次の問題A、問題B、問題Cの中から1つを選び、解答用紙に答えなさい

次の問題A、問題B、問題Cの中から1つを選び、解答用紙に答えなさい。
各問題とも設問1~設問4の設問があるので、解答にあたっては、設問番号(設問1~設問4)
を記し、設問ごとに対応させて解答しなさい。
【問題A】
裏地付きブルゾンを購入し、着用と家庭洗濯を数回繰り返したところ、右脇部の縫い合わせ
部分が約 5 ㎝ほど破損しているのに気づいた。破損部分をよく見ると縫い糸は切断せずに残っ
ていた。さらに、その周辺部分の生地の表側に糸が何カ所もループ状に出ていることにも気づ
いた。消費者は、これらの現象に不満を感じ、消費生活センターに苦情を申し出た。
組成表示ならびに取扱い絵表示は次の通りであった。なお、表地はフィラメント糸使いの織
物であった。
<組成表示>
表地
ポリエステル 100%
裏地
ポリエステル 100%
<取扱い絵表示>
この事例について、次の設問に答えなさい。
なお、原因究明のための試験には、苦情品と同一ロットの新品が使用できるものとする。
設問1.この事例の原因を究明するために、(1)苦情品について観察すべき事項を2つ、(2)消
費者から聞き取るべき事項を2つ、(3)アパレルメーカーに対して調査すべき事項を2つ、
それぞれ目的ないし理由を添えて具体的に述べなさい。
設問2.この事例の2つの苦情状況について、(1)考えられる具体的な現象をそれぞれ1つずつ
述べ、(2)また、それぞれの現象に対して消費者の取扱い(着用、洗濯)の立場から考えら
れる原因を1つずつ、具体的に述べなさい。
設問3.この事例について、上記設問2であげた原因をどのような試験方法で確認するか、
(1)縫い合わせ部分が破損している現象に対して1つ、(2)生地面に糸がループ状に出て
いる現象に対して1つあげ、その内容をそれぞれ簡潔に述べなさい。
設問4.この事例の再発を防止するために、アパレルメーカーとしての対策を、(1)企画・素材
面から2つ、(2)加工・縫製面から2つ、それぞれ具体的に述べなさい
【問題B】
青色のメンズ用ドレスシャツを購入し、着用と商業クリーニングを数回繰り返したところ、
首まわりが小さくなり、衿とカフスの外側の色がうすくなっていることに気がついたので、消
費者はこれらの現象に不満を感じ、消費生活センターに苦情を申し出た。なお、首まわりにつ
いては、前回のクリーニング後に少し気になってはいたが、色の変化については、今回のクリ
ーニングに出すまではあまり気にならなかったという。
組成表示ならびに取扱い絵表示は次の通りであり、衿とカフスの芯地は接着芯地(トップ
ヒューズ芯)が使用されている。
<組成表示>
ポリエステル 65%
綿
35%
<取扱い絵表示>
この事例について、次の設問に答えなさい。
なお、原因究明のための試験には、苦情品と同一ロットの新品が使用できるものとする。
設問1.この事例の原因を究明するために、(1)苦情品について観察すべき事項を2つ、(2)消
費者から聞き取るべき事項を2つ、(3)クリーニング業者に対して調査すべき事項を2つ、
それぞれ目的ないし理由を添えて具体的に述べなさい。
設問2.この事例について、(1)「首まわりが小さくなってしまったこと、および色がうすくな
ってしまったこと」からどのような現象が発生しているか、それぞれ1つずつ述べなさ
い。(2)また、それぞれの現象に対して発生する原因を1つずつあげ、具体的に述べなさ
い。
設問3.この事例について、(1)首まわりが小さくなってしまったのは、どのような製品内容や
条件で発生しやすいか2つ述べ、(2)また、色がうすくなってしまった原因を確認するた
めの試験方法を1つあげ、その内容を簡潔に述べなさい。
設問4.この事例の再発を防止するために、(1)アパレルメーカーの対策(企画・生産)を2つ、
(2)クリーニング業者が注意すべき事項を2つ、それぞれ具体的に述べなさい。
【問題C】
白地に黒色のストライプ柄のワンピースを着用し、美容院に行きパーマをかけた。帰宅途中、雨
にじ
に濡れたので自宅に帰りハンガーに吊しておいたところ、ストライプ柄の黒色が白地に滲んでいる
のに気がついた。そのため商業クリーニングに出したが、滲みはそのままで、さらに黒色ストライ
プ柄が、首まわりの後ろ側を中心に部分的にピンクがかった色に変わっていた。
そこで消費者は、これらの現象に不満を感じ、消費生活センターに苦情を申し出た。
なお、このワンピースは昨年購入したもので、1年間クローゼットに保管し、今年初めて着たと
いう。
また、苦情品を消費生活センターが調査したところ、使用染料は反応染料であった。
組成表示ならびに取扱い絵表示は次の通りであった。
<組成表示>
綿
100%
<取扱い絵表示>
この事例について次の設問に答えなさい。
なお、原因究明のための試験には、苦情品と同一ロットの新品が使用できるものとする。
設問1.この事例の原因を究明するために、(1)苦情品について観察すべき事項を2つ、(2)消費者
から聞き取るべき事項を2つ、(3)クリーニング業者に対して調査すべき事項を2つ、それぞ
れ目的ないし理由を添えて具体的に述べなさい。
設問2.この事例について、(1)雨に濡れてストライプ柄の黒色が白地に滲んだ現象、(2)首まわり
後側の黒色が部分的にピンクがかった色に変わった現象は、どのような要因で発生したか、
それぞれ2つずつ具体的に述べなさい。
設問3.この事例について、(1)雨に濡れてストライプ柄の黒色が白地に滲んだ原因を確認するため
の試験方法を2つあげ、(2)黒色がピンクがかった色に変わった現象は、どのような素材、染
料、条件下で発生しやすいのか2つあげ、その内容を簡潔に述べなさい。
設問4.この事例の再発を防止するために、ストライプ柄の黒色が白地に滲んだ現象およびピンク
がかった色に変わった現象に対して、(1)アパレルメーカーの対策(企画・素材・加工)を
それぞれ1つずつ、
(2)消費者としての対策をそれぞれ1つずつ理由を添えて具体的に述べな
さい。