焼却灰処理技術・最終処分技術集

焼却灰処理技術・最終処分技術集
平成 25 年 10 月
除染・廃棄物技術協議会
焼却灰ワーキンググループ
技術分類
加熱分
離
技術名称
社名
プラズマ式灰溶融炉
株式会社神鋼環境ソリューション
A-1
コークスベッド式溶融
炉
DOWA エコシステム株式会社
A-2
焼却灰溶融技術
日立造船株式会社
A-3
下水汚泥等からのセシ
ウム除去溶融技術
三菱マテリアル株式会社
A-4
飛灰洗浄と洗浄液から
の放射性セシウム除去
技術
アタカ大機株式会社
C-1
膜処理併用型飛灰洗浄
技術
株式会社神鋼環境ソリューション
C-2
プルシアンブルーを用
いた 福島県汚染物減容
化のための実証プラン
ト
東京パワーテクノロジー株式会社
C-3
磁性除染材による飛灰
の洗浄減容化
DOWA エコシステム株式会社
C-4
焼却灰高効率洗い出し
技術
株式会社フジタ
C-5
磁性吸着剤
三菱製紙株式会社
C-6
ペレガイアミキサ
株式会社北川鉄工所
D-1
造粒による汚染焼却灰
等の安定化技術
クニミネ工業株式会社
D-2
放射能汚染焼却灰の減
容固化技術
株式会社安藤・間
E-1
スターラーミキサ
株式会社北川鉄工所
E-2
ジクロスミキサ
株式会社北川鉄工所
E-3
放射性物質を含む焼却
灰のセメント固型化処
理技術
清水建設株式会社
E-4
ST バッグ封じ込め固型
化工法
西武建設株式会社
E-5
銅スラグコンクリート
遮へい容器
株式会社ピーエス三菱
E-6
ベントナイト砕石、ベン
トナイト混合土での放
射性物質汚染水拡散防
止
クニミネ工業株式会社
F-1
ナチュラルブランケッ
ト工法
西武建設株式会社
F-2
A 溶融
B 非溶融
化学処理
焼却灰処 理技術
非加熱
分離
拡散防
止
物理的処理
C 洗浄
D 造粒
E 封入・
成形
F 最終処分技術
焼却灰処理技術・最終処分技術一覧
灰処理技術
本技術の適用対象
対象と
放射能濃度(Bq/kg)
する灰
化学処理
企業名
Ⓕ
物理的 最
処理 終
処
分
技
Ⓑ
術
Ⓐ
Ⓒ Ⓓ Ⓔ Ⓔ
非
溶
洗 造 封 成
溶
融
浄 粒 入 形
融
非
加
加熱分離 熱
分
離
拡
散
防
止
Ⓐ-1 株式会社神鋼環境ソリューション
主 飛
灰 灰
技術名称
概要
プラズマ式灰溶融 焼却灰のうち、特に飛灰について、プラズマ式灰溶融炉で溶融処理する。生成
炉
物であるスラグは再生砕石として再利用できる。放射性セシウムは、副生する
溶融飛灰(ばいじん)に濃縮され、最終処分等をされる。
●
Ⓐ-2 DOWAエコシステム株式会社
コークスベッド式
溶融炉
●
Ⓐ-3 日立造船株式会社
電気溶融(プラズ
マ式)、燃料溶融
(バーナー式)
● ●
焼却灰のうち、特に主灰について、コークスベッド式溶融炉で溶融した後、徐冷
して破砕し、再生砕石として再生利用する。主灰に含まれる放射性セシウム
は、副生する飛灰(ばいじん)に約93%濃縮され、最終処分等をされる
● ●
● ●
下水汚泥等からの 下水汚泥等の処理対象物に揮発促進剤を少量添加し、溶融処理(1300℃)を
セシウム除去溶融 行うことにより、溶融処理後の固化物において100Bq/kg相当にまでセシウムを
技術
分離する技術。
●
Ⓒ-1 アタカ大機株式会社※
●
飛灰洗浄と洗浄液 飛灰を水洗浄して、洗浄液側に移行した放射性セシウムをフェロシアン化物と
からの放射性セシ 鉄系凝集剤の凝集沈殿して、更に濃縮固形化して、水を浄化、得られた固形物
ウム除去技術
を封入管理する。
●
Ⓒ-2 株式会社神鋼環境ソリューション
膜処理併用型飛
灰洗浄技術
プルシアンブルー
を用いた 福島県
汚染物減容化の
ための実証プラン
ト
●
Ⓒ-4 DOWAエコシステム株式会社
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
焼却飛灰について洗浄によりCsを飛灰から水に移行させ、脱水機により固液分
離を行う。Csを移行させた分離液はRO処理により濃縮し、吸着処理を行う。RO
処理水は循環再利用する
●
Ⓒ-3 東京パワーテクノロジー株式会社
●
放射性セシウムを含む焼却灰を電力または燃料にて溶融し、放射性セシウム
が濃縮された溶融飛灰および大部分が除去・不溶化された溶融スラグを生成
する。
●
Ⓐ-4 三菱マテリアル株式会社
100以 8,000
上
以上 100,00
8,000 100,00 0以上
未満 0未満
福島県の放射能汚染物は増加傾向にあり、その保管場所が問題となっている。
本研究ではバイオマスボイラーシステムを視野に入れた燃焼設備を用いて放射
能汚染物から灰に減容化し、その灰から水溶解性の放射性セシウムを抽出し
プルシアンブルーに固定化することで、さらに減容化することを目的とした実証
プラントを設計・開発した。さらに本プラントを用いて、福島県の川内村において ● ●
実証試験を行った。結果、バグフィルターに高い放射能の灰が得られることが
分かった。さらに灰中の放射性セシウムの70 %ほどが水に抽出でき、そのすべ
てをプルシアンブルーで回収できることを確認した。
●
磁性除染材による 鉄母材にフェロシアン化合物を修飾したセシウム吸着材を飛灰とともにスラリー
飛灰の洗浄減容 化・攪拌したのち、セシウム吸着材を磁力選別で回収する飛灰の除染技術。
化
●
Ⓒ-5 株式会社フジタ
●
●
●
●
●
●
焼却灰のうち、主に飛灰が処理対象。水洗することにより放射性セシウムを抽
出し、磁性吸着剤にて吸着・濃縮する。吸着剤を再利用するシステムを組め
ば、任意の濃度に放射性セシウムを濃縮することが可能。
●
●
●
多段ナイフ型ローターの高速回転により材料を細かくほぐし、造粒する。スウィ
ング式ブレードにより圧縮とかき上げを繰り返し、材料同士を均一に練り込む。
● ●
●
造粒による汚染焼 焼却灰のうち、特にセシウム溶出率の高い飛灰に対し、固化剤、吸着剤等を添
却灰等の安定化 加し加水混練した後、ブリケッティングマシンにより圧縮造粒する。造粒物は不
技術
透水となり、放射性セシウムを溶出率25%に安定化し、最終処分時の安全性を ● ●
高める。8,000Bq/kg未満の焼却灰であれば、溶出水が国の暫定排水基準を満
たす事が可能。
●
●
●
●
焼却灰高効率洗
い出し技術
●
Ⓒ-6 三菱製紙株式会社
磁性吸着剤
●
Ⓓ-1 株式会社北川鉄工所※
ペレガイアミキサ
●
Ⓓ-2 クニミネ工業株式会社
●
Ⓔ-1 株式会社 安藤・間
放射能汚染焼却
灰の減容固化技
術
● ●
Ⓔ-2 株式会社北川鉄工所※
スターラーミキサ
●
Ⓔ-3 株式会社北川鉄工所※
ジクロスミキサ
● ●
Ⓔ-4 清水建設株式会社
● ●
Ⓔ-5 西武建設株式会社
●
Ⓔ-6 株式会社ピーエス三菱※
●
Ⓕ-1 クニミネ工業株式会社
除染作業等で発生する汚染焼却灰にセメント等の固化材と少量の水を添加し
混練した後、高周波の外部振動を用いて、粉体状から塑性流体状に変化(流体
化)させて密実に固める技術。焼却灰を減容し、安全かつ可搬性・収納性に優
れた固化ブロック、固化盤を製造できる。
● ●
焼却飛灰をドラム缶内に充填し、セメント等の固化材で固化する工法に使用す
る装置。このミキサは、高速対流翼(自転)と、低速攪拌翼とを備えて、両者は
●
自転だけでなく公転することにより緻密に密閉容器内において混合固化処理を
行う。
原料を相対する2本の連続ブレードが交互に奥底から持ち上げながら、左右に
移動させ分散させる。ブレード形状が原料にうねりを発生させ、クロスさせること
により、原料同士をぶつかり合わせ、剪断力を発生させる。排出は連続ブレード ●
であるため短時間で終了する。
放射性物質を含 焼却灰に水とセメントを練り混ぜることにより、セメント
む焼却灰のセメン 固型化物を製造する。管理型最終処分場での埋立て要件の
ト固型化処理技術 「十分な強度」を満たすことが可能。セメント固型化によ
り焼却灰に対して、空間線量を50%、水溶出率を10%程
度に低減。セメント固型化による体積増はほとんどない。
STバッグ封じ込め コンテナバッグに封入された指定廃棄物を遮水性の高いSTバッグに入れ外周
固型化工法
固型化し溶出防止措置を講じて最終処分する技術
銅スラグコンク
銅スラグコンクリートの遮へい容器は、被災地の産業副産物を新しい用途でリ
リート遮へい容器 サイクル資源として活用した物で、遮へい性能が高く、耐久性、運搬性に優れた
製品である。高濃度に汚染された放射性廃棄物を仮保管するための容器として
活用できる。
ベントナイト砕石、 放射性物質汚染廃棄物の最終処分に際し、汚染水の拡散を防止する遮蔽層及
ベントナイト混合 びキャッピング層を国産Na型ベントナイト砕石やベントナイト粉末と砕石・土砂と
土での放射性物 の混合土により構築する。材料のローラー転圧により容易に透水係数10^● 質汚染水拡散防 9cm/sec台の遮蔽層を構築できる。
止
Ⓕ-2 西武建設株式会社
ナチュラルブラン
ケット工法
●
※は、除染・廃棄物技術協議会会員以外の企業
易溶出性の放射性セシウムを含有する焼却飛灰に対して、散水と通気を最適
に組み合わせた洗浄を行うことにより、従来比で約1/10の廃水量で機械力を用
いた強制撹拌による方法等と同等の洗い出し効果を得ることができる技術。
● ●
●
●
●
●
●
●
●
●
●
● ●
●
●
●
放射性
物質汚
染焼却
灰、土
壌、お
よび漏
洩水
●
●
●
ベントナイト100%を精製した砕石を用いた不透水土壌層、隔離層として適用でき 特定廃
る粘土系遮水技術である。隔離必要年数に応じて厚さにより求められる隔離層 棄物、
を提供できる。恒久的な遮水、隔離に実績がある技術である。
指定廃
棄物
●
●
●
焼却灰処理技術・最終処分技術一覧
特徴等
本技術の適用対象
セシウムの挙動
対応できる物量範囲
Ⓐ-1 5~30 t/日
性状
成分
塩基度(Ca/Si比)が0.7~
1.0程度が好ましく、これを
外れる場合は塩基度調整
剤を添加する必要があ
る。
Ⓐ-2 100 t/日前後/機 水分が異常に高いものでな スラグが利用できる範囲
ければ問題はない。
に組成調整できるもの。
減
飛 溶
容
そ 発生する副産物
除 分 濃
遮 散 出
・
の
去 離 縮
蔽 防 防
減
他
止 止
量
粉体の灰を対象とする。
● ● ●
● ● ●
● ●
● ●
Ⓐ-3 1炉あたり100t/d 通常の焼却灰であれば対応 通常の焼却灰の性状であ
程度まで。複数炉 可能。大塊物は前処理で除 れば対応可能
設置可能
去・破砕が必要
● ● ●
● ●
● ● ●
● ●
● ● ● ●
●
Ⓒ-2 5 t/日を1ユニットと 湿式粉砕機を設備している 一般的な焼却飛灰であれ
して複数設置する ため特に制約無し。
ば、成分は問わない。
ことで処理量を増
● ● ● ●
やすことが可能
●
Ⓐ-4
Ⓒ-1 0.2~30 t/日
Ⓒ-3 20kg/1バッチ
下水汚泥(乾燥汚泥、脱水
汚泥等)、主灰
水溶性セシウム(塩化セシウ 一般的な飛灰であれば、
ム)を含む飛灰
成分は問わない。
木質系(楢、こなら)
30億円(処理量30トン/日
の場合)
※放射性物質を取り扱うこ
とは考慮に入れていません
50円/kg程度
※放射性物質を取り扱
うことは考慮に入れて
いません
溶融スラグ(焼 規模・仕様による
却灰が溶融し
ガラス化したも
の)
高濃度のセシ
ウムを含んだ
飛灰、捕集した
フィルタ
フェロシアン化 2,000百万円(処理量
吸着物脱水汚 30,000kg/日の場合、建屋
泥もしくは乾燥 含む)
固形物
・飛灰脱水ケー
キ
・Cs濃縮吸着
材
・固化塩
一般的な飛灰、主灰であれ 一般的な飛灰、主灰であ
ば性状は問わないが、飛灰 れば、成分は問わない。
については、粒子形状が球
型に近い方が減容効果、固
化体強度が大きい。
電気式2-3万円/灰t、
燃料式2.5-3.5万円/灰
t程度(電力、燃料単価
により変わります)
●
● ● ● ●
●
216円/kg程度
●
●
攪拌・磁選と固液分離で構 規模により変動する
成され特殊な装置は用いな が、飛灰トン当たり10
い。プラント規模により数百 万円未満
万円~数千万円。
●
検討中
●
吸着剤、水
● ●
●
装置洗浄濁水 VZ-1000F
セメント量による
\22,000,000- ※ミキサ本体の
み
無し
約2億円(処理量3t/h、電 55円/kg程度
気・配管・建屋含まず)
● ●
●
●
焼却飛灰
下記ランニングコストにイニ 固化ブロック:20,000円
シャルコスト(製造プラント、 /ton~(処理量
施工機械等)を含む
30,000ton程度以上)
固化盤:12,000円/ton
~(処理量50,000ton程
度以上)
焼却主灰
一般的な主灰、飛灰であ
れば成分は問わない
●
装置洗浄濁水 WHQ-3300
\28,100,000- ※ミキサー
本体のみ
特になし
飛灰
なし
● ● ●
Ⓔ-6 1つの容器にトン 個体
バック1袋(1㎥程
度)が目安
特に無し
Ⓕ-1 ベントナイト砕石: 特に制限は無い
18,000トン/年
ベントナイト粉体:
24,000トン/年
特に制限は無い
Ⓕ-2 全国
ベントナイト100%
砕石26.5mm以下
● ●
装置洗浄濁水 \11,000,000- システム構成 セメント量による
による
● ● ● ●
コンクリート
●
●
特になし
● ●
Ⓔ-5 一日10袋程度
●
●
● ●
Ⓔ-4 1 日最大5袋(平 粒径10mm 程度以下
均3.5 袋)
●
●
洗浄廃水(高放 検討中
射能濃度)
● ● ● ●
●
Ⓔ-3 1バッチ当り最大 60㎜アンダー品
3300リットル
実
用
化
段
階
●
●
異常な高水分ないし10mm 特に制限は無い
以上の金属片等が含まれな
い事
Ⓔ-2 1バッチ当り約20 粉体
0リットル
ランニングコスト
実
証
試
験
段
階
飛灰、ダイオキ およそ30億円~50億円(処 60円/kg程度
シン除去用活 理量95t/日の場合)
性炭、磁着物 放射能対応措置について
は別途追加費用発生
磁力選別で回
収された除染
材
キレート処理済み飛灰もしく 放射性セシウム
は乾灰
Ⓒ-6 10t/日前後/機 細粒に破砕できる状態のも なし。
(飛灰洗浄システ のであれば可。
ムの処理量に依
存)
焼却主灰・飛灰
Ⓓ-1 1バッチ当り最大 20㎜アンダー品
1000リットル
Ⓔ-1 固化ブロック製
造:60 t/日(プラ
ント1ユニット当り)
固化盤製造:
220t/日(プラント
1ユニット当り)
Csが濃縮した
溶融飛灰
Csが希釈され
たスラグ
イニシャルコスト
研
究
開
発
段
階
●
Ⓒ-4 スラリー攪拌と磁 飛灰を5~10倍の水でスラ 飛灰中の水溶性セシウム
力選別・固液分離 リー化して浄化を開始する。 を除去する。
のスケールアップ
により、日量数ト
● ● ● ●
ンの飛灰処理プラ
ントは容易に設計
できる。
Ⓓ-2 3t/h前後/機
段階
バイオマスボイラー灰(C,
O,K,Ca)
● ● ● ●
Ⓒ-5 5t/日以下
コスト
処理後生成物の特徴
セメント量による
\82,000,000-(製造設備費:
直接工事費)
(製造プラント、破砕機、テ
ント設置費用を含む)
\86,000-/袋(製造単
価:直接工事費)
(資機材運搬費、品質
管理費、試験費等は含
まず)
なし(製造プラントがないた 1袋14万円
め)
●
●
●
特に無し
● ● ●
●
ベントナイト砕石(クニキャッ 施工規模による
プTG)設計価格: @40/kg
(運賃別途)
ベントナイト粉体(クニゲル
U)設計価格: @38/kg(東
北地区・運賃込)
直接工事費 厚さ5cm、
メンテナンスフリー
5,000円/㎡ 目安厚さ1cm毎
㎡当り1,000円程度
●
●
灰処理技術
A-1
株式会社神鋼環境ソリューション
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
プラズマ式灰溶融炉
技術名称
焼却灰のうち、特に飛灰について、プラズマ式灰溶融炉で
溶融処理する。生成物であるスラグは再生砕石として再利
概要
用できる。放射性セシウムは、副生する溶融飛灰(ばいじ
ん)に濃縮され、最終処分等をされる。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
5~30 t/日
対応できる物量範囲
粉体の灰を対象とする。
性状
塩基度(Ca/Si 比)が 0.7~1.0 程度が好ましく、これを外
成分
れる場合は塩基度調整剤を添加する必要がある。
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
そのほかの特徴
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
溶出防止
特徴
)
保管・容器
特に考慮すべき点はない。
輸送
特に考慮すべき点はない。
スラグの再利用に際しては、重金属溶出などの基準に適合
モニタリング
する必要がある。
副産物の特徴
Cs が濃縮した溶融飛灰
発生する副産物
Cs が希釈されたスラグ
重金属類の溶出を防ぐための不溶化処理が必要である。
副産物に関する課題
飛散防止の必要がある。
30 億円(処理量 30 トン/日の場合)
コスト
イニシャルコスト
※放射性物質を取り扱うことは考慮に入れていません
50 円/kg 程度
ランニングコスト
段階
※放射性物質を取り扱うことは考慮に入れていません
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
スラグは、再生骨材として、アスファルト骨材として再利
用できる。
段階
実施事例
放射性物質のプロセス内での挙動を把握する必要がある。
実用化に向けて必要
な事項
会社名:株式会社神鋼環境ソリューション
連絡先
部署名:RD プロジェクト室
電話番号:
(03)-5739-6571
最終更新日
備考
2013.05.22
灰処理技術情報整理様式
A-2
DOWA エコシステム株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
コークスベッド式溶融炉
技術名称
焼却灰のうち、特に主灰について、コークスベッド式溶融
炉で溶融した後、徐冷して破砕し、再生砕石として再生利
概要
用する。主灰に含まれる放射性セシウムは、副生する飛灰
(ばいじん)に約93%濃縮され、最終処分等をされる
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(一般廃棄物焼却残渣 200~3,000 Bq/kg 程度の実績あり。)
100 t/日前後/機
対応できる物量範囲
水分が異常に高いものでなければ問題はない。
性状
スラグが利用できる範囲に組成調整できるもの。
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
スラグの再利用が可能(セシウム濃度による)
そのほかの特徴
減容・減量
遮蔽
飛散防止
溶出防止
その他(具体的に
)
スラグ利用の際には、破砕が必要。
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
特徴
保管・容器
特になし
輸送
受け入れ段階で、放射能測定、処理後、再資源化のために
モニタリング
は、クリアランスレベル以下であるかの確認が必要である。
副産物の特徴
飛灰、ダイオキシン除去用活性炭、磁着物
発生する副産物
飛散防止のための容器に入れる必要がある。
副産物に関する課題
コスト
およそ 30 億円~50 億円(処理量 95t/日の場合)
イニシャルコスト
放射能対応措置については別途追加費用発生
60 円/kg 程度
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
徐冷スラグは、再生砕石として、路盤材、コンクリート骨
材、アスファルト骨材として再生利用できている実績があ
る。
実施事例
段階
スラグの有効利用方法の確立。
実用化に向けて必要
対象物、副産物の放射能濃度に応じて、別途遮蔽対策等の
な事項
措置が必要。
会社名:DOWA エコシステム株式会社
連絡先
部署名:ウエステック事業部
電話番号:
(03)-6847-1231
最終更新日
備考
2013.5.16
A-2
DOWA
メルテック(株)での実例紹介
DOWAエコシステム(株)
DOWA
メルテック焼却灰溶融事業
資源循環型社会構築に寄与する。
資源循環型社会構築に寄与する。
(1)焼却灰中の物質を分離抽出し
物質を分離抽出し、素材原料として再生利用する。
素材原料として再生利用する。
(1)焼却灰中の物質を分離抽出し、
(2)動脈産業と静脈産業の中間(つなぎ)
(つなぎ)産業としてのビジネスモデルを構築する。
(2)動脈産業と静脈産業の中間(つなぎ)産業としてのビジネスモデルを構築する。
3.技術開発
(1)再生材利用先を満足させる品質とする。
(a)溶融スラグ:物質的には天然石と同等
・結晶(徐冷)スラグ、骨材利用、
(a)溶融スラグ:物質的には天然石と同等の性能を有し、
天然石と同等の性能を有し、
重金属溶出、含有etc
化学的には国が定めた安全基準
安全基準を満足する。
化学的には国が定めた安全基準を満足する。
(b)溶融メタル:精錬事業者が有価取引可能な品位
有価取引可能な品位とする。 ・有価金属含有量、品位安定
(b)溶融メタル:精錬事業者が有価取引可能な品位とする。
(2)設備の安定操業・安全性を確保する。
・タフな設備、中庸
(a)広域対象設備として多品種の灰
多品種の灰を取り扱う。
(a)広域対象設備として多品種の灰を取り扱う。
(b)火災・爆発等危険なポテンシャル
・エネルギー蓄積少、開放系
(b)火災・爆発等危険なポテンシャルの低減を図る。
危険なポテンシャルの低減を図る。
・品質管理、データ開示
(c)製品管理・情報の公開による信頼性向上
信頼性向上を図る。
(c)製品管理・情報の公開による信頼性向上を図る。
1.目的
2.施策
4.事業開発
(1)再生事業としての物流等のしくみ
物流等のしくみを確立する。
(1)再生事業としての物流等のしくみを確立する。
(2)リサイクル事業形態の立場
(2)リサイクル事業形態の立場を明確にする。
リサイクル事業形態の立場を明確にする。
(3)事業内容評価基準
(3)事業内容評価基準の策定と運用
事業内容評価基準の策定と運用
・法規制
・法律解釈、共通認識
・委託仕様、監査内容
DOWA
DOWA Net Work
DOWA
焼却灰骨材化システム運用フロー
一般廃棄物
産業廃棄物
委託
直営
廃棄物処理業
自治体
焼却処理
民間事業所
焼却処理
(委託)
委託)
三者契約
委託元
小山市
メルテック
自家
委託
※1
業
※1
事業に関わる
一廃焼却灰の処分業
〔環第1-34〕
環第1-34〕
自 家
焼却処理
業
業
※2
※2
産業廃棄物中間処分業
(溶融固化)
〔00920151268〕
00920151268〕
製製製製 造造造造 業業業業
人工骨材製造業
廃棄物
(委託処理)
委託処理)
産廃処理事業会社
人工骨材
(販売)
販売)
再生土建材販売事業会社
溶融金属
(販売)
販売)
非鉄精錬事業会社
メルテック
実績のある
廃棄物処理事業所
民間事業所
焼却処理
※1 運搬委託元での
一般廃棄物運搬認可及
び小山市特例許可必要
※2 産業廃棄物運搬
認可必要
DOWA
コークスベット方式の特長
1.溶融対象物が炉内最高温度帯(1800℃
1.溶融対象物が炉内最高温度帯(1800℃以上)を通過
1800℃以上)を通過
し、高温(1350
し、高温(1350~
1350~1450℃)で出滓されるため溶融品
1450℃)で出滓されるため溶融品
質がよい
2.還元雰囲気で溶融することで
重金属の溶融飛灰への揮散率が高い(Cd,Pb,Hg
重金属の溶融飛灰への揮散率が高い(Cd,Pb,Hg等)
Cd,Pb,Hg等)
3.溶融可能な灰の物性巾が広い
石灰石供給による塩基度調整が容易
溶融炉の特長
1.炉壁構造; 炉壁水冷方式
2.操業方式; 低レベル操業
3.出滓方式; 1ポート連続出滓
4.保全方式; 炉床ユニット交換
DOWA
システムフロー図
DOWA
溶融スラグ
写
結晶スラグ
非結晶スラグ
冷却速度制御し固化する。
(空冷又は徐冷)
水による急冷固化
(水砕)
真
製造方法
物
性
石(安山岩、玄武岩)
ガラス粒
形
状
塊(100mm以上)~砂
砂
路盤材、コンクリート骨材他
アスファルト混合材
利 用 先
処理後のトレンド
放射能マテリアルバランス(1日)
BF
コークス炉
原料灰
コークス
バインダー
前処理
付加原料
燃料
煙突
二次燃焼炉
磁着物他
スラグ
メタル
灰
灰
OUTPUT
INPUT
原料焼却灰
コークス
バインダー
合計
重量:t
106.8
14.7
4.2
Bq/kg
294.0
0.0
0.0
KBq
31,399.2
0.0
0.0
31,399.2
スラグ
メタル
2次燃灰
BF灰
磁着物
煙道付着物
合計
重量:t
47.7
1.1
9.1
13.0
4.3
1.1
Bq/kg
12.0
12.0
880.0
1,671.0
160.0
880.0
KBq
572.4
12.8
8,008.0
21,723.0
688.0
941.6
31,945.8
比率:%
1.8
0.0
25.1
68.0
2.2
2.9
100.0
灰処理技術
A-3
日立造船株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
電気溶融(プラズマ式)、燃料溶融(バーナー式)
技術名称
放射性セシウムを含む焼却灰を電力または燃料にて溶融
し、放射性セシウムが濃縮された溶融飛灰および大部分が
概要
除去・不溶化された溶融スラグを生成する。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:一般廃棄物処理施設では上記濃度の焼却灰溶融実績
あり。それ以上についても対応は可能)
対応できる物量範囲
1炉あたり 100t/d 程度まで。複数炉設置可能
通常の焼却灰であれば対応可能。大塊物は前処理で除去・
性状
破砕が必要
通常の焼却灰の性状であれば対応可能
成分
除去
分離
濃縮
本技術の特徴
(焼却灰・飛灰は炉内で千数百℃に加熱され、大部分のセ
セシウムの挙動
シウムおよびその化合物は分離され、溶融飛灰と一緒に捕
集される)
一般廃棄物焼却灰の溶融炉で約 20 件、15 年以上の稼働実績が
そのほかの特徴
あり、1 日 1 炉あたり数十トンの大量の灰の処理が可能
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
溶出防止
特徴
)
焼却灰から分離された放射性セシウムを高濃度
保管・容器
(100,000Bq/kg 以上)で含む溶融飛灰が生成する為、適切な
容器・保管が必要
輸送
関係規則に準ずる
モニタリング
関係規則に準ずる
副産物の特徴
発生する副産物
溶融スラグ(焼却灰が溶融しガラス化したもの)
僅かに残存する放射性セシウムはスラグに取り込まれ不
副産物に関する課題
溶化されてはいるが、濃度により最終処分方法が変わるた
め、濃度管理が重要
コスト
規模・仕様による
イニシャルコスト
電気式 2-3 万円/灰 t、燃料式 2.5-3.5 万円/灰 t 程度(電力、
ランニングコスト
燃料単価により変わります)
段階
研究開発段階
実証試験段階
プラズマ溶融炉
実用化段階
バーナー溶融炉
実施事例
段階
一般廃棄物焼却灰の溶融炉としては実用化済で完成した
実用化に向けて必要
技術である。更に高濃度のセシウムを含んだ除染廃棄物の
な事項
溶融についても基本的には問題はないが、周辺装置につい
て濃度に応じた被ばく・飛散防止の対策が必要。
会社名:日立造船株式会社
連絡先
部署名 R プロジェクト室
電話番号:
(06)-6569-0171
最終更新日
2013.05.30
投入するエネルギーは比較的大きいが、非常に低濃度の大
量のスラグと高濃度のごく少量の溶融飛灰処理物に分離
備考
すること出来るため焼却灰・飛灰の最終処分またはリサイ
クルの負担が大幅に削減できます。
灰処理技術
A-4
三菱マテリアル株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
下水汚泥等からのセシウム除去溶融技術
技術名称
下水汚泥等の処理対象物に揮発促進剤を少量添加し、溶融
処理(1300℃)を行うことにより、溶融処理後の固化物に
概要
おいて 100Bq/kg 相当にまでセシウムを分離する技術。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:クリアランス基準を目標とするが、高濃度のものの
除染性は未確認)
対応できる物量範囲
下水汚泥(乾燥汚泥、脱水汚泥等)
、主灰
性状
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(セシウムは排ガスに移行し、フィルタ等でトラップ)
揮発促進剤の添加量が少ない。
そのほかの特徴
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
特徴
保管・容器
輸送
モニタリング
)
溶出防止
副産物の特徴
高濃度のセシウムを含んだ飛灰、捕集したフィルタ
発生する副産物
副産物の性状、マスバラに関する調査、取扱等に関する検
副産物に関する課題
討が必要
コスト
イニシャルコスト
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実施事例
段階
・主灰等に関する適用性の確認。
・実用規模での確証試験
実用化に向けて必要
な事項
会社名:三菱マテリアル株式会社
部署名:エネルギー事業センター
連絡先
那珂エネルギー開発研究所
電話番号:
(029)-295-2352
最終更新日
備考
2013.10.4
実用化段階
A-4
下水汚泥等からの
セシウム除去技術
三菱マテリアル株式会社
1
背景
東日本各地の下水処理場では、下水汚泥から
放射性セシウムが検出され、従来の処分及び
再利用ができなくなっている。
当社はセメント事業で培った高温での物質挙動
や制御に関する技術を活かし、下水汚泥から
放射性セシウムを分離・抽出する研究に取り組
んでいる。
2
高温処理時のセシウムの挙動変化
0
100
CsI(sl)+1/2Cl2(g)=CsCl(sl)+1/2I2(g)
-100
CsCl
蒸気圧(kPa)
-200
-300
Cs2O(sl)+I2(g)=2CsI(sl)+1/2O2(g)
-400
KCl
1
0.1
Cs2O(sl)+Cl2(g)=2CsCl(sl)+1/2O2(g)
0.01
-500
0.001
600
-600
0
500
1000
温度(℃)
1500
800
1000
1200
1400
2000
温度(℃)
高温挙動シミュレーション
(汎用熱力学データベース“MALT2”)
)
(汎用熱力学データベース“
塩化セシウムの蒸気圧
塩化セシウムは生成しやすく、且つ揮発しやすい
3
安定セシウム(CsCl)を使用した予察試験
)を使用した予察試験
安定セシウム(
100
90
80
70
除去率(%)
⊿G(kJ/mol)
10
60
回転炉
50
炉内の様子
40
30
20
10
0
400
600
800
1000
処理温度(℃)
1200
1400
1000℃を超えると90%以上除去可能
4
放射性セシウムを含む汚泥からのセシウム抽出試験①
仮焼炉
本焼炉
1300℃
1 L/min
ポンプ
排気
過酸化水素水
活性炭
流量計
5
放射性セシウムを含む汚泥からのセシウム抽出試験②
処理前(汚泥焼却灰)
処理後(溶融スラグ)
放射性セシウム濃度(Bq/kg)
100000
10000
1000
100
10
1
100Bq/kg相当まで除去可能
6
まとめ
揮発促進剤を少量添加し、溶融処理(
1300℃
℃)により下水汚泥を100Bq/kg相
相
)により下水汚泥を
当にまで除染できる見通しを得た。
今後、焼却灰全般への適用も見据え、
各種パラメータサーベイを実施して最適
化を図る。
7
灰処理技術
C-1
アタカ大機株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
飛灰洗浄と洗浄液からの放射性セシウム除去技術
技術名称
飛灰を水洗浄除染して、洗浄液側に移行した放射性セシウ
ムをフェロシアン化物と鉄系凝集剤による化学共沈で濃
概要
縮して水を浄化し、得られた固形物(沈殿物)を封入管理
する。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注: ~85,000 Bq/kg 程度の飛灰洗浄、~200,000Bq/㎏
程度の廃水浄化実績あり)
物量制限は導入する処理設備規模に依存する。
対応できる物量範囲
水溶性セシウム(塩化セシウム)を含む飛灰
性状
一般的な飛灰であれば、成分は問わない。
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
フェロシアン化物を用いた固定床の吸着法より短時間か
そのほかの特徴
つ簡易な装置で放射性セシウムを吸着処理できる。
その他(
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
遮蔽
飛散防止
特徴
)
鉛遮蔽密閉容器
保管・容器
放射性同位元素等車両運搬規則
輸送
関係規則に準じる。
モニタリング
溶出防止
副産物の特徴
フェロシアン化吸着物脱水汚泥もしくは乾燥固形物
発生する副産物
飛散防止のため容器に入れる必要がある。
副産物に関する課題
コスト
2,300 百万円(処理量 30,000kg/日の場合、建屋含む)
イニシャルコスト
120,000 円/t-飛灰 (2MBq/㎏程度の溶融飛灰の場合)
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
段階
実施事例
ベンチスケール実証試験(は完了し、実用規模での実証試
実用化に向けて必要
験が必要
な事項
会社名:アタカ大機株式会社
部署名: 企画開発本部 産機開発部
連絡先
TEL:04-7131-2273
電話番号:
(04)-7131-2273
最終更新日
2013.10.1
洗浄廃水からの Cs 除去に用いた PB から再度 Cs を脱離さ
備考
せ、ゼオライトへの濃縮再吸着処理が可能。(電気透析法
を用いた Cs の濃縮吸着)
灰処理技術
C-2
株式会社神鋼環境ソリューション
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
膜処理併用型飛灰洗浄技術
技術名称
焼却飛灰について洗浄により Cs を飛灰から水に移行させ、
脱水機により固液分離を行う。Cs を移行させた分離液は
概要
RO 処理により濃縮し、吸着処理を行う。RO 処理水は循環
再利用する
対象とする灰
主灰
飛灰
本技術の適用対象
100 以上 8,000 未満
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:27,000Bq/kg の実績有り )
5 t/日を 1 ユニットとして複数設置することで処理量を
対応できる物量範囲
増やすことが可能
性状
湿式粉砕機を設備しているため特に制約無し。
成分
一般的な焼却飛灰であれば、成分は問わない。
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(吸着処理 )
・RO 処理は DT モジュールを採用しており、従来の RO シス
テムに比べて、効果的、経済的に処理できるシンプルな処
そのほかの特徴
理システムになっている。
・必要洗浄水量が少ない。
(RO により処理水を再利用)
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
溶出防止
特徴
)
Cs 吸着廃材は遮蔽体付保管容器による。
保管・容器
輸送
特に考慮すべき点はない。
作業員被曝管理のため、放射性物質が高濃度となる吸着ヤ
モニタリング
ードを線量モニタで監視
副産物の特徴
・飛灰脱水ケーキ
発生する副産物
・Cs 濃縮吸着材
・固化塩
特になし
副産物に関する課題
コスト
イニシャルコスト
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
段階
実施事例
実用化に向けて必要
な事項
会社名:株式会社神鋼環境ソリューション
連絡先
部署名:RD プロジェクト室
電話番号:
(03)-5739-6571
最終更新日
備考
2013.10.2
灰処理技術
C-3
東京パワーテクノロジー株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
プルシアンブルーを用いた福島県汚染物減容化のための実
技術名称
証プラント
福島県の放射能汚染物は増加傾向にあり、その保管場所が問
題となっている。本研究ではバイオマスボイラーシステムを
視野に入れた燃焼設備を用いて放射能汚染物から灰に減容
化し、その灰から水溶解性の放射性セシウムを抽出しプルシ
アンブルーに固定化することで、さらに減容化することを目
的とした実証プラントを設計・開発した。さらに本プラント
を用いて、福島県の川内村において実証試験を行った。結果、
バグフィルターに高い放射能の灰が得られることが分かっ
た。さらに灰中の放射性セシウムの 70 %ほどが水に抽出で
%
き、そのすべてをプルシアンブルーで回収できることを確認
した。
概要
対象とする灰
主灰
飛灰
本技術の適用対象
100 以上 8,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
8,000 以上 100,000 未満
(100,000)
20kg/1バッチ
対応できる物量範囲
木質系(楢、こなら)
性状
バイオマスボイラー灰(C,O,K,Ca)
成分
本技術の
特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
セシウムの吸着の選択性が高い
そのほかの特徴
遮蔽
飛散防止
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
特徴
仮置き場にドラム缶保管
保管・容器
輸送
モニタリン
グ
)
溶出防止
副産物の特徴
発生する副産物
副産物に関する課題
コスト
イニシャルコスト
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
添付パンフレット参照
段階
実施事例
1.抽出条件の最適化
2.処理後の液および固体成分
実 用 化 に 向 けて 必 要
評価 3.大規模処理への検討
な事項
会社名:東京パワーテクノロジー株式会社
連絡先
部署名:原子力事業部 除染廃棄物対策グループ
電話番号:
(03)-6372-7195
最終更新日
備考
2013.10.1
環境放射能除染学会 第2 回研究発表会
プルシアンブルーを用いた
P-061
C-3
福島県汚染物減容化のための実証プラント
1
公隆 ,
1
浩,
1
寿,
1
顕,
1
達也 ,
1
明子 ,
1
Durga ,
南
小川
田中
髙橋
内田
北島
Parajuli
1
1
2
2
2
2
2
川本 徹 , 伯田, 幸也 , 山口 真樹 , 長田 光雄 , 大竹 伸昭 , 佐藤 秀一 , 上村 竜一
1 産業技術総合研究所、2 東電環境エンジニアリング
研究の概要
福島県の放射能汚染物は増加傾向にあり、その保管場所が問題となっている。本研究ではバイオマスボイラーシステムを
視野に入れた燃焼設備を用いて放射能汚染物から灰に減容化し、その灰から水溶解性の放射性セシウムを抽出しプルシア
ンブルーに固定化することで、さらに減容化することを目的とした実証プラントを設計・開発した。さらに本プラントを用いて、福
島県の川内村において実証試験を行った。結果、バグフィルターに高い放射能の灰が得られることが分かった。さらに灰中の
放射性セシウムの70 %ほどが水に抽出でき、そのすべてをプルシアンブルーで回収できることを確認した。
焼却設備結果 (放射能汚染灰回収)
実証プラント
焼却設備
バイオマスボイラー
サイクロン バグフィルター
o
o
150
C
400 ~ 600 C
o
230 C
200 oC
バグフィルター
サイクロン
一次燃焼炉
バイオマス
ボイラー
熱交換器
二次燃焼炉
Ash1
Ash2
1000 ~ 1200 oC
HEPAフィルター
排気ファン
排水処理設備
抽出設備
吸着設備
Ash3
Ash4
500 ~ 600 oC
木質汚染物 465 kg 焼却時
灰の名称 回収量 [kg] 放射性セシウム濃度[Bq/kg]
Ash1
0.52
42700
Ash2
0.06
106800
Ash3
0.41
87800
Ash4
0.36
217000
抽出設備結果 (抽出率)
Ash1: 0.26 kg とAsh2: 0.03kg を80 ℃ 50Lの水で抽出
所定時間循環
P
抽出液
調圧弁にて加圧
調圧弁
灰分離膜
吸着設備結果
プルシアンブルー
H2O
約0.5nm
H2O
Cs+
抽出槽
粒状体
不織布
Fe- CN– Fe – NC – Fe
Cs+
内部空孔への
水和Csイオン吸着
セシウムの吸着の
選択性が高い
抽出液回収
循環ポンプ
様々な形状の
吸着材を開発
通水量 カラムそれぞれに20L
放射性セシウム 検出下限値以下
シアン溶出 1ppm 以下
鉄の溶出 1ppm 以下
抽出液の
放射性セシウム濃度測定
循環時間 放射性セシウム濃度
抽出率
[min]
[Bq/L]
[%]
30
261
60
285
71
77
今後の展開
・抽出条件の最適化
・処理後の液および固体成分評価
・大規模処理への検討
http://www.aist.go.jp/
灰処理技術
C-4
DOWAエコシステム株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
技術名称
(
封入
非溶融)
成形)
磁性除染材による飛灰の洗浄減容化
鉄母材にフェロシアン化合物を修飾したセシウム吸着材
概要
を飛灰とともにスラリー化・攪拌したのち、セシウム吸着
材を磁力選別で回収する飛灰の除染技術。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
100,000 以上
放射能濃度(Bq/kg)
(注:浄化の目標レベルに応じていずれの濃度でも利用で
きるが、飛灰の洗浄によるセシウム除去率は 80~90%程度
である。)
スラリー攪拌と磁力選別・固液分離のスケールアップによ
対応できる物量範囲
り、日量数トンの飛灰処理プラントは容易に設計できる。
性状
飛灰を 5~10 倍の水でスラリー化して浄化を開始する。
成分
飛灰中の水溶性セシウムを除去する。
除去
本技術の特徴
セシウムの挙動
分離
濃縮
(飛灰中の水溶性セシウムを吸着材に移行させて分離すること
で飛灰から除去する。放射性セシウムは除染材に濃縮される。
)
除染材とともにスラリー攪拌することで、飛灰を水のみで
洗浄する場合よりもセシウムの除去率が高く、浄化飛灰の
そのほかの特徴
セシウム溶出が低い。除染材は鉄を母材とした凝集粒子で
あり、一般的な磁力選別機で容易に選別できる。フェロシ
減容・減量
遮蔽
飛散防止
溶出防止
特徴
その他(具体的に
生成物の
取扱
処理後生成物の特
徴
アン化物は pH11 以下では安定(不溶性)である
)
保管・容器
磁性除洗材を遮蔽容器に密封して保管する。
輸送
一般的なハンドリングルールに従う。
モニタリング
一般的な放射線管理ルールに従う。
副産物の特徴
磁力選別で回収された除染材
発生する副産物
付着水による重量増については改良の余地がある。
副産物に関する課題
攪拌・磁選と固液分離で構成され特殊な装置は用いない。
コスト
イニシャルコスト
プラント規模により数百万円~数千万円。
規模により変動するが、飛灰トン当たり 10 万円未満
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
kg規模での性能確認を完了している。
実施事例
段階
発生事業場毎に異なる飛灰に混合された重金属キレート
実用化に向けて必要
剤、固化剤や、焼却排ガス処理薬剤等により、本技術を適
な事項
用した場合の効果に影響が生じないことを実証。
会社名:DOWAエコシステム株式会社
連絡先
部署名:環境技術研究所
電話番号:
(03)6847-1230)
最終更新日
備考
2013.9.30
C-4
磁性除染材による飛灰の洗浄減容化
2013年6月
DOWA エコシステム株式会社
技術ターゲット
• 飛灰中の水に溶けやすい放射性セシウムを飛灰か
ら分離する。
• 処理後の飛灰の放射能濃度を埋立可能なレベルま
で低減させる。
• 処理後の飛灰からのセシウム溶出が改善されるた
め、最終処分場の浸出水への拡散リスクが大幅に
改善される。
• 分離された放射性セシウムは吸着剤に回収・濃縮さ
れ、減容化される。
• 吸着材が磁着することで、容易に固固分離・固液分
離、回収吸着材のハンドリングができる。
2
吸着材の活用法
A:飛灰の洗浄水を吸着材で浄化する
飛灰の洗浄水を吸着材で浄化する
B:飛灰と吸着材を混合攪拌する
飛灰と吸着材を混合攪拌する
水
水
飛灰
飛灰
吸着材
固液分離
浄化飛灰
洗浄水
磁力選別
吸着材
固液分離
浄化飛灰
吸着材
カラム吸着も
可
排水
固液分離
吸着材
排水
特徴: より多くのセシウムを溶解(吸脱着平衡シフト)
浄化飛灰の付着水にセシウムを含まない
混合攪拌に耐える磁性吸着材を開発した
3
洗浄・減容化フロー例
用水
飛灰
5~10m3
磁選機
1t
(20,000Bq)
中和剤
磁着水洗灰
pH < 10.5
保管
磁性除染材
撹拌槽
~100kg
(<10,000Bq)
5~10kg
磁選機
磁性除染材
保管
容器
FP
クッション
タンク
指定廃棄物
(特定廃棄物)
~15kg
(>100,000Bq)
ろ液
pH調整・放流
ケーキ(灰)
一般処分場にて埋立処理
600kg
(<4,000Bq)
4
主要設備イメージ(0.5t/batch)
主要設備イメージ(0.5t/batch)
12m
脱水ケーキ
(洗浄済み灰)
フィルタープレス 300L
本体:5340mm×2740mm
高さ:3650mm(2650+1000)
(使用済み
吸着剤)
8m
自動充填ライン?
磁選機
CT1
3
3m
塩酸槽
0.5m3
排水
(調整池)
用水
塩酸
ホッパー
フィーダー
ベルトコンベアー H:1.7m (5m/20°)
撹拌槽
3m3
CT2
3m3
飛灰
5
30,000
25,000
3~6時間の撹拌洗浄により
飛灰中の放射能濃度は約85%減少
(27,500Bq/kg→3,800Bq/kg)
20,000
15,000
10,000
5,000
準
間
(6
時
間
10
g)
撹
拌
12
時
間
吸
着
剤
1g
吸
着
剤
5g
標
撹
拌
3時
飛
撹
拌
1時
元
間
0
灰
脱水ケーキ放射能濃度[Bq/kg]
試験データ
※排水(ろ液)の放射能濃度は検出限界以下
※磁選物(使用済み磁性吸着剤)の放射能濃度は約500,000Bq/kg
6
磁性除染材の開発
・慈恵医大の基本特許をベースに、
DOWAグループが材開発している。
・比表面積の高い鉄材料に
フェロシアン化合物を修飾したもの。
当初性能
改良品性能
10,000Bq/g以上
同左
アルカリ耐性
pH<6
pH<11
磁選の容易さ
15,000G以上
5000G程度で可
混合攪拌により官能基が
剥離
飛灰との混合攪拌に耐える
セシウム吸着能
(工程排水10Bq/L相当)
攪拌耐性
7
今後検証すべき事項
・洗浄後飛灰の重金属溶出が埋立基準を超過しないこと
・洗浄ろ液の品質 特に鉛・亜鉛等の重金属類が排水基
準を超過しないこと
・放射性セシウムが濃縮した磁性材のハンドリング・保管
を適切に行うこと
8m
脱水ケーキ
(洗浄済み灰)
フィルタープレス 150L
本体:3620mm×2540mm
高さ:3725mm(2725+1000)
(使用済み
吸着剤)
100kg/batchの
の
試験プラントイメージ
5m
塩酸
0.3m
飛灰
排水
(調整池)
塩酸槽
撹拌槽
1m3
自動充填ライン?
磁選機
3
CT1
CT2
1m3
1m3
用水
8
C―5
灰処理技術
株式会社フジタ
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
焼却灰高効率洗い出し技術
技術名称
易溶出性の放射性セシウムを含有する焼却飛灰に対して、
散水と通気を最適に組み合わせた洗浄を行うことにより、
概要
従来比で約 1/10 の廃水量で機械力を用いた強制撹拌によ
る方法等と同等の洗い出し効果を得ることができる技術。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
5t/日以下
対応できる物量範囲
キレート処理済み飛灰もしくは乾灰
性状
放射性セシウム
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
排水量が液固比で 0.5 程度
そのほかの特徴
静置での洗浄のため脱水機不要(洗浄後済み飛灰の含水率
30~50%)
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
溶出防止
特徴
)
洗浄済み飛灰は基準(8,000Bq/kg)以下となるため現在の
保管・容器
管理型処分場に特定一般廃棄物として処分可能
特定一般廃棄物と同様
輸送
洗浄済み飛灰の放射能濃度・含水率を測定
モニタリング
副産物の特徴
洗浄廃水(高放射能濃度)
発生する副産物
高塩水中からセシウムを除く排水処理技術
副産物に関する課題
高線量汚泥の保管方法
実証試験にて検討中
コスト
イニシャルコスト
実証試験にて検討中
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
カラム試験結果
(本手法(散水・通気法)の液固比約 0.5)
洗浄による飛灰中放射能濃度の低減効果
実施事例
段階
飛灰中放射能濃度
飛灰中放射能濃度(Bq/kgDW)
25,000
20,000
15,000
10,000
5,000
0
洗浄前
環告13号法
(強制攪拌)
散水・通気法
前処理(破砕・水分調整等)の仕様
実用化に向けて必要
実施規模での性能検証
な事項
(平成 25 年度除染技術実証事業にて実証試験中)
会社名:株式会社フジタ
連絡先
部署名:建設本部環境エンジニアリングセンター土壌環境部
電話番号:
(03)-3796 -3204
最終更新日
備考
2013.9.19
灰処理技術
C-6
三菱製紙株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
磁性吸着剤
技術名称
焼却灰のうち、主に飛灰が処理対象。水洗することによ
り放射性セシウムを抽出し、磁性吸着剤にて吸着・濃縮す
概要
る。吸着剤を再利用するシステムを組めば、任意の濃度に
放射性セシウムを濃縮することが可能。
対象とする灰
主灰
飛灰
本技術の適用対象
100 以上 8,000 未満
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(一般廃棄物焼却飛灰 500Bq 程度の実績あり。)
10t/日前後/機(飛灰洗浄システムの処理量に依存)
対応できる物量範囲
細粒に破砕できる状態のものであれば可。
性状
なし。
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
他の成分の影響を受けにくく、放射性セシウムを選択的に
そのほかの特徴
吸着・濃縮できる。
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
溶出防止
特徴
)
特になし
保管・容器
特になし
輸送
受け入れ段階及び処理後に放射能測定。
モニタリング
副産物の特徴
吸着剤、水
発生する副産物
使用後の吸着剤の保管方法。
副産物に関する課題
水の処理方法。
コスト
イニシャルコスト
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
処理フローの実証実験を実施。トンスケールで処理でき
ることを確認した。
実施事例
段階
実証済みの各プロセスを組合せ、実用的な飛灰洗浄シス
テムを確立すること。
実用化に向けて必要
別途遮蔽対策等の措置が必要。
な事項
会社名 三菱製紙(株)
連絡先
部署名 機能材事業部 事業化推進室
電話番号:
(03)-5600-1471
最終更新日
備考
2013.6.19
C-6
Confidential
Cs用磁性吸着剤
三菱製紙(株)
2種の吸着剤に磁性を持たせた磁性吸着剤を開発。
2種の吸着剤に磁性を持たせた磁性吸着剤を開発。
1)ゼオライト型
300kgを製造し実証実験に提供。
300kgを製造し実証実験に提供。
2)フェロシアン化鉄型
300kgを製造し実証実験に提供。
300kgを製造し実証実験に提供。
いずれも製造は安定しています。
いずれも製造は安定しています。
Confidential
飛灰溶出液からのCs除去(その1)
1~2万Bq/kgの飛灰を水洗して得られる高濃度溶出液磁性吸着剤を加え、60分
撹拌後に磁気分離を行います。容器に残った吸着剤には溶出液を新たに加え、同
様の処理を繰り返します。
高濃度溶出液の繰り返し処理
【Bq/kg】
2500
新たに溶出液を加えて再度
2000
取り出し
1500
1000
処理前 吸着 測定
500
回
0
初期値
1
2
3
4
この時点で吸着剤の放射能濃度は85万Bq/kgになります。
溶出液に含まれるCsの96%が吸着、回収されています。
吸着されずに水相に残ったCsは(その2)で示す
第二段目の処理で除きます。
5
6
7
8
9
10
Confidential
飛灰溶出液からのCs除去(その2)
低濃度溶出液からのCs除去
(その1)の高濃度溶出液処理で得られた20
0Bq/kg程度の低濃度溶出液に磁性吸着
剤を加えます。
約60分で10Bq/kgになります。
【Bq/kg】
180
160
140
120
100
80
60
40
20
0
0
20
40
60
80
【分】
120
100
低濃度溶出液の繰り返し処理
【Bq/kg】
撹拌時間を10分に固定し、(その1)と同様
の繰り返し処理を行いました。処理時間の短
さを考慮すれば、まずまず安定した処理が
可能になっていると考えています。
200
160
120
80
40
回
0
初期値
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
Confidential
処理後の飛灰溶出液と飛灰
溶出水の含有成分について
これまでの実験では、吸着剤処理後
の溶出液から、有害成分は検出され
ていません。
万一、飛灰に溶出性の有害物質が
含まれていても、これらを吸着する磁
性吸着剤を併用することにより除去
できます。
Cd、有機リン、Pb、Cr(VI)、
As、Hg、Se、B、F、シアン
分析の結果、規制値以下
ハロゲン系溶媒、PCB、農薬、
ベンゼン、アンモニア性窒素
未分析
(おそらく焼却で分解)
pH、BOD、COD、Cu、Zn、溶
解性Fe、溶解性Mn、Cr、リン
分析の結果、規制値以下
温度、外観、透視度、臭気、SS
問題なし
有害物質
環境項目
処理後の飛灰からの再溶出実験
水洗後の飛灰に残留したCsは再溶
出しません。
ロット1
ロット2
核種
放射能濃度
Bq/kg
I-131
Cs-134
Cs-136
Cs-137
Cs合計
I-131
Cs-134
Cs-136
Cs-137
Cs合計
不検出
不検出
不検出
1.0
1.0
不検出
不検出
不検出
1.4
1.4
(JIS K0058-1有姿
撹拌試験の結果)
Confidential
実証実験のフロー
吸着剤は所定放射能
濃度になるまで繰り
返し使用する
1)フィルター・プレス
2)中和
吸着剤再利用
吸着剤投入 磁気分離
飛灰搬入
と溶出
溶出液
洗浄済み飛灰
溶出液
使用済み
吸着剤
吸着剤は所定濃度を超
えたら系外へ
【実証実験】
実証実験】
・福島県内にて実施。
・汚染飛灰を水洗し、溶出した放射性Csを上記の吸着剤で回収するフローを実証。
・汚染飛灰を水洗し、溶出した放射性 を上記の吸着剤で回収するフローを実証。
・飛灰をトンスケールで搬入して処理ができることを確認。
灰処理技術
D-1
株式会社北川鉄工所
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
ペレガイアミキサ
技術名称
多段ナイフ型ローターの高速回転により材料を細かくほ
ぐし、造粒する。スウィング式ブレードにより圧縮とかき
概要
上げを繰り返し、材料同士を均一に練り込む。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
1バッチ当り最大1000リットル
対応できる物量範囲
20㎜アンダー品
性状
焼却主灰・飛灰
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(固定化)
遠隔コントロール・無人化・自動洗浄装置対応が可能
そのほかの特徴
減容・減量
遮蔽
飛散防止
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
特徴
)
フレコンパック 遮蔽保管ヤード
保管・容器
輸送
モニタリング
溶出防止
副産物の特徴
装置洗浄濁水
発生する副産物
混練水として再利用
副産物に関する課題
VZ-1000F \22,000,000- ※ミキサ本体のみ
コスト
イニシャルコスト
セメント量による
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
宮城県・石巻ブロック震災瓦礫焼却主灰造粒固化設備 宮
城県・南三陸ブロック震災瓦礫篩い下/津波堆積汚泥/焼却
主灰造粒固化設備 宮城県・気仙沼ブロック震災瓦礫焼却
主灰/津波堆積汚泥造粒固化設備
実施事例
H23年度の経済産業
省・震災復興技術イノベーション創出実証研究事業・福島
段階
県田村市においての実証設備。 全国製紙工場バイオマス
ボイラー主灰造粒固化設備
埼玉県彩の国循環工場焼成
灰造粒固化設備
内張り材・ブレード等の消耗品に関する安全なる交換作業
の方策。 固化付着物ハツリ作業における安全性の確保。
実用化に向けて必要
ミキサ内を負圧にするための集塵装置に関するバグフィ
な事項
ルター等の安全なる交換作業の方策。
会社名:株式会社北川鉄工所
連絡先
部署名:産機事業部 環境推進室
電話番号:
(0847)-40-0545
最終更新日
2013.6.17
ミキササイズ 3タイプ 60/500/1000
備考
ペレガイアミキサ造粒品の特徴
従来型混練機(まぶし状態の処理物)
混練工程が十分で無い為、造粒物に固化材が分散しないため
未混練部が発生し、吸水により再汚泥化します。
混練性が悪いと固化材添加率が増加し、ランニングコストが
アップします。
ペレガイアは混練による均一造粒
ペレガイアの場合、混練性能が非常に高く、
固化材と処理原料とが内部まで均一に混練
された状態となります。
混練性が良いと固化材添加率の最適化が
実現でき、ランニングコストを逓減
できます。
吸水による再汚泥化なし
ペレガイアミキサの構造について
アームのスイング動作について
正転時には底の材料を
かき上げる役目をし、逆
転時には底面に押し付
け圧縮しながら、固化材
を練り込みをします。
ローターの軌道について(遊星攪拌運動)
ローター自体が自転し
ながら公転する遊星軌
道をとりながら可変速
動作にて、材料のほぐし
→混練→造粒を行いま
す。
灰処理技術
会社名
D-2
クニミネ工業株式会社
造粒による汚染焼却灰等の安定化技術
技術名称
焼却灰のうち、特にセシウム溶出率の高い飛灰に対し、固
化剤、吸着剤等を添加し加水混練した後、ブリケッティン
グマシンにより圧縮造粒する。造粒物は不透水となり、放
概要
射性セシウムを溶出率 25%に安定化し、最終処分時の安全
性を高める。8,000Bq/kg 未満の焼却灰であれば、溶出水が
国の暫定排水基準を満たす事が可能。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
3t/h 前後/機
対応できる物量範囲
異常な高水分ないし 10mm 以上の金属片等が含まれない事
性状
特に制限は無い
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(現位置での安定化)
8,000Bq/kg 未満の焼却灰造粒物であれば、最終処分時遮
そのほかの特徴
蔽・隔離層の設置を省略する事も可能。
減容・減量
遮蔽
飛散防止
溶出防止
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
特徴
)
特に無し
保管・容器
特に無し
輸送
最終処分場の排水モニタリングは必要となる。
モニタリング
副産物の特徴
無し
発生する副産物
無し
副産物に関する課題
約 2 億円(処理量 3t/h、電気・配管・建屋含まず)
コスト
イニシャルコスト
55 円/kg 程度
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
実施事例
段階
イニシャルコスト低減のため、既存の飛灰処理施設(キレ
実用化に向けて必要
ート処理、セメント固化処理)と、造粒工程の連結の検討
な事項
が必要。
会社名:クニミネ工業株式会社
連絡先
部署名:事業創造部
電話番号:
(03)-3866-7251
最終更新日
備考
2013.9.20
D-2
造粒による
汚染焼却灰等の安定化技術
クニミネ工業株式会社
福島第一原発事故に伴い
発生した焼却灰の問題点
焼却灰の飛散・流出、放射性セシウム溶出による再汚染の不安
焼却灰に含まれる放射性セシウムを安定化する対策が必要
指定廃棄物処理の方針
○8,000Bq/kg以上ー指定廃棄物(
以上ー指定廃棄物(国が処理
以上ー指定廃棄物(国が処理)
国が処理)
●うち100,000Bq/kg以上
以上
●うち
福島県内―中間貯蔵施設を新設し保管(
福島県内 中間貯蔵施設を新設し保管(30年)
中間貯蔵施設を新設し保管( 年)
福島県以外ー各県に遮断型最終処分場を新設し処分
●8,000~
~100,000Bq/kgー管理型最終処分場に遮蔽層等
ー管理型最終処分場に遮蔽層等
必要な処置を講じ処分(新設の場合は遮断型)
○8,000Bq/kg以下
以下ー特定一般廃棄物・特定産業廃棄物
以下ー特定一般廃棄物・特定産業廃棄物
(自治体が処理)
○廃棄物処理法に加え、特措法上乗せ基準対応が必要
○8,000Bq/kg以下飛灰埋立地の暫定排水基準超過が発生
○グレーゾーン(6,000~8,000Bq/kg)の処分場受入拒否
リスク対策が必要・・・自治体の負担増
抽出された課題と対策
○抽出された課題・・・8,000Bq/kg以下の焼却灰安定化
焼却灰に含まれる放射性セシウムの安定化
焼却灰の減容化による保管スペースの確保
できる限り簡易にできる対策は?
既存技術である、造粒技術を応用した焼却灰の安定化・減容化を
開発 (特開2013-79810)
造粒処理フロー
混合工程
造粒工程
分級工程
焼却灰
アンダーサイズ
添加剤
水
ブリケットマシン
造粒処理物
原料
回転方向
圧力
保管容器に詰め、貯留
造粒処理物
焼却灰減容化のコンセプト
○焼却灰・・・比較的細かい粒子の粉体
⇒ 粒子間に多くの空隙が存在
造粒操作により圧縮・脱気し物理的に減容する
○減容化を確実にする為に
●固化剤添加・・・造粒処理物を硬化し、崩壊による容積
増大を防止
●ベントナイト添加・・・造粒処理時に結着材として働き、
成形性・処理効率を向上させる
放射性Cs安定化のコンセプト
放射性 安定化のコンセプト
○放射性セシウムの拡散原因 ⇒ 飛散、溶出
物理的に拡散原因を押さえ込んでしまえば良いのでは?
●固化剤添加・・・造粒処理物を硬化し飛散を防止
●ベントナイト添加・・・造粒処理物を不透水とし溶出を防止
添加剤量を抑制し、廃棄物量増加を極限
造粒処理物の安定化イメージ
移動水
Cs
移動水の大半は
粒の表面を流れ
る。
Cs
造粒物の透水係数が小さい
ので、粒中に容易に水が浸
入しない。
=Cs溶出を抑制!
溶出を抑制!
Cs
粒が硬く容易に崩れない。
=Csを含む灰を飛散・流出
を含む灰を飛散・流出
させない!
造粒試験条件
配合(wt%)
下水焼却灰
(模擬汚染)
汚染飛灰
ベントナイト
セメント
ゼオライト
加水
ブランク
―
100
―
―
―
3
COLD試験 HOT試験① HOT試験②
90
―
―
―
4
4
2
15
90
4
4
2
8
90
4
4
2
8
○下水焼却灰(模擬汚染)・・・Cs-133濃度1mg/kgに調整
○汚染飛灰・・・約4,000Bq/kg
試験状況①
混合工程
造粒工程
分級工程
焼却灰
アンダーサイズ
添加剤
水
造粒処理物
試験状況②
造粒処理物
HOT試験配合
ブランクでは成形性が悪い
ブランク配合
試験状況③
水中崩壊性試験
○造粒処理物を水中に浸漬し24H後の状況を観察する
HOT試験配合
ブランク配合
直後
24H後
崩壊せず
崩壊
試験状況④
溶出試験
※JIS K0058-1準拠
かさ密度試験
(溶出時間:24h)
○10L容器に充填した
試料重量を測定
放射能測定器:テクノエーピー社製TN300B
試験結果
配合
かさ密度
(参考)
ブランク COLD試験 HOT試験① HOT試験②
(飛灰100%)
飛灰単体
1.18
1.04
1.15
1.08
0.96
※フレコン密度
うち飛灰が
占めるかさ
密度
水中崩壊性
(24h)
Cs溶出量※
(Bq/L)
1.14
0.96
―
0.85
1.37
×(崩壊)
◎
323.5
0.001mg/L
※Cs-133
Cs-137:217.8
Cs-134:105.7
Cs溶出率
(%)
78.7
5.3
◎
◎
―
飛灰単体は
4,171Bq/kg
82.1
62.2
Cs-137: 56.9
Cs-134: 25.2
Cs-137: 42.0
Cs-134: 20.2
23.1
18.5
―
※溶出試験:JIS K0058-1準拠 (溶出時間:24h)
・飛灰の共存イオン(Ca、K等)の影響で、HOT試験溶出率が高まった
・ゼオライト添加量増で溶出率低下可能
まとめと今後の課題
まとめ・・・安定化効果について
○飛灰放射能4,000Bq/kg程度であれば、暫定排水基準(150Bq/L)※を満たす
※
○ゼオライト添加に伴い不溶化が促進⇒10%添加なら8,000Bq/kg近辺の飛灰でも排水
基準を満足する可能性があるが、廃棄物容積が増加する懸念がある
今後の課題
清掃センターへの造粒工程組込み提案
清掃センター既設の飛灰固化処理工程下流への組込みを想定
(既存設備活用によるイニシャルコスト低減)
極力パッケージ化した設備とする予定
より簡易な圧縮固化方法の検討
灰処理技術
E-1
株式会社 安藤・間
会社名
化学的処理
加熱分離 ( 溶融
非溶融)
非加熱分離( 洗浄)
拡散防止 ( 造粒)
物理的処理
( 封入
成形)
放射能汚染焼却灰の減容固化技術
分類
技術名称
除染作業等で発生する汚染焼却灰(主灰、飛灰)にセメン
ト等の固化材と少量の水を添加し混練した後、高周波の外
部振動を用いて、粉体状から塑性流体状に変化(流体化)さ
せて密実に固める技術。焼却灰を減容し、安全かつ可搬
性・収納性に優れた固化ブロック、固化盤を製造できる。
概要
本技術の適用対象
主灰
飛灰
当該固化技術の適用には、必ず飛灰が必要となる。飛灰に
対象とする灰
主灰を混合したものへの適用も可能であるが、主灰の混合
質量は飛灰と同程度までである。
(対象焼却灰:飛灰 100wt%
~飛灰:主灰=50wt%:50wt%)
100 以上 8,000 未満
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:200~23,000 Bq/kg 程度の実績あり。
)
固化ブロック製造:60 t/日(プラント 1 ユニット当り)
対応できる物量範囲
固化盤製造:220t/日(プラント1ユニット当り)
一般的な飛灰、主灰であれば性状は問わないが、飛灰について
性状
は、粒子形状が球型に近い方が減容効果、固化体強度が大きい。
本技術の特徴
成分
一般的な飛灰、主灰であれば、成分は問わない。
セシウムの挙動
除去
分離
濃縮
(遮水性の高い固化体とすることで浸出・溶出量低減)
そのほかの特徴
固化後の体積減容率:-30%(キレート処理後の飛灰に対して)
固化体の強度は 4~8N/mm2:数十段積んでも問題のない強度
固化体の透水係数は 10 の-9 乗(cm/s)オーダー:雨水等が容易
に浸透しない。廃棄物処分場等の粘土遮水層の値より小さい。
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
特徴
保管・容器
輸送
モニタリング
減容・減量
遮蔽
飛散防止
溶出防止
その他(具体的に
)
固化体(固化ブロック、固化盤)
固化体の空間線量率はほとんど低下しない。(減容分と同じ体積
だけ、銅スラグ等の高密度材料を添加すると 30%低下する。)
固化体の空間線量率はほとんど低下しない。(減容分と同じ体積
だけ、銅スラグ等の高密度材料を添加すると 30%低下する。)
副産物の特徴
発生する副産物
コスト
イニシャルコスト
下記ランニングコストにイニシャルコスト(製造プラン
ト、施工機械等)を含む
ランニングコスト
固化ブロック:20,000 円/ton から(処理量 30,000ton 程度以上)
固化盤:12,000 円/ton から(処理量 50,000ton 程度以上)
特になし。
特になし
副産物に関する課題
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
実証工事の状況を以下に示す。実証工事では飛灰および
飛灰+主灰(質量比 1:1)を用いて矩形ブロック(0.7m 角)
および固化盤(縦 0.9×横 0.9×厚 0.3m)を製造した。減
容率、強度、透水係数、密度ともに室内試験とほぼ同様の
性状が得られた。
段階
実施事例
(a)ブロックの打込み
(c)製造後のブロック
(b)固化盤の打込み
(d)製造後の固化盤
実証工事の状況
実用化に向けて必要
な事項
連絡先
最終更新日
備考
中間貯蔵施設への保管を鑑み、高濃度の汚染焼却灰で固化ブロ
ックを製造する場合には、作業員や運転員の被爆を低減するた
め、ブロック製造プラントの自動化が必要となる。
会社名:株式会社 安藤・間
部署名:技術本部環境開発部
電話番号:
(029)-858-8825
2013.10.3
E-1
放射能汚染焼却灰の減容固化技術
技術概要
除染等で収集された可燃物を焼却した際に発生する汚染焼却灰に、固化材と少量の水を添加し、外部振動を
用いた特殊固化技術(超流体工法※)で密実に固めることで、焼却灰を減容し、安全かつ可搬性・収納性に優
れた固化ブロック、固化盤を製造する。( 本成果は「環境省 平成 24 年度除染技術実証事業」の一部である)
※超流体工法・・・少量の水とセメントで練り混ぜた灰類に高周波の外部振動
を加え、パサパサの粉体状からプリン状に変化させて締め固める特殊工法で、
①灰を密実に固め容積を低減する
②練り混ぜによる余剰水が発生しない、等の利点を有する。
焼却灰混練物
流体化
加振
減容試験
焼却灰(飛灰)の嵩容積に対する固化体の体積減容率を評価
減容率 (%)=( 落下締固め後焼却灰嵩容積−固化体容積 ) /落下締固め後焼却灰嵩容積 ×100
水
セメント
添加
鋼製
円筒容器
4回
落下
100
(mm)
①灰の自由落下投入・擦り切り
超流体工法
従来工法
②焼却灰の落下衝撃による締固め
減容率
230
セメント添加率Cと減容率
加振
飛灰
③混練
④混練物全量移し替え
⑤流体化後(減容)
模擬固化体の製造
飛灰
飛灰D
飛灰E
減容率 15 ∼ 35%(平均 27%)
:約 3 割の減容効果
( 従来工法 ( 流動性モルタル )に比べ 5 倍以上に向上)
固化体の利用イメージ
固化ブロック
固化ブロック製造
製造されたブロック(0.7m角)
中間貯蔵施設に積み上げ保管
( 可搬性に優れ、スペースを無駄なく利用)
固化盤
固化盤製造
製造された固化盤(0.9×0.9×0.3m)
・模擬固化体の減容率 26%:室内減容試験結果と同等の減容率を確認
・模擬固化体の強度 4 ∼ 8N/mm 2 :数十段積んでも問題のない強度
・模擬固化体の透水係数 10 ー9(cm/s)オーダー:雨水等が容易に浸透しない遮水性
最終処分場に流体化打設
( 任意形状に固化、スペースを無駄なく利用)
期待される効果
焼却灰に超流体工法を適用することで、減容効果に優れ、十分な強度を有し、雨水等が容易に浸透しない固化
体が製造できる。この固化体は、可搬性・収納性に優れていることから、中間貯蔵施設や最終処分場などの限
られた空間をより有効に利用できる。
E-1
放射能汚染焼却灰の減容固化技術(その2)
技術概要
除染等で収集された可燃物を焼却した際に発生する汚染焼却灰を、
「超流体工法」で減容固化する際に、ゼオライト ※1 や高密度材
料である銅スラグ ※2 を添加して、焼却灰固化体からの放射性物質の溶出や放射線量を低減する。
( 本成果は環境省:平成 24 年度除染技術実証事業の一部である)
※1 ゼオライト・・・結晶構造中に大きな空隙を有する鉱物の総称。イオン交換、触媒、吸着材料として利用されている。
※2 銅スラグ・・・銅の精錬過程で副産する化学的に安定した砂状の材料。3.5g/cm 3 程度の密度を有する。
ゼオライトによる放射性セシウムCsの溶出抑制
焼却飛灰を固化する際に、粉末状のゼオライトを灰質量の10∼20%添加すること
で、減容率を15∼20%確保しつつ、焼却灰からの放射性Csの溶出率を数%まで低減
できることを確認。
焼却灰固化供試体
溶出率(%)=焼却灰、固化体からのCs溶出量(Bq/L)/焼却灰、固化体の
放射能濃度(Bq/kg)×溶出試験液固比(=10(L/kg))×100
100
87
86
(焼却灰に水、セメント、ゼオライトを添加して固化)
固化体のセメント添加率
80
かくはん装置
溶出率(%)
C=20%
60
タンク
40
溶媒
20
かくはん翼
15
7
0
飛灰
固化体を2mmアン
ダーに破砕した試料
現場コア固化体
(有姿)
試料
(焼却灰固化体)
3
ゼオライト10%添加 ゼオライト20%添加
固体化
(有姿)
固体化
(有姿)
JIS K 0058
溶出試験(有姿条件)
の状況
1(有姿条件)に準拠した溶出試験
高密度材料(銅スラグ)による空間線量率の低減
焼却飛灰を固化する際に、銅スラグを灰体積の 10 ∼ 60% 添加することで、減容しつつ空間線量率を低減できることを確認。
なお、減容可能分のほぼ全てを銅スラグで置き換えた場合 ( 減容率≒0, 銅スラグ添加率 60%) の空間線量率はもとの飛灰の値
に対して約 30% 低減できることを確認。
減容率
40
減容率(%)
1.000
セメント添加率C=15%
空間線量率(μ Sv/h)
50
30
20
10
0
0.800
10
20
30
40
50
60
銅スラグ添加率(%)
減容率(%)=(締固め後焼却灰嵩容積−固化体容積)
/締固め後焼却灰嵩容積×100
70
超流体(銅スラグなし)
超流体(銅スラグ混入)
0.600
飛灰の空間線量率=0.49
0.400
0.200
0.000
0
空間線量率
0
10
20
30
40
50
60
70
銅スラグ添加率
(%)
銅スラグを60%添加した場合、飛灰のみの値に対して30%低減
期待される効果
雨水等が浸透しても放射性 Cs がほとんど溶出しない固化体とすることで、中間貯蔵施設や最終処分場などの安全性が大きく向
上する。また、焼却灰の嵩容積を増やすことなく空間線量率を低減させた固化体とすることで、焼却灰の貯蔵・処分に係る被ばく
等の作業安全性が向上する。
灰処理技術
E-2
株式会社北川鉄工所
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
スターラーミキサ
技術名称
焼却飛灰をドラム缶内に充填し、セメント等の固化材で固
化する工法に使用する装置。このミキサは、高速対流翼(自
概要
転)と、低速攪拌翼とを備えて、両者は自転だけでなく公
転することにより緻密に密閉容器内において混合固化処
理を行う。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
1バッチ当り約200リットル
対応できる物量範囲
粉体
性状
焼却飛灰
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(固定化)
遠隔コントロール・無人化・自動洗浄装置対応が可能
そのほかの特徴
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
特徴
遮蔽用ドラム缶
保管・容器
輸送
モニタリング
)
溶出防止
副産物の特徴
装置洗浄濁水
発生する副産物
混練水として再利用
副産物に関する課題
\11,000,000- システム構成による
コスト
イニシャルコスト
セメント量による
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
H23年度の経済産業省・震災復興技術イノベーション創
出実証研究事業・福島県田村市においての実証設備。 原
子力発電所内放射能汚染物固化処理設備。
実施事例
段階
攪拌羽他の消耗品に関する安全なる交換作業の方策。
実用化に向けて必要
な事項
会社名:株式会社北川鉄工所
連絡先
部署名:産機事業部 環境推進室
電話番号:
(0847)-40-0545
最終更新日
備考
2013.6.17
<スターラーミキサ処理工程の概要>
①予めドラム缶内に水を投入
②ドラム缶を上昇させて、密閉状態で上部より固化材を投入する
③密閉状態で上部より廃棄物を投入する
④翼の界面部分に付着した付着物を再上昇させて廃棄物中で攪拌除去する
⑤混合終了後、翼を停止してドラム缶下降
⑥ドラム缶を上昇させて、密閉状態でドラム缶内面、翼を洗浄
設備全景
攪拌機・材料投入口
テーブルリフター式昇降装置
遮蔽用ドラム缶
灰処理技術
E-3
株式会社北川鉄工所
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
ジクロスミキサ
技術名称
原料を相対する2本の連続ブレードが交互に奥底から持
ち上げながら、左右に移動させ分散させる。ブレード形状
概要
が原料にうねりを発生させ、クロスさせることにより、原
料同士をぶつかり合わせ、剪断力を発生させる。排出は連
続ブレードであるため短時間で終了する。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
1バッチ当り最大3300リットル
対応できる物量範囲
60㎜アンダー品
性状
焼却主灰
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(固定化)
遠隔コントロール・無人化・自動洗浄対応が可能
そのほかの特徴
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
特徴
ブロック成形用型枠
保管・容器
輸送
モニタリング
)
溶出防止
副産物の特徴
装置洗浄濁水
発生する副産物
混練水として再利用
副産物に関する課題
WHQ-3300 \28,100,000- ※ミキサー本体のみ
コスト
イニシャルコスト
セメント量による
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
全国コンクリート製造工場
製造工場
実施事例
全国コンクリート二次製品
羽田D滑走路拡張工事
ク震災瓦礫不燃物固化工事
実用化段階
宮城県気仙沼ブロッ
敦賀原発3・4号機建設用現
地プラント
段階
内張り材・ブレード等の消耗品に関する安全なる交換作業
の方策。 固化付着物ハツリ作業における安全性の確保。
実用化に向けて必要
ミキサ内を負圧にするための集塵装置に関するバグフィ
な事項
ルター等の安全なる交換作業の方策。
会社名:株式会社北川鉄工所
連絡先
部署名:産機事業部 環境推進室
電話番号:
(0847)-40-0545
最終更新日
2013.6.17
ミキササイズ8タイプ
備考
60/120/550/1350/1700/2300/2800/3300 リットル
ZCROSS
ブレード(連続式)
軸のない
広い空間
WHQ
螺旋アーム
V車カバー
エアーシール
モータ
減速機
ゲートエアーシリ
ンダー用電磁弁
練混ぜに障害となる軸を取り除き、ドラム中央に広い空間を確保させたことにより、
投入材料が重力式と強制練り式をミックスしたダイナミックな動きで混練されます。
これにより短時間処理が可能となりました。
(生コン配合例:27-18-20Nで110B/Hを実現)
螺旋アームに取り付けられた連続ブレードによって発生するダイナミックな流動メカ
ニズムにより、材料同士がミキサー中心付近で強烈にぶつかりあいます。
(センタークロスミキシング方式)これにより練り性能が格段に向上しました。
(センタークロスミキシング方式)
( 100N以上の高強度コンクリートにも対応が可能 )
E-4
灰処理技術
清水建設株式会社
会社名
□化学的処理
□加熱分離 (□溶融 □非溶融)
分類
□非加熱分離(□洗浄)
□拡散防止 (□造粒)
☒物理的処理
(☒封入 ☒成形)
放射性物質を含む焼却灰のセメント固型化処理技術
技術名称
焼却灰に水とセメントを練り混ぜることにより、セメント
固型化物を製造する。管理型最終処分場での埋立て要件の
概要
「十分な強度」を満たすことが可能。セメント固型化によ
り焼却灰に対して、空間線量を 50%、水溶出率を 10%程
度に低減。セメント固型化による体積増はほとんどない。
対象とする灰
☒主灰 ☒飛灰
本技術の適用対象
☒100 以上 8,000 未満
放射能濃度(Bq/kg) ☒8,000 以上 100,000 未満
☒100,000 以上
1 日最大5袋(平均 3.5 袋)
対応できる物量範囲
粒径 10mm 程度以下
性状
一般的な主灰、飛灰であれば成分は問わない
成分
本技術の特徴
□除去 □分離 □濃縮
セシウムの挙動
表面線量率の減衰率 47%
そのほかの特徴
処理後の溶出率は 20%以下に低減
(表面線量率の減衰率 50%、処理後の水溶出率 10%程度)
特徴
☒その他
(セメント量 150kg/m3 以上、一軸圧縮強度 0.98MPa 以上)
生成物の
取扱
処理後生成物の特徴
□減容・減量 ☒遮蔽 ☒飛散防止 ☒溶出防止
保管・容器
フレコンバック充填
輸送
処理前の焼却灰と同等
モニタリング
処理前の焼却灰と同等
副産物の特徴
特になし
発生する副産物
特になし
副産物に関する課題
\82,000,000-(製造設備費:直接工事費)
コスト
イニシャルコスト
(製造プラント、破砕機、テント設置費用を含む)
\86,000-/袋(製造単価:直接工事費)
ランニングコスト
(資機材運搬費、品質管理費、試験費等は含まず)
段階
□研究開発段階 □実証試験段階 ☒実用化段階
平成 23 年度
放射性物質を含む焼却灰セメント固化処理等業務
段階
実施事例
処理能力の工場、コスト低減の余地がある。
実用化に向けて必要
な事項
会社名:清水建設株式会社
連絡先
部署名 土木事業本部 第一土木営業本部
電話番号:
(03)-3561-3876
最終更新日
2013.9.6
処理後の容積は処理前と同等以下(減容)
備考
焼却飛灰 1t,処理後質量 1.8t
実規模のプラントで放射性セシウムを含む 58tの焼却灰をセメント固型化実証済
処理能力:焼却灰 3.5t/日
セメント固型化物の物性
圧縮強度:平均 5.43 (MPa)
透水係数:1×10-10 (m/s)以下
セシウム水溶出率:10%程度(vs.焼却灰の水溶出量)
空間線量:50%程度減衰(vs.焼却灰の空間線量)
計量器
水タンク
集塵機
セメントサイロ
練混ぜミキサ
写真-1 セメント固型化処理プラント
写真-2 セメント固型化処理状況
焼却灰サイロ
灰処理技術
E-5
西武建設株式会社
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
ST バッグ封じ込め固型化工法
技術名称
コンテナバッグに封入された指定廃棄物を遮水性の高い
ST バッグに入れ外周固型化し溶出防止措置を講じて最終
概要
処分する技術
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:
)
一日 10 袋程度
対応できる物量範囲
コンクリート
性状
飛灰
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(
)
環境省ガイドライン採用技術
そのほかの特徴
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
特徴
)
ST バッグコンクリート
保管・容器
トラック輸送
輸送
埋設後モニタリングポスト設置
モニタリング
溶出防止
副産物の特徴
なし
発生する副産物
なし
副産物に関する課題
なし(製造プラントがないため)
コスト
イニシャルコスト
1 袋 14 万円
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
環境省直轄一関封じ込め固型化実証業務
段階
実施事例
実用化済であり、当該案件があれば即時的に対応できる
実用化に向けて必要
な事項
会社名:西武建設株式会社
連絡先
部署名土木事業部環境営業部
電話番号:
(03)-2426-3414
最終更新日
備考
2013.10.4
本技術の特徴
・仮置焼却灰フレコンバッグを解体せず被爆なし
・矩形で埋設時設置し易く埋め戻しが容易
・仮設備が簡易であり大掛かりな設備が不要
・溶出 ND、充填材高流動コンクリート選定
・1 袋 14 万円程度のコスト
・容量 1 ㎥から 2 ㎥と倍になる
充填材t=100程度
程度
充填材
焼却灰入り
簡易フレコンバッグ
1,100×1,100×800
底盤ブロックt=100
底盤ブロック
STバッグ
バッグ
1,300×1,300×1,200
灰処理技術
E-6
株式会社ピーエス三菱
会社名
化学的処理
加熱分離 (
溶融
非加熱分離(
洗浄)
拡散防止 (
造粒)
分類
物理的処理
(
封入
非溶融)
成形)
銅スラグコンクリート遮へい容器
技術名称
銅スラグコンクリートの遮へい容器は、被災地の産業副産
物を新しい用途でリサイクル資源として活用した物で、遮
概要
へい性能が高く、耐久性、運搬性に優れた製品である。高
濃度に汚染された放射性廃棄物を仮保管するための容器
として活用できる。
対象とする灰
主灰
飛灰
100 以上 8,000 未満
本技術の適用対象
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(注:ホットスポット除染 9500Bq/kg 程度の実績あり)
一つの容器にトンバック 1 袋(1m3 程度)が目安
対応できる物量範囲
個体
性状
特に無し
成分
本技術の特徴
除去
分離
濃縮
セシウムの挙動
(特に無し)
銅スラグコンクリートは、中間貯蔵施設等の建設材料にも
そのほかの特徴
活用することが可能である。
遮蔽
その他(具体的に
生成物の取扱
処理後生成物の特徴
減容・減量
飛散防止
溶出防止
特徴
)
特に無し
保管・容器
輸送に伴う交通事故時の衝撃力に抵抗性がある。
輸送
特に無し
モニタリング
副産物の特徴
特に無し
発生する副産物
特に無し
副産物に関する課題
コスト
イニシャルコスト
ランニングコスト
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
平成 24 年度岩手県放射性物質 除去・低減技術実証事業
実施事例
段階
実用化に向けて必要
な事項
会社名:株式会社ピーエス三菱
連絡先
部署名 土木本部原子力室
電話番号:
(03)-6385-8013
最終更新日
備考
2013.6.19
E-6
銅スラグコンクリート遮へい容器
福島県いわき市小名浜の銅製錬工場
主な副産物
銅スラグ リサイクルの展望
◎セメント原料としてのリサイクル量
銅スラグの主成分が酸化鉄であることを利用し、セメント
の鉄源として、銅スラグが使われている。
銅スラグの他の使用用途
・コンクリート用細骨材
・ケーソン中詰材
・サンドドレーン材 他……
銅スラグ
ところが、近年の公共工事の縮減に伴い、セメントの生産
量は低減傾向にある。このため今後、セメント原料として
今後、セメント原料として
の、銅スラグのリサイクル量の増加は困難化すると予想。
の、銅スラグのリサイクル量の増加は困難化すると予想
用途拡大のための思案
◎コンクリート細骨材としての利用拡大
現在東北地方では、骨材の不足が問題となる。
銅スラグはコンクリート用細骨材としてのJIS規格の認定
を受けており、単独又は細砂と混合使用するが可能
銅スラグが自然砂と変わることで、東北地方の骨材不足
の解消となると共に、地球資源の枯渇防止につながる。
の解消となると共に、地球資源の枯渇防止につながる
放射性廃棄物の保管容器としての活用
銅スラグは密度が大きく、細骨材として用いた場
合、コンクリートの単位容積質量が大きくなり、遮
へい構造物への利用に適する。
被災地であるの小名浜製錬で生産される銅スラグ
を、新しい用途でリサイクル資源として活用し、社
を、新しい用途でリサイクル資源として活用
会的意義のある新たな価値を創造することを目ざ
し、放射性廃棄物の保管容器の開発を開始。
銅スラグコンクリートの開発
銅スラグコンクリートの目標値
設計基準強度
30 N/mm2(保証材齢14日、製品同一養生)
脱枠時強度
24 N/mm2(材齢14h、製品同一養生)
スランプ
18.0±2.5cm
空気量
6.0±1.5%
0.3 cm3/cm2以下
ブリーディング量
(日本建築学会「鉄筋コンクリート造建築物の収縮ひ
び割れ制御設計・施工指針(案)・同解説」上限値)
800×10-6以下
乾燥収縮ひずみ
(標準養生7日後を基長、乾燥材齢13週での値)
80%以上(JIS A1148 (A法)による試験で300サイ
凍結融解抵抗性
クル終了時の相対動弾性係数)
高濃度の放射能廃棄物を保管する遮へい容器 の提案
ハンドリング等を鑑み、トンバックが一つ収まる程度の大きさの容器
を想定した。容器内側の寸法を幅1.2m×1.2mm、高さ1.1mと仮定
して、普通のコンクリートと銅スラグコンクリートとの実効線量率(人
体が放射線を受けたときの影響の尺度)の比較値を計算した。
容器の遮へい材
材質
厚み(cm)
無し
-
注)
・線源強度は
全てCs-137:
普通コンクリート
1Bq/容器
・線源物質は
焼却灰(SiO2、
1.6g/cm3)
・使用した計算 銅スラグコンクリート
コードはQADCGGP2R
10
20
10
20
実効線量率
(μSv/h)
6.4E-08
8.8E-09
1.3E-10
9.9E-09
2.9E-09
5.0E-11
1.9E-09
7.5E-10
1.5E-11
7.7E-09
2.5E-09
4.2E-11
1.2E-09
5.0E-10
1.0E-11
評価点
側面表面
側面表面から1m
側面表面から10m
側面表面
側面表面から1m
側面表面から10m
側面表面
側面表面から1m
側面表面から10m
側面表面
側面表面から1m
側面表面から10m
側面表面
側面表面から1m
側面表面から10m
この実効線量率を用いて容器の厚さをパラメータに
し、運搬時の線量限度[表面から1mで100µSv/h以
下]を満足するような線源強度を設定し[線源強度
30,000,000,000Bq/容器]、放射線の遮へい評価の
一例を行った結果を表に示します。
普通のコンクリート
銅スラグコンクリート
300
263.2
内寸 :1.2m×1.2m×1.1m
収納物 :焼却灰(3×1010Bq/容器)
μSv/h
200
1m
87.46
74
73.6
74
100
22.5
15.1
0
遮へい無し
容器厚み10cm 容器厚み20cm
銅スラグコンクリートの遮へい性能
透過率(%)
銅スラグコンクリートの放射線遮へい性能試験につ
いては、同厚の普通のコンクリートの遮へい性能と
比較することにより確認した。試験方法は、コバルト
60線源による放射線(γ線)の照射施設を利用して、
銅スラグコンクリート(比重2.7/m3)と、普通のコンク
リート(比重2.3t/m3)の遮へい性能を比較する試験
普通のコンクリート
銅スラグコンクリート
を行った。
30
25
20
15
10
5
0
26.9
22.7
15.0
12.0
8.7
6.7
6.0 3.7
3.5
3.0
2.7
4.5
0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50
厚さ(cm)
フォークリフトによる運搬
吊り上げ運搬状況
100mmの部材厚さで遮へい
性能が不足する面については、
増し厚板を貼り合わせることに
より、部分的に遮へい性能を
向上することも可能。
向上することも可能
また銅スラグコンクリートを用いたプレキャスト製の
プレキャスト製のL型擁
プレキャスト製の 型擁
壁やパネルを組み合わせることにより、大型のコンクリー
ト製遮へい施設の構築を素早く施工することも可能 。
まとめ
銅スラグコンクリートの遮へい容器は、被災地の
被災地の
産業副産物を新しい用途でリサイクル資源として
活用した物で、遮へい性能が高く、耐久性、運搬
活用
性に優れた製品である。高濃度に汚染された放
高濃度に汚染された放
射性廃棄物を仮保管するための容器として活用
射性廃棄物を仮保管するための容器
できるとともに、容器ごと中間貯蔵施設へ移動
容器ごと中間貯蔵施設へ移動す
容器ごと中間貯蔵施設へ移動
ることができる。また、銅スラグコンクリートは、中
中
間貯蔵施設等の建設材料にも活用することが可
間貯蔵施設等の建設材料にも活用
能な環境への負荷を低減した材料である。
問い合わせ先
土木本部原子力室 鈴木義晃
電話03-6385-8013 [email protected]
東北支店 諸橋克敏
[email protected]
技術本部 加藤卓也
[email protected]
最終処分技術
F-1
クニミネ工業株式会社
会社名
ベントナイト砕石、ベントナイト混合土での放射性物質汚
技術名称
染水拡散防止
放射性物質汚染廃棄物の最終処分に際し、汚染水の拡散を
防止する遮蔽層及びキャッピング層を国産 Na 型ベントナ
概要
イト砕石やベントナイト粉末と砕石・土砂との混合土によ
り構築する。材料のローラー転圧により容易に透水係数
10^-9cm/sec 台の遮蔽層を構築できる。
処分対象物
(放射性物質汚染焼却灰、土壌、および漏洩水)
本技術の適用対象
100 以上 8,000 未満
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(
)
ベントナイト砕石: 18,000 トン/年
ベントナイト粉
対応できる物量範囲
体: 24,000 トン/年
性状
特に制限は無い
成分
特に制限は無い
ベントナイト砕石(クニキャップ TG)設計価格: @40/kg
コスト
(運賃別途)
イニシャルコスト
ベントナイト粉体(クニゲル U)設計価格: @38/kg(東
北地区・運賃込)
ランニングコスト
段階
施工規模による
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
ベントナイト砕石(クニキャップ TG)
:福島県内、放射性
段階
汚染焼却灰仮置き場
実施事例
ベントナイト粉体(クニゲル U)
:一般産業廃棄物処理場へ
多数実績有り
実用化に向けて必要
な事項
会社名:クニミネ工業株式会社
連絡先
部署名: 事業創造部、営業部 環境建設課
電話番号:
(03)-3866 - 7251
最終更新日
備考
2013.6.21
F-1
最終処分技術
F-2
西武建設株式会社
会社名
ナチュラルブランケット工法
技術名称
ベントナイト 100%を精製した砕石を用いた不透水土壌層、
隔離層として適用できる粘土系遮水技術である。隔離必要
概要
年数に応じて厚さにより求められる隔離層を提供できる。
恒久的な遮水、隔離に実績がある技術である。
処分対象物
(特定廃棄物、指定廃棄物)
本技術の適用対象
100 以上 8,000 未満
8,000 以上 100,000 未満
放射能濃度(Bq/kg)
100,000 以上
(隔離層を必要とする事象全て)
対応できる物量範囲
年間 10 万 t
性状
砕石 26.5mm 以下
成分
ベントナイト 100%
コスト
直接工事費 厚さ 5cm、5,000 円/㎡ 目安厚さ 1cm 毎㎡当
イニシャルコスト
り 1,000 円程度
ランニングコスト
メンテナンスフリー
段階
研究開発段階
実証試験段階
実用化段階
東京都指定廃棄物隔離層厚さ 30cm・群馬県富岡市特定廃棄
実施事例
物最終処分閉鎖厚さ 7.5cm・宮城県災害廃棄物ばいじん特
段階
定廃棄物最終処分厚さ 5cm など実績、採用案件あり
既に指定廃棄物、特定廃棄物の隔離層、不透水土壌層の
実績がある。今後は、中間 貯蔵施設、指定廃棄物最終処
実用化に向けて必要
分場、1F 廃棄物仮置き場、最終処分場など不透水土壌層、
な事項
隔離層に適用できる技術であるので、幅広く活用して頂き
たいと考えている。
会社名:西武建設株式会社
連絡先
部署名:土木事業部環境営業部
電話番号:
(04)-2926-3414
最終更新日
備考
2013.6.21
・東京都指定廃棄物不透水土壌層厚さ 30cm 設置実績
copyright© 2013 Seiichi Narushima P.E.jp(Civil/Comprehensive Technical Management)
ベントナイト砕石層
覆土t=30cm
遮水シートt=1.5mm
放射性汚染灰
ナチュラルブランケットt=30cm
23
・宮城県災害廃棄物特定廃棄物不透水土壌層厚さ 5cm 設置実績
宮城県環境事業公社災害廃棄物
特定廃棄物ばいじん最終処分業務委託
災害廃棄物焼却灰 埋設概要断面
表層最終盛土t=300-600
FL=80.1
ベントナイト砕石t=50
50
t=
石
ト砕
イ
トナ
ン
ベ
遮水シートt=1.5
3段目
段目
11.1m
ベントナイト砕石t=50
ベントナイト隔離層
遮水シートt=1.5
0
30
t=
土
盛
面
法
2段目
段目
ベントナイト砕石t=50
遮水シートt=1.5
盛土層
1段目
段目
ベントナイト砕石t=50
災害廃棄物焼却灰
フレコンバック3段積み
FL=69.0
ベントナイト隔離層
・群馬県富岡市特定廃棄物最終処分不透水土壌層厚さ 7.5cm 設置実績
特定一般廃棄物
群馬県富岡市諸戸最終処分場閉鎖工事
2,000Bq/kg 最終処分場隔離対策構造
雨水などの浸透を徹底的に防止する
用途
表層覆土層 t=300
不織布 t=10
排水砕石層 t=100
不織布 t=10
一次覆土層 t=200
NB層 t=75
造成層、植生基盤層、遮蔽層
2% →
浸透雨水導水層、植物防根
吸出し防止マット
隔離層エロージョン防止、遮蔽層
隔離年数69年 k=3.0×10-9cm/sec
セシウム汚染層
2,000Bq/kg
特徴
遮蔽層厚さは、表層覆土層、排水砕石層、一次覆土層総厚T=600で遮蔽99%
セシウム汚染隔離期間は、60年、2,000Bq/kgが60年後500Bq/kg
NB層 k=3.0×10-9cm/sec t=75で隔離期間69年
copyright© 2013 Seiichi Narushima P.E.jp(Civil/Comprehensive Technical Management)
ナチュラルブランケット工法特記仕様書
1.適用(隔離層、遮水層敷設工法)
本仕様書は、ベントナイト砕石(ナチュラルブランケット・高品質粘土)について適用し本
研究会が検証したものである。従って本研究会の承認がない準拠、転記など一切禁止する。
本工法は、均質な隔離層を構築するため当該官庁の実績がありかつ工学的、統計的な
知見により適用している。
1.材料
本工法に使用するベントナイト砕石の種類は群馬県富岡産で下表のとおりとする。
種類
ベントナイト砕石
最大粒径
26.5mm以下
メチレンブルー吸着量
40mmol/100g以上
含水比範囲
16~26%
2.施工(遮水層厚さ 8cm±5mm その他は準拠、実績は厚さ 5cm~30cm)
本工事の施工は、設計厚さ 7.5cm だが施工管理は 8cm±5mm の 1 層仕上げとし、降雨
時は作業を中止し直ちにブルーシートなどで雨養生を行うこと。また、作業終了後は降
雨の有無に関係なく必ずブルーシート及び農ビシート養生を行うこと。
1 層厚さ 8cm±5mm において 4t ロ-ラ転圧後、
100 ㎡毎に非破壊測定が出来かつ NETIS
登録して実績があるキャスポル(NETIS-KK-980055-V)にて所定のインパクト値(以下 Ia
値)以上であることを確認すること。尚、所定の Ia 値以下の場合は再度転圧を行い所定
の Ia 値を確保すること。
3.品質管理
3-1.管理値
本工事の品質管理は、キャスポル(NETIS-KK-980055-V)を適用し透水係数 k≦1×10-10
m/sec である Ia 値以上を確保すること。毎施工前に含水比測定を行い、測定された当
該含水比範囲 16~26%であることを確認した上で、下図のとおり透水係数と含水比・衝
撃加速度検量線から出力される Ia 値を基準値とし、施工後の Ia 値が基準 Ia 値以上で
あるか判定する。
10
20
30
40
1.5
30
ゼ
ロ
空
気
間
隙
曲
線
(ρ
s=
2.
43
6)
1.4
20
衝撃加速度 Ia値
乾燥密度 ρd (g/cm3)
1 8 .6
1 6 .7
Ia≧
≧14
1.3
1 2 .7
1 2 .6
13.9
1 3 .0
9 .5
8 .8
1 1 .9
10
1.2
9 .1
施工含水比範囲16~ 26%
7 .5
24.7
4 .6
19.4
6 .6
1.1
0
10
20
30
40
-11 m/sec
4×10
Dc=85%
含水比 w (%)
-11 m/sec
3×10
Dc=90%
Ia基準値(9)
透水係数と含水比・衝撃加速度検量線
3-2.管理頻度
本工事施工後のキャスポル(NETIS-KK-980055-V)による測定頻度は、下表のとおり 100
㎡毎の Ia 値が基準 Ia 値以上であるかで判定する。
管理方法
キャスポル
Ia値
14以上
測定頻度
1回/100㎡
4.使用範囲
ベントナイト砕石(ナチュラルブランケット・高品質粘土)は、以下の項目について使用
できる。
・放射能汚染隔離層
・最終処分場遮水構造
・オーバーキャッピング、土壌汚染恒久的封じ込め
・調整池遮水層
・ビオトープ池
・タイムカプセル
など恒久的遮水する目的範囲
5.使用内容
ベントナイト砕石(ナチュラルブランケット・高品質粘土)は、以下の項目が前提で機能
する。
・降雨、積雪時は施工しないこと
・降雨時は、雨に接触しないように養生を行うこと
・基盤は、不等沈下のない地盤強度であること
・地盤強度によっては、改良、底盤コンクリート上に敷設すること
6.その他
本仕様書に記載した内容は、改良などのため予告無く変更することがある。
添付資料-1
製造・運搬~ベントナイト砕石納入
現地・荷卸し、誘導
撒きだし、ブルドーザー
2~4回転圧、4t振動ローラ
層厚確認t=7.5cm
No
規格値を
満たしているか?
Yes
キャスポル測定Ia≧14
測定結果
Ia≧14?
Yes
ブルーシート・雨養生
END
No
ナチュラルブランケット工法・実績
ナチュラルブランケット工法・実績 Q&A
A1.ベントナイト 100%を砕石状にしたものを建設機械などで敷き均し、転圧をおこない隔
離層を敷設する工法です。
ナチュラルブランケット施工状況
A2.ベントナイトは、天然粘土鉱物のひとつです。数百万年~約 2 億年前の火山噴火を起源
とする堆積物が、次第に地下深く埋積し地温および圧力上昇により物理的、化学的変質
作用を受けて生成したものです。
群馬県富岡ベントナイト鉱山
A3."放射性セシウム"は水との接触を極限に抑える必要があります。ベントナイトは止水効
果が高く、そのメカニズムは、水の浸入による外部および内部膨潤により止水します。
また、"放射性セシウム"の通過を隔離する長期耐久性があり、放射能の自然減衰まで隔
離することが期待されており、環境省の通達にも明記されております。
膨潤のメカニズム、外部膨潤、内部膨潤
A4.ナチュラルブランケット工法のベントナイト砕石は、国産ベントナイトを採用し透水係
数 k≧3.0×10-11 m/sec の性能があります。例えば、ベントナイト砕石の厚さが 30cm の
場合、約 300 年間は止水することが可能です。また、天然粘土のひとつで、5,000 年以
上の現存しているピラミッドなど古代構造物の材料にも使われていることからも耐久
性が証明されていると言えます。
レンガが使われた古代建造物
A5.特措法における隔離層は、ベントナイトなど厚さ 30cm を敷設することと、明記されて
います。わが国では東京都の一時保管において初めておこなわれ、ナチュラルブランケ
ット工法が実用化された工法であったため、採用されました。
東京都隔離層上に指定廃棄物設置
A6.8,000Bq/kg 以下の特定一般廃棄物焼却灰の最終処分は、
群馬県富岡市管理型処分場跡地
整備事業において、ガイドラインに準拠しわが国で初めてオーバーキャッピングでベン
トナイト厚さ 7.5cm を敷設した実績があります。
表層覆土層 t=200
不織布 t=10
Φ75暗渠 排水砕石層 t=150
不織布 t=10
一次覆土層 t=150
NB層
廃棄物層
富岡市隔離層上に覆土層設置
t=75
A7.8,000Bq/kg 以下の震災廃棄物焼却灰の最終処分について、宮城県内震災廃棄物焼却灰の
最終処分事業おいて、宮城県環境事業公社小鶴沢処分場でわが国初の約 12 万 t 汚染焼
却灰の隔離層厚さ 5cm を敷設した実績があり現在も継続中です。
隔離層敷設と埋設断面図
A8.ナチュラルブランケット工法のベントナイト材料は、粒径 26.5mm 以下に調整した締め
固めし易い粒度にしています。また、ベントナイトに含まれる水分量である含水比が、
16~26%という締め固め作業が可能であるように、厳密な品質管理をしたものを現地へ
配達します。市販されているベントナイト材料は、粉であったり粒径が同じであったり、
さらに含水比が乾燥状態のものが多いので、締め固め作業が困難です。本来は、水と混
ぜたり、他の材料と混合するための用途なので、隔離層の材料には不適です。
ベントナイト砕石 26.5mm
A8. ナチュラルブランケット工法は、簡易支持力測定器である通称キャスポルを採用し、
非破壊で、品質管理をおこないます。キャスポルは、デジタル表示でオモリを隔離層
へ、落とした時のインパクト値を測定することで、締め固められた効果を瞬時に確認
することができます。
簡易支持力測定器キャスポルIa≧
簡易支持力測定器キャスポル ≧14
キャスポル測定状況
A9. 通常土木工事などで締め固め度を管理するには、砂置換法、RI 法などでおこなわれま
すが、どちらも隔離層を測定するために破壊して測定します。従って、測定後補修す
ることが、必要となり将来的に弱部になることを懸念されていました。そこで、ナチ
ュラルブランケット工法では、非破壊で締め固め度を管理する技術を確立し、インパ
クト値換算で 14 以上であれば要求品質が、満足する品質管理手法を開発しました。
10
20
30
40
1.5
30
ゼ
ロ
空
気
間
隙
曲
線
(ρ
s=
2.
43
6)
1.4
20
衝撃加速度 Ia値
乾燥密度 ρd (g/cm3)
1 8 .6
1 6 .7
Ia≧
≧14
1.3
1 2 .7
1 2 .6
13.9
1 3 .0
9 .5
8 .8
1 1 .9
1.2
10
9 .1
施工含水比範囲16~ 26%
7 .5
24.7
4 .6
19.4
6 .6
1.1
0
10
20
30
40
-11 m/sec
4×10
Dc=85%
含水比 w (%)
-11 m/sec
3×10
Dc=90%
Ia基準値(9)
含水比範囲とインパクト値 14 の関係
A10.ナチュラルブランケット工法は、責任施工で進められます。施工管理と品質管理を分
離してしまうことは、責任の所在が不明確となり隔離層というセシウム汚染を防ぐ最重
要な構造なため、推奨しません。さらに、業務委託費が割高になることが考えられます。
施工、品質管理は責任施工が基本
A11.ナチュラルブランケット工法は、材料の品質管理、施工管理、施工に関する品質管理
を俯瞰におこなうことで成立します。従って、本工法は、材料のみの提供はおこなっ
ておりません。事実、福島県郡山市界隈では、他社材料のみでかつベントナイトの性
質を理解しないで施工を試みたため、施工ノウハウがなく、所定の隔離層が、構築で
きなかった事例がありました。
A12.ナチュラルブランケット工法は、そもそもベントナイト混合土と言われる廃棄物処分
場の遮水層に適用されている技術を 15 年ほど前に実用化し、北海道旭川市、栃木県宇
都宮市、宮崎県などで実績を重ねたベントナイト隔離層を構築できるエキスパートが、
集まり開発されたものです。その施工ノウハウは、降雨における雨養生対策、ベント
ナイト砕石の材料選定、締め固め度など俯瞰的に施工管理ができる長年の経験から、
積み上げた技術です。これは、ベントナイト専門メーカー、実際に施工を担当した施
工会社、工学的な解析ができる公的機関などにより進められました。この施工ノウハ
ウは、土木学会、地盤工学会のほか環境シンポジウムなどで論文発表を 3 年に渡り研
究した成果であり、メーカーとして特許出願を申請しております。
財団法人地域地盤環境研究所担当
環境セミナーでの講演例(西武建設㈱担当)