Maintenance Release Note

日本語版リリースノート
バージョン 5.0J
1998 年 6 月 17 日
日本語版サービスリリース2 (Version 5.048J)
このリリースノートは、Origin バージョン 4.1J からの追加・変更をまとめたものです。
[このドキュメントの構成]
1. 今回のバージョンで追加・変更された事項 ...................................
1.1 このバージョンに関する制限 ......................................
1.2 新しく備わった機能 ..............................................
1.3 スクリプトを使った機能の向上 ....................................
1.4 ドキュメントの記述への追加・変更 ................................
1.5 機能に関する変更 ................................................
1.5.1 スクリプト以外に関するもの .............................
1.5.2 スクリプトに関するもの .................................
1.6 修正された機能障害 ..............................................
1.6.1 ワークシート ...........................................
1.6.2 曲線フィット・解析機能 .................................
1.6.3 プロット ...............................................
1.6.4 3Dおよび等高線図 .....................................
1.6.5 ファイル入出力(インポート/エキスポート) ..............
1.6.6 表示・印刷 .............................................
1.6.7 LabTalk ................................................
1.6.8 その他 .................................................
1.7 修正されていない機能障害 .........................................
1.7.1 新しく 5.0 に加わってしまったもの ........................
1.7.2 古い機能障害で修正されていないもの ......................
2. Origin 5.0J 初版リリースへの修正事項 ......................................
2.1 ワークシート ....................................................
2.2 曲線フィット ....................................................
2.3 FFT 等、解析機能 ................................................
2.4 プロット ........................................................
2.5 3Dおよび等高線図 ..............................................
2.6 インポート/エキスポート .........................................
2.7 印刷 ............................................................
2.8 LabTalk .........................................................
2.9 Origin プロフェッショナル ........................................
2.10 その他 ..........................................................
3. アドオンモジュールに関して ................................................
3.1 ピークフィティングモジュール(PFM)に関する変更 ...................
3.2 pCLAMP モジュールに関する変更 ....................................
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1. 今回のバージョンで追加・変更された事項
1.1 このバージョンに関する制限
・ Origin 5 を NT 上で作動させる場合、NT4.0 又はそれ以降のバージョンでのみ使用可能です。
・ 三点グラフでは、ダブルクリックによる軸ダイアログボックスのアクセスはサポートされて
いません。
・ Excel のチャートが埋め込まれた Excel ワークブック:プロジェクトに Excel のチャートが
埋め込まれた Excel ワークブックを含める場合は、このワークブックウィンドウをレイアウト
ページウィンドウ(レイアウト:ワークシートの追加)に追加することはでません。ワークシー
トへの追加を実行しようとすると、Origin が終了され、データが失われてしまう可能性があり
ます。
・ ワークブック間の Excel シートのコピーと貼り付け:Origin プロジェクト中で、ある Excel
ワークブックウィンドウから他の Excel ワークブックウィンドウへのシートの移動やコピーを
行うことはできません。しかしながら、同一の Excel ワークブックウィンドウ内でのシートの
移動やコピーは可能です。
・ カラー階層が 4 ビットより少ない場合、TARGA 又は JPEG ファイルへのグラフのエクスポー
トは推奨しません。
1.2 新しく備わった機能
・ Origin 中で Excel のワークブックが開けるようになりました。
・ [Origin5.0J 初版よりの追加] 有効な日付として西暦 100 年 1 月 1 日から西暦 9999 年 12 月
31 日までがサポートされるようになりました。2桁の数字が入力された時、それが 00 から 44
までならば、その前に 20 が付いているとみなされ、45 から 99 までならば "19" が付いてい
るとみなされます。(なお、西暦 100 年 1 月 1 日 から西暦 1582 年 10 月 14 日までは、制定以
前に溯って適用されたグレゴリオ・プロレプティック日です。)
・ [日本語特有] 日本語版の Origin で、英文の月名の略語(Jan、Feb 等)が日付として使用
できるようになりました。
・ 曜日の入った長形式の日付(例:1997 年 8 月 22 日金)がサポートされるようになりました。
・ 上級 2D グラフツールバーの機能が備わりました。このツールバーには、インデックス色付
き、インデックスサイズ(バルーン)、インデックスグラフ色とサイズ、2 点線分、3 点線分、
スプライン接続、積み上げ、水平方向の 2 区分、垂直方向の 2 区分、4 区分、9 区分、垂直方向
のドロップライン、水平方向の階段状、垂直方向の階段状が含まれます。
・ 極線グラフでのデフォルトが、最小の Y 値を原点とするようになりました。
・ FFT (acausal)フーリエ領域フィルタが備わりました。
・ OLE を使ったペーストリンク、組込みが可能となりました。
・ デフォルトや起動時のウィンドウオプションが設定できるようになりました。
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Microcal Software, Inc.
・ 大きさが変更可能で、ウィンドウにドッキングすることのできる、XY 座標を表示する為の
データリーダツールが備わりました。
・ ノートや解析結果を保存する為のノート/結果ウィンドウが備わりました。
・ マウスの右ボタンをクリックして、環境により異なるショートカットメニューを開くことが
できるようになりました。
・ ウィンドウの枠にツールバーをドッキングできるようになりました。
・ スクリプトウィンドウを印刷する際に、プリンタの指定をできるようになりました。
・ Origin のオブジェクトをメタファイルとして貼り付けるか、ビットマップとして貼り付け
るか指定できるようになりました。
・ LabTech バイナリファイルのインポートが可能になりました。
・ Kaleidagraph ファイルのインポートが可能になりました。
・ Mathematica のベクトルと行列がインポート可能となりました。
・ JPEG、PCX 及び TARGA のエクスポートオプションが備わりました。
1.3 スクリプトを使った機能の向上
・ ページデザインのための座標が備わりました。この読み取りのみが可能なプロパティは、下
記を使用する際に役に立ちます。
page.viewpaper=1
page.dvTop, page.dvLeft, page.dvHeight, page.dvWidth
・ 下記を使用して、名前の付いたメタファイルをメタファイルオブジェクトに読み込むことが
できます。
draw ‑n OBJECTNAME ‑fm read c:¥myPath¥MYMETAFILE.WMF;.
・ type オブジェクトが追加されました。
type.wks(WksName)メソッドを使用して、WksName の内容をスクリプトウィンドウにコピーす
ることができます。type.numcols、type.repeatcol 及び type.tab の type オブジェクトのプロ
パティを使用して、WksName を表示するスクリプトウィンドウを制御することができます。
type.showscript (Value)メソッドを使ってスクリプトウィンドウの表示を、
type.showstatus(Value)メソッドを使ってステータスバーの表示を制御できます。
type.msgbox(<message string>, <title string> [,Buttons] [, Icon] )メソッドを使って、
モード型(つまり、そのアプリケーション内ではくリックしても他のウィンドウに制御を移せ
ない)の Windows メッセージボックスを表示できます。
・ type コマンドでエスケープシーケンスの置換を抑制をできるように、type ‑v が追加されま
した。例えば、type ‑v ‑b "C:¥TEMP¥FILE1.OPJ";を使うと、C:¥TEMP¥FILE1.OPJ を含む警告ボ
ックスが開かれます。
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・ layer.plotxy(data1̲b, data1̲a)は、列の属性に関係なく、data1̲a を Y として、data1̲b
を X として作図します。
・ layer.name$と page.layernumber(name)が、Excel ワークブックのレイヤ名や番号にアクセ
スできるように追加されました。
・ rnd()、normal()及び uniform( )を使って乱数を生成できます。
・ wks.export.cntr 機能が、ラベルの制御を含むようになりました。
・ ワークシートのテキストの配置を wks.col.justify=1, 2, 3(それぞれ右、左、中央を意味
します。)を使って制御できるようになりました。
・ file.byteorder を使って、どのようなサイズのデータのバイトオーダーでも逆にすること
ができます。
・ ベクトルのコピー、追加、サイズの操作をする機能が備わりました。「#=」はコピー、「#+=」
は追加、「<numeric var> = <vector>#」はサイズを返します。
・ エラーバーの制御が追加されました。set data̲err ‑o data̲y、set data̲xerr ‑ox data̲y、
set data̲errplus ‑op data̲y、set data̲errminus ‑om data̲y 及び set data̲relative ‑or data̲y
が加わりました。
・ 選択されたテキストラベルのフォントの大きさを大きくしたり、小さくしたりする、select
‑f s オプションが備わりました。
・ doc ‑a NOTENAME.TXT は、ノートウィンドウとしてテキストファイルを追加します。
・ 記法「%(1, @U)」が、凡例に複数行の列のラベルを追加する為に追加されました。
・ オブジェクト選択の制御が追加されました。option ‑s は、全ての選択をクリアします。option
‑s <obj>は、全ての選択をクリアし、名前の付いたオブジェクトを選択します。option ‑sa <obj>
は、名前の付いたオブジェクトを選択に追加します。
・ xindex1(x,datasetname)関数は datasetname に結び付けられているX‑データセット内で、x
に等しいか、大きな最初のセルのインデックス番号を返します。
・ work ‑k n;を使って、ASCII のインポートをする際にスキップする行数を設定することがで
きるようになりました。このコマンド中の n が 0 の場合には行をスキップしない、1 の場合に
は一行スキップすることを意味します。
・ win ‑t で win ‑t wks d:¥myOwn¥ColStat myStat のようなパスを指定できるようになりまし
た。
・ オブジェクト名にピリオド(.)を含めるようになりました。ピリオドをオブジェクト名に
含むには、[abc.def].x のように、オブジェクト名をかぎ括弧で囲みます。
・ Layer.x1.thickness を使って軸の太さを設定できるようになりました。
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・ [Origin5.0J 初版よりの変更] Object‑selection‑flicker をコントロールするための
System.display.selblink が追加されました。system.display.selblink を"0" に設定するこ
とにより、オブジェクトのダブルクリック時の点滅が抑制されます。
1.4 ドキュメントの記述への追加・変更
・ Origin 上で使用されるデジタルフィルターは、以前の入力にのみ依存する因果的 (Causal)
な時間領域のフィルターではなく、入力前後にわたる非因果的(Acausal)なフーリエ領域フィル
ターです。
・ EPS ファイルの作成:Origin でファイル:ページエクスポート:EPS メニューコマンドの使用
ができなくなりました。EPS ファイルを作成するには、第 3 章の指示に従って、グラフのプレ
ゼンテーションを作り、方法 2 で EPS ファイルを生成します。
・ ユーザ独自の設定:オプションダイアログボックス中のファイルの場所タブの『セッション
間にファイルの場所を保存』のチェックボックスでは、現在のセッションでの更新を保存する
デフォルトディレクトリを指定することができます。
・ オプションダイアログボックスのフォントの制御タブには、テキストのフォントや色を選択
する為のドロップダウンリストが含まれています。フォント(又は色)のドロップダウンリス
トから選択されたフォント(又は色)は、テキストツールでテキストラベルを作成する際に使
用されるデフォルトのフォント(又は色)です。
・ グラフの結合:メニューコマンド『編集:全ページの結合』は、『編集:全グラフウィンドウ
の結合』と改めました。
・ スクリプトウィンドウの内容の印刷:Origin 5.0 では、スクリプトウィンドウからの出力
の為の特別なプリンタ選択オプションが提供されています。スクリプトウィンドウの内容を印
刷するには、スクリプトウィンドウメニューバーから『ファイル:印刷』を選択して、印刷ダイ
アログボックスから希望のプリンタを選んで下さい。
・ LabTalk のマニュアルで xindex(x,datasetname)および xindex1(x,datasetname)関数が間違
って記述されていました。xindex(x,datasetname)関数は datasetname に結びつけられているX
‑データセット内で、x に等しいか、小さな最初のセルのインデックス番号を返します。
xindex1(x,dataset)は同様に、xと等しいか大きな最初のセルのインデックス番号を返します。
・ 曲線フィット:結果の全般ダイアログボックス(操作:結果)中の変数ワークシートボタン
をクリックすると、フィットの結果を含む Parameters(パラメータ)シートが作成されます。
LLimit と ULimit はそれぞれパラメータに対する信頼帯の下限と上限です。これらの値は、各
パラメータ p の値に対応する SSR(p)(残りのパラメータに対して最小化されている)が、SSR
と係数(1+F/(N‑P)の積より大きくなるような条件を検索することによって算出されます。
SSR(p)= SSR * (1+F/(N‑P))で求められます。この数式中の F は、F=FTable(Confidence, 1, N‑P)
で求められます。SSR はフィットセッション間で検索された最小の SSR です。最後の列 ConfIntv
は Err * T であり、Err はパラメータの標準偏差の近似値、T=TTable((1+Confidence)/2, N‑P)
は Student 値 t を求めます。ULimit と LLimit は、パラメータに対するより正確な信頼帯です。
信頼水準を変更するには(例えば 95%を 68% に)、信頼帯ボタンの横にあるテキストボックス
に 0.68 を入力し、信頼帯ボタンをクリックして下さい。すると、グラフに 68%の信頼帯が表示
されます。68%の信頼水準における計算結果を見るには、変数ワークシートボタンをクリックし
ます。この信頼水準を反映するには、変数ワークシートを Parameters̲68 と名付けます。
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・ Origin における Excel ワークブックのデーターセットの利用の仕方:
Excel ワークブックのデータセットに対し、LabTalk を使ってアクセスできます。アクセスの方
法は Origin ワークシートのデータセットへのアクセスの方法とは異なります。ワークブックに
複数のシートが含まれている場合、ワークブックウィンドウ中に各々のワークブックのシート
に対する隠された Origin ワークシートレイヤが存在します。アクティブなワークブックシート
を変更する場合には、シートのデータセットにアクセスするために LabTalk のコマンドを実行
する前に、シート変更に関する Origin の更新を行わなければなりません。シートを変更した後
に Origin を更新するには、スクリプトウィンドウで下記のコマンドを入力します:
Layer ‑s
このコマンドにより、(現在アクティブなシートと関連のある)隠された Origin ワークシート
のレイヤがアクティブになり、LabTalk のコマンドが使用可能となります。
注意:ワークブックの表示と Origin ワークシートの表示を交換するには、page‑vx を使用しま
す。コマンド layer ‑s はワークブックにシートを加えるときも必ず使用されれます。コマンド
を実行すると、Origin により新しいワークブックシートに関連する隠れた Origin ワークシー
トのレイヤが作成されます。
データを入力しワークブックシートに貼り付けた後、LabTalk を使ってセル値を読み込む前に、
隠れた Origin ワークシートのレイヤを更新しなければなりません。ワークブックに関連する隠
れた Origin ワークシートの更新をするには、次のコマンドを使用します:
set WorkbookName ‑ui
例えば、隠れたワークシートのレイヤをワークブック Book1 のアクティブシートに更新するに
は、スクリプトウィンドウに下記のコマンドを入力します:
set Book1 ‑ui
注意:シート全体を更新することなく、ある特定の列(データセット)を更新するには、コマ
ンド:
set WorkbookName̲ColumnName ‑ui
を利用します。例えば、解析オプションを使って、作図したワークブックのデータを変更する
には、ワークブックのデータを更新しなければなりません。ワークブックを更新するには下記
のコマンドを利用します:
set WorkbookName ‑ue
注意:シート全体を更新することなく、ある特定の列(データセット)を更新するには、コマ
ンド:
set WorkbookName̲ColumnName ‑ue
を利用します。
<ワークブックデータセットに名前を付けるときの約束>
Excel ワークブックのデータセットには、下記の形式で名前を付けます:
WorkbookName̲ColumnName@SheetNumber
上記において、WorkbookName はワークブックの名前、 ColumnName は列の名前、そして
SheetNumber はデータがワークブックのシートから作図される順番を差す番号です。(最初の
作図シートのデータセットには@1 を利用しないことに注意して下さい。)形式:
WorkbookName̲ColumnName@SheetNumber
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を使って Excel ワークブックのデータセットを参照する方法以外に、置換記号を使ってワーク
ブックのデータセットを参照することもできます。ワークブックデータセットを参照する際に
は、置換記号の使用はなるべく避けるようにして下さい。上記コマンドの使用により、ワーク
シートから作図したデータの順序を度々確認せずに済ませることができます。Origin よりアク
ティブシートの為のコマンドが実行されます。ワークブックのデータセットを参照するには、
式で下記の置換記号を使用します:
%(WorkbookName,@DN,ColumnName)
ワークブックのデータセットのセルを参照するには、式で下記の置換記号を使用します:
%(WorkbookName,@DN,ColumnName,RowNumber)
上記において、WorkbookName はワークブックの名前、ColumnName は列の名前、そして RowNumber
は行の番号です。@DN は文字通りに入力します。
<ワークブックのセル値の設定>
アクティブなワークブックシート中のワークブックのセル値を設定するには、下記の式を使用
します:
WorkbookName̲ColumnName@SheetNumber[RowNumber]=value
又は
%(WorkbookName,@DN,ColumnName,RowNumber)=value
<作図するデータを含む最初のワークシートのセル値の設定>
ワークブック Book1 から 245 中にある(作図するデータを含む)最初のシートの C 列の 4 番目
のセルの値を設定するには、スクリプトウィンドウ中で下記の式を使用します:
Book1̲C[4]=245
又は
%(Book1,@DN,C,4)=245
最初の形式では、@1 が使用されていないことに注意して下さい。
<他のワークシートにセルの値を設定>
Sheet1 から別のシートに変更するにはセル値を設定する前に、シートの変更に伴うように
Origin を更新しなければなりません。シートの変更に伴うように Origin を更新するには下記
のコマンドを使用します:
Layer ‑s
ワークブック Book1 中の現在アクティブなシートの D 列の 3 番目のセルの値を設定するには、
スクリプトウィンドウ中で下記の式を使用します:
%(Book1,@DN,D,3)=579
他にも現在のアクティブシートが作図を開始してから 2 番目のシートであることが判っている
場合には下記の式を使用することもできます:
Book1̲D@2[3]=579
データがシートから作図されてから何番目のものであるかという認識をせずに式を作る方がよ
り簡単なので、最初の式の形式を使用する方がより良いでしょう。二つ目の構文は現在のアク
ティブなシートが 2 番目に作図されるシートであるということが分かっていないと使用できま
せん。スクリプトを使用して追加されたデータ値を作図する前に、Origin ワークシート中の隠
されたレイヤを新しいセルの値に更新しなければなりません。この操作を実行するには、下記
のコマンドを使用します:
set WorkbookName ‑ui
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Microcal Software, Inc.
例えば、スクリプトウィンドウに次のコマンドを入力します:
Set Book ‑ui
<ワークブックのセルの値を読む>
アクティブなワークブックのシート中のセルの値を読むには、下記のように入力します:
WorkbookName̲ColumnName@SheetNumber[RowNumber]=
又は
%(WorkbookName,@DN,ColumnName,RowNumber)=
データが作成された最初のワークブックのシート中のセルの値を読むワークブック Book1 中の
(データが作図された)最初のシートの C 列 4 番目のセルの値を読むにはスクリプトウィンド
ウに下記の構文を入力します。
Book1̲C[4]=
又は
%(Book1,@DN,C.4)=
最初の構文では、@1 が使用されていないことに注意して下さい。
<他のワークブックのシートからセルの値を読む>
アクティブなシートを Sheet1 から別のシートに変更した場合、セルの値を読む前にシートの変
更に伴うように Origin を更新しなければなりません。シートの変更に伴うように Origin を更
新するには下記のコマンドを使用します:
layer ‑s
ワークブック Book1 中で現在アクティブなシートの D 列 3 番目のセルの値を読むには、スクリ
プトウィンドウで次のように入力します:
%(Book1,@DN,D,3)=
現在のアクティブシートが作図を始めてから 2 番目のものであるということが判っている場合、
スクリプトウィンドウ中で次のように入力することもできます:
Book1̲D@2[3]=
1.5
機能に関する変更
1.5.1 スクリプト以外に関するもの
・ ORIGIN.INI に含まれていたコントロール(制御)は、OPTION.CNF に移動されました。この
OPTION.CNF は、ユーザ設定ダイアログボックス中で実行される操作により作成され、維持され
ます。
・ ボックスチャートは、「標準」のグラフの種類として扱われるようになり、統計のワークシ
ートは自動的に作成されなくなりました。
・ マイクロソフトの 32 ビットのコンパイラが Long Double をサポートしなくなった為、Origin
プロフェッショナルに含まれるファイルユーティリティモジュール(FUM)でも Long Double はサ
ポートされていません。
・ ファイルインポートのオプション(ファイル:インポート:その他のオプション)で、「イ
ンポートの前に領域の確認をするダイアログボックスを開ける」を設定すると、当該ダイアロ
グボックスは開くかわりに、全てのインポートデータが作図の領域となります。なお、現メッ
セージは「インポートの前に領域の確認をするダイアログボックスを開ける」ですが、これは、
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「全インポートデータを作図領域とする」とあるべきでした。マニュアルの方(日本語ユーザー
ズマニュアル、169 頁)は、既にこの新しい機能に沿った説明になっています。(表示領域の設
定については、56 頁をご覧ください。)(なお、169 頁のこの項目の最後の文は「これらの行
にインポートされたデータポイントのみが表示されます」とした方が意味が通じます。)
1.5.2 スクリプトに関するもの
・ メニューコマンドに結び付けられている LabTalk スクリプトを(開いている)スクリプトウ
ィンドウに表示する操作が、「CTRL+メニュー選択」から「CTRL+SHIFT+メニュー選択」に変更
されました。
・ 関数の詳細ダイアログボックスは、F1.cpy̲C フォーマットではなく、F1̲C フォーマットの
データセットを作成します。
・ ASCII ファイルをグラフウィンドウにインポートして作成されたデータセットは、データセ
ット名に含まれるファイルの拡張子を使用しなくなりました。
・ メニューの ID 番号と共に domenu コマンドや menu ‑e コマンドを使用している場合、5.0 で
はメニューの ID 番号が変更されているのでスクリプトを書き直さなくてはいけないことに注
意して下さい。バージョン毎に ID が変更されるので、この方法の使用は、なるべく避けた方が
良いでしょう。
・ メニューコマンドのリファレンスとしてのタグは、サポートされなくなりました。その代わ
りに、メニュー中のコマンドの位置を参照してメニューコマンドを参照することができるよう
になりました。例えば、アクティブニューの最初のメニューコマンドは位置 1 にあり、アクテ
ィブメニューの 2 番目のメニューコマンドは位置 2 にあるというように位置を指定します。ア
クティブグラフレイヤを選択するための LabTalk の layer ‑s コマンドの機能はオブジェクトプ
ロパティ page.active によって置き換えられました。
1.6 修正された機能障害
1.6.1 ワークシート
4.0 以前の機能障害の修正
・ CL 3x4 v1.22 A 800 X 600 等のビデオドライバを持つコンピュータでもグリッド線を表示
できるようになりました。
・ ワークシートの列のテキストの右揃えがより正確に表示されるようになりました。
4.0 の機能障害の修正
・ 列値の設定で 3000 字以下の表示を扱えるようになりました。
4.1 の機能障害の修正
・ アイコン化されたワークシートからワークシートデータの抽出を使って正確にデータを抽出
できるようになりました。
・ 列値の設定を使った場合にワークシート中でハイライトされた領域を理解できるようになり
ました。
・ 64K 以上から成る行を含むワークシートでスクロールバーを使用できるようになりました。
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1.6.2 曲線フィット・解析機能
4.0 以前の機能障害の修正
・ 解析:多重ピーク:ガウスで正しいピークの高さを求められるようになりました。
・ B スプライン曲線から値に対する正しい補間を求められるようになりました。
・ 微分関数で欠測値が 0 ではなく正しく扱われるようになりました。
・ 多項式フィットダイアログボックスで主格となる設定を記憶して使用できるようになりまし
た。
・ 補間法で欠測値が 0 ではなく正しく扱われるようになりました。
・ 非線形フィットでの信頼帯の上限と下限が正しくなりました。
・ 信頼帯の間隔に Z 値ではなく Student の T 値を使用するようになりました。
4.0 の機能障害の修正
・ 相関グリッドで、X 値や Y 値の最大値や最小値(限界点)が端数の値を含む場合でも正確に
扱うようになりました。
・ 関数 cov()での計算は欠測値を使用しなくなりました。
・ 一回の Origin のセッション中で、ファイルを壊すことなく、複数行からなるユーザ定義の
フィット関数を複数回読み込めるようになりました。
4.1 の機能障害の修正
・ 複数の独立変数を持つ関数を複数のデータセットに対してフィットしようとする場合でも、
非線形フィット機構が正しく起動できるようになりました。
・ 内挿/外挿法で最後の値を正しく扱えるようになりました。
・ フィット機構の Biphasic sigmoidal で「min+((max1‑min)/(1+10^(x‑logec1)*h1))
+((max2‑min)/(1+10^(logec2‑x)*h2))」を正しく使用するようになりました。
・ 散布図に対する内挿/外挿法が、線と線+記号グラフの内挿/外挿法から実行されるようにな
りました。
・ 複数のデータセットの共有変数を使用する異なる関数に対するフィットが正確に実行できる
ようになりました。
1.6.3 プロット
4.0 以前の機能障害の修正
・ 軸の回転に伴って、正しく軸目盛が揃えられるようになりました。
・ 64K 以上のデータポイントのボックスチャートを作図できるようになりました。
4.0 の機能障害の修正
・ 大きな色付き表面グラフの表示も、(3D オプションダイアログボックス中の)スキップす
るポイントグループ中のチェックボタンにチェックをすることにより可能となりました。
・ 軸ダイアログボックスのスケールタブ中の『から』のテキストボックスの値で、極線図の Y
軸の表示を正しく制御できるようになりました。
・ オプションダイアログボックスの軸タブで軸刻みの最大数を制御できるようになりました。
4.1 の機能障害の修正
・ コピーの際に、軸破断を持たない及び副軸刻みを表示しないというグラフの状態を保てるよ
うになりました。
・ 作図の為の列の選択ダイアログボックスの X 値の選択に関して、『開始値』のテキストボッ
クスでの負の値が正しく扱われるようになりました。
・ 自然対数の修正が正しく行われるようになりました。
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・ 三点グラフの Z 軸方向のグリッド線を非表示できるようになりました。
・ 日付を上 X 軸に、時間を下 X 軸に持つグラフを作成できるようになりました。
・ 対数を半径の軸スケールに持つ極線グラフを作成できるようになりました。
・ 極線グリッド線のフォーマットを正しく設定できるようになりました。
・ Y 軸ラベルのサブスクリプトを正しく表示できるようになりました。
・ 反時計回りでの極線グラフを円の外でも正確に作図できるようになりました。
・ 極線グラフの軸でのクリップが両方の軸に対してできるようになりました。
・ 三点グラフのレイヤの数の上限が 50 個ではなくなりました。
・ Layer n ダイアログボックスから編集済みのグラフテンプレートに入力されたエラーバーが
正しく作図されるようになりました。
・ 軸破断をまたぐデータが単調でない場合でも記号を失うことなく正確に表示できるようにな
りました。
・ グラフウィンドウの結合を実行時に「元のプロットをとっておく」にはいと答えた場合に、
レイヤ中のリンクは正しく扱われるようになりました。
・ ズームツールを使ってズームをした際にグラフの種類が変更されてしまうことはなくなりま
した。
・ 三点グラフ上でデータリーダツールを使用できるようになりました。
・ 三点グラフ上でデータポイントの移動を実行できるようになりました。
1.6.4 3Dおよび等高線図
4.0 以前の機能障害の修正
・ ユーザ定義の Z 軸方向の等高線の間隔を小さな値で設定できるようになりました。
・ 等高線の線の太さを設定できるようになりました。
・ 等高線グラフウィンドウ中で表示される行列の変更を Layer n ダイアログボックスからでき
るようになりました。
・ 白黒スケール等高線マップでも軸の再スケールが可能になりました。
・ 500x500 の行列から作成される色付き等高線マップが正しく作成されるようになりました。
1000x1000 までの行列を扱うことができるようになりました。
4.1 の機能障害の修正
・ 特殊軸目盛を 3D グラフの Z 軸に設定できるようになりました。
・ 3D カラーマップ表面グラフをウィンドウ:複写した場合でも、正しいスケールを描写できる
ようになりました。
・ 3D グラフを自動でも手動でも正しく再スケールできるようになりました。
1.6.5 ファイル入出力(インポート / エキスポート)
4.0 以前の機能障害の修正
・ ビットマップの元の大きさと形を保ってインポートできるようになりました。
4.0 の機能障害の修正
・ メタファイルにエクスポートされた ScaleBar オブジェクトは、正しくスケールされるよう
になりました。
4.1 の機能障害の修正
・ .WAV ファイルのインポートを妨げていた機能障害が修正されました。
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Microcal Software, Inc.
・ Windows NT を使用の際に ASCII のエクスポートをする場合、各々の行に追加されていた余
分のキャレッジリターンが追加されなくなりました。
・ .DAT 以外の拡張子を持つ ASCII ファイルにデータをエクスポートできるようになりました。
・ ファイル:ASCII のエクスポートで開かれる ASCII のエクスポートダイアログボックスで「T」
からはじまるファイルを正しく表示できるようになりました。
・ ファイル:ASCII のインポート:複数のファイルで使用できるパスの最高の長さが 256 文字
になりました。
・ Windows95 で開かれた Word 7 にグラフのペーストリンクができるようになりました。
・ .TXT 以外の拡張子を持つファイルにスクリプトウィンドウを保存できるようになりました。
この問題は、32 ビットのバージョン 4.1 で発生していました。
・ タブの含まれるテキストラベルを持つウィンドウを Word に正しく貼り付けることができる
ようになりました。
・ 一つのプロジェクト中での複数のグラフからのペーストリンクが可能になりました。
1.6.6 表示・印刷
4.0 以前の機能障害の修正
・ Origin 4 とヒューレットパッカードのカラースマート DeskJet プリンタドライブとのメモ
リ衝突が Origin 5.0 では最改善されました。Windows 上の全ての HP プリンタドライバがサポ
ートされます。
・ HP LaserJet 5L ドライバで、極線グラフのグリッド線を正しく印刷できるようになりまし
た。
・ 高解像度での色の勾配を印刷する場合に生成されていた平行方向の白い線が印刷されなくな
りました。
4.0 の機能障害の修正
・ 行列を印刷した際に出力されていた白紙が出力されなくなりました。
4.1 の機能障害の修正
・ ORIGIN.INI ファイル中で PrintColorOnBW=1 と指定できるようになりました。
・ 印刷ダイアログボックス中の『全ての』のオプションでページの向きに関わらず正しく印刷
できるようになりました。
・ NT4.0 上での HP LJ III のポストスクリプトカートリッジ v52.2 を使った印刷が可能になり
ました。
・ 印刷ダイアログボックス中の『部数』で正しく使用できるようになりました。
・ HP DeskJet プリンタを使ってスクリプトウィンドウを印刷できるようになりました。
1.6.7 LabTalk
4.0 以前の機能障害の修正
・ サブストリング記号で大文字・小文字を正しく扱えるようになりました。
・ ファイルユーティリティモジュール中の file.lread の為の返し値は file.nlinemode=0 の場
合でも正しい空白の行が求められるようになりました。
・ 置換記号「$(x, %n.pf))」で、正確な桁数を求められるようになりました。
4.0 の機能障害の修正
・ 領域が指定されていない場合でも、layer ‑w や page ‑w コマンドを使用できるようになり
ました。
・ macro.narg オブジェクトが正しく使用できるようになりました。
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・ win ‑ra コマンドを使用できるようになりました。
4.1 の機能障害の修正
・ 複写されたワークシートに対して worksheet ‑dr と worksheet ‑r name を使用できるように
なりました。
・ layer.cmap.=で 3D カラーマップのプロパティのレポートを得ることができるようになりま
した。
・ fdlog.open()を fdlog.path$と共に使用できるようになりました。
・ worksheet ‑d、‑da 及び‑dr の名前のオプションは、ドキュメントに書かれている通りに使
用できるようになりました。(この障害は 32 ビットのバージョン 4.1 のみで発生していまし
た。)
・ copy ‑x が長い名前に対しても使用できるようになりました。
・ set [dataset name] ‑skip [n]コマンドでエラーバーを正しくスキップできるようになりま
した。
・ set %c ‑b と set %c ‑e コマンドで作図に使用するデータセットの開始値と終了値を正しく
設定できるようになりました。
・ layer.y2 からの第二の軸のプロパティへのアクセスができるようになりました。
・ %(%h,@y‑, colnum)で、Y 列を理解できるようになりました。
・ 表記 log[col(a)]を列値の設定ダイアログボックスから使用できるようになりました。
・ page ‑s object コマンドで名前の付いたオブジェクトを選択できるようになりました。
・ 関連する X 列が挿入先のデータセット名に対してある場合、スクリプトの挿入を copy ‑s
n[datasetname] [datasetname];で正しくできるようになりました。
・ layer ‑h でのレイヤの非表示を出力及びページレイアウトに対して実行できるようになり
ました。
1.6.8 その他
4.0 以前の機能障害の修正
・ 矢印キーで線や矢印を移動することができるようになりました。
4.0 の機能障害の修正
・ 標準ツールバーの複写ボタンで行列ウィンドウの複写をできるようになりました。
・ オブジェクトの大きさが変更された際のレイアウトページの上付き文字と下付き文字が正し
く表示されるようになりました。
・ 編集:全ページの結合を実行した際にレイアウトページを含ませなくなりました。
・ 基線ツールの基線タブ中の変更オプションは、変更を垂直方向に対してのみ正しく制限して
実行するようになりました。
4.1 の機能障害の修正
・ Origin 4.0 以前のフィットファイルである F を開けるようになりました。UIM オブジェクト
を同じページ上でコピーしたり張り付けたりできるようになりました。コピーされたオブジェ
クトにはなまえが付けられます。Windows NT での名前を付けて保存コマンドをアプリケーショ
ンを破壊することなく実行できるようになりました。エクスプローラー中でダブルクリックす
ることにより、スペースを含む長いパスにあるファイルを開くことができるようになりました。
Windows NT 上で起動している場合でも自動バックアップが可能になりました。
・ 枠を持つテキストオブジェクトのコピーや張り付けによるテキストオブジェクトの破壊が起
きることはなくなりました。
・ 長いファイル名が保存時に大文字に変更されてしまうことがなくなりました。
・ LineSpacing=で制御されるテキストラベル中の間隔は、OPTION.INI ではなく OPTION.CNF で
制御されるようになりました。
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・ X 列に対する編集:開始値として設定及び編集:終了値として設定が正しく実行されるよう
になりました。
・ ドロップラインがレイヤの外に出てしまった場合でも、枠でデータをクリップできるように
なりました。
・ FENCES.FOT 及び MTEXTRA.FOT が、不必要なディレクトリに作成されることはなくなりまし
た。
・ ORIGIN.INI でフォント番号を指定する為の Fontnumber が正しく扱われるようになりました。
・ ドイツ文字でのファイル名やパスを扱うことができるようになりました。
・ Origin アイコンを起動の為にドラッグした場合でも、長いファイル名を持つプロジェクト
が完全に表示されるようになりました。
・ yymmdd hhmms スケールでスクリーンリーダやデータツールを使用した際に秒まで表示され
るようになりました。
1.7
1.7.1
修正されていない機能障害
新しく 5.0 に加わってしまったもの
・ Excel チャートを含む Excel ワークブックを開き、それをレイアウトページに置いた場合に、
Origin の起動が阻止されてしまうことがあります。
・ 積み上げ縦棒グラフを作成した後に作成されたボックスチャートが間違ったスケールを含ん
でしまうことがあります。
・ LabTalk スクリプトを使ったデータ値の設定は Excel セルに対してはできません。
・ システムフォントでのテキストラベルは回転できません。
・ オプションダイアログボックスのページコピーグループの『割合』と『マージン制御』は、
PowerPoint への貼り付けの際に無視されてしまいます。
・ 解析:CurveFit(多項式)を使った多項式フィットの実行時に『#ポイントの曲線フィット』
の値は無視されてしまいます。ツール:多項式フィットを選択し、多項式フィットツールを開
き、それを使用してこの値を正しく設定することができます。
・ break ‑s;を使った利用可能なスタック領域を求めることはできません。
・ 円グラフのラベルに対するユーザ定義フォーマットの情報は、ページをコピーしたり、再描
画した際に、失われてしまいます。
・ ドイツ語の Excel を使用した際の Excel ワークブックからのドラッグ&ドロップでの作図は
不可能です。stat.makex()方式は、stat.makeX.fitnpts プロパティを正しく使用しません。そ
の値は、10%位下に見積もられてしまいます。
・ 最後のトークンの後にキャレッジリターンがある場合、readrow()方式は欠測値と最後の行
に 0 を含む余分な列を作成してしまいます。最後のトークンの後にキャレッジリターンがない
場合には、最後のトークンは正しくインポートされます。
・ グラフウィンドウ上のシステムフォントを使ったテキストオブジェクトは、クリップボード
へのコピーの際に表示されません。
1.7.2 古い機能障害で修正されていないもの
・ window ‑b、window ‑e 及び worksheet ‑b は、指定されたようにウィンドウに名前を付けま
せん。
・ Excel 5 のワークブックとの DDE リンクはできません。
・ Windows のメタファイルに 3D 色付き等高線データをクリップすることはできません。
・ オブジェクトの選択をする為には page ‑s コマンドは使用できません。
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・ レイアウトページをエクスポートしたり、コピーしたり、貼り付けたりすることはできませ
ん。
・ テキストオブジェクトをワークシート上での正しい位置に印刷することはできません。
・ 三点グラフに対してデータの描写ツールを使用することはできません。
・ スクリプトウィンドウから layer1.tickw=n;を使って軸刻みの幅を設定することはできませ
ん。
・ ウォーターフォールグラフを回転することはできません。
・ 複写された関数ウィンドウを完全に独立させることはできません。
・ nlsf.simplex(arg)方式は、アーギュメントを無視します。
・ スクリプト nlsf.constr$="";で、制約を取り除くことはできません。
・ UIM オブジェクトの List ボックスと Combo ボックスは、グラフウィンドウ上には表示され
ません。
・ 長形式の日付の表示がコンピュータによって正しく表示できない場合があります。(「ワー
クシート列フォーマット」ダイアログボックスの日付の形式の 2 番目が当日を表示しているか
どうかで判定できます。)これはコントロールパネルの「地域」設定中の日付の設定を再度行
うか、システムをリスタートすることにより以後正常動作するようになります。
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2. Origin 5.0J 初版リリースへの修正事項
(以下の事項は初版としてリリースされたバージョン 5.023J に対し日本語パッチ1の修正が当
てられた場合のみ変更の意味を持ちます。今回発表のサービスリリース 2 である 5.048J あるい
はそれ以降のバージョンでは既に変更が加えられています。現在のバージョン番号を見るには、
スクリプトウィンドウで、「@v=」と入力して下さい。バージョン番号が表示されるはずです。)
2.1
ワークシート
・ 「文字」として設定された列に対して入力されている日付が、正しく「日付」形式に変換さ
れるようになりました。
・ Double(8) の内部データ形式として設定されているワークシートデータの範囲が、過去のリ
リース同様、正しく扱えるようになりました。つまり符号を除き、その上限は 1 E 290 、下限
は 1 E‑290 です。
・ ワークシートのセルの編集において、セル内のカーソルのその位置に「貼り付け」すること
が可能になりました。
・ オプションダイアログボックスの数値フォーマットタブで数の区切りシンボルを「1.000,00」
に変更し、任意の Origin のツールをオープン、クローズし、再び区切りを「1,000.00」に設定
し直した場合、以前オープンしたツールが次からオープンする際空白になってしまうエラーが
修正されました。
2.2
曲線フィット
・ フィット機構の関数編集ダイアログボックスの関数 DoseResp において、"A" パラメータが
正しくラベル付けされて記述されました。
・ 薬理学 (pharmacology)カテゴリーの Biphasic 関数のフィットが収束するようになりまし
た。
2.3
FFT 等、解析機能
・ 「解析:複数の曲線の平均」を最初に選択した際、Average という名前のワークシートが新
規に作成され、その中のデータセットは Mean#ofCurvesCuv という形式で命名されます。また、
そのプロジェクト内で生成されたそれ以降の平均データセットは、全てこの Average ワークシ
ート内に追加されていきます。
・ FFT フィルターを使ったスムージングにおいて、リリース版では、全データポイント内で2
のべき乗個となる最大のポイントしか対象になっていませんでした。今回のパッチ版では、全
データセットに渡ってスムージングがなされるようになりました。
・ ウィンドウズ NT 4.0 において、FFT フィルターなど特定の解析機能の実行後に 2 度目のプ
ロジェクトの保存をすると異常終了を引き起こしていたバグが修正されました。
2.4
プロット
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・[日本語版特有] プロポーショナルフォントを使ったラベルが、オーバラップすることなく表
示されるようになりました。
・ データラベルの右揃えが正しく行われるようになりました。
・ 極線グラフに付けられる Y軸のタイトルが正しい位置に置かれるようになりました。
・ ベクトルプロットをウィンドウ (.OGG ファイル) として保存する際、方向及び大きさの情
報を失うことがなくなりました。
・ 3点グラフがアクティブな時、「編集:ページコピー」を選択しても異常終了しなくなりま
した。
・ 以前どおり、ボックスチャートのヒゲが第 5 および第 95 パーセンタイルの位置に置かれる
ようになりました。(5.0J のリリース版では第 10 および第 90 パーセンタイルに変わっていま
した。)
・ 名前が9文字を超えるようなワークシートウィンドウからのデータプロットが、「プロッ
ト:テンプレート」メニューコマンドあるいは 2Dグラフツールバー上の テンプレートボタ
ンによって行われた時でも、 Origin が異常終了しなくなりました。
・ レイヤーから全てのデータセットを削除し、2Dグラフ ツールバー上のボタンを押しても、
削除された最後のデータプロットがグラフウィンドウに再描画されるようなことがなくなりま
した。
2.5
3Dおよび等高線図
・ 等高線の作画速度が以前の 4.1 版と同等程度にまで回復しました。
2.6
インポート/エキスポート
・ ASCII ファイルをインポートする際に、「ファイルの種類」にワイルドカード *.* をドロ
ップダウンリストより選ぶと、履歴上最も最近に使われたディレクトリが使われます。
・ ウィンドウズのメタファイルをエキスポートする際、どのプリンタドライバーが指定されて
いるかによらず、正しいサイズでなされるようになりました。
2.7
印刷
・[日本語版特有] プロポーショナルフォントを使った文字が、オーバラップされることなく正
しくの印刷されるようになりました。
・ スライド用プリンターに対して、カラーバックグラウンド上の白書きが可能になりました。
・ 同一 Excel ワークブックの列からの、単一レイアウトページ上の複数グラフが、正常に印
刷されるようになりました。
2.8
LabTalk
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・ 文字の代入において、イコールサインの後ろのスペース、及び文字に後続するセミコロン
以前のスペースは共に無視されるようになりました。
・ 文字列の長さを計算するための %[%A] の結果において、文字に後続するスペースも対象に
なるようになりました。
・ データセットを直接的にインデックス付けする長い数式表現が正しく計算されるようになり
ました。
・ Getnumber のダイアログボックスにおいて、変数が初期化されていない場合に、欠損値が
表示されるようになりました。以前は内部的には欠損値として保存されていたにもかかわらず
ゼロが表示され、そのためその値をゼロに変更することができませんでした。
・ Getstring が実行された時に、ダイアログボックス内の文字列に変更が加えられなかった
場合でも、コマンドエラーを引き起こすことがなくなり、デフォルトの値が得られるようにな
りました。
・ Win ‑ca winName が異常終了しなくなりました。
・ Win ‑ti が複数回実行された時、以前に作られたものではなく、最も最近生成されたウィ
ンドウがアクティブになります。
・ コマンドがキューに入っているばあいでも、Run.section(,secname) によって特定のセクシ
ョンを含むファイルを指示できるようになりました。
・ 関数の引数として与えられる文字の長さの限界が 25 文字から 250 文字(ASCII 文字換算)
に増えました。例えば、以前のように 30 文字の引数が与えられても Origin が異常終了するこ
とがなくなりました。
・ ユーザ定義マクロに負数を引き渡すことが可能になりました。
・ データセットのある範囲内の値に対して線形回帰を行うための Lr ‑b と Lr ‑e が機能する
ようになりました。
・ Page.cntrlcolor による色の指定が、0からでなく、正しく1から行われるようになりま
した。
・ ツールオブジェクトが外部スクリプトからアップデートされると再描画されるようになりま
した。
・ Stat オブジェクトのメソッド stat.name() の利用において、CtrlBit が 1にセットされ
た時、たとえ既存のワークシート名の並び内に「ギャップ」が存在するような場合でも、メソ
ッドは当てはまるワークシート名を見つけ出すことができるようになりました。また、もし既
存のデータセット名と重なってしまうような時は、メソッド はその名前を返しません。
・ スクリプトの例の入った BATCH.OGS において、指定されたファイルの全てが正常に取り扱
われます。
2.9
Origin プロフェッショナル
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・ コントロール領域 (page.cntrlregion=1 によってアクティブとなる) に置かれた UIM ツー
ルが、(データリーダ等が使われた時)適切な表示となるよう、ページの正しい座標を指すよ
うになりました。
・ ODBC のデータからのグラフウィンドウにおいて、データがリフレッシュされても、最後の
ワークシート列の情報が失われなくなりました。
・ 列の ODBC インポートにおいて、長い文字ストリングによっても Origin の異常終了しなく
なりました。
2.10
その他
・ レイアウトページに現れるグラフウィンドウの名前が変更できるようになりました。
・ 次の条件下で プロジェクトを保存あるいは開ける際、Origin が異常終了することがなくな
りました:
・オペレーティングシステムがNT。
・システム管理者(Administrator) 以外としてログオンしている。
・特定マイクロソフト DLL の組み合わせが有効となっている。
・保存あるいは開けるためのダイアログボックスに MFC(Microsoft Foundation Class)形式が
利用されている。しかしながら、これらの条件でプロジェクトを保存あるいは開ける場合、OLE
の機能が損なわれます。この機能低下を防ぐには、システム管理者としてログオンするか、ス
クリプト @x=0 を実行してください。後者のスクリプ
トは Origin に対し、非 MFC 形式の保存あるいは開けるためのダイアログボックスの利用を指
示するものです。
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3.
アドオンモジュールに関して
3.1 ピークフィティングモジュール(PFM)に関する変更
修正された機能障害
・ ワークシートを破壊することなく、レポートウィンドウがアクティブなようにプロジェクト
を保存することができるようになりました。
・ 自由形とスプラインの基線を正しく求められるようになりました。
・ 線、立方体等の様な連続関数の基線上のポイントを削除できるようになりました。
・ Voigt 関数を問題なく修正して保存できるようになりました。
・ 並べ替えのされていないデータを微分することができるようになりました。
新しく備わった機能
・ 一つのプロジェクト中に複数のピークを持つフィットセッションを保存することができるよ
うになりました。
3.2
pCLAMP モジュールに関する変更
修正された機能障害
・ タグ時間は、間隔の値ではなく時間をレポートするようになりました。
・ 平均が選択されている場合でも AxoScope ファイルを正しくインポートできるようになりま
した。
・ 関連するワークシートが存在しない場合、Layer n ダイアログボックス中では、削除に関し
て依存しているデータセット(例えば、Y のデータセットと関連するエラーバーデータセット)
を含む複数のデータセットを選択できません。Layer n ダイアログボックス中のデータセット
を削除するには、一つずつ削除します。
・ ASCII にエクスポートした場合、複数行からなるラベルを正しく扱えるようになりました。
(ラベルが数回にわたりエクスポートされてしまうことはなくなりました。)
・ 旧形式のファイルを開くダイアログボックスによりコンピュータの起動に障害が発生するこ
とがなくなりました。この障害は、getfilename ‑m オプションを使用の際、又は
fdlog.multiopen()を system.explorer に 0 を設定して使用した際に発生していました。
・ 編集の為に UIM オブジェクトを開く際、ツールバーオプションのツールの特性が正しく読み
込まれるようになりました。つまり、UIM オブジェクトを保存する度に、手動でツールバーオ
プションのツールの特性をリセットする必要がなくなりました。
・ page.icons を使って、表示の状態を読み込むことができるようになりました。
・ 指定された作図領域からデータを持ち込んだ際、FFT フィルタはその結果を正しくシフトす
るようになりました。
・ For ループの大括弧中のスクリプトの量が多すぎる場合、スクリプトウィンドウ中に警告メ
ッセージが表示されます。
・ グラフ上に複数のレイヤが存在する場合の Origin の起動中にスクリプトで%C を正確に求め
られるようになりました。
・ db.rest()で、ODBC のプロパティ db.tabletype$をリセットすることはできません。
・ シンタックス Data1̲A=Data1̲A+Data1̲A[1];が正しく使用できるようになりました。
・ 新しく作成された UIM オブジェクトは、使用する前に「ボタンアップの起動」を手動で設定
する必要がなくなりました。
・ カスタムの Y 軸のリンクを正しく使用できるようになりました。
・ %C を設定できるようになりました。(実際の使用は避けた方がよいでしょう。)
・ file.wksblock(WksName,C1,C2,R1,R2)は、正確な返し値を求められるようになりました。
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・ マスターページからの項目で、クリップボードに印刷したりコピーしたりできるようになり
ました。
・ 列値の設定ダイアログボックスでワークシート中に選択された領域を理解できるようになり
ました。
・ フィットの結果に 20 個以上のデフォルトポイントを設定した場合でも、多項式フィットメ
ニューで全てのデータをフィットできるようになりました。
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