皆様の おかげベンチで 地域がいきる

障がい者
自立支援
カン
森林保全
街の景観
保護
28
皆様の
おかげベンチで
地域がいきる
Case Study
業の趣旨が多くの人に理解されることになる。
業の趣旨が多くの人に理解されることになる。
以前より営業がしや
以前より営業がしや
すくなり、
すく
当初の20台から徐々に増えて今では30台が設置されて
なり、当初の20台から徐々に増えて今では30台が設置されて
いる。広告料で設置費用、
いる。広告料で設置費用、
管理費用、
管理費用、
保険料をまかない、
保険料をまかない、
残りが収残りが収
益となる構造だ。
益となる構造だ。
事業のアピールポイント
ドウ
貫じん堂
おかげベンチの背もたれにある広告スペースは、
おかげベンチの背もたれにある広告スペースは、
縦8cm×横4
縦8c8
m×横48
伊勢市
cmと景観保護の観点から
cmと景観保護の観点から
さほど大き
さほど大き
くはない。
くこの広告プレー
はない。
この広告プレー
トも
トも
木製で、
木製で、
朽ちたら自然に戻すこ
朽ちたら自然に戻すこ
とを意識している。
とを意識している。
ツジ ムラ
(伊勢市産業支援センター内) ●設立:2008年10月
●代表者名: 村みすづ ●〒516-0021 伊勢市朝熊町4383-469
同時に複数名が座ること
同時に複数名が座ること
を検討に入れ、
を検討に入れ、
重さは70kgと倒れにく
重さは70kgと倒れにく
●従業員数:男0人・女1人 計1人 ●TEL.0596-26-2088 ●FAX.0596-26-2088 い設計だ。
い設計だ。
また、万が一に備えて死亡時1億円の対人保障付きの
また、万が一に備えて死亡時1億円の対人保障付きの
●http://www.kanjindo.jp ●E-mail: info@kanjindo.jp
保険にも入る。
保険にも入る。
「いずれ3億円に
「いずれ3億円に
したい」
と、
したい」
安心の向上も忘れてい
と、安心の向上も忘れてい
村みすづ代表
事業の概要
村さんは、
村さんは、
設置後3
設置後3
カ月に1回は巡回してベンチの状態を自ら
カ月に1回は巡回してベンチの状態を自ら
嬉しく思い感激した。
嬉しく思い感激した。
これをきっかけに、
これをきっかけに、
スポンサーが少しずつ増え
スポンサーが少しずつ増え
解決したかった課題、事業化の動機など
村さんは、
村さんは、
市内にある壊れたベンチを見て、
市内にある壊れたベンチを見て、
「 観光地の伊勢にふさ
「 観光地の伊勢にふさ
伊勢志摩地域を訪れる人は、
伊勢志摩地域を訪れる人は、
年間約1千万人。
年間約1千万人。
伊勢市の
伊勢市の
「おかげ横
「おかげ横
わしいベンチとは」
わしいベンチとは」
を考え始めたのがきっかけであった。
を考え始めたのがきっかけであった。
伊勢には、
伊勢には、
プラ プラ
丁」
を訪れる観光客だけで、
丁」
を訪れる観光客だけで、
年間およそ410万人である。
年間およそ410万人である。
伊勢市内をよ
伊勢市内をよ
スチック製のものより木製のベンチがお似合いであろ
スチック製のものより木製のベンチがお似合いであろ
う。公共の施設で
う。公共の施設で
く見て歩く
く見て歩く
と、材質の異なるベンチや色々な形のベンチがある。
と、材質の異なるベンチや色々な形のベンチがある。
破損し 破損し
は、高齢の市民が腰掛けるところが少な
は、高齢の市民が腰掛けるところが少な
く困っている姿も珍し
く困っている姿も珍し
くなかっくなかっ
たベンチなど、
たベンチなど、
観光地の景観にマッチ
観光地の景観にマッチ
しないものもある。
しないものもある。
「 貫じん堂」
「 貫じん堂」
は、 は、
た。
「 同じデザイ
た。
「 同じデザイ
ンと色合いの木製ベンチを置けないものか」
ンと色合いの木製ベンチを置けないものか」
と伊勢市
と伊勢市
そんな伊勢の街角にさ
そんな伊勢の街角にさ
りげなく溶け込むデザイ
りげなく溶け込むデザイ
ンで、広告スポンサーが
ンで、広告スポンサーが
ついた木製のベンチを設置している。
ついた木製のベンチを設置している。
育ちでこのまちを愛する
育ちでこのまちを愛する
村さんは、
村さんは、
日頃からなんとか
日頃からなんとか
したいと思ってい
したいと思ってい
た。
「自分でやる
た。
「自分でやる
しかない」
しかない」
との結論はすぐに出た。
との結論はすぐに出た。
一般的にベンチは、
一般的にベンチは、
観光客や市民に利用してもらい、
観光客や市民に利用してもらい、
そこで待ち合
そこで待ち合
事業化に至るきっかけは、
事業化に至るきっかけは、
思いがけないところにあった。
思いがけないところにあった。
伊勢市地場
伊勢市地場
わせや憩いの時間を過ごすことで役目を果たす。
わせや憩いの時間を過ごすことで役目を果たす。
貫じん堂のベンチは
貫じん堂のベンチは
産業展で電気かがり火メーカーの社長と出会い、
産業展で電気かがり火メーカーの社長と出会い、
その場でその機器の
その場でその機器の
「いせしま森林組合」
「いせしま森林組合」
が県産ヒノキの間伐材を使用して製作する。
が県産ヒノキの間伐材を使用して製作する。
適切 適切
販売代理店を勧められ、
販売代理店を勧められ、
担当することになった。
担当することになった。
間もなく、
間もな
この電気かが
く、
この電気かが
な間伐は、
な間伐は、
森林の保全にもつながる。
森林の保全にもつながる。
そして塗装や修理などのメ
そして塗装や修理などのメ
ンテナ ンテナ
り火を経済産業省
り火を経済産業省
(新連携)
(新連携)
認定事業へ申請するための事務を引き受
認定事業へ申請するための事務を引き受
ンスは、
ンスは、
三重県の事業である
三重県の事業である
「ゴール
「ゴール
ド人材センターみえ」
ド人材センターみえ」
に委託し、
に委託し、
けることけること
となる。
その頃、
となる。
その頃、
自分の事業計画の相談に乗ってもらい、
自分の事業計画の相談に乗ってもらい、
事業 事業
障がい者の自立支援に役立てている。
障がい者の自立支援に役立てている。
貫じん堂は、
貫じん堂は、
この循環を広告
この循環を広告
料で維持するという創意工夫の事業を展開する。
料で維持するという創意工夫の事業を展開する。
ない。 ない。
伊勢市産業支援センター
化のノウハウを教わった。
化のノウハウを教わった。
「 貫じん堂」
「 貫じん堂」
の屋号は、
の屋号は、
お世話になったその社
お世話になったその社
長(奥井貫人さん)
長(奥井貫人さん)
の名からの名から
もらったものだ。
もらったものだ。
人々の関わりのおかげで成り立つから
人々の関わりのおかげで成り立つから
「おかげベンチ」
「おかげベンチ」
と命名。
と命名。
商標 商標
2007年、
2007年、
立ち上げ時の事業計画について悩んでいると、
立ち上げ時の事業計画について悩んでいると、
「たくさん
「たくさん
登録も行っている。
登録も行っている。
まさに、適材適所で一席
まさに、適材適所で一席
(石)二鳥の取り組みだ。
(石)二鳥の取り組みだ。
の人の意見を聞いてみたら」
の人の意見を聞いてみたら」
と伊勢市産業支援セン
と伊勢市産業支援セン
ターの職員に勧められたのが、
ターの職員に勧められたのが、
財団法人三重県産業
財団法人三重県産業
支援センターが主催する
支援センターが主催する
「みえ地域コミ
「みえ地域コミ
ュニティ応援
ュニティ応援
ファンド」
ファン
への応募だった。
ド」への応募だった。
事業計画の判定は、
事業計画の判定は、
ベンチ ベンチ
の広告料金の設定が年間2万円では事業の継続は
の広告料金の設定が年間2万円では事業の継続は
難しいという評価で不採択だった。
難しいという評価で不採択だった。
事業内容に問題が
事業内容に問題が
あるのではな
あるのではな
く、広告料金の設定など利益計画に検討
く、広告料金の設定など利益計画に検討
入念にチェ
入念にチェ
ックする。
ッ腰掛ける人に、
クする。腰掛ける人に、
汚れで不快感を与えないよ
汚れで不快感を与えないよ
う1
う1
ていった。
ていった。
年に1回の割合で入れ替え、
年に1回の割合で入れ替え、
リニューアルする。
リニューアルする。
利用者が多い場所
利用者が多い場所
2008年、
20
応援ファン
08年、応援ファン
ドに2回目の応募をする。
ドに2回目の応募をする。
事業計画はもちろ
事業計画はもちろ
では、
1年に2回の入れ替えとなる。
では、
1年に2回の入れ替えとなる。
このメンテナンス作業が地域の
このメンテナンス作業が地域の
んのこと、
んのこと、
地域貢献への考えや地道な市場調査が評価され採択さ
地域貢献への考えや地道な市場調査が評価され採択さ
小規模作業所などに委託され、
小規模作業所などに委託され、
障がい者の自立支援につながって
障がい者の自立支援につながって
れた。
この採択により、
れた。
この採択により、
難しいと難しいと
された県営施設への設置が認めら
された県営施設への設置が認めら
いる。広告主へは、
いる。広告主へは、
リニューアル後の報告も欠かさない。
リニューアル後の報告も欠かさない。
このようこのよう
れ、
スポンサーを増やすことにもつながった。
れ、
スポンサーを増やすことにもつながった。
この間、
この間、
他地域の状況
他地域の状況
に、アフターケアは実にきめが細かく、
に、アフターケアは実にきめが細かく、
設置場所を提供する側も安
設置場所を提供する側も安
を勉強したいと、
を勉強したいと、
自費で東京都の
自費で東京都の
「想い出ベンチ」
「想い出ベンチ」
という取り組み
という取り組み
心感を強く
心感を強く
している。
している。
や、鎌倉市のボランティ
や、鎌倉市のボランティ
ア活動によるベンチ設置事業を視察する。
ア活動によるベンチ設置事業を視察する。
事業の開始当初、
事業の開始当初、
伊勢の伝統的な街なみで有名な
伊勢の伝統的な街なみで有名な
「おはらい
「おはらい
また、宮川ルネ
また、宮川ルネ
ッサンス事業を知り、
ッサンス事業を知り、
流域の美化活動や植樹のボラ
流域の美化活動や植樹のボラ
町」へ社会実験と
町」へ社会実験と
して設置する際、
して設置する際、
背もたれ式ベンチは洋風である
背もたれ式ベンチは洋風である
ンティアに参加。
ンティアに参加。
ベンチの材料となる間伐材の実態を知ること
ベンチの材料となる間伐材の実態を知ること
もで もで
ことからデザイ
ことからデザイ
ン変更を求められた。
ン変更を求められた。
しかし、半年間置いて利用者の
しかし、半年間置いて利用者の
きた。
この活動が縁で、
きた。
この活動が縁で、
宮川ルネッサンス事業の支援企業であった
宮川ルネッサンス事業の支援企業であった
アサヒビールがスポンサーになって
アサヒビールがスポンサーになって
くれたベンチもある。
くれたベンチもある。
声を聞いたと
声を聞いたと
ころ、背もたれがあって座り
ころ、背もたれがあって座り
ごこちが良いと好評を得た。
ごこちが良いと好評を得た。
景 観だけを考
景 観だけを考
えると、えると、
デザイン
デザイン
ビジネスモデル
変更もやむな
変更もやむな
しと
しと
思っていたとこ
思っていたとこ
ベンチの広告掲載料は、
ベンチの広告掲載料は、
3年間の契約である。
3年間の契約である。
利用者が多い場
利用者が多い場
ろ、利 用ろ、
者利
の用
声者の声
所から順に126,000円、
所から順に126,000円、
84,000円、
84,000円、
63,000円と
63,000円と
3段階の設定
3段階の設定
を優先してく
を優先してく
れた れた
だ。入り込み客数が多い、
だ。入り込み客数が多い、
おかげ横丁付近が最高となる。
おかげ横丁付近が最高となる。
逆に、利逆に、
利
結 果 、茶
結色から
果 、茶 色から
用者は少ないが地域に貢献していると考え
用者は少ないが地域に貢献していると考え
られる施設での設置料
られる施設での設置料
ヒノキ調
ヒノキ調
色 への 色 への
は安い。
は安い。
主な設置場所は、
主な設置場所は、
駅前のバス停留所、
駅前のバス停留所、
利用者が多い行政
利用者が多い行政
の施設などで、
の施設などで、
同じ場所に複数台置かれている
同じ場所に複数台置かれている
ところもある。
ところもある。
色変更だけで設
色変更だけで設
置可能となった。
置可能となった。
「みえ地域コミ
「みえ地域コミ
ュニティ応援ファン
ュニティ応援ファン
ド」に採択されたことで、
ド」に採択されたことで、
この事 この事
貫じん堂事務所
今後の展望
余地があるとわかる。
余地があるとわかる。
村さんは、
村さんは、
もともとあき
もとらめない
もとあきらめない
現在の設置台数は、30台である。実績を重ね、先ずは伊勢市内で100台の設置を目指す。その後、徐々に三重県下に広げ
性格のため、
性格のため、
がぜん本気になった。
がぜん本気になった。
たいとしている。ベンチの製作は、今は「いせしま森林組合」への委託であるが、これは森林組合本来の仕事ではない。市内
早速、
早速、
間伐材を利用した木製ベンチを製作販売して
間伐材を利用した木製ベンチを製作販売して
の授産施設で傾聴ボランティアの経験がある
いた
「いせしま森林組合」
いた
「いせしま森林組合」
から、
自費で20台購入した。
から、
自費で20台購入した。
の製造会社を立ち上げ、健常者と障がいを持つ人が共に働ける場所を作りたい」と、どこまでも彼らの置かれた厳しい現実に
伊勢市が管理する施設などに置かせてもらい、
伊勢市が管理する施設などに置かせてもらい、
どんな どんな
寄り添う。
反応があるか市場調査をすることになった。
反応があるか市場調査をすることになった。
広告付き
広告付き
いつも大切にしていることは何かと聞いた。
「3つある」とのこと。1つ目は「できない理由を探さない」。どうすればできるか
ベンチとベンチと
して営業活動を始めたが、
して営業活動を始めたが、
電話しては断られ、
電話しては断られ、
を考え、逃げ道を探さないこと。2つ目は「人との縁を大切にする」。チャンスは逃がさないようにし、素の自分を認めてくれる
また電話して…、
また電話して…、
の連続であった。
の連続であった。
ある日、間伐材を使
ある日、間伐材を使
人がいると信じること。3つ目は「決してあきらめない」。今は無理でも思いは必ず実現すると考えること。まさしく、有言実行
用しているからという理由で、
用しているからという理由で、
自然環境に関心を持つ
自然環境に関心を持つ
の人である。
村さんは、障がい者施設にまかせたいと考えている。
「 将来的には、木製品
市内の医師がスポンサー第1号になって
市内の医師がスポンサー第1号になって
くれた。心から
くれた。心から
64
内宮前バス停
65