使用上の注意

BZ-BZJ001-201609
使用上の注意
1.実装上及び取り扱い上のお願い
(1) 圧電ブザー・サウンダのケース側面,表面が他の部品と接触しない様に取付けて下さい。
圧電ブザー・サウンダのケース側面,表面に他の部品が接触すると、異常音や動作不安定の原因となります。
(2) 圧電ブザー・サウンダのケース表面の放音孔に遮蔽物を近づけないで下さい。
圧電ブザー・サウンダのケース表面の放音孔と遮蔽物の距離が近いと異常発振や不鳴りの原因となります。
ケース表面の放音孔から遮蔽物を 10mm 以上離して取付けて下さい。又、ケースの放音孔をテープ等で塞いでも同様の症状 が発生
する事がありますので、放音孔を塞がないで下さい。
(3) 圧電ブザー・サウンダの音圧は、必ずセットに取付けた上で確認して下さい。 圧電ブザー・サウンダの音圧は、取付け部分や周囲の音
響インピーダンスにより影響を受け異常発振や不鳴りの原因となります。必ずセットに取付け確認の上、御使用下さい。
(4) 圧電ブザー・サウンダをネジ固定する場合は規定の締め付けトルク範囲内で固定して下さい。 圧電ブザー・サウンダをネジ固定した
時、ケースが変形していると異常発振や不鳴りの原因となりますので、なべ小ネジとワッ シャーにて規定の締め付けトルク範囲内で固
定して下さい。
(5) リード線を切断される場合は断線に注意して下さい。
リード線を切断して使用される場合、被覆内部の導体を傷つけると断線することがあります。この場合、不鳴りの原因となります。線径
に合った治工具(ストリッパー等)を使用して作業して下さい。
(6) ピン端子に外力を加えないで下さい。
ピン端子を半田付けしない状態で折り曲げやカット等を行なうとストレス等により内部の導通が取れなくなり、不鳴りになる場合 があり
ます。必ず半田付け固定を行なった後に作業をして下さい。
(7) 極性方向を間違えないで下さい。
極性方向を間違えて結線し電圧を加えた場合、圧電ブザーの内部回路が破損して機能を果たさなくなることがありますので、 極性方
向には御注意下さい。
(8) 定格電圧でのご使用を推奨します。
温度・湿度、取り付け方法、鳴動パターンなどの使用環境によって、使用可能な電圧範囲はかわります。ご使用条件での確認をお願い
します。
(9) 圧電サウンダに直流電圧を加えないで下さい。
圧電サウンダ(圧電振動板)に直流電圧を加えると、銀マイグレーションが発生し絶縁抵抗が低下して機能を果たさなくなる事 がありま
す。
(10) 圧電ブザーの電源は低インピーダンス(100Ω以下)の電源を使用して下さい。
低インピーダンスの電源を使用しないと圧電ブザーが異常発振や不鳴りを起こす原因となる事があります。
(11) 圧電ブザーと電源との間に直列に抵抗を入れて使用しないで下さい。
圧電ブザーが異常発振や不鳴りを起こす原因となる事があります。音圧調整等の為、どうしても抵抗(3kΩ Max.)が必要な場合は、圧
電ブザーと並列にコンデンサ(1μF程度)を入れて下さい。(図1参照)
(12) 腐食性ガス(H2S等)雰囲気中では使用しないで下さい。
部品や圧電振動板が腐食し正常に動作しなくなる事があります。
(13) 溶剤・溶剤蒸気が侵入するような洗浄は行なわないで下さい。
溶剤・溶剤蒸気が侵入するような洗浄を行なうとケース内に溜まった溶剤で、劣化や故障の原因となります。
(14) 落とさないで下さい。
機械的ショックが加えられた圧電サウンダ(圧電振動板)は、圧電素子内に高電圧が蓄積され、手で触るとショックを受ける場合があり
ます。又、そのまま回路に接続するとトランジスタ等の電子部品を破損する事がある為、予め圧電サウンダの電極間 をショートし、放電
させた後に接続して下さい。又、使用の際には音圧,音質,外観を確認して下さい。
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(15) 下記に挙げる場所での使用は製品の劣化や故障の原因となりますので保護等の配慮をお願いします。
①塵埃の多い場所
②高温の場所や結露する場所
③直射日光の当たる場所
④水漏れや浸水の恐れのある場所
⑤湿気の多い場所
⑥溶剤や溶剤蒸気が侵入する恐れのある場所
(16) 屋外で使用される場合は防水等の配慮をお願いします。 屋外で使用される場合は
、内部に水等が入り正常に動作しなくなる事があります。
(17) 圧電振動板及び圧電ブザー・サウンダは、フロー半田、リフロー半田には対応しておりません。後付け部品として手半田実装し
て下さい。圧電振動板に半田付け(鉛フリー)する際は、銀入り(4%)半田を使用し320±10℃ 3秒以内(累計)で半田付けして
下さい。銀入り半田を使用しないと銀食われによって特性が劣化する場合があります。圧電ブザー・サウンダを半田付け(鉛フリ
ー)する際は、リードピン端子タイプの製品は350±10℃ 3秒以内(累計)、リード線端子タイプの製品は350±10℃ 5秒以内
(累計)で行なって下さい。
(18) 外部からの機械的ショックによる圧電サウンダの逆電圧に対し、ツェナーダイオードやバリスタを並列に結線することで LSI の保
護が出来ます。(図 2 参照)
2.保管上のお願い
下記に挙げる場所での保管は製品の劣化や故障の原因になりますので保管しないで下さい。
①塵埃の多い場所
②高温の場所や結露する場所
③直射日光の当たる場所
④水漏れや浸水の恐れのある場所
⑤湿気の多い場所
⑥溶剤や溶剤蒸気が侵入する恐れのある場所
⑦腐食性ガス(H2S等)が発生する恐れのある場所
3.そ の 他
①本製品の改造・分解・修理は性能及び安全性維持の為、行なわないで下さい。
②本製品は RoHS 対象外とされる鉛(圧電セラミックスの主成分、黄銅中の不純物及び銀電極中のガラスに含有)を含有していま
すので、廃棄の際には、産業廃棄物として取り扱って下さい。
③製品別の詳細については、カタログ・技術資料を確認してください。 そのカタログ・技術資料の内容は、改良その他の為予告無く
変更する場合がございますので、あらかじめご了承下さい。 又、このカタログに記載する電気的特性は、定格測定条件のもと
定格電圧を入力した際の保証値であり、動作電圧範囲及び 動作温度範囲内での保証値ではありません。
④圧電振動板は薄物であり、セラミックが破損し易い為、注意して取り扱って下さい。
尚、本書に記載された注意事項を遵守しなかったために発生した不具合につきましては保証の対象外となりますので、ご了承願い
ます。
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■概要
FDK の圧電ブザーは圧電素子と金属板を貼り合わせた
振動板のたわみ振動を発音源としたもので、消費電力
が非常に小さく、無接点構造で電磁ノイズやスパークの
発生がないため安全性も高く、しかも小形軽量でプリン
ト基板に少ないスペースで実装できる等の特徴を持って
■特長
■高性能圧電素子を使っているため高音圧、広音域のニーズに対応できます。
■圧電セラミックス素材から圧電ブザー完成品まで一貫生産のため高品質です。
■澄みきった電子音です。
■耐環境性が良好です。
■豊富な製品群を取揃えています。
います。このため入力確認・警報用等の分野に、また音
声合成 IC 接続により、スピーカ的用途へも需要は大きく
拡がっています。FDK では長年にわたって積み上げて
きた独自の圧電セラミックス材料開発技術と薄膜化を中
心とするプロセス技術を応用した高性能の圧電素子を
使用し、高度な音響技術を組み合わせ、高音圧、広音
域等のさまざまなニーズに応えるべく圧電振動板、圧電
サウンダおよび、圧電ブザーの製品群を各種豊富に取
り揃えています。
■用途
●家電製品: 冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、扇風機、VTR、エアコン、ミシン
●クロック・玩具: デジタル時計、目覚時計、電卓、ゲーム機、グリーティングカード
●OA 機器: 複写機、タイプライタ、キャッシュレジスタ、パソコン、ファクシミリ
●自動車機器: バックブザー、ライト・オイル・バッテリー・シートベルト確認、
キーレスエントリー
●防災機器: 火災報知器、盗難警報器、ガス漏れ警報器
●その他エレクトロニクス機器自動販売機、各種自動制御機器、電話、カメラ
■圧電ブザー製品の種類と構造
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■圧電ブザーの使用方法
圧電振動板は、厚み方向に分極された圧電セラミックス薄板(圧電素子)
と薄い金属(または樹脂)板を貼り合わせた簡単な構造です。 圧電素子
には、分極方向と同一方向の電圧を印加すると縮み、逆方向 電圧を
印加すると伸びる性質があります。圧電素子の伸縮変化が金属 板に
伝わると固定された金属板がたわみ現象を起こし、音波を発生しま す。
●圧電振動板の発音方法
圧電振動板の発音方法は、他励振方法と自励振方法があります。
●圧電振動板の支持方法
圧電振動板は、十分な音圧が得られないため、そのままでは実用的ではな
く、共鳴器を設けたケースに圧電振動板を支持固定します。 支持の方法と
して、節円支持と周辺支持の 2 種類があります。支持部の固 定はシリコン
等のフレキシブルなものが適しています。
●共鳴器の設計
圧電振動板は、節円支持および周辺支持しただけでは、あまり大きな
音は得られません。大きな音圧を得るには、圧電振動板と空気中のイ
ンピーダンスを整合させる必要があり、共鳴器(図 4 キャビティ:V)
がその整合の役目をします。共鳴器の設計は次式によって設計できま
す。(図 4 参照)
f cav:キャビティの共鳴周波数(Hz)
c:音速(331+0.6T)×103(mm/sec)
T:温度
a:放音孔の半径(mm)
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d:支持円環の半径(mm)
h:キャビティの高さ(mm)
t:放音孔の肉厚(mm)
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●昇圧コイルについて
■圧電ブザーの測定方法
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●距離による音圧の換算法
カタログに記載されている音圧の数値は、各々測定距離が異なっ
ています。各製品の音圧を比較する場合は、下記の関係式を利
用すれば換算することができます。
B=A+20log(La/Lb) A:測
定距離 La での音圧値 B:
測定距離 Lb での音圧値
また図 3 を利用すれば、距離変化量に対する音圧変化量を読み
とることができます。 さらに、下表では、簡易的に音圧変化量を知
ることができます。
■標準信頼性試験条件
●高温放置
上限の動作温度(t2)中に 240 時間放置します。
●低温放置
下限の動作温度(t1)中に 240 時間放置します。
●高温高湿放置
60℃、90~95%RH 中に 240 時間放置します。
●温度サイクル
t1、t2 各 1 時間を 1 サイクルとし 24 サイクル繰返します。
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●振動周波数
10~55~10Hz、振幅 1.5mm、掃引 1 分間で 3 方向各 2 時間振
動させます。
●衝撃
重力 100G 連続 6msec で 3 方向各 3 回落下させます。
以上の条件でそれぞれ試験後常温に 2 時間以上放置し、標準
試験条件で発振周波数、消費電流および音圧の変化量は初期
値の±10%でなければいけません。