「道徳教育推進月間」

倶知安町立
倶知安小学校
道徳教育推進
研修資料
H26.11.21
先週、岐阜の全国小学校道徳教育研究大会へ参加させていただきました。研究授業は、5
年生を中心に見てきました。スタートから圧巻の集団規律力。「起立!気を付け!」「始めま
す!」「(全)始めます!」「(間:静寂)」「着席」…と、統率感たっぷりで集団意識の高さを
示していました。聞くときには姿勢を向けることはもちろん、反応しながら聞く、聞いた後
反応するなど 1 対全の対話がきちんと成立していました。教師が「○○なんですよね?」と
いうと「はい」と全返事。それは子ども同士でも行われていて、話者を置き去りにしない聞
き手の存在感が光りました。
授業の流れ自体はオーソドックスなもので、物語の読みに軸をおいている印象も受けまし
た。それだけ、登場人物に寄り添って考える力が高いといえます。しかし、すごいのは、最
後のふり返りです。「相手の立場に立ったり、違う意見を受け止めたりして(広い心で)行動
できたか。」をノートに記入しましたが、高いレベルで本時の学習を自分の生活に落とし込み、
過去の自分を振り返りながら今後の自分について記述していました。物語によって学習した
ことを生活化する姿勢がすでに高いと言うことです。
中心的な発問は「○○な A さんをどう思いますか。」とすることで、登場人物から伝わる
道徳的価値について深めることをねらっていました。「自分との関わりを問う発問」で「自
己課題を見つける」ことにつなげる意図があります。全校的に統一されていて、「岐阜県の
道徳」の発表でも同じことを主張していたので研究の視点として機能しているなと感じまし
た。道徳の時間の具体的な発問文例として参考にしてみましょう。
もう一つ、視察校で特徴的だったのは、「教育活動の全体を通じて行う道徳教育」です。
そのことが教室掲示に如実に表れていました。本校においても道徳の時間に使った挿し絵や
基本フレーズなどさりげなく掲示し日常化の一助としていますが、視察校においては、とり
わけ特活の体験と道徳の時間の学習を関連づけて構造的に掲示していました。この点におい
て、ことさら最近感じるのは、
「道徳的キーワード、フレーズは、きちんと身につけるべき。」
との思いです。健悟先生とよく話をする中で、必ず登場する課題です。「愛校心」ってどん
なイメージで子どもたちは使うのか、「誠実」って?「公正」って?「かけがえのない命」
って?道徳の時間において設定する価値項目を直接表す表現・言葉…「おもいやり」「れい
ぎ」「どりょく」等の道徳的言葉(キーワード)をイメージ豊かにしておくことが大切だと感じ
ます。社会生活上、自分が出会う葛藤場面において、「これがこの間、話し合ったことなの
かな…」「これが『誠実』に行動するということなのかな…」と内言によって自己評価する
ときに「言葉」は具体性を高めます。道徳の時間に、ねらう価値項目(たとえば「思いやり」)
に対して、子どもたちの、あるいは教師の説話で出てくる「思いやり」にまつわる言葉の一
つ一つが集まって「思いやり」という言葉のイメージが膨らみます。膨らむことで、日常の生
活で当てはまる事象が見えやすくなるのではないかと思うのです。キーワード意識を高めて
授業を行い、教室・廊下掲示することも心がけましょう。
「道徳教育推進月間」
12月は、「道徳教育推進校事業」の「道徳
教育推進月間」です。ちなみに 7 月は「道徳教
育推進週間」でした。
今回の月間では
①「いじめアンケートを活かした教育相談の充実」
②「北海道版道徳教材『はあとふる』の活用」
③「道徳アンケート②の実施(児童・保護者)」
④「日曜参観日での授業公開」
⑤特別非常勤講師による特別授業
が具体的な内容としてあげられています。
①については生活係より提案され、11 月の取
り組みとして展開されていますが、12 月も
継続的に子どもたちの心の動きを丁寧に見
とり、ふれあいながら児童理解を進めると
いう教育活動です。
②については次号特集します。
③については道徳教育について保護者アンケートも
加わる予定です。
④は、年間の参観授業計画のバランスを重視しつ
つ基本的に全学級公開するという方針で計
画下さい。
⑤漸く連絡が取れました。具体案を提示しま
すが、学年によってはご相談にも伺います
のでご協力をお願いします。
教室背面掲示板
5 年「ブランコ乗りとピエロ」
2,3 F 踊り場掲示板