ENVI5.0 チュートリアル - Exelis VIS Japan

ENVI5.0 チュートリアル
ENVI チュートリアル
以下のチュートリアルを利用できます。

注釈

フィーチャカウント

ベクタ
ワークフロー

特異点抽出

分類

事例ベース分類によるフィーチャ抽出

ルールベース分類によるフィーチャ抽出

画像変化抽出

画像レジストレーション

RPC オ ル ソ 補 正

主題図変化抽出

可視領域解析
1
注釈のチュートリアル
こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は 、 ENVI を 使 用 し て QuickBird マ ル
チスペクトル画像を表示し、画像の上に新しい注釈レイヤを作
成します。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD: feature_e xtraction
ファイル
説明
QuickBird マ ル チ ス ペ ク ト ル 画 像 ( 米 国 コ
qb_colorado.dat
ロラド州ボールダーで
2005 年
日に取得)
qb_colorado.hdr
上記のヘッダファイル
QuickBird フ ァ イ ル は Digi talGlobe 社 の ご 好 意 に よ り 提 供 さ
れ ま し た 。 Digital Globe 社 の 明 確 な 許 可 な く 複 製 す る こ と は で
きません。
ENVI の起動
Windows の [ス タ ー ト ] メ ニ ュ ー : [す べ て の プ ロ グ ラ ム ] >
[ENVI x.x] > [ENVI] を 選 択 し ま す 。
UNIX: UNIX コ マ ン ド ラ イ ン に envi と 入 力 し ま す 。

画像を開いて表示する
1.
ツ ー ル バ ー の [開 く ] ボ タ ン
く] ダイアログが開きます。
2
を ク リ ッ ク し ま す 。 [開
7 月
4
2.
feature_e xtrac tion に 移 動 し 、qb_colorad o.dat を 開 き ま
す。
注釈レイヤの作成
以下のステップでは、1 つの注釈レイヤを作成します。注釈レ
イ ヤ と ベ ク タ レ イ ヤ の 違 い は 、注 釈 レ イ ヤ の 場 合 は 1 つ の レ イ
ヤに複数のタイプの注釈アイテムを含めることができる点です。
1 つの注釈レイヤにテキスト、ポリゴン、シンボルおよびその
他の注釈アイテムを組み合わせて含めることができます。
1.
メ ニ ュ ー バ ー で [フ ァ イ ル ] > [新 規 作 成 ] > [注 釈 レ イ ヤ ]
を 選 択 し ま す 。 [新 規 注 釈 レ イ ヤ を 作 成 ] ダ イ ア ロ グ が 開
きます。
2.
レ イ ヤ 名 と し て Boulder_Anno を 入 力 し ま す 。
3.
ソ ー ス フ ァ イ ル と し て qb_colorado.dat を 選 択 し ま す 。
こ の フ ァ イ ル に よ り 、新 し い レ イ ヤ の 範 囲 と 地 図 投 影 が 定
義されます。
4.
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り 新 し い 注 釈 レ イ ヤ
がレイヤマネージャに追加されます。
注釈アイテムの追加と保存
以下のステップでは、いくつかのタイプの注釈アイテムを追加
3
し ま す 。注 釈 レ イ ヤ を 作 成 し た と き に 、自 動 的 に [テ キ ス ト 注 釈 ]
ボタン
が選択されています。
<ヒント>
追加した注釈のプロパティを確認するには、[選択] ツールをクリックして注
釈を選択し、右クリックして [プロパティ] を選択します。
1.
画 像 ウ ィ ン ド ウ ビ ュ ー で 、ラ ベ ル を 付 け る 公 園 エ リ ア を シ
ー ン 内 で 見 つ け て 、ク リ ッ ク し ま す 。カ ー ソ ル が 縦 線 に 変
化し、テキストを入力できるようになります。
2.
Central Park と 入 力 し て Enter を 押 し ま す 。 レ イ ヤ マ
ネージャの注釈レイヤツリーに注釈アイテムが追加され
ます。
1.
次 に 追 加 す る テ キ ス ト 注 釈 に つ い て は 、プ リ フ ァ レ ン ス 設
定 を 変 更 し ま す 。ラ ベ ル を 付 け る 次 の 公 園 の 場 所 を ク リ ッ
ク し 、 右 ク リ ッ ク し て [プ リ フ ァ レ ン ス ] を 選 択 し ま す 。
[プ リ フ ァ レ ン ス ] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。
2.
[フ ォ ン ト 名 ] を Times New Roman に 変 更 し 、 [フ ォ ン
ト サ イ ズ ] を 14 に 変 更 し て 、 ダ イ ア ロ グ を 閉 じ ま す 。
4
3.
新 し い プ リ フ ァ レ ン ス 設 定 を 使 用 し て 、画 像 内 を ク リ ッ ク
し、テキスト注釈としてさらに 2 つのアイテムにラベル
を付けます。
4.
注 釈 レ イ ヤ を 保 存 し て か ら 、先 に 進 み ま す 。レ イ ヤ マ ネ ー
ジ ャ で Boulder_Anno を 右 ク リ ッ ク し て 、[名 前 を 付 け て
保 存 ] を 選 択 し ま す 。[名 前 を 付 け て 保 存 ] ダ イ ア ロ グ が 開
き 、 [File name ] フ ィ ー ル ド に Boulder_ Anno が 表 示 さ
れます。
5.
[保 存 ] を ク リ ッ ク し ま す 。
次に、シーンにシンボル注釈を追加します。
1.
[シ ン ボ ル 注 釈 ] ボ タ ン
2.
画 像 ウ ィ ン ド ウ ビ ュ ー で 、シ ン ボ ル を 追 加 す る そ れ ぞ れ の
をクリックします。
位 置 を ク リ ッ ク し て マ ウ ス ボ タ ン を 放 し ま す 。レ イ ヤ マ ネ
ージャの注釈レイヤツリーに注釈アイテムが追加されま
す。
3.
追 加 し た 注 釈 を 選 択 し た ま ま に し 、ク リ ッ ク し て 新 し い 場
所にドラッグします。
4.
レ イ ヤ を 保 存 し ま す 。画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 を 右 ク リ ッ ク し て 、
[保 存 ] を 選 択 し ま す 。
次に、矢印注釈を追加します。
1.
[矢 印 注 釈 ] ボ タ ン
2.
画 像 ウ ィ ン ド ウ で 、2 つ の 矢 印 ア イ テ ム を 追 加 し ま す 。ク
をクリックします。
リ ッ ク ア ン ド ド ラ ッ グ で 矢 印 を 描 画 し ま す 。レ イ ヤ マ ネ ー
5
ジャの注釈レイヤツリーに注釈アイテムが追加されます。
3.
最 後 に 追 加 し た 矢 印 の 外 観 だ け を 変 更 し ま す 。最 後 の 矢 印
ア イ テ ム を 選 択 し た ま ま に し 、右 ク リ ッ ク し て [プ ロ パ テ
ィ ] を 選 択 し ま す 。 [プ ロ パ テ ィ ] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。
4.
[ラ イ ン の 色 ] を 黄 色 に 、 [ラ イ ン の 太 さ ] を 2 に 、 [矢 印
の 先 端 の サ イ ズ ] を 15 に 変 更 し ま す 。 Enter を 押 し て
矢 印 の 先 端 の サ イ ズ の 変 更 を 受 け 入 れ て 、ダ イ ア ロ グ を 閉
じます。
5.
レ イ ヤ を 保 存 し ま す 。画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 を 右 ク リ ッ ク し て 、
[保 存 ] を 選 択 し ま す 。
次に、矩形を追加してサイズを変更します。矩形を描画する前
に、プリファレンスを変更します。
1.
[矩 形 注 釈 ] ボ タ ン
2.
画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 を 右 ク リ ッ ク し て 、 [プ リ フ ァ レ ン ス ]
をクリックします。
を 選 択 し ま す 。矩 形 の [プ リ フ ァ レ ン ス ] ダ イ ア ロ グ が 開
きます。
3.
[内 部 を 塗 り 潰 し ] を [ソ リ ッ ド ] に 設 定 し て 、ダ イ ア ロ グ
を閉じます。
6
4.
画 像 ウ ィ ン ド ウ で 、2 つ の 新 し い 矩 形 を 追 加 し ま す 。レ イ
ヤマネージャの注釈レイヤツリーに注釈アイテムが追加
されます。
5.
描 画 し た 矩 形 の サ イ ズ を 変 更 す る 場 合 は 、選 択 ハ ン ド ル を
クリックしてドラッグします。
6.
レ イ ヤ を 保 存 し ま す 。画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 を 右 ク リ ッ ク し て 、
[保 存 ] を 選 択 し ま す 。
注釈の最後のステップでは、画像と注釈アイテムを回転させま
す。
1.
[回 転 ] ボ タ ン
をクリックし、クリックアンドドラッ
グ で カ ー ソ ル を 時 計 回 り ま た は 反 時 計 回 り に 移 動 し て 、画
像 を 回 転 さ せ ま す 。ツ ー ル バ ー の [回 転 方 向 ] ド ロ ッ プ ダ
ウンリストに、現在の回転角度が対話的に示されます。
2.
ほ と ん ど の 注 釈 ア イ テ ム( テ キ ス ト 、シ ン ボ ル 、ピ ク チ ャ
は除く)は、画像とともに回転します。デフォルトでは、
テキスト注釈とシンボルアイテムは画像とともに回転し
ません。
7
3.
こ の 設 定 を 変 更 す る に は 、レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ で テ キ ス ト 注
釈 ア イ テ ム を 右 ク リ ッ ク し て 、 [プ ロ パ テ ィ ] を 選 択 し ま
す 。[プ ロ パ テ ィ ] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。[ビ ュ ー で 回 転 ]
の 値 を [True] に 変 更 し ま す 。 [プ ロ パ テ ィ ] ダ イ ア ロ グ
を 使 っ て 、そ の 他 の 注 釈 ア イ テ ム に つ い て も [ビ ュ ー で 回
転] の値を変更できます。
8
4.
レ イ ヤ を 保 存 し ま す 。 [フ ァ イ ル ] > [保 存 ] を 選 択 し ま す 。
5.
画 像 ウ ィ ン ド ウ か ら レ イ ヤ を 削 除 し ま す 。レ イ ヤ マ ネ ー ジ
ャ で Boulder_Anno を 右 ク リ ッ ク し て 、[削 除 ] を 選 択 し
ます。
6.
[回 転 方 向 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト で 、0 度 を 選 択 し ま す 。
9
フィーチャカウントのチュートリアル
こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は 、 ENVI で QuickBird マ ル チ ス ペ ク
トル画像を表示し、フィーチャカウントツールを使用してフィ
ーチャにマークを付け、フィーチャレポートを表示します。複
数のフィーチャタイプを作成して、マークを付けたフィーチャ
をグループにまとめることができます。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD: feature_e xtraction
ファイル
説明
QuickBird マ ル チ ス ペ ク ト ル 画 像 ( 米 国 コ
qb_colorado.dat
ロラド州ボールダーで
2005 年
日に取得)
qb_colorado.hdr
上記のヘッダファイル
QuickBird フ ァ イ ル は Digi talGlobe 社 の ご 好 意 に よ り 提 供 さ
れ ま し た 。 Digital Globe 社 の 明 確 な 許 可 な く 複 製 す る こ と は で
きません。
ENVI の起動

Windows の [ス タ ー ト ] メ ニ ュ ー : [す べ て の プ ロ グ ラ ム ]
> [ENVI x.x] > [ENVI] を 選 択 し ま す 。

UNIX: UNIX コ マ ン ド ラ イ ン に envi と 入 力 し ま す 。
10
7 月
4
画像を開いて表示する
1.
ツ ー ル バ ー の [開 く ] ボ タ ン
を ク リ ッ ク し ま す 。 [開
く] ダイアログが開きます。
2.
feature_e xtrac tio n に 移 動 し 、qb_colorad o.dat を 開 き ま
す。
フィーチャにマークを付ける
以下のステップでは、シーンの袋小路にマークを付けます。
1.
[フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ボ タ ン
を ク リ ッ ク し ま す 。[フ
ィーチャカウント] ダイアログが開きます。
2.
Feature_1 を 右 ク リ ッ ク し て 、 [Edit Pro perties] を 選 択
し ま す 。 [プ ロ パ テ ィ ] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。
3.
[名 前 ] に C u l De Sa c と ( ス ペ ー ス な し で ) 入 力 し ま す 。
4.
[説 明 ] に Boulder cul de sacs と 入 力 し ま す 。
5.
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
6.
画像ウィンドウビューを左下隅に移動します。
7.
画 像 ウ ィ ン ド ウ で 、シ ー ン の 袋 小 路 を ク リ ッ ク し て マ ー ク
を 付 け ま す 。 フ ィ ー チ ャ に マ ー ク を 付 け る た び に 、 ENVI
に よ り [フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ に 行 が 追 加 さ
れ ま す 。1 つ の フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト レ イ ヤ が レ イ ヤ マ ネ ー
ジ ャ カ テ ゴ リ に 追 加 さ れ ま す 。マ ー ク を 付 け る す べ て の フ
ィーチャがこのレイヤに含まれます。
11
8.
マークを付けたいくつかのフィーチャに情報を追加しま
す 。[フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ で [説 明 ] フ ィ ー ル
ド 内 を ダ ブ ル ク リ ッ ク し て 、説 明 を 入 力 し ま す 。Enter を
押して説明を受け入れます。
12
新しいフィーチャタイプを作成してフィーチャにマークを付
ける
1.
[Features] タ ブ で [Add Feature Type Properties] ボ タ
ン
を ク リ ッ ク し ま す 。 ENVI に よ り 、 Feature_2 と
いう名前の新しいフィーチャタイプがリストに追加され
ます。
2.
新 し い フ ィ ー チ ャ 名 を 選 択 し て 、 [Edit Feature Type
Properties] ボ タ ン
を ク リ ッ ク し ま す 。 [プ ロ パ テ ィ ]
ダイアログが開きます。
3.
[名 前 ] に Parks と 入 力 し ま す 。
4.
[説 明 ] に Boulder P arks と 入 力 し ま す 。
5.
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
6.
画 像 ウ ィ ン ド ウ ビ ュ ー を 移 動 し て 、開 け た エ リ ア を 含 む エ
リアを見つけます。
7.
画 像 ウ ィ ン ド ウ で 、シ ー ン の い く つ か の 公 園 を ク リ ッ ク し
てマークを付けます。
8.
マークを付けたフィーチャの 1 つに情報を追加します。
[フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ で [説 明 ] フ ィ ー ル ド
内 を ダ ブ ル ク リ ッ ク し て 、説 明 を 入 力 し ま す 。Enter を 押
して説明を受け入れます。
9.
デ ー タ を 保 存 し ま す 。[Save Fea tures] ボ タ ン
をクリ
ッ ク し ま す 。 [Save F eatures] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。
10. パ ス と フ ァ イ ル 名 と し て Boulder_Features.dbz と 入 力
し 、 [OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
13
11. 画 像 ウ ィ ン ド ウ か ら レ イ ヤ を 削 除 し ま す 。レ イ ヤ マ ネ ー ジ
ャ で フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト を 右 ク リ ッ ク し て 、 [削 除 ] を 選
択します。
フィーチャカウントデータの復元
このセクションでは、先ほど作成して保存したフィーチャカウ
ン ト レ イ ヤ を 復 元 し ま す 。 qb_colorado 画 像 が ロ ー ド さ れ た ま
まになっている必要があります。
1.
[ フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ の [Fea tures] タ ブ で 、
[Restore Featur es] ボ タ ン を ク リ ッ ク し ま す 。 [Restore
Features] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。
2.
保 存 し た Boulder_Features.dbz フ ァ イ ル を 選 択 し ま す 。
3.
[開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 ENVI に フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト
レイヤが開き、画像ウィンドウにデータが表示されます。
[フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ の 行 に フ ィ ー チ ャ デ ー
タが表示されます。
シーン内のフィーチャへのジャンプ
シ ー ン で 多 数 の フ ィ ー チ ャ に マ ー ク を 付 け た 場 合 は 、 [フ ィ ー チ
ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ の 任 意 の 行 を ク リ ッ ク し て 、そ の フ ィ ー
チャにジャンプできます。
以下のいずれかの方法でフィーチャに移動できます。

[Enable Table Goto ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し た 場 合 は 、
データテーブルの行をクリックして、特定のフィーチャに
移動できます(行を選択するたびにフィーチャに移動した
く な い 場 合 は 、 こ の チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 無 効 に し ま す )。

[Jump to First Featu re] ボ タ ン
を ク リ ッ ク す る と 、デ
ータテーブルのリストの最初のフィーチャに移動します。

[Jump to the Previou s Feature] ボ タ ン
をクリックす
ると、データテーブルの現在選択されているフィーチャの
14
上のフィーチャに移動します。

[Jump to the Next F eature] ボ タ ン
をクリックすると、
データテーブルの現在選択されているフィーチャの下のフ
ィーチャに移動します。

[Jump to Last Featu re] ボ タ ン
をクリックすると、デ
ータテーブルのリストの最後のフィーチャに移動します。
ENVI に よ っ て 画 像 ウ ィ ン ド ウ が 選 択 し た フ ィ ー チ ャ の 上 に
移動されます。
フィーチャカウントレポートの表示と保存
1.
[フ ィ ー チ ャ カ ウ ン ト ] ダ イ ア ロ グ で [Repo rt] タ ブ を 選
択します。
2.
[Update Repor t] を ク リ ッ ク し ま す 。 タ ブ が 更 新 さ れ て 、
マークを付けたすべてのフィーチャタイプについての情
報 が 表 示 さ れ ま す 。 レ ポ ー ト デ ー タ を 消 去 す る に は 、 [消
去] をクリックします。
15
3.
[保 存 ] を ク リ ッ ク し て 、 レ ポ ー ト を テ キ ス ト フ ァ イ ル と
し て 保 存 し ま す 。 [Sa ve Feature Counting Report] ダ イ
アログが開きます。
4.
保 存 先 の 場 所 と フ ァ イ ル 名 Boulder_Features.txt を 入
力 し 、 [OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
こ の チ ュ ー ト リ ア ル の 作 業 が 完 了 し た ら 、ENVI を 終 了 し ま す 。
メ ニ ュ ー バ ー か ら [フ ァ イ ル ] > [終 了 ] を 選 択 し て 、 [OK] を ク
リックします。
16
ベクタのチュートリアル
こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は 、 ENVI を 使 用 し て QuickBird マ ル
チスペクトル画像を表示し、画像の上に新しいベクタレイヤを
作成して、ベクタレコードと注釈アイテムを追加します。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD: feature_e xtraction
ファイル
説明
QuickBird マ ル チ ス ペ ク ト ル 画 像 ( 米 国 コ
qb_colorado.dat
ロラド州ボールダーで
2005 年
日に取得)
qb_colorado.hdr
上記のヘッダファイル
QuickBird フ ァ イ ル は Digi talGlobe 社 の ご 好 意 に よ り 提 供 さ
れ ま し た 。 Digital Globe 社 の 明 確 な 許 可 な く 複 製 す る こ と は で
きません。
ENVI の起動

Windows の [ス タ ー ト ] メ ニ ュ ー : [す べ て の プ ロ グ ラ ム ]
> [ENVI x.x] > [ENVI] を 選 択 し ま す 。

UNIX: UNIX コ マ ン ド ラ イ ン に envi と 入 力 し ま す 。
画像を開いて表示する
1.
ツ ー ル バ ー の [開 く ] ボ タ ン
17
を ク リ ッ ク し ま す 。 [開
7 月
4
く] ダイアログが開きます。
2.
feature_ e xtrac tion に 移 動 し 、qb_colorad o.dat を 開 き ま
す。
ベクタレイヤの作成
ポリゴンレコードのベクタレイヤを 1 つおよびポリラインレ
コ ー ド の ベ ク タ レ イ ヤ を 1 つ 作 成 し ま す 。ベ ク タ で 作 業 す る と
きには、ベクタレコードのタイプごとに個別のレイヤを作成し
ます。たとえば、ポリゴンベクタレイヤを作成する場合、この
レイヤに含めることができるのはポリゴンレコードだけで、ポ
イントレコードを含めることはできません。
1.
メ ニ ュ ー バ ー で [フ ァ イ ル ] > [新 規 作 成 ] > [ベ ク タ レ イ
ヤ ] を 選 択 し ま す 。[新 規 ベ ク タ レ イ ヤ を 作 成 ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
2.
[レ イ ヤ 名 ] に Boulder_Buildings と 入 力 し ま す 。
3.
[レ コ ー ド タ イ プ ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら 、 ベ ク タ レ
イ ヤ タ イ プ と し て [ポ リ ゴ ン ] を 選 択 し ま す 。
4.
ソ ー ス フ ァ イ ル と し て qb_colorado.dat を 選 択 し ま す 。
このファイルにより新しいレイヤのベース投影が定義さ
れます。
5.
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。 ENVI に よ り 、 新 し い レ イ ヤ が
アクティブなベクタレイヤとしてレイヤマネージャに追
加 さ れ ま す 。複 数 の ベ ク タ レ イ ヤ を ロ ー ド し た 場 合 、1 度
にアクティブにできるのは 1 つのレイヤだけです。
18
6.
2 番 目 の ベ ク タ レ イ ヤ を 作 成 す る た め に 、レ イ ヤ マ ネ ー ジ
ャ で レ イ ヤ フ ォ ル ダ を 右 ク リ ッ ク し て 、 [新 規 作 成 ] > [ベ
クタレイヤ] を選択します。
7.
レ イ ヤ 名 と し て Boulder_Roads を 入 力 し ま す 。
8.
[レ コ ー ド タ イ プ ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら 、 ベ ク タ レ
イ ヤ タ イ プ と し て [ポ リ ラ イ ン ] を 選 択 し ま す 。
9.
ソ ー ス フ ァ イ ル と し て qb_colorado.dat を 選 択 し ま す 。
このファイルにより新しいレイヤのベース投影が定義さ
れます。
10. [OK] を ク リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り 新 し い レ イ ヤ が レ
イ ヤ マ ネ ー ジ ャ に 追 加 さ れ ま す 。こ の レ イ ヤ が ア ク テ ィ ブ
な ベ ク タ レ イ ヤ に な り 、Boulder_Buildings レ イ ヤ は ア ク
ティブレイヤではなくなります。
ベクタレコードの追加と保存
B o u l d e r _ R o ad s が ア ク テ ィ ブ レ イ ヤ に な っ て い る た め 、 ま ず 、
このレイヤにベクタレコードを追加します。新しいベクタレイ
ヤ を 追 加 し た と き に 、 ツ ー ル バ ー の [ベ ク タ 作 成 ] ボ タ ン
が自動的に選択されています。
1.
画像ウィンドウビューで、シーンの 4 本の道路にポリラ
イ ン を 描 画 し ま す 。ポ リ ラ イ ン を 描 画 す る に は 、道 路 の 形
19
状に沿うようにクリックしてマウスボタンを放します。
2.
ポリライン描画を完了してレイヤ内に受け入れるには、
Enter を 押 し ま す 。
3.
ベ ク タ レ イ ヤ を 保 存 し て か ら 、先 に 進 み ま す 。レ イ ヤ マ ネ
ー ジ ャ で Boulder_Roads を 右 ク リ ッ ク し て 、 [名 前 を 付
け て 保 存 ] を 選 択 し ま す 。[名 前 を 付 け て 保 存 ] ダ イ ア ロ グ
が 開 き 、[File name] フ ィ ー ル ド に Boulder_Roads が 表
示されます。
4.
[保 存 ] を ク リ ッ ク し ま す 。
5.
隣接する 2 本のポリラインを相互に接触しないように描
画します。
6.
[ベ ク タ 結 合 ] ボ タ ン
7.
描画したポリラインのうち 1 本を選択します。
8.
2 本 目 の ポ リ ラ イ ン ま で カ ー ソ ル を ド ラ ッ グ し て 、2 本 の
をクリックします。
ポリラインを結合します。
9.
Enter を 押 し て 結 合 を 完 了 し ま す 。
10. も う 1 本 ポ リ ラ イ ン を 描 画 し ま す 。
11. [ベ ク タ 編 集 ] ボ タ ン
をクリックします。
12. い ま 作 成 し た ポ リ ラ イ ン を 選 択 し ま す 。
13. 右 ク リ ッ ク し て [プ ロ パ テ ィ ] を 選 択 し ま す 。 [プ ロ パ テ
ィ ] ダ イ ア ロ グ が 開 き ま す 。こ の ダ イ ア ロ グ で 別 の 設 定 を
選択して、ポリラインの外観を変更できます。
14. [プ ロ パ テ ィ ] ダ イ ア ロ グ を 閉 じ ま す 。
20
15. ポ リ ラ イ ン を 選 択 し た ま ま に し 、 右 ク リ ッ ク し て [削 除 ]
を選択します。
16. レ イ ヤ を 保 存 し ま す 。画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 を 右 ク リ ッ ク し て 、
[保 存 ] を 選 択 し ま す 。
次 に 、 Boulder_Buildings を ア ク テ ィ ブ な レ イ ヤ に し て レ コ ー
ドを追加します。
1.
レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ で 、Boulder_Buildings レ イ ヤ を 右 ク リ
ッ ク し て 、 [Set as Active Vector Layer] を 選 択 し ま す 。
レ イ ヤ 名 の 隣 の ア イ コ ン が 赤 色 の 枠 で 囲 ま れ 、ア ク テ ィ ブ
なベクタレイヤであることが示されます。
2.
[ベ ク タ 作 成 ] ボ タ ン
3.
画像ウィンドウで、シーンの 1 つの建物の上にポリゴン
をクリックします。
を 描 画 し ま す 。画 像 の 建 物 の 輪 郭 に 従 っ て ク リ ッ ク し て マ
ウスボタンを放します。
4.
ポ リ ゴ ン 描 画 を 完 了 し て レ イ ヤ 内 に 受 け 入 れ る に は 、ダ ブ
ル ク リ ッ ク す る か Enter を 押 し ま す 。
5.
こ の 手 順 を さ ら に 5 回 繰 り 返 し て 、6 つ の 建 物 に ポ リ ゴ
ンを作成します。
6.
いくつかのポリゴンをグループにします。
7.
[ベ ク タ 編 集 ] ボ タ ン
8.
Ctrl を 押 し な が ら ク リ ッ ク し て 、ポ リ ゴ ン の う ち 3 つ を
をクリックします。
選択します。
21
9.
右 ク リ ッ ク し て [グ ル ー プ ] を 選 択 し ま す 。ポ リ ゴ ン の グ
ル ー プ を 解 除 す る に は 、再 度 右 ク リ ッ ク し て [グ ル ー プ 解
除] を選択します。
10. ベ ク タ レ イ ヤ を 保 存 し て か ら 、先 に 進 み ま す 。レ イ ヤ マ ネ
ー ジ ャ で Boulder_Roads を 右 ク リ ッ ク し て 、 [名 前 を 付
け て 保 存 ] を 選 択 し ま す 。[名 前 を 付 け て 保 存 ] ダ イ ア ロ グ
が 開 き 、 [File name ] フ ィ ー ル ド に Boulder_Buildings
が表示されます。
11. [保 存 ] を ク リ ッ ク し ま す 。
ベクタ関連の最後のステップでは、作成した一部のポリゴンの
頂 点 の 配 置 を 変 更 し ま す 。 Boulder_Buildings レ イ ヤ が ア ク テ
ィブになっているため、このレイヤを編集します。
1.
[頂 点 編 集 ] ボ タ ン
2.
ポリゴンを選択します。
3.
移動する頂点にカーソルを合わせます。
4.
カ ー ソ ル を ク リ ッ ク ア ン ド ド ラ ッ グ し て 、頂 点 を 別 の 場 所
をクリックします。
に移動します。キーボードの上下左右矢印キーを使って、
該当する方向に画面上の 1 ピクセル分だけ移動すること
もできます。
5.
マ ウ ス ボ タ ン を 放 し て 、ポ イ ン ト ま た は 頂 点 を 再 配 置 し ま
す。
6.
レ イ ヤ を 保 存 し ま す 。画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 を 右 ク リ ッ ク し て 、
[保 存 ] を 選 択 し ま す 。
7.
画 像 ウ ィ ン ド ウ か ら ベ ク タ レ イ ヤ を 削 除 し ま す 。レ イ ヤ マ
ネ ー ジ ャ で Boulder_ Buildings を 右 ク リ ッ ク し て 、 [削
除 ] を 選 択 し ま す 。 B oulder_Roads に つ い て も こ の 手 順
を繰り返します。
22
特異点抽出のチュートリアル
こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は 、特 異 点 抽 出 ワ ー ク フ ロ ー を 使 用 し て 、
レイヤ間のスペクトルや色の差異を抽出し、スペクトルが画像
の背景と明確に異なる未知のターゲットを抽出します。具体的
には砂漠のシーンで人口建造物を見つけます。特異点抽出は、
特異点ターゲットが背景に対して十分小さい場合に効果的です。
参考文献
Chang, Chein -I, and Shao-Shan Chiang, 2 002. Anomaly
detection and classification fo r hyperspectral imagery.IEEE
Transactions on Geo science and Remote Sensing, Vol. 40 , No.
6, pp. 1314-1325 .
Reed I. S., and X. Yu , Adaptive multiple-b and CFAR detection
of an optical pattern with unknown spectral
distribution.IEEE Trans.Acoustics, Speech and Signal
Proc.38, pp.1760 -177 0, Octobe r 1990 .
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD: anomaly_detection
ファイル
05MAY17094255 -M1BS-000000208296_0
1_P002.dat
05MAY17094255 -M1BS-000000208296_0
1_P002.hdr
23
説明
リ ビ ア の QuickBird 画
像
上記のヘッダファイル
特異点抽出用ファイルの選択
1.
ENVI を 起 動 し ま す 。
2.
ツ ー ル ボ ッ ク ス か ら 、 [特 異 点 抽 出 ] > [特 異 点 抽 出 ワ ー ク
フ ロ ー ] を 選 択 し ま す 。 [Sele ct File] パ ネ ル が 開 き ま す 。
3.
[参 照 ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [特 異 点 抽 出 入 力 フ ァ イ ル ] ダ
イアログが開きます。
4.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [開 く ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
5.
anomaly_detection に 移 動 し 、
05MAY17094255 -M1BS-000000208296_01 _P002.dat を
選 択 し て 、 [開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。
6.
[特 異 点 抽 出 入 力 フ ァ イ ル ] ダ イ ア ロ グ で [OK] を ク リ ッ
クします。
特異点抽出はマルチスペクトルファイルのすべてのバンドに適
用されるため、スペクトルのサブセットを指定する必要はあり
ません。空間のサブセットは指定できますが、このチュートリ
アルでは必要ありません。
このチュートリアルで扱う注目して解析するエリアは、ワーク
フロービューの右上にあります。
24
7.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [特 異 点 抽 出 ] パ ネ ル に 進 み 、パ ラ
メータを設定します。
特異点抽出
ワークフローのこのステップでは、さまざまなパラメータ設定
を試して、最適な結果を得られるものを決定します。
1.
[特 異 点 抽 出 手 法 ] を [RXD] の ま ま に し て 、デ フ ォ ル ト の
RXD 設 定 を 使 用 し ま す 。
2.
ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト で 、 [平 均 計 算 手 法 ] を [ロ ー カ ル ]
に 変 更 し ま す 。こ の 手 法 は 、ピ ク セ ル 周 囲 の 局 所 的 な カ ー
ネルから平均スペクトルを取得します。
3.
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し ま す 。 [プ レ ビ ュ
ー ポ ー タ ル ] が 表 示 さ れ ま す 。[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を 移
動すると、元の画像で特異点として識別されたエリアが、
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で は 白 色 の エ リ ア と し て 表 示 さ れ
25
ま す 。現 在 の 設 定 で は 、画 像 ウ ィ ン ド ウ の 右 上 に 特 異 点 が
強 調 表 示 さ れ て い ま す が 、 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で は 多
くのノイズが確認できます。
4.
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を 開 い た 状 態 の ま ま 、 [特 異 点 抽 出
手 法 ] の 設 定 を [UTD] に 変 更 し ま す 。UTD と RXD は
ま っ た く 同 じ よ う に 動 作 し ま す が 、 RXD で は デ ー タ の サ
ン プ ル ベ ク タ が 使 用 さ れ る の に 対 し 、 UT D で は 単 位 ベ ク
タ が 使 用 さ れ ま す 。 UTD は 背 景 シ グ ネ チ ャ を 特 異 点 と し
て抽出し、画像の背景を適切に推定します。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で 結 果 を 確 認 し て く だ さ い 。
26
5.
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を 開 い た 状 態 の ま ま に し ま す 。 今
度 は [特 異 点 抽 出 手 法 ] の 設 定 を [RXD-UTD] に 変 更 し
ます。これは先ほど試した 2 つの手法を組み合わせたも
の で す 。RXD-UTD を 使 用 す る 最 適 な 条 件 は 、特 異 点 の エ
ネ ル ギ ー レ ベ ル が 背 景 と 同 等 か そ れ 以 下 の 場 合 で す 。こ の
よ う な 場 合 、 UTD を 単 独 で 使 用 し て も 特 異 点 を 抽 出 で き
ま せ ん が 、 RXD-UTD を 使 用 す る と 機 能 が 向 上 し ま す 。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で 結 果 を 確 認 し て く だ さ い 。
27
6.
抽 出 手 法 を [RXD-UTD] の ま ま に し 、 ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ
ス ト で [平 均 計 算 手 法 ] を [グ ロ ー バ ル ] に 変 更 し ま す 。
こ の 手 法 は 、デ ー タ セ ッ ト 全 体 か ら 平 均 ス ペ ク ト ル を 取 得
します。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で 結 果 を 確 認 し て く だ さ い 。
28
7.
最 後 に 、 ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト で [特 異 点 抽 出 手 法 ] を
[RXD] に 戻 し 、 [平 均 計 算 手 法 ] は [グ ロ ー バ ル ] の ま ま
にします。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で 結 果 を 確 認 し て く だ さ い 。
8.
こ れ ら の 設 定 に よ る プ レ ビ ュ ー で は 、特 異 点 エ リ ア が よ り
強 調 さ れ 、よ り 多 く の ノ イ ズ が 除 去 さ れ て い ま す 。こ れ ら
の設定を用いて先に進みます。
9.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [異 常 し き い 値 処 理 ] パ ネ ル に 移
動します。
10. [Anomaly De tection Threshold] フ ィ ー ル ド に 0.15 と
入 力 し て 、 Enter キ ー を 押 し ま す 。
11. [プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し て 、 [プ レ ビ ュ ー
ポータル] に結果を表示します。
29
12. [次 へ ] を ク リ ッ ク し て [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル に 移 動 し 、
特異点抽出の出力を保存します。
特異点抽出結果のエクスポート
ワ ー ク フ ロ ー の 最 後 の ス テ ッ プ で は 、解 析 の 出 力 を 保 存 し ま す 。
結果をエクスポートするには、以下の手順を実行します。
1.
[フ ァ イ ル を エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で 、 エ ク ス ポ ー ト の 設 定
をデフォルトのままにします。

[特異点抽出画像をエクスポート] を選択すると、しきい値処
理の結果が ENVI ラスタファイルに保存されます。

[特異点抽出ベクタをエクスポート] を選択すると、しきい値
処理中に作成されたベクタがシェープファイルに保存されま
す。
2.
デフォルトのパスとファイル名を使用します。
30
3.
[追 加 エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で 、 そ の 他 の エ ク ス ポ ー ト の チ
ェックボックスを選択します。

[特異点抽出統計をエクスポート] を選択すると、しきい値処
理画像に関する統計が保存されます。出力される面積の単位
は平方メートルです。

[しきい値処理されていない特異点抽出画像をエクスポート]
を選択すると、しきい値処理されていない特異点抽出画像が
ENVI ラスタファイルに保存されます。
4.
デフォルトのパスとファイル名を使用します。
5.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り 出 力 が 作 成 さ れ 、
画 像 ウ ィ ン ド ウ に レ イ ヤ が 開 き 、指 定 し た デ ィ レ ク ト リ に
ファイルが保存されます。
6.
最 後 に 、元 の 画 像 と 特 異 点 抽 出 画 像 を 比 較 し ま す 。レ イ ヤ
マ ネ ー ジ ャ で 、ベ ク タ レ イ ヤ を 右 ク リ ッ ク し て [削 除 ] を
選択します。
7.
[ポ ー タ ル ] を 開 い て 、 画 像 ウ ィ ン ド ウ の 右 上 の 特 異 点 が
表 示 さ れ る エ リ ア に [ポ ー タ ル ] を 移 動 し ま す 。
8.
[ポ ー タ ル ] に 両 方 の 画 像 が 表 示 さ れ る よ う に 、 透 明 度 を
調整します。
31
9.
[フ ァ イ ル ] > [終 了 ] を 選 択 し て ENVI を 終 了 し ま す 。
32
分類のチュートリアル
このチュートリアルでは、分類ワークフローを使用して画像の
ピクセルをさまざまなクラスに分類します。チュートリアルの
前半では、事例データを用いずに事例無し分類を実行します。
事例無し分類では統計のみに基づいてデータセットのピクセル
をクラスタ化するので、ユーザ定義の事例クラスは必要ありま
せん。
チュートリアルの後半では、データセット内に対話的に事例デ
ータを作成し、これを使用して事例ベース分類を実行します。
事例ベース分類では、ユーザ定義の事例データに基づいてデー
タセットのピクセルをクラスにクラスタ化します。そして、出
力ファイルにどのクラスを保存するかを選択することができま
す。
参考文献
マハラノビス、最尤法、最短距離:
J .A. Richards, 1999 , Remote Sensing Digital Image
Analysis, Springer-V erlag, Berlin, p . 240 .
スペクトル角マッパ:
Kruse, F. A., A. B. Lefkoff, J . B . Boardman, K. B.
Heidebrecht, A. T. Shapiro, P. J. Barloon , and A. F. H.
Goetz, 1993, "The Sp ectral Ima ge Processing Sys tem
(SIPS) - Interactive Visualization and Analysis of
Imaging spectro mete r Da ta."Remote Sens ing of the
Environment, v. 44 , p. 145 - 163.
ISODATA :
Tou, J . T . and R. C. Gonzalez, 1974 . Pattern Recognition
Principles, Addison -Wesley Publishing C ompany, Reading,
Massachusetts.
33
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD: classification
ファイル
Phoenix_AZ.tif
説明
ア リ ゾ ナ 州 フ ェ ニ ッ ク ス の QuickBird 画
像
事例無し分類の実行
ISODATA 法 を 用 い た 事 例 無 し 分 類 は 、 デ ー タ 空 間 に 均 等 に 分
散するクラス平均を計算した後、最短距離法を使用して残りの
ピクセルのクラスタ化を繰り返し計算します。繰り返し計算す
るたびに平均を再計算し、新しい平均に基づいてピクセルを再
分類します。繰り返し計算の際にクラスが変更されたピクセル
の割合が変更しきい値を下回るまで、または最大繰り返し計算
回数に達するまで、このプロセスを続行します。
1.
ENVI を 起 動 し ま す 。
2.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で 、[分 類 ] > [分 類 ワ ー ク フ ロ ー ] を 選 択 し
ま す 。 [フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル が 開 き ま す 。
3.
[参 照 ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [入 力 フ ァ イ ル を 選 択 ] ダ イ ア
ログが開きます。
4.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [開 く ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
5.
classification に 移 動 し 、Phoenix_AZ.tif を 選 択 し て [開
く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 こ れ は QuickBird ト ゥ ル ー カ ラ
ー画像です。
34
6.
[フ ァ イ ル 選 択 ] ダ イ ア ロ グ で [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。
[分 類 タ イ プ ] パ ネ ル が 表 示 さ れ ま す 。
7.
[事 例 無 し ] を 選 択 し ま す 。 こ れ に よ り 、 事 例 無 し 分 類 ワ
ークフローのステップを実行します。
8.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [事 例 無 し 分 類 ] パ ネ ル が 表 示
されます。
9.
[ク ラ ス 数 を 指 定 ] に 定 義 す る ク ラ ス 数 と し て 7 を 入 力
し ま す 。 [高 度 な 設 定 ] タ ブ の 設 定 を 変 更 す る 必 要 は あ り
ま せ ん 。 [次 へ ] を ク リ ッ ク し て 分 類 を 開 始 し ま す 。
分 類 が 完 了 す る と 、 分 類 さ れ た 画 像 が ビ ュ ー に ロ ー ド さ れ 、 [ク
リーンアップ] パネルが表示されます。
以下に示すのは、画像の一部の事例無し分類結果の例です。実
際の結果はいくらか異なる場合があります。住宅地に大量のス
ペックルが発生しています。
35
10. ク リ ー ン ア ッ プ は オ プ シ ョ ン の ス テ ッ プ で す が 、こ の チ ュ
ー ト リ ア ル で は こ れ を 用 い て 、分 類 の 出 力 が 向 上 す る か ど
う か 確 認 し ま す 。ク リ ー ン ア ッ プ の オ プ シ ョ ン で あ る ス ム
ー ジ ン グ は ス ペ ッ ク ル を 除 去 し 、集 約 は 小 さ い 領 域 を 除 去
し ま す 。 [ク リ ー ン ア ッ プ ] パ ネ ル の 設 定 は デ フ ォ ル ト の
ままにします。
11. [プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ
ー タ ル ] が 開 き 、現 在 の 設 定 を 用 い た 分 類 の ク リ ー ン ア ッ
プ 結 果 が ど の よ う に な る か 確 認 で き ま す 。[Selection] ツ ー
ル(メインツールバーにある矢印のアイコン)を使って
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] 上 を ク リ ッ ク し 、 画 像 内 で ド ラ ッ
グ し て 、ク リ ー ン ア ッ プ ス テ ッ プ に よ る 効 果 を 確 認 し ま す 。
以下の画像から、クリーンアップステップを用いることにより
分類結果が向上することがわかります。ほとんどのスペックル
ノイズが除去され、滑らかな領域に置き換わっています。
12. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル が 表 示
されます。
36
13. [分 類 画 像 を エ ク ス ポ ー ト ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス だ け を 選 択
し ま す 。 出 力 画 像 タ イ プ と し て デ フ ォ ル ト の ENVI を 指
定し、分類画像のパスとファイル名を入力します。
14. [完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。
次に、同じ画像に対して事例ベース分類を行います。準備とし
て、以下の手順を実行します。
1.
[フ ァ イ ル ] > [デ ー タ マ ネ ー ジ ャ ] を 選 択 し ま す 。デ ー タ マ
ネージャが開きます。
2.
先 ほ ど 作 成 し た 分 類 フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [閉 じ る ] ボ タ ン
を ク リ ッ ク し ま す 。デ ー タ マ ネ ー ジ ャ と Phoenix_AZ.TIF
ファイルは開いたままにします。
事例ベース分類の実行
事例ベース分類法には、最尤法、最短距離法、マハラノビス距
離 法 、 お よ び SAM ( Spectral Angle Ma pper: ス ペ ク ト ル 角
マ ッ パ ) が あ り ま す 。 こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は SAM を 使 用 し
ます。
1.
デ ー タ マ ネ ー ジ ャ で Phoenix_AZ.TIF フ ァ イ ル を ク リ ッ
ク し て 、ツ ー ル ボ ッ ク ス の [分 類 ] に ド ラ ッ グ し ま す 。[フ
ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル が 表 示 さ れ 、ラ ス タ 入 力 フ ァ イ ル と し
て Phoenix_AZ.TIF が 表 示 さ れ ま す 。
2.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [次 へ ] を ク リ ッ ク し て 続 行 し
ま す 。 [分 類 タ イ プ ] パ ネ ル が 表 示 さ れ ま す 。
3.
[事 例 ベ ー ス ] を 選 択 し ま す 。 こ れ に よ り 、 事 例 ベ ー ス 分
類ワークフローのステップを実行します。
4.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル が 表
示されます。
37
5.
[ア ル ゴ リ ズ ム ] タ ブ で 、 表 示 さ れ る ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス
ト か ら [ス ペ ク ト ル 角 マ ッ パ ] を 選 択 し ま す 。SAM 法 は 、
n 次の角度を利用してピクセルと事例データを照合する
ス ペ ク ト ル 分 類 法 で す 。こ の 分 類 法 は 、ス ペ ク ト ル 間 の 角
度を計算してバンドの数に等しい次元の空間におけるベ
ク タ と し て 扱 う こ と に よ っ て 、2 つ の ス ペ ク ト ル の 類 似 性
を 判 定 し ま す 。角 度 が 小 さ い ほ ど 、基 準 ス ペ ク ト ル と の 一
致 度 が 高 く な り ま す 。ピ ク セ ル は 、最 も 角 度 の 小 さ い ク ラ
ス に 割 り 当 て ら れ ま す 。キ ャ リ ブ レ ー シ ョ ン さ れ た 反 射 率
デ ー タ に 基 づ い て SAM 法 を 利 用 す る と 、 照 明 や ア ル ベ
ド効果の影響を比較的受けにくくなります。
6.
既存のベクタファイルから事例データを作成することも
で き ま す が 、 こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は ENVI の [ポ リ ゴ
ン 注 釈 ] ツ ー ル を 使 っ て 、対 話 的 に 独 自 の 事 例 デ ー タ の ポ
リゴンを作成します。
事例データの対話的な定義
[事 例 ベ ー ス ] を 選 択 し た と き に [ポ リ ゴ ン 注 釈 ] ボ タ ン
が有効になり、事例データという名前の新しいレイヤがレイヤ
マ ネ ー ジ ャ に 追 加 さ れ て い ま す 。そ れ ぞ れ が 少 な く と も 1 つ の
領 域 を 含 む 2 つ の ク ラ ス を 定 義 し ま す 。こ れ は 事 例 ベ ー ス 分 類
を実行するために必要な最小のクラス数です。
1.
[事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル で [プ ロ パ テ ィ ] タ ブ を ク リ ッ
ク し 、[Class Name] を Class 1 か ら 未 開 発 に 変 更 し ま す 。
[Class Color] は 赤 色 の ま ま に し ま す 。
2.
画 像 で 、未 開 発 の エ リ ア を い く つ か 見 つ け ま す 。こ れ は 建
物 や 草 地 が 含 ま れ な い エ リ ア で 、ま た 道 路 で も な い エ リ ア
の必要があります。これらのうち 3 つのエリア内にポリ
ゴ ン を 描 画 し ま す 。ポ リ ゴ ン を 描 画 す る に は 、未 開 発 の エ
リア内をクリックしてマウスボタンを押したまま描画し
ま す 。開 始 点 に 近 づ い た ら 、ダ ブ ル ク リ ッ ク し て ポ リ ゴ ン
を 完 成 さ せ ま す 。レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ の 事 例 デ ー タ レ イ ヤ ツ
38
リーにポリゴン注釈が追加されます。
以下に示すのは 1 つ目のポリゴンの例です。
3.
[ク ラ ス を 追 加 ] ボ タ ン
を ク リ ッ ク し て 、2 つ 目 の ク
ラスを作成します。
4.
[Class Name] を Cla ss 2 か ら 植 生 に 変 更 し ま す 。 [Class
Color] は 緑 色 の ま ま に し ま す 。
5.
画 像 で 、ゴ ル フ コ ー ス 、樹 木 、芝 生 な ど の 健 全 な 植 生 が 表
示 さ れ て い る エ リ ア を い く つ か 見 つ け ま す 。こ れ ら の う ち
3 つ の エ リ ア 内 に ポ リ ゴ ン を 描 画 し ま す 。ズ ー ム イ ン し た
画像により例を示します。
6.
[ク ラ ス を 追 加 ] ボ タ ン を ク リ ッ ク し て 、 3 つ 目 の ク ラ ス
を作成します。
39
7.
[Class Name] を Cla ss 3 か ら 建 物 に 変 更 し ま す 。 [Class
Color] は 青 色 の ま ま に し ま す 。
8.
画 像 で 、屋 根 の あ る エ リ ア を い く つ か 見 つ け ま す 。こ れ ら
のうち 3 つのエリア内にポリゴンを描画します。輝度レ
ベルが異なる屋根のあるエリアを選ぶことをお奨めしま
す。ズームインした画像により例を示します。
9.
次 に 、作 成 し た 事 例 デ ー タ に 基 づ く 分 類 結 果 の プ レ ビ ュ ー
を表示します。
分類のプレビュー
1.
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し て [プ レ ビ ュ ー ポ ー
タ ル ] を 開 き ま す 。こ こ に 、作 成 し た 事 例 デ ー タ を 用 い た
分類結果が表示されます。以下に例を示します。
40
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で は 、 道 路 が 建 物 と し て 分 類 さ れ て い る
こ と が わ か り ま す 。道 路 と い う 4 つ 目 の ク ラ ス を 追 加 す る 必 要
があります。
2.
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 無 効 に し ま す 。
3.
[ク ラ ス を 追 加 ] ボ タ ン を ク リ ッ ク し ま す 。
4.
[Class Name] を Cla ss 4 か ら 道 路 に 変 更 し ま す 。 [Class
Color] は 黄 色 の ま ま に し ま す 。
5.
[ポ リ ゴ ン 注 釈 ] ツ ー ル を 使 用 し て 、高 速 道 路 を 含 む 3 種
類 の 道 路 内 に ポ リ ゴ ン を 描 画 し ま す 。道 路 内 に ポ リ ゴ ン を
描 画 で き る よ う に 、必 要 に 応 じ て メ イ ン ツ ー ル バ ー の [ズ
ーム] ツールを使用してズームインしてください。
41
6.
再 度 、 [プ レ ビ ュ ー ] を 有 効 に し ま す 。
7.
道路 事例領域により道路を適切に分類できたようですが、
幹線道路と同じような灰色の一部の屋根も道路として分
類されています。 以下に例を示します。
次 に 、道 路 領 域 を 削 除 し 、建 物 領 域 の 名 前 を 開 発 済 み に 変 更 し 、
開発済みに 3 つの道路事例領域を追加します。
8.
道 路 ク ラ ス を 選 択 し て 、 [削 除 ] ボ タ ン を ク リ ッ ク し ま す 。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] の ビ ュ ー が 更 新 さ れ ま す 。
9.
建 物 ク ラ ス を 選 択 し て 、 [Class Name] を 開 発 済 み に 変 更
します。
42
10. [ポ リ ゴ ン 注 釈 ] ツ ー ル を 使 用 し て 、 3 つ の 道 路 セ ク シ ョ
ン内にポリゴンを描画します。必ず、少なくとも 1 つの
幹線道路セクションにポリゴンを描画してください。
11. [プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に す る と 、 新 し い 開 発 済
みクラスに道路と建物が含まれているはずです。
比較法
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し て 、[ア ル ゴ リ ズ ム ] タ ブ の
それぞれの分類法を試してみてください。それぞれの手法の詳
細については、「参考文献」を参照してください。ここでは概
要について説明します。
[最 尤 法 ] 各 バ ン ド の 各 ク ラ ス の 統 計 が 正 規 分 布 し て い る と 仮 定
して、特定のピクセルが特定のクラスに属する確率を計算しま
す。各ピクセルは、最も確率の高い(すなわち最大尤度の)ク
ラスに割り当てられます。
43
[最短距離法] 各クラスの平均ベクタを使用し、未知の各ピクセルから各ク
ラスの平均ベクタまでのユークリッド距離を計算します。ピクセルは、最
近隣クラスに分類されます。
[マハラノビス距離法] 各クラスの統計を利用する方向依存の距離分類子で
す。最尤分類法に似ていますが、クラスの共分散がすべて等しいと仮定し
ており、最尤法よりも高速です。すべてのピクセルは、最も近い事例デー
タに分類されます。
44
[スペクトル角マッパ](SAM)
45
この画像の場合、[最尤法] または [スペクトル角マッパ] を使用すると、
最適な分類結果を得ることができるようです。このチュートリアルでは、
アルゴリズムを [スペクトル角マッパ] のままにして、[次へ] をクリック
してください。
事例ベース分類結果のクリーンアップ
事例ベース分類が完了すると、分類された画像が画像ウィンドウにロード
され、[クリーンアップ] パネルが表示されます。クリーンアップはオプシ
ョンのステップですが、このチュートリアルではこれを用いて、分類の出
力が向上するかどうか確認します。クリーンアップのオプションであるス
ムージングはスペックルを除去し、集約は小さい領域を除去します。
1.
[ク リ ー ン ア ッ プ ] パ ネ ル で [ス ム ー ジ ン グ を 有 効 に す る ]
オ プ シ ョ ン を 選 択 解 除 し ま す 。 [集 約 を 有 効 に す る ] を 選
択して、デフォルト設定のままにします。
2.
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] は 開 い た ま ま で 、 現 在 の 設 定 を 用
いた分類のクリーンアップ結果がどのようになるか表示
さ れ て い ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] 上 を ク リ ッ ク し て
画 像 内 を ド ラ ッ グ し 、ク リ ー ン ア ッ プ ス テ ッ プ が 各 エ リ ア
にどのように影響するか確認します。
3.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。分 類 プ ロ セ ス が 完 了 す る と 、[エ
クスポート] パネルが表示されます。
分類結果のエクスポート
[エクスポート] パネルで、分類結果を画像として、クラスポリゴンをシェ
ープファイルとして、統計をテキストファイルとして保存できます。
結果をエクスポートするには、以下の手順を実行します。
1.
[フ ァ イ ル を エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で [分 類 画 像 を エ ク ス ポ
ート] オプションを有効にします。出力画像タイプは
46
[ENVI] の ま ま に し ま す 。分 類 画 像 の 適 切 な パ ス と フ ァ イ
ル名を入力します。
2.
[分 類 ベ ク タ を エ ク ス ポ ー ト ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し 、 出
力 ベ ク タ フ ァ イ ル タ イ プ は [シ ェ ー プ フ ァ イ ル ] の ま ま
に し ま す 。シ ェ ー プ フ ァ イ ル の 適 切 な パ ス と フ ァ イ ル 名 を
入力します。
3.
[統 計 を エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で [分 類 統 計 を エ ク ス ポ ー ト ]
オ プ シ ョ ン を 有 効 に し ま す 。統 計 テ キ ス ト フ ァ イ ル の 適 切
なパスとファイル名を入力します。
4.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り 出 力 が 作 成 さ れ 、
画 像 ウ ィ ン ド ウ に 分 類 レ イ ヤ と ベ ク タ レ イ ヤ が 開 き 、指 定
し た デ ィ レ ク ト リ に フ ァ イ ル が 保 存 さ れ ま す 。テ キ ス ト エ
ディタでファイルを開いて統計を表示することができま
す。
5.
[フ ァ イ ル ] > [終 了 ] を 選 択 し て ENVI を 終 了 し ま す 。
47
事例ベース分類によるフィーチャ抽出のチ
ュートリアル
このチュートリアルでは、フィーチャ抽出を用いて、コロラド州ボールダ
ーの住宅街のマルチスペクトル QuickBird シーンから屋根を抽出します。
フィーチャ抽出を使用すれば、自動的に素早く屋根を識別できるため、都
市計画家や GIS 技術者が手動でデジタル化を行う手間を省くことができ
ます。特定のステップの詳細については、青色の [ヘルプ] ボタンをクリッ
クして ENVI ヘルプを参照してください。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD:feature_extraction¥qb_colorado.dat
これはコロラド州ボールダーのパンシャープニングされた QuickBird 画
像(空間解像度 0.6 メートル)で、2005 年 7 月 4 日に取得したもので
す。QuickBird 画像は DigitalGlobe 社のご好意により提供されました。
DigitalGlobe 社の書面による事前の許可なく複製または配布することは
できません。
背景
フィーチャ抽出はオブジェクトベースの手法を用いて画像を分類します。
オブジェクト(セグメントとも呼ばれる)は同じようなスペクトル属性、
空間属性、テクスチャ属性を持つピクセルのグループです。従来の分類法
はピクセルベースで、各ピクセルのスペクトル情報を用いて画像を分類し
ます。高解像度のパンクロマティック画像やマルチスペクトル画像の場合、
オブジェクトベースのほうが抽出するフィーチャのタイプに柔軟に対応で
きます。
ワークフローは以下のようなステップから構成されます。
48

画像をセグメントに分割する

セグメントのさまざまな属性を計算する

いくつかの新しいクラスを作成する

各 ク ラ ス に 対 話 的 に セ グ メ ン ト( 事 例 サ ン プ ル と 呼 ば れ る )
を割り当てる

事 例 サ ン プ ル に 基 づ い て 、 KNN( K Nearest Neighbor: 最
近 隣 内 挿 法 )、SVM( Support Vecto r Machine: サ ポ ー ト ベ
ク タ マ シ ン ) ま た は PCA( Principal Components
Analysis : 主 成 分 分 析 ) の 事 例 ベ ー ス 分 類 法 で 画 像 全 体 を
分類する

クラスをシェープファイルまたは分類画像にエクスポート
する
ワークフローの開始
1.
メ ニ ュ ー バ ー で [フ ァ イ ル ] > [開 く ] を 選 択 し ま す 。
2.
feature_e xtrac tion に 移 動 し 、qb_colorad o.dat フ ァ イ ル
を 選 択 し ま す 。 [開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 画 像 が フ ル 解
像度で表示されます。
3.
ツ ー ル バ ー の [最 適 化 線 形 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら 、
[線 形 2%] を 選 択 し ま す 。こ の タ イ プ の ス ト レ ッ チ は 画 像
を明るくして、個々のフィーチャを識別しやすくします。
4.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で 、 [フ ィ ー チ ャ 抽 出 ] > [事 例 ベ ー ス フ ィ
ー チ ャ 抽 出 ワ ー ク フ ロ ー ] を 選 択 し ま す 。 [Data
Selection] パ ネ ル が 開 き ま す 。
5.
[ラ ス タ フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド に す で に フ ァ イ ル 名 が 表 示
さ れ て い ま す 。 [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [Object
Creation] パ ネ ル が 表 示 さ れ ま す 。
49
画像のセグメント化
セグメント化とは、同じようなスペクトル、空間、テクスチャの特徴を持
つセグメントに画像を分割することです。画像のセグメントが実世界の特
徴(フィーチャ)に一致することが理想的です。効果的にセグメント化を
行うことにより、分類結果の精度が向上します。
1.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト を 使 っ て 、画 像
を [200% (2 :1 )] に ズ ー ム し ま す 。
2.
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ
ー タ ル ] が 表 示 さ れ 、画 像 の 最 初 の セ グ メ ン ト が 緑 色 で 示
さ れ ま す 。以 下 の 画 像 の 例 で は 、[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を
住宅地に配置しています。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に 表 示 さ れ た 最 初 の セ グ メ ン ト 化 で は 、
屋 根 の 境 界 が 描 画 さ れ て い ま す が 、セ グ メ ン ト が 多 す ぎ る た め 、
処理時間が長くなる可能性があります。セグメント化とマージ
を組み合わせて利用し、セグメントの数を減らし、屋根の周囲
に明確な境界を描画します。
50
3.
こ の 画 像 で は 屋 根 が 暗 く 表 示 さ れ て い る た め 、近 赤 外 画 像
では周囲のフィーチャとのコントラストがはっきりしま
す 。近 赤 外 バ ン ド だ け に セ グ メ ン ト 化 を 適 用 す る こ と に よ
り 、 屋 根 の 周 囲 に 明 確 な 境 界 を 描 画 で き ま す 。 [Object
Creation] パネルで、[セグメントバンドを選択] の隣の
ボタン
をクリックします。[NIR] バンドを選択して、[OK] をクリックしま
す。
[エ ッ ジ ] セ グ メ ン ト 化 で は 、 強 度 が 最 も 強 い グ ラ デ ー シ ョ ン に
沿 っ て ラ イ ン を 描 画 し 、エ ッ ジ を 効 果 的 に 抽 出 し ま す 。次 に 、[フ
ルラムダスケジュール] マージ法を使用して、マージの値を大
きくしながら隣接するセグメントを結合します。
以下の設定で適切な結果を得ることができます。

セグメント化アルゴリズム:[エッジ]

スケールレベル:35

マージアルゴリズム:[フルラムダスケジュール]

マージレベル: 80
以下の画像は、上記の設定を用いたセグメント化の結果を示し
ています。
51
[Scale Value] を デ フ ォ ル ト 値 の 50 の ま ま に し た 場 合 は 、 屋
根のセグメントの一部が、隣接する裏庭や樹木を表すセグメン
トに結合されます。これは、同じような強度であるためです。
こ れ ら 2 つ の フ ィ ー チ ャ を 分 離 す る に は 35 と い う 値 が 適 切
です。
4.
セ グ メ ン ト 化 を う ま く 行 う こ と が で き た ら 、 [次 へ ] を ク
リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り セ グ メ ン ト 化 画 像 が 作 成 さ れ
て 表 示 さ れ ま す( レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ で は 領 域 平 均 画 像 と も
呼 ば れ ま す )。 各 セ グ メ ン ト に 、 そ の セ グ メ ン ト に 属 す る
すべてのピクセルの平均スペクトル値が割り当てられま
す。
事例サンプルの選択
このステップでは、さまざまなフィーチャの典型的なサンプルを選択して、
さまざまなクラスに割り当ててから、事例ベース分類を実行します。
セグメント化が完了すると、[事例ベース分類] パネルが開き、未定義のク
ラス([New Class 1])が表示されます。セグメント化画像内でマウスを移
52
動すると、カーソルの下のオブジェクトがシアン色で強調表示されます。
場合によっては、この機能を有効にするために画像を 1 回クリックする必
要があります。
1.
[Class Properties] テ ー ブ ル で 、 [Class Name] を 屋 根 に
変 更 し 、 Enter キ ー を 押 し ま す 。
2.
屋 根 を 表 す さ ま ざ ま な セ グ メ ン ト を 20 以 上 ク リ ッ ク し
ま す 。多 様 な サ イ ズ 、形 状 、色 、強 度 を 持 つ も の を 選 ん で
く だ さ い 。選 択 す る 事 例 サ ン プ ル の 数 が 多 い ほ ど 、精 度 の
高 い 分 類 結 果 を 得 る こ と が で き ま す 。以 下 に 例 を 示 し ま す 。
以下に、事例サンプルを選択する際のヒントを示します。

選 択 か ら 除 外 す る に は 、セ グ メ ン ト を 再 度 ク リ ッ ク し ま す 。

特定のエリアで、個々のセグメントを区別することが難し
い 場 合 は 、 [境 界 を 表 示 ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し て 、 各 セ グ
メントの周囲に境界を描画します。

セグメント化画像の詳細が不十分で、セグメントが(車回
53
しや裏庭などではなく)屋根を表していると識別すること
が 難 し い 場 合 は 、 レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ で [R egion Means] の
画 像 の 選 択 を 解 除 し て く だ さ い 。 代 わ り に 元 の QuickBird
画像が表示されます。

画像をパンまたはズームした場合は、必ず、メインツール
バ ー で [選 択 ] ア イ コ ン
を ク リ ッ ク し て か ら 、事 例 領
域を選択してください。
次に、屋根ではないクラスをいくつか定義します。
1.
[事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル で 、 [ク ラ ス を 追 加 ] ボ タ ン
をクリックします。
2.
[Class Properties] テ ー ブ ル で 、新 し い ク ラ ス 名 を 草 地 に
変 更 し て Enter を 押 し ま す 。
3.
パネルの左側で 草地を選択し、裏庭、野原、公園など草
地 を 表 す 事 例 サ ン プ ル を 画 像 か ら 20 以 上 選 択 し ま す 。
4.
コンクリート(縁石と車回し)および 道路(アスファル
ト の み )ク ラ ス に つ い て も 、ス テ ッ プ 1~ 3 を 繰 り 返 し ま
す 。そ れ ぞ れ 20 以 上 の 事 例 サ ン プ ル を 選 択 し 、必 要 に 応
じ て ク ラ ス の 色 を 変 更 し ま す 。以 下 に 分 類 パ ネ ル の 例 を 示
します。実際の結果はこれとは異なる場合があります。
54
5.
[Save an Example fil e] ボ タ ン
をクリックして、定
義した事例領域の出力フォルダとファイル名を選択しま
す 。後 で 続 き の 作 業 を 行 う 必 要 が あ る と き に 、こ の フ ァ イ
ルを復元することができます。
分類に使用する属性の選択
ENVI では、各セグメントについてさまざまな空間属性、スペクトル属性、
テクスチャ属性が計算されます。このステップでは、事例ベース分類で用
いる属性を選択できます。デフォルトでは、すべての属性が用いられます。
使用可能なすべての属性の定義については、「Spatial Attributes」、
「Spectral Attributes」、「Texture Attributes」を参照してください。
1.
[事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル で [属 性 選 択 ] タ ブ を 選 択 し ま
す。
2.
こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は 、 [属 性 を 自 動 選 択 ] ボ タ ン
を ク リ ッ ク し て 、分 類 に 最 適 な 属 性 を 自 動 的 に 決 定 し ま す 。
す ぐ に 、 [選 択 さ れ た 属 性 ] 列 が 更 新 さ れ て 使 用 す る 属 性
55
が 表 示 さ れ ま す 。以 下 に 例 を 示 し ま す 。実 際 の 結 果 を こ れ
とは異なる場合があります。
分類法の選択
フィーチャ抽出には、KNN(K Nearest Neighbor:最近隣内挿法)、SVM
(Support Vector Machine:サポートベクタマシン)、PCA(Principal
Components Analysis:主成分分析)の 3 種類の事例ベース分類法があり
ます。このチュートリアルでは KNN を使用して、近隣の事例領域との近
さに基づいてセグメントを分類します。これは他の方法より厳密で、似た
ようなクラスを正確に区別することができます。
1.
ツ ー ル バ ー の い ず れ か の ズ ー ム ツ ー ル を 使 っ て 100% に
ズームします。
2.
[事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル で [プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を
有 効 に し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] が 表 示 さ れ 、 現 在
の 分 類 結 果 が 示 さ れ ま す 。事 例 デ ー タ 、 属 性 、分 類 設 定 に
変 更 を 加 え る と 、分 類 結 果 が 自 動 的 に 更 新 さ れ ま す 。画 像
内 で [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を 移 動 す る か 、サ イ ズ を 変 更
し て 、別 の エ リ ア の 結 果 を 表 示 し ま す 。以 下 に 例 を 示 し ま
す。
56
3.
セ グ メ ン ト 化 画 像 を 非 表 示 に す る に は 、レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ
で [Region Means ] オ プ シ ョ ン を 無 効 に し ま す 。 [プ レ ビ
ュ ー ポ ー タ ル ] の 下 に 元 の QuickBird 画 像 が 表 示 さ れ
ます。
4.
[プレビューポータル] 内を右クリックして、[ブレンド] を選択しま
す。分類画像が次第にフェードインおよびフェードアウトして
QuickBird 画像が表示されます。
ボタンと
ボタンを使って、
ブレンドの速度を速くまたは遅く調整できます。ブレンドを停止する
場合は、[一時停止] ボタン
をクリックします。
黒いセグメントは適切なクラスを決定できなかったセグメントで、未分類
のままになります。[アルゴリズム] タブの [未分類を許可] オプションで、
すべてのセグメントを定義されたクラスのいずれかに強制的に分類するか
どうかを指定できます。
抽出するフィーチャは屋根であるため、屋根の分類の精度に注目する必要
があります。[プレビューポータル] に表示される最初の分類結果では、多
くのセグメントが誤って屋根として分類されています。いくつかのオプシ
ョンを使用して誤りを減らすことことができます。
57
KNN 設定の調整
1.
[ア ル ゴ リ ズ ム ] タ ブ を 選 択 し ま す 。
2.
[し き い 値 ] の 値 を 大 き く し て み て く だ さ い 。 デ フ ォ ル ト
値は 5 パーセントで、各クラスの信頼度が 5 パーセン
ト 未 満 の セ グ メ ン ト が 未 分 類 に 設 定 さ れ ま す 。 [し き い 値 ]
ス ラ イ ダ で 設 定 す る 値 を 増 や す と 、分 類 子 に よ っ て 未 分 類
に 設 定 で き る セ グ メ ン ト の 数 が 増 え ま す 。 [し き い 値 ] の
ス ラ イ ダ で 値 を 小 さ く す る と 、ク ラ ス に 強 制 的 に 分 類 さ れ
る セ グ メ ン ト が 増 加 し 、誤 っ て 分 類 さ れ る 可 能 性 も 高 く な
ります。
3.
[近 隣 ] の 値 を 大 き く し て 3 に し ま す 。値 を 大 き く す る と 、
ターゲットクラスを選択するときにより多くの近隣が考
慮 さ れ 、ノ イ ズ の 多 い フ ィ ー チ ャ や 関 連 の な い フ ィ ー チ ャ
が減少します。
追加の事例サンプルの収集
常に誤って分類されるセグメントがある場合は、以下の手順で既知のクラ
スに割り当てることができます。
1.
[事 例 デ ー タ 選 択 ] タ ブ を 選 択 し ま す 。
2.
[事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル の 左 側 で 、 セ グ メ ン ト を 割 り 当
てるクラスの名前を選択します。
3.
ツ ー ル バ ー の [選 択 ] ア イ コ ン
がアクティブなこと
を確認します。
4.
画 像 表 示 で 、セ グ メ ン ト を ク リ ッ ク し て 選 択 し た ク ラ ス に
割り当てます。
58
新しいクラスの定義
おそらく、一部の樹木や草地が誤って屋根として分類されているでしょう。
その場合は、樹木という新しいクラスを作成して、このクラスの事例サン
プルを選択してください。
1.
[事 例 ベ ー ス 分 類 ] パ ネ ル で 、 [ク ラ ス を 追 加 ] ボ タ ン
をクリックします。
2.
[Class Properties] テ ー ブ ル で 、新 し い ク ラ ス 名 を 樹 木 に
変 更 し て Enter を 押 し ま す 。
3.
パ ネ ル の 左 側 で 樹 木 を 選 択 し て 、樹 木 の 事 例 サ ン プ ル( 樹
木 の 陰 も 含 め る ) を 20 以 上 選 択 し ま す 。
屋根を適切に分類できるまで、これらのオプションを使って試します。結
果に満足したら、[次へ] をクリックします。次のステップでは、屋根クラ
スをラスタファイルにエクスポートします。
出力オプションの設定
[出力] パネルで、事例ベース分類のさまざまな成分をラスタ画像やシェー
プファイルにエクスポートできます。このチュートリアルでは、分類画像
を ENVI ラスタフォーマットでエクスポートし、元の画像にクラスを重ね
ます。デフォルトでは、定義したすべてのクラスが分類画像に含まれます。
1.
[Export Vecto r] タ ブ で [分 類 ベ ク タ を エ ク ス ポ ー ト ] オ
プションを無効にします。
2.
[Export Raster ] タ ブ を ク リ ッ ク し ま す 。
3.
[分 類 画 像 を エ ク ス ポ ー ト ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し て 、 フ
ァ イ ル を 保 存 す る 出 力 デ ィ レ ク ト リ を 選 択 し ま す 。出 力 フ
ァ イ ル 名 を qb_ colorado_classimage に 変 更 し ま す 。
4.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。 qb_colorado_cl assimage.dat
59
という新しいレイヤがレイヤマネージャに追加されます。
こ の レ イ ヤ を 元 の QuickBird 画 像 に 重 ね て 表 示 す る に
は 、メ イ ン ツ ー ル バ ー の [透 明 度 ] ス ラ イ ダ を 使 っ て 分 類
画像の透明度を大きくします。
事例ベース分類により屋根をかなりうまく抽出できましたが、ほとんどの
自動手法と同様に、屋根を表すセグメントをすべて抽出することはできま
せんでした。エリアによっては、屋根のテクスチャと輝度が隣接する庭と
似ているため、2 つのフィーチャが 1 つのクラスに結合されている場合が
あります。また、その他のフィーチャが誤って屋根として分類されている
場合もあります。分類結果に満足できない場合は、セグメント化とマージ
の値を変更したり、別の分類法を使用したり、より多くの事例サンプルを
収集して試してみてください。
60
ルールベース分類によるフィーチャ抽出の
チュートリアル
このチュートリアルでは、フィーチャ抽出を用いて、タスマニア州ホバー
トの住宅街のマルチスペクトル GeoEye-1 シーンからアスファルト面を
抽出します。フィーチャ抽出を使用すれば、自動的に素早く道路と駐車場
を識別できるため、都市計画家や GIS 技術者が手動でデジタル化を行う
手間を省くことができます。ここでは、さまざまな属性から分類で意味を
持つルールを構築して、分類結果をシェープファイルにエクスポートする
方法を学びます。特定のステップの詳細については、青色の [ヘルプ] ボタ
ンをクリックして ENVI ヘルプを参照してください。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD:
feature_extraction¥Hobart_GeoEye_pansharp.dat
これは、パンシャープニングを適用した GeoEye-1 画像(空間解像度 0.5
メートル)で、2009 年 2 月 5 日に取得されたタスマニア州ホバートの
ダウジングポイント郊外の画像です。GeoEye-1 画像は GeoEye 社のご好
意によるもので、GeoEye 社の書面による事前の許可なく複製または配布
することはできません。
背景
フィーチャ抽出はオブジェクトベースの手法を用いて画像を分類します。
オブジェクト(セグメントとも呼ばれる)は同じようなスペクトル属性、
空間属性、テクスチャ属性を持つピクセルのグループです。従来の分類法
はピクセルベースで、各ピクセルのスペクトル情報を用いて画像を分類し
ます。高解像度のパンクロマティック画像やマルチスペクトル画像の場合、
オブジェクトベースのほうが抽出するフィーチャのタイプに柔軟に対応で
61
きます。
このワークフローでは、画像を多数のセグメントに分割し、セグメントの
さまざまな属性を計算し、関心のあるフィーチャを分類するためのルール
を構築します。各ルールには、エリア、長さ、またはテクスチャなどの属
性が 1 つまたは複数含まれ、属性を特定の範囲の値に制限します。たとえ
ば、道路は細長く、一部の建物はほぼ長方形の形状であり、樹木は草に比
べて高度にテクスチャ化されています。
ワークフローの開始
1.
メ ニ ュ ー バ ー で [フ ァ イ ル ] > [開 く ] を 選 択 し ま す 。
2.
feature_e xtrac tion に 移 動 し 、
Hobart_Ge oEye_pansharp.dat フ ァ イ ル を 選 択 し ま す 。
[開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 画 像 が フ ル 解 像 度 で 表 示 さ れ
ます。
3.
ツ ー ル バ ー の [最 適 化 線 形 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら 、
[線 形 5%] を 選 択 し ま す 。こ の タ イ プ の ス ト レ ッ チ は 画 像
を明るくして、個々のフィーチャを識別しやすくします。
4.
メ イ ン ツ ー ル バ ー で [パ ン ] ツ ー ル を 選 択 し 、デ ィ ス プ レ
イに道路が表示されるまで画像内をパンします。
5.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で [フ ィ ー チ ャ 抽 出 ] > [ル ー ル ベ ー ス の フ
ィ ー チ ャ 抽 出 ワ ー ク フ ロ ー ] を 選 択 し ま す 。 [Da ta
Selection] パ ネ ル が 開 き ま す 。
6.
[ラ ス タ フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド に す で に フ ァ イ ル 名 が 表 示
さ れ て い ま す 。 [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [Object
Creation] パ ネ ル が 表 示 さ れ ま す 。
62
画像のセグメント化
セグメント化とは、同じようなスペクトル、空間、テクスチャの特徴を持
つセグメントに画像を分割することです。画像のセグメントが実世界の特
徴(フィーチャ)に一致することが理想的です。効果的にセグメント化を
行うことにより、分類結果の精度が向上します。
1.
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ
ー タ ル ] が 表 示 さ れ 、画 像 の 最 初 の セ グ メ ン ト が 緑 色 で 示
さ れ ま す 。 以 下 の 画 像 ( 200% に ズ ー ム ) は 、 [プ レ ビ ュ
ーポータル] をアスファルト道路の上に合わせたときの
例です。
<ヒント>
背景画像に対して [プレビューポータル] をはっきりと表示するためには、画
像をクリックして、メインツールバーの [透明度] スライダを使って透明度を
下げてください。上記の例は透明度を下げた結果です。
63
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に 表 示 さ れ た 最 初 の セ グ メ ン ト 化 で は 、
道路の端がはっきりと線で描画されていますが、各道路に小さ
いセグメントが多数あります。セグメント化とマージを組み合
わせて、できるだけ少ないセグメントで道路の境界を描画でき
る よ う に し ま す 。 原 則 的 な ル ー ル と し て 、 [ス ケ ー ル レ ベ ル ] を
小 さ く し て よ り 多 く の セ グ メ ン ト を 作 成 し 、 同 時 に [マ ー ジ レ
ベル] を大きくして隣接するセグメントをマージします。関心
のあるフィーチャの輪郭を描画するにはセグメントが多いほど
効果的ですが、セグメントが多すぎると処理に時間がかかりま
す。
2.
[セ グ メ ン ト 設 定 ] と [マ ー ジ 設 定 ] の さ ま ざ ま な [ア ル
ゴ リ ズ ム ] オ プ シ ョ ン を 試 し 、さ ら に そ れ ぞ れ の レ ベ ル を
変 更 し て 試 し て み て く だ さ い 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] が
自 動 的 に 更 新 さ れ 、変 更 内 容 が セ グ メ ン ト 化 に ど の よ う に
影響するか確認できます。
以下の設定で適切な結果を得ることができます。

セグメント化アルゴリズム:[エッジ]

スケールレベル:40

マージアルゴリズム:[フルラムダスケジュール]

マージレベル: 80

[セグメントバンドを選択] ボタン
をクリックして、バン
ド 4 のみを選択します。近赤外バンドに対してのみセグメン
ト化を実行すると、アスファルト道路のよりシャープなセグ
メントを生成することができます。
以下の画像は、上記の設定を用いた交差点のセグメント化の結
果を示しています。
64
3.
セ グ メ ン ト 化 を う ま く 行 う こ と が で き た ら 、 [次 へ ] を ク
リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り セ グ メ ン ト 化 画 像 が 作 成 さ れ
て レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ に 表 示 さ れ ま す( 領 域 平 均 画 像 と も 呼
ば れ ま す )。 各 セ グ メ ン ト に 、 そ の セ グ メ ン ト に 属 す る す
べてのピクセルの平均スペクトル値が割り当てられます。
ルールの構築
このステップでは、いくつかのルールを構築してアスファルトクラスを定
義します。ENVI では、各セグメントについてさまざまな空間属性、スペ
クトル属性、テクスチャ属性が計算されます。使用可能なすべての属性の
定義については、
「Spatial Attributes」、
「Spectral Attributes」、
「Texture
Attributes」を参照してください。
アスファルト面を識別するために用いる属性を決定する際には、リモート
センシング画像のアスファルトの特徴を考慮する必要があります。以下の
ような点を参考にしてください。

近赤外画像ではアスファルト道路は非常に暗く見えるため、
65
バンド 4 のスペクトル平均値が小さい場合に道路が強調
されます。

道路は長く延びています。

道路と駐車場のテクスチャは均一です。

屋根や影などの小さいフィーチャもスペクトル値が小さい
場合があるため、エリア属性を用いてこのような小さいセ
グメントを除外することができます。
ルール構築の一般的なワークフローでは、まず、1 つの属性から始めて、
関心のあるフィーチャを抽出してその信頼度をテストします。次に、多く
の条件と属性を用いて、シーンからその他すべてのフィーチャを除外し、
関心のあるフィーチャだけを残します。
所定のルールで複数の属性を組み合わせた場合は、ルールを満たすために
すべての条件を適用する必要があります。
バンド 4 ではほとんどの道路が非常に暗いため、最初に試す属性としてバ
ンド 4 のスペクトル平均を用いることをお奨めします。
スペクトル平均
1.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で 、 [ク ラ ス を 追 加 ] ボ タ ン
をクリックします。
2.
[Class Properties] テ ー ブ ル で 、 [Class Name] を ア ス フ
ァ ル ト に 変 更 し 、 Enter キ ー を 押 し ま す 。
3.
新 し い ク ラ ス を 追 加 し た と き に 、Spectral Mean(1) > 0 と
いう 1 つの属性を持つデフォルトのルールセットが作成
されています。これをバンド 1 からバンド 4 に変更す
る 必 要 が あ り ま す 。 属 性 名 を 選 択 し て 、 [バ ン ド ] ド ロ ッ
プダウンリストから 4 を選択します。
シアン色のヒストグラムで、セグメント化画像の各セグメント
の ス ペ ク ト ル 平 均 ( バ ン ド 4) 値 の 周 波 数 が 表 示 さ れ ま す 。
66
4.
ヒストグラムを個別のダイアログに表示する場合は、[Dock/Undock
Histogram Window] ボタン
をクリックします。このオプション
は、Windows ユーザのみ利用可能です。
5.
[Attribute Histogra m] ウ ィ ン ド ウ の 角 を ク リ ッ ク ア ン ド
ド ラ ッ グ し て 拡 張 し 、ヒ ス ト グ ラ ム の 形 状 を 詳 し く 確 認 で
きます。
6.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で [プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ
67
ン を 有 効 に し ま す 。 赤 1 色 の [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] が
表示されます。
7.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [ズ ー ム ] ド ロ ッ プ タ ウ ン リ ス ト で
50% を 選 択 し 、 デ ィ ス プ レ イ に 広 い 範 囲 の 画 像 を 表 示 し
ます。
8.
道 路 は ス ペ ク ト ル 平 均 値 が 小 さ い た め 、ヒ ス ト グ ラ ム の 小
さ い 値 だ け を 評 価 し ま す 。 [Attribu te His togram] ダ イ ア
ロ グ の 右 下 隅 の 青 色 の 三 角 形 を ク リ ッ ク し て 、青 い 縦 線 を
左 に ド ラ ッ グ し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] が 更 新 さ れ
て 、残 っ た セ グ メ ン ト だ け が 表 示 さ れ ま す 。以 下 に 例 を 示
します。
68
バ ン ド 4 の ス ペ ク ト ル 平 均 値 を 174 よ り 小 さ く す る と 、ア ス
ファルト道路が効果的に強調表示されます(スライダを使用す
る と 端 数 が で る た め 、 右 端 の フ ィ ー ル ド に 174 と 入 力 し て
Enter を 押 し ま す )。
9.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [移 動 ] フ ィ ー ル ド に 、 画 像 座 標
1953,1840 を 入 力 し て キ ー ボ ー ド の E n te r を 押 し ま す 。
表 示 と [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] が 以 下 の 図 の 場 所 に 配 置
されます。
10. [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] の 右 側 の 広 い 赤 色 の エ リ ア は 水 域
です。これは、バンド 4 ではアスファルトよりさらにス
ペ ク ト ル 平 均 値 が 小 さ く な り ま す 。し た が っ て 、水 域 も こ
の ヒ ス ト グ ラ ム 範 囲 に 含 ま れ ま す 。こ の 極 端 に 小 さ い 値 を
除 外 す る 必 要 が あ り ま す 。最 小 値 を 85 に す る と 、適 切 に
水 域 を 除 外 で き そ う で す 。 [Attribu te His togram] ダ イ ア
ロ グ の 左 端 の フ ィ ー ル ド に 85 と 入 力 し て 、 Enter を 押
してください。
11. [Attribute Histogram] ダイアログを閉じる場合は、[Dock/Undock
Histogram Window] ボタン
をクリックします。
69
長径の長さ
この画像では、道路とほとんどの駐車場は住宅などの他のフィーチャより
長いため、長さ属性のいずれかを用いて、より適切なルールセットになる
か試してみましょう。
1.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で ル ー ル [1 .0] と い う ル
ール名を選択します。
2.
[属 性 を ル ー ル に 追 加 ] ボ タ ン
3.
追 加 さ れ た デ フ ォ ル ト の 属 性 [Spectral Mean(1)] を 選
をクリックします。
択します。
4.
[タ イ プ ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [空 間 ] を 選 択 し ま
す。
5.
[名 前 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト に は 、長 さ に 関 連 し た 3 種
類 の 属 性 [長 さ ]、 [伸 び ]、 [長 径 の 長 さ ] が あ り ま す 。 ど
の 属 性 を 用 い て テ ス ト す れ ば よ い か わ か ら な い 場 合 は 、属
性画像が役立ちます。
6.
[長 さ ] を 選 択 し て 、 [属 性 画 像 を 表 示 ] オ プ シ ョ ン を 有 効
に し ま す 。[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に [長 さ ] 属 性 値 の グ レ
イ ス ケ ー ル 画 像 が 表 示 さ れ 、最 も 大 き い 値 が 白 色 で 示 さ れ
ま す 。関 心 の あ る フ ィ ー チ ャ と 他 の フ ィ ー チ ャ の コ ン ト ラ
ス ト が 大 き い 場 合 ( 明 る い ま た は 暗 い ) は 、こ の 属 性 が 適
切だと考えられます。
7.
画 像 内 で [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を 移 動 し ま す 。一 部 の 道
路 は [長 さ ] 属 性 値 が 大 き く ( 白 色 )、 他 の 道 路 と ほ と ん
ど の 駐 車 場 は こ の 属 性 値 が 小 さ い( 暗 灰 色 )こ と が わ か り
ま す 。し た が っ て 、こ の 属 性 を 用 い て す べ て の ア ス フ ァ ル
トを効果的に識別することは難しいでしょう。
70
<ヒント>
これらのセグメントの実際の属性値を確認するには、メインツールバーで [カ
ーソル値] アイコン
をクリックします。[カーソル値] ダイアログで、
Portal: FX_CLASSIFY_RULE_STEP の下部の [Data] 行を確認してくださ
い。これが、カーソル位置のセグメントの [長さ] 属性値です。この値を参考
に、ヒストグラムを制限する値を決めることができます。
8.
長 さ 関 連 の 別 の 属 性 を 試 し て み ま し ょ う 。 [名 前 ] ド ロ ッ
プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [長 径 の 長 さ ] を 選 択 し て 、[属 性 画 像
を 表 示 ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し ま す 。[長 さ ] 属 性 の 場 合 と
比 べ て 、よ り 多 く の 道 路 と 駐 車 場 の コ ン ト ラ ス ト が 、周 囲
のフィーチャよりいくらか高くなっているはずです。
9.
[属 性 画 像 を 表 示 ] オ プ シ ョ ン を 無 効 に し ま す 。
10. 道 路 は 他 の フ ィ ー チ ャ よ り 長 い た め 、最 も 大 き い [長 径 の
長 さ ] の 値 を 用 い て ヒ ス ト グ ラ ム を 制 限 し ま す 。ヒ ス ト グ
ラ ム の 緑 色 の ひ し 形 を ク リ ッ ク し て 、緑 色 の 垂 直 ス ラ イ ダ
を 右 側 に ド ラ ッ グ し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に は 、
まだ多数の異なるフィーチャ(赤色)が含まれています。
こ れ ら の フ ィ ー チ ャ を 除 外 す る た め に は 、非 常 に 大 き い 値
だけが含まれるようにヒストグラムを制限する必要があ
ります。
71
11. [Attribute Histogra m] ダ イ ア ロ グ で 、 最 大 値 は そ の ま ま
に し て 最 小 値 を 22 に 変 更 し 、 Enter を 押 し ま す 。
12. 以 下 の 手 順 を 高 速 に す る た め に 、 [プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ
ンを無効にしてください。
テクスチャ平均
通常、アスファルト道路と駐車場は均一なテクスチャを持っているため、
いくつかのテクスチャ属性を試して、これらのフィーチャを抽出するため
に適切な属性があるか確認できます。テクスチャ属性には、[Texure Range]、
[テクスチャ平均]、[テクスチャ分散]、[テクスチャエントロピー] の 4 つ
があり、画像の各バンドについて計算が実行されます。
テストの結果、テクスチャ平均属性をバンド 4(近赤外)に用いると、道
路および駐車場セグメントが周囲のフィーチャに対して高いコントラスト
を示すため、アスファルトをうまく識別できることがわかっています。
1.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で ル ー ル [1 .0] と い う ル
ール名を選択します。
2.
[属 性 を ル ー ル に 追 加 ] ボ タ ン
3.
追 加 さ れ た デ フ ォ ル ト の 属 性 [Spectral Mean(1)] を 選
をクリックします。
択します。
4.
[タ イ プ ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [テ ク ス チ ャ ] を 選
択します。
5.
[バ ン ド ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら 4 を 選 択 し ま す 。
6.
[名 前 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [テ ク ス チ ャ 平 均 ] を
選択します。
7.
バンド 4 のテクスチャ平均値が最も小さいセグメントを
識 別 し ま す 。 最 大 値 を 155 に す る と 、 こ の よ う な セ グ メ
ン ト を う ま く 識 別 で き ま す 。ヒ ス ト グ ラ ム の 右 端 の フ ィ ー
72
ル ド に 155 と 入 力 し 、 キ ー ボ ー ド の Enter を 押 し て く
ださい。
エリア
これまでに構築したルールには以下の属性が含まれています。

85 < バ ン ド 4 の ス ペ ク ト ル 平 均 < 174 、 お よ び

長 径 の 長 さ > 22、 お よ び

テ ク ス チ ャ 平 均 < 15 5
次に [エリア] 属性を用いて、影や屋根などの残った小さいフィーチャを除
外します。
1.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で ル ー ル [1 .0] と い う ル
ール名を選択します。
2.
[属 性 を ル ー ル に 追 加 ] ボ タ ン
3.
追 加 さ れ た デ フ ォ ル ト の 属 性 [Spectral Mean(1)] を 選
をクリックします。
択します。
4.
[タ イ プ ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [空 間 ] を 選 択 し ま
す。
5.
[名 前 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [エ リ ア ] を 選 択 し ま
す。
6.
[エ リ ア ] 値 が 大 き い セ グ メ ン ト を 特 定 し ま す 。 最 小 値 を
40 に す る と 、 こ の よ う な セ グ メ ン ト を う ま く 識 別 で き ま
す 。ヒ ス ト グ ラ ム の 左 端 の フ ィ ー ル ド に 40 と 入 力 し 、キ
ー ボ ー ド の Enter を 押 し て く だ さ い 。
分類のプレビュー
これまでに 4 種類の属性を用いてルールセットを構築しました。ここでは、
73
このルールを使ってアスファルト面を効果的に識別できるかテストします。
1.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で ル ー ル [1 .0] と い う ル
ール名を選択します。
2.
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ
ー タ ル ] に ル ー ル 信 頼 度 画 像 が 表 示 さ れ ま す 。最 も 明 る い
セ グ メ ン ト は 、選 択 し た 属 性 に 基 づ い た ル ー ル の 条 件 を 満
た す 可 能 性 が 高 い セ グ メ ン ト で す 。暗 い フ ィ ー チ ャ や 黒 色
の フ ィ ー チ ャ は 条 件 を 満 た す 可 能 性 が 低 い か 、条 件 を 満 た
さ な い も の で す 。以 下 の 例 で は 、道 路 と 駐 車 場 が 明 る い た
め 、構 築 し た ル ー ル セ ッ ト に よ っ て 、こ れ ら の セ グ メ ン ト
がアスファルトとして分類された可能性が高いといえま
す。
3.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル の 左 側 で [す べ て の ク ラ ス ]
を 選 択 し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に 、 1 つ の ク ラ ス
( ア ス フ ァ ル ト )だ け を 含 む 分 類 画 像 が 表 示 さ れ ま す 。こ
の よ う に 、画 像 全 体 を 分 類 す る 前 に 、小 さ い エ リ ア の 最 終
的な分類結果をプレビューすることができます。
74
4.
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] 内 を 1 回 ク リ ッ ク し て 、メ イ ン ツ
ー ル バ ー の [透 明 度 ] ス ラ イ ダ を 使 っ て 透 明 度 を 下 げ ま
す 。こ れ で 、領 域 平 均 画 像 に 重 ね て ア ス フ ァ ル ト ク ラ ス を
プレビューすることができます。
5.
[ル ー ル ベ ー ス の 分 類 ] パ ネ ル で [Sa ve Rule Se t] ボ タ ン
をクリックします。
6.
ル ー ル セ ッ ト の 出 力 先 と フ ァ イ ル 名 を 選 択 し ま す 。後 で 続
き の 作 業 を 行 う 必 要 が あ る と き に 、こ の ル ー ル フ ァ イ ル を
復元することができます。
7.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [出 力 ] パ ネ ル に 移 動 し ま す 。
出力オプションの設定
[出力] パネルで、ルールに基づく分類のさまざまな成分をラスタ画像やシ
ェープファイルにエクスポートできます。このチュートリアルでは、アス
ファルトクラスの分類画像を ENVI ラスタフォーマットでのみエクスポ
ートし、元の画像にクラスを重ねます。
75
1.
[Export Vecto r] タ ブ で [分 類 ベ ク タ を エ ク ス ポ ー ト ] オ
プションを無効にします。
2.
[Export Raster ] タ ブ を ク リ ッ ク し ま す 。
3.
[分 類 画 像 を エ ク ス ポ ー ト ] オ プ シ ョ ン を 有 効 に し て 、 フ
ァ イ ル を( ENVI ラ ス タ フ ォ ー マ ッ ト で )保 存 す る 出 力 デ
ィレクトリを選択します。出力ファイル名を
asphalt_class に 変 更 し ま す 。
4.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。 レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ に
asphalt_class.dat と い う 新 し い レ イ ヤ が 追 加 さ れ 、 元 の
GeoEye-1 画 像 に 重 ね て 表 示 さ れ ま す 。
5.
[パ ン ] ツ ー ル を 使 っ て 、 画 像 内 を 移 動 し て ア ス フ ァ ル ト
クラスを評価します。
ルールセットによりアスファルトをかなりうまく抽出できましたが、ほと
んどの自動手法と同様に、アスファルトを表すセグメントをすべて抽出す
ることはできませんでした。一部の道路や駐車場が未舗装のものと混同さ
れたり、他の同様のフィーチャよりかなり明るいシグネチャとして表示さ
れました。最適な結果を得るためには、適切なセグメント化と効果的なル
ール構築が重要です。分類結果に満足できない場合は、セグメント化とマ
ージの値を変更したり、別の属性セットを用いて試してみてください。
76
画像変化抽出のチュートリアル
このチュートリアルでは、画像変化抽出ワークフローを使用して、2004 年
12 月 26 日の津波で被害を受けたインドネシアのある地域の 2 つの画
像を比較します。最初の画像は 2004 年 4 月に取得された津波前の画像
で、2 番目のものは 2005 年 1 月に取得されました。
以下に示す最初の画像は tsunami_before.dat のもので、2 番目の画像は
標準ポータル内の tsunami_after.dat です。ツールバーの [透明度] スラ
イダを調整すると、ポータルの 2 つの画像に大きな違いがあることがわか
るでしょう。特に、多くの植生エリアが津波によって失われています。
77
オプションのチュートリアル
オプションのチュートリアルとして、ユーザが独自の整合していないデー
タを用意することもできます。その場合は、画像変化抽出用のファイル選
択を行った後で、[画像を自動的にレジストレーション]オプションを選択し
ます。「Register Images Automatically」の手順に従って、画像を整合し
てください。
参考文献
画像の変化抽出:
NDVI (Normalized Difference Vegetation Index:正規化植生指
78
標):Jensen, J. R., 1986. Introductory Digital Image Processing,
Prentice-Hall, New Jersey, p. 379.
NDWI (Normalized Difference Water Index:正規化水指標):
McFeeters, S.K., 1996. The use of normalized difference water
index (NDWI) in the delineation of open water features,
International Journal of Remote Sensing, 17(7):1425–1432.
NDBI (Normalized Difference Built-up Index:正規化住宅地指標):
Zha, Y., J. Gao, and S. Ni, 2003. Use of normalized difference
built-up index in automatically mapping urban areas from TM
imagery, International Journal of Remote Sensing, 24(3):583–594.
燃焼指標:燃焼指標として NBR (Normalized Burn Ratio:正規化
燃焼指標)の逆数 -NBR が用いられます。NBR については次の参考
文献を参照してください。Key, C.H.; Z. Zhu; D. Ohlen; S. Howard; R.
McKinley; and N. Benson, 2002. The normalized burn ratio and
relationships to burn severity: ecology, remote sensing and
implementation.In J.D. Greer, ed. Rapid Delivery of Remote
Sensing Products.Proceedings of the Ninth Forest Service Remote
Sensing Applications Conference, San Diego, CA 8-12 April, 2002.
American Society for Photogrammetry and Remote Sensing,
Bethesda, MD.
自動しきい値処理:
Otsu's:Otsu, N. A threshold selection method from gray-level
histograms.IEEE Trans.Systems Man Cybernet.Vol. 9, pp. 62–66,
1979.
Tsai's:Tsai, W. Moment-preserving thresholding.Comput.Vision
Graphics Image Process.Vol. 29, pp. 377–393, 1985.
Kapur's:Kapur, J., Sahoo, P., Wong, A. A new method for graylevel
picture thresholding using the entropy of the
histogram.Comput.Vision Graphics Image Process.Vol. 29 (3), pp.
273–285.
79
Kittler's:Kittler, J., Illingworth, J., Minimum error thresholding,
Pattern Recogn.Vol. 19, pp. 41–47, 1986.
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD:change_detection
ファイル
tsunami_before.dat
tsunami_before.hdr
tsunami_after.dat
tsunami_after.hdr
説明
イ ン ド ネ シ ア の QuickBird 画 像( 2004 年
4 月)
上記のヘッダファイル
イ ン ド ネ シ ア の QuickBird 画 像( 2005 年
1 月)
上記のヘッダファイル
画像変化抽出用のファイル選択
[ファイル選択] パネルで、画像変化抽出に使用する 2 つの画像を選択し
ます。
1.
ENVI を 起 動 し ま す 。
2.
ツ ー ル ボ ッ ク ス か ら 、 [変 化 抽 出 ] > [変 化 抽 出 ワ ー ク フ ロ
ー ] を 選 択 し ま す 。 [Select File] パ ネ ル が 開 き ま す 。
3.
[時 間 1 フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ
ク し ま す 。 [Select Time 1 Input File] ダ イ ア ロ グ が 開 き
ます。
80
4.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [開 く ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
5.
change_detection に 移 動 し て tsunami_before .dat を 選
択 し 、 [開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。
6.
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
7.
[時 間 2 フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ
ク し ま す 。 [Select Time 2 Input File] ダ イ ア ロ グ が 開 き
ます。
8.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [開 く ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
9.
change_detection に 移 動 し て tsunami_after.dat を 選
択 し 、 [開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。
10. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [画 像 レ ジ ス ト レ ー シ ョ ン ] パ
ネルが表示されます。
11. 時 間 1 画 像 と 時 間 2 画 像 は す で に 相 互 に レ ジ ス ト レ ー
シ ョ ン さ れ て い る た め 、設 定 は デ フ ォ ル ト の [画 像 レ ジ ス
トレーションをスキップ] のままにします。
12. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [変 更 手 法 を 選 択 ] パ ネ ル が 表
示されます。
13. 設 定 を デ フ ォ ル ト の [画 像 差 分 ] の ま ま に し 、[次 へ ] を ク
リ ッ ク し ま す 。 [画 像 差 分 ] パ ネ ル が 表 示 さ れ ま す 。
画像差分の設定
[画像差分] パネルで、差分解析に用いるパラメータを設定します。このス
テップでは、バンドまたはフィーチャインデックスに基づいて画像の差分
81
解析を実行します。フィーチャインデックスには、植生、水域、住宅地、
燃焼エリアなど、特定のフィーチャの変化を抽出するオプションがありま
す。このチュートリアルで使用する QuickBird データでは、植生指標
(NDVI)と水指標(NDWI)を用いることができます。住宅地指標と燃焼
指標は、Landsat データなどの短波長赤外線バンドを含む画像でのみ用い
ることができます。
1.
デ フ ォ ル ト で [入 力 バ ン ド の 差 分 ] オ プ シ ョ ン と [バ ン
ド 1] が 選 択 さ れ て い ま す 。
2.
ツ ー ル バ ー の [移 動 ] フ ィ ー ル ド に
746319.499,585303 .4 71 と 入 力 し て 、 キ ー ボ ー ド の
Enter キ ー を 押 し ま す 。ビ ュ ー が こ の エ リ ア の 中 心 に 移 動
します。
3.
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し ま す 。 [プ レ ビ ュ
ー ポ ー タ ル ] が 表 示 さ れ ま す 。[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に は 、
選択したバンドのデータ値が減少したエリアが赤色で表
示 さ れ 、デ ー タ 値 が 増 加 し た エ リ ア が 青 色 で 表 示 さ れ ま す 。
82
4.
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] を 開 い た 状 態 の ま ま 、 [フ ィ ー チ ャ
イ ン デ ッ ク ス の 差 分 ] を 有 効 に し 、フ ィ ー チ ャ イ ン デ ッ ク
ス と し て [植 生 指 標( NDVI)] を 選 択 し た ま ま に し ま す 。
83
5.
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 解 除 し 、 [次 へ ] を
クリックします。差分解析が開始します。
6.
画像の差分処理が完了すると画像ウィンドウに差分画像
が 表 示 さ れ 、 [し き い 値 処 理 ま た は エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル
が表示されます。
7.
[し き い 値 処 理 を 適 用 ] を 選 択 し ま す 。 こ の オ プ シ ョ ン を
使 っ て 、ア ル ゴ リ ズ ム に よ り 大 き な 変 化 が 表 れ た エ リ ア を
決 定 す る た め に パ ラ メ ー タ を 設 定 で き ま す 。こ の オ プ シ ョ
ン を 選 択 す る と 、ワ ー ク フ ロ ー の 最 後 に 複 数 の 出 力 を エ ク
ス ポ ー ト で き ま す( [E xport Image Differen ce Only] を 選
択 し た 場 合 は 、追 加 の 処 理 パ ラ メ ー タ を 選 択 す る こ と は で
きません。差分画像をエクスポートすることのみ可能で
す )。
84
8.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [し き い 値 処 理 を 変 更 ] パ ネ ル
が表示されます。
しきい値処理の変更
しきい値処理の変更ステップでは、表示したい 2 つの画像間の変化を指定
します。プリセットされた自動しきい値処理を使用するか、手動でしきい
値処理を調整することができます。
1.
[自 動 し き い 値 処 理 ] タ ブ で 、[増 加 と 減 少 ] を 選 択 し ま す 。
こ の オ プ シ ョ ン で は 、増 加 の あ る 領 域( 青 色 )と 減 少 の あ
る 領 域( 赤 色 )が 表 示 さ れ ま す( 津 波 に よ っ て 減 少 し た 植
生 エ リ ア の み に 関 心 が あ る 場 合 は 、 [減 少 の み ] を 選 択 し
ま す )。
2.
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し ま す 。 [プ レ ビ ュ
ーポータル] が開きます。
3.
[自 動 し き い 値 処 理 手 法 を 選 択 ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト で 、
一 度 に 1 つ ず つ オ プ シ ョ ン を 選 択 し て 、[プ レ ビ ュ ー ポ ー
タ ル ] で 結 果 を 確 認 し て み て く だ さ い 。以 下 の 自 動 し き い
値処理手法を選択できます。

Otsu's:ヒストグラム形状ベースの手法です。判別解析に基
づき、ヒストグラムの 0 次と 1 次の累積モーメントを利用
して、しきい値処理レベルの値を計算します。

Tsai's:モーメントベースの手法です。入力画像の最初の 3
つのモーメントが出力画像で保持されるように、しきい値を
決定します。

Kapur's:エントロピベースの手法です。しきい値処理画像
を 2 クラスのイベントと見なし、各クラスの特性を PDF
(Probability Density Function:確率密度関数)で表します。
そのうえで、2 つの PDF の合計エントロピを最大化して 1
つのしきい値に収束させます。
85

Kittler's:ヒストグラム形状ベースの手法です。ヒストグラ
ムを双峰性のガウシアン分布として近似し、カットオフ点を
求めます。費用関数はベイズ分類規則に基づきます。
自動しきい値処理手法の詳細については、このチュートリアル
の冒頭に挙げた参考文献を参照してください。
4.
こ の チ ュ ー ト リ ア ル で は 、 デ フ ォ ル ト の [Otsu's] し き い
値 処 理 手 法 を 使 用 し ま す 。以 下 に 示 す の は 、[Otsu's] 手 法
を 選 択 し た 場 合 の [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] の 例 で す 。
5.
手動でしきい値設定を調整して結果を確認してみてくだ
さ い 。 そ の た め に は [手 動 ] タ ブ を 選 択 し ま す 。
6.
ス ラ イ ダ バ ー を 使 っ て [し き い 値 を 増 加 さ せ る ] と [し
き い 値 を 減 少 さ せ る ] の 設 定 を 調 整 し て 、 [プ レ ビ ュ ー ポ
ータル] に変化を表示します。
86
7.
手 動 調 整 の 結 果 を 確 認 し た ら 、[リ セ ッ ト ]
ボタンをク
リックしてデフォルト設定に戻します。
8.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [次 へ ] を ク リ ッ ク す る と 、 差
分 画 像 が し き い 値 に 基 づ い て [Big Increa se]、 [Big
Decrease]、 [Other] に 分 類 さ れ ま す 。 [ク リ ー ン ア ッ プ ]
パネルが表示されます。
変化抽出結果のクリーンアップ
クリーンアップステップで結果を微調整します。設定を適用する前に、微
調整の結果をプレビューできます。
1.
以下の両方のクリーンアップ手法のチェックボックスを
選択します。

[スムージングを有効にする] を選択すると、白と黒の点のノ
イズが除去されます。

[集約を有効にする] を選択すると、小さい領域が除去されま
す。
2.
クリーンアップ手法に必要な値を入力します。

[カーネルサイズをスムージング] を奇数で指定します(例:
3 = 3 × 3 ピクセル)
。正方形のカーネルの中央ピクセルが、
カーネルの最頻クラス値で置き換えられます。この値は 5の
ままにします。

[最小サイズを集約] をピクセル単位で指定します。この値以
下のサイズの領域が、隣接する大きい領域に集約されます。
この値は 100 のままにします。
3.
処理を実行する前にクリーンアップ結果を確認するには、
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し ま す 。 [プ レ ビ ュ
ーポータル] が表示されます。
87
必要に応じてクリーンアップ設定を変更して、結果を再度プレ
ビューすることができます。
4.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル が 表 示
されます。
変化抽出結果のエクスポート
ワークフローの最後のステップでは、解析の出力を保存します。
結果をエクスポートするには、以下の手順を実行します。
1.
[フ ァ イ ル を エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で 、 エ ク ス ポ ー ト の た め
のチェックボックスを選択します。

[変更クラス画像をエクスポート] を有効にすると、しきい値
処理の結果がラスタファイルに保存されます。
88

[変更クラスベクタをエクスポート] を選択すると、しきい値
処理中に作成されたベクタがシェープファイルに保存されま
す。
2.
デフォルトのパスとファイル名を使用します。
3.
[追 加 エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で 、 そ の 他 の エ ク ス ポ ー ト の チ
ェックボックスを選択します。

[変更クラス統計をエクスポート] を選択すると、しきい値処
理画像に関する統計が保存されます。

[差分画像をエクスポート] を選択すると、差分画像がラスタ
ファイルに保存されます。
4.
デフォルトのパスとファイル名を使用します。
5.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り 出 力 が 作 成 さ れ 、
画 像 ウ ィ ン ド ウ に レ イ ヤ が 開 き 、指 定 し た デ ィ レ ク ト リ に
ファイルが保存されます。
6.
[フ ァ イ ル ] > [終 了 ] を 選 択 し て ENVI を 終 了 し ま す 。
89
画像レジストレーションのチュートリアル
このチュートリアルでは、さまざまなシナリオで画像レジストレーション
ワークフローを利用して、表示ジオメトリと地形の歪みが異なる重なった
2 つの画像を、同じ座標系に幾何学的に整合し、対応するピクセルが同じ
オブジェクトを表すようにします。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD:image_reg
ファイル
ikonos_4.0m.dat
ikonos_4.0m.hdr
説明
コ ロ ラ ド 州 ボ ー ル ダ ー の IKON OS ト ゥ ル
ーカラー画像(空間解像度 4 メートル)
上記のヘッダファイル
コ ロ ラ ド 州 ボ ー ル ダ ー の QuickBird ト ゥ
quickbird_2.4m.dat
ルーカラー画像(空間解像度
ル)
quickbird_2.4m.hdr
上記のヘッダファイル
自動レジストレーションの実行
以下のステップでは、ベース画像とワープ画像を選択して画像レジストレ
ーションを実行します。パラメータを設定してタイポイントを生成し、生
成したタイポイントを確認して編集し、整合した出力画像を生成します。
ベース画像とワープ画像の選択およびパラメータの設定
1.
ENVI を 起 動 し ま す 。
90
2.4 メ ー ト
2.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で 、 [幾 何 学 補 正 ] > [レ ジ ス ト レ ー シ ョ ン ]
> [レ ジ ス ト レ ー シ ョ ン ワ ー ク フ ロ ー ] を 選 択 し ま す 。 [フ
ァイル選択] パネルが開きます。
3.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [ベ ー ス 画 像 フ ァ イ ル ] フ ィ ー
ル ド の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、¥ima ge_reg デ ィ レ ク
ト リ に 移 動 し て quickbird_2.4m.d a t フ ァ イ ル を 選 択 し 、
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
4.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [ワ ー プ 画 像 フ ァ イ ル ] フ ィ ー
ル ド の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、¥ima ge_reg デ ィ レ ク
ト リ に 移 動 し て ikon os_4.0m.dat フ ァ イ ル を 選 択 し 、
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
5.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [タ イ ポ イ ン ト の 生 成 ] パ ネ ル に
移動します。レイヤマネージャに 2 つの画像が開き、ベ
ー ス 画 像 ( quickbird _2.4m.dat ) が 表 示 さ れ ま す 。
6.
レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ で ikonos_4.0m.dat の 隣 の チ ェ ッ ク ボ
ッ ク ス を 選 択 し 、画 像 ウ ィ ン ド ウ ビ ュ ー に 画 像 を 表 示 し て 、
レイヤマネージャでレイヤを選択します。
7.
[透 明 度 ] ス ラ イ ダ を 前 後 に 移 動 し て 、 画 像 の オ フ セ ッ ト
の 状 態 を 確 認 し ま す 。以 下 の 画 像 で は 透 明 度 を 50% に 設
定しました。2 つの画像が整合されていないため、中央、
下部および左側のエリアがぼやけています。
91
8.
[タ イ ポ イ ン ト の 生 成 ] パ ネ ル で 、 自 動 タ イ ポ イ ン ト 作 成
の た め の パ ラ メ ー タ を 設 定 し ま す 。こ の パ ネ ル で シ ー ド タ
イ ポ イ ン ト を 作 成 す る こ と も で き ま す が 、こ の チ ュ ー ト リ
ア ル で は 必 要 あ り ま せ ん 。シ ー ド タ イ ポ イ ン ト は 、画 像 の
ジオリファレンスが実行されていないか不十分な場合の
み 作 成 す る こ と を お 奨 め し ま す 。1 つ の 画 像 の ジ オ リ フ ァ
レンスが不十分であるものの、もう 1 つの画像は問題が
な い 場 合 は 、正 確 な ジ オ リ フ ァ レ ン ス が 行 わ れ て い る 画 像
を ベ ー ス 画 像 と し て 使 用 し て く だ さ い 。ワ ー プ 画 像 が ピ ク
セ ル ベ ー ス 、任 意 の 投 影 法 ま た は 擬 似 投 影 法 の 場 合 は 、処
理を続行する前に 3 つのシードタイポイントを追加する
92
か イ ン ポ ー ト す る 必 要 が あ り ま す 。こ の ス テ ッ プ で は 、[メ
イ ン ] タ ブ と [高 度 な 設 定 ] タ ブ の パ ラ メ ー タ 設 定 を デ
フ ォ ル ト の ま ま に し ま す 。こ こ で 用 い る デ ー タ は 適 切 に ジ
オ リ フ ァ レ ン ス さ れ て い る た め 、 [シ ー ド タ イ ポ イ ン ト ]
タブを使用する必要はありません。
9.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て タ イ ポ イ ン ト を 自 動 的 に 生 成 し 、
[確 認 と ワ ー プ ] パ ネ ル に 移 動 し ま す 。
生成されたタイポイントの確認
自動タイポイント作成が完了すると [確認とワープ] パネルが表示され、ビ
ューではベース画像とワープ画像の重なるエリアにタイポイントが表示さ
れます。ベース画像のタイポイントはマゼンタ色です。
93
[確認とワープ] パネルで [ワープ画像に切り替える] ボタンをクリックし
て、対応する緑色のタイポイントを確認します。
94
[確認とワープ] パネルで [テーブルを表示] をクリックして、[タイポイン
トの属性テーブル] を開きます。このテーブルには、ベース画像とワープ
画像のタイポイントの場所およびスコアとエラーなど、生成されたすべて
のタイポイントの詳細が表示されます。RMS(Root Mean Square:2 乗
平均平方根)エラーの合計は、テーブルの最下部に表示されます。
スコアはエリアベースの自動タイポイント作成時に計算されます。タイポ
イント位置の周囲のパッチがマッチングウィンドウとして使用されます。
選択したマッチング手法に応じて、ベース画像のウィンドウとワープ画像
のウィンドウ間の正規化相互相関または正規化相互情報量が、マッチング
スコアとして計算されます。
95
エラーの評価は、予測位置からタイポイントまでの計算された距離の誤差
です。予測位置は、ベース画像のポイントからワープ画像のポイントへの 1
次多項式変換のフィッティングに基づいて計算されます。ベース画像また
はワープ画像に RPC 地図情報が含まれており、DEM ファイルを選択し
た場合は、共通の地上座標空間でエラーが評価されます。エラーの評価に
は 1 次多項式数学モデルへのフィッティングの質が反映されます。エラー
が大きい場合は不良タイポイントの可能性がありますが、必ずしもタイポ
イントの位置誤差のためとは限りません。タイポイントの精度をチェック
する最適な方法は、ビューでタイポイントの配置を目視することです。タ
イポイントを追加したり削除すると、エラーの評価が更新されます。
Windows プラットフォームの場合は、キーボードを使用してテーブルの行
から行へ移動できます。テーブルでレコードを選択すると、画像ウィンド
ウの中心にタイポイントが配置され、タイポイントが強調表示されます。

上および下矢印キーを使って、テーブルの前のレコードや
次のレコードを選択します。

Home キ ー と End キ ー で 、 テ ー ブ ル の 最 初 の レ コ ー ド や
最後のレコードを選択します。

左矢印キーでベース画像ビューに切り替え、右矢印キーで
ワープ画像ビューに切り替えます。

Delete キ ー で 選 択 し た レ コ ー ド を 削 除 し ま す 。
キーボードを使って各タイポイントをチェックしたり、ベース画像とワー
プ画像のビューを切り替えます。2 つの画像のタイポイント位置のフィー
チャが一致しない場合は、Delete キーを押して選択したタイポイントを削
除します。
1.
[タ イ ポ イ ン ト の 属 性 テ ー ブ ル ] で [ERROR] 列 を ク リ ッ
ク し て 選 択 し 、次 に 右 ク リ ッ ク し て [選 択 し た 列 を 逆 方 向
に ソ ー ト ] を 選 択 し ま す 。最 も エ ラ ー が 大 き い タ イ ポ イ ン
ト が テ ー ブ ル の 最 上 部 に 表 示 さ れ ま す 。最 も エ ラ ー が 大 き
いタイポイントを目視します。
96
2.
テ ー ブ ル の 最 初 の タ イ ポ イ ン ト の 行 を 選 択 し ま す 。ビ ュ ー
が そ の タ イ ポ イ ン ト に 移 動 し 、ポ イ ン ト が 強 調 表 示 さ れ ま
す 。必 要 に 応 じ て 、画 像 の 詳 細 が 確 認 で き る よ う に ビ ュ ー
に ズ ー ム イ ン し ま す 。た と え ば 、400% に ズ ー ム イ ン し て
みてください。
3.
[確 認 と ワ ー プ ] パ ネ ル で [ワ ー プ 画 像 に 切 り 替 え る ]/[ ベ
ー ス 画 像 に 切 り 替 え る ] を ク リ ッ ク し て 、ベ ー ス 画 像 と ワ
ー プ 画 像 を 切 り 替 え ま す 。こ の と き 、タ イ ポ イ ン ト の 配 置
の精度が十分か確認してください。
97
上の図のタイポイントの精度は十分なようです。このチュート
リアルでは必要ありませんが、マッチングスコアでタイポイン
ト を ソ ー ト す る こ と も で き ま す 。[タ イ ポ イ ン ト の 属 性 テ ー ブ ル ]
で [SCORE] 列 を ク リ ッ ク し て 選 択 し 、 次 に 右 ク リ ッ ク し て
[選 択 し た 列 を 正 方 向 に ソ ー ト ] を 選 択 し ま す 。 最 も ス コ ア が 小
さいタイポイントがテーブルの最上部に表示されます。
4.
そ の 他 の タ イ ポ イ ン ト の 精 度 を 確 認 し ま す 。 [タ イ ポ イ ン
ト の 属 性 テ ー ブ ル ] の 行 で タ イ ポ イ ン ト を 選 択 し 、ベ ー ス
画 像 と ワ ー プ 画 像 を 切 り 替 え ま す 。精 度 が 十 分 で な い タ イ
ポ イ ン ト が 見 つ か っ た 場 合 は 、削 除 し て ワ ー プ 処 理 か ら 除
外 し 、画 像 レ ジ ス ト レ ー シ ョ ン の 精 度 に 影 響 し な い よ う に
します。
以下に示すのは、精度が不十分なタイポイントの例です。
98
不良タイポイントを削除するには、属性テーブルでそのタイポ
イントが選択されていることを確認し、属性テーブルの下部の
[選 択 内 容 を 削 除 ] を ク リ ッ ク し ま す 。
5.
エラーが最も大きいタイポイントまたはスコアが最も低
い タ イ ポ イ ン ト を 確 認 し 、 必 要 に 応 じ て 削 除 し た ら 、 [確
認 と ワ ー プ ] パ ネ ル で [ワ ー プ ] タ ブ を 選 択 し ま す 。
6.
[ワ ー プ 手 法 ] の [多 項 式 ] を 含 め て 、デ フ ォ ル ト 設 定 の ま
まにします。
7.
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し て [プ レ ビ ュ ー
ポ ー タ ル ] を 開 き 、こ れ ら の 設 定 を 用 い た 場 合 の 出 力 結 果
を確認します。
99
ワープ画像のほとんどのエリアは、良好な結果です。画像の左
側の山地エリアにパンすると、プレビューでは良好な結果が表
れているエリアと、まだオフセットがあるように見えるエリア
があります。この画像のゆがみの原因は地形の起伏です。この
ため、このエリアに自動的に生成されたタイポイントの数が少
な く な っ て い ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 解 除
します。
8.
オフセットが見られる道路に手動でタイポイントを追加
し て 、プ レ ビ ュ ー で レ ジ ス ト レ ー シ ョ ン が 向 上 し て い る か
確 認 し ま す 。 タ イ ポ イ ン ト を 追 加 す る に は 、 [確 認 と ワ ー
プ ] パ ネ ル の [タ イ ポ イ ン ト ] タ ブ に 戻 っ て [編 集 開 始 ]
をクリックします。
100
<注>
タイポイントを追加しているときに、ツールバーの別のツールを使用した場合
(たとえば、画像の別の位置にパンした場合)は、[ベクタ作成] ツール
を
クリックして、タイポイントの追加を再度有効にします。または、ツールを再
度選択しなくてもよいように、マウスの中央ボタンを使って画像のパンとズー
ムを行います。
9.
画像ウィンドウ内をクリックしてタイポイントの位置に
マ ー ク を 付 け 、 右 ク リ ッ ク し て [個 別 ポ イ ン ト と し て 承
認] を選択します。画像ウィンドウビューが 2 つ目の画
像 に 切 り 替 わ り ま す 。2 つ 目 の 画 像 で 対 応 す る タ イ ポ イ ン
ト の 位 置 に マ ー ク を 付 け 、右 ク リ ッ ク し て [個 別 ポ イ ン ト
と し て 承 認 ] を 選 択 し ま す 。タ イ ポ イ ン ト の 数 が 更 新 さ れ 、
画像ウィンドウビューが最初の画像に戻ります。
10. 必 要 に 応 じ て さ ら に タ イ ポ イ ン ト を 追 加 し ま す 。終 了 し た
ら 、[確 認 と ワ ー プ ] パ ネ ル で [編 集 停 止 ] を ク リ ッ ク し ま
す。
101
11. [プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 再 度 選 択 し て 、 レ ジ ス
トレーションのプレビューが向上したか確認します。
102
道路にタイポイントを追加しても、画像が正しく整合されてい
な い こ と が わ か り ま す 。こ れ は 、[ワ ー プ 手 法 ] と し て [多 項 式 ]
を選択したためです。このワープはグローバル多項式変換に適
合するため、2 つの画像はタイポイント位置で正確に整合され
ません。
12. [確 認 と ワ ー プ ] パ ネ ル の [ワ ー プ ] タ ブ で [ワ ー プ 手 法 ]
を [三 角 分 割 法 ] に 変 更 し て 、[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] で 結
果 を 確 認 し て み ま し ょ う 。三 角 分 割 法 ワ ー プ は 、不 規 則 グ
リ ッ ド デ ー タ ポ イ ン ト に 三 角 形 を 適 合 さ せ 、値 を 出 力 グ リ
ッ ド へ 補 間 し ま す 。 [三 角 分 割 法 ] を 適 用 す る と 、 2 つ の
画像がタイポイント位置で正確に整合されます。
103
13. 必 要 に 応 じ て 、ベ ー ス 画 像 と ワ ー プ 画 像 に さ ら に タ イ ポ イ
ン ト を 追 加 し ま す 。特 に 山 地 エ リ ア な ど 、画 像 が 正 確 に 整
合されていない場所に追加してください。
14. [次 へ ] を ク リ ッ ク し て 、 幾 何 学 的 に 整 合 さ れ た 出 力 画 像
を 生 成 し 、 [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル に 進 み ま す 。
15. [ワ ー プ し た 画 像 を エ ク ス ポ ー ト ] お よ び [タ イ ポ イ ン ト
を ASCII に エ ク ス ポ ー ト ] で 、出 力 デ ィ レ ク ト リ と フ ァ
イル名を指定します。
104
16. [完 了 ] を ク リ ッ ク し て 出 力 画 像 を 生 成 し 、 ワ ー ク フ ロ ー
を 完 了 し ま す 。ENVI に よ り ワ ー プ し た 画 像 が レ イ ヤ マ ネ
ージャにロードされます。
17. ENVI を 終 了 し ま す 。
105
RPC オルソ補正のチュートリアル
RPC(Rational Polynomial Coefficient:有理多項式係数)モデルはセン
サモデルの 1 種で、3 次元の地上の点と 2 次元の画像の点の物理的関係
をマッピングする数学的モデルです。RPC は地図投影とは異なります。
QuickBird や GeoEye-1 などの最新の高解像度センサには、事前に計算さ
れた RPC と画像が用意されています。ファイルに RPC がある場合は、
これを利用して画像ピクセルをジオリファレンスすることができます。
このチュートリアルでは、テキサス州エルパソの QuickBird シーンを使
用して、GCP(Ground Control Point:地上基準点)と DEM(Digital
Elevation Model:デジタル標高モデル)を用い、RPC オルソ補正の精度
を向上させます。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD:rpc_ortho
フォルダ
説明
こ の フ ォ ル ダ に は 、20 02 年 1 月 5 日
に取得されたテキサス州エルパソのマ
ル チ ス ペ ク ト ル
000000004627_01_P001¥
QuickBird
画 像
( GeoTIFF フ ォ ー マ ッ ト 、解 像 度 2 .44
メ ー ト ル )が 含 ま れ て い ま す 。ま た 、関
連 す る 衛 星 軌 道 デ ー タ 、メ タ デ ー タ お よ
び RPC も 含 ま れ て い ま す 。
解像度
1/3 秒 角 の
NED ( National
Elevation Da taset : ナ シ ョ ナ ル 標 高 デ
DEM¥
ー タ セ ッ ト )デ ジ タ ル 標 高 モ デ ル が 含 ま
れています。
エルパ ソの画 像の 範囲内 の
GCPs¥
21
の
GCP を 含 む シ ェ ー プ フ ァ イ ル が 含 ま れ
106
ています。
入力ファイルの選択
1.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で 、 [幾 何 学 補 正 ] > [オ ル ソ 補 正 ] > [RPC
オ ル ソ 補 正 ワ ー ク フ ロ ー ] を 選 択 し ま す 。 [フ ァ イ ル 選 択 ]
パネルが開きます。
2.
[入 力 フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク し
ます。
3.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し 、
rpc_ortho ¥000000004627_01_P001 に 移 動 し て
02JAN05175446 -M1BS-000000004627_01 _P001.tif を
選 択 し ま す 。[開 く ] を ク リ ッ ク し て [OK] を ク リ ッ ク し ま
す。
4.
[DEM フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク
します。
5.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し 、rpc_orth o ¥DEM に 移 動
し て DEM.tif を 選 択 し ま す 。 [開 く ] を ク リ ッ ク し て
[OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
6.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。画 像 が 表 示 さ れ 、[RPC 微 調 整 ]
パ ネ ル が 表 示 さ れ ま す 。レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ に 新 し い ビ ュ ー
が 追 加 さ れ ま す 。 こ こ に 、 オ ー バ ー ビ ュ ー 、 GCP お よ び
画像ファイル名が含まれています。
7.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [ズ ー ム ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か
ら 、 [全 範 囲 ] を 選 択 し ま す 。
107
GCP の操作
このセクションでは、既存の GCP(Ground Control Point:地上基準点)
をワークフローにロードして、垂直精度と水平精度を評価し、必要に応じ
て GCP を調整して RPC モデルの精度を向上させます。
1.
[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル で [GCP を ロ ー ド ] ボ タ ン を ク リ
ックします。
2.
rpc_ortho ¥GCPs に 移 動 し て el_paso_gcps.shp を 選 択
し ま す 。 [開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 画 像 表 示 に GCP が
緑 色 の ク ロ ス ヘ ア で 表 示 さ れ 、[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル に 以
下のように表示されます。
こ の パ ネ ル で GCP の 基 本 的 な 詳 細 を 確 認 す る こ と が で き ま す 。
108

緑色のチェックマークは GCP がアクティブで、RPC モデ
ルの調整に利用できることを示します。このような GCP を
調整 GCP と呼びます。

リストで GCP を選択すると、右側の [GCP Properties] テ
ーブルに GCP の位置に関する詳細が表示されます。
Geographic Lat/Lon WGS-84 投影の経度と緯度、WGS-84
楕円体上の高さ(メートル単位)
、画像座標、ステータス(調
整または独立)
、エラー統計などが表示されます。エラー統計
の詳細については、次のセクションで説明します。

[水平精度] の値はメートル単位の水平方向の RMSE(Root
Mean Square Error:2 乗平均平方根エラー)です。上記の
例では、すべての調整 GCP をまとめて考慮してオルソ補正
された画像の精度が 33 メートル以内であることを示して
います。GCP の品質を評価することにより、この値を小さ
くすることができます。
3.
リ ス ト か ら GCP 1 を 選 択 し ま す 。画 像 表 示 の 中 心 が こ の
点 に 合 わ せ ら れ 、 GCP 1 マ ー カ が シ ア ン 色 の ボ ッ ク ス で
囲まれます。
4.
リ ス ト で GCP 1 を 右 ク リ ッ ク し て 、[GC P ス テ ー タ ス を
変 更 ] を 選 択 し ま す 。GCP が 調 整 GCP か ら 独 立 GCP
( グ レ イ の ひ し 形 シ ン ボ ル ) に 変 化 し ま す 。 こ れ も GCP
リ ス ト に 表 示 さ れ た ま ま で 、独 立 し た 精 度 が 表 示 さ れ ま す
が 、 RPC モ デ ル の 調 整 に 利 用 す る こ と は で き ま せ ん 。 ま
た 、 モ デ ル 全 体 の エ ラ ー に も 寄 与 し ま せ ん 。 GCP の ス テ
ー タ ス を 変 更 す る こ と に よ り 、 GCP を 削 除 せ ず に GCP
のオンとオフを切り替えることができます。
5.
再 度 GCP 1 を 右 ク リ ッ ク し て [GCP ス テ ー タ ス を 変
更 ] を 選 択 し 、 調 整 GCP に 戻 し ま す 。
エラーの表示
このセクションでは、GCP の品質を評価し、オルソ補正全体の精度にどの
109
ように寄与するか判断します。大きなエラーのある GCP を特定したら、
これらを調整するか削除して、オルソ補正の精度を再度評価します。
このチュートリアルでは、利用可能なすべてのエラー統計の数学的定義に
ついては取り上げません。評価に最も重要なものを取り上げ、実践的な方
法を通してエラー統計の意味を理解します。エラー統計の詳細については、
[RPC 微調整] パネルの左下隅の [ヘルプ] ボタンをクリックしてくださ
い。ENVI ヘルプが表示されたら、リンクに従って「Accuracy Assessment
Background(精度評価について)」を表示してください。
1.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [ズ ー ム ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン メ ニ ュ ー
か ら 、 [全 範 囲 ] を 選 択 し ま す 。
2.
[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル で [エ ラ ー オ ー バ ー レ イ を 表 示 ] ボ
タン
を ク リ ッ ク し ま す 。シ ー ン に 透 明 な 画 像 が 重 ね ら
れ 、補 間 さ れ た GCP 誤 差 の カ ラ ー グ ラ デ ー シ ョ ン が 表 示
さ れ ま す 。最 も 暗 い エ リ ア は 最 も エ ラ ー が 小 さ い GCP を
示 し 、明 る い 赤 色 の エ リ ア は エ ラ ー が 大 き い GCP を 示 し
ます。
白 色 の エ リ ア は GCP 位 置 に 大 き な エ ラ ー が あ る 可 能 性 の あ る
エ リ ア を 示 し ま す 。GCP リ ス ト の 中 ほ ど ま で ス ク ロ ー ル す る と 、
GCP 14 に オ レ ン ジ 色 の マ ー カ が 付 い て い ま す 。 こ れ は 、 画 像
で 推 定 さ れ た 地 上 座 標 と GCP 位 置 の X 方 向 ま た は Y 方 向
の差が、2 乗平均平方根の 3 倍より大きいことを示します。
エラーオーバーレイは以下の画像のようになります。
110
エ ラ ー オ ー バ ー レ イ は 、 画 像 全 体 に GCP エ ラ ー が ど の よ う に
分布しているか素早く評価するために便利です。必要に応じて
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [ズ ー ム ] ツ ー ル と [パ ン ] ツ ー ル を 使 っ
て、画像をさらに詳しく調べることができます。
3.
[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル で GCP 14 を 選 択 し ま す 。 画 像 表
示 の 中 心 が こ の GCP の 位 置 に 移 動 し ま す 。画 像 表 示 で は
GCP マ ー カ が シ ア ン 色 の ボ ッ ク ス で 囲 ま れ ま す 。
4.
[GCP Properties ] テ ー ブ ル で [エ ラ ー の 大 き さ ] の 値 を
確 認 し ま す 。 -135.59 メ ー ト ル と い う 値 を リ ス ト の 他 の
GCP の [エ ラ ー の 大 き さ ] の 値 と 比 較 し て く だ さ い 。 こ
の GCP の エ ラ ー が 最 も 大 き い こ と が わ か り ま す 。
111
5.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [ズ ー ム ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か
ら 、 [800% (8 :1)] を 選 択 し ま す 。
6.
[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル で [エ ラ ー ベ ク タ を 表 示 ] ボ タ ン
をクリックします。このツールで別の方法で個々の
GCP エ ラ ー を 表 示 す る こ と が で き ま す 。 た と え ば 、 以 下
の画像のようになります。
シ ア ン 色 の ベ ク タ は GCP 14 の エ ラ ー の 方 向 と 大 き さ を 示 し
ま す 。 こ の 画 像 で は ベ ク タ が 南 西 を 指 し て い ま す 。 [GCP
Properties] テ ー ブ ル で [エ ラ ー X] の 値 を 確 認 す る と 、 GCP
112
14 に つ い て 、地 上 の 点 と 対 応 す る 画 像 の 点 の X 方 向 の 予 測 差
が -20 .98 メ ー ト ル で あ る こ と が 示 さ れ て い ま す 。 負 の 値 で あ
る た め 、エ ラ ー は 西 方 向 で す 。[エ ラ ー Y ] の 値 は 、Y 方 向 の 予
測 差 が -135 .59 メ ー ト ル で あ る こ と を 示 し て い ま す 。負 の 値 で
あるため、エラーは南方向です。2 つの値はエラーベクタの方
向と一致しています。
<注>
[エラー Z] の値はエラーベクタでは示されません。この値は、GCP の [高さ]
の値とこれに対応する WGS-84 楕円体上の DEM の高さの予測差を表しま
す。
シ ア ン 色 の ベ ク タ の 長 さ は 、 [エ ラ ー の 大 き さ ] の 値 ( 137.2 メ
ートル)に相当します。
GCP 14 の 周 囲 の 赤 色 の 円 は 、 信 頼 度 レ ベ ル 95% に お け る 標
準偏差円です。これは、画像のオルソ補正後に、この点のエラ
ー が こ の 円 内 に 収 ま る 可 能 性 が 95 % で あ る こ と を 示 し ま す 。
[統 計 ] タ ブ の [CE95] の 値 は 、こ の 円 の メ ー ト ル 単 位 の 数 値 で
す。
エラーの修正
所定の GCP についてより正確な地理的位置情報を入手できる場合は、
[GCP Properties] テーブルで [地図 X] と [地図 Y] の値を直接編集でき
ます。また、[画像 X] と [画像 Y] の値をさまざまに変更して試してみて
ください。ほとんどの場合は、画像表示で対話的に GCP の位置を移動し
て、エラー統計を再評価するほうが実際的です。
1.
メ イ ン ツ ー ル バ ー で [選 択 ] ア イ コ ン
をアクティブ
に し 、GCP 22 マ ー カ を ク リ ッ ク し て 、シ ア ン 色 の エ ラ ー
ベクタの開始点へ南東にドラッグしてください。
113
エラーベクタとエラーオーバーレイの両方が自動的に更新され
ま す 。 更 新 さ れ た エ ラ ー ベ ク タ と [エ ラ ー の 大 き さ ] の 値 か ら 、
こ の GCP の エ ラ ー が 小 さ く な っ た こ と が わ か り ま す 。 こ れ は
モ デ ル 全 体 に ど の よ う に 影 響 し た で し ょ う か 。 [水 平 精 度 ] の 値
はどのように変化したでしょうか。
2.
[ズ ー ム ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら 、 [全 範 囲 ] を 選 択 し
ま す 。 GCP エ ラ ー が ど の よ う に 再 計 算 さ れ 、 エ ラ ー オ ー
バーレイにどのように影響したか確認してください。
3.
[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル で GCP 14 を 選 択 し 、 [削 除 ] ボ タ
ン
を ク リ ッ ク し ま す 。GCP の 位 置 を 対 話 的 に 移 動 し
た こ と に よ り エ ラ ー が 小 さ く な り ま し た が 、こ の GCP を
目視すると、位置と標高が正しくないことがわかります。
正確な現場の地図または航空写真に基づいて判断すると、
GCP の 位 置 に 高 い 信 頼 度 が あ る と は 考 え ら れ ま せ ん 。 し
た が っ て 、 こ の GCP は 削 除 し ま す 。 こ れ で [水 平 精 度 ]
が 5 メートルになります。
4.
続 け て GCP を 選 択 し て 対 話 的 に 位 置 を 移 動 す る こ と も
で き ま す が 、そ の た び に モ デ ル 全 体 が 再 計 算 さ れ ま す 。さ
ら に 、エ ラ ー オ ー バ ー レ イ を 表 示 す る と 、ま だ エ ラ ー が 大
114
き い エ リ ア が あ り ま す 。こ の プ ロ セ ス は 果 て し な く 続 く 可
能 性 が あ り ま す 。 GCP の 位 置 調 整 に 手 間 を か け す ぎ る 必
要はありません。2 つか 3 つで十分でしょう。
垂直精度について
標高データを利用すると、RPC オルソ補正の精度が大幅に向上します。入
力として DEM(Digital Elevation Mmodel:デジタル標高モデル)が必
要なのはこのためです。RPC オルソ補正ワークフローでは、標高データを
水平の地理的位置データとともに利用して RPC の解を計算します。さま
ざまな統計を利用して、モデルの垂直精度を評価することができます。
1.
[高 度 な 設 定 ] タ ブ で は 、デ フ ォ ル ト で [ジ オ イ ド 補 正 ] オ
プ シ ョ ン が 選 択 さ れ て い ま す 。 RPC モ デ ル の 垂 直 精 度 と
水 平 精 度 を 向 上 さ せ る た め に 、こ の オ プ シ ョ ン は 選 択 し た
ま ま に し ま す 。 こ の オ プ シ ョ ン を 選 択 し な い 場 合 、 [水 平
精 度 ] の 値 が 大 幅 に 大 き く な り ま す 。 RP C オ ル ソ 補 正 ワ
ー ク フ ロ ー で は 、 EGM( Earth Gra vitatio nal Model: 地
球 重 力 モ デ ル ) 1996 を 用 い て ジ オ イ ド 補 正 を 実 行 し 、 ジ
オ イ ド オ フ セ ッ ト を 自 動 的 に 決 定 し ま す 。こ れ は [ジ オ イ
ド補正] オプションの隣に表示されます。
<注>
ジオイドオフセットは WGS-84 楕円体上のジオイドの高さ(メートル単位)
です。この定数値が DEM の各値に加算されます。ジオイドオフセットは、
平均海面上の標高と楕円体上の高さの差を表します。
2.
[統 計 ] タ ブ を 選 択 し ま す 。 [RMSE Z] 値 は 、 画 像 全 体 の
[エ ラ ー Z ] 値 の 2 乗 平 均 平 方 根 で す 。 こ れ は RPC モ
デ ル 全 体 の 垂 直 精 度 を 示 し ま す 。[LE95] の 値 は 、GCP に
よ り 測 定 さ れ た 標 高 と DEM 標 高 の 差 ( メ ー ト ル 単 位 )
を 示 し ま す 。 こ れ に は 、 95% の 信 頼 度 レ ベ ル で 計 算 さ れ
たジオイドオフセットを用います。
115
GCP のシェープファイルへの保存
GCP の品質に満足したら、[RPC 微調整] パネルの [GCP] タブの [GCP
を保存] ボタンをクリックします。
出力シェープファイルの名前と場所を選択します。ワークフローを終了し
ても、入力画像、DEM および新しい GCP シェープファイルを再ロード
することにより、終了したところから作業を続けることができます。
これで、個々の GCP エラーとモデル全体のエラーが小さくなりました。
画像全体のオルソ補正を行う前に、一部のエリアのオルソ補正のプレビュ
ーを表示しましょう。
オルソ補正結果のプレビュー
1.
[GCP] タ ブ で [エ ラ ー オ ー バ ー レ イ を 非 表 示 ] ボ タ ン と
[エ ラ ー ベ ク タ を 非 表 示 ] ボ タ ン を ク リ ッ ク し ま す 。
2.
[ズ ー ム ] ド ロ ッ プ ダ ウ ン リ ス ト か ら [200 % (2 :1)] を 選
択します。
3.
メ イ ン ツ ー ル バ ー の [移 動 ] フ ィ ー ル ド に 、ピ ク セ ル 座 標
2925, 2500 を 入 力 し て Enter を 押 し ま す 。 画 像 の 中 心
が高速道路のある住宅地に移動します。
4.
[RPC 微 調 整 ] パ ネ ル で [プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 選 択
し ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] が 表 示 さ れ 、 オ ル ソ 補 正
結 果 が 表 示 さ れ ま す 。元 の 画 像 と 比 べ て 、道 路 の 位 置 が か
なり移動していることがわかります。
画像全体のオルソ補正
1.
[エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ を 選 択 し ま す 。 オ ル ソ 補 正 さ れ た 画
像を作成するディレクトリを選択します。
116
2.
[オ ル ソ 補 正 レ ポ ー ト を エ ク ス ポ ー ト ] オ プ シ ョ ン を 選 択
し 、レ ポ ー ト を 出 力 す る デ ィ レ ク ト リ を 選 択 し ま す 。こ の
レ ポ ー ト に は 、使 用 し た ソ ー ス フ ァ イ ル 、調 整 GCP と 独
立 GCP、 ジ オ イ ド オ フ セ ッ ト 、 エ ラ ー 統 計 お よ び 出 力 設
定が記述されます。
3.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し て オ ル ソ 補 正 さ れ た 画 像 を 生 成 し ま
す 。フ ァ イ ル サ イ ズ が 大 き い た め 、こ の 処 理 に は 数 分 か か
り ま す 。処 理 が 完 了 す る と [RPC 微 調 整 ] パ ネ ル が 閉 じ 、
アクティブなビューに入力画像と出力画像がロードされ
ます。
4.
オ ル ソ 補 正 さ れ た 画 像 の 評 価 が 終 わ っ た ら 、ENVI を 終 了
します。
117
主題図変化のチュートリアル
このチュートリアルでは、主題図変化抽出ワークフローを使用します。主
題図変化抽出では、異なる時期に取得した同じシーンの 2 つの分類画像を
使って、その差異を特定します。このチュートリアルで用いるデータは土
地被覆の解析から作成された分類画像で、NOAA(National Oceanic and
Atmospheric Administration:米国海洋大気局)沿岸サービスセンターに
より C-CAP(Coastal Change Analysis Program:沿岸変化解析プログラ
ム)標準に従って生成されたものです。データは解像度 30 メートルの
Landsat Thematic Mapper および Landsat Enhanced Thematic
Mapper 衛星画像を用いて生成されました。このチュートリアルでは、メ
キシコ湾沿岸の 2 つの画像を利用します。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD : change_detection
ファイル
pre_katrina_05.dat
pre_katrina_05.hdr
post_katrina_06.dat
post_katrina_06.hdr
説明
ハリケーンカトリーナの被害を受けたメキ
シ コ 湾 の ERDAS デ ー タ の 分 類 画 像
上記のヘッダファイル
ハリケーンカトリーナの被害を受けたメキ
シ コ 湾 の ERDAS デ ー タ の 分 類 画 像
上記のヘッダファイル
主題図変化抽出用のファイル選択
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で 、 主 題 図 変 化 抽 出 に 使 用 す る 2 つ の
分類画像を選択します。
118
1.
ENVI を 起 動 し ま す 。
2.
ツ ー ル ボ ッ ク ス か ら 、 [変 化 抽 出 ] > [主 題 図 変 化 抽 出 ワ ー
ク フ ロ ー ] を 選 択 し ま す 。[Sele ct File] パ ネ ル が 開 き ま す 。
3.
[Time 1 分 類 画 像 フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド の 隣 の [参 照 ]
を ク リ ッ ク し ま す 。[Time 1 分 類 画 像 フ ァ イ ル を 選 択 ] ダ
イアログが開きます。
4.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [開 く ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
5.
change_detection に 移 動 し て pre_ka trina05.dat を 選
択 し 、 [開 く ] を ク リ ッ ク し て [OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
6.
[Time 2 分 類 画 像 フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド の 隣 の [参 照 ]
を ク リ ッ ク し ま す 。[Time 2 分 類 画 像 フ ァ イ ル を 選 択 ] ダ
イアログが開きます。
7.
[フ ァ イ ル を 開 く ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [開 く ] ダ イ ア ロ グ
が開きます。
8.
change_detection に 移 動 し て post_ka tri na06.dat を 選
択 し 、 [開 く ] を ク リ ッ ク し て [OK] を ク リ ッ ク し ま す 。
9.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [主 題 図 変 更 ] パ ネ ル が 表 示 さ
れます。
主題図変化解析の適用
1.
2 つの入力分類画像のクラス数が同じで同じクラス名が
使 用 さ れ て い る た め 、 [変 更 さ れ て い る エ リ ア だ け を 含 め
る ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス( デ フ ォ ル ト で 選 択 )を 使 用 す る こ
と が で き ま す 。し た が っ て 、デ フ ォ ル ト 設 定 の ま ま に し ま
す 。主 題 図 変 化 解 析 で は 、処 理 中 に こ れ ら の ク ラ ス に 変 化
119
が 検 出 さ れ な い 場 合 は 、ク ラ ス が 変 化 な し と い う 名 前 の ク
ラ ス に グ ル ー プ 化 さ れ ま す 。出 力 さ れ る の は 、変 化 し た エ
リ ア だ け を 含 む 新 し い 分 類 画 像 で す 。こ の オ プ シ ョ ン を 選
択解除すると、すべてのクラス移行情報が含まれます。
2.
[移 動 ] フ ィ ー ル ド に 594865.735 ,761937.370 と 入 力 し
ます。ビューがこのエリアの中心に移動します。
3.
ツ ー ル バ ー ボ タ ン で [カ ー ソ ル 値 ] ウ ィ ン ド ウ を 開
きます。
4.
画 像 ウ ィ ン ド ウ 内 で カ ー ソ ル を 移 動 し ま す 。 [カ ー ソ ル 値 ]
ウ ィ ン ド ウ に 、2 つ の 入 力 レ イ ヤ に つ い て の 情 報 お よ び カ
ー ソ ル 位 置 で 識 別 さ れ た ク ラ ス が 表 示 さ れ ま す 。以 下 の 例
で は 、 [カ ー ソ ル 値 ] か ら 、 カ ト リ ー ナ 以 前 の レ イ ヤ と カ
トリーナ後のレイヤのカーソル位置のピクセルが
Estuarine Emergent Wetland ( 河 口 の 湿 地 ) と い う 同 じ
ク ラ ス で あ る こ と が わ か り ま す 。こ の エ リ ア の ク ラ ス は 変
化していません。
5.
湖 に 近 い 青 色 の エ リ ア な ど 、カ ー ソ ル を 別 の 位 置 に 移 動 し
てみましょう。次の例では、カーソル位置のピクセルが、
カ ト リ ー ナ 以 前 の 画 像 で は Estuarine E mergent
Wetland( 河 口 の 湿 地 ) と い う ク ラ ス で 、 カ ト リ ー ナ 後 の
120
画 像 で は Water ( 水 域 ) と い う 別 の ク ラ ス に な っ て い ま
す。
6.
[プ レ ビ ュ ー ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し ま す 。 [プ レ ビ ュ
ー ポ ー タ ル ] が 表 示 さ れ ま す 。[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] 内 で
カ ー ソ ル を 移 動 す る と 、 [カ ー ソ ル 値 ] ウ ィ ン ド ウ で は 、
カトリーナ以前の画像とカトリーナ後の画像のピクセル
情 報 が 更 新 さ れ る だ け で な く 、カ ー ソ ル 位 置 の ピ ク セ ル に
関 す る 解 析 情 報 も 表 示 さ れ ま す 。以 下 の 例 で は 、ピ ク セ ル
が Estuarine Emergent We tland ( 河 口 の 湿 地 ) か ら
Water( 水 域 ) に 変 化 し ま し た 。
121
7.
処 理 を 開 始 す る 前 に [変 更 さ れ て い る エ リ ア だ け を 含 め
る ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 解 除 し 、こ の オ プ シ ョ ン を オ
フにしたときの同じエリアのプレビューを確認しましょ
う 。プ レ ビ ュ ー に は 変 化 し た エ リ ア と 変 化 し て い な い エ リ
ア ( た と え ば 、 Wate r ( 水 域 ) か ら Wa ter ( 水 域 )) の 両
方が含まれます。以下に例を示します。
122
8.
再 度 [変 更 さ れ て い る エ リ ア だ け を 含 め る ] チ ェ ッ ク ボ
ックスを選択します。
9.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 主 題 図 変 化 抽 出 処 理 が 開 始 し
ま す 。 処 理 が 完 了 す る と 、 [ク リ ー ン ア ッ プ ] パ ネ ル が 表
示されます。
主題図変化抽出結果のクリーンアップ
クリーンアップステップで結果を微調整します。設定を適用する前に、微
調整の結果をプレビューできます。以下のクリーンアップオプションがあ
123
ります。

[ス ム ー ジ ン グ を 有 効 に す る ] を 選 択 す る と 、 白 と 黒 の 点 の
ノイズが除去されます。

[集 約 を 有 効 に す る ] を 選 択 す る と 、 小 さ い 領 域 が 除 去 さ れ
ます。
1.
主題図変化のクリーンアップにはデフォルト設定を使用
し ま す 。 デ フ ォ ル ト は [ス ム ー ジ ン グ を 有 効 に す る ] で 、
正 方 形 の カ ー ネ ル の 中 央 ピ ク セ ル が 、カ ー ネ ル の 最 頻 ク ラ
ス値で置き換えられます。これはデフォルト値の 3 のま
まにします。
2.
[プ レ ビ ュ ー ] オ プ シ ョ ン を 選 択 し て 、処 理 前 に [プ レ ビ ュ
ーポータル] にクリーンアップ結果を表示します。
必要に応じてクリーンアップ設定を変更して、結果を再度プレ
ビューすることができます。
3.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル が 表 示
124
されます。
主題図変化抽出結果のエクスポート
結果をエクスポートするには、以下の手順を実行します。
1.
[フ ァ イ ル を エ ク ス ポ ー ト ] タ ブ で 、 出 力 し た い エ ク ス ポ
ー ト の た め の チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し ま す 。以 下 の オ プ
ションを利用できます。

[主題図変更画像をエクスポート] を選択すると、分類結果が
ラスタファイルに保存されます。

[主題図変更ベクタをエクスポート] を選択すると、分類中に
作成されたベクタがシェープファイルに保存されます。
2.
デフォルトのパスとファイル名を使用します。
3.
主 題 図 変 化 に 関 す る 統 計 を 保 存 す る に は 、 [統 計 を エ ク ス
ポ ー ト ] タ ブ で [主 題 図 変 更 統 計 を エ ク ス ポ ー ト ] チ ェ
ックボックスを選択します。
4.
デフォルトのパスとファイル名を使用します。
5.
[完 了 ] を ク リ ッ ク し ま す 。ENVI に よ り 出 力 が 作 成 さ れ 、
画 像 ウ ィ ン ド ウ に レ イ ヤ が 開 き 、指 定 し た デ ィ レ ク ト リ に
ファイルが保存されます。
6.
統 計 フ ァ イ ル に 移 動 し 、 Microsoft Excel な ど の ス プ レ ッ
ド シ ー ト ア プ リ ケ ー シ ョ ン で 開 き ま す 。以 下 の 統 計 か ら わ
か る よ う に 、最 も 大 き な 変 化 が あ っ た の は Water( 水 域 )
に変化したクラスです。
125
7.
[フ ァ イ ル ] > [終 了 ] を 選 択 し て ENVI を 終 了 し ま す 。
126
可視領域解析のチュートリアル
このチュートリアルでは、可視領域解析ワークフローを使用して、指定し
たビューソースの可視領域を決定します。ソースとして単一ポイント、ポ
リラインまたはポリゴンを使用できます。このチュートリアルでは、以下
の作業を実行します。

ビューソースとして複数のポイントを使用して、少なくと
も 1 つ の ソ ー ス で 可 視 の エ リ ア を 見 つ け 、次 に す べ て の ソ
ースで可視のエリアを見つけます。

ビューソースとしてポリラインを使用して、ビューソース
内のすべてのポイントから可視のエリアを見つけます。

ビューソースとしてポリゴンを使用して、地上の高いポイ
ントから可視のエリアを見つけます。
単一のビューソースを選択した場合、可視領域は、ビューソースまで目視
線に障害物のないすべてのポイントを表します。観測点は、ソースに沿っ
てまたはソース内の任意の場所に移動可能だと仮定します。複数のビュー
ソースを選択した場合、可視領域は、(1)少なくとも 1 つのビューソー
スから可視であるすべてのポイント、または(2)すべてのビューソースか
ら可視のポイントのいずれかとして定義できます。ラインまたはポリゴン
を用いて、個々のビューポイントの集まりを定義することもできます。こ
の場合、ラインやポリゴンはソースではなく、道路に沿った各ポイントま
たはポリゴン内の各ポイントがソースとみなされます。
このチュートリアルで使用するファイル
ENVI Resource DVD:viewshed
ファイル
説明
NED( National Elevation Dataset: ナ シ ョ
DEM.tif
ナ ル 標 高 デ ー タ セ ッ ト )の デ ジ タ ル 標 高 モ デ
ル
Orthoimager y.ti f
コロラド州デンバーで取得された航空画像
127
( 2008 年 3 月 )
Orthoimager y.hdr
上記のヘッダファイル
任意のソースまたはすべてのソースで可視のエリアを見つけ
る
以下のシナリオでは、ポイントのビューソースを追加して、ソースのうち
少なくとも 1 つで可視のエリアを決定し、次に可視領域解析を変更して、
すべてのソースで可視のエリアを決定します。
1.
ENVI を 起 動 し ま す 。
2.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で 、 [地 形 ] > [可 視 領 域 解 析 ワ ー ク フ ロ ー ]
を 選 択 し ま す 。 [Select File] パ ネ ル が 開 き ま す 。
3.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [DEM フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド
の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、 ¥vie wshed デ ィ レ ク ト リ
に 移 動 し て DEM.ti f フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [OK] を ク リ ッ
クします。
4.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル に 移 動 し
ます。
5.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [Ima ge File] フ ィ ー ル ド の 隣
の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、 ¥viewshed デ ィ レ ク ト リ に 移
動 し て Orthoimagery.tif フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [OK] を ク
リックします。
6.
[可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル で 、 [De fault Range] に 1000 メ
ー ト ル と 入 力 し ま す 。こ れ に よ り 各 ビ ュ ー ソ ー ス の 解 析 範
囲 を 指 定 し ま す 。こ の 半 径 の 外 側 の 地 点 は す べ て 未 分 類 と
して定義されます。
128
7.
[Defaul t Viewing Hei ght] に 100 メ ー ト ル と 入 力 し 、可
視領域を計算する際の各ビューソースの視野高さを指定
します。
8.
ポイントのビューソースを追加するには、ツールバーで [シンボル注
釈] ツール
9.
を選択します。
画 像 内 の 適 切 な エ リ ア を 見 つ け て 、ク リ ッ ク し て ビ ュ ー ソ
ースとして 4 つのポイントを追加します。相互に近接し
た ポ イ ン ト を 追 加 し て く だ さ い 。可 視 領 域 の ビ ュ ー ポ イ ン
ト の 合 計 数 が 計 算 さ れ 、[可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル の [合 計 ポ
イント数] フィールドに追加されます。
10. [任 意 の ソ ー ス ] か ら の 可 視 領 域 を 計 算 し ま す 。
11. [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し 、 [プ レ
ビューポータル] をビューソースがあるエリアに移動し
129
ます。
12. [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し た ま ま
に し 、 可 視 領 域 を [す べ て の ソ ー ス ] に 変 更 し ま す 。 可 視
領 域 が 変 化 し 、4 つ す べ て の ポ イ ン ト か ら 可 視 の す べ て の
場所が表示されることを確認します。
<注>
4 つのポイントが相互に離れすぎている場合は、解析エリアが重ならず、すべ
てのポイントから可視の場所が存在しません。
130
13. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 可 視 領 域 が 計 算 さ れ て 表 示 さ
れます。
131
14. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル に エ ク
ス ポ ー ト す る 画 像 の 名 前 を 入 力 し 、可 視 領 域 ベ ク タ を エ ク
スポートするオプションを選択解除します。
15. [完 了 ] を ク リ ッ ク し て 、 可 視 領 域 解 析 を 完 了 し ま す 。
16. 画 像 上 に 可 視 領 域 出 力 の オ ー バ ー レ イ が 表 示 さ れ ま す 。こ
れ を 表 示 す る に は 、ツ ー ル バ ー の [透 明 度 ] ス ラ イ ダ を 使
っ て 透 明 度 を 50 % に 変 更 し ま す 。
132
17. 選 択 [フ ァ イ ル ] > [デ ー タ マ ネ ー ジ ャ ] を 選 択 し て 、デ ー タ
マ ネ ー ジ ャ を 開 き ま す 。チ ュ ー ト リ ア ル の 次 の シ ナ リ オ の
準備のためにすべてのファイルを閉じます。
ソース内のすべてのポイントで可視のエリアを見つける
このシナリオでは通信タワーを設置するエリアを決定します。障害物がな
く道路セクションのすべての地点が見える場所を見つける必要があります。
1.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で [可 視 領 域 解 析 ] を ダ ブ ル ク リ ッ ク し
ま す 。 [Select File] パ ネ ル が 開 き ま す 。
2.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [DEM フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド
の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、 ¥vie wshed デ ィ レ ク ト リ
に 移 動 し て DEM.ti f フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [OK] を ク リ ッ
クします。
133
3.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [Ima ge File] フ ィ ー ル ド の 隣
の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、 ¥viewshed デ ィ レ ク ト リ に 移
動 し て Orthoimagery.tif フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [OK] を ク
リックします。
4.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル に 移 動 し
ます。
5.
[可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル で 、 [De fault Range] に 5000 メ
ートルと入力します。
6.
[Defaul t Viewing Hei ght] に 100 メ ー ト ル と 入 力 し ま
す。
7.
[Point Spacing] を 1 0 ピ ク セ ル に 変 更 し ま す 。こ の 値 を
用 い て 、ポ リ ラ イ ン に 沿 っ て ま た は ポ リ ゴ ン 内 に 個 々 の ビ
ューポイントが自動的に生成されます。
8.
ビ ュ ー ソ ー ス を 追 加 す る に は 、ツ ー ル バ ー で [ポ リ ラ イ ン
注釈] ツール
9.
を選択します。
道 路 を 見 つ け て 、左 ク リ ッ ク し て セ グ メ ン ト を 追 加 し て パ
ス を 作 成 し ま す 。左 マ ウ ス ボ タ ン を 押 し な が ら 道 路 に 沿 っ
て ト レ ー ス し 、 右 ク リ ッ ク し て [確 定 ] を 選 択 し て 、 パ ス
を 作 成 す る こ と も で き ま す 。5~ 15 程 度 の ポ イ ン ト が あ る
パ ス を 作 成 し ま す 。可 視 領 域 の ビ ュ ー ポ イ ン ト の 合 計 数 が
計 算 さ れ 、[可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル の [合 計 ポ イ ン ト 数 ] フ
ィールドに追加されます。
10. [可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル で [ポ イ ン ト 間 隔 を 表 示 ]
リックし、個々のポイントを確認します。
134
をク
11. [ソ ー ス 内 の す べ て の ポ イ ン ト ] を 選 択 し て 可 視 領 域 を 計
算します。
12. [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し 、 [プ レ
ビューポータル] をビューソースがあるエリアに移動し
ま す 。 [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] の 使 用 と 可 視 領 域 の 処 理 に
ついて、以下の点に注意してください。

ビューソースとして多くのポイントを追加すると、プレビュ
ーや可視領域解析に時間がかかります。

画像の解像度は 1:2 以上の必要があります。

道路のすべてのポイントで可視の地点がない場合は、プレビ
ューや出力ではすべてのポイントが黒で表示されます。

[Default View Range] の設定が小さすぎる場合は、すべての
ポイントから見える地点が存在しない可能性が高くなります。
135
13. さ ま ざ ま な パ ラ メ ー タ 設 定 を 用 い て 可 視 領 域 解 析 結 果 が
ど の よ う に な る か 試 す に は 、 [ビ ュ ー ソ ー ス ] リ ス ト で ビ
ュ ー ソ ー ス を 右 ク リ ッ ク し て [ビ ュ ー ソ ー ス パ ラ メ ー タ
を編集] を選択し、必要に応じて設定を変更します。
14. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 可 視 領 域 が 計 算 さ れ て 表 示 さ
れます。
136
15. [次 へ ] を ク リ ッ ク し ま す 。 [エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル に エ ク
ス ポ ー ト す る 画 像 の 名 前 を 入 力 し 、可 視 領 域 ベ ク タ を エ ク
スポートするオプションを選択解除します。
可 視 領 域 解 析 が 完 了 し て [可 視 領 域 エ ク ス ポ ー ト ] パ ネ ル が 表
示 さ れ た ら 、 [透 明 度 ] ツ ー ル を 用 い て 可 視 領 域 を 確 認 す る こ と
が で き ま す 。 確 認 す る に は 、 ツ ー ル バ ー の [透 明 度 ] ス ラ イ ダ
を 50% に 設 定 し 、 レ イ ヤ マ ネ ー ジ ャ で 可 視 領 域 レ イ ヤ を 画 像
レイヤの下に移動します。
137
16. [完 了 ] を ク リ ッ ク し て 、 可 視 領 域 解 析 を 完 了 し ま す 。
17. [フ ァ イ ル ] > [デ ー タ マ ネ ー ジ ャ ] を 選 択 し て 、デ ー タ マ ネ
ー ジ ャ を 開 き ま す 。チ ュ ー ト リ ア ル の 最 後 の シ ナ リ オ の 準
備のためにすべてのファイルを閉じます。
地上の高いポイントから可視のエリアを見つける
最後のシナリオでは、地上の高い地点から可視のエリアを決定します。
1.
ツ ー ル ボ ッ ク ス で [可 視 領 域 解 析 ] を ダ ブ ル ク リ ッ ク し
ま す 。 [Select File] パ ネ ル が 開 き ま す 。
2.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [DEM フ ァ イ ル ] フ ィ ー ル ド
の 隣 の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、 ¥vie wshed デ ィ レ ク ト リ
に 移 動 し て DEM.ti f フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [OK] を ク リ ッ
クします。
138
3.
[フ ァ イ ル 選 択 ] パ ネ ル で [Ima ge File] フ ィ ー ル ド の 隣
の [参 照 ] を ク リ ッ ク し 、 ¥viewshed デ ィ レ ク ト リ に 移
動 し て Orthoimagery.tif フ ァ イ ル を 選 択 し 、 [OK] を ク
リックします。
4.
[次 へ ] を ク リ ッ ク し て [可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル に 移 動 し
ます。
5.
[可 視 領 域 解 析 ] パ ネ ル で 、 [De fault Range] に 3000 メ
ートルと入力します。
6.
[Defaul t Vi e wi n g He i gh t] に 0 メ ー ト ル と 入 力 し ま す 。
7.
[Point Spacing] を 10 ピ ク セ ル に 変 更 し ま す 。
8.
ビ ュ ー ソ ー ス を 追 加 す る に は 、ツ ー ル バ ー で [ポ リ ゴ ン 注
釈] ツール
9.
を選択します。
適切な高い地点を見つけて、ポリゴンを描画します。可視領域のビュ
ーポイントの合計数が計算され、[可視領域解析] パネルの [合計ポイ
ント数] フィールドに追加されます。[ポイント間隔を表示]
リックして、個々のポイントを確認します。
139
をク
10. [任 意 の ソ ー ス ] か ら の 可 視 領 域 を 計 算 し ま す 。
11. [プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] チ ェ ッ ク ボ ッ ク ス を 選 択 し 、 [プ レ
ビューポータル] をビューソースがあるエリアに移動し
ま す 。す べ て の 可 視 領 域 が 見 え る よ う に ポ ー タ ル を 拡 張 し
ます。
140
12. 次 に 、ビ ュ ー ソ ー ス の パ ラ メ ー タ 設 定 を 変 更 し て 、可 視 領
域 が ど の よ う に 変 化 す る か 確 認 し ま す 。 [可 視 領 域 解 析 ]
パ ネ ル で ビ ュ ー ソ ー ス を 右 ク リ ッ ク し て 、 [ビ ュ ー ソ ー ス
パ ラ メ ー タ を 編 集 ] を 選 択 し ま す 。 [De fa ult Range] を
2000 メ ー ト ル に 、 [Default Viewing Hei ght] を 0 メ ー
ト ル に 、 [Poi n t Sp a c i n g] を 1 0 ピ ク セ ル に 設 定 し ま す 。
141
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に 新 し い 可 視 領 域 が 表 示 さ れ ま す 。
13. も う 一 度 設 定 を 変 更 し ま す 。[De fault Range] を 3000 メ
ー ト ル に 、[Defaul t Viewing Height] を 1 00 メ ー ト ル に 、
[Point Sp a c i n g ] を 1 0 ピ ク セ ル に 設 定 し て み ま し ょ う 。
[プ レ ビ ュ ー ポ ー タ ル ] に 新 し い 可 視 領 域 が 表 示 さ れ た ら 、
すべてが見えるようにポータルを拡張します。
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14. 次 に 、 [De fault Range] を 3000 メ ー ト ル に 、 [De fault
Viewing Height] を 0 メ ー ト ル に 、 [Point Spacing] を
50 ピ ク セ ル に 設 定 し て み ま し ょ う 。
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15. 最 後 に 、ビ ュ ー ソ ー ス と し て ポ リ ラ イ ン 、ポ リ ゴ ン 、 ポ イ
ン ト を 組 み 合 わ せ て 使 用 し 、[任 意 の ソ ー ス ]、[す べ て の ソ
ー ス ]、 [ソ ー ス 内 の す べ て の ポ イ ン ト ] の 可 視 領 域 を プ レ
ビューしてみます。
16. ENVI を 終 了 し ま す 。
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