国際交流新聞6

2016年3月9日(水)
第6号
国際交流新聞
富士通オーストラリア訪問
授業2日目。生徒たちは、登校にも慣れてきた様子である。今日は、午前中はジェ
スチャーを使ったゲーム形式で英語の勉強、午後は富士通オーストラリアで研修を行
った。
富士通オーストラリアへは、SELC のボンダイ校から電車で移動。駐在員代表の内
田様の講話を聞いた。富士通グループや富士通オーストラリアの業務内容について説
明があり、内田様自身がどうして富士通で働くことにしたのか、についての話も伺う
ことができた。
その後、1年間の予定で駐在している日本人の若手社員2人の方から、その方たち
の行っている業務内容や、海外で働くことになった経緯、どうすれば
外国で働くことができるのか、英語のマスター法などについての話を
伺った。質疑応答では、生徒たちから途切れることなく質問が出てい
て、予定した時間では収まりきらないくらいだった。
研修終了後、生徒たちは、「もともと、外国で働きたかったが、ま
すます働きたくなった」「英語の力や積極的にコミュニケーションを
取る必要性がよく分かった」「貴重な話が聞けて、この研修に参加し
て良かった」
などと話していた。
外国で実際に働いている方から直接話を聞き、質問ができるという
大変貴重で、刺激的な研修であった。
先生方の海外旅行記 實岡悦子先生 リレー連載!
チュニジア、ってどこにある国かわかりますか?なんと私は世界ふしぎ発見に
応募して当選してチュニジア旅行に行ったことがあるんです。板東英二さんのパ
ーフェクト賞で。もう十数年前のことになりますが。
チュニジアは北アフリカにある、地中海に面した小さな国です。イタリアの長
靴の先のシチリア島の地中海を越えたそのまた先のあたり。宗教はイスラム教、
民族は 98%がアラブ系、公用語はアラビア語とフランス語。世界史の古代のとこ
ろで勉強する、カルタゴがあったところです。ハンニバル将軍とかポエニ戦争と
かのところですね。カルタゴの遺跡やローマ時代の遺跡もたくさんありました。 ベルベル人のおばあさん サハラ砂漠でラクダに
チュニジアは「モザイクの国・チュニジア」とよく形容されます。実際にモザイクの装飾も
美しいのですが、北部は小麦畑やオリーブ畑が広がり、南部は塩湖やサハラ砂漠、地中海のビ
ーチリゾート、円形闘技場などの古代の遺跡、白とチュニジアンブルーの街並みが美しいシデ
ィブサイド、竪穴式住居に暮らすベルベル人の町マトマタ、14 世紀から姿を変えていない迷路
のような市場のチュニス旧市街のメディナ、聖地ケルアンのモスクなど、イスラムとヨーロッ
パとアフリカが混ざり合ったような、いろいろな表情がちりばめられた国、という意味でそう
呼ばれます。世界遺産や観光の見どころがたくさんあるとても魅力的な国です。
ヨーロッパからの観光客はたくさんいたのですが、日本人や東洋人は珍しいようで、街を歩
いていると物珍しげにじろじろと見られて視線が痛かったです。女の人や子どもたちまで私た
ちのことを振り返って見ていて、いろんな人から「サリュー」
「チャイナ、ハロー」
「コンニチ
ローマ時代の遺跡
ワ」
「ジャポネーズ?」などいろいろ声をかけられました。衝撃だったのはいきなり通りすがりに耳元で “I’ll spend
the rest of my life loving you.”と囁いてきた男の人!!いきなりだったので最初何を言われたのか理解できなくて、
通り過ぎてしばらくたってから意味がわかって、あはは、ウソだろ、と思わず笑ってしまいました。チュニジアの
人たちはオープンな感じでした。
チュニジアは観光立国でイスラムの戒律も緩い国なので、イスラム圏の中では比較的旅行のし
やすい国でした。当時は。
「ジャスミン革命」と呼ばれる民主化運動が 2010~11 年にかけてチュ
ニジアで起こり、それはアラブ世界全体に波及、大規模な反政府デモや騒乱、政権の打倒がアラブ
各国で起こります。しかしその「アラブの春」
(アラブの民主化)は、うまく民主化に成功した国
は少なく、シリアでは泥沼の内戦状態になり、ISIL の台頭など、現在地
域情勢は深刻な事態に陥っています。2015 年 3 月に起こったバルドー博
物館での銃乱射事件では日本人の犠牲者も出ており、今ではもうなかな
か気軽に旅行に行けるところではなくなってしまいました。
シディブサイドの町並み
生きているうちにもう一度、サハラの大地をこの足で踏みしめたいです。
そのためにも早く情勢が安定し、平和があの地に訪れることを願っています。
スターウォーズの撮影地
HR 掲示
次回は谷岡先生(第二弾)です。
高蔵寺高校公式 HP では、研修中も国際交流新聞を更新予定です。