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第13069号
PRESS RELEASE
株式会社 富士経済
2013年9月12日
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町
12-5 小伝馬町YSビル
TEL.03-3664-5811 FAX.03-3661-0165
http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
https://www.fuji-keizai.co.jp/
広報部 03-3664-5697
スマートフォン・タブレット、自動車用で需要増加が期待される
加飾フィルムの世界市場を調査
-2017年予測(2012年比)-
■加飾フィルム世界市場は1,453億円(36.8%増)
~飛散防止フィルム、IMFフィルム(自動車用)の市場拡大が牽引
■飛散防止フィルム(加飾印刷・抜き加工品)は911億円(54.4%増)
~スマートフォンやタブレットの成長と連動し需要増加が続く
総 合 マーケティングビジネスの株 式 会 社 富 士 経 済 (東 京 都 中 央 区 日 本 橋 小 伝 馬 町 社 長 阿 部 界
03-3664-5811)は、2013年5月から7月にかけて、スマートフォンとタブレットが台頭したことで、市場構造が
一変している加飾フィルムの市場動向について調査した。その結果を報告書「2013年 加飾フィルム関連市
場の展望とメーカー戦略」にまとめた。
加飾フィルム市場では、フィーチャーフォンとノートPC用の需要縮小により従来市場を牽引してきたIMR(In
-Mold-Releases)転写箔の需要が縮小し、各メーカーは事業戦略の大幅な転換を余儀なくされている。そ
こで注目されているのが、飛散防止フィルム、自動車用加飾フィルム、新規加飾フィルム製品である。
飛散防止フィルムは、スマートフォンとタブレットのデザインの多様化や、OGSタイプ(カバーガラス一体型)
のタッチパネル搭載が進んだことで需要が増加している。高度な技術が必要なため日系材料メーカーの優位
性が期待できる分野である。自動車用加飾フィルムは、これまでIMFフィルムの採用が着実に増加していたが、
ターゲットを自動車部品用へシフトしたIMR転写箔も採用が進んでおり競合が激しくなっている。新規加飾フィ
ルム製品としては、自動車部品やウルトラブック用の3次元被覆工法用フィルム、まだサンプル出荷段階では
あるが金属転写箔が注目されている。
この報告書では、加飾フィルムの主力製品を網羅することで市場の全体像の把握に努めると共に、有力メ
ーカーの直近の開発動向を整理した。加えて、主要部材やモバイル用筐体の動向、3次元被覆工法装置につ
いても調査し、加飾フィルム市場の現状と将来性を幅広い視点で考察した。
<調査結果の概要>
■加飾フィルム世界市場
2012年
2013年見込
2017年予測
2012年比
1,062億円
1,112億円
1,453億円
136.8%
2012年の世界市場は、2011年比5.7%増の1,062億円となった。2013年も拡大が続き、市場は20
12年比4.7%増の1,112億円と見込まれる。
品目別では、スマートフォンやタブレットの成長と連動し飛散防止フィルムの需要が拡大している。タッチパネ
ルのカバーガラスへの多色印刷が技術的に困難なことや、スマートフォンのバリエーション増加、モデルチェン
ジサイクルの加速、機種デザイン多様化・多色化、タブレットの大型化などの要因により、フィルムによる加飾ト
レンドは続くと考えられ、今後も飛散防止フィルムの市場は拡大が予測される。
フィーチャーフォンとノートPC用で2008年以降急成長したIMR転写箔の市場構成比は、数量ベースでは
依然として高い。しかし、スマートフォンやタブレットの普及により、フィーチャーフォンの生産縮小が進み、ノート
PCの生産も頭打ちとなっており、需要は縮小している。IMR転写箔を展開するメーカーは、新たな用途として
デザイン性を訴求できる自動車部品用をターゲットとしていくと見られる。
また、IMFフィルム・IM-Lフィルム、3次元被覆工法用フィルムは自動車用で市場拡大している。特に、IM
Fフィルムは自動車部品の装飾法として、加飾フィルムを採用する流れが強まっており、市場は好調に推移し
ている。3次元被覆工法用フィルムは、ウルトラブックにおいて軽量で耐久性の高い金属筐体を採用する傾向
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が強まっており、需要増加が期待できる。
用途別に見ると、今後は自動車用やスマートフォン用、タブレット用が期待される。自動車用は、加飾フィル
ムの持つデザイン性と生産性に優れている点で需要が増加しており、北米や欧州、韓国、中国市場を中心に
成長が期待される。スマートフォン用、タブレット用は飛散防止フィルムが大幅に市場を拡大し、2015年頃に
は3次元被覆工法用フィルムの台頭も考えられる。
加飾フィルム世界市場は、2017年には2012年比36.8%増の1,453億円が予測される。
<注目市場>
■飛散防止フィルム(加飾印刷・抜き加工品)
2012年
2013年見込
2017年予測
2012年比
590億円
669億円
911億円
154.4%
加飾印刷済みの飛散防止フィルムを対象とする。スマートフォンやタブレットでは、加飾印刷を施した飛散防
止フィルムを、静電容量式タッチパネルのカバーガラスとパネルの間に挟み込む構造で使用するケースが増え
ている。飛散防止フィルムは、ロゴや額縁、ヘアライン等の多色印刷した端末で主に採用されている。
2012年の飛散防止フィルム市場は590億円となった。スマートフォンのモデル形状・デザインは多様化し
ている上、ロゴや額縁のカラーバリエーションの多色化ニーズも高まっている。またOGSタイプのタッチパネル
の需要増も追い風となり、ニーズが拡大している。
スマートフォン用では、Samsung El.で採用されていることが大きく、端末生産量と連動して急成長してい
る。スマートフォンのモデルチェンジサイクルは速く、端末も少量多品種モデルが増加している。加飾デザイン
の切り替えに際しても、ガラスに印刷するより加飾フィルムを採用した方が生産性の面でも望ましいとされてお
り、今後も飛散防止フィルムの需要が高まると見られる。また、タブレット用は中国での生産拡大と連動し成長
している。ノートPC用でも、Windows8でタッチパネル機能が付加されたことで採用が期待できる。
■IMFフィルム・IM-L フィルム(自動車用)
2012年
2013年見込
2017年予測
2012年比
203億円
211億円
253億円
124.6%
IMFフィルム・IM-Lフィルムは、IMF(In Mold Forming )、FIM(Film Insert Molding)、INS(Inse
rt Molding)及びIn-Mold-Lamination(Label)フィルムを対象とする。IMFフィルムとIM-Lフィルムの
違いは、プリフォーム工程の有無であり、IMFフィルムはプリフォーム工程がある。
2012年の市場は、IMFフィルムは155億円、IM-Lフィルムは48億円であり、合計で203億円となった。
世界的に自動車部品のフィルムによる加飾面積は拡大する方向にあり、2013年も拡大し、IMFフィルム・IM
-Lフィルム合計で211億円となる見込みである。
IMFフィルム・IM-Lフィルムの需要は、自動車の内装・外装部品用途が中心である。需要動向は自動車メ
ーカーのデザイナーによる選定と自動車部品の生産量に依存する。自動車向けはモデルチェンジまでの期間
が長いため、一度採用されれば比較的堅調な需要が期待できる市場である。IMFフィルムの利点は、深絞り
性や高級感と言った見栄えの良さにあり、部品のデザイン性が重視される中、一車種あたりの加飾フィルム採
用面積も増加している。IMFフィルムの対象車種は、これまでの高級車主体から中級車種にも浸透しており、
今後、軽自動車向けにも高級柄のデザインニーズが高まり、加飾フィルムを採用する可能性もある。
地域別では、北米、欧州、韓国の自動車部品メーカーへの採用が好調である。北米、欧州では、IMFフィル
ムが一般的な加飾方法として自動車メーカーにも定着しており、今後とも安定した需要が期待される。韓国の
大手自動車メーカーは、イメージ戦略で高級ブランド化を志向しているため、フィルム加飾による高級柄の採用
を今後も拡大する。
市場は、数量ベースでは年率5~8%程度の成長が期待できる。また、自動車用フィルムは品質を重視する
ため、単価の大きな下落も考えにくく、IMFフィルム・IM-Lフィルム市場は順調に拡大し2017年には253億
円が予測される。
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
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<調査対象>
加飾フィルム
フィルム加工品
※加飾フィルム用
原反フィルム、コーティング材
※加飾フィルム用
IMR転写箔、IMFフィルム・IM-Lフィルム(自動車用)、IMFフィルム・IM-
Lフィルム(電 気 電 子 ・その他 用 )、水 圧 転 写 フィルム、3次 元 被 覆 工 法
(OMD/TOM)用フィルム、金属調フィルム、金属転写箔、飛散防止フィルム
(加飾印刷・抜き加工品)
飛散防止フィルム用粘着フィルム、ハードコートフィルム、
自己修復コートフィルム
PETフィルム、PMMAフィルム、ハードコーティング材
<調査方法>
富士経済 専門調査員による対象企業および関連企業、関連団体などへの面接取材と 一部文献調査
<調査期間>
2013年5月~7月
以上
資料タイトル : 「2013年 加飾フィルム関連市場の展望とメーカー戦略」
体
裁 : A4判 176頁
価
格 : 書籍版 97,000円 (税込み101,850円)
PDF/データ版 107,000円 (税込み112,350円)
書籍版+PDF/データ版セット 117,000円 (税込み122,850円)
調査・編集 : 富士経済 東京マーケティング本部 第二統括部 第三部
TEL:03-3664-5821 FAX:03-3661-9514
発 行 所
: 株式会社 富士経済
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町12-5 小伝馬町YSビル
TEL:03-3664-5811(代) FAX:03-3661-0165
e‐mail:info@fuji-keizai.co.jp
この情報はホームページでもご覧いただけます。
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