2010 年 2 月号のニュースレター

建築認証事業本部
住宅版エコポイント制度のご案内
住宅版エコポイントとは?
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------平成 22 年開始予定の「エコ住宅の新築に関する制度(案)」に基づき、一定の基準を満たす〔エコ住宅〕に対して
(グリーン家電エコポイント同様に)ポイントを発行し、さまざまな商品と交換出来る制度です。
ポイント取得に当たっては、〔エコ住宅〕である事を証明する書類を添付して、(仮称)住宅版エコポイント事務局
に申請を行います。
登録住宅性能評価機関であるビューローベリタスジャパン㈱では、この申請に先立って新築建物が〔エコ住宅〕
に該当するかどうかを事前に審査し、適合していると認める場合に「証明書」を発行する業務を実施しておりま
す。
対象住宅(新築の場合)
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------・ 一戸建住宅(H21/12/8 着工のもので、かつ、補正予算成立日以降に工事が完了し、引き渡されたもの)
・ 共同住宅(H21/12/8 着工のもの)
申請方法
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------下記 a~g の書類を添付の上、事務局が各都道府県に設置予定の受付窓口における申請、事務局への郵送に
よる申請のいずれかの方法で行います。
a. 〔エコ住宅〕である事を証明する書類(下記①~⑦のいずれか)
① 設計又は建設住宅性能評価書(省エネ等級 4 のもの:登録住宅性能評価機関が発行)
② 長期優良住宅の認定通知書(所管行政庁が発行したもの)
③ 長期優良住宅計画等に係る技術的審査適合証(登録住宅性能評価機関が発行)
④ 竣工現場検査に関する通知書・適合証明書(フラット 35S(省エネルギー性)に関する基準に適合
⑤ 竣工現場検査に関する通知書・適合証明書(フラット 35S(20 年金利引下タイプ)(省エネルギー性)に
関する基準に適合
⑥ 省エネラベリング制度に基づく適合証(登録建築物調査機関が発行)
⑦ エコポイント対象住宅証明書(登録住宅性能評価機関が発行)
※①~④は木造住宅(一戸建て、共同住宅問わず)限定。⑤~⑥は一戸建住宅(構造不問)限定。①~⑥に
て 証明不可能な場合のみ、⑦の取得が必要です。また、木造以外の共同住宅で本制度利用の場合は、⑦
しか取得手段がありません。
b. 工事施工者が発行する工事証明書
c. 工事施工者もしくは販売事業者が発行する領収書の写し又は契約書の写し
d. 確認済証の写し
e. 検査済証の写し又は竣工写真(前景 1 枚)
f. 申請者の本人確認書類(運転免許証・健康保険証の写し 等)
g. (代理申請を行う場合)代理申請者の本人確認書類
エコポイント数
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------一戸当り 30 万のエコポイント(新築住宅の場合)
・ 個人・法人の別、また、建築主・購入者の別によらず、申請する事が出来ます。但し、ポイント発行申請は
(住宅の所有者が変更となった場合でも)1 住戸につき 1 回のみとなります。
・ 原則として他の国庫補助金制度との併用は不可。(但し、高効率給湯器や太陽光発電設備等に対する補助
のようにポイント発生の対象となっていないものへの補助は、重複して申請可能です)。
・ ポイントが発行された住宅であっても、要件を満たせば税制特例や融資優遇を受ける事ができます。
・ 申請期限は一戸建ての場合〔H23/3/31〕迄。共同住宅は〔H23/6/30(11 階建て以上の場合は H24/12/31)〕迄。
尚、期限前に発行予定ポイントに達した場合は、ポイント発行を終了します。
エコポイントの交換
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------以下の商品等を中心に選定予定。
① 省エネ・環境配慮に優れた商品
② 全国で使える商品券・プリペイドカード(公共交通機関利用カード 等)
③ 地域振興に資するもの(地域振興券、地域産品)
④ 環境寄付
なお、ポイントを充当する事により住宅の質の向上を図るため、エコ住宅の新築によって取得したエコポイントを、
当該新築工事を行う工事施工業者が追加的に実施する工事の費用に充当できるものとします。
エコポイント対象住宅証明書(証明依頼)
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------Ⅲ.A.⑦の【エコポイント対象住宅証明書】の取得を希望する場合は、弊社をはじめとする〔登録住宅性能評価機
関〕に対して[証明依頼書]を御提出ください。
a) 依頼時期:着工前、着工後を問いません。
b) 審査実施者:登録住宅性能評価機関所属の住宅性能評価員が審査を行います。
c) 審査依頼先:登録住宅性能評価機関(例:ビューローベリタスジャパン㈱)
d) 審査内容:机上審査にて、基準を満たしているものについて、証明書を発行します。
・ 審査過程は、確認申請・住宅性能評価等とほぼ同様です。
・ 現場検査は実施致しません。机上審査のみとなります。
※計画変更があった場合
従前に証明書を発行した機関に変更証明依頼を提出ください。旧証明書は機関にて回収の上、破棄します。
相談窓口
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------住宅版エコポイント制度の相談窓口は以下の通りです。
・ 電話番号 0570-071-077(土日、祝日も受け付けています)
・ 受付時間 10:00~18:00
御利用いただけない場合(IP 電話、PHS など)、以下の窓口でも相談を受け付けています。
・ 電話番号 03-3261-9358((財)住宅リフォーム・紛争処理支援センター) (土日、祝日も受け付けています)
・ 受付時間 10:00~12:00,13:00~17:00
取扱い業務の一括サービス
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------弊社では、住宅性能評価をはじめ長期優良住宅の技術的審査、住宅瑕疵担保責任保険、フラット 35 適合証明、
エコポイント対象住宅証明書発行業務および確認検査を業務として取り扱っており、どの事務所でも一括してお
引受けできます。是非ご相談ください。
エコポイント対象住宅証明業務
戸建住宅確認申請者様向け「住宅版エコポイント制度 普及キャンペーン」のご案内
建築認証事業本部 住宅性能評価業務部 デピュティマネージャー 辻本 正寿
【お問い合わせ先】
ビューローベリタスジャパン株式会社 建築認証事業本部
住宅性能評価部 辻本(つじもと)
TEL:03-5577-8384
建築認証事業本部
技術監査:大規模マンション設備配管修繕工事
ビューローベリタスジャパン㈱ 技術監査部 建築評価部では、右記の
業
Ⅰ
テクニカルデューデリジェンス
技術監査業務を行っております。今回は現在進行中の「品質に関する
務
Ⅱ
遵法性に関する監査
監査」の一例をご紹介します。
一
Ⅲ
品質に関する監査
覧
Ⅳ
環境に関する監査
共同住宅 30 棟(約 750 戸)を管理するマンション管理組合様から、「築
30 年を経過した建物の給排水管更生・改修工事について、現場が施工
要領書に従って施工されているかを確認して欲しい。」とのご依頼があ
り、技術監査業務を行っています。
マンション管理組合様から提示された施工要領書を基に、現場が施工
要領書に従って施工されているか(使用機材・使用材料・施工手順・工
現場監査
程ごとの検査実施状況等)を、現場立会いおよび記録書類等によって
確認し、監査完了時には、「技術監査報告書」を作成し、監査結果につ
サンプル管確認状況
いてご報告を致します。現在業務は順調に進んでおり、マンション管理
組合様には作業内容に対し安心をしていただいております。
技術監査業務は、建築主等からご依頼を受け、第三者の立場から日本
国内法や基準などに基づいた監査をし、客観的な情報を提供するもの
です。第三者による技術監査実施には下記のメリットがあります。
第三者による技術監査実施のメリット
「技術監査でこんなことは出来ない
事業主に客観的な
建築物の環境、品質、健康及び安全、機能面
情報供給が可能
に関する客観的な情報を得ることが可能
関係者意識の変化
事業主、第二者それぞれの立場を再確認
でき、関係者相互の意識改革が可能
事業遂行における
食い違いの解消
事業主と第二者間に介在するプロジェクト遂行
中の食い違いを解消
の?」など、お困りのことがございま
したら、技術監査部 建築評価部に
是非ご相談ください。ご連絡をお待ち
しています。
技術監査業務の詳細はこちら
建築認証事業本部 技術監査部 建築評価部 鹿野 康晴
【お問い合わせ先】
ビューローベリタスジャパン株式会社 建築認証事業本部 鹿野(かの)
技術監査部 建築評価部
TEL:03-5577-8737 FAX:03-5577-8722
システム認証事業本部
国際海運における温室効果ガス排出量の削減に関する動向
国際海運起源の温室効果ガス排出量は増加の一途を辿っています。現在の温室効果ガス排出量は 1990 年比
で 50%以上増加しており(2007 年 8.4 億 tCO2)、今後、発展途上国の経済成長に伴い、ますますの増加が
見込まれています。しかし、国際海運は、代替する輸送手段が限定されるため、温室効果ガス排出量を削減
するためには船舶自体の省エネや物流の効率化を行わなければなりませんが、船舶の高速化やコンテナ船の
比率向上* により増エネになり、船舶の省エネ分が相殺され、物流量あたりの CO2 排出量は、1990 年と比較
して大きな変化は見られていません。 * 物流の効率化により、コンテナの異動距離が伸びるため、その分だけ増エネとなる
国際海運においては規制の対象は個々の船舶であり、またその管轄主体は船籍国です。しかし、海運事業では
船主、海運事業者、荷主等、様々な主体があり、それらの
国籍が異なる場合も少なくはありません。そもそも、国際
海運により排出される温室効果ガスは、京都議定書締約
国による排出削減の対象となっておらず、また、国際海運
で使用される船舶の 7 割は、リベリアやパナマ等の京都議
定書非締約国(いわゆる発展途上国)に船籍があるため、
これらの国々の船籍の船舶に対して排出規制を要求する
ことは、発展途上国に対し排出規制がかかっていない現
段階では非常に困難な状況です。
なかなか排出削減が進まない国際海運に対して、欧州委員会は、2009 年1月 28 日の「コペンハーゲンでの包
括合意へ向けて」と題したコミュニケーションペーパーにおいて、国際海運・航空部門は「2020 年までに 2005 年
排出レベル以下を達成し、2050 年までに 1990 年レベルを大幅に下回るべき」とし、また 2010 年にまでに
ICAO(International Civil Aviation Organization: 国 際 民 間 航 空 機 関 ) 及 び IMO(International Maritime
Organization:国際海事機関)により対策が打ち出されない場合には、これらの部門からの排出量を各国の総排
出量に加算すべきであると意見表明しました。
こうした意見もあり、IMO では、温室効果ガス排出量の削減のための方策について検討を行っており、2009 年
12 月の国連気候変動枠組条約第 15 回締約国会議(COP15)までに IMO として一定の成果が出るよう、2009
年7月には第 59 回海洋環境保護委員会(MEPC59)を開催し、温室効果ガスの排出削減について、新造船の燃
費性能を示すエネルギー効率設計指標(EEDI)等のガイドライン 4 本を採択しました。
ガイドラインの詳細
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------MEPC59 で採択されたガイドラインは、下記に関するものであり、IMOのwebサイトで入手可能です。
■ エネルギー効率運航指標(EEOI)の算出方法
■ エネルギー効率設計指標(EEDI)の算出方法
■ エネルギー効率設計指標(EEDI)の自主的認証
■ 船舶エネルギー効率管理計画(SEEMP)
以下、簡単ではありますが、概要を紹介したいと思います。
* エネルギー効率運航指標 Energy Efficiency Operational Index
運航の結果、実際に達成された船舶の効率を示すものであり、運航者が船舶の運航効率を確認するため
の指標(CO2 排出原単位)として使用することを想定しています。
EEOI

燃料の CO2 換算係数 (g - CO2/g - fuel)  燃料消費量
実貨物量 (ton)  実航行距離 (mile)
(g - fuel)
* エネルギー効率設計指標 Energy Efficiency Design Index
これは新造船の設計、建造段階で船舶の効率のポテンシャルを評価するものであり、船主が効率のよい
船舶を選ぶための指標(CO2 排出原単位)として使用することを想定しています。
EEDI 
燃料の CO2換算係数 (g - CO2/g - fuel)  燃料消費率 (g - fuel/kWh)  機関出力(kW)
載貨重量 (DWT - ton)  速力(mile/hr)
なお、この EEDI は、船の種類及びサイズごとに一定の基準が定められており、船主はこの基準を満たさ
なければなりません。
EEOI、EEDI は非強制のガイドラインですが、自主的認証を行うにあたっては、第三者機関が関与する仕組み
が導入されています。
1) 船舶の設計段階において EEDI を計算する
2) 船 級 協 会 な ど 認 証 機 関 が EEDI 計 算 プ ロ セ ス を
確認、また、海上試運転に立ち会って速力を確認して
必要に応じて EEDI を修正する
3) 運航段階では EEOI を自己モニタリングし、もっとも
省エネなる運航方式を自己宣言して、①計画、②実施、
③モニタリング、④評価および改善というサイクルを
継続して管理することを促す船舶エネルギー効率
管理計画(Ship Energy Efficiency Managemant Plan : SEEMP)を策定し、備えつける
このような一連の排出削減策を各事業者が任意で実施することになります。上記ガイドラインについては、今後、
2010 年 3 月に開催される MEPC60 から義務化の審議を始めることになっています。
今後の動向
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------現在、国家間による国際排出量取引や、EU のように地域排出量取引制度により、温室効果ガス排出量を抑制
する試みが世界各地で取り組まれていますが、国際海運においても排出量取引のような経済的手法の導入に
ついて、今後の作業計画に盛り込むことが途上国を含めて全会一致で合意されており、その手法が検討されて
います。一般的には、排出量抑制のための代表的な経済的手法としては、(1)排出量取引制度の導入、(2)燃料
使用量に応じた課金の 2 つの手法が知られています。しかし、国際海運にとってはどちらの手法も困難です。こ
れは以下の理由が挙げられます。
(1) 排出量取引の導入の場合は、
①先進国を起点とする航空便が主体の国際航空に対して、国際海運では途上国を起点とするケースも
多々あり、すべての一定以上の物流量がある海運事業者を対象としなければ、効果は見られないこと、②
IMO の原則に従い、仮に個別の船舶ごとに排出枠を設定した場合でも、航路を変更する都度、温室効果
ガス排出量の排出枠を設定しなければならない等の問題が発生します。
(2) 燃料使用量に応じた課金については、
概念的にシンプルであり、かつ理論的には公平であることから、環境 NGO 等もその優位性を主張していま
す。しかし、海運は航空と異なり、給油地点の自由度が高いため、発展途上国を含めた世界各国の主要港
で実施しなければその制度の効果が表れません。また、世界的には、多くの途上国で石油等に課金するの
ではなく、逆に、補助を出しているという現実もあります。
デンマーク・コペンハーゲンで開催された COP15 でも、非公式会合にて国際海運における排出削減方法につい
て議論がされました。国連主導で排出削減を実施し、排出量を
2020 年に 05 年比で 20%削減する (EU 案)といった具体的な削
減目標を設定する案から、IMO に一任する案(日本、ノルウェー、
カナダ、米国案)等、多様な案が提案されましたが、ポスト京都の
排出削減目標の設定が先送りされたように、国際海運についても
同様に議論がまとまりませんでした。
今後、IMO では 2010 年 3 月に開催される MEPC60 で途上国の海事セクターなど国際海運業界への影響評価
を行った上で、2010 年 10 月の MEPC 61 で現在提案されている燃料油課金制度、海運に特化した排出量取引
制度等の制度について検討を深めていくかを選択する予定となっています。
ビューローベリタスでは、船級協会のひとつとして、国際海運における温室効果ガス排出量の削減に関する動向
を注視しています。今後の動向について興味をもたれている方は、弊社までご連絡ください。
ビューローベリタスの関連業務
GHG(温室効果ガス排出量検証)・省エネ・CSR関連業務
船級業務 (ビューローベリタス日本支社)
システム認証事業本部 地球環境部 GHG プロダクトマネージャー 木下 徳彦
<参考資料>
・ 海運起源の GHG 排出削減制度としての国際的プロジェクトメカニズムに関する調査報告書~船舶からの
温室効果ガス削減方策に関する調査研究~, 2009 年 3 月, 海洋政策研究財団
・ 国際海運における温室効果ガス削減に向けた総合戦略の策定に関する調査研究~国際海運の特殊性を
踏まえた国際的枠組みの検討, 2009 年 3 月, 財団法人 日本船舶技術研究協会
・ Towards a comprehensive climate change agreement in Copenhagen, COM(2009)39 Final, EU
commission
・ Peter Lockley, International Shipping in a post-2012 climate deal, WWF Background Paper,
December, 2008
・ Interim Guidelines on the method of calculation of the energy efficiency design index for new ship,
MEPC.1/Circ.681, 17 August 2009, IMO
・ Interim Guidelines for voluntary verification of the energy efficiency design index, MEPC.1/Circ.682,
17 August 2009, IMO
・ Guidance for the development of a ship energy efficiency management plan (SEEMP),
MEPC.1/Circ.683, 17 August 2009, IMO
・ Guidelines for voluntary use of the ship energy efficiency operational indicator (EEOI),
MEPC.1/Circ.684, 17 August 2009, IMO
・ 国際海事機関(IMO)第 59 回海洋環境保護委員会(MEPC59)の開催結果~,2009 年 7 月 国土交通省
Press Release
システム認証事業本部
セクター規格(鉄道産業向け品質マネジメントシステム規格)について
IRIS(国際鉄道産業標準)とは?
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------IRIS とは、INTERNATIONAL RAILWAY INDUSTRY STANDARD の略称で、品質マネジメントに関する国際
規格 ISO9001 を基本とし、国際的に共通で且つ鉄道産業に特化したマネジメントシステム評価のために開発
されたセクター規格です。 この規格の第一の目的は、サプライチェーン全体を強化することによる鉄道車両の
品質および信頼性向上にあります。この規格は、UNIFE(欧州鉄道産業協会)の作業部会により、ISO9001 を
ベースとして開発されました。 現在、欧州の鉄道産業界を中心に適用が進んでいます。
開発の経緯
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------欧州市場、とりわけ EU(欧州連合)圏内においては、鉄道輸送市場における競争の激化が進んでおり、鉄道
システム関連各社は、国毎の異なる要求事項や規制事項に常に適合する輸送システムを準備しておく必要性に
迫られています。
一方、鉄道運営会社は、車両、設備機器、関連サービスを提供するサプライヤーに対して、競争力を保ちつつ、
高い品質基準に適合する-現実には、鉄道システムの各分野の規格化、標準化がすすむことによる、車両品質
や供給プロセスの品質改善-ことを期待しています。
また、サプライヤーは、車両に関するいくつもの異なる要求事項と車両メーカーによる監査が多様化されており、
合理化を求めています。
IRIS 規格、および認証制度は上記の問題を解決することを期待されています。
認証対象と認証スキーム
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------認証対象は、車両を構成する機器、車両システム、信号など鉄道システム全体をカバーしています。 認証対象
は 20 コードに分類されています。
認証スキームは、UNIFE に属する IRIS STEERING COMMITTEE(IRIS 運営委員会)を中心とした管理組織
の下、IRIS MANAGEMENT CENTER(IRIS 管理センター)のみが、認証機関の承認、認証発行の承認を行っ
ております。
ま た 、 審 査 の 公 平 性 を 保 つ た め 、 審 査 員 資 格 の 認 定 や 管 理 は 、 IRIS 管 理 セ ン タ ー で な く 、 AUDITOR
VALIDATION COMMITTEE(審査員承認委員会)が行っています。
IRIS の特徴として、受審組織の登録、認証機関の選択、審査報告書、審査員に対する受審組織の評価まで、
IRIS ポータルで管理されることになります。
規格の特徴
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------規格第 2 版が、ISO9001:2008 を反映し、2009 年 6 月 22 日に発行されました。
規格は、ISO9001:2008 要求事項と追加要求事項から構成されています。
なお、規格の購入は、IRIS のホームページからで購入
可能であり、英語、仏語、独語、伊語、西語の各版が
あります。
規格要求事項の特徴として、
① 鉄道産業特有の要求事項
② プロジェクトマネジメント要求事項
③ 手順、プロセス、主要指標(KPI)、記録の要求
が上げられます。
審査および審査結果の特徴
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------5-1)審査種類
審査種類には、準備完了確認(Readiness Review)、認証審査(Certification Audit)、オーベイランス審査
(Surveillance Audit)、再認証審査(Recertification Audit)があり、通常の ISO 審査と大きな違いはありません。
5-2) 審査方法
審査は、IRIS から提供される専用の審査ツールを用いて行います。
各要求事項(質問)には、
-ノックアウト質問(適合/適用不要)
-オープン質問(5 段階評価)
-クローズド質問(適合/不適合)
の 3 種類あり、審査員は要求事項毎に結果を記録していきます。
5-3) 審査結果評価
認証の条件は、ノックアウト質問に適合、不適合の是正処置、最低得点以上。また、合意された改善活動につい
て、次回審査で改善状況を確認することも定められています。
鉄道産業界では、特有の管理体制が取られており、審査員は、一般的な知識だけでなく、プロジェクトの経験も
重要な要素となります。
ビューローベリタスでは、実務経験のある IRIS 審査員による IRIS 審査
を提供いたします。また日本人審査員もおりますので、是非お問い合わ
せください。
IRISに関する規格の解説は、月刊誌「ISOマネジメント(出版元:日刊工
業新聞社)」の 3 月号(書店店頭 2 月 29 日売り)、【審査機関からのNew
Wave】で紹介して参りますので、こちらも是非ご一読いたたければ幸い
です。
IRISに関する詳細はこちら
システム認証事業本部 テクニカル部 テクニカルオフィサー 長沼 利夫
4年かけて4種のマネジメントシステムを統合
経営方針の一つに組み入れ、より効果のあるシステムへ
■統合システムの目標は「1+1+1≒1」
「味の素コミュニケーションズ」は、1999年、味の素グループの
サービス系企業3社が合併して設立された。従業員は約1400名。
統合にあたっては、まず人事制度の統合、次に財務系基幹
■ 4 つの側面から統合を実施
こうした構想と準備を経て、同社では、2004年の最初のQMS取得から4年後の2008年に、OHSASの自己宣言を
終えた時点で、特に次の4つの面にポイントを置き、一応の統合を完成させた。
① 目標の統合/
/4種類のマネジメントシステムの、システムだけでなく目指すところを一つにし、「会社として、
どこを目指すのか」を明確にする。
システムの統合が行われた。
この考え方に沿って、"マネジメントシステムの方針・目標"は"経営方針・事業計画・部門目標"と一体となって策定・
そして3つ目の課題として浮上したのが、業務の共有化である。セールスプロモーション、サービス、生産支援と
展開されている。
いう業務内容が大きく異なる3社が合併したため、お互いに業務のやり方がよく見えないという問題が起こった。
そこで3社の間に、業務に関する「共通言語」を作ることが、大きな課題となったのである。
② 規程の統合/
/各マネジメントシステムにある要求事項を整理して、シンプルに一つにまとめる。
「これだけを見ればいい」というマニュアルに編集しなおす。
この「共通言語」として、当時の社長が強力に推進したのがマネジメントシステムの導入であった。ISOに造詣が
③ 監査の統合/
/担当部署の負担を減らすためにも、会計監査も含め監査の一本化を図る。
深かった社長は、単にマネジメントシステムを導入するだけでなく、「どうせやるのなら、絵に描いた餅にせずに、
④ マネジメントレビューの統合/
/毎月2回行われる経営会議で不適合事項を報告。さらに7∼8月にはCSアン
実際に効果のあるシステムを構築しよう」ということと、「近い将来、各マネジメントシステムを一つに統合して、
ケートを実施。これらの結果を踏まえて、毎年11月の経営会議で4種のマネジメントレビューをまとめて実施。
より効率的に運用できるように、最初から設計しよう」という2点を、強く構想していた。
「一つ一つ認証を取得して、
この結果が、翌年の予算作成にも反映されるという仕組みを
後から作業の煩雑さを解消すべく統合」するというなりゆき的な統合ではなく、「最初から統合を視野に入れて、
作っている。
計画的に取得され、建設していく」
というのが同社のマネジメントシステムに対する終始一貫した考え方だったので
このように、同社では「統合」が単なるお題目に終わらないため
ある。
そのため、同社のISOは、単に取得した認証が増えて並列化していく
ということにはならず、QMSをベースにEMSが構築・統合された。
味の素
コミュニケーションズ
株式会社
ISO9001(QMS)/
2004年 全社認証取得
ISO14001(EMS)/
2005年 全社認証取得
ISO27001(ISMS)/
2007年 全社認証取得
OHSAS18001/
2008年 自己宣言
さらにISMSを認証取得、そしてOHASAS(自己宣言)と、順番に統合
されていくという、用意周到なかたちの統合プロセスを歩んだ。
最初にQMSに取り組んだのは、会社にとって最も重要なのは
"クオリティー=経営品質"であるからだ。そのため同社は QMS を
ベースに統合マネジメントシステムの構築をした。
これについて、松田安司 コーポレート本部総合企画部長は、次の
の施策がいろいろと工夫され、また実行に移されていることが
分かる。そこで「この工夫や意味を、どう従業員に理解して
経 営
もらい、業務の中に浸透させて効果を上げていくか」という
次のステップにテーマは移った。
EMS
ISO
14001
ISMS
ISO
27001
OHSMS
OHSAS
18001
QMS ISO9001
ように言う。「統合といっても、取得したものをくっつけていって、
雪だるま式にどんどん大きくなるようなことでは使いにくく、効率化
も図れず、結局のところ統合する意味がない。1 + 1 = 2 になるのでは
駄目で、1 + 1 + 1 ≒ 1 となるような統合が理想的。それを目指しました」
。
業務プロセスフロー
(業務の“見える化”)
■現場の声も尊重し、柔軟に対応
合併した3社のうち、もっともマネジメントシステムの実施になじみにくかったのは、広告宣伝やマーケティング
などを手がけていたグループ企業だった。そもそもデザイナー、コピーライターといったクリエーター集団には、
さらに、自分たちがこの焼肉屋で働くことの優位性も感じる。
「その結果、マネジメントシステムの本質を理解し、仕事にきちんと取り入れる従業員は確実に増えてきており、
業務記録や取引記録などを付けたり、交わしたりする商習慣があまりない。そのため、彼らにはマネジメント
マネジメントシステムに基づいた業務が同社のDNAになってきているという実感がある」
と、齋藤吉夫コーポレート
システムの導入によってそれを求められると「大きな負担増になる」という不満や抵抗感が強かったのだ。
本部長(取締役 常務執行役員)。4年かけて丁寧に取り組んできたことも功を奏しているようだ。
こうした不満や抵抗感に対しては、経営側も労働負担を減らせるように譲歩する努力をした。たとえば、取引先や
クライアントとのやり取りの記録として、メールの文書や画像をそのまま記録と認めるとするなどだ。このように
現場の声を聞き、一方的な押し付けを避けて柔軟な対応をするようにしたことで、結果的に全現場にマネジメント
■「統合」を超えた真のマネジメントシステムへ
こうした同社のリーダーたちの現在の目標は、大きく二つある。
一つは「マネジメントシステム」に対する"改めて"の意識づけさえもなくして、「うちではこれがあたりまえ」
システムを浸透させることに成功したのだ。
また、もう一つ、同社が用いている現場への浸透方法は、新しく入った従業員に対して、最初の教育期間中に
マネジメントシステムについてしっかりと教育することである。
同社では、新入の従業員には通常3日間のオリエンテーションを施すが、そのうち4時間をマネジメントシステムに
という昇華レベルにまで早くもって行きたいということ。結果として、より効果のあるシステムにして行くこと。
そしてもう一つは、認証機関から"健全な外圧"を受けて、さらなる気づきの機会にしたいということ。この二つ
である。
「そのためにも、認証機関には"統合審査"という新
ついてのレクチャーに当てているという。「そのときに私たちが、繰り返し言うのは、『マネジメントシステムは、
たな専門性を身につけた審査員の養成・増員をぜひ
他の誰でもない、あなたの仕事が楽になりクオリティーが上がるための方法なのだ』
ということです」と、松田文彰
ともお願いしたいと思います」
と三人は声を合わせる。
コーポレート本部 総合企画部専任部長。より分かりやすいように、
「たとえばカレーを作るとひとくちに言っても、
この要望は、認証機関が今後、真剣に受け止め、
人によって入れる具材も違えば、作り方も違う。それを同じイメージ、同じクオリティーで作り上げるために必要
取り組まなくてはいけない課題であることは間違い
なのがマネジメントシステムなのだ」といった、平たく分かりやすい話をいくつも考えてするそうだ。
ない。
中でも「よく分かる」とウケがいいのが、「いい焼肉屋」の話。たとえば焼肉屋を出したとして、この店が、お客様
からもご近所からも従業員からも「いい店だ」と評されるためには、何が必要か。まずは肉の品質、次にご近所に
煙や臭いや騒音などを撒き散らさない配慮、
それから従業員が心身ともに安全に働ける
環境。そしてそれらが総合的に整えば整う
エントラス
ほど、この店の評判は上がり、結果として
ビジネス的にも成功する。この話を、マネ
認証群
ジメントシステムに当てはめて考えてもら
うと、新入のスタッフにもすぐに「マネジ
メントシステム」の意義や必要性、そして
統合して運営することのメリットが分かる。
左から 執行役員 コーポレート本部 総合企画部長 松田 安司氏
取締役 常務執行役員 コーポレート本部長 齋藤 吉夫氏
コーポレート本部 総合企画部 専任部長 松田 文彰氏
取材日:2009年12月24日
作成日:2010年 2 月 1 日
お問合せ連絡先
ビューローベリタスジャパン株式会社 システム認証事業本部
〒231-0023 神奈川県横浜市中区山下町1番地 シルクビル2F
TEL:045-651-4785 FAX:045-641-4330
E-mail:[email protected]
URL http://certification.bureauveritas.jp
産業認証事業本部
原子力関連機器の検査体制_ASN
地球温暖化の原因と言われる炭酸ガス排出抑制の観点から、原子力発電が見直されています。
今後原子力発電プラントが増えることに対応し、ビューローベリタスとしてこれらの検査に対応すべく、昨年末
(2009 年 11 月 30 日-12 月 10 日)にビューローベリタスフランス本社で検査員研修が行われました。研修内容と
しては、原子力関連機器の検査体制/ASN と製造に関る全般的な項目が含まれていました。スペイン・イタリア・
インド・日本・フィンランド・UK・フランスの検査員が研修に参加し、各国の検査員間の交流も出来ました。
下記に原子力関連機器の検査体制/ASN について報告します。
現在、フランスでは Nuclear Pressure Equipment (NPE) Regulations で ASN が原子力関係を監督することに
なっています。これら原子力関連の法規・規格等は非常に複雑に関係し合っていますが、ここでは日本国内でビ
ューローベリタスが行う業務について考えます。 現在、フランスの原子力関連の製造する場合に適用する規格
は、RCC-M 2007 Edition (Design and Construction Rules for Mechanical Components of PWR Nuclear
Islands) および EN Standard 等です。
NPE Order (ESPN)では、取り扱う放射線量によって 3 レベルが規定されています。
レベル N1: 事故等の不測の事態が発生した場合、甚大な被害が発生する様な機器
(Failure would be a high-severity event.)
レベル N2: 370 MBq を超える放射線を取り扱う機器
(Significant nuclear risk)
レベル N3: 370 MBq を超える放射線を取り扱う機器
(Predominant pressure risk)
また、使用圧力・取扱う容器内容物・容器体積(パイプにつ
いては:断面積x圧力)に対応してカテゴリーが設定されてい
ます。(カテゴリー: PED 97/23/EC 参照)
これらのレベルとカテゴリーの組み合わせに基づいて、機器
の適合性検証方法が決定されます。
特に、レベル N1 に関しては Module H+Module G の適合
性検証作業が義務付けられています。これら Module は、
PED で規定されている品質適合検証方法を表します。
Module H に関しては Approved Notified Body が担当し、ASN が Module G の適合性検証を行うことになりま
すが、ASN の監督下で Approved Notified Body がこれらの検証業務を担当出来ることになっています(ビュー
ローベリタスフランス本社は、ASN により承認された第三者検査機関)。これらの原子力関連機器の検査・検証
業務に従事するには、ASN ガイドラインの要求事項に沿ってトレーニングし、資格認定した検査員を従事させる
必要があります。
今後日本国内でのレベル N1 機器の検査・検証業務として
は、原子炉反応容器製造・蒸気発生器製造・これらの大型
鍛造品(Shell Ring, Head, Tube Sheet, etc.)等が該当する
と思われます。
産業事業本部 原子力部
シニア・インスペクター 渡邊義昭
産業事業本部
IBR-1950 インドボイラー規格認証検査(続 2)
2009 年 10 月号のニュースレターに引き続き、お問い合わせ
が多いIndian Boiler Regulations 1950 (通称IBR)について
の説明を続けます。
(1) IBR の改定
IBR-1950 とその基となるインドボイラー条例-1923 は制定
以来何度も改定されています。弊社が承知している範囲では
1994 年以来、2008 年までに 27 回の改定が行なわれており、
官報(The Gazette of India)で公布されます。IBRに関する
改定はIBRのwebサイトを通じて見ることができます。
(2) IBR の規定内容の公表
インドの政府機関ではなく、出版社が編集した図書がインド
国内で販売されています。ご使用に際しては改定状況と併せ
てご覧いただきたいと思います。
IBR の規定内容は IBR の web サイトを通じても Chapter 毎ま
たは Regulation No.毎に見ることができます。
但し、表示されない Regulation No.も多々ありますのでご注意
ください。
改定状況の確認を要する点は図書の場合と同じです。
(3) IBR の構成
IBR は設計条件、材料、構造、製造、検査・試験、登録等、多伎に亘って規定しています。IBR の概要を理解
するには各 Chapter がどんな点にていて規定しているかをご覧いただいた方が良いと思います。
CHAPTER
Chapter I
Chapter II
Chapter III
Chapter IV
DESCRIPTIONS
(GENERAL)
(総則)
MATERIALS OF CONSTRUCTION (材料規定)
CONSTRUCTION AND WORKMANSHIP (構造上の規定)
REGULATIONS FOR DETERMINING THE WORKING PRESSURE TO BE
ALLOWED ON VARIOUS PARTS OF BOILERS OTHER THAN FUSION WELDED
AND SEAMLESS FORGED DRUMS (設計圧力規定)
Chapter V
Chapter VI
Chapter VII
Chapter VIII
Chapter IX
Chapter X
Chapter XI
FUSION WELDED AND SEAMLESS FORGED DRUMS FOR WATER TUBE
BOILERS AND SUPER HEATERS (ドラムに関する規定)
VALVES, GAUGES AND AUXILIARIES (バルブ・計器等)
BOILER AND SUPER HEATER TUBES, HEADERS AND OTHER PRESSURE
PARTS TUBES (チューブに関する規定)
STEAM-PIPES AND FITTINGS (蒸気管・継手)
REGULATIONS FOR THE REGISTRATION OF BOILERS AND INSPECTION OF
BOILERS AND STEAM-PIPES (ボイラーの検査・登録)
ELECTRODE BOILERS (電気ボイラー)
STANDARD CONDITIONS FOR THE DESIGN AND CONSTRUCTION OF
ECONOMISER, FEED PIPES, FEED HEATERS AND OTHER SIMILAR VESSELS
(エコノマイザー・送水管・フィードヒーター等)
Chapter XII
SHELL TYPE BOILERS OF WELDED CONSTRUCTION (シェル型ボイラー)
Chapter XIII
QUALIFICATION TESTS FOR WELDERS ENGAGED IN WELDING OF BOILERS
AND STEAM-PIPES UNDER CONSTRUCTION, ERECTION AND FABRICATION AT
SITE IN INDIA AND IN REPAIRING BOILERS AND STEAM-PIPES BY WELDING
(溶接に関する規定)
Chapter XIV
SMALL INDUSTRIAL BOILERS GENERAL (工業用小型ボイラー)
Chapter XV
FEED WATER FOR BOILER (給水規定)
上記に付随して APPENDIX 類があります。
Appendix A
Diagrams of riveted joints with Formulae
Appendix B
Forms of Standard Tensile Test Pieces
Appendix C
List of Inspecting Authorities
Appendix D
Proof Test for Creep Quality
Appendix E
Flanges for Pipes, Valves and Fittings
Appendix F
Transverse Rupture Stress (Module of Rupture)
Appendix G
List of Well Known Steel Makers Recognized under Regulation 4(c)
Appendix H1
All Weld-Metal Tensile Tests, Fillet Weld Hot Cracking Test, Transverse Best Test,
of Carbon Steel Plate of Boiler Plate Quality
Cruciform Fillet Weld Tensile Test and All-Weld Metal Impact Test
Appendix H2
Butt-Weld Tests – Deep Penetration Electrodes (Reg.96)
Appendix I
Competent Authorities recognized by the Central Boiler Board
Appendix J
Inspection and Testing of Boiler During Construction
(4) IBR の要求
(4-1) 手続き
Jammu 州と Kashmir 州を除くインド国内で使われる IBR 対象ボイラーは、製造を開始する前に設計図書
(図面と設計計算書)が承認されていなければなりません。
インドの国外で製造されるボイラーについてはボイラーが設置・建設される州の Inspecting Authority
若しくは Chief Inspector が、インドの国外で製造されるボイラーについては製造国に在る Inspecting
Authority (例えば当社)が最初のチェックと承認を行なうことが要求されています。[Chapter IX Reg. No.
393: Submission of manufacturing drawings and particles of boilers in advance] 製造は使用される材
料の検査や溶接者の技能資格を含めて、基本的には Authority の Supervision の下で行なわれ、
[Chapter II Reg. No.4 (b)] 立会ポイントは APPENDIX J に記載されています。
インドでの Chief Inspector による最終検査に合格したボイラーだけが登録を許可され、登録が許可されな
かったボイラーはインド国内で使用することは出来ません。[Chapter I Reg. 3: General Requirements]
(4-2) 各種定義・IBR Forms
使用されている文言の定義、IBR の対象範囲、IBR Forms 等については Chapter I Reg. No.1 - 8 に 記載
されています。
(4-3) 設計条件
(A) 承認を得る為の図面には尺度規定があります。[Chapter I Reg. No.4 (b)]
(B) 設計圧力の計算については Chapter IV の他、Chapter VI, VII, VIII, XI 等には各部材毎の圧力関連
規定があります。
(C) 設計計算書は IBR の規定に従っていなければなりません。IBR に規定されている Eqn No.も表示して
ください。
(4-4) 構造に関する規定
Chapter III をご覧ください。
また、ボイラー本体とも言えるドラムについては Chapter V で使用される材料に対する事項も含めて様々な
要求事項が記載されています。
(4-5) 材料に関する規定
材料に関する一般的な要求事項は Chapter II に記載されています。
Chapter II は下記の分野ごとに規定されています。商品に該当する Regulation No.をご覧になって各要求
事項をご理解ください。
Material
Reg. No.
STEEL PLATES, RIVETS, SECTION AND BARS IN CARBON STEEL
9 - 27
WROUGHT IRON STAY AND RIVET BARS
28-32
COPPER PLATES, STAY AND RIVET BARS
33 – 34
COPPER, BRASS AND STEEL TUBES
35
HOT FINISHED AND COLD DRAWN SEAMLESS CARBON STEEL BOILER,
SUPERHEATER AND HEAT EXCHANGER TUBES FOR DESIGN METAL
TEMPERATURES NOT EXCEEDING 454°C (850°F).
36 – 42
SEAMLESS CARBON STEEL PIPES FOR HIGH TEMPERATURE SERVICE FOR
DESIGN METAL TEMPERATURES NOT EXCEEDING 454 DEGREE C (850
DEGREE F)
43 – 46
SEAMLESS FERRITIC AND AUSTENITIC
SUPERHEATER AND HEAT EXCHANGER TUBES
47 – 51
ALLOY
STEEL
BOILER,
SEAMLESS FERRITIC PIPES FOR HIGH TEMPERATURE SERVICE
52 – 56
MOLYBDENUM STEEL BOILER AND SUPER HEATER TUBES FOR DESIGN
METAL TEMPERATURES NOT EXCEEDING 538 DEGREE C (1,000 DEGREE F).
56A
ELECTRICAL -RESISTANCE -WELDED STEEL BOILER AND SUPER-HEATER
TUBES FOR DESIGN METAL TEMPERATURES NOT EXCEEDING 454 C (850 F)
57 - 63
COLD DRAWN ELECTRIC-RESISANCE-WELDED
SUPERHEATER TUBES FOR DESIGN METAL
EXCEEDING 454 C (850 F)
63A
STEEL BOILER
TEMPERATURES
AND
NOT
STEEL CASTING
73 – 80
FORGED OR ROLLED PRESSURE PARTS OTHER THAN SEAMLESS DRUMS
OF CARBON STEEL
81 – 85
GENERAL GREY IRON CASTINGS (GRADE A)
86 – 93
COVERED ELECTRODES FOR METAL ARC WELDING OF MILD STEEL
94 – 98
FILLER RODS FOR GAS WELDING OF STEEL
98A
IBR では材料についても要求事項は沢山ありますが、どの材料規格を採用すべきか決めていませんので、
ボイラー製造者(設計者)は IBR の要求事項を満たす材料や規格、サイズを ASME、ASTM、BS、DIN 等、
工業先進国で一般的に使われている材料規格から選択することになります。
ASME Code には要求されていない曲げ試験が要求されていたり機械試験用の試験片の数が ASME
Code とは異なっていたりしますのでご注意ください。
Plate には IBR Form IV が、Pipe には同 Form III-A が、Tube には同 Form III-B が、バルブや継ぎ手に
は同 Form III が要求されており、各書式内に記載されている内容を変更、または空欄のままというのは許さ
れません。
例えば、Form III-A には「We have satisfied ourselves that the pipes have been constructed in
accordance with Chapter VIII.」との記載がありますので、Form III-A を提出する Plate は IBR Chapter
VIII の要求事項は全て満たしていなければなりません。同様に、Form III-B を提出する Tube の場合は
Chapter II の要求事項は全て満たしていなければなりません。
各 IBR Form には提出要求事項を記載した Regulation No.が書かれています。
Pipe 並びに Tube に要求されている水圧試験は適切な方法による非破壊試験に代えることができます。
[Reg. No.42 & 46]
但し、例えば Drum 用 Plate については Chapter V に、Steam Pipe には Chapter VIII に材料についての
規定があります。このように、Chapter II と用途別の要求事項とで同一事項について異なる規定がある場合
には、用途別の要求事項の方が Chapter II より優先されます。
(4-6) 溶接に関する規定
工場での製造ならびにインドのサイトで Manual Welding Welder は IBR が規定する技量試験に合格しなけ
ればなりません。試験は口頭または筆記試験と実技試験から構成されており、Inspecting Authority が実施
します。この試験の有効期間は 2 年間です。 [Chapter XIII]
Indian Boiler Regulation 1950 (IBR) (インド向けボイラーの検査・認証)に関する詳細はこちら
産業事業本部 クオリティマネージャー 金田 龍伊
【お問い合わせ先】
ビューローベリタスジャパン株式会社 産業事業本部
高室(たかむろ) TEL: 045-641-4219
建築認証事業本部
IRCA より BCMS 審査員コース(2 コース)が認定されました
BS25999-2 の規格が発行され、認証制度がスタートしました。
ビューローベリタスジャパン株式会社は、IRCA(International Register of Certificated Auditor)より、①BCMS
審査員/主任審査員トレーニングコース(A17484)および②BCMS 審査員コンバージョントレーニングコース
(A17506)の BCMS 審査員コースの認定を受けました。
コース概要
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------BCMS 審査員コースは、構築された事業継続マネジメントシステムを審査する際の知識や技法を取得するため
の専門家向けコースです。
事業継続マネジメントに必須の BIA やリスクアセスメント、IMP、BCP の策定などのプロセスを、実践的な審査の
演習を通して体験することで、システム審査のエキスパートとなっていただくことを目的としています。
受講対象者
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------● IRCA 認定 BCMS 審査員としての技術を身につけたい方
● システムの構築を支援するコンサルタントとして専門家並みの知識を身につけたい方
● 事業継続マネジメントシステムの要求事項をしっかり学習したい方
① BCMS 審査員/主任審査員トレーニングコース: 一般の方(実施期間:5 日間)
②
BCMS 審査員コンバージョントレーニングコース: すでに他の分野の審査員コースを受講され合格終了
された方※(実施期間:3 日間)
※ IRCA に BCMS 審査員としての登録を希望する
受講者の内、IRCA 認定 BCMS 審査員コンバー
ジョントレーニングコースに参加される方は、参
加する前に、他の分野(QMS、ISMS 等)で
IRCA 認定の(または、 同等の)5 日間の主任
審査員トレーニングコースを合格修了しているこ
とが必須条件となります。
コース内容
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------コースでは、目的達成のために、学習セッション、ディスカッション、実用的な演習を行います。実用的な演習は
架空の会社を想定して行います。しかしながら、手順や作業標準やデータ類は典型的例であり、様々な企業の
ものと容易に関連付け可能なものとなっています。実用的な演習は、BCMS 審査でよく挙がる問題点に焦点を
おくようにデザインされています。
本コース受講のメリット : 受講者は以下の能力・スキルを習得することができます
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
BS 25999-2:2007 規格を理解

事業継続の主要問題点の理解

審査基準に照らし合わせた審査計画の立案

事業継続マネジメントシステム審査の遂行

明確、簡潔かつ関連性のある審査報告書の作成

明快・簡潔な審査報告書の作成
IRCA 認定国内初!BCMS 審査員コンバージョントレーニングコース記念キャンペーン
------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------日程
3 月 3 日~5 日(3 日間)
キャンペーン価格
定価¥250,000.- ⇒ ¥200,000.-/人 (先着 10 名様)
会場
ステップサポート会議室
横浜市中区蓬莱町 2-4-7 澤田聖徳ビル(SS ビル) 【アクセス】JR 関内駅徒歩 3 分
お申し込み方法
下記、弊社ホームページの“BCMS 審査員コンバージョントレーニングコース“よりお申し
込みください。
IRCA認定 BCMS審査員コンバージョントレーニングコース(A17506)の詳細・お申し込みはこちら
IRCA認定 BCMS審査員/主任審査員トレーニングコース(A17484)の詳細・お申し込みはこちら
【お問い合わせ先】
ビューローベリタスジャパン株式会社 システム認証事業本部
トレーニングサービス部 内藤・岩堀
TEL: 045-641-4208
Email:[email protected]