4 - dreamsongs18

ニューエイジ批評4
100円からのCD批評 マークポイ
ント
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<16>ニューエイジ?
・Jack Dejonette
[DANCING WITH
NATURE SPIRITS] 200
円 {ECM/1996年発
売 輸入盤} 柏に
て
VOL.4
<評価>
安くても買って損した
どうでも良い
まあ、いいんじゃな∼い
かなり満足できた
非常に満足、してやったり!
久方ぶりでECMらしいというか、内向的音楽でCDを
かけた途端ジャズじゃあないねコリャと思わず言っ
てしまう、ジャケデザイン&アルバムタイトルから
してまさにECM壷にハマっちゃっている(もっと
も、このジャケ・イメージから理解してそれくらい
覚悟で聞け!…って指摘受けそう)。で、都合上
ニューエイジ・ミュージックに仕分けした(但し、3
曲目の[Healing Song For Mother Earth]や4曲目はタイト
ルとは違ってかなり好戦的なジャズ感覚があっ
た)。一時期、ECMのこの路線にはまって、キース
&デジョネットの「ルーチャ&ダイチャ」とかコリ
ン・ウォルコットやらヤン・ガルバレクなどの自閉
症気味音楽を買い漁っていた経験がフト再現されて
しまった。 2人の参加ミュージシャン(キーボード
とサックス)の経歴はちょっと判りません。上手い
のか、センスがあるのかがよく判らないのがこう
いった類のミュージックなのよね。 サイドマンと
してジャズの名盤をECMに吹きこんで来た人だけ
に、デジョネットも結局本当は何やりたいのかな∼
とは思うけど、ECMで吹きこむユニットではこんな
コンセプトにならざるを得ないのはヤバイと思う。
ホントECM臭さ充満。 メセニーとかキース・ジャ
レットらと一緒にジャズらしいジャズをもっとやっ
てくれないかな∼。蛇足:映画「ブルースブラザー
ス2000」に出ていたのには驚いた!何でもやる人だ
ね。 満足度/●● (購入日:2001.3.26)
ニューエイジ批評4
<17>エスニック&ト
ラッド
・DUMISANI MARAIRE
& EPHAT MUJURU
[SHONA SPIRIT] 100円
{MUSIC OF
WORLD/ 1976年発
売} 柏にて
<18>エスニック
・Ofra Haza 「シャダイ:SHADY」
400円 {TELEC
/1988年発売 国内
盤} 高田馬場にて
20年以上前に、アース・ウィンド&ファイアの
モーリス・ホワイトが使って脚光を浴びた楽器『カ
リンバ』=アフリカン・サム・ピアノの名人デュオ
らしい/エファット・ムジュールとドゥミサニ・マラ
イレ。こんな単純で原始的な楽器がそれなりのリズ
ムと旋律を生み出し、表情豊かな音楽世界が現され
ている。ジンバブエのネイティブ・ミュージックが
テーマ。どうやら民話に基づいた音楽(『ンビーラ
・ミュージック』というそうだ)で、歌だか詩の朗
読かわからない言葉で、人工的なヒーリング音楽と
は違ったリラクゼーション効果が生まれてくる。 これを聞きながらアフリカの大地を想起してみるの
も良いだろうが、我々の知っているステレオタイプ
化されたアフリカのイメージは、かの地の厳密な実
態とはまったくかけ離れてるように思う。 世界は
狭くなったように言われるが、どうしてどうして…
…。欧米からのベクトルがかかった我が国の情報社
会では、アフリカや第三世界(古いかな?)の情報
が意外と入手しにくい事実にふと突き当たる。 満
足度/●● (購入日:1999.8)
アラビック&エスニックな香り、欧米のロック的要
素も盛り込まれたワールドミュージック系ポップ
ス。何故か関係ないのにすぐ連想するのが、インド
映画『踊るマハラジャ』などのマサラムービー。こ
のCDは、じっくり聴きこまないとテクノでの打ちこ
みリズムで展開されるインドの音楽とどう違うのか
判らなくなってしまう。それでも、アカペラで歌う
とモスクに響くお祈りの臭いがしてきて、かの地で
の人々の風俗、彫のふかい顔、町並みなどが浮かん
でくるのが楽しい。 ……などと思って解説を読む
と複雑な生い立ち&音楽のバックグラウンドがある
そうで、これは難しい∼オフラ・ハザはテルアビブ
生まれ、母親はイエメン系だそうでアラブの人と思
いきや、でもイスラエルでヒットを出してベルギー
に在住とか???。何じゃこりゃ!解るひとには全
く異なっているのかもしれないが、イスラム文化圏
とヒンズー文化圏、ユダヤも極東の人間から見ると
同じ感じでしか捉えられないのが悲劇。こういった
見当違いでイメージだけで聴いてる我々みたいな音
楽ファンも世界に多いのでしょうな∼、もっと世界
の事を勉強しなくちゃいけません!反省。 で、欧米
マーケットを意識した作りをみせ、英語バージョン
がかなり混ざっているのと月並みポップスが3,4曲あ
るのが減点要因。もっと現地のリズムをこってり盛
り込み、ベリーダンスの出来そこないポップスで
突っ走って欲しかった。残念! 満足度/●● (購入日:1996.12)
ニューエイジ批評4
<19>エスニック
・Noche De Alma 「ママ;MAMA」
400円 {PHILIPS/1992年発売
国内見本盤} 高田
馬場にて
<20>エスニック&ト
ラッド
・Haiti Cherie
[MERINGUE] 350円 {CORASON/1993
年発売 輸入盤} 柏にて
「これジプシーキングスじゃないか!」と思った
のがまず第一聴の感想。彼らはフランス発のワール
ドミュージックのフランス系ジプシーミュージシャ
ン、正にジプシー・キングスの弟分。サウンドの
少々青っぽいところは若さゆえ。本場のフラメンコ
派はこういったインチキフラメンコもどきにアレル
ギー反応を示すが、僕らパンリス(『一般リス
ナー』の略語)は正調フラメンコは濃すぎて辟易し
ちゃうので、これくらい味付けがしてあった方が良
いと思う。それでもってジプシー・キングスとこの
アルマ・デ・ノーチェ(「夜の魂」の意)の一番の
違いは、フラメンコと北西部アフリカ音楽との融合
を図っている点。スペイン南部の伝統音楽の中にモ
ロッコ文化の影響を受けて、コラというアフリカの
打楽器と弦楽器の複合楽器を用いて一種独特の旋律
を奏でる流れがあり、その辺りと繋がっている音作
りをみせている。その分、兄貴分のキングスよりお
となしい感覚があって、数曲のインストナンバーも
ギター練習曲をご披露みたいな殊勝なところを見せ
ている。 満足度/●●● (購入
日:1997.5)
ハイチのストリート音楽から収録された世界の伝
統音楽シリーズの1枚。ドミニカ発祥のメレンゲとは
違うメリンギというスタイルの音楽は、ティ・バン
ド(?)という5∼6人の楽団で演奏され、それを愛
するハイチの民衆によって育てられた伝統的なもの
だそうである。バンジョーかギターに合わせ、パー
カッションとラムの瓶を叩いて唱和する。カリブ音
楽のリズムスタイルとどこがどう違うと言われて
も、専門家的分析は出来ませんが、素朴かつシンプ
ル、ほのぼの、トロトロ、目新しさを求めずとも青
い鳥は傍にいるよと教えるが如き愛しき退屈さ。懐
かしき「イエローバード(ベラフォンテの名唱が有
名)」も収められてるから、この辺りジャマイカの
音楽とルーツは一緒かも?! 例によって、巷間に
あふれる人工添加物テンコ盛りミュージックに食傷
気味になったり、仕事とストレスで疲れた場合の漢
方薬、変わったエスニック料理気分で音楽に接した
くなった際の気付ミュージック。 満足度/●●● (購入日:1987.10)