PDFファイル - 医薬品医療機器情報提供ホームページ

**2014 年 9 月 24 日(第 9 版)
*2012 年 5 月 29 日(第 8 版)
承認番号:21500BZY00063000
高度管理医療機器
機械器具 7 内臓機能代用器
単回使用遠心ポンプ JMDN コード:70521100
ROTAFLOW 遠心ポンプ
再使用禁止
1.形状
*【警告】
1. 本品の使用前に、この添付文書の全てを熟読すること。
2. 本品を人工心肺血液回路と接続する際は、接続部が確実に接続
されていること及び閉塞やリークが生じていないことを、接続時及
び使用時に確認すること。[閉塞やリークにより、灌流に障害が生
じる可能性がある。]
3. 逆流の防止には、ポンプを最低流量で運転するかポンプ出口の
回路をクランプすること。最低流量とは、患者およびシステムの
圧力よりやや高い圧力を発生させるために必要な流量である。
4. ポンプを停止させておくときは、動脈および静脈ラインをクランプ
しておくこと。動脈ラインには逆流による気泡が発生することがあ
るので、必ず監視をすること。発生した気泡は、必ず除去するこ
と。クランプを外す前に、ポンプを最低流量で運転すること。
5. 本品に麻酔液、アルコールまたはアルコールを基剤とした薬剤等
を接触させないこと。
6. 本品に限らず遠心式ポンプは気泡を送ってしまうことがあるの
で、運転中は必ず動脈ラインを監視すること。空気塞栓症により
重篤な障害を起こすことがあるため、気泡を認めた場合、体外循
環は停止させること。
7. 循環中に本品から異音発生等の異常が認められた場合には、本
品を交換すること。[回転摺動部に血液が浸入、血栓の形成、血
液損傷の増大、あるいは本品が停止して血液の循環ができなく
なる可能性がある。]
8. 循環中は血液流入側ラインをクランプしないこと。[本品内が陰圧
となり、血液中に気泡が発生する可能性がある。]
9. 循環を停止するときには、人工肺より患者側の送血ラインをクラ
ンプすること。[人工肺に陰圧がかかり、血液側に気泡が混入す
る可能性がある。]
10. 動脈側回路に動脈フィルターやバブルトラップを用いること。
[流出気泡がトラップされず、患者に送られる可能性がある。]
46.5mm
54mm
チューブコネクターサイズ(in/out):3/8″(9.5 ㎜)
2.原材料
ハウジング:ポリカーボネート※
ローター:ポリカーボネート※
コネクター:ポリカーボネート※
軸受け:ポリエチレン※
ベアリングボール:サファイア※
マグネット:ネオジム
バラストリング:ステンレス
プローブコネクター:ポリカーボネート※
キャップ:SEBS
※:血液、体液に接触する部分
製品番号 BO-RF32 の血液接触面には、生体適合性の向上を目的
としたソフトラインコーティング(ポリオキシエチレンヒマシ油)が施さ
れている。
[作動・動作原理]
本品の遠心ポンプは放射型(XY軸)と呼ばれ流量方向が垂直線
上から水平線上へと変化することにより流量を出している。また一点
支持方式を採用し、それを軸に磁気により回転・駆動する原理を利
用している。
**【禁忌・禁止】
1. 再使用禁止。使用後は廃棄すること。
2. 再滅菌禁止。
3. 本品を改造しないこと。
4. 遠心ポンプに液を充填しない状態で作動させないこと。[一点支持
のピペット部分に摩擦熱が発生し、破損する場合がある。また、ポン
プ内が陰圧になり、異物を混入してしまう恐れもある。]
5. 本品を吸引回路用として使用しないこと。[意図した吸引動作がで
きない。]
6. 本品に鉗子で叩く等の衝撃負荷を加えないこと。[本品の破損、ある
いは回転摺動部が破損し異物が混入する可能性がある。]
7. 4 日間を超えて使用しないこと。
【使用目的、効能又は効果】
本品は心臓手術時の体外循環や補助循環等に使用する遠心式体
外循環用血液ポンプである。
** 【形状・構造及び原理等】
*
製品番号:RF32
BO-RF32(ソフトラインコーティングあり)
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MJ-CV035.CP01.09
【品目仕様等】
4. 使用する遠心ポンプ駆動装置に付属の超音波センサー用グリスを塗
る。
流量-圧力グラフ
「販売名:ヨストラロータフローコンソール
(承認番号:21000BZY00686000)」と組み合わせ時
(拡大図)
非 SI 単位(1 mmHg =133 Pa)
プライミングボリューム:32 mL
**【操作方法又は使用方法等】
注意:本品の使用に際しては、本書の【警告】及び【使用上の注意】の項
の各記載内容に注意しながら、以下のとおり使用すること。
5. 本品をポンプヘッドにセットする。
本品を使用する場合は、「ヨストラロータフローコンソール(承認番号:
21000BZY00686000)」を併用すること。
一般的な外科手術手技に基づき、本品を正しい位置に挿入し、適切な
静脈血灌流を行えるようにすること。
使用前
1. 使用前に、本品及び包装が破損していないことを確認すること。滅菌
包装に破損が認められた場合や、本品に使用不可能と認められる破
損がある場合は使用しないこと。
2. ラベルに表示されている使用期限を確認すること。使用期限を過ぎて
いる場合は、使用しないこと。
6. しっかりとロックする。
設置方法
3. 本品を無菌的に回路に接続する。
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MJ-CV035.CP01.09
7. プライミングを行い、確実に本品の脱気をすること。また回路全体に液
漏れがないか、確認する。
8. 以上の操作で使用可能となる。待機中はポンプを最低流量※1 で運転
し、ポンプを停止させる場合は、動脈及び静脈ラインをクランプしてお
くこと。また、クランプを外す場合は、ポンプを最低流量※1 で運転して
から外すこと。
※1:この場合の「最低流量」とは、送血側からの圧力よりやや高い圧力を
発生させるために必要な流量をいう。
** 【使用上の注意】
*
1. 使用注意
(1)本品は滅菌医療機器であり、開封後直ちに使用すること。
(2)本品を開封・使用する際に、パッケージあるいは製品に破損、破袋等の
異常が認められた場合には、使用しないこと。
(3)本品と併用する、特に接続する医療機器に関しては、その医療機器に付
属の添付文書等を参照すること。
(4)使用済みの本品を廃棄する場合は、感染などに注意し、医療廃棄物とし
て、適切に処理すること。
2. 重要な基本的注意
(5)本品は、本添付文書に従って使用すること。
(6)本品の使用に当たっては、原理及び操作性を熟知し、十分トレーニング
を行った上で、使用すること。
(7)本品は医師の監督または指示のもとで使用すること。
(8)開封されていた、あるいは包装に異常がある場合には使用しないこと。
(9)システムの組み立てや取り付けに不備がないことを確認すること。(【操作
方法又は使用方法等】を参照のこと。)
(10) 本品に血液回路を接続する際には、無菌的手技で行うこと。
(11) 専用の超音波センサー用グリスは、十分に塗布すること。ポンプを長期
で使用する可能性がある場合は、特に気をつけること。
(12) 体外循環開始前にポンプおよびシステム全体の脱気を確実に行うこと。
(13) 適切な方法で回路を接続し、途中で折れ曲がる、あるいは血流を妨げ
ることの無いようにすること。
(14) システムに液漏れがないことを確認すること。
(15) 本品はヘパリン処理等体系的な抗血液凝固が行われている下で使用さ
れるよう設計されている。医師が患者への効果と安全性を考慮して血液
凝固のレベルを決定し、血液凝固療法施行中は患者の観察を行うこと。
(16) 血液の損傷を防ぐため、ポンプ出口の回路をクランプしたまま長時間の
運転はしないこと。
(17) 患者の状態および本品の監視は、頻繁にすることを推奨する。
(18) 異常音や血液の漏れがある場合には、すぐに本品を新しいものと交換
すること。
(19) 本品にクラック等の異常がある場合は使用しないこと。
(20) 落下等の強い衝撃を与えた場合は、使用しないこと。
(21) 接続部は締め具で固定すること。
(22) ポートに接続するチューブは内径が 3/8 インチのチューブを接続する
こと。[他のチューブを接続するとリークやポート破損等の可能性があ
る。]
(23) MAQUET 社製ヨストラロータフローコンソールを使用してチューブをク
ランプする際は、初めに流量調整ノブにてポンプ速度を最小限にして溶
血を防止するために流量調節ノブをゼロにする。ポンプ停止を確認しチ
ューブをクランプすること。
(24) 本医療機器を用いた体外循環回路の接続・使用に当たっては、学会の
ガイドライン等、最新の情報を参考とすること。<参考>日本心臓血管外
科学会、日本胸部外科学会、日本人工臓器学会、日本体外循環技術医
学会、日本医療器材工業会:人工心肺装置の標準的接続方法およびそ
れに応じた安全教育等に関するガイドライン
(25) 本品のソフトラインコーティングされた医療機器と、他のコーティングが
された医療機器と組み合わせて使用しないこと。[ソフトラインコーティング
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とその他のコーティングとの相互作用は未知であり、相互作用の可能性を
排除することはできないため。]
(26) 本品は、血液適合性の向上を目的にソフトラインコーティングが施され
ている。ソフトラインコーティングは、in-vitro での評価において有意な血
液適合性の改善を示している。ソフトラインコーティングは、血小板の吸着
を抑制する特性を持った不活性な合成高分子である。[血小板の吸着は
体外循環の初期段階における一時的な異常圧力勾配の原因と考えられ
てい る。(注1)]
(27) ソフトラインコーティングは、人工心肺回路における血流により取り去ら
れることはないが、ソフトラインコーティングされた医療機器表面への強い
機械的外力は避けること。
(28) 併用する医療機器の適応継続期間により、ソフトラインコーティングの適
応継続期間は左右される。
3. 不具合・有害事象
有害事象
本品の使用により次の有害事象が発生することがある。
(1) 溶血
(2) 血栓塞栓
(3) 塞栓
(4) 感染症
(5) 灌流後症候群
(6) 臓器障害
(7) ショック
[製品番号 BO-RF32 のポリマーコーティング剤の主成分は、ポリオキ
シエチレンヒマシ油である。その成分の誘導体を含有する医薬品に
おいて、ショック等の報告がある。]
**【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1. 貯蔵・保管方法
(1) 本品は使用時まで、冷暗所かつ乾燥した場所で保管すること。
(2) 保管温度:+10℃~+30℃
2. 使用の期限
製造日より 2 年(製造ラベルに記載)
【包装】
1 セット入り
**【主要文献及び文献請求先】
(主要文献)
注1:Schulte et al.: Studienüberblick zu transienten Druckexkursionen bei
Membranoxygenatoren; Kardiotechnik 1/99
(文献請求先)
マッケ・ジャパン株式会社
カーディアックアシスト&カーディオパルモナリー・ビジネスユニット
〒140-0002 東京都品川区東品川 2-2-8 スフィアタワー天王洲
TEL 03-5463-8315 FAX 03-5463-6856
**【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売業者:
マッケ・ジャパン株式会社
〒140-0002 東京都品川区東品川 2-2-8 スフィアタワー天王洲
TEL 03-5463-8311 FAX 03-5463-6857
外国製造業者:
MAQUET Cardiopulmonary AG
(マッケ・カーディオパルモナリー社)
輸入先国:ドイツ
MJ-CV035.CP01.09
販売業者:
コスモテック株式会社
〒113-0033 東京都文京区本郷 2 丁目 3 番 9 号
TEL 03-5802-3832
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MJ-CV035.CP01.09