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1 【講演② 「水素エネルギーが普及した東京の将来像

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【講演②
「水素エネルギーが普及した東京の将来像について」
大我さやか
氏】
○大我氏
ただいま紹介にあずかりましたデロイトトーマツコンサルティングの大我と申
します。本日はよろしくお願いいたします。
本日私がいただいたテーマは、水素エネルギーが普及した東京の将来像になります。私
は、東京都戦略会議に伴います調査事業を担当させていただいておりまして、その調査内
容や、東京都戦略会議での検討内容を踏まえまして、本日はこちらのテーマでお話をさせ
ていただきたいと考えております。
具体的には、これまでのプレゼンテータの皆様と関連するお話をさせて頂くことになり
ますが、改めて水素社会とはどういったことが考えられるのか、水素をそもそも導入して
いく意義とは何なのか、それからその水素を普及させていく上で、国内外の動向はどうな
っているのか、具体的に、東京では今何が行われているのか、そして、終わりに、そうし
た現状を踏まえて水素エネルギーが普及した東京の将来像についてお話をさせていただき
たいと考えております。
まず初めに、弊社のほうで「水素社会の未来像」という動画を作成しておりますので、
こちらをご覧頂き、ぜひ水素社会のイメージというのを感じていただけたらと思います。
では、動画をお願いいたします。
(以下、ビデオ音声)
○男性
水素社会の未来像。21 世紀の日本の社会は、エネルギー問題や環境問題など、さ
まざまな課題を抱えています。そのような中、持続可能な循環型社会の切り札として注目
されているのが水素エネルギーです。水素は、使用段階ではCO 2を排出しません。酸素
を化学反応させて電気をつくり出し、後には水しか残らないグリーンエネルギーです。
この水素を使って自動車が動くようになります。走行時にはCO2を出さない燃料電池
車両が、低CO2社会を実現する環境に優しい次世代車両として注目されています。今後、
自家用車や業務用車両、バスやタクシーなどの交通インフラ、救急車やパトカーなどの官
公庁車両、トラックやフォークリフトの多様な用途での利用が見込まれています。
しかも、この燃料電池車両は、災害などが発生し、発電所の電力が供給できなくなった
場合でも、非常用電源として安定的にエネルギーを供給することができます。例えば、燃
料電池車両のバス1台であれば、災害時には避難場所として考えられる体育館の約3日間
分の電気を賄うこともできるのです。
では、水素はどのようなものから製造されるのでしょうか。水素は、石油、LNG、バ
イオマス、汚泥など世界中にあるさまざまな資源や物質から生産することができることに
加え、例えば太陽光、風力、水力、地熱により水を電気分解することで水素を製造するこ
とができます。再生可能エネルギーの課題は、気候の変化によって安定的に電気を供給で
きないという点でしたが、水素として貯蔵することによって安定的に供給でき、夏につく
った太陽光からの電気を冬に使うというように、自然エネルギーを有効に活用することが
でき、例えば四国や九州でつくった電力で水素をつくり貯蔵しておくことで、関東や東北
にまで輸送することもできます。このように、水素は天候条件に左右される問題の解決策
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となります。
最後に、水素を使った水素発電の実現も見込まれています。既存の火力発電の仕組みを
生かして水素から発電することでができ、エネルギー安保を高めることができます。
私たちの生活を取り巻くさまざまなシーンで活用することができる水素。水素社会が実
現すれば、私たちの生活はより便利に、より環境に優しいものになるはずです。低CO2
でサステナブル社会の実現に向けて、技術力が高い日本が世界をリードしていくことが期
待されています。
(ビデオ終わり)
○大我氏
ただいまの動画で水素社会のイメージをつかんで頂けましたでしょうか。これ
より具体的に、水素はどのような利点があって、それを普及させていく社会とはどういう
ものなのかという点についてお話させていただきたいと思います。
まずこちらが、本日お配りしております東京都パンフレットの中にございます見開きの
ページにある画像になりまして、将来の水素社会像をあらわしています。例えば、皆様か
ら見て左側のほうに住宅街があるんですけれども、これは太陽光発電が屋根についていま
して、その太陽光発電による水電解によって水素を製造して家庭で燃料電池自動車や燃料
電池に使用されることが考えられます。あるいは真ん中のあたりに工場がありますけれど
も、ここで使われる燃料電池フォークリフトの燃料が水素に代わるといったことも考えら
れます。
また、皆さんが日常移動されるときに、例えば燃料電池バイクですとか燃料電池タクシ
ー、燃料電池アシスト自転車、あるいは燃料電池鉄道車両、燃料電池ジェット航空機等、
まだ開発段階のものもありますけれども、将来的にこういった皆様が移動するときの燃料
に水素が使われる社会になっていくと考えられます。
こちらは、サプライチェーンのシステムをあらわしている図になりますが、利用をする
ところについて今まで色々な説明があったかと思いますが、皆様がFCV、FCバス、F
Cタクシー等々を使うに当たっては、風力、太陽光、バイオガス等を活用した水素を製造
するプラントが必要であったり、あるいはそれを貯蔵して輸送する上で、例えば船だった
りトレーラーだったりが必要になってきます。また、車に充填する際には水素ステーショ
ンが必要になります。この製造、貯蔵・輸送、供給、利用といったサプライチェーンを今
後確立していくことが水素社会においては非常に重要でして、既にお話にもあったように、
現在、環境整備が進められているところでございます。
では、具体的にこの水素を広げていく意義とはどういうものか簡単に述べさせていただ
きたいと思います。
まず、大きく4つあると考えられておりまして、エネルギー供給源の多様化がございま
す。これは先ほどからお話しにありますけれども、水素は水ですとか化石燃料、木質バイ
オマスなど、さまざまな資源からつくることができます。
2点目として、環境負荷の低減効果がありまして、水素は利用する際に水のみを排出す
るだけで、CO2や排気ガスは一切出さないという特徴があります。
また、3点目としまして、水素関連産業の裾野が非常に広く、経済波及効果を見込める
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ことができます。特に日本の技術力は高く、日本の水素産業を活性化させていくことで日
本の産業競争力を高めていく、雇用を創出していくといった効果が見込まれます。
また、4点目ですけれども、非常時対応の観点からも有効であり、災害で例えば停電が
あった時に、燃料電池自動車ですとかバスは非常用電源となってエネルギーを供給するこ
とができるという特徴がございます。
本日はぜひこの4つを頭に入れて帰っていただけたらと思いますので、この後、個別に
それぞれの特徴をご説明させて頂きたいと思います。
まず、水素はエネルギー供給源の多様化に貢献するということですけれども、水素はさ
まざまな物質に含まれているということがございまして、多様な資源からつくることが可
能です。例えば、化石燃料、LPガスですとか都市ガスなんかにも水素は含まれておりま
して、それを改質することによって水素をつくることができます。また、鉄鋼所などのコ
ークスをつくる際のコークス炉ガスにも水素が含まれておりまして、副産物として出てき
た水素を活用していくこともできます。また、水に水素が含まれておりますので、風力発
電などの再生可能エネルギーで電気分解することによって水素をつくっていくこともでき
ます。
具体的には、これまで原油等のエネルギー資源を海外から多量に輸入しておりますけれ
ども、国際情勢などの影響を受けて、石油の輸入価格が影響を受けるということがござい
ます。水素に関しましては、先ほど少し橘川先生の話にございましたが、オーストラリア
で将来的に褐炭というちょっと質の悪い石炭を水素に改質して、液化水素として船で大量
に日本に輸送してくるという取り組みが計画されているところでございます。そういう意
味では既存のエネルギー源だけに頼らず、水素という新しいエネルギー源を確保していく
ことも今後できるようになると考えられます。
2点目の特徴としての環境負荷の低減ですけれども、水素は酸素と化学反応して電力を
つくることができます。その際に出てくるのは水だけとなりまして、CO2も一切排出し
ないといった特徴がございます。
先ほどからのご説明にもございますけれども、燃料電池の中で一体どういうことが起き
ているかと申し上げますと、水素を水素タンクに充填して、FCVの中にある燃料電池ス
タックの中で酸素と水素が化学反応をして電力を生み出し、その電力によって駆動用モー
ターを動かすことでFCVが動くといった仕組みになっております。このFCVを動かす
ときには水しか出ないということで、CO2や排気ガスを一切出さないということから、
FCV は非常に環境に優しい車というふうに言うことができます。
この燃料電池自動車だけでなくて、燃料電池バス、燃料電池フォークリフト、燃料電池
船といったものも開発されている状況がございます。
では、本当に環境負荷の低減効果がどの程度あるのかというところですけれども、従来
のガソリン車とハイブリッド車を比較したものを紹介しております。これは先ほどの、利
用時のお話ではなくて、Well
to
Wheelという言い方をしているんですけれ
ども、水素の原料を調達して製造するところから利用するまでの一貫した流れでどれぐら
いCO2を排出しているかということをあらわしております。
3
縦軸は1キロ当たりのCO2排出量をあらわしていますが、ガソリン車が 147 キログラ
ム、ハイブリッド車は 95 キログラムCO2を排出しているのに対して、燃料電池自動車に
使われる例えばLPG改質によって製造された水素を使った場合は 97 グラム、都市ガス
改質からつくられた水素を使った場合は 79 キログラム、副生水素を使った場合は 69 キロ
グラム、再エネ由来水素の場合は、生成時にCO2を排出しないということからバイオガ
ス由来水素が 31 キログラム、太陽光発電由来が 14 キログラムということで、CO2排出
量の削減効果が多く見込めることをご確認いただけるかと思います。したがって、利用時
に加えて、Well
to
Wheelで見た場合であっても、再生可能エネルギー由来
の水素を使った場合は非常にCO2削減効果が高いということをお分かりいただけると思
います。
3点目の経済波及効果が高いという点ですけれども、現在、既にトヨタ自動車さんから
燃料電池自動車が出ておりますけれども、弊社試算では 2030 年には年間 40 万台FCVが
販売されることになるという予測をさせていただいております。また、経済波及効果です
けれども、2030 年には年間 4.5 兆円の効果がもたらされるのではないかといった試算もし
ているところでございます。
4点目の街の災害対応力の強化という点ですけれども、こちらに関しましては、例えば
病院、コンビニ、ガソリンスタンド、避難所の学校において停電などの非常時に必要とさ
れる電力消費量というのがございますけれども、それを緑色の棒グラフであらわしていま
す。この電力を燃料電池バスですとか燃料電池自動車が非常用電源として賄うことができ
ます。例えば、病院ですとFCバスが2台あれば十分対応できますし、避難所、学校の場
合ですと、約1台FCVがあれば対応できるといった点がご覧いただけるかと思います。
以上のところで、非常に駆け足ではありますけれども、水素に関しましてはさまざまな
普及を行う意義があるということをご理解いただければ幸いに思っております。この水素
の意義について、国、地方自治体、企業が着目をしまして、現在更に普及させていこうと
いう動きが起きております。次にそちらについて少しご紹介をさせていただきたいと思い
ます。
まず初めに、過去1年の 2014 年の動きをご紹介させていただいております。例えば、
昨年の3月なんですけれども、安倍首相が、水素をしっかりと活用する、これは国策と言
ってよい、という発言をされています。それ以降、政府の動向としまして、4月ごろにエ
ネルギー基本計画が出てまいりまして、水素が重要なエネルギー源の一つとして位置づけ
られました。また、6月には、2014 年以降の水素・燃料電池戦略ロードマップにおいて、
長期的に見てどのように水素・燃料電池を導入、普及させていくかという点についてロー
ドマップが策定されました。
また、こうした政府の動きに呼応しまして、自治体も各地で水素協議会を立ち上げ、普
及促進の動きを進めているところでございます。昨年の年末には東京都の戦略会議が開催
されまして、中間とりまとめを行ったところでございます。
また、企業もそれに呼応して、さまざまな取り組みを行っています。こちらに書き切れ
ないほどの取組みが行われているところでございますけれども、例えば昨年、トヨタ自動
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車さんのFCVが発売されたり、岩谷産業さんですとかJXさんが、ハイブリッドを利用
したときに使用されるガソリン価格並みに水素を提供していくといった発表もされている
ところでございます。
より詳しく各取組みをみていきますと、まず、国の取組みとしまして、先ほどご紹介し
たエネルギー基本計画の中で特段注目すべき点は、新車販売台数の内、次世代自動車の割
合を 2030 年までに5から7割にするということが明記されておりまして、この次世代自
動車にはEV等も含まれていますが、FCVも位置づけられています。また、水素ステー
ションに関しましては、2015 年に 100 カ所の水素ステーションの建設を目指すというこ
とを具体的に明示しています。更に、家庭用燃料電池も、2030 年に 530 万台の普及を目
指すということも盛り込まれております。
こちらは先ほど申し上げたロードマップのご紹介になります。フェーズ1、2、3とあ
るんですが、まずは今の段階としては着実に燃料電池自動車、燃料電池を普及させていく
段階であるとしています。その次に、海外からの水素調達や水素発電、大規模な水素供給
と需要の創出を行っていくというのが 2025 年以降の目標として定められております。ま
た、2040 年以降、第3フェーズの動きとしましては、再生可能エネルギー由来水素等を普
及させていくということ、CO2フリー水素供給システムを確立していくということが明
記されております。
自治体の取組みとしては、今現在、水素の普及に取り組む 25 自治体があるということ
で簡単にご紹介させて頂いておりますが、それぞれロードマップですとか協議会を立ち上
げるといった取組みを進めていらっしゃいます。
その中の幾つか事例を紹介させて頂きますと、さいたま市さんにおいては、世界初のパ
ッケージ化小型水素ステーション、スマート水素ステーションを導入されていまして、こ
れは太陽光発電と、それからごみ発電によって電気分解して製造している水素を供給して
いるステーションとなります。
また、大阪の関空でも、燃料電池、水素を活用した国際空港の低炭素化に取組まれてい
るということで、空港内に使われるFCフォークリフトや、FCバスに再生可能エネルギ
ー由来の水素等を供給していく取組みを検討されているところでございます。
先ほど来ご紹介しておりますけれども、トヨタさんも昨年FCVを出されて、今後、ホ
ンダさんですとか日産さんのほうでもFCV を発売していく動きがございます。
また、海外のほうでは、アメリカのカリフォルニア州でも先進的な取り組みが行われて
おりまして、再生可能由来 100%の水素を提供しているステーションも商業運転が始まっ
ている状況でございます。
欧州の中では特にドイツが進んでおりますけれども、2016 年開港に向けて、国際空港で
100%再エネ由来水素ステーション実証に現在取組んでいるということでございます。
また、先ほど来、パワー・トゥ・ガスという言葉が出ていますけれども、欧州ではこの
取組みを熱心に進めているところでして、例えばドイツなんかでは、再生可能エネルギー
をたくさん発電していて系統に接続して使いたいところなんですが、不安定電源なために、
全ての再生可能エネルギーを系統に接続できないという状況がございまして、その余った
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電力で、水を電気分解することによって水素を製造するということをしています。その水
素を車等で利用すると共に、炭素と結合させてメタン化をするということをしまして、そ
れをガス送管網のほうに注入をして利用するといったような取組みも行っているところで
ございます。
さて、次に東京では具体的にどのような取り組みが行われているのかというところをご
説明したいと思いますが、櫻井部長より後ほど具体的なお話があると思いますので、私の
ほうではさわりの部分をご説明させていただきたいと思います。
まず初めに、昨年の動きですけれども、オリンピック・パラリンピックの立候補ファイ
ルの中に、具体的に燃料電池を活用していくということが明記されておりまして、その流
れの中で昨年5月ごろに都知事が水素活用に注力することを具体的に発言されていらっし
ゃいます。また、昨年は水素戦略会議が発足しまして、具体的な取り組みについての検討
が進められているところでございます。昨年末の 12 月 25 日には「東京都長期ビジョン~
世界一の都市・東京を目指して~」といったビジョンが出されまして、こちらの中で政策
目標として、2024 年に水素を活用した取り組みが本格化するということも明記されている
ところでございます。
具体的な取組みとしては、東京都内で7カ所の水素ステーションの利用が予定されてい
ます。既に一部運用されていますし、これから開設されていくところもございます。例え
ば、昨年末、12 月に練馬水素ステーションが開設しておりますし、これから3月に港区の
ほうでも水素ステーションが開設する予定でございます。また、これに伴いまして、セブ
ンイレブンと併設した水素ステーションを岩谷産業とセブンイレブンが開設していく取組
みも 2015 年中に予定されているところでございます。
これまで、駆け足で来ましたけれども、水素に関しましての意義に加えまして、それを
普及するような動きがこれまで進められてきている状況というのをご説明させていただき
ました。これより、今後その取り組みが進められていく中で、具体的に東京都はどのよう
に変わっていくのか、東京都の将来像についてご説明させていただきたいと思います。
こちらは、先日、戦略会議が行われた際の資料の中で、水素社会像を表すキーワードが
4点ございまして、それを私なりに少しアレンジさせていただいてご紹介させていただい
ております。
1点目としては、”地球に優しい都市”ということで、CO2を利用時には排出しない水素
を普及させていくことで非常に低炭素な都市になっていくことが考えられる。
2点目の”快適な都市”というのは、利用時、排気ガスを出さないということで、空気が
きれいで、かつモーターでFCVやFCバスを動かすということで、静かな都市というの
が実現されていくのではないか。
それから、3点目として”安心できる都市”ということですが、先ほど来、ご説明したよ
うに、燃料電池が非常用電源にも使えるということがございますので、災害時にも電気を
使うことができる都市になっていく、ということが考えられるのではないかと思います。
また、4点目としましては、”生活が豊かになる都市”ということで、さまざまなものか
ら水素を作っていくことができるということから、光熱費が現在と同水準で安定的にエネ
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ルギーを利用できる都市にかわっていくということが考えられております。
具体的に東京都というところで申し上げると、もちろん東京都の中で再生可能エネルギ
ー由来の水素を製造して使っていくということもあるかと思いますけれども、非常にエネ
ルギーの需要が多い地域ということで、全国各地でさまざまなエネルギー資源から水素を
つくるということが行われていって、そこでつくられた水素が東京に輸送されてくるとい
ったことが将来考えられるのではないかと思います。そのときに、東京ではいろいろなア
プリケーションが使われることが考えられますけれども、例えば皆様が燃料電池車を運転
されたり、あるいは燃料電池バスに乗ったり、家庭で燃料電池を使うとき等に、水素が利
用されていくといった社会になるかと思います。
具体的にシーン別のイメージを持っていただけたらと思いまして、スライドをおつくり
しておりますけれども、例えば低炭素な都市のイメージとして、オフィス・商業エリアの
イメージ図をご紹介しております。具体的には、FCVやFCVのタクシーとが走ってい
る都市を想定しておりまして、
静かで排ガスが出なくて空気がきれいであるということで、
ビジネスパーソンや観光客にとって、非常に優しい町というのが実現するのではないかと
いう点が上げられます。また、風力発電ですとか太陽光発電、バイオガスなどで水素を製
造することによって、低炭素で且つその地域で製造されて使うといった地産地消による自
立した都市が実現できるのではないかというように考えています。
また、こちらは住宅エリアでのイメージ図になりますけれども、例えば先ほど来ご紹介
しておりますけれども、FCバス、FCVというのが住宅街でも利用されることによって、
停電時などの非常用電源として使っていくということがまず考えられます。また、そうい
った乗り物から排ガスが出ないということで、お子さんをはじめ、人に非常に優しい交通
システムを確立していけるのではないかと思います。また、街路灯や信号機に燃料電池を
搭載することで、停電時も信号機、街路灯を使えることもできるのではないかと思います。
こちらは、交通システムにおける水素の利用イメージ図になります。今までも交通には
触れてきているんですけれども、改めていろいろな交通手段がございますので、こちらで
ご紹介をしております。真ん中のところで、先ほど来お話に出ております都民の交通手段
として自動車、タクシー、バス等が使われるということでございますけれども、それ以外
で、静かで排ガスの出ないクリーンな物流・宅配サービスというのも実現していくだろう
と思います。また、こちらは作業現場というふうに書いておりますけれども、例えば工事
現場で、静かな排ガスが出ないような工事現場が実現するのではないかとも考えられます。
あるいは、港湾のところですけれども、利用時に水しか出ないということでございますの
で、川や海をきれいに保つことができるのではないかとも考えられると思われます。
こちらは、戸建て住宅ですとか集合住宅で水素を使うようになった場合のイメージとい
うことでご紹介をしております。例えば、戸建て住宅の場合ですけれども、純水素エネフ
ァームが将来的に導入されて、直接家庭に水素パイプラインが引かれて水素が供給され、
純水素エネファームを使うことによって、そこでつくられた熱ですとか電力を家庭用給湯、
あるいは暖房で使ったり、家庭の家電製品で使うということも将来的にできるかもしれま
せん。また、車に関してはマイカーのFCVを非常時の電源として使うことが期待されま
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す。以上の点から、家庭における燃料電池は省エネ化にも貢献し、災害時の非常用電源と
しても使われることができるようになると考えられます。
また、集合住宅の水素利用例というところでございますけれども、家庭用と同じような
ことも言えるわけなんですけれども、例えば、燃料電池がピークカット、ピークシフトに
貢献して、電力系統の安定化につながるという話もあります。具体的には昼間の電力の需
要が集中するときに、水素からつくられた熱や電力を集合住宅の中で使うことになります
と、電力会社としても一時的に電力の需要が集中することを避けられるということが期待
されます。
また、戸建て住宅と集合住宅を取り巻く地域社会というところですけれども、こちらに
関しましても、街の消費エネルギーを地域全体的で削減していくことにつながるのではな
いかというところと、地域防災力の対応の強化をしていくことにつながるのではないかと
いうことをイメージとしてご紹介しております。
非常に駆け足ではございますけれども、水素社会の将来像が具体的にどうなるんだとい
うのはまだまだわからないところがあるわけなんですけれども、今、既に取り組まれてい
る状況からいろいろと考えながら、このようなシーン別で水素がどのように使われるかと
いう将来像をご紹介させていただきました。
冒頭でもこちらのパンフレットの画像をご紹介しておりますけれども、水素の普及には
左上に書かれている4つの意義がございます。環境負荷の低減、それからエネルギー供給
源の多様化、そして産業の裾野が広くて経済波及効果が高いこと、そして非常時対応に有
効に使えるということでして、水素に関しましては非常に将来的にいろいろな観点から期
待が持てるということがおわかりいただけたのではないかと思います。そういった意味で、
今、国、自治体、民間がその水素を普及させていくために取り組んでいるということでご
ざいますので、皆さんも将来にこういった社会や、こういった都市に、東京が変わってい
くところを今後見ていただけるのではないかと思います。
駆け足でございましたけれども、本日はありがとうございました。(拍手)
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