腹が出たとき、男の体に何が起こっているのか 日経ヘルス・フォーメン

608.腹が出たとき、男の体に何が起こっているのか
日本経済新聞2012.10.28. 日経ヘルス・フォーメン
「例年ならジャケットに隠していたメタボ腹がどうにも格好悪い」と嘆く人は多い。しかし、メタボ腹
は見た目だけではなく、仕事にも悪影響を及ぼしかねないことがわかってきた。今こそ真剣に腹や
せを決断しよう。
お腹をつまんでもたいして脂肪の厚さがないのに、ぽこっと出てしまう ――。
なぜだろうか? 男の場合、皮下脂肪よりも、お腹の内側に内臓脂肪がつきやすく、腹筋の内側
からお腹をせり出させるからだ。
■内臓脂肪が大問題
内臓脂肪を構成する脂肪細胞は、電子顕微鏡で見るとピンポン玉のよう。通常は70マイクロメート
ルほどで太るとその2倍に大きくなる。病的に太ると、分裂を始めて、小さい細胞も出現(下)。する
と、炎症が起きて代謝を乱す悪玉ホルモンが出る
上は、へそ位置で横断した腹部 CT 画像。黄色に着色したのが皮下脂肪。オレンジ色が内臓脂肪
-1-
で、その面積は135ml でメタボの基準100ml を超えている。これは、筆者の08年時の検査写真。
このとき、血圧も中性脂肪も同時に高かった
そして、ここ数年来の研究で内臓脂肪が増えると、働き盛りの男たちの体調が狂い出すことがわ
かってきた。
内臓脂肪は、内臓を取り巻く腸間膜(ちょうかんまく)という部分で増える脂肪細胞の塊 だ。だが、
ただの塊ではなく、代謝をコントロールする一種のホルモンの分泌器官としても働いている。通常
はアディポネクチンという糖分や脂質の代謝をスムーズにする“善玉ホルモン”を出す。
ところが、太り始めて、内臓脂肪が増えてくると、脂肪細胞の中に脂が満杯になる。「細胞のほと
んどを脂が占めるようになるとこのストレスで細胞の働きも変わる」と首都大学東京大学院人間科
学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域の藤井宣晴教授はいう。すると、分泌される物質も
一変する。善玉ホルモンの分泌は減り、代わりに血糖値を上げたり、血液をどろどろにしたり、血圧
を上げてしまう複数の“悪玉物質”を出すようになるのだ。
本来、通常の脂肪細胞は糖や脂質の代謝を良くするアディポネクチンなどの善玉ホルモンを分泌
するが、大きくなった脂肪細胞からは善玉の分泌が減り、逆に血糖値や血圧を上げ、炎症を起こす
悪玉ホルモンが出る。これが代謝を乱す
そのため、単にメタボ腹になるだけではすまない。検査してみると、「血圧」「中性脂肪」「血糖」な
どにも同時に異常が生じるようになるのだ。
「肝臓にも脂肪がたまり、GOTやGPTも上がる。何より、この状態だとインスリン抵抗性が上が
る」と順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座の白澤卓二教授。
■太るのにエネルギー不足に
インスリン抵抗性とは何か? 一言でいうなら、食べたものを筋肉や組織に取り込む力が落ちた
-2-
状態だ。
「その分、血糖値が上がりすぎるので、より一層インスリンが出て、血糖値に波ができて、お腹は
すくし、イライラする」と、白澤教授。過剰なインスリンは、さらに内臓脂肪を増やすが、その一方で
食べたエネルギーは筋肉などには取り込まれにくいという結果に。お腹が出て体重は増えるの
に、筋肉はエネルギー不足で、疲れやすくなる。
また、脂肪はのどの周囲にもたまる。これが睡眠中に空気の出入りを邪魔して、いびきの原因に
なり、睡眠を浅くしてしまう。
「朝から疲れている」と、感じているならこのせいかもしれない 。
腹囲85cm 以上を大前提として、さらに健診時に血糖、脂質、血圧の3項目のいずれかのうち二つ
以上の異常があると、メタボリックシンドロームであると判断される。企業の場合、これに該当する
40歳以上の人は、健康保険組合から通知が来て、保健師などの面談や電話指導を受けさせられ
ることに。なお、腹囲(おへそまわり)のサイズは、腹部 CT 検査を代用するものとして決められた
【そのほか、こんな症状も】
-3-
(この写真の意味が理解できませんが、皆さんおわかりでしょうか?ヨシダコメント)
●眠りが浅くなる
いびきなど空気の出入りに悪影響
●イライラ
血糖値が不安定で、気分が変わる
●疲れやすい
体重が重く、いつも負荷がかかっている
(日経ヘルス編集長 藤井省吾)
[日経ヘルス・フォーメン2011夏号の記事を基に再構成
ヨシダコメント:
メタボ腹は英語で BAY WINDOW(出窓)と呼びます。二十歳代にアメリカ人宣教師が教えてくれま
した。かくいう私はそれになったことがありません。足の不自由な私にとって、体重が増えることは
自らの体重を支えることができなくなるという危機意識があったからです。
此処フィリピンでも多くのベイウインドウを見かけます。貧しいから、食べるものは少なくて出っ腹に
なる筈はないのだが・・・?と言えそうですが、食べるものが質素でも、食べる量が多かったら同じ
こと。朝食からポークやチキンを食べているのです。アメリカ人は世界一のベイウインドウ族である
でしょう。
本能で食欲ほどコントロールできないものはないでしょう。年齢に無差別に、です。好きなものを喰
って死ねば色目ないとイイ、では捨てっぱちですよね・・・・。ホントは長生きしたいくせに、負け惜し
みですよね。人間って、どうして意志が弱いのでしょう!?
No.1(1-300)
No.2(301-400)
No.3(401-500)
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No.4(501-700)