階段の規格について

階段の規格について
労働安全衛生コンサルタント
矢野
健三
労働安全衛生法に基づく、安全衛生管理基準や安全基準や衛生基準等が、過去の災害を
鑑みて災害防止の観点より基準が定められています。
消防法により、消火装置、例えば、消火栓と消火器の配置が規定されています。ガソリ
ンや軽油の保管数量も規定されています。
また、工業製品についての基準は、1949 年制定の工業標準化法により、日本規格協会に
より日本工業規格(JIS)が制定され、5 年ごとに見直しがおこなわれている。
本課題である、職場の安全衛生の確保に必要な階段の規格(基準)は、建築基準法にあ
ります。いろいろな基準を、いろいろな法律に渡ってしらなければ話にならないわけです。
では、建築基準法に関する階段の規格を、用途を一般的な事業者を想定して、整理して
みます。
(階段と踊場の幅は、一般に内法寸法で)
1
階段の1m以下の部分には手すりは設けなくてもよい(令 23 条 1 項・2 項)
2
4mごとに踊場を設ける
3
階段と踊場の幅は、75Cm 以上、踊場の踏幅は、120Cm 以上
4
階段の蹴上げは、22Cm 以下、階段の踏面は、21Cm 以上
5
手すりの高さ(段鼻の位置から)80∼85Cm(建築基準法に規定はない)
6
回り階段の場合、踏面は、踏面の狭いほうから 30Cm の場所の距離
7
高さが 50Cm 以下の手すりの突出部が 10Cm 以下の場合、手すりの突出部はないも
け
あ
げ
ふみづら
だん ばな
のとして階段の幅を算出する。
(令 23 条 3 項)
8
高さが 50Cm 以下の手すりの突出部が 10Cm を超える場合、手すりの先端部から
10Cm を引いた位置より階段の幅を算出する。
(令 23 条 3 項)
9
手すりの設置は、蹴上げが 15 ㎝以下・踏面が 30Cm 以上の階段では、幅が 3mをこ
えても手すりはいらない。
10 2 回以上にあるバルコニーなどの手すりの高さは、1.1m以上とする。
(令 126 条 1
項)
だん ばな
ふみづら
けあげ
け
こ
段鼻・踏面・蹴上げ・蹴込み(図解よくわかる建築基準法から)