第2回福井県運動器理学療法学術集会

日
時:2014 年 2 月 16 日(日)
会
場: 福井大学医学部附属病院
臨床教育研修センター2階
白翁会ホール
主
催:福井県運動器理学療法研究会
後 援:福井県理学療法士会
福第
井2
県回
運
動
器
理
学
療
法
学
術
集
会
抄
録
集
参加者へのお願い
1.参加登録について
1)参加受付
① 9:00より受付開始となります。
② 協会会員カードの提示は必要ありません。
③ 参加受付の際、ネームカードとネームホルダー、参加証明書を
お渡しします。
尚、ネームホルダーは会の終了後回収させていただきます。
2)参加費
① 無料
2.昼食について
① 各自でご用意ください。
3.飲食および喫煙について
① 飲食は所定の場所でお願いします。
② 会場内は禁煙です。
4.専門・認定理学療法士履修ポイントについて
① 参加ポイント 10 ポイント
② 発表ポイント 5ポイント
5.その他
① 発表者・参加者ともラフな私服で気楽にご参加ください。
② 会場内での携帯電話のご使用は、発表や質疑応答の妨げとなります。
必ず電源をお切り頂くか、マナーモードに設定してください。
③ 積極的な質疑応答をお願いします。
④ 貴重品はご自身で管理してください。
⑤ 駐車場には台数に限りがあります。出来る限り乗り合わせでお願いします。
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発表者へのお願い
1.PC プレゼンテーションによる口述発表のみとなります。
① PC(Windows)は事務局で用意しますので、プレゼンテーションファイルを
事前にメール添付か CD-R にて郵送してください。
② 事務局で受け取りましたらその旨をメールしますが、送付してもメールの
返信が来ない場合は電話等で確認してください。
③ 当日受付も可能ですが、受付開始から発表開始まで 30 分程度しかありません
ので、事前郵送にできるだけご協力をお願いします。
(特に、午前中のセッションの方)
④ 当日受付の場合はUSBにて持参してください。
(必ず事前にウイルスチェックをお願いします)
⑤ 発表データに動画を使用されている場合に関しましてはご自身の PC をご持参
して頂いても構いませんが、プロジェクターとの接続などは自己責任でお願い
致します。
<送付先>
〒910-1193
福井県吉田郡永平寺町松岡下合月23-3
福井大学医学部附属病院リハビリテーション部
久保田雅史 宛
[email protected]
2.発表時間は 1 演題 15 分、発表 7~8 分程度、質疑応答 7~8 分程度を予定して
おります。
3.演者は当該セッション開始 10 分前までに“次演者席”にお着きください
4.プレゼンテーションファイルの作成要綱
① Microsoft power point で作成してください。受付時に試写・確認を行って
ください。発表ソフトは power point 2010 の予定です。
② フォントは特殊なものを避け、Windows に標準で付属しているものにして
ください。機種依存文字、外字は使用しないでください。
③ パソコン操作は発表者自身で行ってください。
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日程表
9:00~
9:30
参加者受付・PC 受付
開会の辞
一般演題Ⅰ
加納義則(泉ヶ丘病院)
9:40~10:55
座長
武石和洋(泉ヶ丘病院)
松尾英明(福井大学医学部附属病院)
O-1.下腿三頭筋筋損傷により重度尖足を呈しアキレス腱延長術を施行した一症例
鈴木正法1) 黒田敏広1) 宮﨑憲太郎2) 渡邉孝治3)
1)宮﨑整形外科 リハビリテーション科
2)宮﨑整形外科
3)石川県立中央病院 整形外科
整形外科
O-2.足底感覚低下した人工骨頭置換術後のバランスに着目した症例
伊藤美月1) 青木拓也1) 梅田千恵1)
1)嶋田病院 リハビリテーション部 理学療法科
O-3.人工骨頭置換術後の独歩での移動を獲得した一症例
宮下康輔1)
1)嶋田病院
リハビリテーション部
理学療法科
O-4.ACL 付着部裂離骨折と半月板損傷を合併した男児例を経験して
~損傷部位を考慮した運動療法~
岩本祥太 1) 松浦祐樹 1) 西前亮基 1) 谷口亜利沙 1) 由井和男 1) 境井翔 1)
斎藤雄己 1) 高本伸一 1) 中瀬裕介 2)
1)中瀬整形外科医院 リハビリテーション科
2)中瀬整形外科医院 整形外科
O-5.特発性血小板減少性紫斑病を有し膝蓋骨脱臼後に保存療法が選択された
一症例~大腿四頭筋に着目した運動療法の展開~
久保憂弥1) 伊藤直之1) 尾島朋宏2)
1)福井総合病院 リハビリテーション課
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2)福井総合病院
整形外科
一般演題Ⅱ
11:00~12:30
座長
久保田雅史(福井大学医学部附属病院)
久保憂弥(福井総合病院)
O-6.間欠性勃起を呈した腰部脊柱管狭窄症の 1 例
松尾英明1) 久保田雅史1) 成瀬廣亮1) 嶋田誠一郎1)
内田研造2) 馬場久敏2)
1)福井大学医学部附属病院リハビリテーション部
2)福井大学医学部器官制御医学講座整形外科学領域
竹浦直人2)
O-7.頚椎症性脊髄症により協調性運動障害を呈した症例に対する歩行への
アプローチの一例
青木拓也1)
1)嶋田病院
リハビリテーション部
理学療法科
O-8.大腿内側部痛を主訴とした腰部脊柱管狭窄症の一例
斎藤雄己 1) 松浦祐樹 1) 西前亮基 1) 谷口亜利沙 1) 由井和男 1)
岩本祥太 1)
境井 翔 1) 高本伸一 1) 中瀬裕介 2)
1)中瀬整形外科医院 リハビリテーション科 2)中瀬整形外科医院 整形外科
O-9.CTA head を使用した人工骨頭置換術後に良好な ROM を獲得した一例
伊藤直之1) 久保憂弥1) 山門浩太郎2)
1)福井総合病院 リハビリテーション課
2)福井総合病院
整形外科
O-10.左肩 Latarjet 法術後の高校男子ハンドボール選手に対する競技復帰
プログラム~当院における患部外トレーニングの取り組みから~
大谷尚史1)
1)嶋田病院 リハビリテーション部 理学療法科
O-11.カヌーナショナルチームの合宿におけるコンディショニングサポートの概要
松儀 怜1) 小池 順 2) 上野弘樹 3) 堀田陽平 3)
1)公益財団法人 北陸体力科学研究所 研究推進課
2)公益財団法人 北陸体力科学研究所
3)やわたメディカルセンター リハビリテーション技師部
12:30~13:20
昼食休憩
13:20~13:30
総会
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特別講演
13:30~15:00
司会
嶋田誠一郎(福井大学医学部附属病院)
「筋力増強練習のエビデンスおよび筋機能評価」
三秋 泰一 先生
(金沢大学
15:00
医薬保健研究域
保健学系
閉会の辞
リハビリテーション領域 准教授)
大谷尚史(嶋田病院)
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O-1.下腿三頭筋筋損傷により重度尖足を呈しアキレス腱延長術を施行した一症例
鈴木正法1) 黒田敏広1) 宮﨑憲太郎2) 渡邉孝治3)
1)宮﨑整形外科 リハビリテーション科
2)宮﨑整形外科 整形外科
3)石川県立中央病院 整形外科
【はじめに】
アキレス腱延長術後に足関節背屈可動域制限に着目した理学療法を行ったので報告する.
【症例紹介】
70 歳代女性.平成 25 年 2 月に転倒し右下腿三頭筋を損傷した.他院にて保存的に治療されたが背屈制限が改善
せず立位時に踵接地不可であった.同年 8 月より当院での理学療法を開始し可動域改善されたが,下腿三頭筋の
繊維化による背屈-10°が残存し,同年 10 月にアキレス腱延長術を施行した.
【術後理学療法経過】
術後翌日より理学療法開始し,術後 3 週より足関節可動域練習を開始した.自動背屈角度は膝屈曲位で 0°,膝伸
展位で-5°であり,距骨下関節回内位・前足部回内位・足趾の過剰な伸展が見られた.現在関節モビライゼーシ
ョンや足趾筋力訓練の他に,総指伸筋・長母趾伸筋の筋活動を抑制し,前脛骨筋の筋出力を高める練習を行ってい
る.術後 9 週でアキレスブーツ除去の予定であり,本症例に対する考察を含めて発表する.
O-2.足底感覚低下した人工骨頭置換術後のバランスに着目した症例
伊藤美月1) 青木拓也1) 梅田千恵1)
1)嶋田病院 リハビリテーション部 理学療法科
【はじめに】
今回,糖尿病性末梢神経障害により足底感覚低下し,転倒により人工骨頭置換術を施行した症例を担当した.望月
らはバランスの評価として主観的安定度評価尺度と姿勢安定度評価指数(IPS)を作成している.この 2 つの評価,
加えて動作分析を行い経過を追った.
【目的】
バランス能力改善を目的にアプローチを行い経過を追ったので報告する.
【結果】
初期評価(2W) と最終評価(5W)で主観的安定度評価尺度と IPS で改善が見られた.動作分析では立ち上がり・歩行
動作で体幹伸展優位で行う動作の改善には至らなかった.
【考察】
糖尿病末梢神経障害がある場合,体性感覚の低下に伴いバランス能力が低下しやすい.本症例は内科的な原因も
あり,改善度は正常と比べ低くなりやすいと考えられた.
O-3.人工骨頭置換術後の独歩での移動を獲得した一症例
宮下康輔1)
1)嶋田病院 リハビリテーション部 理学療法科
【はじめに】
今回,人工骨頭置換術(以下 UHA)後の症例を経験した.
【症例】
84 歳女性.転倒により受傷,UHA を施行した.
【経過】
初期評価時には,腸腰筋・大腿筋膜張筋に圧痛を認め,静止立位での荷重は健側優位,片脚立位困難であった.独歩
での連続歩行は 40m で痛み・疲労感の増強認め,トレンデレンブルグ歩行,体幹・下肢の協調運動低下が見ら
れ,BBS40,JOA33 点であった.疼痛の軽減を図っていく中で,座位・立位で協調運動,運動学習,バランサーを用いた
下肢運動等を行った.最終評価時には,疼痛消失を認め,患側片脚立位 13 秒,独歩での 6 分間歩行テストは 385
m,BBS は 54,JOA83 点と改善した.
【まとめ】
疼痛,筋出力,立位に対する運動療法を行うことで独歩を獲得した.
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O-4.ACL 付着部裂離骨折と半月板損傷を合併した男児例を経験して
~損傷部位を考慮した運動療法~
岩本祥太 1) 松浦祐樹 1) 西前亮基 1) 谷口亜利沙 1) 由井和男 1) 境井翔 1) 斎藤雄己 1)
高本伸一 1) 中瀬裕介 2)
1)中瀬整形外科医院 リハビリテーション科
2)中瀬整形外科医院 整形外科
【はじめに】
骨端線閉鎖前の ACL 付着部裂離骨折の理学療法に関する報告は少ない.今回,ACL 付着部裂離骨折に外側半月板損
傷を合併した症例を経験したので報告する.
【症例情報】
14 歳,男児.ソフトテニスの大会中,右膝過伸展となり転倒.骨折型は Meyers の分類 typeⅢa であった.第 6 病日に
鏡視下骨接合術および外側半月板縫合術を施行した.骨片の固定性が弱く,術直後から 3 週間は 20°屈曲位でギ
プス固定,完全免荷となった.術後 4 週目から部分荷重を開始し,ギプスカット後伸展-20°,屈曲 40°と拘縮が
著明であり,損傷部へストレスがかからないよう ROMex を開始した.術後 5 週目から全荷重となり,術後 8 週目に
は伸展-3°,屈曲 140°と不安定性が増悪することなく改善した.
【考察】
十分な固定性が得られなかった骨片,縫合半月板へのストレスがかからないよう,ROMex 及び筋力増強運動に留意
したことが,膝の不安定性を増大させることなく ROM 獲得に繋がったと考える.
O-5.特発性血小板減少性紫斑病を有し,膝蓋骨脱臼後に保存療法が選択された一症例
~大腿四頭筋に着目した運動療法の展開~
久保憂弥1) 伊藤直之1) 尾島朋宏2)
1)福井総合病院 リハビリテーション課
2)福井総合病院 整形外科
【はじめに】
近年,膝蓋骨脱臼に対する治療法として内側膝蓋大腿靭帯(MPFL)再建術が施行されている.しかし,本症例は特
発性血小板減少性紫斑病を有するため手術困難であり,理学療法での保存療法が選択された.今回,大腿四頭筋の
収縮力向上を目的とした運動療法を実施し,良好な成績が得られたため報告する.
【症例】
38 歳女性,フラダンス中に左膝を捻り受傷した.大腿四頭筋の著明な筋萎縮,筋収縮力低下を認め独立歩行困難で
あった.理学療法では,大腿四頭筋の筋収縮力向上を目的に,OKC として低周波を併用した Q-setting,CKC として
後ろ向き昇段運動とトレッドミルでの後進歩行練習を行った.結果,大腿四頭筋の筋収縮力向上を認め,歩行速度
の向上と独立歩行獲得となった.
【考察】
今回施行した OKC と CKC での運動療法は大腿四頭筋の収縮力向上に効果的な一手段である可能性が示唆された.
O-6.間欠性勃起を呈した腰部脊柱管狭窄症の 1 例
松尾英明1) 久保田雅史1) 成瀬廣亮1) 嶋田誠一郎1) 竹浦直人2) 内田研造2) 馬場久敏2)
1)福井大学医学部附属病院リハビリテーション部
2)福井大学医学部器官制御医学講座整形外科学領域
【はじめに】
腰部脊柱管狭窄症の臨床所見は,腰痛,下肢痛,異常感覚,間欠性跛行が一般的であるが,まれに立位や歩行により
陰茎勃起が出現する間欠性勃起が報告されている.今回,我々は間欠性勃起を呈した腰部脊柱管狭窄症の 1 例を経
験したため,若干の文献的考察を加えて報告する.
【症例】
症例は理学所見,画像所見から L4/5 の腰部脊柱管狭窄症と診断された 70 代の男性である.術前のトレッドミル歩
行検査では,約 140m で会陰部の異常感覚と自覚的に勃起するような感覚が誘発された.開窓術施行後には,歩行時
の陰茎勃起や会陰部の異常感覚は消失した.
【まとめ】
間欠性勃起に関する報告は少ないが,馬尾型間欠性跛行を呈する症例において比較的出現しやすい症状であると
され,脊柱管の中心性狭窄による仙髄神経根(S2-4)の圧迫により生じると考えられている.腰部脊柱管狭窄症に
関連する一つの症状として本病態を認識することは,保存療法時や術前評価時における患者の症状の把握に有用
であると思われた.
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O-7.頚椎症性脊髄症により協調性運動障害を呈した症例に対する歩行へのアプローチの一例
青木拓也1)
1)嶋田病院 リハビリテーション部 理学療法科
【はじめに】
今回,頚椎症性脊髄症により深部感覚が低下し,感覚性運動失調を呈した症例を経験した.本症例に歩行能力の改
善を目的とし,運動療法を行ったところ良好な成績が得られたため報告する.
【症例】
仕事中にトラックの荷台から転倒し頚椎症性脊髄症が悪化し椎弓固定術を施行した症例である.入院時理学所見
として筋力,可動域に問題はなく,反射の亢進,深部感覚の低下,協調性運動障害(左<右)を呈していた.歩行とし
ては,歩幅の減少.歩行速度の減少が観察された.
【結果とまとめ】Kirsten Gotz‐Neumann はフォアフットロッカーの機能が歩幅や歩行速度に関係があることを
報告している.今回行った運動療法の結果,フォアフットロッカー以降に改善がみられた.この運動療法は歩行能
力の改善に有効である可能性があると考えられた.
O-8.大腿内側部痛を主訴とした腰部脊柱管狭窄症の一例
斎藤雄己 1) 松浦祐樹 1) 西前亮基 1) 谷口亜利沙 1) 由井和男 1) 岩本祥太 1) 境井 翔 1)
高本伸一 1) 中瀬裕介 2)
1)中瀬整形外科医院 リハビリテーション科 2)中瀬整形外科医院 整形外科
【はじめに】
今回,大腿内側部痛を主訴とする腰部脊柱管狭窄症(LSS)症例に対して末梢神経の走行に考慮した運動療法を実
施したので報告する.
【症例紹介】
症例は 79 歳男性.畑仕事後に左大腿内側部に激痛が生じ,歩行困難となり当院へ入院した.単純 X 線画像及び MRI
より LSS と診断された.入院 2 週時評価では左大腿遠位内側部に NRS8/10 の安静時痛があり,座位保持は 1~2 分,
歩行は 5mで大腿内側部の痛みが増強するため継続困難であった.MMT では左股関節屈曲筋 2,内転筋 3,左 FNST は
陽性,閉鎖神経の伸張により大腿内側部の痛みは増強した.理学療法では,大腿神経及び閉鎖神経を過度に伸張し
ないよう考慮しながら,股関節屈筋群,内転筋群のストレッチ・リラクゼーション及び腰椎過前弯の改善を目的と
した運動療法を行った.
【まとめ】
LSS と診断されても様々な病態が存在するため,理学評価に基づいた運動療法が必要であると考えられた.
O-9.CTA head を使用した人工骨頭置換術後に良好な ROM を獲得した一例
伊藤直之1) 久保憂弥1) 山門浩太郎2)
1)福井総合病院 リハビリテーション課
2)福井総合病院 整形外科
【はじめに】
腱板再断裂後の腱板断裂関節症(CTA)に対し,CTA head を使用した人工骨頭置換術(HHR)後,良好な ROM を獲得
した症例を経験した.
【症例】
73 歳男性.右肩痛.右鏡視下腱板縫合術後 1 年時の検診時に再断裂と上腕骨頭の変形を認めたため HHR 施行となっ
た.断裂した後上方腱板筋群は放置した.骨頭を CTA ヘッドに置換したのち,部分断裂した肩甲下筋を縫合した.術
後は 4 週間の患肢固定を行った.術翌日より屈曲と 1st 外旋の他動 ROM を開始し,術後 6 週より自動運動を開始し
た.退院時の術後 9 週の自動 ROM は,屈曲 150 度,外転 110 度,1st 外旋 20 度,2nd 外旋 60 度と良好な経過であった.
【考察】
CTA head を含めた CTA に対する HHR の成績は,除痛効果においては比較的安定した効果を期待できるものの,機能
面での改善度合いは一定しないと報告されている.本症例における可動域改善の要因として,腱板筋機能の残存
と改善の影響が考えられた.
-8-
O-10.左肩 Latarjet 法術後の高校男子ハンドボール選手に対する競技復帰プログラム
~当院における患部外トレーニングの取り組みから~
大谷尚史1)
1)嶋田病院 リハビリテーション部 理学療法科
【はじめに】
今回,左肩 Latarjet 法術後,高校男子ハンドボール選手の競技復帰に対するリハビリテーションの機会を得たの
で,当院での患部外トレーニングの取り組みを中心に報告する.
【症例・経過】
16 歳,高校男子ハンドボール部,バックプレーヤー.U-16 韓国代表との交流試合において,ディフェンスの際に左
肩関節前方脱臼受傷.他病院にて左肩 Latarjet 法施行.約3ケ月と 1 週間後に全国選抜大会予選を控えるが,担当
医師から3ケ月後に完全復帰の指示.チーム戦術,コンディショニング含め,準備期間に余裕はない.当院での外
来リハビリを2ケ月間実施後,練習への部分復帰となった.大会までの経過も含めて報告予定である.
【考察】
練習復帰後のパフォーマンスについて本人,監督・コーチのコメントを含めて考察予定である.
O-11.カヌーナショナルチームの合宿におけるコンディショニングサポートの概要
松儀 怜1) 小池 順 2) 上野弘樹 3) 堀田陽平 3)
1)公益財団法人 北陸体力科学研究所 研究推進課
2)公益財団法人 北陸体力科学研究所
3)やわたメディカルセンター リハビリテーション技師部
【はじめに】
当施設では NTC 競技別強化拠点施設の1つである,木場潟カヌー競技場で実施されているカヌーナショナルチー
ムの合宿中サポートを行っている.
今回,H25 年度合宿における理学療法士のサポート内容と障害発生状況等を簡単に報告する.
【サポート内容】
合宿期間は約 70 日であり,理学療法士は宿舎でのコンディショニングを担当し,必要に応じてトレーニング指導
や医療機関との連携調整なども行った.
【結果】
選手の主な訴えは痛み・こわばりであり(81.8%),特に肩・腰部・股関節周囲の訴えが多かった.
合宿離脱例は 1 件で,非練習時の外傷が原因であった.何らかのコンディション不良で練習が制限されたのは 5 件
で,うち 3 件が肩・腰部・股関節周囲の疼痛が原因であった.
【考察】
選手への聞き取りや競技特性等から,障害が発生しやすい部位が明確になった.今後,より積極的に予防的介入を
行い,効率的なコンディション維持・改善が行えるようにしていきたい.
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