)
血液中の総コレ
ステロールと中
性脂肪を正常化
(りんごペクチン)
新たな消費スタイルや意識して食生活に果物を取入れる者の割合の向上=農家の所得・果実の自給率の向上
16
8
果実の卸売価格の推移(26年産)①
【うんしゅうみかん】
○ 極早生みかんは、8月の天候不順で糖度が低めとなった一方で、9月以降の気温低下により着色が進み、出荷が前進化。10月
に入り、主産地が変わるにつれて出荷量が増加し、卸売価格は平年の約9割の価格で推移。
○ 11月に入り早生みかんの出荷に切り替わったものの、極早生みかんの流通在庫が残り、卸売価格は平年の9割程度で推移。
○ 12月に入り普通みかんの出荷に切り替わって、品質が向上し、流通在庫も解消されたことから、中旬からの卸売価格は平年並以上で推移。
【りんご】
○ 早生種は肥大・着色とも良好で、9月の出荷量は平年を上回ったものの、卸売価格は平年並で推移。10月に入り、早生種の出荷が続
くなかで中生種の出荷がスタートし、10月中旬の出荷量は平年を上回るとともに、卸売価格は平年より低い価格で推移。
○ 10月下旬以降は中生種中心の出荷となり、卸売価格は平年並以上に回復。11月から晩生種の出荷が始まり、卸売価格は平年を上回って推移。
35,000
30,000
25,000
26年産 数量
25年産 数量
平年 数量
りんごの卸売数量(4大市場)
トン
うんしゅうみかんの卸売数量(4大市場)
トン
40,000
12,000
対前年比 96 %
対平年比 94 %
(9月∼1月 累計)
10,000
8,000
26年産 数量
25年産 数量
平年 数量
対前年比
113 %
対平年比
107 %
(8月∼1月 累計)
6,000
20,000
15,000
4,000
10,000
2,000
5,000
0
0
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
9月
300
250
10月
11月
12月
1月
2月
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
3月
8月
うんしゅうみかんの卸売価格(4大市場)
円/kg
200
150
100
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
10月
資料:日園連調べ
11月
12月
1月
2月
10月
3月
11月
12月
1月
2月
3月
4月
5月
りんごの卸売価格(4大市場)
円/kg
550
500
450
400
350
300
250
200
150
100
26年産 価格
円 うんしゅうみ…
/… 25年産 価格
平年価格
9月
9月
26年産 価格
円 うんしゅうみ…
/… 25年産 価格
平年価格
上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下 上 中 下
8月
9月
10月
11月
平年は平成20年∼25年の6カ年の平均値。 4大市場とは、京浜、京浜衛星、名古屋、京阪神地域の39市場。
12月
1月
2月
3月
4月
5月
17
17
8
果実の卸売価格の推移(26年産)②
○ おうとうは、開花時期以降は天候に恵まれ、生育は順調で、出荷は前進傾向。卸売価格は、概ね平年並で推移。
○ ももは、開花時期以降は天候に恵まれ、生育は順調。卸売価格は、概ね平年並で推移。
○ ぶどうは、2月の豪雪により一部産地の施設ものに大きな被害を受けたが、露地ものは大きな被害はなく、生育は順調。卸売価
格は、平年並で推移。
○ なしは、気象災害や病害虫などの被害もなく、生育は順調。卸売価格は、概ね平年並で推移。
4大市場におけるその他主要果実の卸売数量、卸売価格の推移
おうとう
トン
1,600
円/kg
7,000
1,400
26年産数量
25年産数量
平年数量
26年産価格
25年産価格
平年価格
円/kg
も も
トン
8,000
1,400
6,000
1,200
5,000
1,000
1,200
6,000
1,000
4,000
800
3,000
600
2,000
400
800
4,000
600
400
2,000
1,000
200
200
0
0
上旬
中旬
下旬
5月
上旬
中旬
下旬
上旬
6月
中旬
下旬
7月
中旬
下旬
上旬
6月
ぶどう
トン
5,000
上旬
中旬
1,200
3,000
900
2,000
600
1,000
300
上旬
7月
中旬
下旬
上旬
8月
中旬
下旬
9月
円/kg
な し
トン
円/kg
1,500 16,000
4,000
下旬
1,000
12,000
750
8,000
500
4,000
250
上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬 上旬 中旬 下旬
6月
7月
8月
9月
10月
上旬
中旬
下旬
上旬
7月
資料:日園連調べ 平年は平成20年∼25年の6カ年の平均値。 4大市場とは、京浜、京浜衛星、名古屋、京阪神地域の39市場。
中旬
8月
下旬
上旬
中旬
9月
下旬
上旬
中旬
下旬
10月
18
9
果実の需給安定を図るための措置
○
果樹については、おもて年・うら年があり、台風等による豊凶変動が大きいほか、生鮮品であるため出荷集中が
起きやすいなどの特性が存在。その結果、果実の需給バランスが崩れ、価格変動を招きやすいという特徴。
○ このため、生産量の大きいうんしゅうみかん及びりんごをはじめとして、計画的な生産・出荷、緊急的な出荷調
整、優良品目・品種への転換等を通じ、需給安定を図るための措置を講じているところ。
需給安定を図るための措置
果樹の特性
○ 台風などの気象災害による豊凶変動
が大きい。
○ 収穫後、速やかに出荷するため、出
荷集中が起きやすい。
○ 産地によって市場評価に差がある。
需給バランスが崩れ、
価格変動を招きやすい
○ 永年性作物であり、生産量におもて
年・うら年がある。
◇ 計画的な生産・出荷
・ 適正生産出荷見通しの策定(農林水産省)
・ JAによる生産出荷目標の策定(県段階、産地段階)
・ 摘果などの的確な栽培管理や、内部品質による選果等を
通じた高品質果実の生産・出荷
・ 適正出荷量や出荷基準の遵守、出荷計画に基づく計画的
な出荷、出荷情報の県間・産地間共有
◇ 緊急的な出荷調整
・ 大幅な価格低下が予想される場合に、生産出荷団体によ
る自主的な出荷調整を実施
うんしゅうみかんの単収の推移
2,300
りんごの収穫量の推移
H12:8月の高温少雨
H23:前年夏の高温
(花芽分化に影響)
1,100
収穫量(千トン)
10a当たり収量(kg)
1,000
2,100
1,900
1,700
◇ 優良品目・品種への転換(改植、高接)
900
800
700
H3:台風
600
1,500
H16:台風
500
H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21H22H23H24
注:おもて年;奇数年、うら年;偶数年
・ 一時的な出荷集中時に、緊急的に生果を加工用に仕向け
る「緊急需給調整特別対策事業」を実施
H1
H3
H5
H7
H9 H11 H13 H15 H17 H19 H21 H23
注:枠内は収穫量減少の要因
・ 中晩柑(かんきつ類)や中生種(りんご)の導入等により、品
目・品種構成を見直し、出荷時期を分散化
・ 甘い、食べやすい等の市場評価の高い品目・品種への転換
19
10
果樹研究の推進 ①(多様なニーズに対応した新品種の育成)
○
永年性作物であり、新品種の育成・普及に長い年月を要する果樹については、公的研究機関が大きく貢献。また、新
品種の産地普及に際し、普及センターが精力的に活動。
○
これまでにも、「おいしい」、「食べやすい」などの消費者ニーズに対応した新品種が数多く育成され、主要産地に広く
普及。また、近年は機能性成分高含有等の高付加価値を備えた新品種の育成に成功。
○
こうした品種育成を今後とも進めることが必要。
○かんきつ栽培品種の移り変わり
1600
1979 清見
3月成熟、オレンジの風味、
無核性、剥皮困難
1200
1990 早香
1979 早香
年内収穫、果皮の着色が
遅い
1000
1996 はるみ
1999 はるみ
剥皮容易、じょうのう膜薄
い、良食味、良香気
800
1998 せとか
2001 せとか
外観美麗、無核性、良剥皮
性
2004 はれひめ
2001 はれひめ
12月収穫、良剥皮性、オレ
ンジ様の風味
2005 麗紅
濃橙色で外観美麗、無核
性、芳香性
1400
+果実品質の重視
(高糖度・良食味)
︶
(ha
+食べやすさ
(剥皮性等)
400
200
2009 西南のひ
かり
0
H7
H8
H9
H10
H11
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
H22
栽培面積
600
栽培の容易さ、
収量性、熟期の拡大
資料:農林水産省「特産果樹生産動態等調査」
登録年・品種名
β‐クリプトキサンチン高含
有、年内収穫、かいよう病
に中度抵抗性
+高付加価値
消費者ニーズに応じた
新品種を次々と育成 20
10
○
果樹研究の推進 ②(普及が進む果樹の新品種)
おいしい、食べやすい、健康によい等の消費者のニーズに応え、さまざまな新品種を育成。
【 はるみ 】
・剥皮性に優れ、じょうのうが
薄く、少核性で食べやすい。
・オレンジの風味があり、果肉
が柔軟多汁。
・早熟性のため、栽培適地が
広い。
(H13:84ha →
H23:475ha)
【 シナノゴールド 】
【 シャインマスカット 】 【 ぽろたん 】
・鮮やかな黄色い果皮、高い
糖度と適度な酸味が特徴。
・貯蔵性が高く、長期出荷が
可能。
・ふじが出荷される前の中生
種として、長野県に加え、青
森県、岩手県など
でも普及。
・皮ごと食べられる手軽さと優
れた食味が特徴。
・ジベレリン処理で種なし栽培
も容易。
・長野県、岡山県を
はじめ、東北から
九州まで広く普及
し、栽培面積は過
去3年間で約7倍に増加。
(H13:36ha →
H23:623ha)
(農研機構果樹研究所育成品種)
【 西南のひかり 】
・機能性成分であるβ-クリプ
トキサンチンをうんしゅうみ
かんの2倍以上含む。
・剥皮も容易で、高糖度、良食
味。
・減酸が早く、年内の出荷が
可能。
(長野県育成品種)
(H20:57ha→H23:379ha)
(農研機構果樹研究所育成品種)
・渋皮剥皮性に極めて優れ、
オーブントースターなどで加熱
するだけで、簡単に渋皮を剥け
る。
・甘みに富み、良食味を有する。
・早生品種としては大果。
・特性を活かし、新たな需要の
開拓が期待。
(H19:0ha →
H23:142ha)
(農研機構果樹研究所育成品種)
しん かん せん
ち ゆき
【 千雪(あおり27) 】 【 ルビーロマン 】
・切り口が変色しない特性を
持つ。
・カットフルーツやすりおろし
などの加工向け素材として
期待される。
(H23:8ha)
【 新甘泉 】
・「巨峰」の約2倍の大粒、鮮や ・大玉・高糖度・低酸度が特徴。
かな紅色が特徴。
・ 赤梨と青梨を交配しているた
・果汁が豊富で、果肉の皮離れ
め、赤梨の濃厚な甘さと青梨
が良く、食べやすい。
のみずみずしさを併せ持つ。
(H18:0ha→H23:13ha)
・幸水と豊水の出荷がない端
境期に出荷する事が可能。
(H19:0ha→
H23:18ha)
(農研機構果樹研究所育成品種)
(青森県育成品種)
左:千雪
右:ふじ
左:ルビーロマン
中:巨峰
(石川県育成品種)
右:デラウェア
(鳥取県育成品種)
21
10
○
果樹研究の推進 ③(付加価値を高める栽培技術及び加工技術)
さまざまな果樹の新品種等に対応し、高品質果実の安定生産を可能とする技術、機能性成分の含有量を高める栽培
技術、付加価値を高める鮮度保持技術・加工技術を確立。
高品質果実の安定生産技術の開発
GIS(地理情報システム)
生産者
栽培履歴、土壌分析、
光センサーによる選果データ、
園地分布等の情報を登録
果実品質
の改善
分析情報のフィードバック
園地別・生産者別の指導
生産者の情報を園地ごと
にJAで一元管理・分析
栽培情報、土壌情
報、果実品質情
報、ほ場情報、農
地台帳 等
ブドウにおける環状剥皮技術
による着色改善技術の普及
GIS(地理情報システム)を活用したみかんの品質改善(JA三ヶ日)
果実の品質保持技術の開発
生果向けのみなら
ず、加工用途にも高
品質果実を低コスト
で安定供給する技術
を開発。
高品質果実を安定供
給することにより、
収入の向上と経営の
安定化。
新たな需要を開拓する果実の加工技術の開発
軍手で
塗布
果実の日持ち性を向上する、
果実鮮度保持剤
(1-MCP 燻蒸剤)処理
MA資材による
包装
カワラヨモギ抽出物
の塗布
高品質果実の流通期間を拡大し、需要に応じた供給が可能となる。
計画的出荷を行い、価格の安定や高単価時の販売が期待。
カットフルーツ製造のキーテク
ノロジーとなる剥皮技術の開発
加工向けとして供給を可能とする技術開発を行い、
果実を高付加価値化。
22
11
果実の輸出状況 ①(輸出額の推移)
○
生鮮果実の輸出額については、台湾のWTO加盟に伴い果実の輸入枠が緩和されたこと等により、台湾向けのりんご
を中心に増加。
○ 近年は、円高や主要な輸出先である台湾の景気悪化等の影響を受け、平成19年をピークに減少し、平成24年に
は、りんごの主産地である青森県産の不作による高値等から、生鮮果実の輸出額は55億円に大きく減少。
○ 平成25年は、りんごの価格が平年並みで推移するとともに円安効果もあり、台湾向けりんごの輸出量が大きく増
加。平成26年も続伸し、生鮮果実の輸出額は、ここ10年で最高の125億円となった。
○農林水産物等の輸出額の推移
● りんごの輸出先別割合(輸出額)
● みかんの輸出先別割合(輸出額)
5,505
タイ 1.4
2,216
中国 2.9
シンガポール
0.6
152
香港
13.2
3,136
台湾
1.3
台湾
67.8
125
(億円)
109
102
102
88
81
81
シェア(%)
その他(5)
かき(2)
なし(4)
みかん(6)
もも(7)
ぶどう(7)
● 日本なしの輸出先別割合(輸出額)
タイ 0.1
米国 0.3
55
47
カナダ
3.9
(単位:億円)
(単位:億円)
○主な生鮮果実の輸出の推移
77
平成26年
輸出実績
7.2億円
平成26年
輸出実績
86億円
資料:財務省「貿易統計」をもとに農林水産省作成
※上記の農林水産物には、アルコール飲料、たばこ及び真珠を含む。
76
香港
1.1
りんご(69)
台湾
2.3
平成26年
輸出実績
5.4億円
香港
2.5
(単位:億円)
※資料:財務省「貿易統計」をもとに農林水産省作成
資料:財務省「貿易統計」
23
11
果実の輸出状況 ②(果実の輸出戦略)
○ 現在の主要輸出先である台湾に加え、成長の著しい東南アジア等に着目した戦略的な市場開拓が重要。
○ 青果物をジャパン・ブランドとして確立するためには、マーケティングと品揃え、周年供給の確保が重要。
○ このため、果実の輸出戦略については、台湾・東南アジア等を重点国に位置づけ、富裕層に加え人口の多い中間層
もターゲットとし、マーケティングや市場開拓を強化するとともに、「多品目・周年供給」体制を構築。
りんごの輸出戦略
①中間層(ボリュームゾーン)と通年の市場開拓
「おいしさ」、「安全」をアピールし、中間層と通年の出荷に向けた市場開拓。
〇付加価値の事例
縁起の良い黄色のりんご「トキ」
②品種の重点化、付加価値のある商品提案の推進
台湾における消費者ニーズを的確に捉え、銘柄の重点化、付加価値のある商品提案。
③東南アジアの国々への輸出先国の拡大
インドネシア、ベトナム等の落葉果樹の栽培ができない東南アジアの国々への輸出。
資料:青森県庁ホームページ
かんきつ類の輸出戦略
①温州みかんと中晩柑を組み合わせた輸出期間の長期化
カナダにおけるうんしゅうみかんと中晩柑を組み合わせた輸出期間の長期化。
②台湾、米国等の新たな輸出先の開拓のための、知名度をあげるためのPRの強化
③需給調整のための輸出でなく品質の高いかんきつ類の輸出を戦略的に展開
多品目周年供給戦略
東南アジアやEU、ロシア、中東において、産地間連携、卸売市場の活用等により、周年供給が可能なりんごをメインとして、かん
きつ類、イチゴ等を組み合わせ、日本産フルーツが、海外の百貨店、スーパー等の売場(棚)に常時並ぶ供給体制を確立し、高級
フルーツと言えば「日本の○○」のようなブランドの確立を目指す。
24
12
果実の輸入状況
○
生鮮果実の輸入量の過半は、バナナであり、その他の果実としては、グレープフルーツやパインアップル等の熱
帯・亜熱帯果実が上位を占めている。
○ オレンジなどのかんきつ類やおうとうは米国、バナナやパインアップルはフィリピンが主な輸入国。
○ 果汁の輸入については、混合果汁飲料などに幅広く使用するりんご果汁が最も多く、次いでオレンジ果汁、ぶどう
果汁が多い。
○果汁の輸入量の推移
○生鮮果実の輸入量の推移
(千トン)
(千kl)
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
H10 11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
(速報値)
26
(速報値)
バナナ
パインアップル
グレープフルーツ
オレンジ
その他
○主な果実の関税率、輸入量及び国内生産量
品
名
関税率(%)
輸入量
20% (4/1∼9/30)
25%(10/1∼翌3/31)
947千㌧
比国(874)、エクアドル(48)、台湾(4)
グレープフルーツ
10%
109千㌧
米国(59)、南アフリカ(48)、イスラエル(1)
パインアップル
17%
166千㌧
比国(164)、台湾(1)、コスタリカ(1)
16% (6/1∼11/30)
32%(12/1∼翌5/31)
84千㌧
米国(52)、豪州(26)、南アフリカ(5)
キウイフルーツ
6.4%
65千㌧
NZ(64)、チリ(1)
30千㌧
おうとう
8.5%
5千㌧
米国(5)
18千㌧
バナナ(※)
オレンジ(※)
主な輸入国(輸入量:千㌧)
競合果物類の国内生産量
0.2千㌧
896千㌧
(うんしゅうみかん)
7千㌧
896千㌧
(うんしゅうみかん)
資料
:輸入量「貿易統計」(財務省)、
:関税率「実行関税率表」(財務省)、
:国内生産量「平成25年産果樹生産出荷
統計」及び平成24年産特産果樹生産動態
等調査(農林水産省)
注:輸入量は平成26年の数値(速報値)で
ある。国内生産量は平成25年産(バナナ
のみ24年産)の数値である。
注:※のバナナ、オレンジは、
季節関税が適用されている。
25
13
地球温暖化の影響と対策
【現状】
○ 地球温暖化が加速的に進行する中、高温等の影響でうんしゅうみかんの浮皮、りんご・ぶどうの着色障害等が発生。
○ 地球温暖化の影響及び適応策等をまとめた「地球温暖化影響調査レポート」を取りまとめ、各都道府県に対して提示。
○ 中長期的な対応策を検討するためのモニタリング調査を実施し、果樹の生育異常等の発生状況について情報を収集。
【課題】
○ 果樹は品目転換に時間がかかることから、今後の果実生産への影響が懸念。
○ 将来、品目によっては新たな地域での栽培が可能になる一方、現在の主要な産地が気候的に不利になる可能性。
○ 今後、適応技術の実証・普及を図りつつ、温暖化に適応しうる品種の育成等のさらなる研究開発を推進する必要。
○IPCC(気候変動に関する政府間パネル)
第4次評価報告書
○ 高温等による果実の主な障害と当面の適応策
高温障害の状況
原因
・過去100年間で世界平均気温は0.74℃上昇
・最近50年の気温上昇傾向は、過去100年間のほぼ2倍
・2030年までは、少なくとも10年当たり0.2℃の上昇
○栽培適地の移動予測モデル(りんご:2004年公表)
現在
適応策
うんしゅう
みかん
浮皮果
夏季の干ばつ
に加え、果実肥
大期以降の高
温と多雨により
発生
・適正着果量の確保
・カルシウム剤の活用
・植物ホルモン(ジベレリン
とプロヒドロジャスモン)の
散布
かんきつ類
日焼け果
果実肥大期以
降の高温と強い
日射により発生
・表層部の摘果
・遮光資材の利用
2060年代
中晩柑への
遮光資材
りんご
着色障害
成熟期に高温
で推移すると発
生
・葉摘みや反射シート利用
・着色優良品種、黄色系品
種の導入
秋映
適地 (6-14℃)
より高温の地域
より低温の地域
注:現在の気候予測モデルに基づく移動予測モデル
(資料:果樹研調べ)
ぶどう
着色障害
成熟期に高温
(特に夜温)で推
移すると発生
もりのかがやき
・環状剥皮
・着色優良品種の導入
環状剥皮 クイーンニーナ 26
果実等生産出荷安定対策事業 ①(改植の推進、基盤整備等)
【平成27年度予算概算決定額
55億円】
○
果樹産地の収益力の強化と農業者の経営安定を図る観点から、消費者ニーズに対応した優良品目・品種への転換、
高品質化を加速するため、改植及び未収益期間に対する支援を実施。
○ あわせて、園内道整備、傾斜の緩和等による園地の基盤整備等を推進。
<< 果樹未収益期間支援事業 >>
<< 果樹経営支援対策事業 >>
※ 事 業 実 施 期 間
※ 補
助
率
※ 事 業 実 施 主 体
平成27年度∼31年度
1/2以内、定額
農 業 者、農業者団体 等
※ 事 業 実 施 期 間 平成27年度∼31年度
※ 果樹経営支援対策事業を活用して優良品目・品種への改植を
行った担い手に対して、改植後の未収益期間を支援。
整備事業(生産基盤の改善)
◆優良品目・品種への改植・高接等◆
改 植
※ 新技術導入要件を緩和し、産地計画に
位置づけられた同一品種の優良系統へ
の改植を新たに支援
・みかん等のかんきつ類
・りんご等の主要落葉果樹等
・りんごわい化栽培、なしジョイント栽培等
補助率:定額 (22万円/10a)
補助率:定額 (16万円/10a)
補助率:定額 (32万円/10a)
高 接
・すべての果樹
●面積単価×支援年数を一括交付
5万円/10a × 改植の翌年から4年分 (下限面積:5a)
※改植後の未収益期間(5年間)のうち、改植初年度を除いた4年間の
果樹の育成経費の一部を定額で補助。
※果樹の改植1年目の諸経費は改植事業(果樹経営支援対策事業)
で支援。
(参考1)未収益期間
5年程度(早期成園の場合)
補助率:1/2以内
(参考2)改植後の育成経費(肥料代など)
10万円/10a程度
新 植
・すべての果樹
補助率:1/2以内
※ 産地が特に規模拡大を志向する新品種について、一定の要件 (産地計画で対象品種
や目標面積を定めるとともに、農家ごとの対象面積の下限を設けて実施する等)の下で
新植を新たに支援
◆小規模園地整備(園内道の整備、傾斜の
緩和、土壌土層改良、 かん水施設)等◆
補助率:1/2以内
推進事業(生産構造の改革)
◆労働力調整システムの構築◆
◆担い手支援(園地流動化)
情報システムの構築◆
◆輸出促進の実証◆
◆大苗育苗ほの設置◆
補助率:1/2以内
※ 母樹の育成・維持施設の整備を含む
◆新技術の導入支援◆
◆販路開拓の推進強化◆
注)対象品目の果樹共済の加入率が道府県の平均以上等の要件を満たす必要
<< 果樹栽培面積に対する優良品目・品種への累積転換面積 >>
年度別転換面積(ha)
累計転換面積
(ha)
21年度(実績)
479
479 (0.2%)
22年度(実績)
674
1,153 (0.5%)
23年度(実績)
826
1,979 (0.8%)
24年度(実績)
1,104
3,083 (1.2%)
25年度(実績)
1,132
4,215 (1.7%)
26年度(目標)
−
7,641 (3.0%)
注:( )内の数値は果樹園地面積に対する累計転換面積の割合である。
27
果実等生産出荷安定対策事業 ②(需給調整の推進)
【平成27年度予算概算決定額
55億円】
○
果樹は、生産年により需給バランスが大きく変動する場合があり、特に、うんしゅうみかんは「おもて年・うら
年」の傾向が強いことから、需要にあった生産出荷が重要な課題。
○ このため、計画的な生産出荷に対する支援や、価格低落時の緊急的な加工仕向けに対する支援を実施。
<< 果実需給安定等対策事業 >>
※ 事 業 実 施 期 間
※ 補
助
率
※ 事 業 実 施 主 体
平成27年度∼31年度
1/2以内、定額
農業者団体、民間団体 等
緊急需給調整特別対策事業
補給金単価:定額
◆一時的な出荷集中時に緊急的に生食用果実を加工原料用に仕向ける措置を支援◆
(うんしゅうみかん、りんご)
・生食用果実を緊急的に加工原料用に仕向けた場合の掛かり増し経費(選果経費、一時
保管費、加工工場への運賃)の一部を支援
①果実計画生産推進事業
補助率:1/2以内
<緊急需給調整のイメージ>
◆計画的生産出荷の促進◆ (うんしゅうみかん、りんご)
・ 摘果の推進指導など計画的生産出荷に対する指導及び大幅な生産出荷調整
が必要な場合の取組を支援
加工仕向
(通常原料)
加工仕向
(通常原料)
②緊急需給調整・自然災害被害果実利用促進等対策事業
加工原料
用果実
生食
用
通常原料
加工工場
補助率:1/2以内
◆被害果実加工利用の促進◆
・被害果実の区分流通促進、出荷掛かり増し経費(運搬費、一時保管費)等を支援。
◆被害果実の消費拡大◆
・リーフレット等による消費宣伝、被害果実の加工製品の販売促進等を支援。
果汁特別調整保管等対策事業
補助率:定額、1/2以内
◆被害果実製品の調整保管◆
・被害果実の製品化に要する資金の金利(定額)、低温倉庫保管料(1/2以内)等を
支援。
Z農家
B農家
…
選果場
生食用果実(選果基準クリア)
低品位果実
生食
用
自然災害被害果実加工利用促進等対策事業
市場隔離
A農
家
●月●日
●月●日
当初の用途別仕向計画
●月●日
市場隔離
市場
●月●日
実際の仕向実績
緊急需給調整特別対策事業実績
発動年次
品目
発動期間(選果日)
平成19年
みかん
11月24日∼12月 9日
平成20年
みかん
10月22日∼10月31日
みかん
10月20日∼10月29日
平成21年
みかん
11月19日∼12月 9日
りんご
11月27日∼12月 6日
平成24年
みかん
10月20日∼10月31日
加工仕向量実績
14,677トン
3,009トン
3,530トン
6,868トン
757トン
2,412トン
28
果実等生産出荷安定対策事業 ③(果実の流通対策)
○
【平成27年度予算概算決定額
55億円】
コンビニのカットフルーツや学校給食用果実など、新たな川下の需要に対応した国産果実のサプライチェーンの構
築を支援。
〈〈国産果実需要適応型取引手法実証事業〉〉
課
題
・近年、カットフルーツ等の手軽に食べられる果実や、地産地消
に取り組む学校給食用果実の需要が増加。
・国産果実の販路を維持・拡大し、取引先との間で合理的な
価格形成を進めるためには、変化するニーズに対応したサ
プライチェーンを構築することが必要。
・一方、需要に対応した生産方法の確立やロットの確保が困
難であることから、取組は進んでいない。
実施方法
生産出荷団体等が、国産果実の新たな取引実証を行う際
に必要となる以下の取組に係る経費を支援。
補助率:定額
【支援対象の取組】
1 取引に係る供給・販売計画の策定
2 取引の実施
① 需要に応じた安定生産・出荷への取組
② 流通の多様化・低コスト化等への取組
③ 需要拡大への取組
【実証テーマの例】
※ 特に推進すべき実証テーマを定め、それに即した取組を支援。
① 品質保持技術を活用したカットフルーツ等新たな荷
姿対応取引型
② 学校給食取引型(地元や姉妹都市の学校給食用出荷)
③ 加工・業務用取引型(生搾りジューススタンド等への出荷)
④ 出荷期間延長対応型(従来のシーズン外に出荷)
29
果実等生産出荷安定対策事業 ④ (果実の加工対策)
【平成27年度予算概算決定額 55億円】
○
加工専用果実の生産における低コスト・省力化栽培技術の採用による目標取引価格(みかんの場合:40円/kg以下)
の達成。
○ 効率的に高品質なストレート果汁を製造するための高性能・高機能搾汁機や長期保存設備の整備による大量流通・販
売への対応強化。
○ 例えば機能性等を訴求した高付加価値商品の開発による商品単価の向上(原料価格の向上)。
<<加工専用果実生産支援事業>>
・ 低コスト・省力化栽培技術の実証に対する支援
実証する技術(例)
・収量増加に繋がる剪定方法の改善
・鶏ふんや緑肥等の有効活用による施肥方法の改善や防除
作業の省力化による資材費の低減
・着色管理・摘果、調製作業の省略による作業時間の低減
○手が掛けられない園地等に
おいて 低コスト・省力化栽培技
術を採用
○低コスト省力化栽培の採用により、
・収量2倍
・労働時間5割削減
・労働経営費2割減
<<国産果汁競争力強化事業>>
支援内容
高性能・高機能搾汁機(例)
・果汁製品の高品質化設備の導入
(例)
○β‐クリプトキサンチン高含有
「POM アシタノカラダみかん
ジュース」
(農研機構果樹研究所・㈱えひめ飲料)
・長期保存施設等の導入
・発がん抑制効果
・骨密度低下の予防など
・旧型設備等の廃棄
・新商品開発への支援
風味を最大限活かすため、ストレート果汁を空気に触
れない状態で搾る密閉製法
資料:日本食品標準成分表
30
果実等生産出荷安定対策事業 ④ (果実の加工対策)
【平成27年度予算概算決定額 55億円】
○ 加工専用果実による、高品質果汁の生産及び大規模流通・販売を実現するためには、原料を安定的に供給
するための流通体制及び低コスト省力栽培技術の定着が必要。
○ このため、低コスト省力栽培が定着するまでの間、産地と加工場との間で契約取引及び等級別取引価格の
設定を行った場合に、高品質加工原料の選別・出荷に必要な掛かり増し経費について支援を実施。
<<加工専用果実流通体制確立支援事業>>
○生果の流通体制(既存)
○生果生産ほ場(従来)
生果向け
○生果向け収穫調整
・外観・サイズで選別
・裾ものは無選別のままほ
裾もの破棄 場破棄または果汁工場へ
共同選果施設
○生果の機械選別
青果市場向けの糖酸センサーによる機
械選別(糖酸度、外観、浮き皮等)
生果
○青果市場等
選果落ち
裾もの
生果の作柄で出荷量にバラツキ、無選果(低糖度、病気果等含む)
○果汁工場
・濃縮還元果汁(原料10
円/kg)
○加工専用果実の流通と支援内容(裾もの脱却に対する掛かり増し経費を定額で支援)※支援水準については検討中
(実施イメージ)
○産地からの高品質な原料の安定供給
によりストレート果汁等の生産が可能
共同集荷場
○加工専用果実生産ほ場
低コスト栽培技術)の導
入により規模拡大と安
定供給
果汁工場
農業者団体
生産者
○果実の選果に必要な掛
かり増し経費への支援
○果実の集荷に必要な掛
かり増し経費への支援
等級別原料価格の設定(例)
現状単価:10円/kg
・ほ場毎に一定の糖度や
酸度に対する検査と格付
けの実施
・加工用向けの選別実施
(腐れ、病気果等の除
去)
搬出経費の
支援
ロットを確保し契約
先の工場へ出荷
一時保管、出荷調整
の実施
搬送経費の支援
上位等級(糖度11):40円/kg 6
下位等級(限定無し):25円/kg
商品開発果及び果汁
製品の高品質化設備
等の導入への支援(別
事業)
低コスト・省力化栽培技術実証への支援(別事業)
契約取引及び等級別取引価格の設定
31
(参考①)経営支援対策事業の実施状況(平成19∼25年度)
経営支援対策事業の実施状況について
[平成26年4月現在]
<上位5品目の承認状況>
・うんしゅうみかん
実施面積
事業計画承認(全国ベース)
実施面積 約 8,000ha
約 1,800ha
件数
約 14,100件
約 1,400ha
件数
約 11,000件
・りんご
件数 約 4万8千件
実施面積
・その他かんきつ
実施面積
1.整備事業
実施面積
約 4,700ha
件数
約 37,700件
○小規模園地整備(園内道整備・傾斜の緩和・土壌土層改良)
実施面積
約 1,120ha
件数
約 3,120件
約
件数
約
○廃園
実施面積
48ha
約
7,500件
約
130ha
件数
約
840件
約
90ha
件数
約
610件
・かき
実施面積
<政令指定品目以外の果樹> 実施面積 約 90ha
件数 約 540件
マンゴー(宮崎、鹿児島)、パッションフルーツ(鹿児島)、プルーン(北海道)、
いちじく(和歌山、広島、福岡)、山椒(和歌山)、ぎんなん(大分)、ブルーベリ
ー(北海道、岩手、山梨、埼玉、愛媛)等がある。
<優良事例>
約 1,090ha
件数
約 4,100件
○特認事業(モノレール・防霜ファン・防風ネット・特認植栽)
実施面積
件数
200件
○用水・かん水施設
実施面積
800ha
・ぶどう
○優良品目・品種への転換(改植・高接)
実施面積
約
約 1,060ha
件数
約 3,400件
☆ヒリュウ台木を利用した低樹高省力うんしゅうみかん栽培を実現(静岡県沼津市)
高品質みかんを生産する西浦地区では、急傾斜地園
が多く、作業性の改善と省力化が課題であるため、
ヒリュウ台を用いた早熟系「青島温州」を植栽し、
低樹高栽培による作業性の改善に取り組んでいる。
(写真) 低樹高化したヒリュウ台 「青島温州」
2.推進事業 (労働力調整システムの構築、大苗育苗ほの設置、
新技術の導入支援等)
件数
約
100件
☆新品種「紅秀峰」の導入による長期出荷体制の構築(山形県寒河江市)
晩成品種「紅秀峰」の導入により、4月下旬から
7月中旬まで切れ目無く果実を出荷できる体制を
整えた。少ない労働力を効率的に配分し、長期出荷
体制の構築に取り組んでいる。
(写真) 新品種「紅秀峰」
32
(参考②) 〔旧〕果樹経営安定対策(平成13年∼平成18年)を廃止した経緯
(制度の概要)
生産者による適切な需給調整を実施してもなお、価格が基準価格を下回った場合に価格補てんを実施。
(対象果実:うんしゅうみかん、りんご)
(問題点)
・ 産地や品質の違いにより価格差が大きいため、品質の低い産地を温存するとの批判。
・ 高品質果実の生産・販売に努力している産地において、加入率が低下。
→ 対策加入者からも前向きな取組を行う生産者への助成対策への転換を望む声が多く、優良品目・品種への改植推進
と需給調整対策の強化を主な内容とする現行対策に移行。
〔旧〕果樹経営安定対策の概要
販売価格と補てん額の関係
(イメージ)
計画的生産出荷に取り組む生産者
拠出
地方公共団体
助成
国
1/2 助成
< A農協A選果場:高品質果実生産により
販売価格が高い産地 >
円/kg
300
みかん販売価格(16年産) 256 円/kg
果樹経営安定対策加入率
資金の造成(道県基金)
補てん
補てん基準価格
差額
補てん金
(差額×80%)
当
該
年
産
価
格
・補てん額=(補てん基準価格−当該年産価格)×補てん率(80%)
・補てん基準価格 = 過去6年間の各年産価格の平均×(1−変動係数)
250
250
補てん基準価格
(175円)
平均価格
200
150
(160円)
注:加入率はA農協全体の加入率を示す。
・ 高品質果実生産に積極的で、販売
価格が補てん基準価格を大きく上
回っている産地の加入率は低い。
< B農協B選果場:販売価格が安い産地 >
補てん額
(12円)
29 %
140
みかん販売価格(16年産) 141 円/kg
果樹経営安定対策加入率
99 %
注:加入率はB農協全体の加入率を示す。
100
A農協A選 B農協B選
果場
果場
・ 販売価格が補てん基準価格を下
回って いる産地の加入率は高い。
33
15
果樹共済事業の加入状況
○
○
果樹共済は、自然災害を受けやすい果樹の被害の損失を補てんし、農業者の経営の安定に寄与。
果樹共済の加入率については、近年は25%前後で横ばい傾向にあることから、果樹共済に加入しやすくするため、
加入要件の緩和や個々の農業者の被害実態に応じた掛金率の設定等の運用改善を実施。
○ 平成24年産の果樹共済の加入面積は4万4百ha、面積加入率は24.4%。
○ 果樹共済の主要樹種の加入率
○ 共済金の支払状況
(単位:%)
(単位:億円)
低温、ひょう、台風
台風、低温、
日照不足
34
(参考)都道府県別果樹産出額(平成24年)
都道府県
北海道
産出額
(億円)
主に生産されている果樹
都道府県
産出額
(億円)
主に生産されている果樹
57 おうとう②、ぶどう
滋賀
青森
692 りんご①、おうとう
京都
15 かき
8 日本なし
岩手
119 りんご③、ぶどう
大阪
55 ぶどう、みかん、いちじく
宮城
22 りんご
兵庫
34 ぶどう、いちじく
秋田
62 りんご
奈良
74 かき②、うめ、ぶどう
和歌山
607 みかん①、うめ①、かき①、もも、キウイフルーツ③、すもも③
山形
572 おうとう①、ぶどう、りんご、西洋なし①、すもも
福島
212 もも②、りんご、日本なし
鳥取
72 日本なし
茨城
131 日本なし②、くり②
島根
36 ぶどう
栃木
94 日本なし③
岡山
181 ぶどう③、もも③
群馬
89 りんご、うめ②
広島
156 みかん、ぶどう、レモン
埼玉
68 日本なし
山口
千葉
東京
158 日本なし①、びわ②
徳島
38 みかん、日本なし
123 みかん、ゆず、すだち
29 日本なし
香川
86 日本なし、みかん、うめ③、キウイフルーツ
愛媛
475
新潟
89 日本なし、かき、西洋なし②
高知
102 みかん、ゆず①
富山
24 日本なし、りんご
福岡
248 ぶどう、みかん、かき③、日本なし、キウイフルーツ②、いちじく②
石川
25 日本なし、ぶどう
佐賀
161 みかん、日本なし、不知火③
福井
12 うめ
長崎
121 みかん、びわ①、不知火
神奈川
54 みかん、ぶどう、もも、キウイフルーツ
みかん②、いよかん①、不知火②、キウイフルーツ①、ぽんかん①、くり③
山梨
498 ぶどう①、もも①、おうとう③、すもも①
熊本
333 みかん、不知火①、日本なし、くり①
長野
560 りんご②、ぶどう②、日本なし、もも、すもも②、西洋なし③
大分
134 みかん、日本なし、ぶどう、かぼす①
宮崎
147 マンゴー①、みかん、きんかん①、日向夏①、ゆず②、くり
岐阜
49 かき、くり
静岡
267 みかん③、キウイフルーツ
鹿児島
愛知
176 みかん、かき、いちじく①
沖縄
三重
72 みかん
合計
84 みかん、ぽんかん②、たんかん①、マンゴー③、びわ③
52 マンゴー②、パインアップル①、シークワーサー①、たんかん②
7,471
資料:農林水産省「生産農業所得統計」(平成24年)
注 :「主に生産されている果樹」欄の数字は、全国順位(1∼3位のみ記載)。
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