ニュースレター - ガールスカウト日本連盟

ワークショップの愛称
→ToT (ティ・オー・ティ)
AP地域とアラブ地域の トレイナーのためのトレイニング・ワークショップ
Joint Asia Pacific-Arab Regional Training of Trainers Workshop 2011
開 催 地
会
場
会
期
テ ー マ
目
的
参 加 者
日本からの参加者
◆マレーシア・クアラルンプール
◆Grand BlueWave Hotel, Shah Alam, SELANGOR, MALAYSIA
◆2011年11月28日~12月3日
◆T=C3 (Trainers = Create, Challenge and Change)
◆①変化に富む環境下にある尐女や若い女性、他連盟の状況を知り、さらに
その背景にある異文化を理解する。
②今日の若者が直面している問題をアジア・アラブ地域と広い視野を持っ
て考え、話し合い、理解を深めることで各連盟の抱える問題を考える時
のヒントとする。
③世界連盟の最新のトレイニング方法を学び、それを各連盟に持ち帰り講
習会や研修会にて実践、トレイナー、リーダーに伝播する。
◆32カ国 103人(AP地域67人、アラブ地域 36人)
◆重住恭子、大崎加奈、長坂道子、間奈々恵 計4名
参加者全員での記念撮影
ヤスミンさん(Dato’Yasumin Yusoff,
元ガールガイド/ミス・マレーシア)が開会
式及び基調講演の総合司会を担当。彼女の魅
力に参加者からため息が漏れました♪
開会式・基調講演
マレーシア首相夫人でありガールガイド・マレーシア連盟名誉会長
のYABhg. DATIN PADUKA SERI ROSMAH MANSOR姉により、
開会が宣言されました。アジザ王女をはじめとする王室の方々の列席
を賜り、イスラム教の聖職者によるお祈りから厳かに始まりました。
マレーシア首相夫人による基調講演は「21世紀の青尐年が直面して
いる変化と困難について」をテーマに、変化と課題を政治・経済・社
会・技術進歩・環境の各側面から問題をとらえ、柔軟に対応していく
姿勢をもつべきだというお話をいただきました。
『ガールガイド・ガールスカウト活動が始まった100
年前から今日まで、世界は大きく変化しています。テク
ノロジー、グローバル化は進みましたがたくさんの困難
が今なお存在します。会員一人ひとりが力をつけ、内外
の仲間を理解し協力することで変化を起こし、前進し続
けるガールガイドとして、広い視野を持ってこの地球を
より良い世界に変えていきましょう。』
21世紀の教育法
講師として、GM & ELT PublishingのMarina Ooi姉を迎え、現代に生き
る教育方法の在り方について学びました。人生には常に学びがあり、学びをど
のように続けていくかが大切です。
教材として、マイケルジャクソンのDVDを取り上げ、彼の作品の初期と晩
年のパフォーマンスの(歌い方・踊り方・服のデザイン)変化について比較しま
した。変えている部分と、変化のない部分があるのは、時代に即した演出方法
でした。その努力の結果、彼はいつの時代も多くの人々を魅惑させ、共感させ、
人々に受け入れられてきました。それと同じように、私たちのガールスカウト
教育においても、トレイナーとして努力し工夫し続けることが大切です。基本
はかわることなく確実に正確に伝えながら、伝える(指導する)手法は、時代
に即したものを取り入れることによって、さらに効果を上げることができます。
変化に対する思考を理解することとコミュニケーションスキル
人が変化を受け入れるには、変化を柔軟に受け止められる力が求められます。
人の思考回路について「ジャンセンの4つの窓」という理論から理解し、「コターの8つの変革
のステップ」という変革のために有効な進め方を学びました。講義の後、パトロールで、実践につ
なげるワークを通して学びました。
アラビア語
ワークショップ:“輝くスター★トレイナーを目指して!”
先ずガールスカウトとしていつの時代も変わらないもの(ガールスカウト
の基本理念)と、時代に即して変えるべきものをトレイナーがしっかりと把
握しなくてはいけないということが大前提として確認されました。そして、
「良いトレイナーとは」について基本から始まり、おさえるべきこと、スキ
ルアップへと、流れのあるプログラムデザインで進められました。「学びと
は何か、ノンフォーマル教育とは何か、トレイニングとは何か」についての
講義を受け、学びとトレイニングの違いを理解しました。
学習スタイルには様々なタイプ(視覚、聴覚、運動感覚)があります。参加
者は事前課題により、自分がどのタイプであるか、どのような手法を重視し
ているか認識した上で、セミナーに臨みました。そして、トレイナーとして
多角的視野の下、様々な学習者のスタイルに応じた教育方法(手法)を身に
着けることが必要であり、大切であることを学びました。視覚による手法と
しては、パワーポイントや動画の活用による効果的なプレゼンテーションの
有効性について、共有しました。実際に、ノートパソコン(各連盟1台以
上)やUSBメモリー(全員必須持参)を用い、各自の企画案への取り組みを
行いました。感性に訴えるトレイニング方法としては、瞑想、音楽、イメー
ジトレイニング、物語の読み聞かせなどを体験しました。そして、心がける
べきことは、学習者に最も伝わりやすい方法で、トレイニングや講義をプロ
グラミングすることであると、改めて実感しました。これらの学びを活かし、
最終のワークショップでは、パトロールごとに、トレイナーとして講習会ま
たは研修会の企画に取り組み、発表をしました。
インターナショナル・ナイト
参加国32か国の各ブースで、民芸品、ガールスカウトグッズ、食べ物など趣向を凝らし、各国
の文化交流と国際理解の楽しいひとときとなりました。またこの夜は、各国ナショナルコス
チュームで参加しました。アラブ諸国の衣装はまさにアラビアンナイトを思わせるきらびやかな
ものでした。またAP地域とアラブ地域ファンドを目的として、ToT マネー(通貨)を使用してバ
ザーを行い、日本の売上金は105 ToT ドルでした!
毎日発行され
るニューズレ
ターで紹介さ
れました!
アラビア語
閉会式
AP地域からの青年代表として、日本派遣団の間奈々恵さんが今回の
セッションを振り返り、スピーチしました。
『アラブ地域の方々との合同作業は初めての経験でした。
文化の多様性を実体験しました。創設当時とは時代は変
わり、それに伴い手法は変わるけれど、私たちの理念は
変わらないということも、再確認しました。』
マレー語
アラビア語
TOFS マレーシア訪問 & リーダー養成講習会
私たちはトレイニング終了後、2日間TOFSを訪問しました。
TOFS(Troop of Foreign Soilの略)というのは、日本の国外
にあるガールスカウト日本連盟直属の団のことをいいます。マ
レーシア第1団は、マレーシアの首都であるクアラルンプールに
あります。
1日目午前中はスカウトが、クリスマスのケーキ作りをしてい
る集会を見学しました。お友達も参加しての集会でしたので、
たくさんの方がみえていて、活気あふれる素敵な集会でした。
場所はクアラルンプール日本人会館(ジャパンクラブ)という
大きな建物で、いつもこの場所を借りて集会をおこなっている
そうです。午後そして2日目と講習を行ない、また2011年世界
会議からの伝達や日本連盟の新しい「目標と戦略」なども情報
共有し、2日間のリーダー養成講習を無事終了しました。結果、
5名の部門リーダー誕生となりました。
私たち一人ひとりは小さな力しかないけれど、みんなで活動
すれば世界を変えていけると実感し、トレイナーとしてとても
充実した2日間の滞在となりました。
所感
今回マレーシアにて、AP地域とアラブ地域合同
のトレイナーのためのトレイ二ングワークショッ
プが初めて開催されました。講義やワークショッ
プは、地域や言語の違う国からの参加者とコミュ
ニケーションをとりながら行われました。
WAGGGS発の最新のトレイニング方法や視点
等、学びの多いトレイニングでした。今回受けた
トレイニングの経験を、全国のトレイナーそして
指導者の実力をパワーアップするの
に役立てていきたいと思います。
日本連盟常任理事 重住恭子
(東京都第18団)
参加2か月前から、本格的に課題
に取り組みました。オープンマイン
ドで、積極的に関わろうと心に決め
丌安を払いのけて参加しましたが、
大きな壁は、ことば(英語)でした。英語を母国
語とする皆さんは積極的に考えを述べ、意見交換
をされていて、本当にうらやましい限りでした。
しかし私の語学力丌足をサポートしてくれる親切
なマレーシアの心強い友もできました。改めて思
いやりを持つこと、仲間の大切さを実感する機会
をいただきました。
日本連盟指導者委員 長坂道子
(埼玉県第11団)
アラブ、AP地域のトレイナーたちと、学びを共
有できたことは、とても大きな喜びであり、刺激を
受けてきました。ガールガイド・ガールスカウトの
絆の深さ、仲間への思いやり、温かさも感じてきま
した。開催地マレーシアの首相夫人からの基調講演
もいただき、フェアウェルパーティを開催して頂い
たこと、ロイヤルファミリーからのお話、お目にか
かれたこと、国の中でのガールガイド・ガールス
カウトの位置づけの高さに感銘を
受けました。
日本連盟常任理事 大崎加奈
(宮城県第3団)
アラブ、AP地域のベテラン層、
中堅層、新人層とさまざまな年代
の個性豊かなトレイナ―達と一緒
に寝食、セッション、作業、ディ
スカッションを共にしたことで彼女たちから多くを学
びました。一番は、私自身がもっとトレイナーとして
スキルアップしなくてはいけないと痛切に感じたこと
です。今後も自ら学び続けるのはもちろん、先輩から
多くを吸収し、今回得たことを実際の講習会や研修会
に取り入れて活かしていきたいと思います。
青年代表・プログラムトレイナー 間奈々恵
(大阪府第54団)