1 - Rabobank

ラボバンク・グループ
新たなガバナンスおよび
戦略的フレームワーク 2016年~2020年
資本および資金調達に関する詳細
投資家情報部
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新たなガバナンス体制
投資家情報部
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2016年1月1日より 新たなガバナンス体制
•
•
新たな組織体制
ラボバンクはガバナンス体制を2016年1月1日に変更
• 2015年12月2日 地方ラボバンクの会員 総会により満場一致の承認
• 2015年12月9日 ラボバンク・ネダーランドの株主総会により満場一致の
承認
• 新体制は2016年1月1日より開始
なぜ、ガバナンス体制を変えるのか
• 業務効率の向上
• ラボバンク会員の影響力強化
• 法規制の更なる厳格化を予想
• 金融市場の参加者や規制当局にとってシンプルでより透明性の高い体
制
…これらにより、協同組合としてのラボバンクとその銀行ビジネスを強化する。
880万の顧客
200万の会員
ラボバンク:
- 1つの法人:地方ラボバンク + 中央組織
- 1つの銀行免許
- 1つのバランスシート
専門子会社
地方ラボバンクおよびラボバンク・ネダーランドにおける、2016年1月1日までのガバナンス体制と新たなガバナンス体制との主な違い
2016年1月1日までの体制
2016年1月1日からの新体制
ラボバンク会員の影響力
会員総会を通じた地方ラボバンクの経営戦略に対する発言は
限定的である。 ラボバンクの自己資本や収益の分配に関する
要求はない。
変更なし。ただし協同組合のトップレベルに直接代表を増やす。
法人数と銀行免許数
ラボバンク協同組合の数 + 1(ラボバンク・ネダーランド)
1
ラボバンク協同組合の数 + 1(ラボバンク・ネダーランド)
1
財務諸表の数
+1 連結
債券や資本性証券の発行エンティティ
ラボバンク・ネダーランド
変更なし。ただし正式名称は(「Coöperatieve Rabobank
U.A.」)に変更
相互保証
- 地方ラボバンクが相互に債務保証
- グループ内信用補完
対象外(連結グループ自己資本が投資家および預金者に対
して暗黙の信頼感を与えるため)
投資家情報部
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新たなガバナンス体制:債券および資本性証券の
投資家にとって重要な変更なし
新たなガバナンス体制による債券および資本性証券の投資家への影響は非常に限定的で
ある。
1. ラボバンク・ネダーランドの正式名称は「Coöperatieve Centrale RaiffeisenBoerenleenbank B.A」から 「Coöperatieve Rabobank U.A.」に変更される。
2. (当行の定款の変更を経て)変更事項は2016年1月1日付けで有効
3. 市場への開示は名称、法的構造などの変更事実の反映と合わせて、負債残高に関す
る最新情報の提供を通じて行う
4. 既存の金融商品の条件は契約変更しない
5. 投資家の償還請求権は維持される
6. ラボバンク・ネダーランドと地方ラボバンクは同一法人となって存続するため、両者間の相
互保証スキームは不要となる。
7. グループの資本は106の地方銀行に分散することはなく、すべてラボバンク・ネダーランドが
直接利用可能となるため、分配可能な項目の金額が増加する
8. ガバナンス体制の変更によりコストをより削減し、費用効果を高められる
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戦略的フレームワーク 2016年~2020年
投資家情報部
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戦略的フレームワーク 2016年~2020年 – 3つの主
要目標
大切な時に顧客に寄り添
い、顧客に誠実に集中す
る事をサービスの核とする。
投資家情報部
規制シナリオに基いてバランス
シートの柔軟性を高めその低
下を防ぎつつ、顧客への働き
かけを維持・強化する
金融機関の核である収
益・費用両面の実績を
大幅に改善する
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最高水準の顧客志向
• ラボバンクは徹底して差別化された顧客満足体験の提供を追求する
• 協同組合としての起源および広範な地域ネットワークに鑑みて、当行にはその実践に
向けた最高の 態勢が整っている
当行の目標を表すキーワード
達成に向けた重点的取り組み
•
いつでも利用できる、バーチャルかつ人間的
• 基本的サービスにおける卓越
•
長期的関係の重視
• 「これまで以上の身近さ」の醸成
•
卓越したクレーム対応
• 「連結ピンとしての役割」を果たす
•
すべてにおいて積極的かつ専門的
•
顧客のコミュニティとのつながり
投資家情報部
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2016年~2020年財務目標
1. 強固な基盤を持つ金融機関であることは、引き続きラボバンクの戦略の重要な柱であ
る。これは資金調達の観点から、シニア債のベイルインという万が一の場合にも、無担
保シニア債保有者を保護する厚いバッファを構築し維持するというラボバンクの戦略に
反映されている。
2. 2016年~2020年 戦略的フレームワークに基づく財務目標サマリー
2020年の達成目標
資本
利益率
普通株等Tier1比率
14%~17%
総資本比率
25%~30%
投下資本利益率(ROIC)
売上総利益改善額
費用収益比率
資金調達および流動性
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>8%
>21億ユーロ
50%
債券
<1500億ユーロ
バランスシート合計
<5300億ユーロ
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今後の新たな資本規制
今後の資本規制は、ラボバンクが戦略を見直す要因の一つである
1. MRELおよびTLAC
• 公的資金を導入することなく、秩序ある破綻処理を行い、重要な機能を維持できる
フレームワーク
• 銀行は追加の 「ベイルイン」バッファの保有を求められる
• 両提案により銀行の資金調達体制はかなりの影響を受ける
2. 「バーゼル4」
• リスクウェイト資産(RWA)の計算の修正
• RWAが増加する可能性が高く、特に低リスクのポートフォリオにその可能性が高い
• 低リスクのポートフォリオの規模が大きいため、ラボバンクもかなりの影響を受ける可能
性
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バランスシートの縮小・柔軟性
強固な基盤を持つ金融機関であることは、引き続きラボバンクの戦略の重要な柱である。
未決となっている資本規制の今後の導入を予想して、ラボバンクは以下の戦略的決定を
行った。
1. RWAの削減。ベースケース・シナリオに基づき、種々の方法を通じてバランスシートを1500
億ユーロ縮小する
• (1) オランダ市場および (2) 世界各拠点で食料・農業関連分野を中核とする:ラボ
バンクがこの中核ポートフォリオに含まれないと見なした資産は、売却となる可能性
がある
• ローン・ポートフォリオの投資家への(真正)売却
‐ 住宅ローン
‐ 中小企業向け融資
• セクターおよび成長戦略に基づくポートフォリオの選択
結果として、流動性バッファの規模を縮小できる
2. 今後はバランスシートの柔軟性を高めていく
•
ビジネスの特定分野での仲介
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バランスシート縮小シナリオ
規制により見込まれるバランスシートへの影響
十 選択の余地が意味するもの
億ユーロ単位
• ベースケース・シナリオに基づくバランス
シート縮小に向けた確固たる戦略
• より厳しいシナリオにおける選択の余地
680
530
とは、規制基準が最終的に明確化さ
れ次第、さらなる業務および/または
ローン・ポートフォリオがバランスシート
縮小の対象となりうることを意味する
• より厳しいシナリオでは、追加の価格
修正とコスト対策をとる可能性もある
2014 Rabobank balance
sheet
投資家情報部
Base case scenario
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2019年に売上総利益を21億ユーロ以上改
善
• 8%の投下資本利益率、および14%~17%の水準の普通株等Tier1比率(「バーゼル
4」における予想RWAに基づく)を達成するため、ラボバンクは売上総利益*を2019年に
21億ユーロ以上改善する
• 既存の「ビジョン2016」と「マーズ」・プログラムに加えて、コスト削減による部分および、
収益増加による部分を合わせて達成
• これにより、2020年までに費用収益比率50%を実現する
• 改善が可能な分野
- 国内銀行業務 (「ラボバンク・ネダーランド」を含む):
12億ユーロ
- ホールセール、地方およびリテール
9億ユーロ
• 2016年~2018年の間に9000名の人員を主にバックオフィスおよび支援部門から削減
この削減は、進行中のプログラムですでに計画されている3000名の削減に加えて行う
*
売上総利益:評価替えおよび税引き前の利益
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今後の新たな資本規制のサマリー
今後の新たな資本規制のサマリー
1. MRELおよびTLAC
• 公的資金を導入することなく、秩序ある破綻処理を行い、重要な機能を維持できる
フレームワーク
• 銀行は追加の 「ベイルイン」バッファの保有を求められる
• 両提案により銀行の資金調達体制はかなりの影響を受ける
2. 「バーゼル4」
• リスクウェイト資産(RWA)の計算の修正
• RWAが増加する可能性が高く、特に低リスクのポートフォリオにその可能性が高い
• 低リスクのポートフォリオの規模が大きいため、ラボバンクもかなりの影響を受ける可能
性
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新たな資本規制により起こりうる結果
ラボバンクは今後の新たな資本規制導入により起こりうる結果に関し、以下のシナリオを策
定した
‐ 未決となっている各規制の導入程度およびRWAの増加程度
‐ 導入のタイミング
‐ 普通株等Tier1比率の目標値 14%~17% (総資本比率 25%~30%)
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シナリオ分析:ラボバンクの戦略的選択の
頑健性
ラボバンクの戦略的選択の頑健性をテストす
るアプローチ:
1. 新たな資本規制により起こりうる結果に
関して策定したシナリオに基づく
2. 普通株等Tier1比率 の目標レンジを14%
から17%と仮定
3. その他の主な前提条件
• 1ユーロのコスト削減ごとに、1ユーロの「達成コスト」が4年にわたって必要とする
• 正常化された貸倒損失(LIC)
• 資本規制が厳しくなるほど、金融機関はより長い段階的導入期間を認められる
…どの程度のRWAの増加まで、ラボバンクはその年に吸収できるか
投資家情報部
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シナリオ分析: 普通株等Tier1比率の目標
値14%
普通株等Tier1比率の目標値を14%と仮定した場合、ラボバンクは2021年にRWAが約
70%増加しても吸収できる
戦略的選択
1. RWAの削減。ベースケース・シナリオに基づき、バランスシートを1500億ユーロ縮小する
2. バランスシートの柔軟性を高める
3. 売上総利益を 2019年に少なくとも21億ユーロ改善
14 % 規制/目標
主な前提条件*
普通株等Tier1比率の目標値が14%の場合吸収可能なRWAの増
加率
普通株等Tier1最低比率
• 1ユーロのコスト削
RWAの増加
減ごとに、1ユーロ
の「達成コスト」が
4年にわたって必
要とする
• 正常化された貸
倒損失(LIC)
140%
120%
普通株等Tier1比率の目標値14%
100%
80%
60%
40%
20%
0%
2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
* 2014年の実績に基づく
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シナリオ分析: 普通株等Tier1比率の目標
値17%
普通株等Tier1比率の目標値を17%と仮定した場合、ラボバンクは2021年にRWAが約
40%増加しても吸収できる
戦略的選択
1. RWAの削減。ベースケース・シナリオに基づき、バランスシートを1500億ユーロ縮小する
2. バランスシートの柔軟性を高める
3. 売上総利益を 2019年に少なくとも21億ユーロ改善
主な前提条件*
普通株等Tier1比率の目標値が17%の場合吸収可能なRWAの増加率
• 1ユーロのコスト削
RWAの増加
減ごとに、1ユーロ
の「達成コスト」が
4年にわたって必
要とする
• 正常化された貸
倒損失(LIC)
140%
120%
100%
80%
普通株等Tier1比率の目標値17%
60%
40%
20%
0%
2018年 2019年 2020年 2021年 2022年 2023年 2024年 2025年
* 2014年の実績に基づく
投資家情報部
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結論:シナリオ分析によりラボバンクの戦略的
選択の頑健性が判明
シナリオ分析により以下が判明
• 新たな資本規制により起こりうる結果に関するシナリオに基づく
• ラボバンクは、バランスシート縮小および実績改善に関する戦略的選択の結果、普通
株等Tier1比率の目標値を達成する
シナリオ分析の結論
RWAの 140%
増加率 120%
普通株等Tier1比率の目標値14%
100%
80%
普通株等Tier1比率の目標値17%
60%
起こりうるRWAの増加
40%
20%
0%
2018 2019 2020 2021 2022 2023 2024 2025
年
投資家情報部
年
年
年
年
年
年
年
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資金調達
バランスシートの規模の縮小により、資金調達規模およびその構成に影響が出る
目標とする安定した預金基盤とともに、バランスシートの縮小により、短期・長期ともに
ホールセール資金調達の必要水準が下がる
• 2014年および2015年の長期の資金調達目標は毎年200億ユーロと設定
• 同様の目標数値が2016年も設定されたが、これはバランスシート縮小の進展次第であ
る
• しかし、ラボバンクは以下に基づく現状の資金調達戦略を維持する。
‐ 通貨の種類および取引の形態双方における、グローバルな多様化
‐ 各地域の投資家と密接に連携した、主要な金融市場を現場とする資金調達チーム
‐ ベンチマーク債への戦略的なコミットの継続
•
投資家情報部
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