北海道パレットリサイクルシステム連携体

北海道パレットリサイクルシステム連携体【北海道】
応募事業名:廃棄木製パレットの新製品創出スキーム
)
事業分野:環境/観光/その他(ビジネスモデル(業界、自社が廃材から製品を創出するシステム創り)
連携体団体【事業管理者名】
(構成員):【道興加茂(株)
】
(大東工業(株)
)
取組の背景
物流業界で毎年廃棄される木製パレットは北海道内でも30万枚をこえると
思われる。通常廃棄木製パレットは、バイオマス燃料等による焼却処理が
大部分とされるが、パレットを再利用し製品化(ガーデングハウス及びエ
クステリア製品・屋内外用ペットハウス等)して製造販売することにより
資源の有効活用と CO2 削減化により環境対策の対応が可能となる。
事業の概要
廃棄木製パレットの部材を再利用しガーデニングハウス、物置、ペット小
屋、庭のエクステリア関係及びイベント用キャビンの製品製造販売をする。
当初期待した成果(効果)
廃棄木製パレットの木材を再利用できずリサイクル不能と判断した板材に
関しては、当初燃料ペレット化による販売を検討しましたが、板材を集成
化するためのフィンガージョイント工法により、寸法制約問題が解消し、そ
の結果、リサイクル率が向上したことにより、これら端材の発生量が少な
くなり、加工中に生じる、端材に関しては、
「木のおもちゃ」等の製作用途
等としての利用を模索し最終的に発生する「釘付き材、おがくず」に関し
ては、熱源利用(冬季暖房)分に充当する事により、回収した木材を最終
的に発生する木ゴミ処理を外部委託することなく、連携体内で処理を完結
し「回収した木材を加工処理しても、ここから廃棄木材を出さない」と言
うリサイクル化より CO2 の削減、環境に易しい事業スキームとして事業化
の可能性を探っています。
所在地、地図、URL、問い合わせ先
事業期間中の具体的な取組と結果
本年度は販売商品の試作期間としてイベントの開催参加回数3回以上と予
定し、2回の開催に参加しました。環境広場さっぽろ2012(7/27-7/29)
、そ
して北洋銀行の物つくりフエア2012(8/7)に参加して何点かの製品、エク
ステリア製品・屋内外用ペットハウス・植木鉢・イベント用セフティコー
ンを出展し顧客の評価を確認しました。
特に環境広場さっぽろ2012(7/27-7/29アクセス札幌会場)の3日間では
イベント用セフティコーンの会場でのデモ使用、夏休みの自由研究を睨ん
での木の鉢を作ろうという体験教室を開催し、製材加工中に生じる端材に
関しては、
「木のおもちゃ」として子供に配付し好評を得ました。現在はイ
ベントに参加した製品の市場調査評価を確認し、商品(セフティコーン等)
の製品のデザイン性・強度、耐久性・安全性の確認をしています。
当連携体は建設業同士の連携体であるため、パレット廃材からの製品と
して工事看板の外枠及びセフティコーン・バリケード等の販売を睨み、ま
ずは自社の現場において実際に実験使用し、発注者からのイメージアップ
のPR効果を模索しています。
現在工事現場などで使用される工事看板、セフティコーン等の安全施設
などリサイクルされたパレット廃材で使用すると一現場では CO2 の削減は
わずかですが日本全国であれば大きな数字となる可能性があります。
苦労したところ
当初製品を大量生産し事業化することを考慮すると、どうしても工作機
械が必要となりパレットの解体機や木片を接続させるフィンガージョイン
ト等の工作機械を当初外注調達する予定でしたが、その様な工作機械がな
く個別外注をすると高額になるため、予算、事業期間を考慮すると中古の
木材加工用工作機械の取得を目指しすぐに取得の検討をしたがなかなかな
く、本年6月に中古機械を取得し自社内で機械の改良を加え機械稼動し検証
のこれらをおこなったことでした。
今後の課題
ガーデングハウス及びエクステリア製品・屋内外用ペットハウス等の販売
の重要ポイントは、販売価格の低コスト化・強度・デザイン性・耐久性・
環境に対する優しさが求められます。
○パレットからの部材製造は工程の短縮をめざし大量生産するための低コ
スト化、そしてフィンガージョイント工法で寸法制約問題が解消すること
により材料としての使いやすさ、強度確保を保つため効率の良い工作機械
の開発が必要となります。
○リサイクル製品というハンデをプラスに転化するための商品の開発と市
場の開発。
○高級木材(ウオルナット、カリン、チーク材など)を抽出した派生商品
の開発研究。
今後の事業展開
○建設業、物流業のイメージアップ
建設業イメージアップのPR効果は
「事業期間中の具体的取組」で記し
てますが、物流業界では廃棄物を排
出する輸送会社に廃棄パレットから
作製した守衛キャビン他を納入し環
境対策企業としてイメージアップ効
果を計る。
○環境イベントに役立てる製品の開
発。
○現在販売されている製品
(例-ガー
デニング収納ハウス、物置、犬小
屋、野鳥かご)に対し価格の優位性
があるかデザイン性も価格同様重要
と考え、日曜大工ユーザー、子供向
けに自分で組立てる半完成品も市場
とします。