ゴビウスのなかまたち - 島根県立宍道湖自然館ゴビウス

ゴビウスのなかまたち
汽水のなかま
ヘルメット水槽のそっくりさん
すいそう
汽水のなかまたちのコーナーにあるヘルメット水槽
最後にアカメバルとカサゴを見つけられた人に
では、おもに境水道から日本海で見られる魚を展示し
は、もう一つ見分けの難しい魚を紹介します。アカ
ています。水槽の魚の中に一見そっくりな種類がいま
メバルよりもカサゴそっくりな魚で「タヌキメバル」
すが、よく観察してみると見分けることができます。
という魚が入っています。体の模様が違い灰色っぽ
まず、はじめに目にとまるのが、群れで泳いでいる
い体をしているのでぜひ探してみてください。
さかいすいどう
かんさつ
(淺津紳司)
アカメバルです。そのアカメバルたちに混じって実は
カサゴという魚が水槽にいますが、水槽をサッと見て
通りすぎてしまうと気づかれないこともあります。
カサゴはアカメバルに比べ体も太く、顔にはトゲが生
えているので一匹ずつ観察すればすぐに見つけること
ができます。
見た目の違いに気づいたら次は水槽のどのあたりに
タヌキメバル
アカメバル
いるのかも観察すると面白いです。アカメバルは水槽
の深いところでよく泳いでいますが、カサゴは水槽の
すみっこに身を隠していることが多いです。そのため
ヘルメットから水中をのぞいてみると、岩のすき間に
かく
隠れたカサゴがよくお出迎えしてくれます。水槽の中
の限られた空間でも、気に入った場所を見つけて過ご
している魚たちを見ていると、海でのくらしはどんな
感じなのか、うかがい知れる様な気がします。
淡水のなかま
ヘルメット水槽でお出迎えしてくれるカサゴ
ヘビ?みたいな島根県初記録?の魚
い がい
魚なのに変わった姿をしているものは意外に多く、
ただ、中国地方にもタウナギがいる地域は今のと
タウナギもそんな魚のひとつです。 ウナギ とつき
ころないとされています。自然にやってきた可能性
ますが、ウナギとは関係ありません。タウナギには、
は低く、理由はわかりませんが他の地域から持ち込
魚にあるはずの胸びれと腹びれがなく、背びれとしり
まれたのではないかと思われます。
びれはつながっています。えらはほとんど退化して、
水槽を観察していると、時々空気を吸いに水面に
かわりに空気呼吸をしてくらしています。顔つきも魚
体をのばして上がっていく姿をみることができます。
というよりハ虫類っぽく、少しヘビにもにています。
不思議な体とくらしかたをしているタウナギを見な
くらしぶりも変わっています。成長するとメスとし
がら、どうやって島根にきたのかも考えてみるのも
て成熟しますが、さらに成長するとオスに性転換しま
いいかもしれませんね。 (佐々木興)
たい か
くう き こ きゅう
せいじゅく
せいてんかん
さんらん きし べ
す。産卵は岸辺の土に穴をほって泡の巣をつくり、オ
ほ ご
スが口の中で卵を保護すると言われます。
このタウナギは、今年の夏に松江市の川で発見され
ました。発見された方は、ウナギと思って網ですくわ
なんとなくヘビっぽい姿をしています
れたそうです。しかし、よく見ると違った姿をしてい
たためゴビウスに持ち込まれました。過去の記録では、
タウナギが島根県にいたという記録はなく、どうやら
◀顔つきも
魚っぽくはありません
今回が初めての発見ではないかと思われます。
し
まねっ湖
❷
❹