MINOBUSAN UNIVERSITY

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INTERNATIONAL EXCHANGE COMMITTEE
NEWSLETTER 2015 #1
身延山大学 国際交流委員会 ニューズ・レター 2015 #1
身延山大学国際交流委員会では、平成 26 年度3月 22 日から
24 日までの3日間、韓国の金剛大学校への訪問を実施した。今回
の訪問は3つの目的を有していた。まず、両校の福祉学科・社会
福祉学科の学術交流に向けた基礎資料作りのための協議、そして
学生の留学事前指導としてのフィールドワーク、最後に交換留学
生の語学研修課程修了証の初交付である。参加者は、伊東久実委
員長、楢木博之委員、金炳坤委員、池田優季名(仏教学科2年)、
鈴木博也(福祉学科2年)の 5 名である。使命を携え、期待を胸
に一路韓国へと向かった。
午後3時、金浦国際空港に到着。空港では今年の2月に本学で
の留学を終えた明琥城さんと、ソウル市内の移動の労を引き受け
てくださった金委員のご親族の方々に出迎えられ、初日の行程が
スタートした。
・留学事前指導(フィールドワーク)
この日の目的は、留学事前指導として、留学希望者2名が韓国
文化に直に触れること、そして授業で学んだ韓国語を実際に現地
インサドン
ソゴン
で使ってみることであった。ソウル市内では 仁寺洞 と 小公 洞を
訪れた。仁寺洞は、仁寺洞キルという通り沿いに多数の伝統工芸
品店、土産物店、飲食店、屋台が軒を連ね、カップルが多数行き
交う繁華街であった。日本の竹下通りを思い起こさせた。学生た
ちはここで、日本でも馴染みのコーヒーショップのハングル標記
に気づいたり、屋台の店主との簡単なやりとりを試みた。夕食は、
ポッサム、テンジャン・チゲ、ブルゴギ、マンドゥ・ジョンゴル
など本場の韓国料理を味わいつつ、食卓を彩る野菜の豊富さや、
品数の多さにおもてなしの心を盛り込む韓国食文化を学んだ。
ヨンザン
ソウルの 龍山 駅から KTX(韓国高速鉄道)と車を乗りついで約
2時間、途中昼食や重要民俗資料(第 190 号)に指定されている
ミョンジェ
ノンサン
明齋 古宅を見学し、午後1時過ぎに 論山 市にある金剛大学校に
到着した。金剛大学校は 2002 年開校の天台仏教思想に立脚した
仏教系大学である。鶏龍山に囲まれ、周囲には多くのサツマイモ
畑が広がるのどかな環境に立地している。
Edit by Kim Byungkon
午後2時より大会議室にて両校の教職員による2つの協議が行
われた。
・学術交流に向けた基礎資料作りのための協議
まず、双方の福祉学科・社会福祉学科のカリキュラムおよび教
員の研究分野の情報交流を行った後、協議の結果、将来的に―具
体的には平成 28 年度以降―両校間での研究・教育交流の実現を目
指すことを相互に了承した。
・語学研修課程修了証の初交付
また、今年度から初めて交付する語学研修課程修了証に関する
調整を行った後、明琥城さんの修了証授与式を行った。
その間、学生は、本学での留学を終えた交換留学生、金煕宰・
明琥城さんの通訳のもと、
「仏教の理解」
「韓国文化と仏教」
「社会
福祉論」の授業見学を行った。見学後、学生からは「金剛大学校
生の真剣な授業態度に良い刺激を受け、韓国語の習得の必要性を
痛感した」との感想が聞かれた。
満福亭での夕食後は、社会福祉法人聖母のマウルを見学し、そ
の後、就寝前のわずかな時間ではあったが、大学寮の地下食堂に
て交換留学生と本校の5名が一堂に会し、近況報告や海外留学で
のエピソードを披露し合って楽しいひとときを過ごした。
気温0度の論山駅を発ったのは午前8時。訪問中、終始お世話
になった金剛大学校の金守煥さんや交換留学生に深い感謝を告げ
て、別れの時を迎えた。
留学事前指導の最終行程の場となったのが国立中央博物館であ
る。同博物館は龍山に位置する韓国の代表的な博物館で、敷地面
積は 93,000 坪、延べ面積 41,000 坪でその大きさは世界で6番目
という。所蔵品は約 30 万点にのぼる世界有数の博物館である。
学生は、日本語での展示品解説用モバイル機器を手に、十分な
見学を行った。京都の広隆寺の「木造弥勒菩薩半跏像」と酷似し
ている「金銅半跏思惟像」の見学を出発前から期待して参加した
学生は、その厳かな姿を目の当たりにしてしばし言葉を失ってい
た。仏教はじめ韓国文化に対する関心を喚起され、帰国後は、学
内でのさらなる精進を期待するばかりである。
約3時間の見学修了後、一同は金浦空港へ。ここで、来年度の
交換留学生である金東姫さんと初対面、合流して帰国の途に着い
た。
午後6時、羽田空港に無事到着。短い滞在
時間ではあったが、諸々の目的を達成するこ
とのできた充実した行程となった。
Edit by Kim Byungkon