錠剤の粉砕・カプセル剤の開封−1

あじさい Vol.10,No3,2001
Mar.2001 Vol.10 No.3
★特集
『錠剤の粉砕・カプセル剤の開封−1』
要旨:錠剤やカプセル剤は副作用の抑制、的確な効果の発現、形態や服用のしやすさ、品質確保など、目
的に応じて様々な剤型が使用されています。よって、錠剤の粉砕、カプセル剤の開封は、原則として行うべきで
はありませんが、臨床上種々の理由により、粉砕・開封を要求されるケースがあります。
今回のあじさいでは、粉砕・開封が不可の薬品および注意すべき薬剤などの根拠や対策について一覧
表にまとめました。データ数が多いため3回に分けて掲載致します。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
剤・カプセル剤は、bioavailability の調節、副作
用の軽減、服用性の向上、品質の確保を目的とし
て設計されているものもあるため、原則として粉砕・
開封は行うべきではありません。(図1参照)
粉砕・開封の判断は、以下に示すように剤型の
使用目的からみると理解しやすいようです。
◎はじめに
現在、多種類の剤型が収載されており、調剤に
おいては、患者に最適な剤型を選択する必要があ
ります。しかしながら、患者の疾患や年齢、薬品の
処方量等種々の理由により、粉砕あるいは開封を
要する場合があります。
よって、今回のあじさいでは錠剤の粉砕・カプセ
ル剤の開封についてまとめてみたいと思います。
1)基本的に粉砕・開封を行わないほうがよい場合
11)
粉砕・開封を必要とする理由2)
1)疾病により燕下障害をきたした場合
2)治療により固形物が燕下できない場合
3)小児、高齢者で燕下能力がない場合
4)薬用量が規格単位(1錠または1カプセル)に
合わない場合
◎粉砕・開封の基本的な考え方
粉砕・開封の判断
現在、医療用医薬品として使用されている錠剤、
カプセル剤は、約 6800 品目あります。これらの、錠
28
① 主薬の放出制御をして服用回数を減らす目
的の剤型(徐放性製剤等)
② 胃腸障害などの副作用の防止が目的の剤
型(フィルムコーティング錠等)
③ 酵素製剤、抗生物質など pH の影響を受け
る成分を保護する目的の剤型
(腸溶性製剤等)
④ 油状・液状の内容物を密封する目的の剤型
(軟カプセル剤等)
⑤ 吸湿性のため分解
⑥ 酸化されやすい
⑦ 光に対して不安定
これらの場合は粉砕・開封を避け、同効薬の散
剤、液剤で調剤すべきです。
あじさい Vol.10,No.3,2001
2)粉砕時や粉砕後の保管管理に注意すれば粉
砕・開封できる場合
① 光や吸湿に対して安定性を保つことを目的と
した剤型
② 味やにおいをマスクし、飲みやすくすることを
目的とした剤型
これらの目的には、糖衣錠、フィルムコーティング
錠やカプセル剤が使用されることが一般的です。こ
の場合には、粉砕・開封調剤後の保存方法の工夫、
または服用直前で粉砕・開封するなどの条件付き
で、ほとんど影響を受けずに投与が可 能 となりま
す。
また、裸錠は、一般錠ならば粉砕しても品質の保
持や薬効の発現、副作用の防止には、通常、影響
を与えることはありません。従って、大半は医薬品
添付文書の剤型および原薬の性状欄を参照するこ
とによって、判断が可能と思われます。
図1 錠剤・カプセル剤の形態分類11)
一般錠
普通錠
バッカル錠(舌下錠)
チュアブル錠(噛み砕いて服む)
裸錠
トローチ錠
二層錠
多層錠
特殊錠
三層錠
有核錠
錠剤
糖衣錠
一般コーティング錠
フィルムコーティング錠
膠衣錠
コーティング錠
(被覆錠)
腸溶錠
特殊コーティング錠
持効性錠
胃腸両溶錠
一般カプセル剤
腸溶性顆粒含有カプセル剤
硬カプセル剤
特殊内容カプセル剤
持効性顆粒含有カプセル
カプセル剤
特殊コーティングカプセル剤
軟カプセル剤
◎粉砕・開封時にチェックすべき
項目
ります。従って、製剤的に粉砕・開封が不可で、し
かも代替えの剤型や薬品がない場合には、処方医
医 薬 品 は 、薬事法で定められた GMP (Good
に患者の状況や指示の意図を確認する必要があり
Manufacturing Practice)基準に則って管理され、 ます。
各医療機関に提供されていますが、使用段階での
なかでも力価や吸収率に影響がある薬品は、代
品質管理は各医療機関が負わなければいけませ
わりの医薬品を推挙すべきです。また、意味のない
ん。ましてや製薬会社から提供された剤型をあえて
粉砕・開封の指示を減らすために、病院施設など
壊すことになる粉砕・開封に際しては、表1に示す
では採用薬品の周知徹底を図る努力が望まれま
各項目について問題がないかを確認すべきです。
す。
しかし、前に示したように、臨床上これらの問題
点を承知のうえで、粉砕・開封することもしばしばあ
29
あじさい Vol.10,No3,2001
表1 粉砕・開封時にチェックすべき項目11)
のある成分を含む製剤* 1 は、参考までに日本病院
薬剤師会より発行されている「抗悪性腫瘍剤の院
内取り扱い指針第2販」の基準を表2に分類し掲載
します。
物理化学的変化
吸湿による固化、湿潤液化
着色変化
Bioavailability
含量低下、pHによる不活性化
への影響 吸収への影響(徐放性製剤、etc)
副作用、不快感
味、におい
などの出現 副作用の出現
調剤上の問題点
粉砕に伴う薬品の損失
粉砕混和による配合変化の可能性
調剤後の保存
調剤者への注意点
表2 抗悪性腫瘍剤の取扱い基準8)
ランクA(取り扱い上で注意を要する薬品)・・・・粉砕注意(△)
シクロホスファミド
チオテパ
メルファラン
フルオロウラシル
メルカプトプリン
マイトマイシンC
アザチオプリン
塩酸プロカルバジン
クエン酸タモキシフェン
クエン酸トレミフェン
メトトレキサート
◎粉砕・開封の可否一覧表
ランクB(取り扱い上でやや注意を要する薬品)・・・・粉砕注意(△)
以下に示す表は、各文献より錠剤・カプセル剤の
カルボコン
テガフール/ウラシル
粉砕・開封の可否について一覧表にまとめたもの
トシル酸インプロスルファン
チオイノシン
です。対象の医薬品商品名を五十音順に並べて
ミトブロニトール
ドキシフルリジン
いいます。
リン酸エストラムスチンアトリウム エトポシド
『条件付きで粉砕・開封可の薬剤』には、着色な
カルモフール
酢酸メドロキシプロゲステロン
テガフール
どの外観変化を生じるが含量低下を伴わない薬剤
シタラビンオクホスファート
や、胃腸障害等副作用が発現する可能性はあるが
含量などには影響のない薬剤などが含まれます。
ランクC(普通の薬剤と同じ扱いでよい薬品)・・・・粉砕可(
○)
『原則的に粉砕不可』の薬剤は、前述しましたよう
アセグラトン
に、徐放錠、軟カプセル・特殊加工のあるカプセル
ウベニメクス
フルタミド
剤、著しい含量の低下を生じるもの、被爆防止(ホ
ルモン剤を除く抗癌剤)などが含まれます。
*1:細胞毒性薬剤12)
代用品に関しては、末・細粒等の代用剤型が揃
っている医薬品に関しては「末・細粒」という記載を
リスクに対しての名称
使用目的での名称
細胞毒性薬剤
抗悪性腫瘍剤
し、末、細粒などの剤型がない医薬品に関しては同
細胞静止薬剤
抗癌剤
一成分の医薬品名を記載しています。
発癌性薬剤
癌化学療法剤
文献によっては、判定が異なるものがありましたが、
変異原性薬剤
判定の厳しい方を採用し掲載致しました。また、同
催奇形性薬剤
じ成分でも製薬メーカーによって判定の異なる製剤
精子毒性薬剤
もありました。
胎児毒性薬剤
一覧表の、「可否の項」における記号は以下の通
遺伝毒性薬剤
発癌物質
りです。
変異原物質
<記載方法>
●粉砕・開封に対する記号
○ ・・・粉砕・開封が可
△ ・・・条件付きで可
× ・・・原則として不可
- ・・・粉砕・開封に関するメーカー
資料がないため判定できない
●代用品
D.S ・・・ドライシロップ
Syr ・・・シロップ
医療の現場において薬物による被爆は重大な問
題です。調剤者自身のみならず、他の患者薬剤へ
の混入も重大な問題であるため、粉砕時の取り扱
いには十分注意を払う必要があります。細胞毒性
30
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
5-FU
フルオロウラシル
5-オキシン
アントラニル酸・アスコルビン酸配合
剤型
可否
理由
代用品
文献
D.S:1包100mg/2g
3)5)
フィルムコート錠
△
被爆防止、吸湿性、局所炎症を生じる
糖衣錠
×
酸化されて変色するため不可
フィルムコート錠
×
腸溶性剤皮、胃で不活化される
糖衣錠
×
腸溶性の特性が失われるため不可、胃障害あり
6)
2)5)
3)
ATP
アデノシン三リン酸二ナトリウム
EAC
アスピリン配合
アデホスコーワ顆粒:10%/g
8)
EPL
ポリエンフォスファチジルコリン
軟カプセル
×
内容物が油状のため不可、苦味あり、空気酸化で変色
FAD
フラビンアデニンジヌクレオチド
フィルムコート錠
△
吸湿性で、光により分解する
Syr:0.3%/ml
1)
K.C.L
塩化カリウム
糖衣錠
×
腸溶性の特性が失われる、胃障害あり
エリキシル:10%
2)
MDS
デキストラン硫酸Na
フィルムコート錠
×
胃中のペプシント結合し不活性化するため不可
顆粒:60%/g
2)
MSコンチン
硫酸モルヒネ
フィルムコート錠
×
粉砕絶対不可、徐放性製剤 同効薬:塩酸モルヒネ散100mg/g
2)
S・アドクノン
メシル酸アドレノクロムグアニルヒドラ
ゾン
フィルムコート錠
△
防湿保存、7日間位まで投与可、苦味あり
2)
VKl
フィトナジオン
糖衣錠
△
光により徐々に分解し着色が強くなる
1)
アーチスト
カルベジロール
フィルムコート錠
△
光に不安定(着色する可能性あり。力価は低下しない)
アーテン
塩酸トリヘキシフェニジル
裸錠
△
苦み
8)
アイトロール
一硝酸イソソルビド
裸錠
○
アイピーディ
トシル酸スプラタスト
硬カプセル
×
アイロゾン
ラウリル硫酸プロピオン酸エリスロマ
イシン
裸錠
○
アイロタイシン
エリスロマイシン
糖衣錠
×
腸溶性のため胃酸で分解
8)
散:10mg/g
2)5)
8)
吸湿性が強い(潮解性)
8)
顆粒:100mg/g
8)
アイロメート
アフロクァロン
糖衣錠
△
光により徐々に変化
1)
アカルディ
ピモベンダン
硬カプセル
△
室温、散光、室内湿度及び25℃、60%R.H保存では1ヶ月間安定、
25℃75%R.H保存では、吸湿性のため内容物が固着傾向示す
8)
アキネトン
塩酸ビペリデン
裸錠
△
遮光
細粒:10mg/g
1)2)
アギフトールS
グルタチオン
糖衣錠
△
吸湿性で特異臭あり
アクアレン
塩酸セトラキサート
硬カプセル
△
苦味あり
アクチナミン
塩化カルプロニウム
硬カプセル
×
潮解性のため
8)
アクチム
タカジアスターゼ配合
硬カプセル
△
開封は可、粉砕は顆粒が腸溶性の為不可
2)
アクチリン
オキサプロジン
裸錠
△
遮光保存、光により黄色に着色する
1)2)
アクディーム
塩化リゾチーム
硬カプセル
○
細粒:10%1g、45%1g Syr:0.5%1g
8)
塩化リゾチーム
裸錠
○
細粒:10%1g、45%1g Syr:0.5%1g
8)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
1/17 ページ
8)
原末
8)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
アクトス
塩酸ピオグリタゾン
裸錠
○
5週間ok
アクロマイシンV
塩酸テトラサイクリン
硬カプセル
×
苦味あり、光に不安定なため不可
アコレート
ザフィルルカスト
フィルムコート錠
×
吸湿性が高く、吸収率が低下する可能性がある
アサシオン
トリアゾラム
裸錠
○
アザニン
アザチオプリン
裸錠
△
吸入による悪影響のため調剤者への配慮を要す
2)
アザルフィジンEN
サラゾスルファピリジン
フィルムコート錠
×
胃腸障害防止のため腸溶性としている
8)
アシノン
ニザチジン
硬カプセル
△
強い苦味あり、僅かな特異臭
2)5)
糖衣錠
△
強い苦味あり
2)
裸錠
△
高温・高湿度で固結変化を起こす可能性があるので防湿保存
8)
糖衣錠
△
苦味あり、防湿保存
2)
アジャストA
センナエキス
アストーン
塩酸クロルプレナリン
アストフィリン
ジプロフィリン・ノスカピン配合
4)
末
1)
4)
8)
アストミン
リン酸ジメモルファン
糖衣錠
×
苦味あり、収れん性のため不可(糖衣錠)
アストモリジンD
プロキシフィリン,塩酸エフェドリン配合
剤
フィルムコート錠
×
腸溶性であり、粉砕により吸収時間が変化する、苦味あり
Syr:0.25%/ml、散:10%/g
8)
アストモリジンM
プロキシフィリン,塩酸エフェドリン配合
剤
フィルムコート錠
△
苦味あり
8)
アズノール
アズレンスルホン酸ナトリウム
裸錠
○
アズノールST
アズレンスルホン酸ナトリウム
裸錠
×
口腔内貼付用、徐放剤
アスパラ
L-アスパラギン酸カリウム・マグネシ
ウム
糖衣錠
×
吸湿性が高く、1週間で吸湿固化する
Syr:10%/ml、ヘルタスD散:50%/g
散:500mg/g
細粒:4mg/g、10mg/g
2)
8)
8)
8)
アスパラK
L-アスパラギン酸カリウム
フィルムコート錠
×
吸湿潮解、5℃R.H.52%で4W安定、25℃,R.H.75%2日で流動性低下
アスパラーCA
L-アスパラギン酸カルシウム
裸錠
△
吸湿性
アスパロン
カンゾウ抽出成分配合
硬カプセル
△
特異臭、甘味
アスペノン
塩酸アプリンジン
硬カプセル
×
舌を麻痺させるため不可
アスベリン
クエン酸チペピジン
裸錠
○
アセタノール
塩酸アセブトロール
硬カプセル
△
アセタモックス
アセタゾラミド
裸錠
○
アセチルスピラマイシン
アセチルスピラマイシン
糖衣錠
△
非常に強い苦味あり
裸錠
△
外観で一部凝集を認める
細粒:5mg/g
2)6)
糖衣錠
△
苦味、高温、高湿度で固化
顆粒:2mg/g
2)5)8)
アプレゾリン散:10%/g
アセナリン
シサプリド
アゼプチン
塩酸アゼラスチン
アソザート
塩酸ヒドララジン
アダプチノール
ヘレニエン
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
細粒:40%/g
5)
散:100mg/g
8)
2)
苦味あり
8)
ダイアモックス末
裸錠
△
苦味あり
糖衣錠
×
光 酸素に不安定なため不可
2/17 ページ
2)5)8)
8)
8)
2)8)
8)
1)2)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
一般名
剤型
可否
アダラート
ニフェジピン
軟カプセル
アダラートL
ニフェジピン
フィルムコート錠
商品名
理由
代用品
文献
×
内容物は油状、光に極めて不安定、5日でほぼ完全に分解、舌下
使用可
細粒:セパミット細粒1包5mg/0.5g
2)5)
×
光に対して不安定、粉砕による粒子の大きさによって持続時間にバ 細粒:セパミットR細粒1包10mg/0.5g
ラつきがでる
1)2)
アタラックス
塩酸ヒドロキシジン
糖衣錠
×
吸湿性が高いため不可
アタラックスP
パモ酸ヒドロキシジン
硬カプセル
△
苦味あり、1W含量低下なし
アップノールB
メシル酸ブロモクリプチン
フィルムコート錠
△
光により徐々に着色する
1)
アデカット
塩酸デラプリル
裸錠
△
苦味あり、除湿保存、7日間位まで 投与可、経管投与の場合特に
問題ない
2)10)
アデストルミン
メコバラミン
硬カプセル
×
極めて吸湿性で、光により分解する
1)
アデタイド
アデノシン三リン酸二ナトリウム
フィルムコート錠
×
腸溶性剤皮、胃で不活化される
アデホスコーワ顆粒:10%/g
8)
アテネラート
ニフェジピン
裸錠
△
光により変化する。アルミ袋などで遮光すれば可
細粒:セパミット細粒1包5mg/0.5g
1)
アテネラートL
ニフェジピン
bbv
×
徐放性につき、粉砕投与により血中濃度が過度に上昇する。
セパミットR細粒:20mg/g
8)
アデノック
アロプリノール
アデフロニックL
ジクロフェナクナトリウム
アデホス
アデノシン三リン酸二Na
アデマイド
コバマミド
アデロキシン
塩酸ピリドキシン
アデロミンP
リン酸ピリドキサール
アトック
フマル酸フォルモテロール
2)
Sry:5mg/ml
リボール細粒:20%/g
2)5)
裸錠
○
硬カプセル
△
糖衣錠
×
腸溶錠、僅かに酸味、吸湿性、胃酸で分解
顆粒:100mg/g、1包100mg/g
2)5)
硬カプセル
×
極めて吸湿性で、光により分解する
カロマイド散:0.1%/g
1)
徐放性顆粒、1Cap/包で開封のみ可
8)
8)
裸錠
○
1ヶ月間の室温・室内散光下と40℃条件下で性状・含量変化なし
末、強力アデロキシン末
8)
糖衣錠
×
腸溶剤で光、熱に不安定
ピロミジン散:10%/g
1)
裸錠
△
低含量のため均一性を図ることが困難
D.S:40μg/g
8)
散:100mg/g
2)8)
アドナ
カルバゾクロムスルホン酸Na
アドビオール
塩酸ブフェトロール
アトモラン
グルタチオン
糖衣錠
△
吸湿性で特異臭あり
アナフラニール
塩酸クロミプラミン
糖衣錠
×
苦味あり、舌を麻痺させるため不可
アナロック
エピリゾール
フィルムコート錠
△
苦味あり
メブロンG:30%/g
8)
アパミン
プロペリシアジン
フィルムコート錠
○
特異臭あり
顆粒:100mg/g
8)
アビショット
ナフトピジル
裸錠
○
6週間まで安定
アピポーレ
セルチニンポーレンエキス
軟カプセル
×
内容物が光と空気に不安定
アピラコール
塩酸エカラジン
フィルムコート錠
△
光により褐色、苦み、保存7日間まで可
スルピリド
フィルムコート錠
△
配合変化が多い
細粒:ミラドール細粒500mg/g
2)8)
スルピリド
硬カプセル
△
配合変化が多い
細粒:ミラドール細粒500mg/g
2)
アビリット
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
裸錠
○
フィルムコート錠
○
8)
3/17 ページ
散:100mg/g
8)
2)
4)
8)
散:100mg/g
1)5)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
アフェマ
塩酸ファドロゾール
フィルムコート錠
×
アプテシン
リファンピシン
硬カプセル
○
アプレース
トロキシピド
フィルムコート錠
△
苦み
細粒:アプレース細粒200mg/g、1包
100mg/0.5g
2)8)
アプレゾリン
塩酸ヒドララジン
裸錠
×
苦み、1Wから徐々に着色、遮光条件で4W含量に問題なし。室内散
光・未包装で3M変化なし。諸種金属との接触により変色することが
ある。ケイ酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、重曹などの金属
塩、並びにビタミンC末、アセチルサリチル酸などと配合した場合変
色することがある。
散:100mg/g
2)5)8)
裸錠
○
硬カプセル
△
苦味あり、湿度に不安定
アペゼール
アリルエストレノール
アボビス
ナパジシル酸アクラトニウム
粉砕持に原体を吸入する危険性あり(閉経前女性で影響が現れる
可能性あり)
文献
8)
8)
8)
2)8)
アポプロン
レセルビン
裸錠
△
光により変化する
散:1mg/g
1)
アポロン
レシナミン
裸錠
△
光により変化する
散 :1mg/g
1)
アマリール
グリメピリド
裸錠
○
3カ月安定
アミサリン
塩酸プロカインアミド
フィルムコート錠
×
吸湿性が強いため不可
アミピロN
イソプロピルアンチピリン配合
糖衣錠
○
アミペニックス
アンピシリン
硬カプセル
△
アムロジン
ベシル酸アムロジピン
フィルムコート錠
○
苦味、ペニシリン臭
4)
2)
サリドン粉末
8)
D.S:100mg/g
8)
8)
アモキサン
アモキサピン
硬カプセル
△
アモバン
ゾビクロン
フィルムコート錠
△
強い苦味あり
細粒:100mg/g
2)8)
アモリン
アモキシシリン
硬カプセル
△
吸湿性あり、強いペニシリン臭あり
細粒:100mg/g
8)
2)
アラネトリン
アルジオキサ
裸錠
○
顆粒:10%/g
8)
アランタSF
アルジオキサ
裸錠
×
粉砕投与した時のヒトでの体内動態及び有効性、安全性は検討し
ておりませんので、粉砕投与は避けて下さい。なお、原薬の安定性
では24カ月室温放置ならびに8週間の高温(60℃)、高湿(30℃、
84%)で変化は認められませんでした。
アランタSP:20%1g
8)
アリーゼN
ビオジアスターゼ配合剤
硬カプセル
△
胃酸で不活化される酵素が腸溶性フィルムコート顆粒として製剤化され
ているので、開封のみ可
アリーゼN顆粒
8)
アリーゼS
ビオジアスターゼ配合剤
フィルムコート錠
×
本剤は耐酸性酵素を外層部とし、胃で不活化される酵素を腸溶錠
として内核に配し、製剤化しているため不可
アリーゼN顆粒
8)
アリセプト
塩酸ドネペジル
フィルムコート錠
△
原薬に苦味、刺激感あり、粉砕はお勧めできない(メーカー)
4)
アリナミンF
フルスルチアミン
糖衣錠
△
苦味あり、僅かな特異臭
2)5)
アリメジン
酒石酸アリメマジン
裸錠
△
苦味有り、光に不安定(着色する可能性あり)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
4/17 ページ
散:1%/g、Syr:0.05%/ml
8)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
一般名
剤型
可否
アルケラン
メルファラン
有核錠
×
アルサルミン
スクラルファート
裸錠
○
アルセロジン
オキサプロジン
裸錠
△
遮光保存、
アルダクトンA
スピロノラクトン
裸錠
△
遮光保存、わずかに苦い
アルタット
塩酸ロキサチジンアセタート
硬カプセル
△
開封は可、粉砕は顆粒に徐放性のコーティングを施しているため不
可
2)
アルテス
メリナミド
軟カプセル
×
内容物が油状のため不可
2)
アルドメット
メチルドバ
フィルムコート錠
×
吸湿により、灰色に変色することがある、金属とキレート形成、防湿
保存
2)5)
商品名
理由
代用品
主薬が不安定なため粉砕は不可、吸入・接触により細胞毒性が現
れる
2)5)
細粒:90%1g、液:10%1ml
8)
細粒:100mg/g
1)2)5)
1)
アルトロン
ビタミンE配合剤
硬カプセル
×
酢酸トコフェロールが空気による影響をうける
アルファロール
アルファカルシドール
軟カプセル
×
内容物が液状で、光と空気に不安定なため
液:0.5μg/ml
散:1μg/g
アルフィブレート
クロフィブラートアルミニウム
硬カプセル
○
問題なし
細粒:50%/g
アルボ
オキサプロジン
裸錠
△
光によって徐々に灰黄色に着色する、遮光保存
アルマール
塩酸アロチノロール
アルマトール
スピロノラクトン
アレギサール
ペミロラストカリウム
アレキサン
スピロノラクトン
アレグラ
塩酸フェキソフェナジン
アレジオン
塩酸エピナスチン
アレステン
メチクラン
アレビアチン
アレリックス
アレロック
文献
8)
1)2)5)
2)
1)2)
糖衣錠
△
遮光・防湿保存、苦み、7日間まで投与可
フィルムコート錠
△
遮光保存、わずかに苦い
アルダクトンA細粒:10%/g
1)
裸錠
△
吸湿性、光により変化、僅かに苦み
D.S:5mg/g
1)2)5)
裸錠
△
遮光保存、わずかに苦い
アルダクトンA細粒:10%/g
1)
フィルムコート錠
△
1カ月目、水分量が増加、力価は安定
4)
フィルムコート錠
△
苦味あり、光に不安定であるので粉砕後は遮光
8)
裸錠
○
わずかに苦味あり
2)
フェニトイン
裸錠
△
光によって徐々に着色
ピレタニド
裸錠
△
味は苦く、光により徐々に着色する
1)
塩酸オロパタジン
フィルムコート錠
△
苦味あり
4)
アロートール
アルファカルシドール
軟カプセル
×
内容物が液状で、光と空気に不安定なため
アロカ
オルノプロスチル
軟カプセル
×
軟カプセル
アロシトール
アロプリノール
裸錠
○
リボール細粒:20%/g
8)
アロック
アロプリノール
裸錠
○
リボール細粒:20%/g
8)
アロテック
硫酸オルシプレナリン
裸錠
○
問題なし
2)
アロフト
アフロクァロン
糖衣錠
△
光により徐々に変化1Wで変色、4W含量に問題なし
1)2)5)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
5/17 ページ
1)2)5)
散:10倍散、細粒:97%1g
アルファロール液:0.5μg/ml
散:1μg/g
5)
1)
5)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
アロプリノール
アロプリノール
裸錠
○
アンカロン
塩酸アミオダロン
裸錠
-
原薬は作用持続性、微黄白色に変化することがある、遮光
代用品
リボール細粒:20%/g
文献
8)
8)
アンギナール
ジピリダモール
糖衣錠
○
防湿保存
散:125mg/g
8)
アンコチル
フルシトシン
裸錠
○
4W安定性に問題なし
顆粒:50%/g
2)5)
アンジーフ
アロプリノール
裸錠
○
リボール細粒:20%/g
8)
アンダノール
塩酸レセルピリン酸 ジメチルアミノエ
チル
糖衣錠
△
苦味があり、光により徐々に変化する
1)
アンツーラン
スルフィンピラゾン
裸錠
×
強い苦味あり
2)8)
アンドロクール
酢酸シプロテロン
裸錠
○
太陽光線下2Mで黄変、含量に問題なし
2)5)
アンフェット
フェンブフェン
フィルムコート錠
○
アンブジール
イプリフラボン
裸錠
△
遮光保存
オリコット細粒:40%/g
8)
アンプラーグ
塩酸サルポグレラート
フィルムコート錠
△
粉末は25℃-60%で4週間後から、30℃-75%で2週間五から分解物
が認められる
細粒:10%1g
8)
糖衣錠
×
光・酸化による着色、含量低下の可能性あり
軟カプセル
×
内容物は油状、舌下使用可
細粒:セパミットR細粒1包10mg/0.5g
8)
アンプリット
塩酸ロフェプラミン
アンペクト
ニフェジピン
8)
8)
イーシードパール
レボドパ,塩酸ベンセラジド
錠
△
吸湿性、室温放置7日間で変色
イサロン
アルジオキサ
裸錠
△
Bioavailabilityの変化」
顆粒:アスコンプ500mg/g
2)5)
イスコチン
イソニアジド
裸錠
△
わずかに苦味を有する、Bioavailabilityに注意、乳糖との混合は不
可
末
6)8)
吸湿性、光に不安定
イスハート
ピンドロール
裸錠
△
イスメリン
硫酸グアネチジン
裸錠
○
イソカルシン
イプリフラボン
イソパール・P
塩酸イソプレナリン・プロナーゼ
イソプリノシン
5)
8)
8)
裸錠
○
硬カプセル
△
徐放性顆粒を含むため粉砕は不可、開封は可
8)
イノシンプラノベクス
裸錠
△
特異臭、苦味、吸湿性、4Wで問題ないが、25℃、R.H.75%、1Wで一
部潮解
5)
イソミタール
アモバルビタール
裸錠
○
イソメニール
塩酸イソプレナリン
硬カプセル
△
徐放性顆粒を含むため粉砕は不可、開封は可。一種類の徐放性
顆粒を含む。原末は光により徐々に着色する
イダロン
フロクタフェニン
フィルムコート錠
△
光により変色、遮光保存
1)2)5)
イトリゾール
イトラコナゾール
硬カプセル
×
特殊コーティングのため
8)
イノキテン
ユビデカレノン
硬カプセル
△
融点が低い(約48゚)の粉砕時の高温に注意、光により徐々に着色す
る
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
オリコット細粒:40%/g
6/17 ページ
8)
末
8)
アスプール液:0.5%/ml
1)5)
顆粒:10mg/g
1)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
融点が低い(約48゚)の粉砕時の高温に注意、光により徐々に着色す
る
顆粒:10mg/g
1)
D.S:100mg/g
8)
イノキテン
ユビデカレノン
フィルムコート錠
△
イノクチン
塩酸リゾチーム
裸錠
○
イノベース錠2
塩酸オキシブチニン
裸錠
△
イノリン
塩酸トリメトキノール
裸錠
○
イプシラボン
イプリフラボン
裸錠
△
イミダリン
塩酸トラゾリン
裸錠
△
強い苦味あり
8)
イミドール
塩酸イミプラミン
糖衣錠
△
光により徐々に着色する
1)
イムラン
アザチオプリン
フィルムコート錠
△
苦味、光により徐々に着色
5)
イリコロンM
塩酸ピペタナート・アカメガシワエキス
配合
糖衣錠
△
僅かに苦味あり、舌を麻痺、2Wで変色
2)5)
インスミン
フルラゼパム
硬カプセル
○
インタール
クロモグリク酸ナトリウム
硬カプセル
×
吸入器で使用するため不可
苦味あり
光により着色の可能性あり、遮光保存で粉砕可
ロフレオン細粒:0.4%/g
8)
散:10mg/g
8)
オリコット細粒:40%/g
8)
8)
細粒:10%/g
8)
インダシン
インドメタシン
硬カプセル
△
遮光保存
1)2)6)
インダシンR
インドメタシン
軟カプセル
△
徐放性顆粒のため開封のみ可、遮光保存
2)
インテバン
インドメタシン
硬カプセル
△
光により着色する
1)
インテバンSP
インドメタシン
硬カプセル
×
徐放性が損なわれ溶出パターンが狂うので不可。内容物は種々の
徐放性顆粒と賦形顆粒(スパンスールカプセル)粉砕すると中枢性
及び胃腸症状の副作用増大
2)5)
インデラル
塩酸プロプラノロール
裸錠
×
局所麻酔作用、舌を麻痺、光線照射2M、直射日光7日で変色(光に
不安定なため不可)
2)5)
インデラルLA
塩酸プロプラノロール
軟カプセル
×
光に不安定、粉砕時の薬物動態、臨床データなし
8)
インドメタシン
インドメタシン
硬カプセル
△
光により着色する
1)
インヒベース
シラザプリル
フィルムコート錠
○
問題なし(散剤自動分包器の使用を避ける調剤方法をとる)
2)
インフリー
インドメタシンファルネシル
硬カプセル
△
僅かに特異臭、遮光保存
2)5)
インフリーS
インドメタシンファルネシル
軟カプセル
×
内容物が粘性のある液状のため
8)
インプロメン
ブロムペリドール
裸錠
△
光に不安定、直射日光で変化あり、室内散光で問題なし
インベスタン
フマル酸クレマスチン
裸錠
○
ウインストロール
スタノゾロール
ウインタミン
塩酸クロルプロマジン
ウイントマイロン
ナリジクス酸
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
細粒:10mg/g
2)5)
D.S:1mg/g、Syr:0.1mg/ml
8)
裸錠
○
問題なし
糖衣錠
×
極めて苦味を有し、刺激性であり、光に不安定
散:500mg/g、細粒:100mg/g、
Syr:2mg/ml
6)
裸錠
○
問題なし Sry:50mg/ml
2)
7/17 ページ
2)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
ウガロン
ウロガストン
硬カプセル
△
僅かに吸湿性、防湿保存
5)
ウテメリン
塩酸リトドリン
フィルムコート錠
×
粉砕後の製剤の安定性は、室温まはた40℃-75%RHで直射日光を
避けて4週間保存した場合、外観変化は認められず、定量値はす
べて規格(93から107%)内であったとの報告がありますが、粉砕投
与した後のヒトでの体内動態及び有効性、安全性は検討しておりま
せんので、粉砕投与は避けて下さい。
8)
ウブレチド
臭化ジスチグミン
裸錠
△
僅かに吸湿性、光により徐々に着色
2)5)
ウラリット
クエン酸塩
ウルグート
塩酸ベネキサート
βシクロデキストリン
ウルソ100
ウルソデオキシコール酸
ウルソサン
ウルソデスオキシコール酸
ウルップ
フルオロウラシル
ウレックス
フロセミド
ウロカルン
ウロサイダル
裸錠
○
硬カプセル
×
苦味あり、βーデクス包接体が分解する
散:ウラリットU1包1g
裸錠
△
苦味あり
顆粒:50mg/g
2)
8)
8)
裸錠
△
苦み
顆粒:50mg/g
2)5)
フィルムコート錠
△
被爆防止(ランクA)
D.S:50mg/g
8)
裸錠
△
光により徐々に着色する
ラシックス細粒:4%/g
1)
ウラジロガシエキス
硬カプセル
△
苦味、特異臭、2Wで変色、吸湿性、防湿保存
スルファメチゾール
裸錠
○
問題なし
末
ウロステート
塩酸フラボキサート
フィルムコート錠
○
苦味あり
ブラダロン顆粒:20%/g
ウロナミン
マンデル酸ヘキサミン
フィルムコート錠
×
腸溶性、酸味
8)
エーザイム
パンクレアチン・コール酸
フィルムコート錠
×
胃酸で失活する
8)
裸錠
△
エステル型のプロドラッグのため、湿気による加水分解の可能性
糖衣錠
△
苦味あり
散:10mg/g
8)
5)
2)
8)
エースコール
塩酸テモカプリル
エガリン
アルサーオキシロン
エクシレール
塩酸ピルブテロール
硬カプセル
△
苦味あり
細粒:15mg/g
8)
エクセグラン
ゾニサミド
フィルムコート錠
△
僅かに苦味
散:200mg/g
2)5)
エクセラーゼ
サナクターゼ配合剤
フィルムコート錠
△
防湿保存、粉砕すると胃酸で失活するので不可
顆粒
2)
サナクターゼ配合剤
硬カプセル
△
開封は可、防湿保存、粉砕すると胃酸で失活するので不可
顆粒
2)
エサンブトール
塩酸エタンブトール
フィルムコート錠
×
吸湿性が強く、苦味がある
2)8)
エシドライ
レセルピン複合剤
糖衣錠
×
強い苦味、着色(成分中のヒドララジンが変色)、粉砕時の分級(3
成分を均等に分割すること)、吸着
8)
エシドレックス
ヒドロクロロチアジド
裸錠
○
遮光保存
エスキノン
カルボコン
フィルムコート錠
△
被爆防止、ランクB
2)8)
エスタリック
塩酸グアンファシン
裸錠
○
問題なし
2)
エステリノール
トラピジル
フィルムコート錠
△
苦味、吸湿性あり、通常保存で30日間安定
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
8/17 ページ
8)
散:100mg/g
ロコルナール細粒:10%/g
8)
8)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
エストラサイト
リン酸エスタラムスチンNa
エストリール
エストリオール
剤型
可否
硬カプセル
△
裸錠
○
理由
代用品
被爆防止、高温、多湿で分解。苦味、飛散性・吸入による悪影響の
ため調剤者への配慮を要す、冷所保存。(ランクB)
文献
2)5)8)
8)
エスペラン
ヨウ化オキサピウム
フィルムコート錠
△
苦味あり
エスベリベン
メリロートエキス・ルチン配合
フィルムコート錠
△
防湿保存、3週間まで投与可、それ以後は含量低下
エスパレキサン顆粒:2%/g
2)
8)
エゼラーム
エラスターゼ
フィルムコート錠
×
腸溶性の特性が失われるため不可
8)
エチターゼ
ビオジアスターゼ配合
硬カプセル
×
腸溶性顆粒群が胃酸で分解する
8)
エデクリル
エタクリン酸
裸錠
△
遮光保存
1)2)
エデュレン
エチニルエストラジオール・酢酸エチノ
ジオール
裸錠
○
エトナーゼ
塩化リゾチーム
裸錠
△
粉砕後のデータなし
ノイチーム細粒:20%/g
Syr:0.5%/ml
8)
エナチーム
ユビデカレノン
硬カプセル
△
融点が低い(約48゚)の粉砕時の高温に注意、光により徐々に着色す
る
顆粒:20mg/g
1)
エナデール
クロキサゾラム
裸錠
○
散:10mg/g
8)
エナルモン
メチルテストステロン
裸錠
○
エバステル
エバスチン
フィルムコート錠
△
原薬は光により徐々に変化、粉砕後は吸湿に注意予製はできるだ
け避けた方がよい
8)
エパデール
イコサペント酸エチル
軟カプセル
×
内容物が油状のため不可、特異臭あり
2)
エバミール
ロルメタゼパム
裸錠
○
エピビル
ラミブジン
エビプロスタット
オオウメガサソウエキス配合
エピレナート
バルプロ散ナトリウム
エフォリン
塩酸エチレフリン
エフズレンK
8)
8)
8)
フィルムコート錠
○
通常の保存条件で8週間の安定性データが得られている
4)
糖衣錠
×
腸溶性の特性が失われ胃障害を起こすため不可、特異臭あり
2)
フィルムコート錠
×
極めて吸湿性が高く、湿潤液化する
裸錠
△
味は苦く、光により徐々に着色する
塩化カリウム
フィルムコート錠
×
徐放性カリウム剤、極めて吸湿性
エブトール
塩酸エタンブトール
フィルムコート錠
×
吸湿性強い、潮解性(80%R.H.以上)、鉄、銅などの金属イオンと水
分の存在下でキレート形成、苦味あり
5)8)
エフピー
塩酸セレギリン
裸錠
○
28日間安定
4)
エフペニックス
アモキシシリン
硬カプセル
△
吸湿性あり、強いペニシリン臭あり、苦味あり
エフミン
酢酸クロルマジノン
裸錠
○
Syr:50mg/ml
8)
1)
塩化カリウム末
細粒:100mg/g、200mg/g
8)
8)
8)
エフラーゼ
ビオジアスターゼ配合剤
硬カプセル
×
腸溶性消化酵素
8)
エブランチル
ウラピジル
硬カプセル
△
徐放性顆粒、カプセルの分割のみ可
8)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
9/17 ページ
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
エポス
メシル酸ジヒドロエルゴトキシン
裸錠
△
光により徐々に着色する
1)
エホチール
塩酸エチレフリン
裸錠
△
苦味、光により徐々に着色する。室内散光1Mは安定、高温多湿で
吸湿性大
1)
エホチノン
塩酸エチレフリン
裸錠
△
味は苦く、光により徐々に着色する
エマベリン
ニフェジピン
フィルムコート錠
△
光により変化する
細粒:セパミット細粒1包5mg/0.5g
1)
エマベリンL
ニフェジピン
硬カプセル
△
徐放性のため粉砕は不可、開封は可。光により変化・遮光
セパミットR細粒:20mg/g
7)8)
エミレース
ネモナプリド
糖衣錠
○
苦味あり
細粒:2%/g
エラクラーゼ
エラスターゼ
フィルムコート錠
×
腸溶性の特性が失われるため不可
8)
エラスチーム
エラスターゼ
腸溶錠
×
腸溶性の特性が失われるため不可(至適pH8.8)。高温、多湿で分
解
2)5)
エリーテン
メトクロプラミド
フィルムコート錠
○
やや苦い
細粒:20mg/g
8)
エリスパン
フルジアゼパム
裸錠
△
遮光保存
細粒:0.1%/g
1)2)
エリスロシン
ステアリン酸エリスロマイシン
フィルムコート錠
×
胃酸に不安定
D.S.:100mg/g
顆粒:エリスロシンW200mg/g
8)
エリスロシンチュアブルS
エチルコハク散エリスロマイシン
裸錠
×
胃酸に不安定
エリスロシンD.S:100mg/g、 粒:200mg/g
糖衣錠
×
腸溶性のため胃酸で分解
エリスロシンD.S.:100mg/g
顆粒:エリスロシンW200mg/g
ニメタゼパム
フィルムコート錠
△
遮光保存
1)2)
エルカルチン
塩化レボカルニチン
フィルムコート錠
×
潮解性
5)
エルドパン
メチルドパ
裸錠
○
吸湿により、灰色に変化することがある、多湿を避けて保存
8)
エルブローム
塩酸ブロムヘキシン
裸錠
○
エルラギン
メシル酸ジヒドロエルゴトキシン
裸錠
△
光により徐々に着色する
エンセロン
酒石酸イフェンプロジル
フィルムコート錠
△
遮光保存、乳糖との配合変化あり
エンデュロン
メチクロチアジド
裸錠
○
エンドキサンP
シクロホスファミト
糖衣錠
×
エリスロマイシン(北陸、富 エリスロマイシン
山)
エリミン
1)
ビソルボン細粒:2%/g
ビソルボンSyr:0.08%/ml
2)
顆
8)
8)
8)
1)
セロクラール細粒:4%/g
1)
散:10mg/g
8)
湿度・温度により変色・分解、融点45~53℃、被爆防止、胃壁に対
する刺激を避けるため特殊コーティング。(ランクA)
末:10倍散を調製
2)5)8)
エンピナース・PD
プロナーゼ
フィルムコート錠
×
剤皮が腸溶性のため粉砕すると胃酸で失活する
プロナーゼMS散
8)
エンピナースP
プロナーゼ
硬カプセル
△
顆粒の剤皮が腸溶性で胃酸で失活するため粉砕不可。開封は可
プロナーゼMS散
2)
オイグルコン
グルベンクラミド
オイスロン
タナゾール
オイゼン
グリブゾール
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
裸錠
○
問題なし、賦形時の均一性に注意
2)8)
硬カプセル
△
光によって変化する
1)
裸錠
○
賦形時の均一性に注意
8)
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錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
オイテンシン
フロセミド
硬カプセル
△
開封は可、内容物が特効性顆粒のため粉砕は不可
ラシックス細粒:4%/g
2)
オーグメンチン
クラブラン酸カリウム
フィルムコート錠
×
クラブラン酸Kが吸湿性、30℃、R.H75% 1Mで褐色粘ちょうな液状
となる。25℃、R.H60%、1日でAMPC94%、CVA90%、25℃、R.H.30%、
14日でAMPC98%、CVA96%
顆粒:1包150mg/g
2)5)
オークル
アクタリット
フィルムコート錠
○
オーラップ
ピモジド
裸錠
△
防湿保存
細粒:10mg/g
2)
オクソラレン
メトキサレン
糖衣錠
×
投与2時間後に薬理活性が最高になるように設計されているため
不可
オステラック
エトドラク
フィルムコート錠
×
強い苦味と刺激性
オステン
イプリフラボン
裸錠
△
室内散乱光、3Mで黄変
オスポロット
スルチアム
フィルムコート錠
○
問題なし
2)
オゼックス
トシル酸トスフロキサシン
フィルムコート錠
○
微黄褐色に着色することあり
1)
オダイン
フルタミド
裸錠
○
ランクC(抗悪性腫瘍剤の院内取り扱い指針)
8)
オタノール
カルシトリオール
軟カプセル
×
内容物が液体、吸湿性、光に不安定
8)
オドリック
トランドラプリル
裸錠
△
吸湿性あり(粉砕品の成分は1ヶ月間の試験で安定だが、約2%の水
分量の増加)
8)
オノクレインP
カリジノゲナーゼ
硬カプセル
×
腸溶性、胃酸で酵素が失活
オノプローゼSA
セミアルカリプロティナーゼ
硬カプセル
△
胃酸で不活化される成分を含むので開封のみ可
顆粒:10mg/g
8)
セミアルカリプロティナーゼ
フィルムコート錠
×
胃酸で失活するため不可
顆粒:10mg/g
2)
8)
2)
8)
オリコット細粒:40%/g
5)
8)
オノン
プランルカスト
硬カプセル
○
オパイリン
フルフェナム酸アルミニウム
フィルムコート錠
-
刺激性あり、25℃、90%R.H、1000Lxで4週間安定
8)
オバポーズ
エストリオール
裸錠
○
問題なし
2)
オパルモン
リマプロストαシクロデキストリン
裸錠
×
吸湿性が強いため不可
2)
オフタルムK
カルバゾクロム,アスコルビン酸配合
糖衣錠
×
変色するため不可
オペック
塩化リゾチーム
裸錠
○
オペプリム
ミトタン
硬カプセル
○
遮光保存、吸入による悪影響のため、調剤者への配慮を要す
2)
オメプラール
オメプラゾール
フィルムコート錠
×
腸溶性、胃酸で失活(1~2時間で力価半減)するため、苦味あり
2)
オメプラゾン
オメプラゾール
フィルムコート錠
×
腸溶性、胃酸で失活(1~2時間で力価半減)、苦味あり
8)
オラセフ
セフロキシムアセチル
フィルムコート錠
×
吸湿性が強いため不可、苦味あり
オリバー
γーオリザノール
糖衣錠
○
オルヂス
ケトプロフェン
硬カプセル
△
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
DS:10%/g
2)
顆粒:100mg/g、300mg/g
11/17 ページ
8)
8)
ハイゼット細粒:20%/g
苦味あり、遮光保存
8)
8)
8)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
オルヂス50
ケトプロフェン
硬カプセル
△
苦味あり、遮光保存
8)
オルヂスSR
ケトプロフェン
硬カプセル
△
内容物が徐放性顆粒のため開封のみ可
8)
オンペラン
スルピリド
硬カプセル
△
配合変化が多い
カートリック
レシナミン
糖衣錠
△
光により変化する
1)
ガーレ・ドナウ
ニコチン酸、ナフチル酢酸配合
糖衣錠
△
舌を焼くような味あり
2)
フィルムコート錠
○
裸錠
×
カイトリル
塩酸グラニセトロン
ガスコン
ジメチコン
ドグマチール細粒:10%/g、50%/g
細粒:0.4%/g
粉砕後の製剤の安定性は、室温(15~29℃)、湿度(49~93%)に直 散:100mg/g
射日光を避けて4週間保存した場合、外観変化は認められず、定量 Syr:20mg/ml 値はすべて規格内であったとの報告はありますが、粉砕投与した
時のヒトでの体内動態及び有効性、安全性は検討しておりません
ので、粉砕投与は避けて下さい。
8)
8)
8)
ガスター
ファモチジン
糖衣錠
○
散:100mg/g
2)8)
ガスターOD
ファモチジン
口腔内崩壊錠
×
口腔内崩壊錠のため
散:100mg/g
8)
ガストロゼピン
塩酸ピレンゼピン
裸錠
△
遮光、防湿保存、苦味あり
細粒:100mg/g
1)2)
ガスフェロン
シメチジン
フィルムコート錠
△
苦味あり
タガメット細粒:20%/g
8)
ガスモチン
クエン酸モサプリド
フィルムコート錠
○
散:1%/g
4)
ガスロイル
マレイン酸イルソグラジン
裸錠
△
ガスロンN
マレイン酸イルソグラジン
裸錠
○
カソデックス
ビカルタミド
カタプレス
塩酸クロニジン
フィルムコート錠
×
裸錠
○
味はやや苦い
ガスロンN細粒:0.8%/g
8)
細粒:0.8%
8)
データなし
4)
8)
カドラール
カドララジン
糖衣錠
△
僅かな苦味、4週間安定、防湿保存
ガナトン
塩酸イトプリド
フィルムコート錠
△
苦味あり
Syr:50mg/ml、DS:200mg/g
2)5)
カナマイシン(明治、万有)
硫酸カナマイシン
硬カプセル
○
苦味あり
カバサール
カベルゴリン
裸錠
×
吸湿性あり、光に不安定
4)
カピステン
ケトプロフェン
硬カプセル
△
苦味、直射日光下17日安定、遮光条件では6M安定
5)
カフェルゴット
酒石酸エルゴタミン・無水カフェイン配
合
糖衣錠
△
苦味、2Wで変色・酒石酸エルゴタミン90%
2)5)
カプテレノール
塩酸プロカテロール
裸錠
△
光により着色するおそれあり
Syr:0.0005%/ml
8)
8)
DS;200mg/g、Syr:50mg/ml
2)
カプトリル
カプトプリル
裸錠
△
光に不安定、遮光保存
細粒:50mg/g
2)8)
カプトリルR
カプトプリル
硬カプセル
×
内容物はロウ状で多層状のため粉砕は不可
細粒:50mg/g
2)
カムリード
エンプロスチル
軟カプセル
×
内容がロウ状の物質
カモスパン
メシル散カモスタット
フィルムコート錠
○
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
8)
8)
12/17 ページ
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
一般名
剤型
カラン
ビンポセチン
フィルムコート錠
カリクレイン
カリジノゲナーゼ
フィルムコート錠
商品名
カルグート
デノパミン
カルサップ
アルファカルシドール
可否
理由
代用品
△
光に不安定、遮光保存
細粒:1%/g
×
胃酸で失活するため不可
文献
2)
2)
裸錠
○
問題なし
細粒:5%/g
2)
軟カプセル
×
内容物が液状で、光と空気に不安定なため
アルファロール液:0.5μg/ml
散:1μg/g
1)
細粒:10mg/g
8)
カルジレート
ピンドロール
裸錠
○
成分に僅かな特異臭あり
カルスミン
ニトラゼパム
裸錠
△
本剤の粉砕後の安定性データなし、原薬の安定性より粉砕は可能
と思われますが、本剤には賦形剤として乳糖が含まれているため、
粉砕後は吸湿性の面を考慮し、早めの使用が望ましい
8)
カルスロット
塩酸マニジピン
裸錠
△
吸湿性、苦味あり、光に不安定
カルディック・Q
ユビデカレノン
裸錠
△
融点が低い(約48゚)の粉砕時の高温に注意、光により徐々に着色す
る
1)2)
カルデナリン
メシル酸ドキサゾシン
裸錠
○
わずかに苦味あり
2)
カルデミン
カルシトリオール
裸錠
△
光により含量低下、遮光保存
8)
カルナース
塩酸ジルチアゼム
徐放錠
×
徐放性が損なわれ溶出パターンが狂うので不可
8)
カルナクリン
カリジノゲナーゼ
フィルムコート錠
×
腸溶性皮膜、胃酸で失活するため不可
カルナミド
カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム
裸錠
○
カルバン
塩酸ベバントロール
フィルムコート錠
△
苦味あり
8)
ノイクール細粒:1%/g
ナブロミン細粒:2%/g
1)
2)
細粒:10mg/g
8)
カルビスケン
ピンドロール
裸錠
△
変色、遮光保存
8)
カルビスケンR
ピンドロール
有核錠
×
有核二重錠、特効性消失
8)
カルフェニール
ロベンザリット二Na
フィルムコート錠
×
光により原薬に着色、独特の塩味
カルブタン
カルボシステイン
裸錠
○
わずかに酸味あり
ムコダイン細粒:50%/g
ムコダインSyr:10%/ml
カルベタペンテン
クエン酸ペントキシベリン
フィルムコート錠
△
吸湿性
細粒:10%/g
8)
カロマイド
コバマミド
糖衣錠
×
極めて吸湿性で、光により分解する
散:0.1%/g
1)
カンテック
マロチラート
フィルムコート錠
△
味は苦く、光により徐々に着色する。融点が低いため、散剤分包機
の機種によっては融解等の問題が起こる可能性がある。また、錠
剤粉砕機の使用も避けるべきである。
ガンマー・オーゼット
γーオリザノール
裸錠
○
ぬか様の特異臭あり
ガンマロン
γーアミノ酪酸
フィルムコート錠
×
潮解性のため
8) キネダック
エバルレスタット
フィルムコート錠
×
退色あり、吸湿性のため不可
2)
ギボンズ
塩酸チザニジン
裸錠
○
キモタブ
ブロメライン・結晶トリプシン配合
糖衣錠
×
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
2)
1)10)
細粒:200mg/g
テルネリン顆粒:0.2%/g
腸溶性の特性が失われるため不可、胃酸により失活
13/17 ページ
8)
8)
8)
2)
錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
一般名
剤型
可否
キモタブS
ブロメライン
糖衣錠
ギャバロン
バクロフェン
裸錠
キャベジンU
メチルメチオニンスルホニウムクロライ
ド
キョウベリン
塩酸ベルベリン
商品名
理由
代用品
文献
×
腸溶性の特性が失われるため不可、胃酸により不活
エデマーゼ顆粒
8)
○
問題なし
糖衣錠
△
吸湿して分解する。用時調製が望ましい
顆粒:250mg/g
2)8)
フィルムコート錠
△
光により徐々に着色
フェロベリン散:10%/g
8)
オノプローゼSA顆粒:1%/g
キョーリナーゼ
セミアルカリプロティアーゼ
フィルムコート錠
×
胃酸で不活化される成分を含むので粉砕は不可
クエン酸タモキシフェン
クエン酸タモキシフェン
フィルムコート錠
△
ランクA(抗悪性腫瘍剤の院内取り扱い指)遮光保存
グセルビンFP
グリセオフルビン
裸錠
○
グラケー
メナテトレノン
軟カプセル
×
クラスト
リンゴ酸クレボプリド
フィルムコート錠
○
クラテグット
クラデグスエキス
フィルムコート錠
○
クラビット
レボフロキサシン
フィルムコート錠
△
クラピノン
塩酸ピペリドレート
グラマリール
チアプリド
2)8)
8)
8)
8)
内容物が液状、または半固形
8)
8)
8)
光に不安定、遮光保存、苦味あり
細粒:100mg/g
1)
糖衣錠
○
フィルムコート錠
△
苦味あり、粉砕後30日以内に使用
散:100mg/g
2)8)
8)
クラリシッド
クラリスロマイシン
フィルムコート錠
×
苦味あり、粉砕に関する試験データがないため(メーカーより)
DS:100mg/g
8)
クラリス
クラリスロマイシン
フィルムコート錠
-
苦味あり、遮光保存望ましい、25℃75%R.H、1000Lxで4週間安定
顆粒小児用:100mg/1g
D.S:100mg/g
2)
クラリス50
クラリスロマイシン
フィルムコート錠
-
苦味あり、遮光保存望ましい、25℃75%R.H、1000Lxで4週間安定
顆粒小児用:100mg/1g
D.S:100mg/g
2)
30日間安定
細粒:10%/g
2)
散
8)
グランダキシン
トフィソパム
裸錠
○
クランポール
アセチルフェネトライド
裸錠
○
クリアミンA
酒石酸エルゴタミン配合
二層錠
×
成分のエルゴタミンは光、熱、酸素に不安定のため、粉砕により、
含量低下、変色の可能性大
8)
クリアミンS
酒石酸エルゴタミン配合
二層錠
×
成分のエルゴタミンは光、熱、酸素に不安定のため、粉砕により、
含量低下、変色の可能性大
8)
クリキシバン
インジナビル
硬カプセル
×
苦味、吸湿性があるため不可
8)
グリコラン
塩酸メトホルミン
裸錠
○
味はやや塩からい
8)
グリセチンV
グリセオフルビン
裸錠
○
問題なし
2)
グリソビンFP(藤沢、三共、 グリセオフルビン
GSK)
裸錠
○
8)
グリチロン
グリチルリチン配合
糖衣錠
△
防湿保存、残存性の甘味あり
2)
クリテミン
塩酸イミプラミン
糖衣錠
△
光により徐々に着色する
1)
クリノリル
スリンダク
裸錠
○
問題なし
2)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
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錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
グリミクロン
グリクラジド
裸錠
○
問題なし、賦形時の均一性に注意
2)
グルカロン
アセグラトン
フィルムコート錠
×
吸湿により加水分解
2)
グルコバイ
アカルボース
グルコンサンK
グルコン酸カリウム
裸剤
×
ヒート調剤、1週間で着色、膨張
フィルムコート錠
△
吸湿性増大、気密容器保存で可、苦味あり
細粒:Kとして4mEq/g
2)8)
グルタイド
1)
グルタチオン
糖衣錠
△
吸湿性で特異臭あり
細粒:20%/g
8)
グルタチオン
グルタチオン
糖衣錠
△
吸湿性で特異臭あり
タチオン散:20%/g
8)
グルタチン
グルタチオン
糖衣錠
△
吸湿性で特異臭あり
タチオン散:20%/g
8)
グルデアーゼ
グリブゾール
裸錠
○
問題なし、賦形時の均一性に注意
2)8)
クルペン
フロクロキサシンNa
硬カプセル
×
吸湿性が強いため不可
2)
クレトニン
トリクロルメチアジド
裸錠
○
クレミン
塩酸モサプラミン
フィルムコート錠
△
光により徐々に着色
顆粒:100mg/g
1)2)
クレメジン
球形微粒多孔質炭素
硬カプセル
△
開封のみ可、中味が多孔質であるため
細粒
2)
クロキナン
酢酸クロルマジノン
クロタム
トルフェナム酸
8)
裸錠
△
粉砕後のデータなし
8)
硬カプセル
△
開封・粉砕可、味が悪い
2)
クロチキセン
クロルプロチキセン
糖衣錠
△
遮光保存
散:100mg/g
1)
クロフェクトン
塩酸クロカプラミン
フィルムコート錠
△
強い苦味あり
顆粒:100mg/g
8)
クロミッド
クエン酸クロミフェン
裸錠
△
光により着色、遮光保存
1)2)
クロロマイセチン
クロラムフェニコール
糖衣錠
×
非常に苦い
末
2)
ケイツー
メナテトレノン
硬カプセル
△
遮光保存、7日間まで投与可
Syr:2mg/g
1)
ケーワン
フィトナジオン
硬カプセル
△
光により徐々に分解し着色が強くなる
末:10mg/g
1)2)
フィトナジオン
裸錠
△
光により徐々に分解し着色が強くなる
末:10mg/g
1)2)
ケセラン
ハロペリドール
裸錠
○
細粒:10mg/g
8)
ケタス
イブジラスト
硬カプセル
△
内容物が除法性及び腸溶性顆粒のため、1Cap/包なら開封のみ可
2)
ケノコール
ケノデオキシコール酸
硬カプセル
△
苦味あり、防湿保存
8)
ゲファニール
ゲファルナート
硬カプセル
△
他剤との配合変化に注意
細粒:100mg/g
8)
ゲファニールソフト
ゲファルナート
軟カプセル
×
内容物が油状のため不可
細粒:100mg/g
2)5)
ゲファルナート
ゲファルナート
硬カプセル
○
細粒:100mg/g
8)
ケフラール
セファクロル
硬カプセル
○
D.S:100mg/g
L-ケフラール:375mg/p
2)
ケフレックス
セファレキシン
硬カプセル
○
D.S:100mg/g、L-ケフレックス:1包
500mg/1g持続性
2)8)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
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錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
理由
代用品
文献
ケモサイクリン
塩酸ミノサオクリン
硬カプセル
△
吸湿性、苦味あり、光に不安定
顆粒:20mg/g
1)
ケルナック
プラウノトール
軟カプセル
×
内容物が油状のため粉砕は不可
細粒:8%/g
2)
ケルロング
塩酸ベタキソロール
フィルムコート錠
△
苦味あり、一部凝集、吸湿性あり
コエンザQ
ユビデカレノン
裸錠
△
融点が低い(約48゚)の粉砕時の高温に注意、光により徐々に着色す
る
コークス
メシル酸ジヒドロエルゴトキシン
裸錠
△
光により徐々に着色する
1)
コークス2
メシル酸ジヒドロエルゴトキシン
裸錠
△
光により徐々に着色する
1)
コートリル
ヒドロコルチゾン
裸錠
○
問題なし
2)
コートン
酢酸コルチゾン
コーラック
ビサコジル
コスパノン
コッポロス
塩酸オキシブチニン
8)
ノイクール細粒:1%/g
ナブロミン細粒:2%/g
1)
裸錠
○
糖衣錠
×
腸溶性のため不可
8)
フロプロピオン
硬カプセル
△
吸湿分解で赤みを呈する。防湿保存
スパネート顆粒:160mg/g
2)5)
フロプロピオン
糖衣錠
△
吸湿分解で赤みを呈する。防湿保存
スパネート顆粒:160mg/g
2)5)
裸錠
△
苦味あり
ロフレオン細粒:0.4%/g
8)
2)
コナン
塩酸キナプリル
フィルムコート錠
○
コニール
ベニジピン
フィルムコート錠
○
光により変化、室内1カ月で問題なし
コバマイド
コバマミド
フィルムコート錠
×
極めて吸湿性で、光により分解する
コバメチン
メコバラミン
硬カプセル
×
極めて吸湿性で、光により分解する
コフノール
塩酸アンブロキソール
裸錠
○
コフミン
エフェドリン・ジブナートナトリウム配合
糖衣錠
△
苦味
5)
コメスゲン
8)
2)8)
カロマイド散:0.1%/g
1)2)
1)
ムコソルバンDS:1.5%/g
ムコソルバン液:0.5%/ml
8)
メコバラミン
硬カプセル
×
極めて吸湿性で、光により分解する
1)
メコバラミン
フィルムコート錠
×
極めて吸湿性で、光により分解する
1)
コメリアン
塩酸ジラゼプ
フィルムコート錠
×
腸溶皮膜がなくなり低pHで分解するため不可
コラーザ
ケノデオキシコール酸
硬カプセル
△
苦味あり、防湿保存
コリオパン
臭化ブトロピウム
硬カプセル
△
持続性の苦味、防湿・遮光保存
顆粒:20mg/g
2)5)
コリンホール
塩酸メチキセン
コルドリン
塩酸クロフェダノール
コルヒチン
コレキサミン
顆粒:10%/g
2)
8)
裸錠
△
苦味あり
散:10mg/g
8)
糖衣錠
△
味は苦い
顆粒:4.17%/g
8)
コルヒチン
裸錠
△
光によって着色、PTP包装に光照射で、1M程度で変色、4M程度で
する、遮光保存
1)2)5)
ニコモール
裸錠
×
急激に血中濃度が上がり、顔面紅潮(フラッシング)を起こすため不
可
2)5)
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
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錠剤・カプセル剤の粉砕開封の可否
商品名
一般名
剤型
可否
硬カプセル
○
裸錠
○
理由
代用品
文献
細粒:500mg/g
8)
苦味あり
顆粒
8)
コレソルビン
シンフィブラート
コレデスA
イソプロピルアンチピリン配合
コレバイン
コレスチミド
フィルムコート錠
○
固い錠剤であるため粉砕
顆粒:70%/g
4)
コレミナール
フルタゾラム
フィルムコート錠
△
遮光保存
細粒:10mg/g
1)2)
コロキノン
ユビデカレノン
フィルムコート錠
△
融点が低い(約48゚)の粉砕時の高温に注意、光により徐々に着色す
る
ノイクール細粒:1%/g
ナブロミン細粒:2%/g
1)
コロジレート
ニフェジピン
軟カプセル
×
内容物は油状、舌下使用可
細粒:セパミットR細粒1包10mg/0.5g
8)
コロナニール
塩酸トリメタジジン
糖衣錠
△
苦味あり
細粒:10mg/g
8)
コロネル
ポリカルボフィルカルシウム
フィルムコート錠
○
4週間安定
細粒:83.3%/g
4)
コングスタン
塩酸ジラゼプ
フィルムコート錠
△
苦味あり、局所麻酔作用があり口の中が痺れる。原薬は安定
コメリアンコーワ顆粒:10%/g
8)
コンスタン
アルプラゾラム
裸錠
○
問題なし
コンディション
ジアゼパム
裸錠
○
細粒:10mg/g
8)
コントール
クロルジアゼポキシド
糖衣錠
△
苦味が強い、光に不安定
散:100mg/g、10mg/g
8)
コントミン
クロルプロマジン
糖衣錠
○
苦味、光により徐々に着色
散:100mg/g
8)
コンドロンS
コンドロイチン硫酸Na
裸錠
×
吸湿性が強いため不可
顆粒:50%/g
2)
D.S.:1包100mg/g
8)
2)
コンバントリン
パモ酸ピランテル
裸錠
△
非遮光時7日後に含有量低下、遮光保存
コンビチーム
総合消化酵素剤
糖衣錠
×
胃溶と腸溶の二層になっている
8)
コンビビル
ジドブジン・ラミブジン
フィルムコート錠
×
配合薬のため試験未実施
4)
コンビペニックス
アンピシリン配合剤
フィルムコート錠
△
苦味、ペニシリン臭、吸湿により失活の可能性
8)
アンピシリン配合剤
硬カプセル
△
苦味、ペニシリン臭、吸湿により失活の可能性
8)
コンビペニックスL
アンピシリン配合剤
フィルムコート錠
△
苦味、ペニシリン臭、吸湿により失活の可能性
8)
コンビペニックスP
アンピシリン配合剤
フィルムコート錠
△
苦味、ペニシリン臭、吸湿により失活の可能性
8)
コンラックス
メシル酸プリジノール
糖衣錠
○
○:可、△:条件付きで可 ×:不可 -:メーカー判定回避
8)
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あじさい Vol.10,No.3,2001
♪♪♪♪♪まとめ♪♪♪♪♪
粉砕・開封は、重量ロス、安定の低下、生体内動
態の変化などの面から考えると好ましい調剤ではあ
りませんが、経腸、経鼻腔投与、嚥下困難のある患
者等、種々の患者の状態により生じる処方に対し
薬剤師の立場から対応する必要があります。そのた
めにも、個々の製剤の特性を把握しておく必要が
あります。
光に不安定な薬剤は遮光、湿潤する薬剤は防湿
などに注意し調剤する必要があります。粉砕・開封
することにより、変色、苦味、特異臭がする薬剤でも
効果に影響を与えない薬剤に関してはあらかじめ
患者に不安を与えないよう指導しておく必要があり
ます。
また、抗悪性腫瘍剤など調剤者自身またその他
の患者への混入も重大な問題ですので、マスク、手
袋等粉砕時の取り扱いには十分注意を払う必要が
あります。
<お詫びと訂正>
前回のあじさい『非ステロイド性消炎鎮痛剤の適
応疾患』で誤りがありましたので、ここに訂正しお詫
び申し上げます。
P13 4行目
誤
正
・・→下大静脈→門脈
・・・→下大静脈→全身
P21
ポンタール細粒(小)、散(小)となっていますが、
ポンタールは小児の歯痛には適応がありませんの
で(小)を除いて下さい。
<参考文献>
1)溝口ら.錠剤・カプセル剤の粉砕・開封[Ⅱ];調
剤と情報 1:2.89,1995
2)佐川ら.錠剤粉砕・カプセル剤開封の可否[上];
月刊薬剤 35:3.167,1993
3)佐川ら.錠剤粉砕・カプセル剤開封の可否[下];
月刊薬剤 35:4.105,1993
4)メーカー資料
5)川本ら.錠 剤 粉 砕 ・カプセル開封可否判定一
覧;JJSHP29:4.1993
6)新小児薬用量;診断と治療社(平成 8 年度版)
7)宮田ら.錠剤の粉砕及びカプセル剤の開封の可
否に関する検討 29:11.94,1993
8)錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック;じほう
9)中西.食事の服薬のタイミング;臨床と薬物治療
16:8.711,1997
10)FAX.DI− News;国 立 病 院 療 養 所 医 薬 品 情
報管理センター
11)溝口ら.錠剤・カプセル剤の粉砕・開封[Ⅰ]徐
放性製剤の粉砕・開封による影響 1:1.91,1994
12)医療廃棄物処理の課題―抗悪性腫瘍剤、消
毒剤、不要医薬品の廃棄とその対策―;月刊薬
事 43:4.25,2001
<編集後記>
錠剤の粉砕・カプセル剤開封に関しては、
じほうより『錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック』
が販売されていますが、これらに関する質問が
多いことから当社でも今回一覧表を作製しまし
た。
錠剤の粉砕・カプセル剤の開封に関しては
原則的には行うべきではありませんが、やむな
く粉砕・開封する場合には薬剤の効果、副作
用、不快感などの出現、調剤上の問題点に十
分考慮した上で、調剤業務、服薬指導に努め
て頂きたいと思います。
先生方の参考資料として使用して頂ければ
幸いです。
発行者:富田薬品(株)
CS課
池川登紀子
お問い合わせに関しては当社の社員又は、下記
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