Title 前立腺癌に対する薬物療法の今後の展望 Author(s

Title
前立腺癌に対する薬物療法の今後の展望
Author(s)
溝上, 敦
Citation
泌尿器外科 = Japanese journal of urological surgery, 23(2): 129-134
Issue Date
2010-02
Type
Journal Article
Text version
publisher
URL
http://hdl.handle.net/2297/40117
Right
Copyright © 医学図書出版 | 許可を得て登録
*KURAに登録されているコンテンツの著作権は,執筆者,出版社(学協会)などが有します。
*KURAに登録されているコンテンツの利用については,著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲内で行ってください。
*著作権法に規定されている私的使用や引用などの範囲を超える利用を行う場合には,著作権者の許諾を得てください。ただし,著作権者
から著作権等管理事業者(学術著作権協会,日本著作出版権管理システムなど)に権利委託されているコンテンツの利用手続については
,各著作権等管理事業者に確認してください。
http://dspace.lib.kanazawa-u.ac.jp/dspace/
「奄
k・ ttt
@ 挙
■特集1泌尿器悪性腫瘍薬勿療法1巖獅6‡ピダシズ
泌尿器外科 2010年
23 (2), 129 ・一一 134
前立腺癌に対する薬物療法の今後の展望
溝上 敦
金沢大学大学院医学系研究科集学的治療学(泌尿器科)*
要旨:前立腺癌に対するホルモン療法の有用性は明らかであるが,進行性前立腺癌では,数年
後には再燃が生じる。しかし,再燃の機序も徐々にではあるが明らかになりつつあり,その機
序に対応した薬剤も開発されている。また,再燃癌に対してド序開キセルを使用できるように
なり,延命も可能となった。今後どのような薬剤をどのタイミングで使用するべきかを考えて,
患者の延命だけでなくQOLも改善させる必要があるだろう。
厨W9雌前立月泉癌ホルモン療法イヒ学療法
Castration
限局性前立腺癌に対しては,PSや年齢が問題
前立腺由来の前立腺癌はきわめて男性ホルモン
なければ前立腺全摘除術ブラキーセラピーがし
ばしば施行され,予後は比較的良好であるが,
依存性の高い癌で,前立腺癌組織内でtestoster-
T3以上の症例PSが不良の場合や高齢者では,
によって活性型のDihydrotestosterone(以下,
しばしばホルモン療法が施行されているのが日本
DHT)に変換され,細胞内androgen receptor(以
の現状である。1941年に。.Hugginsが初めて前
立腺癌に対してcastrationを行い,前立腺癌の退
下,AR)に結合する。 DHTと結合したARは細
胞質から核内に移行し,ARの標的遺伝子に結合
縮を観察したと報告して以来,ホルモン療法が前
して,増殖を促進させているのである。その男性
立腺癌に対する有効な治療法として受け入れられ
てきた(図1)1)。現在一般的に行われているホ
ホルモンを減少させる目的でcastrationが施行さ
ルモン療法は,いわゆるcombined androgen
としてLH-RH agonistが用いられている(図2)。
blockade(以下, CAB)である(図2)。この章
:LH-RHは本来,精巣からのTの分泌を促進する
では,CABおよび,再燃癌に対する新しい薬物
下垂体からのしH分泌を誘導するホルモンだが,
療法に関して述べたい。
それが過剰に血中に存在すると,一過性に下垂体
one(以下, T)が5α一reductase(以下, SRD5A)
れるが,現在では多くの場合medical castration
に存在するLH-RH受容体は刺激を受けるが,約
1週間でLH-RH受容体が脱感作され,受容体の
発現がなくなる。その後LH-RHは下垂体に作
用できず,下垂体からのしH分泌がゼロとなり,
結果として精巣からのTの分泌がなくなり,cas-
The future prospects of the medical treatment for the
prostate cancer
trationと同等の効果をもたらすことができる。
Atsushi Mizokami
このLH-RH:agonistが,現在のmedical castra-
Department of lntegrative Cancer Therapy and Urology,
Kanazawa University Graduate School of Medical Sciences
tionの中心であるが,現在LH-RH antagonist(以
key words:prostate cancer, new hormonal therapy,
chemotherapy
下,デガレリクス)の開発も進んでいる。デガレ
リクスは直接LH:一RHの作用を阻害するため,デ
ガレリクス投与直後には一過性のTの上昇もな
*金沢市宝町13-1(076-265-2393)〒920-8641
129
Presented by Medical*Online
泌尿器外科2010年2月号
1941
2008 将来
1971 1974
1994 2001
幾騰鱗辮覇灘
DHEA合成阻害
Hugglns†専士 Schally†専士
Labne†下士
日本での USAでの
前立腺癌に LH-RHの構造
CAB療法を提唱
antiandrogen dutasteride 剤の開発 SARMの開発
日本での 分子標的治療薬
発売 承認
対する を発見
docetaxel発売 ワクチン
ホルモン療法 LH-RH analog
の発明 の開発
2nd generation
antiandrogenの
開発
図1 前立腺癌に対する薬物療法の変遷
;雛縣夢鰍i魏舗嫁緯
撫
Hypothalamus
LH-RH
Pituitary
LH
晦駒
灘..、 . E,.,t’,、, x、.,.、…iA關囲臨CMA譲
冤
野灘野瓢
欝1難蕪響灘1難難
_三 詠⑱
欝総総:1焦燥∵言出7∴
;幾『胸懸灘懸
^曽螺 ・ぽ 、帯陛電、輯陽型禦響,盤#脚瞬耀、..
隔童紺協轡僻伽鯉・晦無難憲
ず;惣?鰐驚溜;き三舞認識難.
蹄讐蹄嚇峰鱒・㊥細こ話ゲ、.ξ ,4t.lt臨lt .
叢総噸
げりハムゆゆ あぎぶ まみ な
“; 、蟹織舞器機露華
伽 ‘ ・ “ 榊漁講論嚇哩
, tt■)、へ tt 難噸蟹興
DHEA
曜騨一一齢
獅≠堰@11
Adre’
齢s
〆野鶴静飴蟹
};雛鱗識幽幽.こ∵.{)槽
. く く・諺鋳熱電
メ へ キ
ズ セ セ 童画斜鯉鮒胸騒”弛e㌧ ・奪・
1醒畷1
鋳曹面恥鞭参皇槌艶蝉舐zv・s ζ 、. ,
ぎ鞭輔鯉讐孚髄脳脚啄亀 /・炉, s
灘轟器鰹瞬岬\=・…幽・
晦無熱謙:1、∵;1∵∴∴∴{一
齢鱒》脚呼野押目
驚1灘難論鍵盤姦藤1:建ll懲懲熱霧iil欝
鋤ミ総
盤瞬聯
聾1漫画 潔1綴甲羅難ご諜1蝉擁無鷺洲蝿1轟窺雲讐雛畿諺嚢ξ憂繰灘藤野轟
DHEA-S
図2現在のホルモン療法
く,速やかにcastrationレベルまでTが減少す
LH-RH agonistとantiandrogenとの併用の方が
るのが特徴である2)。
PSAの低下する速度nadir PSA値,予後が優
れていることからも明らかである3’4)。現在,日
本で使用されているantiandrogenである且uta-
gfi Antiandrogen
が合成される。DHEAは前立腺癌組織内で3β
mide, bicalutamideはARに対する親和性は
DHTの約100分の1と弱いものの,過剰投与す
ることによりDHTが細胞質内にあるARに結合
するのを阻害する働きがある。しかし,ARに
mutationが存在するとantiandrogenがagonist
一hydroxysteroid dehydrogenase (3β一HSD) や
として働き,ARを活性化することもある。つま
17β一HSDなどによってTに変換され,さらに
SRDA5によってDHTに変換されるが(図3),
この副腎由来DHEAが前立腺癌の増殖に影響を
り併用療法中のPSA上昇時にantiandrogenを中
withdrawal phenomenon(以下, AWP)が生じ
及ぼしていることは:LH-RH agonist単独よりも
ることがある。また,これらのantiandrogen使
Tの由来は約95%が精巣からであるが,残り
の約5%が副腎由来である。副腎ではコレステロ
ールからCYPIA1, CYPI7A1によってDHEA
止すればPSAが再び低下するantiandrogen
130
Presented by Medical*Online
溝上:前立腺癌に対する薬物療法の今後の展望
cyPlAl cyp17Al
CYP17Al
hydroxylase
lyase
STS HSD17B3
AKRI C3
.・ノ:磁轟律脚 1 晦擁i三一像愈牽……
裏鷲一織二陣z§2
ホ亀D3B 1,2
脚“
心》幽華《智脚! t..栂
hydroxylase
Iyase .羅
難顯1.
難、
HSD17B2 羅
讐欝欝畿,
..1.$pmDsA
聯D5A
冨$絢D5A 1,2,3
SRDsA 1 ,2,3
k
AKRI C3
鮒
撫彙
HSD17B2
頓承
瀞RIC
趣RIC
娘腰ductive 3α一HSD)
:stec. uctive 3 cr 一HSD)
、縛
AKRICI
・.1しHSD
AKRI C2 AKRI Cza 〈6xidative 3a-HSD)
.轡
〉離
CYPI7Al
■麟轍襲鼠se
sr CyP17Al
嘆憲餐綱騰
麟蔵灘謬
魯鑑鷺.
内灘箪轡
議灘融
図3 アンドロゲンの生合成(文献18より改変引用)
畑中のPSA再上昇の機序は必ずしもflutamide
DHEAが前立腺癌の増殖に重要な働きをしてい
とbicalutamideで同一ではないため,それぞれ
るということである。われわれの研究では,ホル
のPSA再上昇の際にAWPを観察したり, anti-
モン療法後も血清中DHTが10%以下に低下して
androgenを変更することをしたりすることによ
いるにもかかわらず,DHTは前立腺組織中に
25%残存していた6)。これはDHEAから前立腺
組織内でDHTが合成されていることを示唆して
って(alternative antiandrogen therapy)PSA
の再上昇を抑えることが可能である。また,現在
いる(図3)。またわれわれは前立腺癌細胞だけ
且utamideとbicalutamideに代わる第2世代の
antiandrogen MDV3100が開発されている。
MDV3100はARに対する親和性がbicalutamide
の10倍高い上に,DHTと結合したARが細胞質
でなく,前立腺癌由来の問質細胞がcastration後
もDHTの合成に関与している可能性も報告し
た7)。このことから,副腎性DHEAの合成や前
から核内に移行するのも阻止する働きも持ってい
立腺癌内でのDHT合成を阻害することによっ
る。ARの核内移行を阻止する薬剤はこれが初め
て,前立腺癌の増殖を抑制できる可能性がある。
てである。このMDV3100によるcastration-re-
sistant prostate cancer(以下, CRPC)に対する
Attard Gらは副腎でのDHEA合成に関与する
CYP17を阻害するabirateroneがCRPC患者42
phase l/l clinical trialでは22人/30人(73%)
人に使用したphase ll studyでは50%以上の
でPSAの低下を観察している5)。 MDV3100は
PSA低下が28名(67%)に認められたと報告し
新たなantiandrogenとして将来的にも有用かも
ている8)。この結果をもとに現在以下のドセタキ
しれない(図4)。
セル使用後の再発症例に対するphase皿study
が進行中である。ただ,corticosteroidの合成も
laas lnhibitors of androgen synthesis
阻害されることから,ブレドニゾンとの併用が必
enzymes
要である。同様にDHEA合成に関与する17,
20-1yaseを阻害するTAK-700という薬剤の
これらのantiandrogenによる治i療から言える
phase ll studyも開始された。この他, Tから
ことは,castration後も副腎性アンドロゲン
DHT合成に関与するtype1,25α一reductaseを
131
Presented by Medical*Online
泌尿器外科 2010年2月号
蜘繍蟻当惑灘鐡麟繍麟嚢
Hypothalamus
灘
LHRH
癒劉防長(鯵灘.
%
_翻・勲M醸
サ
蕪灘難懸鍔鳴灘灘
、、寒
ム へ 勲、呼灘饗
曳鱒晦畷
監 書/姐磁
. 、塵《’♪へ
曝琳等滅
・繍扁
Testes
欝 嫉麟無論
f
しH
隷
魍幽暗膨攣,、_,
Pituitary
憤嫉蜘壌瞬ピ騰蘂麟羅
メ⑱
灘磁雛難嚢讐雛
婚触編硬‘晩・・鰍・漁齢僻 岡短塩剥帯
繋灘 臨無難
下灘驚轡驚鱒縢撫磐毒野獣
蹴1爆縮・)ん醜欝ゴ跳1論判鞭轍
灘急熱ゆ瞳醜1:デ1乳糊・
DHEA
鱒鷲
ネ
睡灘
レぐ霞ゾ、
ヤヘヰニいバゆダは 難撃鎚繰謡騰1:三
,,一璽轡燃轡
講藪6田鰻鋤鵬靴鱗憲磁聯鱗畿}魏
’ t’ 、鋤鞭奪鱒韻
羅灘鍮離職1撫
’,c 鞭懲鹸婁蜘
k ・口幅鋪曜轡飾
、:tf’“嚇雛鱒軸髄§}
繍捌髪s
DHEA-S
図4 将来期待されるホルモン治療薬
阻害するといわれる前立腺肥大症治療薬dutaste-
認可され使用されるようになった。この薬剤の有
rideもCRPC治療薬としてstudyが進行してい
用性を示す根拠となったTAX327 studyでは,
る。REDUCE studyの結果からdutasterideが前
median survival benefitでドセタキセル3weekly
立腺癌発症の予防薬として期待されているが9),
+プレドニゾン併用群が19.2ヵ月,ドセタキセ
肥大症治療で使用する量の7倍量投与により,
CRPC患者のPSA低下を観察しているlo)。今後
ルweekly+プレドニゾン併用群が17.8ヵ月,ミ
トキサントロン+プレドニゾン併用群が16、3ヵ
月でド二二キセルの有用性が評価された11)。さ
これらのDHT合成阻害薬がド二二キセルを用い
(図4)。これらの薬剤を用いることで,副腎性ア
らにTAX327のサブ解析では,ドセタキセル使
用後PSAが30%以上低下した群とそれ以下の群
ンドロゲンが前立腺癌細胞核内に入るのを完全に
のmedian survivalがそれぞれ21.6ヵ月,13.0ヵ
ブロックすることが可能となり,よりcomplete
androgen belockadeに近づき,本当の再燃まで
月と,PSAがより低下した方が予後良好である
の期間が延長できるであろう。
た群では,median survivalがそれぞれ33.3ヵ月,
た化学療法後にも有効となるかもしれない
こと,またPSAがnormalizeした群としなかっ
15.8ヵ月と,PSAが正常化した方が予後良好と
いう結果であった12)。また,貧血(Hb<13.0)
Chemotherapy
の存在,骨スキャンでの進行の存在,臓器転移の
存在,明らかな痛みの存在というrisk factorに
これまでは,通常のantiandrogenを使用後再
燃した場合,リン酸化エストラムスチンを使用し
おいて,risk factorの多い方がPSA反応性と腫
て治療し,PSA低下が観察されるが,多くの場
瘍の縮小割合が低いと報告された13)。この結果は,
合数ヵ月後にはPSAが再上昇する。その後は
どのタイミングでドセタキセルを使うと最も効果
UFT,エチニルエストラジオール,デキサメタ
的かという疑問のヒントになるかもしれない。ま
ゾンなどの保健で認可されている薬剤を使用する
たCaffoらはドセタキセルとリン酸化エストラム
ことで前立腺癌の進行をくい止めていた。しかし,
スチンとの併用療法の有用性を報告したが,同時
これらの薬剤の効果も多くの場合数ヵ月である。
に,ドセタキセル単独療法後の再発時にリン酸化
2008年9月半ようやくドセタキセルが日本でも
エストラムスチンを上乗せしても,同等の効果を
132
Presented by Medical*Online
溝上:前立腺癌に対する薬物療法の今後の展望
鑓撫出獄燈鱒驚獣,
AR
鵜羅
灘趨、
!’ N.
/覇
IGF-1
撲双三
鐡 簿
華
没1盤
Qut1雛
’/,,
灘轡鱒埋
薩
Her・一2
藍
読説”#許紺’鷲 斜 屈 」、’
Si,i//i’f’1,liiil・111・
灘難
命犠灘臨
圏圏
羅
層;嚇辱
Complete androgen blockade
図5 ARを中心に考えた前立腺癌再燃の機序と薬物療法
有することを報告している14’15)。副作用の面か
用だけでなく,直接的な抗腫瘍効果血管新生阻
らすると,sequentia1にリン酸化エストラムスチ
害作用,免疫促進作用,浸潤抑制作用などの様々
ン併用した方が良いのかもしれない。
な機序で抗腫瘍効果を引き起こしている可能性が
ある。しかし,骨転移を有する前立腺癌に対する
ゾレドロン酸を使用するタイミングや骨転移のな
い前立腺癌に対しての効果についてはまだ明確な
前立腺癌の骨転移による疹痛に対しては,日本
結論が出ていない。現在,ゾレドロン酸を用いた
では2006年よりビスボスホネート製剤のゾレド
ロン酸が使用できるようになった。前立腺癌によ
ZEUS studyやSTAMPEDE trialなどのclinical
studyが進行中であり,それらの結果によってゾ
る造骨性骨転移においても破骨細胞は重要な役割
レドロン酸の前立腺癌に対する抗腫瘍効果が明ら
を果たしている。この破骨細胞が骨を吸収する際
かになることが期待される。この他,放射線医薬
に放出するプロトンによって,破骨細胞周囲がア
シドーシスとなり痛覚神経終末を刺激することに
品のメタストロン(一般名:塩化ストロンチウム
(89Sr))も前立腺癌の骨転移による疾痛に対して
よって骨痛を誘発していると考えられている。ゾ
有効である。ただ,骨転移による疾痛のある前立
レドロン酸は破骨細胞の分化・増殖を抑制するこ
腺癌患者は貧血も呈していることが多く,メタス
トロンを使う症例が限られてしまっているのが現
とによってプロトンの放出が抑制され,骨痛を制
御すると言われている。ゾレドロン酸が使用でき
状である。
る以前では,骨痛に対して麻薬を使用する頻度が
今後期待される治療薬
比較的高かったが,ゾレドロン酸投与により明ら
かに麻薬を使用する頻度・量ともに減少している。
さらにゾレドロン酸はskeletal related event
前立腺癌のワクチン療法として開発されたsip-
(SRE)の発生頻度発生までの期間などの改善
uleucel-T(Provenge)は前立腺癌に対して免疫
をもたらすことが証明された。ゾレドロン酸は骨
応答を促進するように設計された自己由来活性細
転移のある乳がんでの有効性が証明されているだ
胞免疫療法製品である。sipuleucel-Tによる再燃
けでなく,骨転移のない乳癌でも術後の局所再発,
前立腺癌のphase皿studyでは,中央値で4.3ヵ
遠隔転移の予防に有用であるという結果が報告さ
れた16)。ゾレドロン酸は破骨細胞の活性阻害作
月の全生存率の延長を認めている17)。その他,
現在dastinib(an oral SRC and SRC family ki一
133
Presented by Medical*Online
泌尿器外科 2010年2月号
nase inhibitor), sunitinib (tyrosin kinase inhibi-
tor), atrasentan(Anti-endothelin)などの分子
一 一 占 藍
めf『r鱒δDHT鋤。職DH:EA. Endocrine一鷲lated
C細¢厳濠6:11394155謁⑪09 {ン’一 ,一
S.>Attard’G,王琵id AH, AtH:e雌R, ot a1:Selective lnhi・
標的治療薬や,抗癌剤のS-1などの臨床試験:が進
ユ
bitlon o工CYP17 With Abir説£rQぬe、 A逡et畿te工s
行中であり,今後の評価が待たれる(図5)。
’/
gighly Ac瓠v絶in曲Treat環磯電◎f C犠$驚憩tiQぬ載e一
ノ ノ ネ や ノ ゴ
si$tant?r’asta.te Canc{}r. J Clif}On¢◎韮2GO9 ・
結 論
i
9)Linthicum, Americ譲1 Ur◎め衷da隻As80ci瞬。葺A卿uaレ
, Meeti斑g馨。◎9, 菖 叫 { ‘ ’ / = 一! ㌧
1◎)Sh.蟄h$K, T斑漁p DL, Sartor Or et al ;Ph鼠s穂耳
今後個々の症例に応じた前立腺癌の治療を考
蜘dy。f D幽s繍d£f・ττ穆cuぎr懸t pr・st畿⑳
え,再燃においても,適切な薬剤をタイミング良
cer d野望i織岡岬nd卸◎愈e捻deprivati6簸 therapy、丁飯e
く選択することによって,患者の延命だけでなく,
J⑪urpal◎f Urology i81 t 62L6盆6,2009・ … ,
QOLも改善させることが可能となるであろう。
工1>Tann◎ck工F, de Wit R.幾rry WR, et al:Doc就ax・
¢Iplus prednison{20r mitgxantrσne p1鵬ρred無鮎
so纂e f◎エadvanc¢d’pr◎sta驚cancer. The Ne脚
文 献
)
Eτ噛la;nd jQu;rnal of r駐¢dicin奪351=15024512,2004
ユ ひ
1
Hulggins C:E」睡ect of Orch,iect⑪斑y and工rradiatiOi}
12)A}】mstrong:AJ, G載r聡tレM:ayeti露, Ou Yang YC,就
伽Cancer of the Prostate. A麟Surg II5:U92一.
al:Prostat£一speci員C鋤ti窪鋤鋤d画n$urrQgacy
ド
1200ゆ1942 . ..’
ana三ysi$in met&s重&tic horl籔◎血e“r¢fract◎ry pr⑪s一、
)
2
「 己
tat¢(:alt¢¢e.∫Clin:On{;ol慧5ゴ念965-3970,2007 ・
And¢rson J:D偉露arelix=anovel gonad{〉重ropin・r¢・
13)Armstrong AJ, H註裏abまS, Tannock IF, et&1;2◎09
leasin窪hoymone block:er for愈he treatment of’
prost&te cancer.、Future Oncol 5(4>=4、33443,2009へ
)
ASCO Ge鷺it◎urinaTy/tCancers Symp◎siu魚寂b御
3
ズ レ ド
Akaza l亘二αobal update on defining ah舜tre試ting
stract 169 臼 」
14)Caffo O、 S&v畿丁, Cemploj旦,就al:Docetaxel,
high-ri台k loca薮zed prostate cancer with leuprore-
li・:aJa伽¢se perspec廿v・…the・eff・et。f p曲・・y i
with◎r without estぎa田ust正聡phosphateタa8薮rsも・
androgeh deprivation therapy on$tage C・pr◎s・
lin(}¢hemoth¢rapy fQ享r h6r1且《}血{ンrefractOfy茎)rOS馬、
ド ド
tat¢cancer:驚$磁$of a’mult駕⑧ntre, rando面欝ed
discussion 17-18,2007
phase If tr量al, BJU inter副馬tio篇al lO2:ユ08◎4085,
Akaza H:, Hihotsu S, Usami M, et al℃◎斑b三n四脚ピ
20⑪8 -
)
tate cancer. BJU internationa199 Supp11;1042;、
4
15)Caflb O, Sava T, Complej E, et烈:Estramusti驚
drogen blockade with bicalutamide fbr adva難ced.
Plus doce車axel as second・1澁e therapy in patient$一
3,double届ind, randomized.$tudy f()r$urvilva玉.・
w{thぬOrmO無e-r顔a¢tOry prOS£暴te CanCer reSiS・
Can.cer l15 t 3437-3445,2009 “ ピ
t磁to d◎cetaxe}al⑪ne. Urologic oncology 20⑪8 、
)
prostat¢cancer:10ng-term食)110w-up、 Qf a画a$e
5
16)Gnant M, Ml鵬ritsch B,.$ehippinger W、 et訊:、
Tran C, Ouk:S,αegg NJ, et a1:Dev¢lopm鱒t o捻
し Endocrine therapY plus zoledr面。 acid i蔦pre・
sec◎nd-ge礁eration antiandrogen fbr treatment of
advanc磁prQstate cancer. Sclence(New York:,
キ NY 324:787-790,2009 , /ゼ/ ’ ∴
jσumal◎f medici鵬36α1679-691,2009
m¢nopausal bre8銚¢組cer. ThE New England
)
く ゐ て ア
6
17) Hi霧an{)CS,{ミchellh纂m鵜er PF, S狐all EJ, et al:In・:
androgen androstenediol is present in prostaXe」
tegrated data frQ顯2ra無{蒙Qmized, double-bl至nd凄、
caロcer ti$sue after androgen deprivation ther&襲)y
plaeebo・・¢ontrolled, phas母3t隅一s of active c¢liuiar
and act圭vates mutated androgen receptQr. Cancer l・
immunQthe搬py輔th sipuleuceLT in adv脇ced
research 64 (2>:765鮒771,2004 , 1 、、、
・ 、prostate caneer, Can{=er I工5;3670-3679,20◎9 、
)
Mizokami A, K:oh E, Fuj ita:H:, et al:The乱dre蹴a1’
7
18)Mostaghei EA舞nd Nel$Qn PS;Best Pra、ct R鱒
Mセok鋤i A, Koh E, Izumi K,,¢鵬11PrΦst隷te c麟・1
く ぐ セ エ
ce虻stromal cells aRd LNCa:P c¢ll$coo照in批dy{
Clin E盤docri盈ol Metab 2黎:243・258,2◎08 t
レτ
activate th¢aBdr◎gek recept◎r旗rou麟ぬ昼y嚴th¢sis・
一 、 ・ ・ }・ ・ ’
、 亭 ソ
一 い ≒ 占 愉 _ 竪 孔 瞬 ^
s , P 〆 K
「 ト 一 { 、
134
Presented by Medical*Online