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Nextera® XT DNA
Sample Preparation Guide( Nextera® XT
DNA サンプル調製ガイド)
FOR RESEARCH USE ONLY
Introduction( はじめに)
5
Getting Started( お使いになる前に)
10
DNA Input Recommendations( DNA インプットの推奨事項) 20
Best Practices( ベストプラクティス)
21
Nextera XT DNA Sample Preparation Workflow (Nextera
XT DNA サンプル調製ワークフロー)
23
Tagmentation of Input DNA( インプット DNA のタグメン
テーション)
24
PCR Amplification( PCR 増幅)
27
PCR Clean-Up( PCR 精製)
32
Library Normalization( ライブラリー正規化)
36
Library Pooling and MiSeq Sample Loading( サンプルライブ
ラリーのプールおよび MiSeq でのサンプルの利用)
41
Clustering Nextera XT Samples for HiSeq, HiScanSQ, and
GAIIx( HiSeq、HiScanSQ、および GAIIx 用のサンプルのク
ラスタリング)
44
Dual Indexing Principle( デュアルインデックスの原則)
46
ILLUMINA PROPRIETARY
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
2012 年 10 月
Low Plexity Pooling Guidelines( 低プレックスプールの
ガイドライン)
47
Technical Assistance( テクニカルサポート)
この文書およびコンテンツの所有権は Illumina, Inc. およびその関連会社( "Illumina") に帰属し、ここで記述される製品
の使用に関連する顧客によって契約のもと使用されることを意図し、その他の目的はありません。この文書およびコンテ
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ありません。
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た場合に関して、Illumina によって付与された明示的な書面によるライセンスまたは許可範囲外でそのような製品を使
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FOR RESEARCH USE ONLY
© 2012 Illumina, Inc. All rights reserved.
Illumina, IlluminaDx, BaseSpace, BeadArray, BeadXpress, cBot, CSPro, DASL, DesignStudio, Eco, GAIIx, Genetic
Energy, Genome Analyzer, GenomeStudio, GoldenGate, HiScan, HiSeq, Infinium, iSelect, MiSeq, Nextera, NuPCR,
SeqMonitor, Solexa, TruSeq, TruSight, VeraCode, the pumpkin orange color, および the Genetic Energy streaming bases
design は Illumina, Inc. の登録商標または商標です。ここに含まれるその他すべてのブランドおよび名称の所有権はそ
れぞれの所有者に帰属します。
このプロトコールでは、後続のクラスター形成のために、さまざまなインプット DNA から最大 96
のインデックスペアエンドライブラリーを調製する方法と、Illumina Nextera® XT DNA サンプル調
製キットに含まれている試薬を使用して DNA シーケンスを行う方法について説明します。このプ
ロコールの目標は、マルチプレックスシーケンスライブラリーを作成するために、単一チューブ
Nextera XT タグメンテーション反応を使用して、断片化を行い、テンプレート DNA にアダプター
シーケンスを追加することです。
Nextera XT DNA サンプル調製 プロトコールには、次の特徴があります。
シーケンスが速くて調製が容易
} 断片化とアダプター追加を単一ウェルの酵素反応によりわずか 15 分間で行う。機械的な断
片化およびシャーリングは必要ない
} 試薬の容器、ピペット操作、および操作時間を削減するマスターミックス試薬
} サンプルのプールとシーケンス前のライブラリー定量化の必要をなくした、革新的なサンプ
ル正規化
少量の DNA インプットに対応
} 必要なのは 1 ng のインプット DNA だけ
単一のキットを多数のアプリケーションで使用できる
} アンプリコン、小規模ゲノム、プラスミドの調製が容易
} どの Illumina シーケンサーでも使用できるライブラリーを調製するための最も速い方法
柔軟なスループット
} 96 のインデックスを使用でき、すべての Illumina シーケンサーに対応
} マスターミックス試薬と自動化のしやすい構成
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
5
Introduction( はじめに)
Introduction( はじめに)
表 1 Nextera キットごとの利用方法の例
Nextera (FC-131-1031)
Nextera XT (FC-131-1096)
大規模および複雑なゲノム
小規模なゲノム、アンプリコン、プラスミド
ヒトゲノム
PCR アンプリコン( > 300 bp) *
ヒト以外の哺乳類ゲノム( マウス、ラット、ウシ科動
物など)
プラスミド
植物ゲノム( シロイヌナズナ、トウモロコシ、イネな
ど)
微生物ゲノム( 原核生物、古細菌など)
無脊椎動物ゲノム( ショウジョウバエなど)
連鎖状アンプリコン
二重鎖 cDNA
* Illuminaは、DNA 断片長にわたる均一なカバレージを得るために、300 bp 以上を推奨します。断片の各末
端からおよそ 50 bp ではシーケンスカバレージの減少が予想されます。これは、断片の末端では、タグメン
テーション反応でアダプターを付加することができないことによります。この PCR プライマーの酵素クリッピ
ングによって、ゲノムインサートを含まない情報のない塩基の無駄なシーケンスアウトプットを避けま
す。PCR プライマー内に含まれるゲノム遺伝子座をシーケンスしたい場合には、シーケンスをするインサー
トよりもアンプリコンを 単純に100 塩基以上大きくなるように設計してください。
What’s New( 最新情報)
今回のガイド改訂では、以下の点が変更されました。
} MiSeq での 2x250 ランに関連して、「PCR Clean-Up( PCR 精製) 」が変更されました。
} 新しいセクションは、HiSeq、HiScanSQ、GAIIx でのサンプルのクラスタリングに対応していま
す。Clustering Nextera XT Samples for HiSeq, HiScanSQ, and GAIIx( HiSeq、HiScanSQ、お
よび GAIIx 用のサンプルのクラスタリング) ページ 44を参照してください。
} 「Dual Indexing Principle」セクションの Nextera XT インデックスキットのカタログ番号に誤りが
ありました。正しいカタログ番号が記されました。
} NT( 中和タグメントバッファー) および LNS1( ライブラリー正規化保存用バッファー 1) の試薬
は、プロトコールで使用する前に室温にしておく必要があるということが強調されました。
} ユーザーが用意する消耗品の表から、「Tris-Cl 10mM, pH8.5 with 0.1% Tween 20」につい
ての言及が削除されました。サンプル調製では使用しないからです。
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パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
Nextera XT DNA サンプル調製 キットは特に用意されたトランスポゾームを使用して、インプット
DNA の断片化とタグ付け( 「タグメンテーション」) を同時に実行し、プロセスに固有のアダプター
シーケンスを追加します。制限サイクル PCR 反応は、これらのアダプターシーケンスを利用して、
インサート DNA を増幅します。また、PCR 反応によって DNA の両末端にインデックスシーケンス
も付加されるため、プールされたライブラリーのデュアルインデックスシーケンスがどの Illumina
シーケンスシステムでも可能になります。
A
B
C
DNAアダプターを持つ Nextera XT トランスポゾームがテンプレート DNA と結合する
断片化とアダプター付加を行うためのタグメンテーション
シーケンスプライマーシーケンスとインデックスを付加するための制限サイクル PCR
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
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Introduction( はじめに)
How does the Nextera XT Assay Work?( アッセイの機能について)
Tracking Tools( トラッキングツール)
Illumina は、ラボでのサンプルトラッキングとガイダンス用に以下のツールを提供しています。
注意
これらの文書は、Illumina の Web サイト、www.illumina.com からダウンロードできま
す。Nextera XT DNA サンプル調製 サポートページにアクセスして[マニュアルと文
書] タブをクリックしてください。
} Experienced User Card (EUC): プロトコールのガイドとして使用できますが、このユーザーガ
イドほど詳細な情報は記載されていません。経験の少ないユーザーは、EUC を使用するの
ではなく、このユーザーガイドに従うことが強く推奨されます。
} Lab Tracking Form (LTF): ライブラリー調製に関する情報( 作業者名、サンプル情報とイン
デックス情報、開始時間と停止時間、試薬ロット番号、バーコードなど) を記録するために使用
します。
• シーケンス用のライブラリーを調製するためにこのプロトコールを実施する際は、毎回
LTF のコピーを作成してください。
• このフォームは、オンラインで記入して電子的に保存するか、または印刷して手で記入し
てください。
} Illumina Experiment Manager (IEM): ウィザードベースのアプリケーションを使用してサンプル
シートを作成するために使用できます。サンプルシートは、後のデータ解析で参照できるよう
に、サンプルに関する情報を記録するために使用されます。IEM に表示される手順に従うだ
けで、ランに対する解析ワークフローに基づいてサンプルシートを作成することが可能です。
この IEM により、サンプルプレートのパラメーター( サンプル ID やデュアルインデックスな
ど) と、96 ウェルプレートに該当するその他のパラメーターを記録する機能が提供されま
す。Illumina の全シーケンスプラットフォームに対してサンプルシートを作成する場合
は、IEM を使用してサンプルシートを生成する際に [Adapter Trimming] を選択するようにして
ください。より短いインサートはアダプターへのシーケンスをもたらす可能性がありますが、こ
の機能により、最終シーケンスデータからアダプターシーケンスをフィルターで除外すること
ができます。また、IEM は、MiSeq Reporter で PCR Amplicon 解析ワークフローに対するマニ
フェストを作成するためにも使用されます。PCR Amplicon ワークフローでは、ターゲット領域
および染色体の開始位置と終了位置をすべてリストしたマニフェストの指定が必要となりま
す。このマニフェストにより、アライナーと変異コーラーの対象領域( ROI) が指定されるため、
解析時間の短縮と、ROI だけに固有な結果の視覚化を実現できます。PCR Amplicon ワーク
フローでは TruSeq Custom Amplicon ワークフローとは異なるマニフェストファイル形式を使用
することに注意してください。MiSeq でランを開始する際、MiSeq ソフトウェア( MCS) によって
適切なサンプルシートが求められます。このサンプルシートで識別されたワークフロー情報
に基づいて、MiSeq Reporter では自動的にデータを解析します。
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パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
Introduction( はじめに)
注意
• IEM は、Illumina の Web サイトからダウンロードできます。Nextera XT DNA サン
プル調製 サポートページにアクセスし、[Downloads] をクリックしてください。ソフ
トウェアのダウンロードには、MyIllumina アカウントが必要です。
• IEM は、あらゆる Windows プラットフォームで実行できます。
• IEM アプリケーションの使用方法については、『Illumina Experiment Manager
User Guide (Illumina Experiment Manager ユーザーガイド)』およびクイックリファ
レンスカードを参照してください。Nextera XT DNA サンプル調製 サポートペー
ジにアクセスして[マニュアルと文書] タブをクリックしてください。
•
IEM でサンプル調製キットを選択するように指示されたら、[Nextera XT] を選択してくだ
さい。
Documentation( マニュアル)
追加の資料は Illumina Web サイトからダウンロードできます。詳細については、このガイドの裏表
紙内側を参照してください。
Training Videos( トレーニングビデオ)
Illumina では、Nextera XT DNA サンプル調製 プロトコールの重要なステップについて解説す
る、トレーニングビデオを用意しています。ライブラリーの調製を開始する前にこれらのビデオを見
ることをぜひともお勧めします。Nextera XT DNA サンプル調製 プロトコールのこれらの重要なト
レーニングビデオを見るには、Nextera XT DNA サンプル調製 キットのサポートページにアクセス
して、[トレーニング] タブをクリックしてください。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
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Getting Started( お使いになる前に)
このセクションでは、Nextera XT DNA サンプル調製 キットの内容、ユーザーが用意する消耗
品、プロトコールを開始する前に必要な装置、およびプロトコール中に実践すべきベストプラク
ティスについて説明します。
Nextera XT DNA Sample Preparation Kit( Nextera XT DNA サンプル
調製 キット)
Nextera XT DNA サンプル調製 キットは 96 または 24 のサンプルボックスとしてパッケージ化さ
れており、特に指定のない限り、ドライアイスを使用して出荷されます。各キットには、96 または 24
のインデックスを含む、対応するインデックスキットも付属しています。
注意
キットの特定のコンポーネントは、出荷時とは異なった温度で保管する必要があります。
キットを受け取ったら直ちに、キットの内容物を指定された温度で保存してください。
警告
HiSeq2000 および HiSeq1000、HiScanSQ、または GAIIxf で Nextera XT ライブラ
リーのシーケンスを実行する場合には、次のすべてのシーケンスランにおい
て、TruSeq デュアルシーケンスプライマーボックス( シングルリード、または適切であ
ればペアエンド) を使用していることを確認する必要があります。非インデックス、シ
ングルインデックス、およびデュアルインデックス。MiSeq システムで Nextera XT ラ
イブラリーのシーケンスを実行する場合には、これらのアドオンキットは必要ありませ
ん。
96 サンプル
消耗品
Nextera XT DNA サンプル調製 キット
Nextera XT DNA サンプル調製 インデックスキット( 96 インデックス、384 サ
ンプル)
カタログ番号
FC-131-1096
FC-131-1002
24 サンプル
消耗品
カタログ番号
Nextera XT DNA サンプル調製 キット
FC-131-1024
Nextera XT DNA サンプル調製 インデックスキット( 24 インデックス、96 サン FC-131-1001
プル)
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パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
PCR 増幅ステップにおいては、インデックスプライマーを正しく配列するのを助けるため、イン
デックスプレートフィクサーを使用することを推奨します。各キットには 2 つのフィクサーが含まれ
ています。これらは 24 サンプルキットと 96 サンプルキットの両方で使用できます。
消耗品
TruSeq インデックスプレートフィクサーキット
カタログ番号
FC-130-1005
96 Sample Kit Contents (FC-131-1096)( 96 サンプルキットの内容物( FC131-1096) )
Nextera XT DNA サンプル調製 Kit( キット)
} ボックス 1:
数量
1
2
1
4
1
2
1
頭字語
ATM
TD
NPM
RSB
LNA1
LNW1
HT1
試薬名
アンプリコンタグメントミックス、96 RXN
タグメント DNA バッファー
Nextera PCR マスターミックス
再懸濁バッファー
ライブラリー正規化添加剤 1
ライブラリー正規化洗浄剤 1
ハイブリダイゼーションバッファー
貯蔵庫の温度
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
2~8℃
-15°~ -25 ℃
試薬名
中和タグメントバッファー
ライブラリー正規化ビーズ 1
ライブラリー正規化保存用バッファー 1
貯蔵庫の温度
室温
2~8℃
室温
} ボックス 2:
数量
1
1
1
頭字語
NT
LNB1
LNS1
Nextera XT DNA サンプル調製 インデックスキット
数量
チューブ 8 本
チューブ 12 本
試薬名
インデックスプライマー、S501 ~ S508
インデックスプライマー、N701 ~ N712
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
貯蔵庫の温度
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
11
Getting Started( お使いになる前に)
TruSeq インデックスプレートフィクサーキット
24 Sample Kit Contents (FC-131-1024)( 24 サンプルキットの内容物( FC131-1024) )
Nextera XT DNA サンプル調製 Kit( キット)
} ボックス 1:
数量
1
1
1
1
1
1
1
頭字語
ATM
TD
NPM
RSB
LNA1
LNW1
HT1
試薬名
アンプリコンタグメントミックス、24 RXN
タグメント DNA バッファー
Nextera PCR マスターミックス
再懸濁バッファー
ライブラリー正規化添加剤 1
ライブラリー正規化洗浄剤 1
ハイブリダイゼーションバッファー
貯蔵庫の温度
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
2~8℃
-15°~ -25 ℃
試薬名
中和タグメントバッファー
ライブラリー正規化ビーズ 1
ライブラリー正規化保存用バッファー 1
貯蔵庫の温度
室温
2~8℃
室温
} ボックス 2:
数量
1
1
1
頭字語
NT
LNB1
LNS1
Nextera XT DNA サンプル調製 インデックスキット
数量
チューブ 4 本
チューブ 6 本
試薬名
インデックスプライマー、S501 ~ S504
インデックスプライマー、N701 ~ N706
貯蔵庫の温度
-15°~ -25 ℃
-15°~ -25 ℃
About Indexing Reagents (GA/HiSeq platforms only)( インデックス試
薬について( GA/HiSeq プラットフォームのみ) )
警告
Nextera XT DNA サンプル調製 では、マルチプレックス度の高いシーケンスランを
実行することができます。シングルインデックスまたはデュアルインデックスの、イン
デックスシーケンスランを実行する場合には、ライブラリーに基づいて、適切なイン
デックス試薬を調製し、ロードしてください。
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パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
デュアルインデックス対応の Nextera XT ライブラリーの場合には、デュアルインデックス用の試薬
は以下の 2 つのアドオンキットに含まれています。これらは個別に発注できます。さらに、これら
のアドオンキット内のリード 1、リード 2、およびインデックス 1 (i7) シーケンスプライマー( それぞれ
HP10、HP11、および HP12) は、Nextera XT 以外のライブラリーとも互換性があります。
} TruSeq デュアルインデックスシーケンスプライマーボックス( シングルリード)
} TruSeq デュアルインデックスシーケンスプライマーボックス( ペアエンド)
警告
Nextera XT ライブラリーは、次のすべての シーケンスランタイプにおいて、TruSeq
デュアルインデックスシーケンスプライマーボックスに用意されている試薬を必要とし
ます。非インデックス、シングルインデックス、およびデュアルインデックス。このキット
は、使用するフローセルのタイプに基づき、ペアエンドおよびシングルリードのフォー
マットで利用できます。たとえば、ペアエンドのフローセル状のシングルリードランで
は、ペアエンド TruSeq デュアルインデックスシーケンスプライマーキットが必要で
す。これはフローセルがペアエンドだからです。Nextera XT 以外のライブラリーも、こ
れらのボックス、または TruSeq Cluster Kit( v3 または v2) 内の適切な試薬を使用で
きます。
Consumables and Equipment( 消耗品および器具)
サンプルを調製する前に、ユーザーが用意する必要な消耗品と器具がすべて揃っていることを点
検して確認します。これらの消耗品および器具は、Nextera XT DNA サンプル調製 プロトコール
用に Illumina が推奨しているものです。
表 2 ユーザーが用意する消耗品
消耗品
サプライヤー
10 µl ピペットチップ
一般のラボサプライヤー
10 µl マルチチャネルピペット
一般のラボサプライヤー
10 µl シングルチャネルピペット
一般のラボサプライヤー
1000 µl ピペットチップ
一般のラボサプライヤー
1000 µl マルチチャネルピペット
一般のラボサプライヤー
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
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Getting Started( お使いになる前に)
インデックスシーケンスランでは、リード 1 直後のインデックスリードの準備として、インデックス試
薬が必要になります。試薬の調製では、室温の水槽での解凍に約 20 分かかります。解凍された
ら、試薬の調製には約 10 分かかります。
消耗品
サプライヤー
1000 µl シングルチャネルピペット
一般のラボサプライヤー
200 µl ピペットチップ
一般のラボサプライヤー
200 µl マルチチャネルピペット
一般のラボサプライヤー
200 µl シングルチャネルピペット
一般のラボサプライヤー
96 ウェル保管プレート、ラウンドウェル、
0.8 ml( 「MIDI」プレート)
Fisher Scientific、
パーツ番号 AB-0859
Agencourt AMPure XP 60 ml キット
Beckman Coulter Genomics、
パーツ番号 A63881
蒸留水
一般のラボサプライヤー
エタノール 200 プルーフ( 無水)
( 分子生物学用) ( 500 ml)
Sigma Aldrich、
パーツ番号 E7023
マイクロシール「A」フィルム
BioRad、
パーツ番号 MSA-5001
マイクロシール「B」粘着シール
BioRad、
パーツ番号 MSB-1001
PCR grade water (gel-free method)
一般のラボサプライヤー
RNase/DNase フリーのマルチチャネル試薬リザーバー、
使い捨て
VWR、パーツ番号 89094658
Tween 20
Sigma、パーツ番号 P7949
超純水
一般のラボサプライヤー
マイクロシール 96-ウェル PCR プレート
( “TCY” プレート)
BIO-RAD、パーツ番号 HSP9601
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パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
Getting Started( お使いになる前に)
表 3 ユーザーが用意する器具
器具
サプライヤー
96 ウェルサーマルサイクラー
( 加熱蓋付)
「サーマルサイクラー」セクションの表を参照。
1.5 ml 遠心チューブ用のヒートブロック
一般のラボサプライヤー
高速マイクロプレートシェイカー
VWR、カタログ番号 13500-890( 110V/120V)
VWR、カタログ番号 14216-214( 230V)
磁気スタンド 96
Ambion、パーツ番号 AM10027
マイクロプレート遠心機
一般のラボサプライヤー
ボルテックスミキサー
一般のラボサプライヤー
サーマルサイクラー
次の表には、選択したサーマルサイクラーモデルごとの推奨設定が記されています。Illumina で
は、これまでに Nextera XT DNA サンプル調製 プロトコールを実施したことがないラボの場合、表
に記載されていないサーマルサイクラーについて検証を行うことを推奨します。
サーマルサイクラー
温度モード
蓋の温度
容器タイプ
Bio-Rad DNA Engine
Tetrad 2
計算
加熱、100 ℃
に保つ
ポリプロピレンプレートお
よびチューブ
MJ Research DNA Engine
Tetrad
計算
加熱
プレート
エッペンドルフマスターサ
イクラープロ S
グラディエント S、シミュ
レートチューブ
加熱
プレート
Prevent PCR Product Contamination( PCR 産物のコンタミネーション
を防ぐ)
ラボで一般的に使用されている PCR プロセスは、特定の DNA シーケンスを増幅するものです。
適切なラボ衛生手段を講じなかった場合、PCR 製品は試薬、測定用薬品、およびゲノム DNA サ
ンプルで汚染され、そのため結果が不正確で信頼できないものとなる可能性があります。ま
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
15
た、PCR 産物のコンタミネーションは、ラボでのプロセスを中断させ、通常の操作を大幅に遅らせ
ることがあります。
PCR 産物のコンタミネーションのリスクを減らすため、ラボ環境を適切にセットアップしてください。
} PCR 前エリアと PCR 後エリアを物理的に分離する
• ラボ内で PCR 前プロセス( DNA 抽出、定量化、および正規化) が行われるスペース
と、PCR 産物を作成して処理する( PCR 後プロセス) スペースとは、物理的に分離してく
ださい。
• PCR 前の容器の洗浄とPCR 後の容器の洗浄には、同じ流し台を使用しないでください。
• PCR 前と PCR 後のプロセスに対して、同じ水精製システムを共有しないでください。
• プロトコールで使用した消耗品はすべて PCR 前エリアで保管し、必要に応じて PCR 後
エリアに移動させてください。
} 専用の器具と消耗品を使用する
• PCR 前と PCR 後のラボプロセスではそれぞれ専用の器具と消耗品のセット( ピペット、遠
心機、オーブン、ヒートブロックなど) を用意し、これらの器具をプロセス間で共有しないよ
うにしてください。
• PCR 前と PCR 後の消耗品は、それぞれ異なる場所( 冷凍庫および冷蔵庫) に保管してく
ださい。
増幅前と増幅後の試薬は一緒に発送されるため、試薬は PCR 前エリアで開封してから、増幅後
の試薬を PCR 後保管エリアに移動することが重要です。
Pre-PCR and Post-PCR Lab Procedures( PCR 前および PCR 後のラボ手
順)
PCR 産物のコンタミネーションを防ぐためには、ラボ手順を確立して、ベストプラクティスに従うこと
が重要です。Illumina では、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使用して、ラボエリアを毎
日、そして毎週清掃することを推奨します。
警告
サンプルまたは試薬の劣化を防ぐため、プロセスを開始する前に、クリーニング溶液から出たす
べての蒸気が完全に消散したことを確認してください。
PCR 前エリアの毎日の清掃
PCR 前エリアを 0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使用して毎日清掃すれば、PCR 前エ
リアに入った PCR 産物を除去するのに役立ちます。
PCR 前エリアのうち、コンタミネーションのリスクが最も高い場所を特定して、PCR 前 プロセスを開
始する前にそれらのエリアを 0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使用して清掃してくださ
い。リスクの高い場所としては次のものがありますが、これらに限られるわけではありません。
16
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
ベンチトップ
ドアのハンドル部分
冷蔵庫、冷凍庫のドアのハンドル部分
コンピューターのマウス
キーボード
PCR 後エリアの毎日の清掃
PCR 後エリア内のPCR 産物の量を少なくすることがPCR 前エリアのコンタミネーションのリスクを
低減します。そのためには、PCR 後エリアを 0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使用して
毎日清掃することが役立ちます。
PCR 後エリアのうち、コンタミネーションのリスクが最も高い場所を特定して、毎日それらのエリア
を 0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使用して清掃してください。リスクの高い場所として
は次のものがありますが、これらに限られるわけではありません。
} サーマルサイクラー
} 増幅された DNA を処理するために使用しているベンチスペース
} ドアのハンドル部分
} 冷蔵庫、冷凍庫のドアのハンドル部分
} コンピューターのマウス
} キーボード
ラボエリア全体の毎週の清掃
毎週、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使用して、PCR 前および PCR 後エリアを十分に
清掃してください。
} すべてのベンチトップとラボの表面を清掃します。
} 毎日清掃してはいないすべての装置を清掃します。
} ラボの床に十分モップをかけます。
} 毎週の清掃の責任者が、PCR 産物のコンタミネーションの防止に関し、適切にトレーニングさ
れていることを確認してください。
床に落としたアイテムについて
床は、PCR 後エリアから来た人員の靴に移った PCR 産物により汚染されています。したがって、
何であれ床に落ちたものは、汚染されたものとして扱う必要があります。
} 空のチューブ、ピペットチップ、手袋、ラボのコートハンガーのような、使い捨ての物品を床に
落とした場合には、廃棄する必要があります。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
17
Getting Started( お使いになる前に)
}
}
}
}
}
} ピペットや重要なサンプル容器のような、使い捨てではない物品を床に落とした場合に
は、PCR 産物のコンタミネーションを防ぐため、0.5% 次亜塩素酸ナトリウム( 10% 漂白剤) を使
用して直ちに、そして十分に清掃してください。
} ラボの表面のうち、汚染された物品と接触した箇所は、清掃してください。床に落ちた物品
( 使い捨てのものまたはそうでないもの) を拾ったら、装着していたグローブを捨て、新しいも
のに交換しなければなりません。
Library Pooling Considerations( ライブラリーのプールの考慮点)
Nextera XT DNA サンプル調製 キットでは、固有のデュアルインデックスを持つ、24、または 96
までのライブラリーを調製することができます。これらのインデックスはインデックス 1 (i7) およびイ
ンデックス 2 (i5) と呼ばれます。インデックス 1 と 2 のシーケンスは、ライブラリー調製中の制限サ
イクル増幅時に、PCR プライマーを介して添加されます。フルセットである 24 または 96 ライブラ
リーより少ない数のプールとシーケンスを行う場合には、マルチプレックスプールに適切なイン
デックスの組み合わせを持つライブラリーが含まれるようにすることが非常に重要です。Illumina
では、ライブラリーの調製を始める前に、以下のようにプランを立てることを強く推奨します。
1
シーケンスのためにプーリングするライブラリーの数を決定します。
2
プール内に、本ガイドの末尾にある「Dual Indexing Principle( デュアルインデックスの原則) 」
および「Low Plexity Index Pooling Guidelines( 低プレックスインデックスプールのガイドライ
ン) 」セクションで説明されているような、必要とされるインデックスの組み合わせが含まれて
いることを確認します。同じガイドラインに従って、インデックス PCR プライマーを選択します。
3
Illumina Experiment Manager を使用して、シーケンスラン中に使用するサンプルシートを作
成します。また、このステップでは、ライブラリーの調製を始める前に再設計できるように、不
適切なインデックスの組み合わせがないか確認します。
4
Lab Tracking Form を使用して、サンプルプレート全体のレイアウトを指定します。
Acronyms( 頭字語)
表 4 Nextera XT DNA サンプル調製 に関する頭字語
頭字語
ATM
18
定義
Amplicon Tagment Mix( アンプリコンタグメン
トミックス)
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
Getting Started( お使いになる前に)
頭字語
定義
CAA
Clean Amplified Plate( 精製増幅プレート)
CAN
Clean Amplified NTA Plate( 精製増幅 NTA
プレート)
DAL
Diluted Amplicon Libraries( 希釈アンプリコン
ライブラリー)
HT1
Hybridization Buffer( ハイブリダイゼーション
バッファー)
LNA1
Library Normalization Additives 1( ライブラ
リー正規化添加剤 1)
LNB1
Library Normalization Beads( ライブラリー正
規化ビーズ 1)
LNS1
Library Normalization Storage Buffer 1( ライブ
ラリー正規化保存用バッファー 1)
LNW1
Library Normalization Wash 1( ライブラリー正
規化洗浄剤 1)
LNP
Library Normalization Plate( ライブラリー正規
化プレート)
NT
Neutralize Tagment Buffer( 中和タグメント
バッファー)
NPM
Nextera PCR Master Mix( Nextera PCR マス
ターミックス)
NTA
Nextera XT Tagment Amplicon Plate
( Nextera XT タグメントアンプリコンプレート)
PAL
Pooled Amplicon Library( プールアンプリコ
ンライブラリー)
RSB
Resuspension Buffer( 再懸濁バッファー)
SGP
Storage Plate( 保管プレート)
TD
Tagment DNA Buffer( タグメント DNA バッ
ファー)
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
19
DNA Input Recommendations( DNA インプットの推奨事
項)
Nextera XT DNA サンプル調製 キットのプロトコールは、総量 1 ng のインプット DNA に最適化さ
れています。Illumina は、開始ゲノム物質を定量化することを強く推奨します。
インプット DNA の定量化
Nextera XT DNA サンプル調製 ライブラリー調製では、酵素 DNA 断片化を使用するため、機械
的な断片化法と比較すると、インプット DNA により敏感になる可能性があります。アッセイの成功
は、正確に定量化された量のインプット DNA ライブラリーを使用しているかどうかに大きく左右さ
れます。そのため、DNA ライブラリーの正確な定量化が必要です。
DNA ライブラリーを正確に定量化するためには、Qubit dsDNA BR Assay System など、DNA 二
本鎖専用の蛍光定量ベースの定量法を使用して開始 DNA ライブラリーを定量化することを推奨し
ます。Illumina では、各 DNA 検体 2 µl を、198 µl の Qubit working solution で調整したものを、サ
ンプルの定量化に用いることを推奨します。核酸内容物の総量を測定する方法( Nanodrop や他
の UV 吸光度法など) は、Nextera XT アッセイの基質でない ssDNA、RNA、オリゴなどの一般的
なコンタミナントが存在するため、使用を避けるべきです。
DNA 品質の評価
DNA 検体の品質の評価法としては、UV 吸光法が一般に使用されています。260 nm と 280 nm
の吸光度の比は、サンプルの純度を示すものとして使用されます。このプロトコールは、吸光度比
が 1.8 ~ 2.0 の DNA に最適化されています。
20
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
このプロトコールを使用してシーケンスのためのライブラリーを調製する際には、以下のベストプ
ラクティスをぜひ守ってください。キットの一部のコンポーネントは一定の温度で発送されますが、
それよりも温かい温度で保存されることになります。コンポーネントはどちらの温度でも安定です
が、温かい方の温度で使用されることになるはずです。サンプル調製の際の遅延を避けるため
に、それぞれのコンポーネントは、「Getting Started( お使いになる前に) 」セクションの推奨事項
に従って保存してください。
一貫性の保証
} マルチチャネルのピペットを使用する— サンプル間の一貫性を保証するために、可能であれ
ばマルチチャネルのピペットを使用してください。ピペットは定期的に較正してください。
} 事前に試薬を等分する— 96 未満のサンプルの実験を実施する場合、不必要な凍結-融解サ
イクルを避けるために、Illumina では、試薬を最初に融解した後に少量で等分し、通常の凍
結保存量にすることを推奨します。
磁気ビーズの取り扱い
注意
この手順のビデオ実演の詳細については、7 ページを参照してください。
} 室温で使用する— ビーズは使用する前に室温にしておいてください。必要であれば 25 ℃
の水槽を使用してください。
} 十分に懸濁するまでボルテックスする— 使用の直前にビーズをボルテックスして、十分に懸
濁し、色が均一になるようにしてください。
} サンプルを十分に混合する— ビーズをサンプルに添加したら、上下に 10 回緩やかにピペッ
ティングして、しっかり混ぜ合わせます。Illumina ではまた、サンプルを十分に混合するた
め、シェイカーを使用することを推奨します。
} 最大限に結合させる— 最善の結果を得るには、ビーズとサンプルの混合物を、プロトコール
で指定されているだけの時間、室温でインキュベートしてください。
} 透明になった溶液をゆっくり吸引する— プレートを磁気スタンドに置いたら、溶液が透明にな
るのを待ってから、次の段階に進んでください。プレートは磁気スタンドに置いたままにして、
分離したビーズを乱さないように注意しながら、透明になった溶液をゆっくり吸引してくださ
い。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
21
Best Practices( ベストプラクティス)
Best Practices( ベストプラクティス)
クロスコンタミネーションの防止
} サンプルごとにチップを交換する— サンプルごと、および分注インデックスプライマーごとに、
必ず新しいピペットチップを使用してください。
} プレートは指定どおりに混合する— サンプルはマルチチャネルピペットを使用して混合し、指
定されているとおりに遠心してください。プレートはボルテックスしないでください。
} エアロゾル耐性のあるチップを使用する— エアロゾル耐性のあるチップを使用すれば、アン
プリコンの移動、およびサンプルクロスコンタミネーションのリスクを小さくすることができま
す。
注意
エアロゾル耐性のあるチップを使用できない場合は、コンタミネーションを防止するため、
慎重にピペッティングしてください。
PCR の精製時には 80% エタノールで洗浄する
} 新しい 80% エタノールを調製する— 洗浄ステップでは、必ず新しい 80% エタノールを調製し
てください。エタノールは空気中の水分を吸収することがあり、結果に影響を及ぼします。
} ウェルからエタノールをすべて除去する— ウェルの底から、エタノールをすべて除去してくだ
さい。残留した汚染源が含まれている可能性があるからです。P20 マルチチャネルピペットを
使用して、残存エタノールを除去し、乾燥を速めてください。
} 完全に蒸発させる— 磁気スタンド上で、室温で少なくとも 10 分間を乾燥時間として、完全に
蒸発させてください。エタノールが残留していると、その後の反応のパフォーマンスに影響す
る可能性があります。
少数のサンプルだけ凍結し、融解する
} アッセイキットに含まれているそれぞれの試液チューブには、一度に 16 サンプルを処理す
るのに十分な量が入っています( 8 チャネルピペットとリザーバーを使用した場合) 。試液リ
ザーバーを使用して、少ない数のサンプルバッチ( 96 サンプル未満) を処理する場合には、
死容積とピペット操作のエラーによる損失が増える可能性があります。ウェルごとに 1 ピペット
の試薬を使用するとして、すべてのサンプルに対して正確な試薬量があることを確認してくだ
さい。
} 残った試薬の保管に関し、Illumina では、用意されている試液チューブのまま繰り返し凍結・
融解するのではなく、試薬を分けておいてから凍結することを推奨しています。
22
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
下の図は、Nextera XT DNA サンプル調製 キットを使用したワークフローを説明した略図で
す。Safe stopping point は、手順ごとに示されています。
図 1 Nextera XT DNA サンプル調製ワークフロー( 8 サンプル)
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
23
Nextera XT DNA Sample Preparation Workflow (Nextera XT DNA サンプル調製ワークフロー)
Nextera XT DNA Sample Preparation Workflow (Nextera
XT DNA サンプル調製ワークフロー)
Tagmentation of Input DNA( インプット DNA のタグメン
テーション)
このステップ中にインプット DNA は、Nextera XT トランスポゾームによってタグメンテーション( タ
グ付けと断片化) が行われます。Nextera XT トランスポゾームは、インプット DNA の断片化と末端
へのアダプター配列の付加を同時に行うため、PCR による増幅が後続ステップで可能になりま
す。
推定時間( 8 反応)
} 操作時間:7 分
} 総所要時間:17 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供元
ATM (Amplicon Tagment Mix)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
TD (Tagment DNA Buffer)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
NT( 中和タグメントバッファー)
1 チューブ
室温
Illumina
-15°~ -25 ℃
ユーザー
インプット DNA (0.2 ng/µl)
96 ウェルハードシェル TCY プ
レート
マイクロシール「B」粘着フィルム
1 プレート
ユーザー
ユーザー
Preparation( 調製)
1
ATM、TD、およびインプット DNA を、-15°~ -25 ℃ の冷凍庫から取り出し、氷の上で解凍
します。
2
NT を目視して、沈殿物がないことを確認します。沈殿物がある場合には、すべての沈殿物が
再懸濁されるまでボルテックスします。
3
解凍後は、チューブを 3 ~ 5 回転倒混和し、遠心分離機で軽くスピンダウンして、すべての
試薬を適切に混ぜ合わせてください。
24
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
注意
キットの性能を最大限発揮するため、反応は必ず記載されている順番で実施してくださ
い。反応を氷の上で行う必要はありません。
1
新しい 96 ウェル TCY プレートに、NTA( Nextera XT Tagment Amplicon Plate) とラベル付け
します。
2
このアッセイに使用するために、10 µl の TD バッファーを各ウェルに添加します。サンプルご
とに、チップを交換してください。
注意
全反応における TD の総量を計算し、8 ウェル PCR ストリップチューブの適切な数で割り
ます。マルチチャネルピペットを使用して、NTA プレートに分注します。
3
NTA プレートの各サンプルウェルに、0.2 ng/μl( 総量1ng) のインプット DNA を 5 µl 添加し
ます。
4
5 µl の ATM を、インプット DNA および TD バッファーを含むウェルに添加します。サンプル
ごとに、チップを交換してください。
注意
全反応における ATM の総量を計算し、8 ウェル PCR ストリップチューブ中の実際使用す
るチューブ数で割ります。マルチチャネルピペットを使用して、NTA プレートに分注しま
す。
5
マルチチャネルピペットを使用して、上下に 5 回緩やかにピペッティングして混合します。サ
ンプルごとに、チップを交換してください。
6
マイクロシール「B」で NTA プレートをカバーします。
注意
この手順のビデオ実演の詳細については、7 ページを参照してください。
7
20 ℃、280 xg で、1 分間遠心します。
8
サーマルサイクラーに NTA プレートを設置し、以下のプログラムを実行します。
注意
インキュベーションの間に、サーモサイクラーの蓋が暖まっていることを確認してください。
•
•
9
55 ℃ で 5 分間
10 ℃ に保持。
サンプルが 10 ℃ に達したら、直ちに「Neutralize NTA( NTA の中和) 」.に進んでください。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
25
Tagmentation of Input DNA( インプット DNA のタグメンテーション)
Make NTA( NTA 作成)
Neutralize NTA( NTA の中和)
注意
全反応における NT の総量を計算し、8 ウェル PCR ストリップチューブ中の実際使用する
チューブ数で割ります。マルチチャネルピペットを使用して、NTA プレートに分注します。
1
注意深くマイクロシール「B」シールを取り除き、NTAプレートの各ウェルに 5 µl の NT バッ
ファーを添加します。サンプルごとに、チップを交換してください。
注意
この手順のビデオ実演の詳細については、7 ページを参照してください。
2
マルチチャネルピペットを使用して、上下に 5 回緩やかにピペッティングして混合します。サ
ンプルごとに、チップを交換してください。
3
マイクロシール「B」で NTA プレートをカバーします。
4
20 ℃、280 xg で、1 分間遠心します。
5
NTA プレートを 5 分間、室温に置きます。
26
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
このステップでは、タグメンテーション DNA を、制限サイクル PCR プログラムで増幅します。PCR
の手順では、インデックス 1 (i7) とインデックス 2 (i5)、およびクラスター形成に必要な配列も添加し
ます。高品質のシーケンス結果につながる高品質のライブラリーのためには、推奨されたインプッ
ト DNA の総量を使用し、また PCR サイクルに余分なサイクルを追加しないようにすることが重要
です。
推定時間 (8 反応)
} 操作時間:7 分
} サイクル時間:38 分
} 総所要時間:45 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供元
NPM (Nextera PCR Master Mix)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
インデックス 1 プライマー (N7XX)
インデックスごとに
チューブ 1 本
-15°~ -25 ℃
Illumina
インデックス 2 プライマー (S5XX)
インデックスごとに
チューブ 1 本
-15°~ -25 ℃
Illumina
TruSeq インデックスプレートフィク
サー
Illumina
マイクロシール「A」フィルム
ユーザー
Preparation( 調製)
1
24 および 96 種類のライブラリーの全セットのプールとシーケンスを行う場合は、手順 2 に進
んでください。プールするシーケンスライブラリー数が全セットに満たない数の場合には、正
しいインデックス 1 (i7) とインデックス 2 (i5) プライマーを選択していることを確認してくださ
い。『Nextera XT サンプル調製ガイド』の最後にある「Dual Indexing and Low Plexity Pooling
Guidelines 」を参照し、Illumina Experiment Managerを使用して正しいインデックスプライマー
が選択されていることを確認してください。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
27
PCR Amplification( PCR 増幅)
PCR Amplification( PCR 増幅)
注意
この手順のビデオ実演の詳細については、7 ページを参照してください。
2
NPM およびインデックスプライマーは、-15°~ -25 ℃ の冷凍庫から取り出し、ベンチの上
で室温で解凍してください。
NPM およびインデックスプライマーが解凍されるのに、およそ 20 分間かかります。
3
すべての試薬が完全に解凍された後、各チューブを 3 ~ 5 回転倒混和し、チューブを遠心
分離機で軽く遠心してください。遠心分離機のアダプターは、1.7 mL のエッペンドルチュー
ブを使用してください。
4
ライブラリー数が 24 の場合、TruSeq インデックスプレートフィクサーでのインデックスプライ
マーの配置は、以下に従ってください。
a インデックス 1 (i7) プライマー( オレンジのキャップ) を、N701 がカラム 1 に、また N706
がカラム 6 になるように、水平に順番に配置します。
b S501 が A 列に、S504 が D 列になるように、インデックス 2 (i5) プライマー( 白いキャッ
プ) を、垂直に順番に配置します。
c Lab Tracking Form に位置を記録します。
28
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
PCR Amplification( PCR 増幅)
図 2 TruSeq インデックスプレートフィクサーの配置( 24 ライブラリー)
A
B
C
5
インデックスプライマー 1 (i7)( オレンジのキャップ)
インデックスプライマー 2 (i5)( 白いキャップ)
NAP1 プレート
ライブラリー数が 96 の場合、TruSeq インデックスプレートフィクサーでのインデックスプライ
マーの配置は、以下に従ってください。
a N701 がカラム 1 に、また N712 がカラム 12 になるように、インデックス 1 (i7) プライマー
( オレンジのキャップ) を、水平に順番に配置します。
b S501 が A 列に、S508 が H 列になるように、インデックス 2 (i5) プライマー( 白いキャッ
プ) を垂直に順番に配置します。
c Lab Tracking Form に位置を記録します。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
29
図 3 TruSeq インデックスプレートフィクサー( 96 ライブラリー)
A
B
C
インデックスプライマー 1 (i7)( オレンジのキャップ)
インデックスプライマー 2 (i5)( 白いキャップ)
NAP1 プレート
Amplify NTA( NTA 増幅)
1
NTA プレートを TruSeq インデックスプレートフィクサーに設置します。
2
インデックスプライマーを含むNTA プレートの各ウェルに、15 µl の NPM を添加します。サン
プルごとに、チップを交換してください。
注意
全反応における NPM の総量を計算し、8 ウェル PCR ストリップチューブ中の実際使用す
るチューブ数で割ります。マルチチャネルピペットを使用して、NTA プレートに分注しま
す。
30
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
マルチチャネルピペットを使用して、NTA プレートの各カラムにインデックス 2 プライマー( 白
いキャップ) を 5 µl を添加します。クロスコンタミネーションを避けるために、カラムごとにチッ
プを交換してください。
4
マルチチャネルピペットを使用して、NTA プレートの各列にインデックス 1 プライマー( オレン
ジのキャップ) を 5 µl を添加します。インデックスのクロスコンタミネーションを避けるため
に、1 度分注するごとにチップを交換してください。
5
インデックスのクロスコンタミネーションを避けるために、元の白いキャップは破棄し、キットの
なかに用意されている新しい白いキャップを使用してください。
6
インデックスのクロスコンタミネーションを避けるために、元のオレンジのキャップは破棄し、
キットのなかに用意されている新しいオレンジのキャップを使用してください。すべてのイン
デックスプライマーのチューブを作業エリアから移動してください。
7
マルチチャネルピペットを使用して、上下に 3 回~ 5 回緩やかにピペッティングして混合しま
す。インデックスおよびサンプルのクロスコンタミネーションを避けるために、サンプルごとに
チップを交換してください。
8
プレートをマイクロシール「A」で覆い、ゴムローラーで封止します。
9
20 ℃、280 xg で、1 分間遠心します。
10 サーマルサイクラーの以下のプログラムを使用して、PCR を実行します。
注意
インキュベーションの間に、サーモサイクラーの蓋が暖まっていることを確認してください。
•
•
•
•
•
72 ℃ で 3 分間
95 ℃ で 30 秒間
それから以下を、12 サイクル行ないます。
— 95 ℃ で 10 秒間
— 55 ℃ で 30 秒間
— 72 ℃ で 30 秒間
72 ℃ で 5 分間
10 ℃ に保持。
SAFE STOPPING POINT
PCR 反応の完了後にPCR の精製へと直ちに進まない場合、プレートはサーマルサイク
ラーに 1 晩置いておくことができます。また、2°~ 8 ℃ で最長 2 日間保管することもでき
ます。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
31
PCR Amplification( PCR 増幅)
3
PCR Clean-Up( PCR 精製)
このステップは、AMPure XP ビーズを使用してライブラリー DNA を精製し、非常に短いライブラ
リー断片を母集団から取り除くサイズ選択ステップです。
注意
この手順のビデオ実演の詳細については、7 ページを参照してください。
推定時間 (8 反応)
} 操作時間:15 分
} 総所要時間:30 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供元
RSB (Resuspension Buffer)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
2~8℃
ユーザー
AMPure XP Beads
新しく用意した 80% エタノール
ユーザー
96 ウェル MIDI プレート
1 プレート
ユーザー
96 ウェル TCY プレート
1 プレート
ユーザー
Preparation( 調製)
注意
磁気ビーズの取り扱いと、PCR 精製の際の 80% エタノールを使用する洗浄に関しては、こ
のプロトコールの始めにある「Best Practices( ベストプラクティス) 」のセクションを参照してく
ださい。
1
AMPure XP ビーズは室温に戻してください。
2
無水エタノールを調製して、新しい 80% エタノールを用意してください。
注意
洗浄の手順においては、常に新しい 80% エタノールを用意しておいてください。エタノー
ルは空気中の水分を吸収することがあり、結果に影響を及ぼします。
32
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
1
NTA プレートを 280 xg で1 分間( 20 ℃) 、水滴を集めるために遠心します。
2
新しい MIDI プレートに、CAA ( Clean Amplified Plate) とラベル付けします。
3
50 µl に目盛を合わせたマルチチャネルピペットを使用して、PCR の生成物を NTA プレート
から CAA プレートへ移します。サンプルごとに、チップを交換してください。
4
ビーズが均等に分散されるように、30 秒間、AMPure XP ビーズをボルテックスします。リザー
バーに適切な量のビーズを添加します。
5
マルチチャネルピペットを使用して、30 µl の AMPure XP ビーズを CAA プレートの各ウェル
に添加します。
MiSeq での 2x250 ランの場合には、25 µl の AMPure XP ビーズを CAA プレートの各ウェル
に添加します。
通常 Nextera XT preps へのアンプリコンのインプットが小さいほど、インサートサイズの範囲
が小さくなります。SPRI 精製でのより小さい断片化の回収量を最大にするため、以下の状態
を推奨します。
プールでの最大サイズのアン
プリコン
AMPure XP の推奨
AMPure XP の容量
< 300 bp
1.8x AMPure XP*
90 µl
300 ~ 500 bp
1.8x AMPure XP
90 µl
> 500 bp
0.6x AMPure XP
( MiSeq での 2x250ランの場合
には 0.5x AmpureXP)
30 µl
( MiSeq での 2x250 ランの場合
には 25 µl)
* Illumina は、DNA 断片長にわたる均一なカバレージを得るために、300 bp 以上を推奨します。断片の各末
端からおよそ 50 bp ではシーケンスカバレージの減少が予想されます。これは、断片の末端では、タグメン
テーション反応でアダプターを付加することができないことによります。この PCR プライマーの酵素クリッピ
ングによって、ゲノムインサートを含まない情報のない塩基の無駄なシーケンスアウトプットを避けま
す。PCR プライマー内に含まれるゲノム遺伝子座をシーケンスしたい場合には、シーケンスをするインサー
トよりもアンプリコンを 単純に100 塩基以上大きくなるように設計してください。
6
上下に 10 回緩やかにピペッティングします。
注意
あるいは、CAA プレートをマイクロプレートシェイカーで 1,800 rpm で 2 分間撹拌す
ることによって混合することもできます。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
33
PCR Clean-Up( PCR 精製)
Make CAN( CAN 作成)
7
CLP プレートを室温で 5 分間静置し、インキュベートします。
8
磁気スタンドにCLPプレートを 2 分間置きます。または上澄みが透明になるまで置いておきま
す。
9
磁気スタンドに CAA プレートを置いたまま、マルチチャネルピペットを使用して上澄みを注意
深く取り除き、廃棄します。サンプルごとに、チップを交換してください。
注意
何かの事情でチップにビーズが吸引されてしまった場合は、ビーズをプレートに戻し
て、プレートを磁気スタンドに 2 分間置き、上澄みが透明になることを確認します。
10 磁気スタンドに CAA プレートを置いたまま、新たに用意した 80% のエタノールで、ビースを以
下のように洗浄します。
a マルチチャネルピペットを使用して、新しく用意した 80% のエタノールを 200 µl、各サン
プルウェルに添加します。この段階では、ビーズを再懸濁しないでください。
b 磁気スタンドにプレートを置いたまま、30 秒間インキュベートしてください。
c 上澄みを注意深く取り除き、廃棄します。
11 磁気スタンドの上に CAA プレートを置いたまま、以下のように 2 度目のエタノール洗浄を行
なってください。
a マルチチャネルピペットを使用して、新しく用意した 80% のエタノールを 200 µl、各サン
プルウェルに添加します。
b 磁気スタンドにプレートを置いたまま、30 秒間インキュベートしてください。
c 上澄みを注意深く取り除き、廃棄します。
d 細いピペットチップの P20 マルチチャネルピペットを使用して、余分のエタノールを取り
除きます。
12 CAA プレートを磁気スタンドに置いたまま、ビーズを 15 分間空気乾燥させます。
13 CAA プレートをマグネットプレートから取り外します。マルチチャネルピペットを使用し
て、RSB を 52.5 µl、CAA プレートの各ウェルに添加します。
14 チップをカラムごとに交換しながら、上下に 10 回緩やかにピペッティングします。
注意
あるいは、CAA プレートをマイクロプレートシェイカーで 1,800 rpm で 2 分間撹拌す
ることによって混合することもできます。
15 室温で 2 分間インキュベートします。
16 磁気スタンドの上にプレートを 2 分間、または上澄みが透明になるまで置いておきます。
17 新しい TCY プレートに、CAN ( Clean Amplified NTA Plate) とラベル付けします。
34
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
SAFE STOPPING POINT
PCR 精製の完了後に直ちにライブラリーのノーマライゼーションへと進まない場合は、マ
イクロシール「B」でCAN プレートを密封すれば、-15°~ -25 ℃ で最長 1 週間保管する
ことができます。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
35
PCR Clean-Up( PCR 精製)
18 マルチチャンネルピペットを使用して、CAA プレートから上澄みを 50 µl、注意深く CAN プ
レートに移します。クロスコンタミネーションを避けるために、サンプルごとにチップを交換して
ください。
Library Normalization( ライブラリー正規化)
このプロセスでは、プールされたサンプルでライブラリーの発現がより均等になるように、各ライブ
ラリーの量が正規化されます。
注意
この手順のビデオ実演の詳細については、7 ページを参照してください。
推定時間( 96 反応)
} 総所要時間:1 時間 20 分間
} 操作時間:30 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供元
LNA1 (Library Normalization
Additives 1)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
LNB1( Library Normalization
Beads 1)
1 チューブ
2~8℃
Illumina
LNW1( Library Normalization
Wash 1)
チューブ 2 本
2~8℃
Illumina
LNS1( Library Normalization
Storage Buffer 1)
1 チューブ
室温
Illumina
0.1 N NaOH(1週間以内に調製し
たもの)
96 サンプルにつき 3
ml
ユーザー
96 ウェル MIDI プレート
1 プレート
ユーザー
96 ウェル TCY plate
1 プレート
ユーザー
15 ml のコニカルチューブ
1 チューブ
ユーザー
警告
この試薬のセットには、生殖毒性の可能性が高い脂肪族アミドである、ホルムアミドが含まれて
います。吸入、経口摂取、皮膚や目への接触により、怪我をする可能性があります。容器およ
び未使用の内容物は、地域の行政安全基準に従って廃棄してください。
詳細については、http://www.illumina.com/msds でこのキットの MSDS を参照してください。
36
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
注意
Illumina はドラフト内で LNA1 調製を行うことを推奨します。
1
LNA1 を-15°~ -25 ℃ の貯蔵庫から取り出し、室温に置いてください。必要に応
じ、20°~ 25 ℃ の水槽を使用してください。
注意
LNA1 は目に見える沈殿物または結晶を生じる場合があります。使用前にしっかりボル
テックスをし、そのチューブを明かりの前にかざして、すべての沈殿物が完全に溶解したこ
とを目で見て確認してください。
2
LNB1 および LNW1 を 2°~ 8℃ の貯蔵庫から取り出し、室温に置いてください。
必要に応じ、20°~ 25 ℃ の水槽を使用してください。
3
時々チューブを逆さまにして様子を見ながら、LNB1 を1 分間以上しっかりとボルテックスして
ください( 目安として、チューブを逆さまにしてもチューブの底にペレットが見られなくなるま
で) 。
4
使用前に LNS1 が室温になっていることを確認してください。
Elute LNP( LNP 溶出)
1
新しい MIDI プレートに、LNP( Library Normalization Plate) とラベル付けします。
2
P20 のマルチチャネルピペットを使用して、20 µl の上澄みを CAN プレートから LNP プレート
へ注意深く移します。クロスコンタミネーションを避けるために、サンプルごとにチップを交換
してください。
3
96 サンプルを処理する場合には、4.4 ml の LNA1 を新しい 15 ml の コニカルチューブに分
注します。
4
チューブの底のビーズの沈殿が完全に再懸濁されるまで、1,000 µl に目盛りを合わせた
P1000 シングルチャンネルピペットでLNB1 を15 ~ 20 回ピペッティングします。
注意
チューブの底の LNB1 のビーズの沈殿を完全に再懸濁することは非常に重要で
す。P1000 のピペットを使用することにより、ビーズが均一に再懸濁され、チューブの
底にビーズの塊が残りにくくなります。これは、フローセル上で一定のクラスター密度
を再現性良く得るために非常に重要です。
5
LNB1 の再懸濁が終わったら、直ちに 800 µl の LNB1 を LNA1 が入っている 15ml の コニ
カルチューブに P1000 ピペットを使用して移します。チューブを 15 ~ 20 回転倒混和してよ
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
37
Library Normalization( ライブラリー正規化)
Preparation( 調製)
く混ぜてください。LNA1/LNB1 のビーズミックスは、96サンプルを処理するのに十分な量が
あります。ビーズミックスをリザーバーに注ぎ、それを直ちに次の手順で使用します。
注意
96 サンプルを同時処理しない場合でも、手順 2 では1,000 µl に目盛りを合わせた
P1000のピペットでLNB1のビーズを完全に再懸濁してください。ただし、以降の手順
では、処理するサンプル数に合わせてLNA1 および LNB1をそれぞれ必要な量ず
つ混合し、使用してください。P200 ピペットはビーズの扱いに適さないので LNB1 の
再懸濁には使用しないでください。残った LNA1 および LNB1を次回のアッセイのた
めに保管する場合には、それぞれの推奨温度で別々に保管してください。安定性を
保つため、すぐに使用しない場合でも、残った LNB1 ビーズを冷凍保存した
り、LNA1 と混ぜ合わせた状態で保管することは避けてください。
6
マルチチャネルピペットを使用して、45 µl の LNA1 および LNB1 の混合物をライブラリーを含
む LNP プレートの各ウェルに添加します。 クロスコンタミネーションを避けるよう注意すれば、
カラムごとのチップの交換は必要ありません。
7
マイクロシール「B」で LNP プレートを密封します。
8
LNP プレートをマイクロプレートシェイカーで、1,800 rpm で 30 分間撹拌します。
注意
この 30 分間のインキュベーションは、ライブラリーを適切に正規化するために重要で
す。インキュベーション時間が 30 分より短くても長くても、ライブラリーの発現およ
びクラスターの濃度に影響する場合があります。
9
磁気スタンドに LNP プレートを 2 分間置き、上澄みが透明になったことを確認してください。
10 LNP プレートを磁気スタンドに置いたまま、80 µl に目盛りを合わせたマルチチャネルピペット
を使用して、上澄みを注意深く取り除いてください。廃液は適切な危険廃棄物容器に廃棄し
てください。
注意
何かの事情でチップにビーズが吸引されてしまった場合は、ビーズをプレートに戻し
て、プレートを磁気スタンドに 2 分、もしくは上澄みが透明になるまで置いておいてく
ださい。
11 LNP プレートを磁気スタンドから下ろし、LNW1 でビーズを以下のとおりに洗浄します。
a マルチチャネルピペットを使用して、45 µl の LNW1 をLNP プレートのサンプルを含む各
ウェルに添加します。
クロスコンタミネーションを避けるよう注意すれば、カラムごとのチップの交換は必要あり
ません。
b マイクロシール「B」で LNP プレートを密封します。
c LNP プレートをマイクロプレートシェイカーで、1,800 rpm で 5 分間撹拌します。
d 磁気スタンドの上にプレートを 2 分間、または上澄みが透明になるまで置いておきます。
38
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
上澄みを注意深く取り除き、適切な危険廃棄物容器に廃棄します。
12 LNP プレートを磁気スタンドから下ろし、LNW1 での洗浄を以下のとおりに繰り返します。
a マルチチャネルピペットを使用して、45 µl の LNW1 をLNP プレートの各ウェルに添加し
ます。
クロスコンタミネーションを避けるよう注意すれば、カラムごとのチップの交換は必要あり
ません。
b マイクロシール「B」で LNP プレートを密封します。
c LNP プレートをマイクロプレートシェイカーで、1,800 rpm で 5 分間撹拌します。
d 磁気スタンドの上にプレートを 2 分間、または上澄みが透明になるまで置いておきます。
e 上澄みを注意深く取り除き、適切な危険廃棄物容器に廃棄します。
13 LNP プレートを磁気スタンドから下ろし、サンプルを溶出するために各ウェルに、30 µl の 0.1
N NaOH( 1 週間以内に調製したもの) を添加します。
14 マイクロシール「B」で LNP プレートを密封します。
15 LNP プレートをマイクロプレートシェイカーで、1,800 rpm で 5 分間撹拌します。
16 5 分間の溶出操作の間に、SGP( StoraGe Plate) バーコードプレートシールを新しい 96 ウェ
ル PCR プレートに貼ります。
17 SGP プレートで使用する予定の各ウェルに 30 µl の LNS1 を添加します。
18 5 分間プレートシェイカーで溶出操作を行った後、LNP プレートのすべてのウェルでビーズ
が完全に再懸濁されたことを確認します。ビーズが完全に懸濁していない場合、ピペッティン
グ、もしくはビーズの入ったプレートを実験机の上で軽くたたいて懸濁してください。完全に
懸濁したことを確認した後、もう一度マイクロプレートシェイカーで、1,800 rpm で 5 分間撹拌
します。
19 磁気スタンドの上に LNP プレートを 2 分間、または上澄みが透明になるまで置いておきま
す。
20 30 µl に目盛りを合わせたマルチチャネルピペットを使用して、PCR の生成物を LNP プレート
から SGP プレートへ移します。クロスコンタミネーションを避けるために、サンプルごとにチッ
プを交換してください。
注意
何かの事情でチップにビーズが吸引されてしまった場合は、ビーズをプレートに戻し
て、プレートを磁気スタンドに 2 分間置き、上澄みが透明になることを確認します。
21 SGP プレートをマイクロシール「B」で密封し、1,000 xg で 1 分間遠心します。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
39
Library Normalization( ライブラリー正規化)
e
注意
最終ライブラリーのプールは一本鎖 DNA で構成されています。アガロースゲル、も
しくは BioAnalyzer のチップにはよく溶解しません。必要であれば、qPCR を品質管
理に使用することができます。詳細については、『シーケンスライブラリー qPCR 定量
化ガイド 』を参照してください。
SAFE STOPPING POINT
ライブラリー正規化の完了後、すぐにライブラリーのプールや MiSeq サンプルローディング
を行わない場合は、密封した SGP プレートを -15°~ -25 ℃ で保管してください。
40
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
MiSeq でのクラスター形成、およびシーケンスにあたり、正規化したライブラリーをハイブリダイ
ゼーションバッファーで希釈し、そしてシーケンスの前に熱変性します。複数サンプルを 1 度の
シーケンスで同時に解析する場合には、解析する各サンプルの DNA 量が均一となるように混ぜ
合わせてからハイブリダイゼーションバッファーで希釈し、熱変性、およびシーケンスする必要が
あります。
推定時間 (8 反応)
} 総所要時間:5 分
} 操作時間:5 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供元
HT1( ハイブリダイゼーション バッ
ファー)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
MiSeq 試薬カートリッジ
1 カートリッジ
-15°~ -25 ℃
Illumina
エッペンドルフチューブ (ねじ蓋
式の品を推奨します)
チューブ 2 本
ユーザー
8 連 PCR チューブストリップ
1
ユーザー
容量 2.5 L ほどの氷を入れる容
器
1
ユーザー
Preparation( 調製)
1
1.5ml の遠心チューブに適合したヒートブロックを96 ℃ に設定し、予熱します。
2
MiSeq 試薬カートリッジを -15 ~ -25 ℃ の貯蔵庫から取り出し、室温で解凍してください。
3
容量 2.5 L ほどの容器に氷と水を 3 対1 の割合で混ぜたアイスウォーターバスを用意します。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
41
Library Pooling and MiSeq Sample Loading( サンプルライブラリーのプールおよび MiSeq でのサンプルの利用)
Library Pooling and MiSeq Sample Loading( サンプルライ
ブラリーのプールおよび MiSeq でのサンプルの利用)
Make DAL( DAL 作成)
注意
使用のたびごとに新しい DAL を用意してください。
1
SGP プレートを冷凍保管していた場合、SGP プレートを室温で解凍します。
2
SGP プレートを 1,000 xg で1 分間、20 ℃ の条件で遠心して、凝縮物をプレートの底に回収
します。
3
SGP プレートを冷凍保管していた場合、次のステップの前にP200 のマルチチャネルピペッ
トを使用して、シーケンスする予定の各ライブラリーを3 ~ 5 回ピペッティングで混ぜ合わせ
てください。サンプルごとに、チップを交換してください。
4
P20 のマルチチャネルピペットを使用して、SGP プレートからカラムごとに、シーケンスする 5
μl の各ライブラリーを PCR 8 チューブストリップへ移します。 サンプルのクロスコンタミネー
ションを避けるために、1度の分注ごとにチップを交換してください。
5
新しいエッペンドルフチューブに PAL( Pooled Amplicon Library) とラベル付けします。
6
PCR8 チューブストリップの内容物を混合し、PAL チューブに移します。PAL をよく混合しま
す。
7
新しいエッペンドルフチューブにDAL ( Diluted Amplicon Library) とラベル付けします。
8
576 µl の HT1 を DAL チューブに添加します。
9
PAL から 24 µl を HT1 を含む DAL チューブに移します。全量を移せるように、同じチップを
使用して 3 ~ 5 回ピペッティングしてチップを洗ってください。
注意
HT1 により希釈するPAL の量は、25 倍を推奨します。この希釈割合は、推奨設備( 撹拌
速度に合わせて較正されたプレートシェイカーなど) を使用し、典型的な実験室の状況下
( 20°~ 25 ℃など) における正規化の手順に厳密に従って得られた結果に基づいていま
す。クラスター濃度が高すぎるまたは低すぎる場合には、実験室の設備、気温、および
ユーザーの取り扱いを検証した後、それらに合わせてこの希釈の割合を変更してくださ
い。
10 DAL チューブを最高速度でボルテックスして、内容物を混ぜ合わせます。
11 ヒートブロックを使用して、DAL チューブを 96 ℃ で2 分間インキュベートします。
12 インキュベーションの後、DAL チューブを 1 ~ 2 回転倒混和して混ぜ合わせ、直ちにアイス
ウォーターバスに入れます。
13 DAL チューブをアイスウォーターバスの中に 5 分間置いておきます。
42
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
注意
この熱変性の手順は、DAL を MiSeq 試薬カートリッジへとロードする直前に実行する必要
があります。MiSeq のフローセルでテンプレートが効率的にロードされるようにするためで
す。
15 PAL チューブおよび密封した SGP プレートは、-15°~ -25 ℃ で最大 1 週間保管できま
す。
16 ライブラリーのシーケンスは、『MiSeq System User Guide( MiSeq システムユーザーガイド) 』
に従って実施してください。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
43
Library Pooling and MiSeq Sample Loading( サンプルライブラリーのプールおよび MiSeq でのサンプルの利用)
14 DAL の内容物を、解凍済み MiSeq 試薬カートリッジの Load Samples と記された箇所にロード
します。
Clustering Nextera XT Samples for HiSeq, HiScanSQ, and
GAIIx( HiSeq、HiScanSQ、および GAIIx 用のサンプル
のクラスタリング)
MiSeq でのクラスター形成、およびシーケンスにあたり、正規化したライブラリーをハイブリダイ
ゼーションバッファーで希釈し、そしてシーケンスの前に熱変性します。複数サンプルを 1 度の
シーケンスで同時に解析する場合には、解析する各サンプルの DNA 量が均一となるように混ぜ
合わせてからハイブリダイゼーションバッファーで希釈し、熱変性、およびシーケンスする必要が
あります。
推定時間 (8 反応)
} 総所要時間:5 分
} 操作時間:5 分
消耗品
アイテム
数量
貯蔵庫
提供元
HT1( ハイブリダイゼーションバッ
ファー)
1 チューブ
-15°~ -25 ℃
Illumina
エッペンドルフチューブ (ねじ蓋
式の品を推奨します)
チューブ 2 本
ユーザー
8 連 PCR チューブストリップ
2
ユーザー
Make DAL( DAL 作成)
注意
使用のたびごとに新しい DAL を用意してください。
1
SGP プレートを冷凍保管していた場合、SGP プレートを室温で解凍します。
2
SGP プレートを 1,000 xgで1 分間、20 ℃ の条件で遠心して、凝縮物をプレートの底に回収し
ます。
44
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
SGP プレートを冷凍保管していた場合、次のステップの前にP200 のマルチチャネルピペッ
トを使用して、シーケンスする予定の各ライブラリーを3 ~ 5 回ピペッティングで混ぜ合わせ
てください。サンプルごとに、チップを交換してください。
4
P20 のマルチチャネルピペットを使用して、SGP プレートからカラムごとに、シーケンスする 5
μl の各ライブラリーを PCR 8 チューブストリップへ移します。サンプルのクロスコンタミネー
ションを避けるために、1度の分注ごとにチップを交換してください。
5
新しいエッペンドルフチューブに PAL( Pooled Amplicon Library) とラベル付けします。
6
PCR8 チューブストリップの内容物を混合し、PAL チューブに移します。PAL をよく混合しま
す。
7
新しいエッペンドルフチューブにDAL ( Diluted Amplicon Library) とラベル付けします。
8
585 µl の HT1 を DAL チューブに添加します。
9
PAL から 15 µl を HT1 を含む DAL チューブに移します。全量を移せるように、同じチップを
使用して 3 ~ 5 回ピペッティングしてチップを洗ってください。
注意
HT1 により希釈するPAL の量は、40 倍を推奨します。この希釈割合は、推奨設備( 撹拌
速度に合わせて較正されたプレートシェイカーなど) を使用し、典型的な実験室の状況下
( 20°~ 25 ℃など) における正規化の手順に厳密に従って得られた結果に基づいていま
す。クラスター濃度が高すぎるまたは低すぎる場合には、実験室の設備、気温、および
ユーザーの取り扱いを検証した後、それらに合わせてこの希釈の割合を変更してくださ
い。
10 DAL チューブを最高速度でボルテックスして、内容物を混ぜ合わせます。
11 DAL チューブから 120 µl をPCR 8 チューブストリップの各ウェルに移します。これらはクラス
ター形成のために cBOT にロードします。
注意
cBot へのロードの前に熱変性を実行する必要はありません。クラスタリングプロセスには熱
変性のステップが含まれているからです。
12 PAL チューブおよび密封した SGP プレートは、-15°~ -25 ℃ で最大 1 週間保管できま
す。
13 ライブラリーのクラスター形成は、『cBot User Guide( cBot ユーザーガイド) 』に従って実施し
てください。
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
45
Clustering Nextera XT Samples for HiSeq, HiScanSQ, and GAIIx( HiSeq、HiScanSQ、および GAIIx 用のサンプルのクラスタリング)
3
Dual Indexing Principle( デュアルインデックスの原則)
デュアルインデックスの方法では、2つの 8 ベースインデックス、P7 シーケンスに隣接しているイ
ンデックス 1 (i7)、および P5 シーケンスに隣接しているインデックス 2 (i5) を使用します。デュアル
インデックスは、96 サンプルの Nextera インデックスキット( FC-131-1002) の場合には、12 の異
なるインデックス 1 (i7) アダプター( N701 ~ N712) および 8 つのの異なるインデックス 2 (i5) アダ
プター( S501~S508) からの各サンプルに固有のインデックス 1 (i7) およびインデックス 2 (i5) を
追加すること、24 サンプルの Nextera インデックスキット( FC-131-1002) の場合には、6 つの異
なるインデックス 1 (i7) アダプター( N701 ~ N706) および 4 つのの異なるインデックス 2 (i5) アダ
プター( N501 ~ N504) に追加することで可能になります。インデックスアダプター名の N は
Nextera XT サンプル調製を、7 または 5 はインデックス 1 (i7) またはインデックス 2 (i5) を、そして
01 ~ 12 はインデックス番号を表しています。サンプルのデマルチプレクスを行うためのサンプル
シートを生成するためのインデックスシーケンスのリストを次に示します。
インデックス 1 (i7)
N701
N702
N703
N704
N705
N706
N707
N708
N709
N710
N711
N712
46
シーケンス
TAAGGCGA
CGTACTAG
AGGCAGAA
TCCTGAGC
GGACTCCT
TAGGCATG
CTCTCTAC
CAGAGAGG
GCTACGCT
CGAGGCTG
AAGAGGCA
GTAGAGGA
インデックス 2 (i5)
S501
S502
S503
S504
S505
S506
S507
S508
シーケンス
TAGATCGC
CTCTCTAT
TATCCTCT
AGAGTAGA
GTAAGGAG
ACTGCATA
AAGGAGTA
CTAAGCCT
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
Illumina では、G/T のシーケンスで緑色のレーザー、A/C のシーケンスで赤色のレーザーをそ
れぞれ使用します。適切に登録できるためには、サイクルごとに、それぞれの色チャネルに対応
する 2 つのヌクレオチドのうち少なくとも 1 つが読み取れることが必要です。インデックスリードが
シーケンスされる各ベースの色バランスを維持することは非常に重要であり、これを行わないと、
登録の不具合によりインデックスリードシーケンスが失敗してしまいます。デュアルインデックス
シーケンスワークフローを選択した場合には、必ず、インデックスごとに少なくとも 2 つの、固有で
互換性のあるバーコードを使用してください( インデックス 1 とインデックス 2) 。次の表は、可能な
プール方式を示しています。
表 5 プールされたライブラリー、6 以下。シーケンスワークフロー、シングルインデックス
プレックス
インデックス 1 (i7) の選択
インデックス 2 (i5) の選択
1- プレックス
( プールなし)
任意のインデックス 1 アダプター
任意のインデックス 2 アダプター
2- プレックス
• [オプション 1] N702 および N701
• [オプション 2] N702 および N704
3- プレックス
• [オプション 1] N701、N702 および
N704
• [オプション 2] N703、N705 および
N706
4- または 5- プ
レックス
• [オプション 1]
N701、N702、N704、および任意
の他のインデックス 1 アダプター
• [オプション 2]
N703、N705、N706、および任意
の他のインデックス 1 アダプター
6- プレックス
N701、N702、N703、N704、N705、
および N706
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
47
Low Plexity Pooling Guidelines( 低プレックスプールのガイドライン)
Low Plexity Pooling Guidelines( 低プレックスプールのガ
イドライン)
表 6 シーケンスワークフロー、シングルまたはデュアルインデックス
プレックス
インデックス 1 (i7) の選択
インデックス 2 (i5) の選択
7 ~ 12 プ
レックス、デュ
アルイン
デックス
• [オプション 1] N701、N702、N704、およ
び任意の他のインデックス 1 アダプ
ター( 必要に応じて)
• [オプション 2] N703、N705、N706、およ
び任意の他のインデックス 1 アダプ
ター( 必要に応じて)
• [オプション 1] S501 および
S502
• [オプション 2] S503 および
S504
• [オプション 3] S505 および
S506
7 ~ 12 プ
レックス、シン
グルイン
デックス
( 96 サンプル
Nextera イン
デックスアダ
プターキット)
• N701 ~ N706 および任意の他のイン
デックス 1 アダプター( 必要に応じて)
• 任意のインデックス 2 (i5) アダ
プター
12- プレックス
を超える場合
N701、N702、N703、N704、N705、N706、
および任意の他のインデックス 1 アダプ
ター
• [オプション 1] S501、S502、およ
び任意の他のインデックス 2 ア
ダプター( 必要に応じて)
• [オプション 2] S503、S504、およ
び任意の他のインデックス 2 ア
ダプター( 必要に応じて)
• [オプション 3] S505、S506、およ
び任意の他のインデックス 2 ア
ダプター( 必要に応じて)
これらは、受け入れ可能な組み合わせのうちの一部だけを示しています。別のものを選ぶ場合に
は、上のテーブルの各インデックスの実際のシーケンスをチェックして、次のように、それぞれの
塩基位置がインデックスリードで色チャネルの両方でシグナルを出すことを確認してください。
良い例
インデックス 1
705
48
GGACTCCT
悪い例
インデックス 2
503
TATCCTCT
インデックス 1
705
GGACTCCT
インデックス 2
502
C
TCTCTAT
パーツ番号 15031942 Rev. C JPN
TAGGCATG
503
TATCCTCT
706
TAGGCATG
502
C
TCTCTAT
701
TAAGGCGA
504
AGAGTAGA
701
TAAGGCGA
503
T
ATCCTCT
702
CGTACTAG
504
AGAGTAGA
702
CGTACTAG
503
T
ATCCTCT
√√√√√√
√√
√√√√√√
√√
√√√√√√
√√
√√√√
xxxx
√= 両方の色でシグナルが出る
x= 一方の色チャネルではシグナルが出ない
Nextera XT DNA 検体調製ガイド
49
Low Plexity Pooling Guidelines( 低プレックスプールのガイドライン)
706
注意
技術支援に関しては、Illumina テクニカルサポートまでお問い合わせください。
表 7 Illumina 一般問合わせ先情報
Illumina Web サイト
電子メール
www.illumina.com
[email protected]
表 8 Illumina カスタマーサポート電話番号
地域
問合わせ先番号
北米
1.800.809.4566
オーストリア
0800.296575
ベルギー
0800.81102
デンマーク
80882346
フィンランド
0800.918363
フランス
0800.911850
ドイツ
0800.180.8994
アイルランド
1.800.812949
地域
イタリア
オランダ
ノルウェー
スペイン
スウェーデン
スイス
イギリス
その他の国
問合わせ先番号
800.874909
0800.0223859
800.16836
900.812168
020790181
0800.563118
0800.917.0041
+44.1799.534000
MSDSs( 化学物質安全データシート)
化学物質安全データシート( MSDS) は Illumina の Web サイト www.illumina.com/msds でご覧に
なれます。
Product Documentation( 製品マニュアル)
PDF 形式のその他の製品マニュアルは Illumina の Web サイトでダウンロードできま
す。www.illumina.com/support にアクセスし、製品を選択してから、[Documentation & Literature]
をクリックしてください。
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