クロアチア大使館 - Goldman Sachs

新成長国を訪ねて ~大使館訪問シリーズ~
第
4回
第4回
ご参考資料
2005.12
クロアチア大使館
はじめに
2005年の締めくくりとして、今回はクロアチア大使館を訪れました。2006年FIFA(サッカー)ワールドカップで日本はクロアチア
と対戦することとなり、注目度が高まっています。クロアチアは「地上の楽園」と呼ばれるほど国土の美しい国です。その美しさ
に惹かれ、年間約900万人の旅行者が人口約450万人の国に訪れており、観光は国の重要な産業の一つとして捉えられてい
ます。2007年のEU加盟を最大の外交目標としており、積極的に国際社会との協調を図っています。
クロアチア共和国
クロアチア大使館は東京・広尾の
住 宅街の一角に佇んでいます。
ワールドカップで日本がクロアチア
と対戦することが決定してから、大
使館への訪問者数は急増している
とのことでした。
ジェニー・オスタリッチ・ヴニャクさん
今回訪れた駐日クロアチア大使館
首都
GDP
経済成長率
通貨
面積
人口
言語
国の花
:
:
:
:
:
:
:
:
ザグレブ
343.1億米ドル(2004年)
3.8%(2004年)
クーナ
5万6542平方キロ(九州の約1.5倍)
444万人
公用語はクロアチア語、一部セルビア語等
ヴェルビド・デジュニア
(出所:外務省)
今回お話を伺ったのは、クロアチア共和国大使館の二等書記官のジェニー・オスタリッチ・ヴニャクさん
(写真左)です。ジェニーさんは、クロアチア以外にもオーストラリアや日本、マルタ共和国など様々な国に
住んだ経験をお持ちで、グローバルに活躍されている方です。クロアチア人気質とも言える性格の大変明
るい方で、笑いの絶えないインタビューでした。
高い経済成長の背景①:輸出拡大の恩恵
「養殖マグロの輸出」
では、さっそくインタビュー開始です!
EU加盟に向け、近年躍進を続けるクロアチア
クロアチアは1991年6月、旧ユーゴスラビアから独立しました。
その過程でセルビアとの紛争を経験し、国として不安定な印象が今で
もあるかもしれません。しかし2000年より新政府を樹立し、クロアチア
の政治的リスクは近年低下しつつあります。また、EU加盟と言う国家
的目標を掲げ、クロアチアは現在目覚しい変化と成長を遂げていま
す。2003年3月にはEU加盟を正式に申請し、今年から加盟交渉を開
始しました。現時点では2007年にEU加盟を予定しています。
クロアチアの対日輸出は近年
増加傾向にあり、その大半は
養殖マグロに代表される魚介
類の輸出が占めています。地中海では本マグロの養
殖が盛んに行われており、この地域からのマグロの
対日輸出はクロアチアがスペインに続き2位です。
(百万ドル)
主に輸出の拡大そして観光セクターの急成長により、クロアチア経済
は2000年以降急伸しています。あまり知られていませんが、クロアチ
アではマグロの養殖業が盛んです。クロアチアは1997年に本マグロの
養殖業をはじめ、今では国内10箇所に養殖場を操業しています。養
殖されたマグロの大半を日本に輸出しています。専門家のお話による
と、今まで日本の市場には、質は良いが値の張る本マグロ、もしくは
値段は安いが質の悪いマグロの大きく2種類しか存在していませんで
したが、地中海でのマグロ養殖業が発達したことにより、良質で比較
的安価の本マグロが出回りはじめ、日本人の食生活をより豊かにして
います。クロアチアの対日貿易は日本の大幅な輸入超過となっており、
その大半をマグロをはじめとする魚介類が占めています。
対日輸出金額(2001年~2004年)
80
56
64
対日輸出品目割合(2004年)
65
60
40
繊維製品 9%
28
魚介類
85%
20
木材 1%
その他 5%
0
2001
2002
2003
2004
(出所:ジェトロ]
本資料は証券取引法に基づく開示書類ではありません。本資料は新成長国に関する情報提供を目的としてゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社が作成した資料であり、有価証券の取得の勧誘を目的
とするものではありません。本ファンドの取得を希望される方は、「投資信託説明書(目論見書)」をお渡ししますので、必ずその内容をご確認下さい。本資料に記載された市場の見通し等は、本レポート作成時点での
弊社の見解であり、将来の動向や結果を保証するものではありません。また、将来予告無しに変更する場合もあります。本資料でご紹介する国は、必ずしも本ファンドが投資している国ではありません。
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ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント株式会社
高い経済成長の背景②:観光産業に期待
クロアチアの観光産業はとても好調です。2005年度は人口の倍にあ
たる約940万人がクロアチアを訪れました。旅行客の多くは、ドイツや
イタリア等の西ヨーロッパ諸国の人々ですが、日本からの旅行者も多
く、2005年度は9月末時点で2万2千人の日本人旅行者が訪れました。
クロアチアは8つの国立公
園、5つの国定自然保護区、
そして5つの世界遺産を誇
り、観光スポットは国の至る
場所に存在しています。
もっとも有名なスポットはア
ドリア海岸に位置する都市
ドゥブロヴニク(写真右)で
しょう。世界遺産として登録
発明家の多いクロアチア
ネクタイはクロアチア人が発明したことをご存知でしたか?ネクタイを
身につける習慣はもともとクロアチア特有のものです。また、日常生活
に欠かせない電気やボールペン等も、クロアチア系の人物による発明
です。また有名な航海者で中国の発見者であるマルコ・ポーロもクロ
アチア生まれです。
クロアチア系の人物が発明したもの
電気
Nikola Teslaがエジソンと共同で発明したと言
われている。
ボールペン
80年以上前にクロアチアの首都・ザグレブ出身
のSlavolijub Penkalaと言う人物がボールペンを
発明した。
ネクタイ
フランス王ルイ14世の警護にあたったクロアチ
アの軽騎兵が、布を首に巻き付けたことがネク
タイ起源といわれている。
指紋
クロアチア生まれのJuan Vucetichが指紋を採
取する技術を発明。
されており、宮崎駿のアニメ、「魔女の宅急便」や「紅の豚」に描かれて
いる町並みのモデルになったことでも知られています。
クロアチアの人気スポーツについて
教えてください。
クロアチアの人気スポーツはサッカーです。先のフランスワールドカッ
プで日本代表と対決し、99年にはカズ(三浦和良)がクロアチア・ザグ
レブというチームに移籍したこともあって、日本人の中にも「クロアチア
といえばサッカー」という人が増えています。 クロアチアではサッカー
のことを「ノゴメット」といいます。その歴史は古く、旧ユーゴスラビア諸
国 のなかでも最初にサッカー連盟が結成されたのがクロアチアでした。
その他、テニス、スキー、ハンドボールなどのスポーツも盛んで、世界
的にも有名なチームや選手を輩出しています。例えば、テニスでは
2001年ウィンブルドン選手権で優勝した
ゴラン・イワニセビッチが有名です。そし
て2002年のオリンピックにおいて若干20
歳で4つのメダルを手にしたアルペンス
キーのヤニツァ・コステリッチ(写真右)も
有名です。クロアチア人の努力家で負け
ず嫌いな気質が、人口約450万人から数多くの一流選手を生み出
しているのかもしれません。
では、最後に日本の皆様に向けてメッセージを
お願いします。
クロアチアの気候は温暖で非常に過ごしやすく、その影響もあってク
ロアチア人は一般的にプラス思考でオープン・マインドな国民性を持
ち合わせています。また、勤勉であるという点では日本人と似ており、
お互いを理解し合うことができるのではないかと思います。クロアチア
は「地上の楽園」と呼ばれ、国土の美しい国です。ぜひ一度お越しく
ださい。
当日のインタビューの風景
インタビューを終えて:
今回は2006年サッカーワールドカップで
日本と対戦するクロアチアの在日大使館
を訪問しました。EU加盟に向け更なる発
展が期待できるようなパワーを感じました。
(このインタビューは2005年12月20日に取材したものです。)
クロアチア大使館で仕入れたちょっと良い話
今回は東京都内唯一のクロアチア料理店、「ドブロ」(中央区・
京橋)に伺いました。お店は2002年に開店したばかりで、オー
ナーの川崎さんによると、「クロアチア料理」と一言で総称でき
るものはなく、イタリア、ハンガリー、東方諸国など様々な食文
化が交り形成されたとのことです。また地方により料理は異な
り、50種類以上の郷土料理が存在するとのこと。ドブロで頂い
たお料理はアドリア海岸沿いの地中海料理。イタリア料理のよ
うにあまり食材に手を加えず、素材そのものの風味を楽しめる、
日本人好みの味付けでした。また、クロアチアワインは近年
ファンを増やしているとのことでした。独特の風味があり、一度
飲むとリピーターになる方が多いとか。ご来店の際にはぜひ
お試し下さい。
野菜のクリームリゾット
魚介のブーザラ
ドブロ : 03-5250-2055 www.dobro.co.jp
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