印刷屋のたわごと

印刷屋のたわごと
印刷の事を知ることで売上げアップ
日本グラフィックサービス工業会岩手県支部理事
有限会社 内外企画印刷
代表取締役 高 橋 雅 光
印刷の種類
印刷は何一つ同じものがない、お客様のオーダーメイドです。
印刷には様々な方法があります。
その時の状況によって使い分けするのが良いでしょう。
このことを良く知っておくとマイナスの効果に及んでしまう事はないでしょう。
【孔版印刷】
【オフセット印刷】
【オンデマンド印刷】
【コピー・プリンタ出力】
オフセット印刷って何?
大部数であればフィルム製版
小部数の場合はダイレクト製版
印刷物が発注して納品されるまでの工程
印刷物が発注して納品されるまでの工程は、おおまかに分け
て営業・企画・デザイン画像処理・製版出力・印刷・加工製本・
納品の7分野に分けられます。
●発注者との打ち合わせ
●当社内打ち合わせ
●デザイン・レイアウト
●校正作業
●製版・色校正(カラーの場合)
●刷版・印刷
●加工・製本
●完成(納品)
沢山刷れば刷るほど安く綺麗に印刷
印刷積算方法−一般的なデジタル製版-オフセット印刷工程
制作準備
□コピーライト
□撮影
□イラスト制作
フィルム出力
□フィルム出力
□色校正
データ作成
□図形(ロゴ・地図)データ作成
□スキャニング
□画像処理
□文字入力
□レイアウト
□プリントアウト校正・データ修正
印刷費
□刷版
□印刷基本料
□印刷変動費
□用紙
□製本・後加工
□運送料
営業費
□人件費
□間接費等
アナログ(紙版)入稿について
アナログ原稿(紙版)で作る場合の注意点です。以下のポイントをチェックして
下さい。
1 トンボ(トリムマーク)を付ける
2 ノンブル(ページ)について
3 原稿を作成する筆記用具
4 原稿に使用する用紙
5 原稿に網掛けのない写真、画像、グラデーションのある物
6 切り貼りがある場合
トンボ・ノンブルについて
1.トンボ(トリムマーク)
裁ち切りのある原稿には断裁ラインにトンボ(トリムマーク)を付けてください。
※トンボとは本の断ち切り位置を示すものです。
2.ノンブルについて
原稿にはページが分かるようにノンブル(ページ)を振ってください。また、天地(上
下)が分かりにくいものにはどちらが天(上)か地(下)か分かるようにしてください。
● ノンブル(ページ)も印刷したい場合 ●
印刷保証範囲内(断ち切りラインから5mm以上内側。ノド(背表紙側)から
10mm以上内側)にノンブルを付けてください。
● ノンブルを印刷したくない場合 ●
断ち切りラインから5mm以上外側に付けてください。また、付ける箇所は基
本的に地(下)に付けてください。もし可能でないならば他の箇所に付けても
結構です。
原稿を作成する筆記用具
● 原稿として望ましいもの ●
墨汁・ロットリング・油性ペン・モノクロレーザープリンタで出したもの
● お勧めしないもの(うまく印刷できないもの) ●
水性ペン・(インクジェットプリンタで出したもの)・ボールペン
● 原稿として使えないもの(印刷できないもの) ●
蛍光ペン・鉛筆・濃度の薄いもの・インクジェットプリンタで出したもの
● コピー機と印刷機の違い ●
コピー機は色の濃淡を認識しますが、印刷機(製版機)はスミの点や線を認識
いたします。印刷の場合でグラデーションを出したい場合、網点を付けるかス
クリーントーンを貼って下さい。インクジェットプリンターで出したグラデー
ションは印刷機では認識できませんので注意してください。
また、写真やイラストは元原稿をお持ち下さい。
用紙
用紙は上質紙で色のついていない紙であれば問題ありません。但し以下の用紙
は、原稿にはふさわしくないので注意しましょう。
● ふさわしくない用紙 ●
感熱紙………紙が汚れやすい。熱転写したものは時間が経つと色が薄れる。
色紙…………印刷機が色紙の色ごと読みとってしまう。
原稿が両面…裏面の原稿も読みとってしまう。
● インクジェットによる出力の注意 ●
グラデーション等の印刷の原稿としては不向きですが、文字に関しては印刷可
能(モノクロモード)です。その場合、インクが滲まないように注意してくだ
さい。プリンター専用紙にプリントアウトすることをお勧めいたします。
写真、画像、グラデーション
最近、インクジェットプリンターで画像、写真出力したものを印刷したいとい
う方がいます。原稿の通りにいかないことが多いです。
特にグレースケールで印刷した濃淡の表現は印刷では表現することが出来ません。
また、網掛け処理を施そうとしても場合によっては、原稿を読みとれないとい
うこともあったりもします。
グレースケールのデータを添付していただければ網を掛けて印刷をすることは
可能です。
切り貼りのある原稿は影の出ないようにして下さい。
写真、画像等、濃淡の表現が必要な印刷物は、
網点という点で表現されます。原稿に網掛け
が行われていない場合、忠実にキレイに表現
することが出来ずに、印刷がつぶれてしまう
ことがあります。解決法としては、お客様が
あらかじめ網掛け処理を行うか、料金がかか
りますが印刷所で網掛け処理を行えば大丈夫
です。
Windowsデータ入稿の掟
WindowsのWord、PowerPointを印刷に依頼したら
・色がイメージとは違っている
・書体が変わってしまった
・文字がズレて、変なところで改行されている
・最後の行がなくなって文字が消えてしまっている…等々
●RGBとCMYKの違い
印刷をするためのデータのカラーは
CMYKでなければなりません。通常、デ
ザイナーさんなどがMACで作成している
データは、必ずCMYKで作られています。
ところが、Windowsのソフトは印刷する
ためのデータ作りが目的ではないので、
大抵のソフトがCMYKという概念を持っ
ていません。カラーパレットで選択できる
色は、RGBで表現されており、それを
CMYKに変換することができないのです。
体裁のずれとフォント
PDFでの入稿だと?
Windowsでは文字間や行間などの文字組情報がブリンタードライバーに依存し
ているため、保存されたデータを他のプリンタードライバーで開けると文字組
がくずれて行が変わってしまったり、詰まってしまったりします。
そこでデータを入稿する際には、印刷屋と相談の上、出力できる書体を使用す
るか、アウトライン化(図形化)する事が必要になります。また外字や特別な
記号などを使うと出力できない場合があるので、入稿時に説明が必要です。
アクロバットやいきなりPDFというソフトを用いてPDFファイル化すればほぼ
大丈夫です。
MSゴシックとMSPゴシック(明朝)は字幅の設定が異なるため混在して使わないよう
にして下さい。
MSPゴシック(明朝)はExcelのセルで使用すると、モニタ画面では枠内に入っていま
すが、印刷すると枠に入りきらず文字が欠ける恐れがあります。表枠を使用する際に
はMSPは使用しないで下さい。
その他の注意事項
画像
リンクした画像(配置画像)はすべて添付して下さい。
保存形式
ソフトを明記していただければ、それぞれのソフトの通常フォーマット(WORDならdoc、Excelなら
xls.など)で構いません。貼り付ける画像もJPG、TIFF、イラスト画像はJPG、GIFなど素材集など
で使われているものでかまいません。ただし解像度・色数により品質が左右されますのでご注意く
ださい。原則として、モニタで見える状態よりきれいになることはありません。
罫線
Officeの「極細罫」は使用しないで下さい。画面やプリントアウトの時は表示されていますが、イメー
ジセッターで出力するときに、印刷に対応できない細さで出力されてしまいます。
クリップアート
ビジネスソフトや宛名ソフトに添付してある画像データ(クリップアート)は、解像度が72dpiしかあり
ません。拡大すると画像が粗くなることがあります。モニタでの映り方を確認の上入稿して下さい。
グラデーション等
Microsoft Officeのグラデーションや半透明機能は、出力に関して不安定なため、できるだけ使用
しない方が賢明です。 またワードアートの使用はできればさけて下さい。
Windowsデータ入稿の方法
PDFデータでの完全データ入稿
ワード・エクセル・パワーポイントデータ
+画像データでの入稿
テキストデータ+画像データでの入稿
手書きデータ+画像データでの入稿
手書きデータの入稿+画像データはおまかせ
印刷によるイメージアップ=売上げアップ
何のために印刷物を作るのか
売上げアップを目指す
情報の伝達
チラシ・パンフレット・名刺・封筒…etc
価格表・会議等の資料…etc
会社の顔→会社のイメージ
スピードƂ正確
会社と消費者の信頼
オフセット印刷が有効
売上げアップとイメージアップ
コピー・プリンタ出力
オンデマンド印刷
孔版印刷が有効
消費者から見た印刷によるイメージ
消費者が印刷物を見た瞬間的に何をイメージするのか?
会社‚商品のイメージ
近所の八百屋さんがフルカラーのチラシ
高級ブランド品の手作りのパンフレット
会社の信頼性や安心感
マイナスのイメージ
印刷物は、販促の大切な道具
印刷物は、情報伝達の大事な手段
印刷物は、後世に引き継ぐ大事な資産
有限会社内外企画印刷