保育所指導検査基準

保
育
所
指導検査基準(平成16年度改正版)
東
京
都
福
祉
保
健
局
運
営
編
目
1
次
児童の入所状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
(1)
認可定員の遵守・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
(2)
認可内容(設備を除く)の変更・・・・・・・・・・・・・
2
基本方針及び組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
(1)
事業計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
(2)
事業報告・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
(3)
管 理 規 程 ( 園 規 則 )・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
4
(4)
分掌事務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
(5)
業 務 日 誌 ( 園 日 誌 )・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
5
(6)
職員会議・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
2
7
健康管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
8
職員研修・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16
9
施設長の職務・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
10
建物設備等の管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
建物設備の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・
17
(1)
3
就業規則等の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
(2)
建物設備の安全、衛生・・・・・・・・・・・・・・・
18
(1)
就業規則・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
(3)
環境衛生の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・
19
(2)
給与規程・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
(3)
育児休業規程等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8
(4)
旅費・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
災害対策の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21
(5)
労使協定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
管 理 体 制 ( 防 火 管 理 者 )・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
21
消防計画等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21
職員の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
ア
消防計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
21
職員配置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
10
イ
防災計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
22
11
(1)
(2)
4
(1)
(2)
職員の資格保有・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
(3)
消防署の立入検査・・・・・・・・・・・・・・・・・
22
(3)
採用、退職・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
13
(4)
防災訓練等・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
22
(4)
関連帳簿の整備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
(5)
保安設備・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
23
5
勤務状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
(1)
勤務体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
(2)
男女の均等な待遇の確保・・・・・・・・・・・・・・・・
14
(3)
服務状況の帳簿の整理・・・・・・・・・・・・・・・・・
14
6
職員給与等の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
(1)
本俸・諸手当・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
(2)
諸手当の支給・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
(3)
社会保険・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
(4)
賃金台帳・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
15
項
目
基
本
的
考
え
方
1
児童の
1 定員
入所状況
保育所の定員は60人以上とし、定員の概ね2割以
(1) 認可定員
上は3歳未満児を入所させるものとし、かつ、定員の
の遵守
概ね1割以上の2歳未満児の設備を設けることが必要
である。
ただし、一定の基準を満たす場合は、別途、定員が
設定される。
観
1
点
認可定員は遵守されているか。
2 定員の弾力化
(1) 適切な施設運営を行うために、定員を遵守すること
は当然である。しかし、近年夫婦共働き家庭の一般化
や地域の子育て機能の低下等が進行する中で、都市部
を中心にして乳児等の待機児童が非常に多い状況にあ
る。
そこで、原則として、区市町村において待機の状況
がある場合に、当分の間、年度当初において児童福祉
施設最低基準及びその他の関係通達で定める基準を下
回らない範囲内において認可定員に15%を乗じて得
た員数まで受け入れても差し支えない。
また、年度途中の需要に応じ、児童福祉施設最低基
準及びその他の関係通達で定める基準を下回らない範
囲内で、原則として、概ね認可定員に25%を乗じて
得た員数の範囲内で受け入れても差し支えない。
さらに、保護者が育児休業終了後に就業するに際し
休業開始前の園に再入所させる場合又は新たに養育す
ることになった児童を上の兄弟と同一の園に入所させ
る場合には、認可定員の25%を乗じて得た員数を超
えても差し支えない。
なお、10月以降は上記の場合に限らず25%を超
えても差し支えない。
(2) 連続する過去3年度間、常に定員を超えており、か
つ、各年度の年間平均在所率(当該年度内における各
月の初日の在所人員の総和を各月の初日の認可定員の
総和で除したものをいう。)が、120%以上の状態
にある場合は、入所定員の変更を行う。
3 面積基準
乳児室又はほふく室は、零歳児及び1歳児1人当
り3. 3㎡(有効面積)以上。保育室又は遊戯室は1
人当たり1.98㎡(有効面積)以上。屋外遊戯場は
1人当たり3.3㎡以上。
なお、零歳児保育特別対策事業を実施している保育
所については、零歳児1人当たり5.0㎡ 以上とする
ただし、零歳児を取扱人員を超えて入所させる場合
- 1 -
関
係
法
令
等
(1) 児童福祉法第35条第3項、
第4項、第39条
(2) 児童福祉法施行規則第37条
(3) 平成12年3月30日児発第
295号厚生省通知「保育所の
設置認可等について」
(4) 平成12年3月30日児発第
296号厚生省通知「小規模保
育所の設置認可等について」
(5) 平成10年2月13日児保第
3号厚生省通知「保育所への入
所の円滑化について」
(6) 保育所設置認可等事務取扱要
綱
(7) 東京都保育所事業実施要綱
評
価
事
項
評価区分
(1) 入所児童数が認可定員を超え、かつ弾力化
定員を上回っている。
C
(2) 入所児童数の定員超過により、職員、設
備、面積等が基準を下回り、その結果施設運
営に重大な支障が生じている。
C
(3)
B
定員の見直し等を行っていない。
(4) その他不適当な事項がある。
B
項
目
((1) 認可定員
の遵守)
(2) 認可内容
(設備を除く)
の変更
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
については、当該年度内に限り取扱人員を超えた人員
1人につき3.3㎡ 以上の有効面積があれば差し支え
ない。
4 私的契約児の入所
定員に空きがある場合に、既に入所している児童の
保育に支障を生じない範囲で入所させることは差し支
えない。
1
1 施設の設置認可事項について変更が生じた時は、児
童福祉法施行規則第37条に基づき次の手続きを行う
ことが必要である。
*主な変更届出事項
(1) 設置経営主体の代表者を変更する場合
(2) 施設長を変更する場合
(3) 定員
(4) 名称及び位置(1か月以内に届出なければな
らない。)
1
2
定員を超えて受け入れていない
か。
認可関係書類を整備しているか。
認可内容の変更を届け出ている
か。
(1) 平成10年2月13日児保第
3号厚生省通知「保育所への入
所の円滑化について」
(1) 認可定員を超え私的契約児を入所させてい
る
B
(1) 児童福祉法施行規則第37条
第1∼3項
(2) 保育所設置認可等事務取扱要
綱
(1) 認可関係書類が未整備である。
B
(1) 児童福祉法施行規則第37条
第4∼6項
(1) 認可内容の変更を届け出ていない。
C
(1) 人種、信条等により差別的扱いをしたり、信
条等を強制している。
C
2 定員の設定と変更
(1) 保育所の新設認可を行うときは、その保育所に入
所を予定している要入所児童数が認可予定定員と同
数若しくはそれ以下の数であったり、又は3歳未満
児の要入所児童数が極端に所定の数に満たないもの
については、その施設の将来性を考慮して十分検討
する。
(2) 定員を減ずる変更を行おうとする場合、まず、地
域の保育需要に応える処置(零歳児保育の実施、保
育時間の延長、年齢別取扱人員の見直し等)を講じ
なければならない。保育所がこのような対応策を講
じても、なお、今後とも定員割れが継続すると予想
される場合に、変更が認められるところである。
(3) 年齢別取扱人員の認定は、あくまでも施設の年齢
構成の目安であり、年齢区分に拘束されない弾力的
な運用(保育の実施)が可能である。ただし、この
場合においても最低基準は遵守されなければならな
い。
2
基本方針
及び組織
1 社会福祉法人、施設の公共性の高さを鑑み、職員、 1 人種、信条等により差別的扱いを (1) 児童福祉施設最低基準第9条
利用者に対して、人種、信条、性別、社会的身分又は
したり、信条等を強制していない
(2) 民法第90条
門地により差別したり、宗教上の行為、祝典、儀式又
か。
(3) 労働基準法第3条
は行事への参加を強制することは、厳に慎まなければ
ならない。
- 2 -
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
(2 基本方針 2 社会福祉施設では利用者等からの苦情に迅速かつ適 2 苦情を受け付けるための窓口を設 (1) 社会福祉法第82条
及び組織)
切に対応するために苦情を受け付ける窓口を設置する
置するなど苦情解決に適切に対応し (2) 児童福祉施設最低基準第14
等の必要な措置を講じなければならない。
ているか。
条の2
(3) 平成12年6月7日児発第5
75号厚生省通知「社会福祉事
業の経営者による福祉サービス
に関する苦情解決の仕組みの指
針について」
(4) 平成14年3月19日福総監
第917号「東京都における社
会福祉事業の経営者による福祉
サービスに関する苦情対応の仕
組みの指針について」
3
(1) 事業計画
評
価
事
項
評価区分
(1) 対応をしていない。
C
(2) 対応が不十分である。
B
(1) サービス評価等、サービスの質向上のための
取り組みを行っていない。
B
事業計画は単なる理念やスローガン的なものではな 1
く法人及び施設が当該年度に実施する基本的な事項を
具体化するものでなければならない。また、計画を実
施するためには、内容を職員が十分に理解している必
要がある。事業計画の作成に当たって職員と十分に討
議し、決定後はよく周知することが求められる。
(1) 事業計画を作成していない。
C
(1) 決定の方法が不適当である。
B
(1) 前年度の総括に基づき立案していない。
B
1
社会福祉事業の経営者は、自らその提供する福祉サ 3 サービス評価等、サービスの質向 (1) 社会福祉法第78条
ービスの質の評価を行うことその他の措置を講ずるこ
上のための取り組みをしているか。 (2) 平成14年11月15日福総
とにより、常に福祉サービスを受ける利用者の立場に
改第128号「東京都における
立って、良質かつ適切な福祉サービスを提供するよう
福祉サービス第三者評価の指針
努めなければならない。
について」
2
事業計画を作成しているか。
(1)社会福祉施設等指導検査実施
要綱
事業計画の内容
・運営の基本方針(援助内容、行事、健康管理等)
・組織管理(職員構成、職務分担、職員研修等)
・安全管理、防火管理
3
立案の方法・内容
3 立案の方法・内容
事業計画は前年度事業の反省及び職員の意見等を
反映した上で立案し、最終的には理事会で決定する
(1) 決定は理事会で行っているか。
ことが必要である。
なお、予算、処遇計画との関連が十分であること
(2) 前年度の総括に基づき立案し
が求められる。
ているか。
(2) 事業報告
1
事業報告書は当該年度の事業計画に基づき実施した 1
事業の総括である。
社会福祉法第44条の定めにより、毎会計年度終了
後2か月以内に作成し、各事務所に備えておく必要が
ある。
事業報告書を作成しているか。
- 3 -
(1) 社会福祉法第44条
(1) 事業報告書を作成していない。
(2) 平成12年12月1日厚生省
通知 児発第908号外「社会
福祉法人の認可について」別紙
2社会福祉法人定款準則第18条
C
項
目
((2)事業報
告)
基
2
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
価
事
項
評価区分
事業報告の内容
・運営の基本方針(援助内容、行事、健康管理等)
・組織管理(職員構成、職務分担、職員研修等)
・安全管理、防火管理
3
立案の方法・内容
2 立案の方法・内容
事業報告の作成に当たっては、事業計画に沿い、事
(1) 理事会で決定しているか。
業の総括を行った上で作成し、最終的には理事会で決
定することが必要である。
(2) 事業計画の総括に基づき立案
しているか。
【社会福祉法人 1 社会福祉法人以外が設置する保育所については、保
以外が設置す
育所の運営に関し、当該保育所の設置者の相談に応
る保育所】
じ、又は意見を述べる運営委員会を設置する必要があ
る。
(3) 管理規程
(園規則)
評
(1) 運営委員会を設置しているか。
(2) 運営委員会は適正に運営されて
いるか。
1
(1)平成12年3月30日
児発第295号厚生省通知
「保育所の設置認可等について」
組織は、施設運営の基本事項であり、業務の遂行や 1 管理規程(園規則)又はこれに
(1) 児童福祉施設最低基準第13
処遇内容の決定等に関して、各組織単位の役割及び連
代わる規程があるか。
条
絡調整並びに施設長等幹部職員の関与等が適切に行わ
れ、組織全体としての統一的運営が十分になされるこ
とが必要である。
2 児童福祉施設最低基準に基づき管理規程(園規則)
等を設けなければならない。
◎参考 管理規程の内容について
(1) 児童福祉施設最低基準
2 管理規程(園規則)の内容は適
① 入所する者の処遇に関する事項
切か(規程において、定員、日課、
② その他施設の管理についての重要事項
年間行事、開所時間、休所等は明確
(2) 例示
になっているか。)。
この規程に盛り込む内容を項目別に列記すると
① 施設の目的、② 入所児童の定義、③ 施設の
定員、④ 職員(職種、定員、勤務時間等)、⑤
分掌事務、⑥ 処遇方針(保育計画等を含む)、
⑦ 日課表、⑧ 年間行事、⑨ 開所時間、⑩ 休所
日、⑪ 各種指導の内容、⑫ 給食、⑬ 健康管
理、⑭ 衛生管理、⑮ 防火管理、⑯ 災害対策、
⑰ 暖冷房設備、⑱ 関係機関との連絡調整、⑲
3 職員及び保護者への周知を十分に
帳簿の整備・整理、⑳ その他必要事項の施設長
行っているか。
への委任事項等である。これら例示のほか、⑱、
⑲、⑳等を規定するなど個々の施設ごとの管理規
程を定めることが必要である。
- 4 -
(1) 決定の方法が不適当である。
B
(2) 事業計画との整合性がない。
B
(1)運営委員会を設置していない。
C
(2)運営委員会の運営が不適正である。
B
(1) 管理規程(園規則)等を作成していない。
C
(2) 管理規程(園規則)等の内容に法令違反等が
あり、処遇に重大な影響を及ぼしている。
C
(1) 規程において、定員、日課、年間行事、開
所時間、休所等のいずれかが欠けている
B
(2) その他内容が不適当である。
B
(1) 職員及び保護者への周知が行われていない。
B
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
(4) 分掌事務
職員の分担事務を明確にすることは、適切に職務を遂 1 各職員の職務分掌は明確になって
行し、かつ責任の所在を明らかにする観点から必要なこ
いるか。
とである。
(5) 業務日誌
(園日誌)
施設の状況を的確に把握するため、業務(事業)日誌 1 園日誌は適正に記録、保管して
は施設日常業務を一覧できる内容である必要がある。
いるか。
施設長等が日々の施設運営上重要と認めることを記録
する。
・園日誌への必要記録事項
(例)職員及び児童の出欠状況、園行事、会議、出張等
(6) 職員会議
関
係
法
令
(1) 児童福祉施設最低基準第14
条
施設運営の良否は、施設長の意思決定とリーダーシッ 1 職員会議を定期的かつ必要回数
プによることが大であるが、全職員が一体となって運営
開催しているか。
に協力してはじめて児童処遇の向上を図ることができ
る。そこで施設長は職員を招集して、施設の運営方針及 2 対象職員全員の参加を前提とし、
びその内容等を十分協議し、民主的運営を図る必要があ
意見が運営に反映されているか。
る。
職員会議の実施内容は、全体職員会議(各担当部門の
代表者参加による場合も含む。)、保育カリキュラム会
議、給食会議、事務連絡会議等多様である。
職員会議の開催時間は、基本的には施設側の判断に委
ねられる。
3 欠席者に対しては,会議の内容
記録は、日時、場所、出席者、欠席者、会議内容等を
を周知しているか。
記録する。
4 会議録を適正に作成しているか。
3
就業規則等 1 就業規則は当該施設職員の労働条件を具体的に定め 1 就業規則を整備しているか。
(1) 労働基準法第89条
の整備
たものであり、職員の給与とともに、職員処遇の中心
(1) 就業規則
をなすものである。施設の円滑かつ適正な運営を期す
上からも、これらを踏まえた職員処遇が適正に行われ
ていることが必要である。
本規則は労働基準法等労働関係法令と密接な関係を
有し、規則の内容や適用の是非については、高度に専 2 規程内容は適正か。
門的知識、経験及び判断が要求される場合がある。従
って検査に当たっては、必要な事項が定められている
こと、内容の適否、作成に当たっての適正な手続の履
行、職員への適正な周知などを調べることとなるが、
高度に専門的な事項については、労働基準監督署等の
監督機関の指導を受けるよう助言する。
2 職員10人以上の施設にあっては就業規則の作成と労 3 職員10人以上の保育所で就業規 (1) 労働基準法第89条
働基準監督署への届出が義務づけられており、変更届
則を労働基準監督署に届け出ている
についても同様である。
か。
- 5 -
等
評
価
事
項
評価区分
(1) 職務分掌が明確でない。
(2) 管理規程と差異がある。
B
B
(1) 園日誌が未作成である。
C
(2) 記録が不適正である。
B
(1) 開催回数が不十分である。
B
(1) 職員会議の参加者が不適正である。
B
(2) 職員の意見が出やすいような配慮をしてい
ない。
B
(3) 単なる情報伝達の場となっており、活発な
討議がない。
B
(1) 欠席者への周知がない。
B
(1) 会議録を作成していない。
B
(2) 会議録を適正に作成していない。
B
(1) 職員10人以上の保育所で就業規則を作成
していない。
(2) 必要記載事項を整備していない。
B
(1) 内容が著しく不適正である。
B
(1) 労働基準監督署に届け出ていない。
B
B
項
目
((1) 就業規則)
基
本
的
考
え
方
観
点
10人未満の施設については、作成の義務はないが、
4 規程内容と実態に差異はないか。
社会福祉施設の近代的労使関係に必要とされる労働条
件の明示の観点、運営費の支出根拠の明確化の観点か 5 職員への周知が十分行われている
ら作成を助言する。
か。
3 就業規則に記載すべき事項
(1) 絶対的必要記載事項(就業規則に必ず記載しなけ
ればならない事項)
① 労働時間に関する事項…始業及び終業の時刻、
休憩時間、休日、休暇(産休、育児休業、介護休
業を含む。)並びに交替制の場合は就業時転換
② 賃金に関する事項…賃金の決定、計算、支払の
方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給
③ 退職に関する事項…退職の条件及び方法並びに
解雇の条件及び方法
(2) 相対的必要記載事項(当該事業所に適用されるべ
き一定の「定めをする場合」には、就業規則に必ず
記載しなければならない事項)
① 退職手当に関する事項…適用される労働者の範
囲、手当の決定、計算及び支払の方法並びに手当
の支払時期
② 臨時の賃金及び最低賃金額に関する事項
③ 労働者に食費、作業用品その他の負担に関する
事項
④ 安全及び衛生に関する事項
⑤ 職業訓練に関する事項
⑥ 災害補償及び業務外の傷病扶助に関する事項
⑦ 表彰及び制裁に関する事項…種類及び程度
⑧ 上記以外の当該事業所の労働者のすべてに適用
される事項
・ 現状と差異がないこと。差異がある場合は規定の変
更を行うこと。
規程
・ 事務所等に掲示を行うこと(各人への配付及び内容
についての説明を行うこと)。
なお、「定めをする場合」とは、新たに規程を設け
る場合のみに止まらず、「不文の慣行又は内規がある
場合」も該当する。従って、「定めをする場合」に該
当する事項がある場合には、必ず成文化する必要があ
り、その範囲では絶対的必要記載事項と同じ扱いとす
る(昭和23年10月30日基発第1575号(労働
省通知))。
(3)
任意的記載事項
就業規則の制定趣旨、根本精神などで、労働基準法
上は記載を義務づけられていない。
- 6 -
関
係
法
令
等
(1) 労働基準法第106条
評
価
事
項
評価区分
(1) 規程内容と実態に差異がある。
B
(1) 職員への周知が不十分である。
B
項
目
基
((1) 就業規則)
4
(2) 給与規程
1
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
非常勤職員就業規則
6 非常勤職員就業規則を定めている (1) 短時間労働者の雇用管理の改
「事業主が講ずべき短時間労働者の雇用管理の改善等
か。
善等に関する法律(通称「パ−
のための措置に関する指針」(平成5年労働省告示第
トタイム労働法」)第7条
118号)第2に基づき、常勤と同様に指導する。
事業主は、短時間労働者について、労働基準法、最
低賃金法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法等
の労働者保護法令を遵守する必要がある。
給与規程は、就業規則の一部であるから、作成、改
正、届出等についても就業規則と一体のものであるが
職員の給与が職員の処遇上極めて重要であることや運
営費等公的資金から支出されていることから適正に整
備されていることが必須である。
給与規程については、平成12年3月30日児発第
299号厚生省児童家庭局長通知「保育所運営費の経
理等について」(以下「児発第299号」という。)、
1の(2)の③において「給与に関する規程が整備さ
れ、その規程により適正な給与水準が維持されている
等人件費の運用が適正に行われていること。」とされ
ている。
さらに、平成12年3月30日児保第12号厚生省
児童家庭局保育課長通知「『保育所運営費の経理等に
ついて』の取扱いについて」(以下「児保第12号」と
いう。)の3で「適正な給与水準」の判断に当たって
の留意事項が示されている。
(1)正規の手続きを経て給与規程が整備されている
こと。
(2)施設長及び職員の給与が、地域の賃金水準と均
衡がとれていること。
(3)初任給、定期昇給について職員間の均衡がとれ
ていること。
(4)一部職員にのみ他の職員と均衡を失する手当が
支給されていないこと。
(5)各種手当は給与規程に定められたものでありか
つ手当額、支給率が適当であること。
評
価
事
項
評価区分
(1) 非常勤職員就業規則を作成していない。
(2) 非常勤職員就業規則の内容が不適切である。
(3) 労働基準監督署へ届け出ていない。
に
B
B
B
(1) 給与規程を整備していない。
C
(1) 給与規程の内容が不適正である。
C
(2) 給与規程の内容が一部不適正である。
B
3 給与及び諸手当の支給基準が明確
になっているか。
(1) 給与及び諸手当の支給基準が明確でない。
B
4
(1) 規程内容と実態に差異がある。
B
(1) 労働基準監督署に届け出ていない。
B
1
2
給与規程を整備しているか。
(1) 児発第299号
(2) 児保第12号
給与規程の内容は適正であるか。 (3) 労働基準法第89条
規程内容と実態に差異はないか。
5 労働基準監督署に届け出ている
か。
2
職員の給与の支給については、労働基準法(差別的
扱いの禁止、男女同一、賃金支払い方法、非常時払い
時間外勤務手当等)及び最低賃金法で定める事項の外
は、当該法人における労働契約、就業規則、労働協約
が尊重される。
3
給与及び諸手当の支給基準が明確であり、また、基
準に従って支給すること。
- 7 -
項
目
((2) 給与規
程)
(3)
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
◎参考
労働契約、就業規則及び労働協約の関係
1 就業規則は、法令又は労働協約に反してはなら
ない。(労働基準法第92条)
2 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定
める労働協約は無効とされ、その部分は、就業規
則に定める基準による。(労働基準法第93条)
3 労働協約に定める労働条件等に関する基準に違
反する労働契約の部分は無効とされ、その部分は
労働協約の基準による。(労働組合法第16条)
育児休業 1 育児休業
規程等
(1) 育児休業とは、1歳に満たない子を養育する労働者
の休業の申出により労働契約関係が存続したまま労働
者の労務提供義務が消滅することをいう。ただし、次
の労働者について育児休業をすることができないとの
労使協定がある場合は事業主は申出を拒むことができ
る。
・雇用された期間が1年に満たない場合
・配偶者が常態として子を養育できる場合
・その他合理的理由がある場合
育児休業に関する規程には、育児休業期間中の待
遇、休養後の賃金、配置その他の労働条件に関する事
項を定め、労働基準監督署に届け出ることが必要であ
る。
1 育児休業及び短縮措置を適切に実
施しているか。
2 労働基準監督署に届け出ている
か。
(1) 育児休業、介護休業等育児又
は家族介護を行う労働者の福祉
に関する法律(以下「育休法」
という。)
(1) 育児休業に関する規程を作成していない。
B
(2) 育児休業に関する規程の内容に不備がある。
B
(3) 法に定める育児休業及び勤務時間の短縮措
置を実施していない。
B
(1) 労働基準法第89条
(1) 労働基準監督署に届け出ていない。
(1) 育休法第17条
(1)
B
(2) 勤務時間の短縮措置
3歳に満たない子を養育する労働者については、
事業主は、労働者が就業しつつ子を養育することを容
易にするため次のいずれかの方法を講じる必要があ
る。
①育児休業の制度に準ずる措置(育児休業3歳まで
の延長)
②短時間勤務制度
③フレックスタイム制
④始業・終業時間の繰り上げ、繰り下げ
⑤所定時間外労働をさせない制度
⑥託児施設の設置運営その他これに準ずる便宜の供
与
(3) 時間外労働の制限
小学校就学前の子を養育する者から、当該子を養育
するために請求があったときは、制限時間を超えて労
働時間を延長してはならない。
3 時間外労働の制限について、適切
に実施しているか。
- 8 -
法に定める時間外労働の制限について、適
切に実施されていない。
B
項
目
((3) 育児休
業規程等)
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
ただし、事業の正常な運営を妨げる場合は、この限
りではない。
(制限時間1月24時間、1年150時間)
(4) 労働者の配置に関する配慮
4 労働者の配置に関する配慮につい
事業主は、労働者を転勤させようとする場合には、
て、適切に実施しているか。
その育児の状況に配慮しなければならない。
(1) 育休法第26条
2 介護休業
(1) 介護休業とは、要介護状態にある対象家族を介護す 5 介護休業及び短縮措置を、適切に (1) 育休法
る労働者の休業の申請により労働契約関係が存続した
実施しているか。
まま労働者の労務提供義務が消滅することをいう。た
だし、次の労働者について介護休業をすることができ
ないとの労使協定がある場合は事業者は申し出を拒む
ことができる。
・雇用された期間が1年に満たない場合
・その他合理的理由がある場合
介護休業に関する規程には介護休業期間中の待遇、 6 労働基準監督署へ届け出ている
(1) 労働基準法第89条
休業後の賃金、配置その他の労働条件に関する事項を
か。
定め、労働基準監督署に届け出る必要がある。
(1)
労働者の配置に関する配慮について、適切
に実施されていない。
B
介護休業に関する規程を作成していない。
介護休業に関する規程の内容に不備があ
る。
(3) 法に定める介護休業及び勤務時間の短縮
措置を実施していない。
B
B
(1)
B
(1)
(2)
労働基準監督署に届け出ていない。
B
(2) 勤務時間の短縮措置
要介護状態にある対象家族を介護する労働者につい
ては、事業主は、労働者が就業しつつ要介護状態にあ
る対象家族を介護することを容易にするため、次のい
ずれかの方法を講じる必要がある。
・短時間勤務の制度
・フレックス制や時差出勤制
・介護サービスを利用する場合の費用助成制度
(3) 時間外労働の制限
要介護状態にある家族を介護する者から、家族を介
護するために請求があったときは、制限時間を超えて
労働時間を延長してはならない。
(制限時間1月24時間、1年150時間)
(4)
旅費
7 時間外労働の制限について、適切
に実施しているか。
(1) 育休法第18条
(1)
(4) 労働者の配置に関する配慮
8 労働者の配置に関する配慮につい
事業主は、労働者を転勤させようとする場合には、
て、適切に実施しているか。
その育児の状況に配慮しなければならない。
(1) 育休法第26条
(1) 労働者の配置に関する配慮について、適切に
実施されていない。
B
(1)
B
職員が業務又は研修のため出張する場合は、その旅
費(実費及び手当)を支給するものとする。
旅費、日当の支払い、宿泊費の定額払いを行う場合
は根拠となる規程が必要である。
1 旅費に関する規程を整備している
か(実費以外を支給している場
合)。
- 9 -
法に定める時間外労働の制限について、適
切に実施されていない。
旅費に関する規程を作成していない。
(2) 旅費に関する規程内容と実態に差異があ
る。
B
B
項
(5)
目
労使協定
基
本
的
考
え
方
1
36協定
時間外労働及び休日労働を行う場合は協定を締結す
る必要がある。
締結に当たっては、労働者の過半数で組織する労働
組合の代表者、代表者がいない場合は労働者の過半数
を代表する者と使用者との間で書面による協定を結
び、労働基準監督署に届け出る必要がある。
なお、届出の様式は労働基準監督署の窓口に備えら
れており、有効期間は1年が一般的である。また、協
定は法の適用単位である事業所ごとに締結しなければ
ならない。
観
点
関
令
等
評
価
事
項
評価区分
(1) 労働基準法第36条
(1) 36協定を締結していない。
B
2
(1) 労働基準法第36条
(1) 労働基準監督署に届け出をしていない。
B
(1) 協定内容と現状とに差異がある。
B
(1)
24協定を締結していない。
B
(2)
協定内容、手続が不適切である。
B
労働基準監督署に届け出ている
か。
3
24協定
4
賃金から給食費や親睦会費など法令で定められてい
る税金、社会保険料等以外の経費を控除する場合は、
36協定と同様の手続きをもって「賃金控除協定」を
締結する必要がある。
協定内容と現状に差異はないか。
24協定を締結しているか。
3
変形労働時間制に関する協定
5 変形労働時間制に関する協定を
1年単位の変形労働時間制を行う場合には、労使協
締結しているか。
定を締結し、労働基準監督署に届け出る必要がある。 6 労働基準監督署に届け出ている
か。
4 労働者との協定等については職員に周知されなけれ 7 職員に周知しているか。
ばならない。
口座振込み
通貨による支払が原則であるが、個々の労働者の同
意を得た場合には、口座振込みにより支払うことがで
きる。
なお、労働者が賃金の振込先として本人名義の預金
口座を指定していれば同意を得ていると解される。
法
1 36協定を締結しているか。
2
5
係
8
個人の同意を得ているか。
4 職員の状況 1 利用者に対して適切な処遇を行うため、国基準に
1 在籍児に見合う職員を配置して
(1) 職員配置
対する職員が不足した場合は職員の充足を指導する。
いるか。
2
同一敷地内に設置されている社会福祉施設の職員の
施設間の兼務は、直接処遇職員については認めない。
事務員、調理職員等の場合は、業務内容を確認の
上、特に問題がない場合は認める。
- 10 -
(1) 労働基準法第24条
(1) 労働基準法第32条の4
変形労働時間制に関する協定を締結してい
ない。
(1) 労働基準監督署に届け出をしていない。
B
(1) 労働基準法第106条
(1)
(2)
職員に周知していない。
職員への周知が不十分である。
B
B
(1) 労働基準法施行規則第7条の
2
(1)
個人の同意を得ていない。
B
(1) 児童福祉施設最低基準第33
条
(2) 保育所設置認可等事務取扱
要綱
(1)
国基準職員配置の職員を確保していない。
(1) 労働基準法第32条の4
(1)
B
C
項
目
((1) 職員配置)
基
3
本
的
考
え
方
観
点
保育所には、保育士、嘱託医及び調理員を置かなけ 2 前年度において、在籍児に見
ればならない。ただし、調理業務の全部を委託する
合う職員を配置しているか。
施設にあっては、調理員を置かないことができる。
4
原則として常勤の配置基準とするが、次に掲げる非 3 非常勤職員を基準に従い配置
常勤等の配置基準職員についても含めるものである。
しているか。
(1) 最低基準に定める職員(嘱託医)
(2) 産休・病休代替職員制度に基づく代替職員
◎ 常勤職員の範囲
(1) 1日6時間以上かつ月20日以上の勤務である
こと。
(2) 常態的に継続勤務する者であり、就業規則の一 4 病休・産休・育休等の代替職員を
般的適用を受ける職員であること。
確保しているか。
5
在籍児見合必要職員数の定義
毎月1日の在籍児童数(私的契約児を含む)により
算出した職員配置必要数である。区市町村における欠
員の場合は、補助金の返還となる。
6
短時間勤務の保育士の導入
保育に従事する者は、子どもを長時間にわたって保
育できる常勤の保育士をもって確保することを基本と
するが、保育所本来の事業の円滑な運営を阻害せず、
保育時間や保育児童数の変化に柔軟に対応すること等
により、入所児童の処遇水準の確保が図られる場合
で、以下の基準を満たす場合には最低基準上の定数の
一部に短時間勤務の保育士を充てても差し支えない。
◎ 短時間保育士導入の要件
(1) 常勤の保育士が各組や各グループに1名以上(乳
児を含む各組や各グループであって当該組・グループ
に係る最低基準上の保育士定数が2名以上の場合は、
1名ではなく2名以上)配置されていること。
(2) 常勤の保育士に代えて短時間勤務の保育士を充て
る場合の勤務時間数が常勤の保育士を充てる場合の
勤務時間数を上回ること。
◎ 留意すべき事項
(1) 職員会議等を通じて職員間の連携を十分図るとと
もに、保育士の資質向上のため、勤務形態の如何を
問わず各種研修への参加機会の確保等に努めること。
(2) 労働関係法規を遵守し、不安定な雇用形態や低処
遇が生ずることがないこと。
(3) 保育士の勤務形態の状況等について、情報提供に
努めること。
- 11 -
関
係
法
令
等
(1) 児童福祉施設最低基準第33
条
(2) 保育所設置認可等事務取扱要
綱
(1) 平成10年2月18日児発第
85号「保育所における短時間
勤務の保育士の導入について」
(1) 東京都産休等代替職員制度実
施要綱
評
価
事
項
評価区分
(1)
前年度において、欠員がある。
C
(1)
非常勤職員の配置が不適正である。
C
(1) 産休・病休代替職員経費の補助を受
けていて代替職員を確保していない。
C
項
目
基
7
本
的
考
都補助基準職員
(1) 11時間開所保育対策事業
・11時間開所保育士
定員60人以下の施設
定員61人以上の施設
え
方
観
点
1 補助基準に従い職員を配置してい
るか。
1人
2人
・11時間開所パ−ト保育士
* 11時間開所保育対策事業補助を受ける場合に
配置
する。
(2) 零歳児保育特別対策事業
・保健師(助産師、看護師)
6∼8人
非常勤職員
1人
9人以上
常勤職員
1人
・調理員
1人
* 零歳児保育特別対策事業補助を受ける場合
に配置する。
- 12 -
関
係
法
令
等
(1) 東京都保育所運営費補助要綱
評
価
事
項
(1) 補助基準上の職員数を確保していない。
評価区分
C
項
目
(2) 職員の資格
保有
(3) 採用、退職
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
1
施設長及び保育士については、それぞれの資格を有 1 資格を要する職種については、資 (1) 児童福祉施設最低基準第7
(1) 資格を要する職種に資格を有する職員が勤
していなければならない。
格を有する職員が勤務しているか。
条、第33条
務していない。
(2) 保育所設置認可等事務取扱要
2 調理員については、必ずしも栄養士の資格を有して
綱
いなければならないものではない。ただし、健康増進
(3) 東京都保育所事業実施要綱
法にいう集団給食施設(1回100食以上又は1日250食
以上提供施設)にあっては、栄養士の配置が望まし
い。
評価区分
C
3
施設長で、新たに就任する者については,児童福祉
事業に2年以上従事した者、保育士の資格を有し1年
以上の実務経験がある者などの要件を具備しているこ
とが必要である。また、現任の施設長についてもこれ
に準ずるよう助言する。
4
零歳児保育特別対策事業を実施している保育所には
保健師又は助産師若しくは看護師の配置が必要であり
有資格でなければならない。
1
募集及び採用について、性別にかかわらず均等な機 1 募集及び採用について、性別にか (1) 雇用の分野における男女の均 (1) 募集及び採用時に、性別にかかわらず均等
会を与えなくてはならない。
かわらず均等な取り扱いをしている
等な機会及び待遇の確保等に関
な取り扱いをしていない。
か。
する法律(以下「均等法」とい
う)第5条
B
2
使用者は労働契約の締結に際し、労働者に対して賃
金、労働時間その他の条件を明示しなければならな
い。
B
B
2
職員の採用時に職務内容、給与等 (1)
の勤務条件を明示しているか。
(2)
(1) 労働契約の期間に関する事項
(2) 就労の場所及び従事すべき業務に関する事項
(3) 所定労働時間を超える労働の有無
(4) 始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並び
に就業時転換に関する事項
(5) 賃金の決定、計算、支払方法、賃金の締切及び支
払いの時期に関する事項
- 13 -
労働基準法第15条
労働基準法施行規則第5条
(1)
(2)
採用時に労働条件の明示がない。
採用時に労働条件の明示が不十分である。
項
目
((3) 採用、退職)
(4) 関連帳簿の
整備
5 勤務状況
(1) 勤務体制
(2) 男女の均等
な待遇の確保
(3) 服務状況の
帳簿の整備
基
本
的
考
え
方
(6) 退職に関する事項(解雇の事由を含む)
上記の事項については、書面交付の方法により明
示する必要がある
・非常勤職員の雇用
就業規則等の交付等により雇用期間、賃金、勤務時
間、職務内容等が明確であること。
但し、就業規則と異なる場合には、労働条件に関す
る事項を文書で明らかにする必要がある。
観
3
職員の状況を把握するため、関連帳簿を整備しておか 1
なければならない。
・ 保育士資格
2
平成13年11月30日に改正された児童福祉法の
施行(平成15年11月29日)により保育士資格が 3
法定化され、「保育士」となるためには都道府県知事
の登録を受けることが必要になった。保育士でない者
が保育士又はこれに紛らわしい名称を使用することは
禁止されており、速やかに登録をする必要がある。
(法施行後3年間は一部適用除外あり。)
・労働者名簿
*必要事項は次のとおり
氏名、生年月日、履歴、その他法令に定める事項
点
関
係
法
令
等
非常勤職員の採用時に、職務内容 (1) 短時間労働者の雇用管理の改
、給与等の勤務条件を明示している
善等に関する法律第6条
か。
履歴書を整備しているか。
評
価
事
項
(1) 非常勤職員に勤務条件の明示がない。
(2) 非常勤職員に勤務条件の明示が不十分であ
る。
評価区分
B
B
(1) 児童福祉施設最低基準第14 (1) 全職員分の履歴書を整備していない。
条
(2) 一部職員の履歴書を整備していない。
C
B
(1) 児童福祉施設最低基準第33
条
(1) 資格職種の資格証明書を整備していない。
(2) 一部職員の資格証明書を整備していない。
C
B
(1) 労働基準法第107条
(1) 労働者名簿を整備していない。
B
資格証明書を整備しているか。
労働者名簿を整備しているか。
施設における職員の勤務体制は、労働基準法を遵守す
ること。
1
勤務体制が労働基準法上、適正で
あるか。
(1) 労働基準法第32条、第35 (1) 勤務体制が労働基準法上、適正でない。
条
B
1
労働者の配置、昇進、教育訓練、福利厚生、定年、
退職及び解雇について性別を理由とする差別的取扱を
してはならない。
1
性別に関わりなく均等な取扱をし
ているか(配置、昇進、教育訓練、
福利厚生、定年、退職、解雇)。
(1) 均等法第6条、第7条、第8
条
(1) 性別による差別的取扱をしている。
B
2
事業主は、保健指導又は健康診査を受けるために必
要な時間を確保することができるようにしなければな
らない。また、その指導事項を守ることができるよう
必要な措置を講じなければならない。
2
妊娠中及び出産後の女性労働者に
対して、保健指導又は健康診査を受
けるための時間を確保しているか。
また、その保健指導を守れるよう勤
務時間の変更、勤務の軽減等必要な
措置を講じているか。
(1) 均等法第22条、第23条
(1) 保健指導等を受けるための時間を確保して
いない。
(2) 勤務の軽減等必要な措置を講じていない。
B
職員の状況を把握するため、関連帳簿を整備しておか
なければならない。
1
服務に関する帳簿を整備している
か。
・出勤簿(タイムカ−ド)
・出張命令簿
・超過勤務命令簿
・休暇簿
(1) 児童福祉施設最低基準第14 (1) 服務に関する帳簿を整備していない。
条
(2) 服務に関する帳簿の一部が整備されていな
い。
- 14 -
B
C
B
項
6
目
基
本
的
考
え
方
観
職員給与等の
職員の給与の支給については、労働基準法及び最低賃 1 給与の支給は規程に基づき適切
状況
金法で定める事項の外は、当該法人における労働契約、
に支給しているか。
就業規則、労働協約が尊重される。
(1)
本俸・諸手
当
職員の給与については、財源が運営費等公的資金であ
り、適正に支給することが必須である。
1
健康管理
施設長は、賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる
事項及び賃金の額その他法令で定める事項を賃金支払の
都度遅滞なく記入しなければならない。
1
令
等
(1)児発第299号
(2) 児保第12号
(3) 労働基準法
(4) 最低賃金法
評
価
事
項
(1) 給与の支給内容に問題がある。
評価区分
C
3
昇給及び昇格は規定どおりに行わ
れているか。
(1) 昇給及び昇格を規定どおりに行っていな
い。
B
1
規程に基づき適切に支給している
か。
(1) 諸手当を規程どおり支給していない。
B
職員5人以上を使用する事業所は、健康保険、厚生年 1
金、雇用保険及び労災保険のいずれの保険においても、
被保険者として強制加入又は強制適用されることとなっ
ており、原則として保育所は社会保険等に加入の義務が
ある。
なお、保険料の事業主負担分は、運営費に含まれてい
る。
賃金台帳
法
初任給は給与規程どおりに決定し
ているか。
(3) 社会保険
(4)
係
2
(項目6(1)「本俸・諸手当」と同じ)
初任給決定基準は明確か。
関
(1) 労働基準法第15条、第89 (1) 初任給決定基準が明確でない。
条
(1) 初任給を給与規程どおりに決定していな
い。
(2) 諸手当の支
給
7
点
社会保険への加入は適正か。
B
B
(1) 健康保険法第3条第3項
(1) 健康保険、厚生年金等いずれかの保険に未
(2) 厚生年金保険法第6条第1項
加入である。
(3) 雇用保険法第5条
(4) 労働災害補償保険法第3条第 (2) 加入はしているが、いずれかの保険に未加
1項
入者がいる。
B
B
1
賃金台帳を適正に作成している
か。
(1) 労働基準法第108条
(1) 賃金台帳が不適正である。
B
2
賃金台帳の保管を適正に行ってい
るか。
(1) 労働基準法第108 条、第
109 条
(1) 賃金台帳が適正に保管されていない。
B
労働者の健康の確保は、事業の円滑な遂行に不可欠 1 職員の安全衛生管理体制を確立し
な条件であり、法の定めにより定期的に健康診断を実
ているか。
施するとともに、労働者の安全又は衛生のための教育
等が必要である。
・労働者が常時50人以上の施設においては、衛生管 (1) 衛生管理者及び産業医を選任し、 (1) 労働安全衛生法第12条、第 (1) 衛生管理者及び産業医を選任していない。
理者及び産業医を選任し、労働基準監督署に届け出
届け出ているか。
13条
(2) 衛生管理者及び産業医の届け出をしていな
ること。
い。
- 15 -
B
B
項
目
基
(7 健康管理)
本
的
考
え
方
・労働者が常時50人以上の施設においては、労使で
構成する衛生委員会を設け、法定の事項を調査審議
し、事業者に対し意見を述べさせること(月1回以
上)。
・労働者が常時10人以上50人未満の施設において
は、衛生推進者を選任し、衛生管理者に準じた職務を
行わせること。また、衛生に関する事項について関係
労働者の意見を聴くための機会を設けること。
観
点
関
係
法
令
等
(1) 労働安全衛生法第18条
(2) 労働安全衛生規則第22条、
23条
評
価
事
項
(2)
衛生委員会を設けているか。
(3)
衛生推進者を選任しているか。 (1) 労働安全衛生法第12条の2 (1) 衛生推進者を選任していない。
(2) 労働安全衛生規則第12条の (2) 衛生推進者を職員に周知していない。
4
定期健康診断は1年以内ごとに1回の実施が求めら 2 健康診断を適正に行い、かつ記録 (1) 児童福祉施設最低基準第12
れているが、夜間業務に従事する職員の場合には6か
を整備しているか。
条
月以内ごとに1回の健康診断が必要となる。
(2) 労働安全衛生法第66条
なお、1年以上使用されることが予定されている者
(1) 実施内容は適切か。
(3) 労働安全衛生規則第44∼
及び更新により1年以上引続き使用されている者で、
46条、第51∼52条
就労時間数が通常の就労者の3/4以上の者について
(4) 結核予防法第4条
も同様に行うこと。
・結核診断の結果結核の発病のおそれがある者に対し
て、X線直接撮影検査、かく痰検査及び聴診・打診
その他必要な検査を行うこと。
(2) 結果の保存及び報告は適切か。
(ア)定期健康診断
(イ)採用時健康診断
(ウ)その他
・健康診断個人票を作成して、これを5年保存するこ
と。
・労働者が常時50人以上の施設においは、「健康診
断結果報告書」を労働基準監督者に提出すること。
(1) 衛生委員会を設置していない。
評価区分
B
B
B
2
3
8
職員研修
腰痛検診等
平成6年12月28日社援施第169号「社会福祉
施設における腰痛予防対策の推進について」に基づき
対策を講ずること。
3
腰痛予防等の対策を講じている
か。
施設職員の資質の維持、向上を図るためには系統的、 1 職員研修は具体的に計画が立てら
効果的研修計画がたてられている必要がある。特に、個
れ、研修の機会が公平に与えられて
人の職務遂行能力に応じた、具体的内容を持った実施計
いるか。
画が立てられていることが望まれる。
・施設職員に対し、系統的、効果的な研修計画が立て
られていること。
・ 施設内研修
・ 施設外研修
・職員の研修に関する要望を聴取し、計画に反映させ
2 研修結果が活用されているか
ること。
・研修終了後、報告をさせ、不参加の職員にも研修内
容を周知させること。
- 16 -
(1) 健康診断が未実施である。
(2) 調理に携わる者に健康診断の未受診者がい
る。
(3) 健康診断の未受診者がいる。
(4) 健康診断に未実施項目がある。
C
C
(1) 健康診断実施記録の整備が不十分である。
B
(2)「健康診断結果報告書」を労働基準監督署に
提出していない。(労働者が常時50人以上
の施設)
B
B
B
(1) 平成6年12月28日社援施 (1) 腰痛予防等の対策を講じていない。
第169号「社会福祉施設にお
ける腰痛予防対策の推進につい
て」
B
(1) 平成5年4月14日厚生省告
示第116号「社会福祉事業に
従事する者の確保を図るための
措置に対する基本的な指針」
社会福祉法第89条、第90
条
B
B
B
B
(1)
(2)
(3)
(4)
研修を実施していない。
研修の実施が不十分である。
研修計画が立てられていない。
研修の機会が公平に与えられていない。
(1) 結果報告を実施していない。
B
項
(8
9
目
職員研修)
施設長の職務
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
・研修効果を把握し、今後の研修計画に反映させるこ
と。
1
施設長は、運営管理全般の統括、利用者との連絡調
整、地域社会との連携など施設長としての職責を十分
果たす必要がある。
2
管理責任体制の強化
施設長に対しては、保育所の意義とその使命を十分
に自覚せしめるとともに、保育所における長としての
職責を十分遂行するよう指導すること。
3
4
1
施設長は役割を果たしているか。
(1) 社会福祉法第66条
(2) 児童福祉施設最低基準第36
条
(1) 運営管理上問題が生じている。
(2) 運営管理上問題が生じている(軽微な場
合)。
C
B
施設長は職務に専念する必要があり、同一敷地内に
おいても専任が望ましいものである。なお、他業務、
僧侶、団体役員等の兼務の場合で、日常の業務に支障
がない場合は認めるものである。兼務の場合、給与規
程で定めている場合に手当の支給は認めることとする
が、給与の二重払いは認めないものである。
2
施設長は専任となっているか。
(1) 社会福祉法第66条
(1) 他施設等の職員を兼務している(同一敷地
内を除く)。
(2) 施設長としての勤務実態が不明確である。
C
相手の意に反する性的な言動で、それに対する対応
によって仕事を遂行する上で、一定の不利益を与えた
り、就業環境を悪化させること(セクシュアル・ハラ
スメント)は、職員個人としての尊厳を不当に傷つけ
るとともに、就業環境を悪化させ、能力の発揮を阻害
するものである。
3
セクシュアル・ハラスメントに関
する方針を明確化し、周知・啓発し
ているか。また、相談・苦情に適切
かつ柔軟に対応しているか。
10
建物設備等の 1 利用者が、良好な環境のもとで生活を営むためには 1 施設設備の基準に適合している
管理
各法令に定められている建物設備の基準を確保する必
か。
(1) 建物設備の
要がある。建物設備等の内容を変更する場合は、児童
状況
福祉施設最低基準及びその他の法令を満たす必要があ
る。
2 認可内容と現状が一致している
か。
2 建物設備等の内容変更により、児童福祉施設最低基
準を満たさないことが起こり得る。変更する場合に
は、当該区市町村長を経由して内容変更の届出をする
必要がある。
3 届出をしているか。
また、面積が増加する場合も認可内容変更の届出を
する必要がある。
- 17 -
(1) 均等法第11条、第21条
(1) セクシュアル・ハラスメントの防止や必要
な対策を講じていない。
B
B
(1) 児童福祉施設最低基準第32 (1) 構造、設備が基準を満たしていない。
条
C
(1) 児童福祉法施行規則第37条
第4項、第6項
(1) 認可(届出)内容と現状に著しい相違があ
る。
(2) 認可(届出)内容と現状に相違がある。
(3) 認可建物以外で保育等を行っている。
C
(1) 届出をしていない。
B
B
C
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
((1) 建物設備の 3 認可関係書類、図面等は、施設の設備の現状及び認
状況)
可内容の状況を示すものであり、整備、保管しておく
ことが必要である。
4
規模及び構造の変更により、最低基準面積(都加算 4 在籍児に見合う基準面積を下回っ (1) 児童福祉施設最低基準第32
を含む。)を下回ってはならない。
ていないか。
条
(1) 最低基準面積が不足している。
5
児童福祉施設には、必要な医薬品その他の医療品を 5 必要な医薬品等が備えられ、適正 (1) 児童福祉施設最低基準第10 (1) 必要な医薬品等の整備・管理が不適正であ
備えるとともに、それらの管理を適正に行わなければ
に管理されているか。
条
る。
ならない。
◎参考
(2) 必要な医薬品等の整備・管理が不十分である。
(1) 薬品・・消毒液,軟膏,湿布薬など。
(2) 包帯材料他・・ガーゼ, 脱脂綿, 絆創膏, 包帯な
ど。
(3) 器具他・・ピンセット, はさみ, 体温計, 水枕,
身体測定用具など。
(4) 薬品の管理・・定期的に点検して、必要があれば
新品ととりかえ古いものは捨てる。ま
た、薬品名が不明のものは廃棄する。
(5) その他・・内用薬については、医師の指示した薬
を服用することを原則とし、常用薬は置か
ない。園の処置はあくまで医師の治療を受
けるまでの処置であり、これをもって治療
としてはならない。
6 乳児室又はほふく室、保育室又は遊戯室には、保育 6 保育に必用な用具が備えられている (1) 児童福祉施設最低基準第32 (1) 用具等が備えられていない。
に必要な用具を備えなければならない。
か。
条
(2) 用具等の備えが不十分。
(2) 建物設備の
安全、衛生
1
児童福祉施設の設備構造は、採光、換気等利用して 1 施設内外に危険な箇所はないか。
いる者の保健衛生及びこれらの者に対する危険防止に
十分な考慮を払って設けられなければならない。そこ
で、設備構造はもとより、施設の運営管理上からも、
児童の安全確保が図られなければならない。
また、室内空気中の化学物質による汚染(シックハ
ウス)が子どもに与える影響に配慮し、それによる危
険を回避する取組みを進める必要がある。
2
児童福祉施設に利用している者の使用する設備等に 2 保育室、便所等設備が清潔であ
(1) 児童福祉施設最低基準第5条
ついては、衛生的な管理に努め又は衛生上必要な措置
るか。
、第10条
を講じなければならないので、衛生管理上不適正な場
合は是正するよう指導する。
3 寝具、遊具等備品が清潔であるか。 (1) 児童福祉施設最低基準第5
条、第10条
- 18 -
(1) 児童福祉施設最低基準第5
条、第10条、第32条
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
C
C
B
C
B
構造設備に危険な箇所がある。
採光・換気等が悪い。
備品が損傷して危険である。
危険物が放置されている
構造設備その他にやや危険な箇所がある。
C
C
C
C
B
(1) 衛生上、著しく問題がある。
(2) 清掃等が十分でなく、整理されていない。
C
B
(1) 衛生上、著しく問題がある。
(2) 清掃等が十分でなく、整理されていない。
C
B
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
((2) 建物設備
3 建築物及び建築設備の適正な維持管理を図り、災害 4 建築物及び建築設備の定期検査を (1) 建築基準法第12条1∼2項
の安全、衛生)
を未然に防止するために、建築基準法に基づく定期検
行っているか。
査報告を知事に行わなければならない。
* 児童福祉施設の場合、300㎡以上の規模のもの
又は3階以上の階でその用途に供する部分が対象に
なる。
建物
3年毎
建築設備
毎年
昇降機
毎年
(1) 建築設備定期検査報告を行っていない。
(3) 環境衛生の
状況
(1) 水質検査を定期的に実施していない。
C
(1)10㎡を超える簡易専用水道の場合におい
て、水道法に定める検査、衛生的管理を実施
していない。
C
1
飲用に供する水については、衛生的な管理に努め、 1 自家水(井戸水)の場合、法令等 (1) 平成8年7月19日社援施第
かつ衛生上必要な措置を講じなければならないことか
に基づいた適正管理、衛生確保を図
116号「社会福祉施設におけ
ら、自家水及び受水槽等使用の場合、清浄な飲料水の
っているか。
る飲用井戸及び受水槽の衛生確
確保を管理者自らが責任をもって行うこと。
保について」(以下「社援施第
(1) 100人を超える居住者に地下水(井戸水)を供
116号」という。)
給する場合は、「専用水道」となり、保健所への確
(2) 水道法第3条6項
認申請、水道技術管理者の設置、水道事務月報の提
(3) 水道法第32条
出等が義務付けられている。
(4) 水道法第33条
なお、「専用水道」以外の「飲用井戸」の管理に
(5) 水道法第34条
ついては、法的義務はないが「飲用井戸等の衛生管
(6) 水道法施行規則第55条
理指導要綱」(健康局)等により、衛生的措置を採
るよう指導がされている。
(参考) 専用水道の定義
「専用水道」とは、寄宿舎、社宅、療養所等にお
ける自家用の水道その他水道事業の用に供する水道
以外の水道であって、100人をこえる者にその居
住に必要な水を供給するものをいう。ただし、他の
水道から供給を受ける水のみを水源とし、かつ、そ
の水道施設のうち地中又は地表に施設されている部
分の規模が政令で定める基準以下である水道を除
く。
2
受水槽の有効容量の合計が10âを超える設備を有 2 10âを超える簡易専用水道の場 (1) 社援施第116号
する等水道法で規定する簡易専用水道の場合には、次
合において、法令等に基づいた適正 (2) 水道法第3条7項
の事項を行う。
管理、衛生確保を図っているか。
(3) 水道法第34条の2
(1) 厚生労働大臣が指定する検査機関による検査を年
(4) 水道法施行規則第56条
1回実施すること。
(5) 水道法施行規則第55条
(2) 次のような衛生管理を行うこと。
(6) 水道法施行令第1条の2
① 貯水槽の清掃(年1回)(専門の清掃業者に委
託)。
② 給水栓における水の色、濁り、臭い、味、その
他の状態により供給する水に異常を認めたとき
は、必要な水質検査を行う。
- 19 -
B
項
目
基
((3) 環境衛生の
状況)
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
なお10â以下の小規模給水施設管理者は法的義務
はないが「小規模給水施設の衛生管理指導要綱」(健
康局)等により、衛生的措置を採るよう指導がされて
いる。
(参考) 簡易専用水道の定義
簡易専用水道とは、都や市などの水道から供給さ
れる水だけを水源として、その水をいったん受水槽
に溜めてから給水する水道のうち、受水槽の有効容
量の合計が10âを超えるものをいう。
ただし、工場などに設置しているもので、まった
く飲み水として使用していない場合は、簡易専用水
道には該当しない。
また、地下水(井戸水)を受水槽に溜め供給して
いるものは、簡易専用水道ではないが、100人を
超える居住者に給水する場合は、「専用水道」とし
て別の規制を受ける。
3
大量調理施設(同一メニュー1回300食以上また 3 大量調理施設において適切な衛生 (1) 平成9年3月31日社援施第 (1) 大量調理施設において井戸水等の水を使用
は1日750食以上の施設)において、水道事業によ
管理を行っているか。
65号「社会福祉施設における
する場合に、年2回以上水質検査を実施して
り供給される水以外の井戸水等を使用する場合には、
衛生管理について」
いない。
公的検査機関、厚生労働大臣の指定検査機関等に依頼
して、年2回以上水質検査を行うよう指導されている
C
4
浄化槽を使用している場合、放流水の水質検査及び 4 浄化槽を使用している場合、定期 (1) 浄化槽法第10条
浄化槽の保守点検を定期的に行うことが義務付けられ
的な点検及び水質検査を実施してい
ている。
るか。
B
- 20 -
(1) 浄化槽の定期的な点検及び水質検査を実施
していない。
項
目
11
災害対策の
状況
(1) 管理体制
(防火管理者)
基
本
的
考
え
方
防火管理者は、防火対象物の位置、構造及び設備の状
況並びにその使用状況に応じ、おおむね次の事項につい
て当該防火対象物の管理について権限を有する者の指示
を受けて消防計画を作成することとされている。
(1) 選任(解任)・届出
施設においては、防火管理者を選任し、所轄の消
防署に遅滞なく届け出なければならない(消防法第
8条)。
(2) 資格
消防法施行令第3条に規定する資格が必要である
(3) 業務
防火管理者は、防火管理上必要な業務を誠実に遂
行するとともに、消防用設備等の点検及び整備、又
は適切な防火管理上の指示を与えなければならない
(消防法施行令第4条)。
その業務は以下のとおり(消防法第8条)。
① 消防計画の作成
② 消防計画に基づく消火、通報及び避難訓練の実施
③ 消防用水又は消火活動上必要な設備点検及び整
備
④ 火気の使用又は取扱いに関する監督
⑤ 避難、又は防火上必要な構造及び設備の維持管
理
⑥ 収容人員の管理
⑦ その他防火管理上必要な業務
(2) 消防計画等
ア 消防計画
観
点
1 防火管理者の選任、届出をして
いるか。
関 係 法
令 等
防火管理者としての業務が適正に
行われているか。
価
事
項
(1)
(2)
(2) 防火管理上必要な業務を適切に遂行するこ
とができる管理的あるいは監督的地位にある
者を選任していない。
B
(3)
B
消防法施行令第3条
(1) 消防法施行令第4条
防火管理者を選任していない。
評価区分
(1) 消防法第8条
(3) 消防法施行規則第4条
2
評
防火管理者の届出をしていない。
B
(1) 防火管理者としての業務が適正に行われて
いない。
B
(2) 消防法第8条
消防計画は、利用者の火災等非常災害時における利用
者、職員の安全確保を図るために、その基本となる具体
的計画であり、消防法施行規則第3条に定める項目を満
たして作成し、所轄の消防署に届け出る必要がある。
(1) 消防計画の策定
非常災害時における園児の安全確保を図るために
その基本となる具体的計画を策定しなければならな
い。
(2) 消防署への届出
計画策定者は防火管理者であり(消防法第8条)
消防署に届け出なければならない(消防法施行規則
第3条)。
(3) 消防計画の内容
消防計画の内容は、消防法施行規則第3条に定め
る項目を満たすこと。
1
消防計画を作成しているか。
(1) 児童福祉施設最低基準第6条
(2) 消防法第8条
(3) 消防法施行規則第3条
(1) 消防計画を作成していない。
C
2
消防署に届出しているか。
(1) 消防法施行規則第3条
(1) 消防署に届出をしていない。
B
3 変更の届出をしているか。
(1) 消防法施行規則第3条
(1) 変更届出をしていない。
B
(1) 職員へ周知していない。
B
4 消防計画の内容を関係者に周知
しているか。
- 21 -
項
目
イ 防災計画
(3) 消防署の立
入検査
(4) 防災訓練等
基
本
的
考
え
方
観
点
関 係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
東京都は大規模地震対策特別措置法でいう「地震防火 5 事業所単位の防災計画を策定 (1) 児童福祉施設最低基準第6条
対策強化地域」には指定されていないが、都市機能が集
しているか。
(2) 東京都震災対策条例第10条
中されていることから、都及び区市町村が作成する地域
(3) 昭和55年1月16日社施第
防災計画を基準として防災計画を作成しなければならな
5号「社会福祉施設における地
い。
震防災応急計画の作成につい
・ 消防計画に、地震防災応急計画相当事項(震災対
て」
策)を定めること。
(1) 事業所防災計画を作成していない。
C
消防法第4条に基づく消防署の立入検査の結果による. 1 立入検査の結果に適切に対応
指示事項については、施設として速やかに指示事項を改
しているか。
善すること。
・消防署立入検査結果通知書
(1) 消防署の立入検査の指示事項に対する改善
がされていない。
(2) 消防署の立入検査の指示事項に対する改善
が不十分である。
C
1 非常災害に平静かつ迅速に対応するには、平素から
の訓練が大切である。児童福祉施設は最低基準により
月1回以上実施しなければならない。
・避難及び消火訓練を毎月1回以上実施すること(図
上訓練は含まない)。
・消防計画に沿った訓練が定期的に行われること。
・訓練を実施するときは、あらかじめ、消防機関に通
知しておくこと。
・訓練結果については、毎回記録し次回訓練等の参考
にすること。
(1) 児童福祉施設最低基準第6条
(2) 消防法第4条
B
1
避難・消火・通報訓練を法令 (1) 児童福祉施設最低基準第6条
・通達で定められているとおり (2) 消防法施行令第4条第3項
実施しているか。
(1) 毎月避難及び消火訓練を実施していない。
(2) 実施方法が不適切である。
C
B
2
地震想定訓練を実施している
か。
(1)地震想定訓練を実施していない。
B
3
引取訓練を実施しているか。
(1) 引取訓練を実施していない。
B
(1) 訓練記録が作成されていない。
B
(2) 訓練記録が不十分である。
B
(1) 昭和55年1月16日社施
第5号「社会福祉施設における
地震防災応急計画の作成につい
て」別紙1の第2の(5)、(6)
2 防災訓練については、少なくとも年1回は引取訓練
を含んだものを行うこと。この場合、降園時間などを
活用して保護者の負担をできるかぎり少なくするよう
配慮すること。
3
実施状況の記録は、実地の反省及び今後の訓練等の 4 訓練結果の記録の整備をして
貴重な資料となるので、訓練目標、災害種別、訓練方
いるか。
法及びその状況、所要時間、講評等について、出来る
だけ詳細に記録する必要がある。
訓練方法については、実効ある訓練を確保する見地
から、災害発生の想定時間、発生場所等が十分に検討
されたものであるかどうか確認し、訓練そのものが惰
性的なものにならないようにする。
さらに、訓練は全職員が参加して 実施すること。
- 22 -
項
(5)
目
保安設備
基
本
的
考
え
方
観
点
関 係
法
令
等
1 児童福祉施設においては、軽便消火器等の消火用
1 消防用設備等の点検及び報告 (1) 児童福祉施設最低基準第6条
具、非常口その他非常災害に必要な設備を設け、これ
をしているか。
(2) 消防法第17条の3の3
に対する日常的な点検を怠らないようにする。
2 消防用設備等の自主点検をし (1) 消防法施行令第4条第2項
ているか。
3 点検後の不良箇所を改善して (2) 昭和48年4月13日社施第
いるか。
59号「社会福祉施設における
火災防止対策の強化について」
4 避難器具を設置しているか。 (1) 消防法第17条
2
3
4
非常ベルの設置
5
非常警報器具(鐘、拡声器、手動式サイレン)又は
非常警報設備(自動火災報知器、電鈴、非常用放送装
置等)を総称する。
火災報知機
(1) 自動火災報知設備
① 延面積が300㎡以上の防火対象物に設置
② 消防機関への通報ができる設備は、延面積
500㎡以上の防火対象物に設置
③ 漏電火災報知器は、延面積が300㎡以上の防
火対象物で、契約電気量50Aを超える場合に設
置
6
非常電源
自動火災報知設備には、非常電源(蓄電池等)装置
を備えなければならない。
7
評
価
事
項
評価区分
(1) 消防用設備等の点検及び報告をしていな
い。
C
(1) 消防用設備等の自主点検をしていない。
B
(1)
B
不良箇所の改善を行っていない。
(1) 避難器具を設置していない。
B
(1) 児童福祉施設最低基準第32
条
(2) 消防法施行令第24条
(1) 未設置である。
C
(2) 整備が不十分である。
B
自動火災報知設備を設置して (1) 児童福祉施設最低基準第32
いるか(300㎡以上の防火対象物
条
の場合)。
(2) 消防法施行令第21条
(1) 未設置である。
C
(2) 整備が不十分である。
B
(1) 整備が不十分である。
B
非常ベルを設置しているか。
非常電源を整備しているか。
- 23 -
(1) 消防法施行令第21条
処
遇
編
目
1
次
保育の状況
(1) 保 育 計 画 の 作 成 の 状 況 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(2) 指 導 計 画 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
( 3 ) 保 育 内容 の 状 況・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
2
29
29
29
給食の状況
(1)
(2)
(3)
(4)
栄養計画と献立業務の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・
食品の管理・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
栄 養 摂 取 量 の 状 況 ・ ・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
給食の実施状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
( 5 ) 給 食 提供 者 の 届 出 等 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(6) 衛 生 管 理 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
(7) 調 理 業 務 委 託 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
3
33
34
35
35
36
36
37
健康・安全の状況
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
4
児童健康診断・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
既往歴及び予防接種等の把握状況・・・・・・・・・・・・・・
健康状態の把握・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
虐待などへの対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
急な病気等への対処の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・
零歳児の日々の健康状態の記録状況・・・・・・・・・・・・・
零・1歳児の家庭での状態把握の状況・・・・・・・・・・・・
児童の安全管理の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
感染症予防対策の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・
37
38
38
38
39
39
39
39
39
検
1
査
事
項
(1)
保育の状況
保育計画の
作成の状況
(2)
ア
イ
指導計画
指導計画
の作成状況
基
本
的
考
え
方
観
点
関
令 等
評
価
事
項
評価区分
保育の状況については、「保育所保育指針について(
平成11年10月29日付児発第799号厚生省児童家
庭局長通知)」を評定の基準とする。ただし、同通知に
も示されているように保育所保育指針は「保育内容向上
のための参考資料」と位置付けられていることから、以
下のとおり弾力的に取り扱う。
保育所では、入所児童の生活全体を通じて、保育目標 1 保育計画を作成してい
が達成されるよう、保育計画を作成する。
るか。
保育計画は、地域の実態、子どもの発達、家庭状況や
保護者の意向、保育時間などを考慮して作成する。
保育計画と指導計画の両者を別々に作成していなくて
も、何らかの形で計画が文章化していれば(例えば「園
のしおり」等に施設の保育理念、保育目標の記載があ
る。)保育計画に相当するものとする。
(1) 平成11年10月29
日付児発第799号厚生
省通知「保育所保育指針
について」(以下「保育
所保育指針」という。)
指導計画は保育計画に基づき作成する。
1 指導計画があるか。
(1) 保育所保育指針
指導計画の作成に当たっては、子どもの生活や発達を
見通した年、期、月など長期的な指導計画と、それと関
連しながらより具体的な子どもの生活に即した、週、日
などの短期的な指導計画を作成して、保育が適切に展開
されるようにすること。
また、子どもの個人差に即して保育できるように作成 2 指導計画の内容は十分 (1) 保育所保育指針
すること。
か。
年齢別又はクラス別の計画として作成しているか、計
画を反省に基づいて作成しているか等を特に注意する。
零・1歳
指導計画はすべて個人差に即して作成するものであり 1 零・1歳児について、
児の個人別 特に3歳未満の子どもの指導計画は、個々の子どもの生
個人別指導計画がある
指導計画の 育歴・心身の発達及び活動の実態に即して、個別的な計
か。
状況
画を作成するなど特別な配慮が必要とされている。
したがって、3歳未満児に対しては個人別指導計画の
作成が望ましいが、発育・発達の速さが著しく、それぞ 2 個人別指導計画の内容
れの月齢によって発達上の特徴が異なる零・1歳児につ
は十分であるか。
いて当面、個人別の指導計画の作成を指導する。
(3) 保育内容の
状況
ア 指導計画
との関連
係 法
(1) 保育所保育指針
児童処遇の維持向上を図るためには、児童の権利擁護 1 指導計画に基づく保育 (1) 保育所保育指針
に配慮した適正な計画とそれに基づく適切な保育実践が
が十分であるか。
必要であり、また実践の後は反省・評価が必要である。
主として短期的な指導計画と保育日誌等の記録により 2 個人別指導計画に基づ
確認することとなるが、個々に不一致が認められる場合
き児童の実態に即した指
においても全体として計画と実践につながりが認められ
導が十分であるか。
れば原則可とする。
- 29 -
(1) 保育計画を作成していない。
B
(1) 年齢別又はクラス別の年間指導計画がない。
(2) 年齢別又はクラス別の期間(月間)の指導計画
がない。
(3) 年齢別又はクラス別の週又は日などの短期的な
指導計画がない。
C
C
(1) 作成に当たって、反省、評価をしていない。
(2) 内容が不十分である。
B
B
(1) 零・1歳児について、個人別指導計画がない。
B
(1) 個々の生育歴、心身の発達及び活動の実態に即
した計画になっていない。
B
(1) 指導計画に基づく保育が不十分である。
B
(1) 個々の生育歴・心身の発達及び活動の実態に即
した指導が不十分である。
B
B
検
査
事
項
イ 保育内容
ウ
基
本
的
考
え
方
保育所における保育内容は、健康状態の観察、服装等
の異常の有無についての検査、自由遊び及び昼寝のほか
健康診断を含むものとされている。
最低基準第35条の精神に沿った処遇が行われている
かを確認し、常識的観点からみて問題があると認められ
るケース(例えば、夏期保育の内容がテレビ又は水遊び
のみに終始しているような場合)以外は可とする。
子どもの人権に配慮するとともに、文化の違いを認
め、互いに尊重する心を育てるようにすること。
子どもの性差や個人差にも留意しつつ、性別による固
定的な役割分業意識を植え付けることのないように配慮
すること。
子どもに、身体的苦痛を与え、人格を辱めることがな
いようにすること。
たとえば、日々の保育の中で、乱暴な言葉がけ(よび
すて、怒鳴る等)、無視、行動の制限、強制(立たせ
る、閉じ込める、給食を与えない又は無理に食べさせ
る。)、体罰等を行ってはならない。
観
1
点
関
保育内容は適切か。
記録の状
況
1 児童出欠簿は、入退所の状況又は各種報告の基礎に
なるものなので、全員について毎日正確に記録してお
く必要がある。また、常に保管場所を明らかにしてお
く必要がある。
2 保育日誌は、保育の状況(保育計画・指導計画に基
づく保育集団の状況)の記録であり、保育の進め方を
正しく把握し、保育士の反省の資料として次の保育の
手がかりとする重要な記録簿である。
なお、合同保育を行っている場合には合同保育日誌
の作成が必要である。
3 児童票には個々の児童の状態を把握するものとして
児童の保育経過記録と、児童の保育上必要な最低限の
家庭の状況等の参考記録が必要である。
令 等
評
価
事
項
評価区分
(1) 児童福祉施設最低基準 (1) 保育内容が適切でない。
(以下「最低基準」とい (2) 保育内容が不十分である。
う。)第35条
(2) 保育所保育指針
C
B
(1) 保育所保育指針
(2) 最低基準第35条
(1) 午睡などの適切な休息を全く行っていない。
C
(1) 休息のために適切な環境を確保していない。
B
児童出欠簿を作成して (1) 最低基準第14条
いるか。
2 児童出欠簿の記録内容
は十分か。
3 保育日誌を作成してい
るか。
4 保育日誌の記録内容は
十分か。
(1) 児童出欠簿を作成していない。
C
(1) 児童出欠簿の記録内容が不十分である。
B
(1) 保育日誌を作成していない。
C
(1) 保育日誌の記録内容が不十分である。
例示
・クラス別になっていない。
・零・1歳児個別記録になっていない。
・その他内容が不十分である。
B
5
(1) 児童票を作成していない。
C
(1) 児童票の内容が不十分である。
B
午睡等の
季節や活動の状況に応じて、子どもの疲労に注意し、 1 午睡等を行っている
状況
午睡等の適切な休息が取れるように配慮する必要があ
か。
る。
2 休息のために適切な環
なお、休息の方法は、個々の子どもに適したものとし、
境を確保しているか。
必ずしも午睡に限定することなく、心身の安静が保てる
ような環境を設定することが必要である。
エ
係 法
1
児童票を作成している
か。
6 児童票の記録内容は十
分か。
- 30 -
検
査
オ
事
項
保育時間
の状況
基
本
的
考
え
方
保育所における保育時間は、1日につき8時間を原則
とし、その地方における乳児又は幼児の保護者の労働時
間その他家庭の状況を考慮して定めること(最低基準第
34条)とされているが、都においては、開所時間は1
1時間を確保する必要がある。
観
1
点
関
係 法
令 等
評
価
事
項
11時間の開所保育を
守っているか。
(1) 平成12年3月29日 (1)11時間の開所時間が確保されていない。
付児発第247号厚生省 (2) 保育士が複数配置されていない。
通知「特別保育事業の実
施について」
(2) 東京都保育所事業実施
要綱
2 保育時間を短縮してい (1) 最低基準第34条
(1) 正当な理由なく保育時間を一部短縮している。
ないか。
(2) 昭和54年3月22日
付53民指三第565号
東京都通知「保育所の適
正な運営について」(以
下「都第565号通知」
という。)
B
3
C
保護者の労働時間を考 (1) 最低基準第34条
慮しているか。
(2) 都第565号通知
(1) 保護者の労働時間等を考慮していない。
最低基準上の保育士定数は、子どもを長時間にわたっ 4 最低基準上の定数の一 (1)平成14年5月21日雇 (1)常勤の保育士が各組や各グループに1名以上
て保育できる常勤の保育士をもって確保することが原則
部に短時間勤務(1日6
児発第0521001号
配置されていない
であり、望ましい。しかしながら、保育所本来の事業の
時間未満または月20日未
厚労省通知「保育所にお
円滑な運営を阻害せず、保育時間や保育児童数の変化に
満勤務)の保育士を充て
ける短時間勤務の保育士 (2)短時間勤務保育士の勤務時間数が、常勤の保育
柔軟に対応することにより、入所児童の処遇水準の確保
る場合に組やグループ編
の導入について」
士を充てる場合の勤務時間数を下回っている。
が図られる場合で、以下の条件の全てを満たす場合に
成が適切に行われている
は、最低基準上の定数の一部に短時間勤務(1日6時間未
か
満又は月20日未満勤務)の保育士を充てても差し支えな
い。
(1)常勤の保育士が各組や各グループに1名以上(最低
基準上の保育士定数が2名以上の場合は、2名以上)
配置されていること。
(2)常勤の保育士に代えて短時間勤務の保育士を充てる
場合の勤務時間数が、常勤の保育士を充てる場合の勤
務時間数を上回ること。
5 その他不適正な事項は
(1) その他不適正事項がある。
ないか。
カ
延長保育
の実施状況
評価区分
東京都延長保育事業実施要綱に基づき、延長保育事業 1 延長保育の実施を要
を実施している保育所では、延長保育時間帯には、事業
綱どおりに行っている
を担当する保育士として2名以上配置すること。
か。
また、対象児童数の多さ等に応じて事業を実施するた
めに必要となる職員を配置すること。
(1) 東京都延長保育事業実
施要綱
- 31 -
(1) 延長保育の実施が適正でない。
(2) 一部不適正な点がある。
B
B
C
C
B
C
B
検
査
キ
事
項
休所の状
況
ク 保護者
の連絡状況
ケ
コ
登降園の
状況
保護者徴
収金品の
状況
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係 法
令 等
評
価
事
項
評価区分
保育所は、日々保護者の委託を受けて、保育を必要と 1 正当な理由なく休所
(1) 児童福祉法第39条
する児童を保育することを目的とする施設であり、正当 (休園)又は一部休所(休 (2) 最低基準第34条
な理由なく休所(休園)することは許されない。
園)していないか。
(3) 都第565号
また、家庭保育を依頼することも適切ではない。
なお、休所又は一部休所(保育所としては開所してい
るが、一部の児童を休ませている場合をいう。)の正当
な理由とは、
(1)感染症の疾患
(2)非常災害の発生
(3)「警戒宣言」の発令 などである。
(1) 正当な理由なく全部または一部休所(休園)し
ている。
(2) 家庭保育を依頼している。
C
常に児童の保護者と密接な連絡をとり、保育の内容等 1 保護者との連絡は十分
につき保護者の理解及び協力を得るよう努めなければな
か。
らない。
入所時には、保育方針、保育時間、休所等の園の運営
内容を入園のしおり等の文書をもって保護者に周知徹底
し、理解を得る必要がある。
また、子どもの生活や健康状態、事故の発生などにつ
いて、家庭との密接な連絡体制を整えておく必要があ
る。さらに、3歳未満児については、連絡帳を備える必
要がある。
(1) 最低基準第36条
(2) 保育所保育指針
(1) 保護者との連絡体制ができていない。
(2) 保護者との連絡が不十分である。
*例示
・園だよりがない。
・連絡帳(3歳未満児)がない。
・保護者との懇談会がない、又は不十分であ
る。
(3) 緊急時の連絡先の把握が不十分である。
C
B
児童の登降園は、児童の安全管理の上から保護者が責
任をもって行うことを原則とし、責任ある人以外には児
童を同行させない。
(1) 保育所保育指針
(1) 児童の登降園を責任ある人以外の者が行って
いる。
(2) その他不適正事項がある。
C
(1) 保護者負担金(品物を含む。)が不適正であ
る。
(2) 一部不適正がある。
C
(1) 保護者負担金徴収簿を作成していない。
(2) 保護者負担金徴収簿の内容が不十分である。
C
B
1
児童の登降園は保護者
等が行っているか。
区市町村長は、保育所に入所している児童の処遇に必 1 保護者負担は適正か。 (1) 都第565号通知
要な費用を支弁する一方、児童の保護者から保育料を徴
している。したがって保護者はこれ以外の費用を負担す
る義務を負わないことが原則である。
寄附金の体裁をとっているが、施設側の要請によるも
の及び物品持参による負担についても認められない。
名目上保護者会が負担しているにもかかわらず、実質
的に保護者が負担しているものについても同様である。
ただし、保護者が希望するサービスを保育所が提供し
た場合、実費を徴することは差し支えない。
2 保護者負担金徴収簿を (1) 最低基準第14条
なお、日本体育・学校健康センター法、日本体育・学
作成しているか。
校健康センター法施行令により、日本体育・学校健康セ
ンターの共済掛金については、政令で定める範囲内で
(10分の4から10分の6)保護者から徴収すること
ができる。
保護者負担金徴収簿には、徴収の目的、個人別金額、
徴収年月日等を記入し、適正な経理処理を行うこと。
- 32 -
B
B
B
B
検
2
査
事
項
基
本
的
考
え
方
給食の状況
栄養計画については、平成12年1月19日付児発第
27号厚生省通知「児童福祉施設における給食業務の指
(1) 栄養計画と 導について」により、栄養給与目標の基準が示されてい
献立業務の状況 る。必要に応じて、園で作成することもできる。
栄養給与目標に基づく標準食品構成表を策定し、献立
作成の指針とすること。
ア 献立表
の作成
イ
献立の内
容
献立表は食品を調理し、喫食に適するようにするため
の基本的な計画書であると同時に、調理担当職員に対す
る作業命令書の性格をもっている。
なお、栄養管理方法は従来の献立表における栄養価計
算の算出方法から標準食品構成と栄養出納表による使用
食品量との比較によって、献立業務を行う方式も可能で
ある。
観
点
関
1 栄養給与目標に基づ
いた標準食品構成表を策
定し、献立作成の指針と
しているか。
係 法
令 等
評
価
事
項
(1) 最低基準第11条第1 (1) 標準食品構成表を栄養給与目標に基づいて作成
項
していない。
(2) 平成12年1月19日
付児発第27号厚生省通
知「児童福祉施設におけ
る給食業務の指導につい
て」(以下「第27号通
知」という。)
(3) 平成12年1月19日
付児母第1号厚生省通知
「児童福祉施設給食の栄
養給与目標の取扱いにつ
いて」(以下「第1号通
知」という。)
(4) 平成16年3月4日付
15健地健第649号東
京都通知「特定給食施
設 指導実施要綱の一部改
正 について」(以下「都
第 649号通知」とい
う。)
1
献立表を作成している (1) 最低基準第11条
か。
(2) 都第649号通知
2 予定献立の記載内容は (3) 第27号通知
適当か。
3 実施献立(記録)の記
載内容は適当か。
4 予定献立及び実施献立
に責任者の関与がある
か。
B
(1) 献立表を作成していない。
C
(1) 予定献立の記載内容が不適当である。
B
(1) 実施献立の記載内容が不適当である。
B
(1) 責任者の関与がない。
B
保育所における給食の栄養給与目標は、3歳未満児及 1 献立が季節感、嗜好に (1) 最低基準第11条第1 (1) 変化に乏しい、又は嗜好等に考慮がない。
び3歳以上児の区分別に「保育所における栄養給与目標
考慮し、変化に富んだ内
項
算出例」を参照して、給食を行う必要がある。その内容
容となっているか。
(2) 第27号通知
は、栄養給与量を満たした上で、変化に富み、季節感が
(3) 第1号通知
ある献立とし、児童の食欲を増進し、偏食の是正にも留
(4) 都第649号通知
意した献立とすること。
2 その他献立内容に問題
(1) 既製品(インスタント食品・市販の調理済み製
食品の購入及び検収に留意し、新鮮かつ栄養価の高い
がないか。
品等)の使用が随所にみられる。
ものをできるだけ安価に購入するよう努めること。既製
(2) おやつが甘味品・菓子類に偏っている。
品の使用を極力避ける。
随時、児童の嗜好・残食調査等を行い、その結果を活 3 安全で献立内容にあっ
(1) 安全で献立内容にあった食器を使用していな
用して適正な献立の作成、残食の防止を図る必要があ
た食器を使用している
い。
る。
か。
- 33 -
評価区分
C
B
B
B
検
査
事
項
基
本
的
考
え
方
*例示
・3歳未満、3歳以上児の区分がある。
・2週間周期以上の献立となっている。
・誕生会、行事食等が盛り込まれている。
・四季に応じた食品が使用されている。
※保育所での栄養給与量は、児童が1日に必要な量の
うち主食副食おやつを併せて1、2歳児は50%、
3歳以上児は40%である。なお、延長保育に伴う
おやつの栄養給与量は10%程度である。
ウ 発育の状
況に応じた
配慮
1 零歳児は、調乳・離乳食(前期・中期・後期・完了
期)のパターンに沿った食事提供が必要である。
観
点
関
係 法
令 等
4
施設長を含む関係職員
が参加の上、給食(献
立)会議を実施してい
るか。
1
適正な献立内容・調理 (1) 最低基準第11条第2
方法に沿った食事を提供
項
しているか。
(2) 保育所保育指針
評
価
事
項
(1) 施設長を含む関係職員が参加の上、給食(献
立)会議を実施していない。
B
(1) 適正な献立内容・調理方法に沿った食事を提
供していない。
B
2 零歳児、1∼2歳児、3∼5歳児の3段階で栄養給 1 3歳未満児に対する特 (1)平成12年4月25日 (1) 3歳未満児に対する特別の配慮を全く行ってい
与目標量を定めているが、3歳未満児は食品の種類・
別の配慮をしているか。
付児発第471号厚生省
ない。
調理方法に児童の身体的状況及び発達段階での咀嚼力
通知「児童福祉行政指導 (2) 3歳未満児に対する特別の配慮が不十分であ
向上について考慮する必要がある。
監査の実施について」
る。
エ
(2)
延長保育
延長保育促進事業の補助対象となる保育所について
児に対する は、対象児童に対し、適宜間食又は給食等を給与でき
給食の実施 るようにすることが必要である。
1
間食又は給食等を行っ
ているか。
食品の管理
1
予定献立に沿って食品
を購入しているか。
1 献立表で計画されたメニューを可能な限り正確に実
施するには、日々食数を把握し、必要量を購入するこ
とになる。そして、食品購入(の手続き)受払等は、
適切に管理、把握しなければならない。
2 給食規模の大小にかかわらず、発注・払出は伝票等
により把握する。
(1) 平成12年3月29日 (1) 間食又は給食等を全く行っていない。
付児発第247号厚生省
通知「特別保育事業の実
施について」
(2) 第1号通知
(1) 最低基準第11条第3
項
(2) 平成9年3月31日付
2 発注書・納品書を整
社援施第65号厚生省通
理、保存しているか。
知「社会福祉施設におけ
る衛生管理について」
3 納品時に食品材料の検
(以下「第65号通知」と
収を行っているか。
いう。)
(3) 都第649号通知
4 在庫食品の受払処理
は適正か。
5
給食担当者の予算把
握及び執行状況把握は
十分であるか。
- 34 -
評価区分
C
B
B
(1) 正当な理由なく変更している。
(2) 数量に大幅な違いがみられる。
C
C
(1) 発注書・納品書がない、又は不十分である。
(2) 発注に当たって責任者の関与がない。
B
B
(1) 食品材料の検収を全く行っていない。
C
(1) 在庫食品の受払を把握していない、又は不十
分である。
B
(1) 給食担当者が予算及び執行状況を十分に把握
していない。
B
検
査
事
項
(3)
栄養摂取量
の状況
ア 栄養摂取
量
イ 栄養報告
(給食施設)
(4) 給食の実施
状況
ア 給食の中
止等
イ
検査用保存
食の保存
基
本
的
考
え
方
1 保育所給食での栄養給与量は、3歳未満児及び3歳
以上児の区分別に「保育所における栄養給与目標算出
例」を参照して給食を行うよう指導する。
栄養給与項目は、エネルギー・たんぱく・脂肪・カ
ルシウム・鉄・ビタミンA、B1 、B2 、Cであり、
栄養のバランスの良い給食に努めなければならない。
脂肪はエネルギーの25∼30%に相当する量であ
ること。
2 児童の肥満や小児の成人病予防の観点からエネルギ
ーの過剰・たんぱく質や脂肪の過剰摂取とならないよ
うに十分指導する。
観
点
関
係 法
令 等
1
必要な栄養所要量を確 (1) 最低基準第11条第1
保しているか。
項
(エネルギー、たんぱく (2) 第27号通知
質の給与量が十分か。) (3) 第1号通知
1回100食以上又は1日250食以上の特定給食施 1 栄養報告(給食施設)
設は栄養報告(給食施設)を行わなくてはならない。1
を行っているか(2月、
回100食未満の給食施設についても、特定給食施設に
5月、8月、11月
準じて指導する。
分)。
(1) 健康増進法施行細則第
6条
(2) 平成15年5月31日
付15健地健第143号
特定給食施設指導実施要
綱」
給食は毎日適正に行われる必要がある。主食、副食及 1 正当な理由もなく中止 (1) 最低基準第11条
び間食が毎日実施されている必要があり、土曜日といえ
していないか。
ども簡易給食は認められないところである。
簡易給食とは、米飯の外注・既製品の多用・副食の一 2 正当な理由もなく簡易
部外注のほか、パンと牛乳・カップラーメンなどの調理
給食としていないか。
の手間を省いている給食をいう。
正当な理由もなく園外保育や愛情弁当と称して、保護
者全員の同意が得られないまま給食を行わないことは、 3 間食を実施している
一種の保護者負担を強要することである。
か。
なお、正当な理由とは、
(1) 感染症の発生に伴う保健所の指示
(2) 調理室の改築・修繕等
(3) 非常災害等で給食することが不可能
等の場合である。
土曜日でも、3時以降も保育を受ける児童に対して
は、おやつを与える必要がある。
特定給食施設では、食品による中毒防止について特段
の注意を払う必要がある。また、食中毒が発生した場合
にその原因を調査・追跡できるよう検査用保存食を適切
に保存する必要がある。
検査用保存食は、保育所で提供する全ての食品(既製
品を含む。)について、原材料及び調理済食品を食品ご
とに50g程度ずつ清潔な容器(ビニール袋等)に密封
して入れ、−20℃以下で2週間以上保存すること、原
材料は、特に洗浄、殺菌等を行わず、購入した状態で保
存することが求められている。
1
評
価
事
項
(1) 必要な栄養所要量を確保していない。
(2) 必要な栄養所要量を確保していない。
(軽微な場合)
C
B
(1) 栄養報告(給食施設)を行っていない。
B
(1) 正当な理由もなく給食を中止している。
(2) その他不適正な事項がある。
C
B
(1)
C
正当な理由もなく、簡易給食の回数が著しく
多い、又は継続している。
(2) その他不適正な事項がある。
B
(1)
B
間食を実施していない。
検査用保存食を適切に (1) 第65号通知
保存しているか。
(2) 平成9年6月30日付
児企第16号厚生省通知
「児童福祉施設等におけ (1) 検査用保存食を適切に保存していない。
る衛生管理の改善充実及 (2) 検査用保存食の保存方法・保存期間等が一部不
び食中毒発生の予防につ
適切である。
いて」
(3) 平成8年7月25日付
社援施第117号厚生省
通知「社会福祉施設にお
ける保存食の保存期間等
について」
- 35 -
評価区分
C
B
検
査
(5)
事
項
給食供給者
の届出等
ア 給食供給者
の届出
イ 食品衛生責
任者の設置
基
ア
衛生管理
検便
的
考
え
方
観
点
関
係 法
令 等
評
価
事
項
評価区分
給食供給者は、給食施設における食事の供給を開始し 1 給食供給者の届出をし (1) 食品製造業等取締条例 (1) 給食供給者の届け出をしていない。
た日から10日以内に、知事に届け出なければならな
ているか。
第5条の4
い。
(平成13年10月1日
*給食供給者とは、学校、病院、社会福祉施設等にお
施行)
いて特定多数人に対して、同一の施設等で週1回以上
(2) 食品製造業等取締条例
継続的に1回20食以上又は1日50食以上の食事を
施行規則第7条の3の2
供給する者をいう。
(平成13年10月1日
ただし、健康増進法に基づき、開始届をすでに提出
施行)
している給食施設については、再び届出を出す必要は
ない。
B
1
給食供給者は、施設ごとに自ら食品衛生責任者とな 1 食品衛生責任者を設置 (1) 食品製造業等取締条例 (1) 食品衛生責任者を設置していない。
るか、又は当該施設における従事者のうちから食品衛
しているか。
第6条別表第4 給食供
生責任者1名を定めて置かなければならない。
食品衛生責任者は、常
給者の衛生基準の第2
時、施設、取扱い等を管
「衛生管理運営基準」
理できる者のうちから選
(平成13年10月1日
任する。
施行)
B
給食供給者は、調理場の見やすい場所に食品衛生責
任者の氏名を掲示する。
B
2
(6)
本
2
食品衛生責任者の氏名
を掲示しているか。
児童福祉施設の給食で最も留意しなければならないこ 1 調理・調乳担当者の検
とは、衛生上の安全対策であり、なかでも赤痢をはじめ
便を適切に行っている
とした消化器系伝染病の予防が極めて重要とされる。こ か。
のため給食に従事する職員については、毎月定期的に検
便を実施することが大切である(「児童福祉施設の給食
指導」厚生省児童家庭局母子衛生課編より)。
また、大きな社会問題になった腸管出血性大腸菌O1
57や近年問題とされているカンピロバクターやサルモ
ネラ菌(SE)等は、抵抗力の弱い乳幼児や学童が少量
で感染しやすいので、検便の実施の漏れがないよう指示
する。
さらに、O157の検査は可能な限り実施するよう指
導する。
2
検便の実施記録(検
査証)又は結果票があ
るか。
(1) 食品衛生責任者の氏名を掲示していない。
(1) 最低基準第12条第5 (1) 調理・調乳担当者の検便を適切に行っていな
項
い。
(2) 第65号通知
(2) その他不適正事項がある。
(3) 昭和41年7月27日
付児発第470号厚生省
通知 「児童福祉施設等
における赤痢対策の推進
について」
(4) 昭和35年8月27日
付35衛公食第297号
東京都通知「仕出し屋お
よび集団給食施設におい
て提供される食品による
中毒の防止について」
(5) 労働安全衛生規則第4
7条
C
(1) 労働安全衛生規則第
51条
C
B
- 36 -
(1) 検便の実施記録等がない。
(2) 実施記録等に不備がある。
B
検
イ
査
事
項
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係 法
令 等
調理従事者
調理従事者は常に自分の健康チエックを行い、下痢発 1 調理・調乳担当者の健 (1) 第65号通知
の健康チエッ 熱時には速やかに医師の診断及び指示を受けるとともに
康チェックを毎日行って (2) 第16号通知
ク及び調理設 調理作業には従事しない。また、手指などに化膿してい
いるか。
(3) 平成9年8月8日付社
備の点検
る傷やできもののあるときは、ブドウ球菌性食中毒を起
援施第117号厚生省通
こす危険があるので、食品を扱ったり調理に従事しては
知
ならない。
2 衛生管理チェックを毎
また、集団給食設備において提供される食品による中
日行っているか。
毒防止のため、調理室・食品食器・器具等又は飲用に供
する水については、衛生的な管理に努め又は衛生上必要 3 調理にあたり衛生上不 (1) 最低基準第5条
な措置を講じなければならない。
適当な事項が認められる (2) 最低基準第10条
か。
(3) 第65号通知
評
価
事
項
(1) 調理・調乳担当者の健康チエックを行っていな
い(下痢、発熱、手指の傷、化膿等)。
(2) 調理・調乳担当者の健康チエックが不十分であ
る。
C
(1) 衛生管理チェックを行っていない。
(2) 衛生管理チェックが不十分である。
C
B
(1) 調理室・食品・食器(洗浄及び保管)等に衛生上著
しい問題がある。
(2) 不適切な事項がある。
C
(7) 調理業務委
調理業務については、保育所が責任を持って行えるよ 1 施設職員による調理と (1) 平成10年2月18日 (1) 給食の質が確保されていない。
託
う施設の職員により行われることが原則であり、望まし
同様な給食の質が確保さ
付児発第86号厚生省通
い。
れているか。
知「保育所における調理
しかしながら、施設の管理者が業務上必要な注意を果
業務の委託について」
たし得るような体制及び契約内容により、施設職員によ 2 施設内の調理室を使用 (以下、「第86号通知」 (1) 施設内の調理室を使用して調理していない。
る調理と同様な給食の質が確保される場合には、児童の
して調理させているか。 という。)
処遇の確保につながるよう十分配慮しつつ、当該業務を
第三者に委託することは差し支えない。
3 栄養面での配慮がされ
(1) 栄養面での配慮がされていない。
なお、栄養面での配慮とは、保育所や保健所、区市町
ているか。
村等の栄養士により、献立等について栄養面での指導を
受けられる体制にあることをいう。
4 施設は、第86号通知
(1) 施設が行う業務を行っていない。
で示されている業務を行
(2) 施設が行う業務が不十分である。
っているか。
健康・安全の
状況
(1) 児童健康診
入所児童の疾病の予防に留意し、常に保護者・嘱託医
断
・保健所等と緊密に連携し、清潔の習慣・食生活・遊び
ア 実施状況 の内容としての活動と休息のバランス・体の鍛練・環境
整備・衣服調節・歯科衛生・感染症の防止等の注意を図
る。
児童福祉施設(児童厚生施設及び児童家庭支援センタ
ーを除く。)の長は、入所した者に対し、入所時の健康
診断、少なくとも1年に2回の定期健康診断及び臨時の
健康診断を学校保健法(昭和33年法律第56号) に規
定する健康診断に準じて行わなければならない。
評価区分
B
B
C
C
C
C
B
5
受託業者は第86号通
知で示されている要件を
満たしているか。
(1) 要件を満たしていない。
C
6
契約内容は第86号通
知で示されている要件を
満たしているか。
(1) 要件を満たしていない。
C
1
定期健康診断を実施し (1) 最低基準第12条
ているか。
(2) 保育所保育指針
(1) 定期健康診断が未実施、又は回数が不足して
いる。
C
(1) 実施時期・方法が不適当である。
B
(1) 未実施児対策が不十分である。
B
(1) 検査項目が不十分である。
B
3
2
実施時期・方法は適当
か。
3 未実施児対策は十分
か。
4
検査項目は十分か。
(1) 学校保健法施行規則
- 37 -
検
査
事
項
基
本
的
考
え
方
観
5
イ
(2)
点
関
記録はあるか。
係 法
令 等
評
価
事
項
評価区分
(1) 保育所保育指針
(1) 健康診断記録がない。
(2) 健康診断記録が不十分である。
C
B
6
身長、体重等の測定を
定期的に行っているか。
(1) 保育所保育指針
(1) 身長、体重等の測定を定期的に行っていない。
B
7
保護者と連絡をとっ
ているか。
(1) 最低基準第36条
(2) 保育所保育指針
(1) 保護者と連絡をとっていない。
(2) 保護者との連絡が不十分である。
C
B
零歳児健
診の状況(
零歳児保育
特別対策事
業実施保育
所のみ)
東京都保育所事業実施要綱により、健康管理の徹底を
図るため嘱託医(一般児童の嘱託医と兼務)の積極的な
協力を求め、週1回以上の診療契約を結び、業務内容の
充実を図ることとなっている。
なお、嘱託医の勤務状況に照らして考慮し、当分の間
月1回健康診断を行っていない場合に限り指導する。
1
零歳児健康診断を月1
回以上実施しているか。
(1) 東京都保育所事業実施
要綱
(1) 月1回以上の健康診断を実施していない。
C
既往歴及び
予防接種等
の把握状況
入所前の発育と健康状態・既往歴・生活習慣等を知る
ことは、入所後の健康管理に役立てるために必要であ
る。
1
入所前の既往歴及び
予防接種等の状況を把
握しているか。
(1) 保育所保育指針
(1) 入所前の既往歴及び予防接種等の状況を把握
していない、又は不十分である。
B
(1) 最低基準第35条
(2) 保育所保育指針
(1) 日々の健康状態を観察していない。
(2) 日々の健康状態の観察が不十分である。
C
B
(3) 健康状態の
把握
顔色・活発さ・他児への話かけ・相互関係・機嫌・食 1 日々の健康状態を観察
欲・吐きけ・便通・日常と異なる行動はないか、日々健
しているか。
康状態など児童を観察し児童の処遇の向上に役立てるこ
とが求められる。
毎日登園時に、顔ぼう・体温・皮膚の異常の有無及び
清潔状態について観察し必要に応じ適当な措置をとらな
ければならない。
また降園時、清潔・外傷・服装等の異常について、個
々の児童を点検し、異常があった場合はその処置を行い
保護者に引き渡すことが必要である。
(4)
虐待の疑いのある子どもの早期発見と子どもやその家 1 児童虐待の早期発見に (1) 児童福祉法第25条
(1) 早期発見に努めていない。
族に対する適切の対応は、子どもの生命の危険、心身の
努めているか。
(2) 児童虐待の防止等に関
障害の発生の防止につながる重要な保育活動である。
する法律第5条
虐待の保育現場における早期発見は、登所時や保育活 2 発見したときは、速や (1) 児童虐待の防止等に関 (1) 速やかに通告していない。
動中のあらゆる機会に可能であるので、子どもの心身の
かに通告しているか。
する法律第6条
状況や家族の態度など十分に注意して観察や情報の収集
に努める。。
3 関係機関との連携が図 (1) 保育所保育指針
(1) 関係機関との連携が不十分である。
虐待が疑われる場合には、子どもの保護とともに、家
られているか。
族の養育態度の改善を図ることに努める。この場合、一
人の保育士や保育所単独で対応することが困難なことも
あり、嘱託医、地域の児童相談所、福祉事務所、児童委
員、保健所や市町村の保健センターなどの関係機関との
連携を図ることが必要である。
虐待などへ
の対応
- 38 -
C
C
B
検
査
事
項
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係 法
令 等
評
価
事
項
評価区分
(5)
急な病気等
保育中に体調が悪くなった子どもについては、嘱託医 1 急な病気等への対処を (1) 最低基準第10条第4
への対処の状 などに相談して、適切な処置が行えるように配慮してお
適正に行っているか。
項
況
くことが望ましい。
(2) 最低基準第35条
不時の事態に備え、必要な救急用の薬品、材料を整備
(3) 保育所保育指針
し適正に管理するとともに、救急処置の意義を正しく理
解し、保育士としての処置を熟知するように努める。
(1) 急な病気等への対処を適正に行っていない。
(6)
零歳児の日
特に零歳児は、身体機能が未熟であり、抵抗力も弱い 1 零歳児の日々の健康状 (1) 保育所保育指針
々の健康状態 ので健康状態については、万全の措置と細心の注意が要
態の記録はあるか。
の記録状況
請される。また、発育の状況も著しく、個人差も大きい 2 乳幼児突然死症候群
(1) 保育所保育指針
ので、個々に日々記録しておく必要がある。
(SIDS)に配慮して
いるか。
3 保護者と連絡をとって (1) 最低基準第36条
いるか。
(1) 零歳児の日々の健康状態の記録が不十分であ
る。
(1) 乳幼児突然死症候群への配慮がない。
B
(1) 保護者と連絡をとっていない。
(2) 保護者への連絡が不十分である。
C
B
(1) 零・1歳児の家庭での状態の把握が不十分であ
る。
B
(1) 保育所保育指針
(1) 児童一人ひとりの行動、特性を把握した安全
(2) 昭和46年7月31日
管理に努めていない。
付児発第418号厚生省 (2) 園外指導時に複数の保育士が対応していない。
通知「児童福祉施設にお (3) 不慮の事故が発生した場合の都への報告が全
ける事故防止について」
く行われていない。
C
(7)
零・1歳児
の家庭での状
態把握の状況
零・1歳の低年齢児は、日々の健康状態に変化が特に 1 零・1歳児の家庭での (1) 保育所保育指針
著しい時期であり、登園時までの家庭での健康状況を十
状態を把握しているか。
分把握し園での保育に生かす必要がある。
(8)
児童の安全
管理の状況
子どもは、その発達上の特性から事故の発生が多く、 1 児童の危険防止に十分
それによる傷害は子どもの心身に多くの影響を及ぼす。
配慮しているか。
事故防止は保育の大きな目標であることを認識する必要
がある。保育士は子どもの事故発生についての知識を持
つとともに、保護者に対しても子どもの事故についての
認識を深めるための協力を求める。
2 事故簿を作成している
か。又は記録の内容は十
分であるか。
4
感染症予防対
策の状況
児童福祉施設は集団生活の場であり、衛生管理上特に
配慮を要するものである。
当該施設において感染症が発生し、又はまん延しない
ように必要な措置を講ずるように努めなければならな
い。
結核等の施設内感染及び腸管出血性大腸菌(O−15
7)等の食中毒などの防止についても、万全を期するこ
と。
(1) 事故簿が未作成である、又は対応及び経過記
録が不十分である。
C
B
B
C
B
3
損害賠償保険に加入し
ているか。
(1) 昭和57年7月2日付 (1) 損害賠償保険に加入していない。
57福児母第353号東 (2) その他不適切事項がある。
京都通知「保育所におけ
る事故防止について」
B
B
1
感染症の予防対策をし
ているか。
(1) 最低基準第10条第
2項
(2) 保育所保育指針
C
B
- 39 -
(1) 感染症予防対策を全く講じていない。
(2) その他不適正事項がある。
会
計(会
計
基
準)編
目
次
1 会計経理 ……………………………………………………
(1) 経理規程
……………………
(2) 内部経理監査
……………………
(3) 職員への経理公開
……………………
(4) 管理組織の確立
……………………
(5) 勘定科目
……………………
(6) 経理区分
……………………
(7) その他
……………………
45
45
45
45
45
46
46
46
2 予算 …………………………………………………………
(1) 当初予算
……………………
(2) 補正予算
……………………
(3) 資金収支計算書等
……………………
(4) 事業計画との関連性
……………………
(5) 予備費
……………………
(6) その他
……………………
46
46
46
46
46
47
47
3 収入 …………………………………………………………
(1) 公的収入
……………………
(2) 私的契約児の利用料
……………………
(3) 寄附金・物品
……………………
(4) 雑収入等
……………………
(5) その他
……………………
47
47
47
47
48
48
4
(1)
(2)
(3)
人件費・事務費の執行状況 ………………………………
人件費の支出内容
……………………
事務費の支出内容
……………………
その他
……………………
48
48
49
50
5
(1)
(2)
(3)
事業費執行状況 ……………………………………………
事業費の執行
……………………
事業費の支出内容
……………………
その他
……………………
50
50
50
50
6 経理事務処理 ………………………………………………
(1) 補助簿等
……………………
(2) 月次報告書等
……………………
(3) 総勘定元帳
……………………
(4) 共通経費
……………………
(5) 国庫補助金等特別積立金への配分 ……………………
(6) その他
……………………
50
50
51
51
51
51
51
7
契約 …………………………………………………………
51
8 決算 …………………………………………………………
(1) 決算の承認
……………………
(2) 決算報告
……………………
(3) 決算準備手続
……………………
(4) 預金の確認
……………………
52
52
52
52
52
9 資産 …………………………………………………………
(1) 土地・建物等
……………………
(2) 現金管理
……………………
(3) 預金の確認
……………………
(4) 現預金等の保管
……………………
(5) 資金運用
……………………
(6) 物品管理
……………………
(7) 減価償却
……………………
(8) その他
……………………
52
52
53
53
53
53
53
54
54
10 負債 …………………………………………………………
(1) 借入金
……………………
(2) 引当金
……………………
(3) その他
……………………
54
55
55
55
11 純資産 ………………………………………………………
(1) 基本金
……………………
(2) 国庫補助金等特別積立金
……………………
(3) その他の積立金
……………………
(4) その他
……………………
55
55
55
56
56
12 貸付金処理 …………………………………………………
(1) 期末残高等
……………………
(2) その他
……………………
56
56
56
13 運営費の弾力運用 …………………………………………
(1)
運営費の相互流用、積立預金への
積み立て、民間施設給与等改善費(以
下「民改費」という)相当額等の支出
の要件
……………………
(2) 積立預金
……………………
(3) 民改費相当額等の支出
……………………
57
57
57
58
14
(1)
(2)
(3)
当期末支払資金残高………………………………………
当期末支払資金残高の引継ぎ
……………………
前期末支払資金残高の取り崩しの処理 ………………
その他
……………………
58
58
58
58
15 次期繰越活動収支差額 ……………………………………
(1) 次期繰越活動収支差額の引継ぎ
……………………
(2) その他
……………………
58
59
59
16
資金計算分析表の提出 ……………………………………
59
17
社会福祉法人立以外の者の経理処理 ……………………
59
18
会計基準への移行 …………………………………………
59
項
目
基
本
的
考
え
方
観
1 会計経理
社会福祉法人経営の基礎ともいえる社会福
祉法人会計には、公益性を維持し、利用者等
の処遇に支障を与えることなく、自主的に経
営基盤の強化を行い、その提供するサ−ビス
の質の向上及び事業経営の透明性の確保を図
ることが期待されている。また、法人の経営
者は、その社会福祉法人の財務の内容を明ら
かにし、その状況に関して、施設の利用者等
利害関係者の判断を誤らせないようにするこ
とが求められる。
(1) 経理規程
日々の経理処理については各関係通知に基 1
づき処理するものであり、平成12年2月17日
社援第310号厚生省大臣官房障害保健福祉
部長、社会・援護局長、老人保健福祉局長、
児童家庭局長連名通知「社会福祉法人会計基
準の制定について」
(以下「第310号通知」
」
という。)等をもとに、自主的に経理規程を
定め処理することが必要である。
点
経理規程を定めているか。
2
経理規程は第310号通知等の各
関係通知に基づき定めているか。
関
係
法
令 等
(2) 内部経理監査
事
項
評価区分
C
(1) 平成12年2月17日社援
第6号通知「社会福祉法人会
計基準の制定について 」(以
下「第6号通知」という。)
(1) 経理規程の内容が各関係通知に基づいていない。
C
(1) 経理規程に基づいて処理を行っていない。
C
(1) 諸帳簿が経理規程に基づいて作成されていない。
C
(1) 内部経理監査を実施していない。
B
経理規程に基づいて会計処理を行
っているか。
諸帳簿は経理規程の趣旨に沿って
具体的に作成しているか。
価
(1) 平成12年2月17日社援 (1) 経理規程を定めていない。
第310号通知「社会福祉法
人会計基準の制定について」
(以下「第310号通知」と
いう。)3(1)
(2) 平成12年2月17日社援
第310号通知「社会福祉法
人会計基準の制定について」
別紙(以下「会計基準」とい
う。)第1条第2項
3
4
評
(1) 会計基準第3条第2項
内部経理監査とは、適法にして正確な経理
事務の遂行を図るため法人の代表機関(理事
長)が当該法人の職員をして、経理事務の処
理状況について実地に検査をさせる、いわば
自己監査である。複数事業を有する法人は各
事業の経理担当職員が相互に監査を行い、そ
れ以外の場合は法人内部の経理を理解してい
る職員が監査を担当することが適当である。
1
内部経理監査を実施しているか。
2
担当者、実施時期は適正か。
(3) 職員への経理公
開
事業計画と密接に関係する予算、決算など
の経理内容は職員に公開し、施設運営は全職
員共通の理解のもとに実施されることが適当
である。
1
職員に経理を公開しているか。
(4) 管理組織の確立
管理組織の確立による命令系統、権限と責 1 会計責任者及び出納職員の任命は (1) 第6号通知1(1)
任、監督範囲等の明確化が必要であり、また
文書で行っているか。
職務を分担する者の権限と責任に間隙及び重
複を生じないようにしなければならない。
2 会計責任者と出納職員を兼任して (1) 第6号通知1(1)
会計責任者は理事長の委任を受けて、予算
いないか。
の執行、資金の管理、取引の遂行、資産の管
理及び帳簿その他の証憑書類の保存等会計処
理に関する重要な事務を行うものであるた
め、施設ごとに会計責任者を任命することが 3 会計責任者、出納職員を経理区分 (1) 第6号通知1(1)
望ましい。 出納職員は理事長の任命を受け、
ごとに任命しているか。(複数経理区
会計責任者と経理事務を分掌するが、同一の
分の兼任可)
区分内で複数の出納職員を任命している場合
においては、職務内容を明確にする必要があ
る。なお、会計責任者と出納職員の兼務は避
- 45 -
(参考)平成12年12月1日 (1) 職員に経理を公開していない。
児発第908号外別紙「社会
福祉法人定款準則」
(以下「定
款準則という 。)第18条第
2項
(1) 理事長が文書で任命していない。
(1) 会計責任者と出納職員が兼任している。
※ 保育所においては、経理規程準則適用時に例外
的に会計責任者と出納職員の兼務を認めていたた
め、当分の間は口頭指摘に止める。
(1) 経理区分ごとに任命していない。
B
C
C
(B※)
B
項
目
基
本
的
考
え
方
((4)管理組織の確立) け、内部牽制組織を確立すること。
観
4
点
関
会計基準及び第13号通知に示されている 1 勘定科目は、会計基準及び第13
勘定科目を設定することとし、必要のない科
号通知に準拠しているか。
目の削除、小区分の設定を行うことは差し
支えないものである。
(6) 経理区分
会計基準に基づき経理区分を設定するもの
である。
1
(7) その他
社会福祉法人における会計経理の考え方
(前述)を踏まえて確認のうえ、指導する。
1 その他、会計経理に関して不適正
な事項はないか。
(2) 補正予算
(3) 資金収支計算書
等
(4) 事業計画との関
連性
法
令 等
評
価
事
項
評価区分
一経理区分で複数の出納職員を任
命している場合はそれぞれの職務内
容が明確になっているか。
(5) 勘定科目
2 予 算
(1) 当初予算
係
(1) 第310号通知3(4)
(1) 会計基準及び第13号通知にない勘定科目を設定
(2) 平成12年3月30日児保
している。
第13号通知「保育所におけ
る社会福祉法人会計基準の適
用について」(以下「第13
号通知」という。)3
経理区分は、会計基準に基づいて (1) 会計基準第4条
設定しているか。
(2) 第310号通知2(2)(3)
予算は、毎会計年度における当該法人の財 1 当初予算は年度開始前に作成して (1) 定款準則第17条
務指針として、当該法人の事業計画の大綱を
いるか。
確立し、事業の円滑な運営を図る目的をもっ
て収支の合理的規制を行うものであり、事業 2 理事会の同意はあるか
(1) 定款準則第17条
計画をもとに作成する必要がある。
(2) 第6号通1(2)①
また、予算は、その事業の性質上任意に作
成されるものでなく、社会福祉法によって理
事会の事前議決により成立するものであり、
理事長等は成立した予算に基づいて支出し、
また将来支出することになる債務の負担を行
うことが認められるところである。
なお、定款準則第17条において法人の予
算は、毎年度開始前に、理事長において編成
し、理事総数の3分の2以上の同意を得なけ
ればならない旨が示されている。
(1) 会計基準に基づき、経理区分が設定されていない。
C
(1) その他、会計経理に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
(1) 当初予算を年度開始前に作成していない。
C
(1) 理事会の同意がない。
C
予算の変更は、理事会の承認を必要とし任 1 補正予算を適正な時期に作成して (1) 第6号通知1(2)②
(1) 適正な時期に補正予算を作成していない。
意に変更できないことになっており、必要に
いるか。
応じて、補正予算を作成する必要がある。
ただし、事業計画で予定されていない寄付 2 理事会の同意はあるか。
(1) 平成13年7月23日雇児発第 (1) 理事会の同意がない。
物品の受け入れ、職員退職等については予算
487号、社援発第1274
超過となるのはやむを得ないが、直近の理事
号、老発第273号局長通知
会で補正すること。
「社会福祉法人指導監査要綱の
制定について 」(以下「指導
監査要綱」という 。)別添Ⅲ
3(1)2
会計基準に基づく各経理区分ごとに収入及 1 経理区分ごとに収入及び支出の予 (1) 第6号通知1(2)①
び支出の予算を編成し、資金収支計算書及び
算を編成しているか。
資金収支予算内訳書を作成するものである。
また、審議の際に予算の必要性を判断するた 2 具体的な積算内訳を作成している
めの討議資料として積算内訳が必要であり、
か。
その内訳書を作成し、明確にする必要がある。
なお、積算内訳は、担当職員が業務を行う
ための不可欠な資料でもあり、可能な限り具
体性を持たせるよう努める必要がある。
予算とは、事業計画の内容を計数的に表示 1 事業計画との関連性が明確な予算
することが基本であることから、当該年度に
となっているか。
おける法人の運営方針の大綱及び施設単位の
事業計画を策定した上で予算の編成方針を明
確にした後、作成するものである。ゆえに事
業計画と予算の関連性は密接なものでなけれ
ばならない。
- 46 -
(1) 第6号通知1(2)①
C
B
C
(1) 経理区分ごとに収入及び支出の予算を編成してい
ない。
C
(1) 具体的な積算内訳を作成していない。
B
(1) 予算と事業計画との関連性が明確でない。
B
項
目
基
本
的
考
え
方
観
関
(5) 予備費
定款細則等において明確にされる「理事長
専決事項」により、予算上の予備費の使用に
関する項目を定めている場合には、理事長の
文書決定により予備費を充当することが可能
となる。
なお予備費計上額は、当該事業規模に対し
て適正妥当と判断される額に設定する必要が
ある。
(6) その他
社会福祉法人における予算の考え方
(前述) 1 その他予算に関する不適切な事項
を踏まえて確認のうえ、指導する。
はないか。
3 収
入
(1) 公的収入
(2) 私的契約児等の
利用料
(3) 寄附金・物品
1
点
定款細則等の定めにより、理事長
専決による予算上の予備費を使用す
る場合、理事長の決定はあるか。
係
法
令 等
(1) 定款準則第9条(備考
(1)⑧)
評
価
事
項
評価区分
(1) 予備費の使用において理事長の決定がない。
B
(1) その他、予算に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
公的収入については、支弁額をすべて収入 1 公的資金を適正に収入計上してい (1) 各運営費支給要綱
計上するだけでなく、支弁年度と収入年度も
るか。
(2) 東京都民間社会福祉施設サ
一致させることが必要である。そのため、決
ービス推進費補助要綱
算整理時点で適正に未収金、預り金を計上す
る必要がある。
1 補助金収入明細表を作成している (1) 第6号通知1(9)
か。
(1) 公的資金を適正に収入計上していない。
C
(1) 補助金収入明細表を作成していない。
B
日常的に実費徴収が生じる場合は、実費徴収 1 私的契約児の利用料は適正か。
金台帳により整理することが必要である。
施設運営は運営費(保育単価×延べ人数)で 2 私的契約児利用料、延長保育利用 (1) 第6号通知1(1)
賄われており、私的契約児の利用料について
料等の徴収簿を整備しているか。
は少なくとも保育単価に基づき徴収する必要
がある。
3 私的契約児利用料、延長保育利用
延長保育を行っている場合、法人で定めた
料等の徴収簿の内容に不備はないか。
利用料を徴収し、収入処理しなければならな
い。
4 その他利用料に関して不適正な事
項はないか。
(1) 保育単価を下回っている。
B
(1) 利用料徴収簿を作成していない。
C
(1) 会計帳簿に徴収金を適正に計上していない。
C
(1) その他不備がある。
B
収入行為は請求行為と収納行為の2つに区
分されるが、請求行為は当該の収入について
適法な権利を有するか否かを債務者、発生原
因、金額について調査し正当な債権であるこ
とを確認した後、内部の意思決定をしたうえ
で、当該債権の履行の請求を債務者に対して
行うことをいう。
一方収納行為は金銭を収納する際に、相手
方・金額・種類等について関係証拠書類と照
合し、正当な債権であることを確認したうえ
で、金銭の収納と引換えに領収書を発行する
ことをいう。
社会福祉法人における受贈はすべて理事長
の事前承認を必要とするものであり、事情に
応じて他の者に当該の権限を委任する場合も
契約と同様に受贈によって生じる法律的効果
はすべて法人に帰属するため、法人に代わっ
て受贈を行いうる者を限定するとともに、そ
の権限の範囲を限定し明確に規定する必要が
ある。書面によらない場合は贈与契約は一般
契約と異なり既に履行が完了した部分を除い
ては、いつでも当事者において取り消すこと
が出来る。(民法第550条第1項参照)
このため寄附金品を収納できる権利を確定
するためには贈与者の真意を表示した書面
(贈与契約書、寄附申込書、贈呈書、遺言公
正証書等)を徴する必要がある。また後日の
トラブル発生を防止するためにも必要であ
る。更に贈与者の真意はあくまで自由意思に
よるものでなければならない。
1
受贈に係る理事長権限の一部を他 (1) 第6号通知1(5)②
に委任している場合、規程又は委任
状により委任内容(委任範囲)を明
確にしているか。
(1) 規程又は委任状により委任内容(委任範囲)を明
確にしていない。
C
2
規程又は委任状の範囲内で委任を
受けた者が、寄附の受け入れ(受贈
決済)を行っているか。
(1) 第6号通知1(5)①
(1) 規程又は委任状の範囲を超えて寄附を受け入れて
いる。
C
3
寄附申込書を作成しているか。
(1) 第6号通知1(5)②
(1) 寄附申込書を作成していない。
C
4
寄附申し込み者の意思を寄附申込
書等により明確に確認しているか。
(1) 第6号通知1(5)①
(1) 寄附申込者の意思を確認していない。
C
5
寄附申込書に基づいて、寄附目的 (1) 第6号通知1(5)①
に合った会計区分で適正に収入して
いるか。
(1) 寄附申込書に基づいて、適正に収入していない。
C
- 47 -
項
目
((3) 寄附金・物品)
基
本
的
考
え
方
また小額な寄附についてまで申込書の作成
は求めないが、寄附の性質、受領の状況等で
帰属経理区分を決定する必要がある。
寄附物品については、取得時の時価により
寄附金収入とし、当該物品の使途目的に応じ
て対応する支出科目に計上する。ただし、飲
食物等で即日消費されるもの、社会通念上寄
附金収入として扱うことが不適当なものはこ
の限りではない。
上述のように寄附金の取扱いは慎重になさ
れる必要があり、そのために寄附金収入明細
表等を作成し、寄附者、寄附目的、寄附金額
等を適切に管理する必要がある。
共同募金会から施設創設、増築時の基本財
産等の取得を目的とする指定寄附金として配
分を受ける場合については、「施設整備等寄
附金収入」に、一般配分金として配分を受け
る場合には経常経費に対する寄附金収入とし
て「寄附金収入」の勘定科目に計上し処理す
るものである。
なお、施設の創設、増築時における基本財
産等の取得を目的とした法人役員等からの寄
附金等については、純資産である基本金との
関連に留意することが必要である。
観
点
関
係
法
令 等
6
寄附申込書のない小額な寄附金の
帰属する経理区分は目的に応じてい
るか。
7
受領に際して、理事長又は受贈権 (1) 定款準則第9条(備考)(1)
限の委任を受けたものの承認(押印)
⑪
はあるか。
8
(1) 第6号通知1(5)①
事
項
評価区分
(1) 寄附申込書のない小額な寄附金の帰属会計が適切
でない。
B
(1) 受領に際して、理事長又は受贈権限の委任を受け
たものの承認がない。
C
(1) 第6号通知1(5)②
(1) 寄附金収入明細表を整備していない。
C
寄附金収入明細表には、受領年月
日、寄附者、寄附目的、寄附金額、
経理区分等の記載はあるか。
(1) 第6号通知1(5)②
(1) 寄附金収入明細表の内容に不備がある。
B
10 寄附金収入明細表の内容と寄附金
計上額は一致するか。
(1) 一致していない。
B
11 適正な内容の寄附領収書を発行し
ているか。
(1) 適正な内容の寄附領収書を発行していない。
C
12 みだりに利用者等に寄附を求めて (1) 指導監査要綱別添Ⅲ3(5)2
いないか。
(2) 平成13年7月23日雇児発第
488号、社援発第1275号、老発
第274号局長通知「社会福祉法
人の認可等の適正化及び社会福
祉施設に対する指導監督の徹底
について 」(以下「指導監督徹
底通知」という)5(4)エ
(1) 利用者等に対する寄付金募集に問題がある。
C
13 契約業者から寄附を受けている場
合の業者との契約内容は適正か。
(1) 契約業者が寄附している場合の当該業者との契約
内容が、不適正である。
C
(1) 社会福祉法人以外のものに対する寄附に、法人名
義の領収書を発行している。
C
(1) 物品寄附を適正に換算し、収入計上していない。
B
会計基準の資金収支計算書及び事業活動収 1 雑収入等を適正に収入計上してい
支計算書の勘定科目のうち、資金収支計算書
るか。
の雑収入、その他の収入及び事業活動収支計
算書の雑収入で処理されるものをいう。
2 職員給食費等に徴収漏れは無いか。
実費徴収金は利用者、職員が基本的に対象
者となるため処理が散漫になりがちである 3 実費徴収簿を作成しているか。
(1) 第6号通知1(1)
が、前述のとおり原則にのっとって請求、収
納行為を行わなければならないものであり、
日常的に実費徴収が生じる場合は、実費徴収
金台帳により整理することが必要である。
職員給食費等については、徴収単価≧1人
あたり材料購入単価の関係を維持する必要が
あり、この関係を説明できなければならない。
(1) 雑収入等を適正に収入計上していない。
C
(1) 職員給食費等に徴収漏れがある。
B
(1) 実費徴収簿を作成していない。
C
前述の収入に関する考え方を踏まえて確認
のうえ、指導する。
(1) その他、収入に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
9
(1) 指導監督徹底通知5(2)イ
後援会など社会福祉法人ではない
ものへの寄附に対し、法人名義の領
収書を発行していないか。
15
(5) その他
価
寄附金収入明細表等により日々管
理し、整備しているか。
14
(4) 雑収入等
評
1
物品寄附を取得時の時価により金
額換算し収入処理を行っているか。
その他収入として不適正な事項は
ないか。
(1) 第6号通知1(5)②
4 人件費・事務費
人件費は、給与等に関する規程に基づき支 1 給与等に関する規程及び雇用に関 (1) 第299号通知1(2)③
(1) 給与等に関する規程及び雇用に関する契約に基づ
の執行状況
出されていなければならない。
する契約に基づいて支給されている (2) 平成12年3月30日児保
いた支給でない。
(1) 人件費の支出内
人件費には給与、賃金、各種手当などがあ
か。
第12号通知「「 保育所運営
容
り施設運営における職員の処遇に必要な経費
費の経理等について」の取扱
である。最低基準、運営費国庫負担金交付要
いについて」(以下「第12
- 48 -
C
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
((1) 人件費の支出内 綱及びそれに関する関係通知などに示す職員
容)
の資格要件・配置基準などが遵守され適正な
給与水準が維持されていなければならない。
このようなことからも経常的な支出が運営費 2 雇用形態により支出科目を分けて
国庫負担金などの公的収入を上回る状態にあ
いるか。
るときは、原因の把握が必要である。
3 兼務の場合は、他経理区分との間
で適正に按分支出しているか。
関
係
法
令 等
1
人件費が施設の財政状況を圧迫し
ていないか。
2
圧迫している場合、原因はなにか。
価
事
項
評価区分
号通知」という。)3
(3)労働基準法第89条
(1) 雇用形態により支出科目を分けていない。
B
(1) 兼務の場合は、他経理区分との間で適正に按分支
出していない 。
C
(1) 非常勤職員に対する源泉徴収や支払証憑等を整備
していない。
B
(1) 指導監督徹底通知5(3)オ
(1) 人件費によって、施設の財政状況を圧迫している。
B
(1) 会計基準第13条(注4)
4 非常勤職員に対する源泉徴収や支
払証憑等を整備しているか。
(人件費総額)
評
(法定福利費)
職員に対する社会保険料等の事業主負担金
である。
1
社会保険料及び労働保険等の負担
額は適正か。
(1) 健康保険法第161・164条
(2) 厚生年金保険法第82・83条
(3) 労働保険の保険料の徴収等
に関する法律
(1) 社会保険料及び労働保険料等の処理が適正でない。
B
(退職共済掛金)
社会福祉施設職員等退職手当共済法に基づ
いて社会福祉経営者の負担する掛金である。
1
退職共済等の加入人員は適正か。
(1) 社会福祉施設職員等退職手
当共済法
(1) 退職共済等の加入人員が適正でない。
B
施設運営で支出できるのは施設運営に必要 1 法人が負担すべき経費を施設経理
な経費のみであり職員の個人的な経費、必要
区分から支出していないか。(職員宿
性の明らかでない支出は認められない。ただ
舎、法人理事会 経費等)
し、施設業務に必要があるために個人が資格
等を取得するための経費などは施設負担とす 2 法人が保険診療所や公益事業等を
ることができる。
経営している場合、光熱水費等の諸
経費は経理区分間で適切に按分して
支出しているか。
(1) 法人が負担すべき経費を施設経理区分から支出し
ている。
C
(1) 法人が保険診療所や公益事業等を経営している場
合、光熱水費等の諸経費を経理区分間で適切に按分
して支出していない。
B
職員の健康診断、福利厚生のための費用及 1 職員のための給食費補助としての
び職員に貸与する白衣、作業衣等の購入費用
支出はないか。
等を支出する科目である。
また、従前から国の見解により、職員給食 2 職員旅行等の補助額(職員負担分)
の補助は認めていない。
は妥当か。
施設職員の福利厚生事業として行う職員旅
行、親睦会等への支出についても国の見解に
よる次のガイドラインにより指導する。
・ 社会常識からみて妥当な範囲とするこ
と。
・ 施設負担は実費用の1/2を限度とす
ること。
(1) 職員のための給食費補助としての支出がある。
B
(1) 職員旅行等の補助額(職員負担分)が妥当でない。
B
(業務委託費)
清掃業務、夜間警備及び給食業務など本来
施設で行う必要がある業務について、他の専
門業者と委託契約することによってより適切
な施設運営が行われる場合に、 業務の一部を
外部の業者に委託する経費である。
(1) 各委託契約が適正でない。
C
(損害保険料)
保育所の建物、器具及び備品等にかかる損 1 施設経理区分の経費で満期返戻金
害保険契約に基づく保険料を支出する科目で
付貯蓄型損害保険に加入していない
ある。なお、児童の関係は事業費で支出する。
か。
(1) 施設経理区分の経費で満期返戻金付貯蓄型損害保
険に加入している。
B
(賃借料)
施設運営事務に必要な備品等をリ−ス使用 1 駐車場等の借地料がある場合、条 (1) 第21号通知問15
する場合で機械器具借損料、会場借料、物品
件は満たしているか。
使用料、損料、車両借上料、駐車料等の支出
を行う科目である。なお、利用者処遇のため
の備品等をリ−スする場合は事業費の賃借料
で処理する。
- 49 -
(1) 条件を満たしていないにもかかわらず、駐車場等
の借地料を施設経理区分から支出している。
B
(2) 事務費の支出内
容
(福利厚生費)
1
各委託契約は適正か。
項
目
(土地・建物賃借料)
(雑
費)
(3) その他
5 事業費執行状況
(1) 事業費の執行
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令 等
保育所の土地・建物の賃借料を支出する科 1 保育所の土地・建物の賃借料は、 (1) 第13号通知3(2)
目である。
土地・建物賃借料(科目)に計上さ
なお、土地・建物賃借料の支出は、第299
れているか。
号通知に基づいて行わなければならない。
2 第299号通知に基づいて保育所 (1) 第299号通知
の土地・建物の賃借料を支出してい
るか。
事務費支出科目のいずれにも属さないもの 1 職員給食単価は適正か。
の支出科目である。なお、施設行事の際に職
員が利用者と一緒に会食する際の経費につい 2 慶弔費は適正か。
ても当該科目での支出は認めるものである。
また、従前から国の見解により、職員等へ 3 職員給食費、退職手当共済制度(東
の慶弔金の支出については施設運営費の性格
社協従事者共済)の掛金は雑費で支
から、社会的妥当性が求められものであり、
出しているか。
その範囲は次のとおりである。
・ 死亡弔慰金及び結婚祝金のみ
・ 支給事由及び対象は、
a 弔慰金は職員本人及び一親等の親族が
死亡した場合のみ
b 結婚祝金は職員本人が結婚した場合の
み
・ 金額は社会通念上認められる範囲
前述の人件費・事務費に関する考え方を踏
まえて確認のうえ、指導する。
1
その他、人件費・事務費に関する
ことで不適正な事項はないか。
事業費は、利用者の処遇に必要な一切の経
費に支出するものであり、その経費は十分に
確保されていなければならない。
処遇上の経費が不十分な場合には、予算及 1 処遇上必要とされる経費の支出は
び事業計画の見直し等を行い、改善しなけれ 十分か。
ばならない。
評
価
事
項
評価区分
(1) 保育所の土地・建物の賃借料を土地・建物賃借料
(科目)に計上していない。
C
(1) 第299号通知に基づいて保育所の土地・建物の
賃借料を支出していない。
C
(1) 職員給食単価が適正でない。
B
(1) 慶弔費が適正でない。
B
(1) 職員給食費、退職手当共済制度(東社協従事者共
済)の掛金を雑費から支出していない。
B
(1) その他、人件費・事務費に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
(1) 処遇上必要とされる経費の支出が著しく不十分で
ある。
(2) 処遇上必要とされる経費の支出が不十分である。
C
B
(2) 事業費の支出内
容(給食費)
利用者に提供する給食の材料費をいう。た 1 「給食費」は利用者に提供するも
だし調理業務を外部委託している施設にあっ
のに限定しているか。
ては、契約書上の材料費のみを計上すること
となる。
(1) 職員等給食費が含まれている。
B
(3) その他
前述の事業費に関する考え方を踏まえて確
認の上指導する。
(1) その他、事業費に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
(1) 必要な補助簿を作成していない。
C
(1) 必要事項の記載がない。
(2) 会計責任者の承認がない。
(3) 必要事項の記載に漏れがある。
C
C
B
(1) 証憑類を適切に管理、保管していない。
(2) その他不適正である。
C
B
(1) 文書による承認がない。
(2) その他不備がある。
C
B
(1) 経費支出後速やかに精算していない。
B
(1) 長期間精算されずに残っているものがある。
C
6 経理事務処理
(1) 補助簿等
1
その他、事業費に関することで不
適正な事項はないか。
すべての取引は定められた会計処理の原則 1 必要な帳簿を作成しているか。
(1) 第6号通知1(1)
に従い、正確な会計帳簿を作成し、財政活動
(2) 会計基準第3条
状況を正確に判断することができるように必
要事実を明瞭に表示しなければならない。
2 仕訳伝票への伝票番号、日付記載 (1) 第6号通知1(1)
記帳整理は伝票等によって行い、支出予算
及び会計責任者の承認印はあるか。
を執行する際は、その債務に基づいて支出の
内容を示す関係書類を調査して、支出科目及
び金額を確定し、伝票等に関係帳票書類一切 3 領収書等の証憑書類は適正な方法
を添えて会計責任者の承認を受けることによ
により全て整備しているか。
り、伝票処理の内容確認と支払いの機関意思
決定を行わなければならない。
4 仮払金の支出及び精算時には、内
また、支払は精算払が原則であるが、例外
容を明確にした文書により会計責任
的支出として、科目又は金額が不確定の場合
者の承認を得ているか。
に概算払(仮払い)によることができる。概
算払を行った場合は、金額及び科目が確定し 5 すみやかに精算をしているか。
債務の履行期が到来次第、速やかに精算を行
わなければならない。
6 未払金及び預り金を長期間放置し
未払金、預り金について、支払いの行われ
ていないか。
ない債務が長期間滞留している場合は速やか
に解消するよう留意すること。
- 50 -
項
目
(2) 月次報告書等
基
本
的
考
え
方
観
点
関
適正な施設運営及び予算執行の観点から、 1 毎月の予算執行管理を行っている
当該施設の毎月月末における財政状況及び経
か。
営成績を把握するため、月次報告書等予算の
執行管理のできる書類を作成し、毎月適正な
一定の期日までに理事長等に報告しなければ 2 理事長等への報告をしているか。
ならない。
3 作成及び報告の時期は適正か。
法
令 等
(1) 第6号通知1(2)②
(3) 総勘定元帳
当該施設の長期的かつ継続的な経営を適正
に行い、経営状況を把握するため、総勘定元
帳を作成するものである。
(4) 共通経費
人件費、光熱水費等の複数の経理区分等に 1 経理区分等の共通経費は内部決定
共通する収入及び支出については、合理的な
された按分基準により経理されてい
基準に基づいて配分するが、その配分基準は、
るか。
収入及び支出の項目ごとに、その発生に最も
密接に関連する量的基準(人数、時間面積等、 2 算出根拠は適正か。
又は、これら2つ以上合わせた複合基準)を
選択適用するものである。
(1) 会計基準第13条・第20
条(注4)
(5) 国庫補助金等特
別積立金への配分
国庫補助金等特別積立金には、施設の創設
及び増築等のために基本財産等(固定資産に
限る。)を取得すべきものとして国又は地方
公共団体等から拠出された補助金及び助成金
等の額を計上する。合築等により受け入れる
経理区分が判明しない場合には、最も合理的
な基準に基づいて各経理区分に計上するこ
と。
1
(1) 第6号通知1(11)
(6) その他
前述の経理事務処理に関する考え方を踏ま
えて確認のうえ指導する。
1
社会福祉法人における売買、賃貸借、請負
その他の契約は理事長が代表して行う。理事
長一人でその任に当たることが困難な場合所
属の職員に権限の委任を行って実施すること
になる。 契約によって生じる法律的効果は
すべて法人に帰属するため、委任する場合、
法人に代わって契約を行いうる者を限定する
とともに、その権限の範囲を限定し、明確に
規定することが求められる。
なお、契約に関する具体的事務処理を契約
担当者以外の職員に行わせることは差し支え
ない。
契約の方法は一般競争契約、指名競争契約
及び随意契約に区分される。契約を結ぶにあ
たり契約書の作成が必要であるが、責任の所
在を明らかにするため稟議書等により業者選
定理由、契約内容等を明確にし、契約の透明
性、正当性を第三者にも証明しうるものとし
なければならない。
また、契約内容が妥当であるか、見積内容
や納品価格が市場価格と比較して適正である
かまた、随意契約における発注業者選定は相
見積もり等により明確になっているかどうか
立証できるものでなければならない。
1
7 契
約
1
係
総勘定元帳は毎月作成しているか。 (1) 会計基準第3条
複数の経理区分等に共通する国庫
補助金等特別積立金は合理的な基準
により配分されているか。
その他経理事務処理に関すること
で、不適正な事項はないか。
契約に係る理事長権限の一部を他
に委任している場合、規程又は委任
状により委任内容(委任範囲)を明
確にしているか。
2
(1) 平成12年2月17日社援第7
号通知「社会福祉法人におけ
る入札契約等の取扱いについ
て」(以下「第7号通知」という。)
7
- 51 -
(1) 毎月の予算執行管理(予算と実績の比較分析)を
行っていない。
(2) 行っていない月がある。
C
B
(1) 理事長等へ報告していない。
C
(1) 時期が適正でない。
B
(1) 長期間作成していない。
(2) 作成していない月がある。
C
B
(1) 按分基準を作成していない。
(2) 内部の決定を経ていない。
C
B
(1) 算出根拠が不適正である。
B
(1) 複数の経理区分等に共通する国庫補助金等特別積
立金の配分が適正でない。
B
C
B
B
(1) 規程又は委任状の範囲を超えて契約業務を行って
いる。
C
(1) 各委任条項について経理規程に定めている内容と
庶務規程等他の規程の内容に矛盾点がある。
B
(1) 第7号通知1の(3)(4)
(2) 指導監督徹底通知5(3)エ
(1) 随意契約の基準の範囲を超えた契約を行っている。
(2) 随意契約における適正な処理をしていない。
C
C
(1) 指導監督徹底通知5(3)エ
(1) 契約書またはこれに準ずる書類(請書等)により、
契約の履行が確保されていない
(2) 内容に不備がある。
C
B
(1) 文書等による決定を行っていない。
B
(1) 契約内容に不適正がある
C
契約の必要性を明らかにした文書
等で決定を行っているか。
8 契約内容は適正か。
(契約内容、契約方法、契約業者選
定理由、価格決定等)
評価区分
(1) 委任範囲が不適正である。
各委任条項について経理規程に定
めている内容と庶務規程等他の規程
の内容が異なっていないか。
6 契約締結時において、契約書、請
書等で契約の履行が確保されている
か。
項
C
規程又は委任状の範囲内で契約担
当者が、契約業務(決裁及び契約書
の作成)を行っているか
随意契約による場合、適正な処理
により行われているか。
事
(1) 規程又は委任状により委任内容(委任範囲)を明
確にしていない。
4
5
価
(1) その他、経理事務処理に関して不適正である。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
委任範囲は適正であるか。
3
評
(1) 指導監督徹底通知5(3)エ
項
(7
目
基
本
的
考
え
方
契 約)
8 決
算
観
9
点
関
係
法
令 等
その他不備はないか。
評
価
事
項
(1) その他不備がある。
B
(1) 決算は会計年度終了後2か月以内に行っていな
い。
C
社会福祉法人の決算は、会計年度中の収支
の状況及び期末日現在の資産状況を明らかに
するものであり、事業計画、予算の執行結果
であるので、予算との対比により内部的には
経営の状況把握と方針決定の資料であり対外
的には法人の事業実績を明らかにするもので
ある。
(1) 決算の承認
会計責任者から決算財務諸表の提出を受け
1 決算は会計年度終了後2か月以内
た理事長は内容を審査のうえ、監事の監査を
に行っているか。
経てから理事会に諮り、その認定を受けるこ
ととなるが、決算は正確、迅速に行われる必
要があり、会計年度終了後2か月以内に決算
書を作成することが求められている。
(2) 決算報告
社会福祉法人の決算報告書は、会計基準に 1 貸借対照表は適正か。
(1) 第310号通知2(5)
(1) 貸借対照表を作成していない。
基づいて作成する必要がある。
(2) 会計基準第21・36∼3 (2) 貸借対照表の内容に不備がある。
貸借対照表は決算時点における資産状況を
9条
示すものであり、法人単位で作成する必要が
(3) 会計基準第5号様式
ある。また、各経理区分の資産状況を明確に
するために本部及び各施設ごとに作成するこ 2 資金収支計算書、資金収支決算内 (1) 第310号通知2(5)
(1) 資金収支計算書、資金収支決算内訳表を作成して
とが望ましい。
訳表は適正か。
(2) 会計基準第7∼12条
いない。
資金収支計算書は、支払資金の収支の内容
(3) 会計基準第1号・第2号− (2) 資金収支計算書、資金収支決算内訳表の内容に不
を明らかにするものである。また、予算対応
2様式
備がある。
の原則に基づき、理事会で承認された予算が
計画的に執行されているかを確認するための 3 事業活動収支計算書、事業活動収 (1) 第310号通知2(5)
(1) 事業活動収支計算書、事業活動収支内訳表を作成
ものでもある。
支内訳表は適正か。
(2) 会計基準第14∼20条
していない。
事業活動収支計算書は、法人の事業活動の
(3) 会計基準第3号・第4号
(2) 事業活動収支計算書、事業活動収支内訳表の内容
成果を明らかにするものである。
様式
に不備がある。
(1) 第6号通知1(3)
(2) 定款準則第18条
C
B
C
B
C
B
4
決算附属明細書を作成しているか。 (1) 第310号通知3(6)
(1) 決算附属明細書を作成していない。
B
5
簿外処理は無いか。
(1) 帳簿上、把握していない債権・債務等が存在する。
C
(1) 決算準備手続が適正でない。
B
(1) 預金を確保していない。
(2) その他、内容に不備がある。
C
B
(1) 確認していない。
(2) その他内容に不備がある。
C
B
(1) 第310号通知3(6)
(2) 第6号通知2(4)
(1) 固定資産管理台帳等を作成していない。
C
(1) 第310号通知3(6)
(2) 第6号通知2(4)
(1) 固定資産管理台帳等に適正に記載されていない。
B
(1) 帰属する経理区分が適正でない。
B
(3) 決算準備手続
会計帳簿の記録に基づき、期末における現
有財産と照合し、必要な処理を行ったうえで
諸帳簿を締め切る必要がある。
(4) 預金の確認
金融機関の発行する残高証明と帳簿残高が 1 決算預金残高を預金残高証明書等
一致していなければならない。また、当座預
の資産残高証明書と確認、照合して
金については未決裁小切手(銀行決裁が済ん
いるか。
でいない小切手)の金額を当座勘定調整表に
より確認し、会計責任者の検印を受けなけれ 2 未決小切手の金額を当座勘定調整
ばならない。
表により確認しているか。
9 資産
(1) 土地・建物等
評価区分
1
決算準備手続きを適正に行ってい
るか。
資産とは、事業の活動に必要な土地、建物、
現預金など、これらの物、金銭、債権及び権 1 固定資産管理台帳等を作成してい
利で、流動資産及び固定資産に区分される。
るか。
将来において支払いに充てる目的で所有し
ている現預金、事業活動等に伴う収入のうち 2 固定資産管理台帳等に適正に記載
未回収の債権額(未収金)、物品等の購入代
されているか。
金及び役務提供の対価の一部又は全部の前払
額(前払金)などを流動資産として、また、 3 適正な経理区分に帰属しているか。
事業活動のためにこれを利用する目的で長期
間保有する資産を固定資産として管理するも
のである。
また、減価償却対象資産については、減価
償却を行うことにより資産価値を適正に評
価、表示する必要がある。
- 52 -
項
目
(2) 現金管理
基
本
的
考
え
方
現金収入等を保管する場合は、現金出納帳
等を作成し管理する必要がある。
現金出納帳等は事故防止等を図るため当日
中に記入し、複数の職員により金銭残高の実
在性を日々確認していく必要がある。また、
小切手については線引小切手により振出しを
行うのが安全性が高い。
現金収入については、直ちに支出(支払)
に充ててはならず、速やかに一旦取引金融機
関に預け入れることが必要である。
小口現金取扱制度は、常用雑費による現金
支払い及び慣習上現金をもって支払うことと
されている支払いのための手段として設ける
ものである。
観
1
点
関
現金の取扱いにおいて、現金出納
帳を作成し、日々の収支状況及び残
高確認をしているか。
係
法
令 等
(1) 第6号通知1(1)
評
価
事
項
評価区分
(1) 現金出納帳を作成していない。また、日々の残高
確認を行っていない。
(2) その他不備がある。
C
B
2
現金収入について、取引金融機関
に預入れ、収入の記録をしているか。
(1) 取引金融機関に預入れ、収入の記録をしていない。
C
3
小切手に関する事務は適正か。
(1) 小切手作成者と印鑑管理者が別れておらず、且つ、
小切手と印鑑の保管場所を分離していない。
C
4 必要性のない現金を長期間保有し
ていないか。
(1) 現金を長期間保有している。
B
5 現金保有額は経理規程に定めた金
額の範囲内になっているか。
(1) 現金保有額が経理規程に定めた金額を超えている。
C
施設の預金は法人名義か法人名義付施設名 1 預金残高は毎月末、各帳簿残高等
義であることが必要であり、個人名や任意団
と照合しているか。
体名で管理することがあってはならない。社
会福祉法人の利子収入には所得税が課せられ 2 当座勘定照合表と各帳簿残高と毎
ないので源泉徴収は行われないがこの点から
月照合しているか。
も社会福祉法人の預金であることを明確にし
ておく必要がある。
3 口座名義は適正であるか。
また、毎月末日、勘定票(元帳)の口座の
金額について関係帳簿と照合し、記入の正確 4 施設ごとに適正な管理をしている
さを確認し、預金について、毎月末日、取引
か。
金融機関の残高と照合しなければならない。
(1) 毎月末の預金残高と各帳簿等と照合していない。
C
(1) 当座勘定照合表と各帳簿残高と照合していない。
B
(1) 口座名義が個人名や任意団体名となっている。
B
(1) 施設ごとに適正な管理をしていない。
B
(4) 現預金等の保管
現金、小切手帳、預金通帳、証書等は、安
全な金庫に保管し金庫の鍵は責任者によって
適切に管理する。銀行届出印鑑は、小切手帳
や預金通帳等とは別の者が別の場所に保管し
内部牽制体制を確保する必要がある。
1
(1) 預金通帳等と銀行届出印鑑を別に保管していない。
B
(5) 資金運用
運営費の管理、運用については、高い公益
性を踏まえ、特に適正を期する必要があるの
で、銀行、郵便局等への預貯金等安全確実で
かつ換金性の高い方法により行うこと。
1 資金は、安全確実かつ換金性の高 (1) 定款準則第15条第2項
い方法で運用しているか。
(2) 第299号通知3(1)
(3) 第12号通知6
(1) 資金を、安全確実なかつ換金性の高い方法で運用
していない。
C
(6) 物品管理
ア 物品の管理
物品は、固定資産に属する物品(以下「固 1 固定資産物品について固定資産管 (1) 第310号通知3(6)
定資産物品」という。貸借対照表上の「器具
理台帳等を作成しているか。
(2) 第6号通知2(4)
及び備品」等をさす。)と固定資産以外の物
品(以下「一般物品」という。)に分類し、 2 固定資産管理台帳等は適正に記載
一般物品はさらに器具什器と消耗品に分類す
されているか。
るものとする。固定資産物品については、減
価償却を実施するに際して適正な資産評価及
び減価償却費の計上を行うために、「固定資
産管理台帳」等の台帳により適正に管理しな 3 適正な経理区分に帰属しているか。
ければならない。
貯蔵品等のたな卸資産について、当該たな
卸資産を消費したときに支出として処理する
ことが原則であるが、毎会計年度一定量を購
入し、経常的に消費するものであって、かつ
常時保有する量が明らかに1年間の消費量を
下回るものについては、その購入時に支出と
して処理することができる。ただし、販売用
品及びこれに準ずるたな卸資産については、
当該たな卸資産を消費したときに支出するも
のである。
(1) 固定資産管理台帳等を作成していない。
C
(1) 固定資産管理台帳等が適正に記載されていない。
B
(1) 帰属する経理区分が適正でない。
B
(3) 預金の確認
預金通帳等と銀行届出印鑑の管理
者が別れておらず、かつ、保管場所
を分離していない。
- 53 -
項
目
イ 物品の廃棄
(7) 減価償却
(8) その他
10 負
債
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令 等
損傷その他の理由により不用となった物品 1 重要な固定資産の廃棄等に伴う理
又は修理を加えても使用に耐えないと認めら
事長等の承認はあるか。
れる物品は、売却又は廃棄することができる。
当該物品について、売却費用の方が売却代 2 固定資産物品の廃棄に伴う事務処
金より多い場合、買手がない場合、悪用のお
理は適正であるか。
それがあるものである場合は、廃棄すること
となる。
3 現物と台帳は定期的に照合してい
売却又は廃棄するに先だち利用し得ない物
るか。
品を不用品とすることを決定する必要があ
り、不用品として決定された物品についての
み売却、又は廃棄できるものである。なお、
国庫補助金等特別積立金にかかる処理と関連
するので注意する必要がある。
建物等の資産価値を適切に評価、表示する
ための処理方法である。
減価償却の対象となる資産は耐用年数が1
年以上、かつ、1個又は1組の金額が10万
円以上の有形固定資産(建物、附属設備、構
築物、車両運搬具等)及び無形固定資産(電
気ガス供給施設利用権、熱供給施設利用権等)
で、当該資産に対して毎期一定の方法により
償却計算を行い各年度に費用として配分しな
ければならない。なお、土地などの非償却資
産については減価償却を行うことができな
い。
減価償却は、定額法で行う(定額法により
がたい場合は、定率法。
)。また、採用した減
価償却方法は、重要な会計方針として計算書
類に記載するとともに、いったん採用した償
却方法は毎期継続して適用する必要がある。
減価償却費の計算は原則として1年を単位と
して行うが、年度途中での取得又は売却・廃
棄した減価償却資産については月を単位とし
て計算するものとする。また、中古で取得し
た固定資産については経過年数等を勘案し
て、残存可能期間を適正に見積もる。なお、
計算の単位は原則として資産の種類ごと、つ
まり個別のひとつひとつの資産とし、残存価
額は10%とする。
耐用年数は、「減価償却資産の耐用年数に
関する省令」(昭和40年大蔵省令第15号)に
よることができる。
複数の経理区分等に共通して発生する減価
償却費のうち、国庫補助金等により取得した
償却資産に関する減価償却費は、国庫補助金
の補助目的に沿った経理区分等に配分するも
のとし、また、それ以外の複数の経理区分等
に共通して発生する減価償却費については、
利用の程度に応じた面積、人数等の合理的な
基準に基づいて毎期継続的に各経理区分等に
配分する必要がある。
前述の資産に関する考え方を踏まえて確認
のうえ指導する。
評
価
事
項
評価区分
(1) 重要な固定資産の廃棄等に伴う理事長等の承認が
ない。
C
(1) 固定資産物品の廃棄に伴う事務処理が適正でない。
B
(1) 現物と台帳を定期的に照合していない。
B
1 減価償却の方法は、毎期継続し適
用しているか。
(1) 会計基準第26条(注8)
(2) 第6号通知2(1)
(1) 減価償却の方法が適正でない。また、毎期継続し
適用していない。
C
2
(1) 会計基準第26条(注8)
(1) 個々の資産ごとに行っていない。
C
(1) 会計基準第26条
(2) 第6号通知2(2)
(1) 耐用年数の見積もりが妥当でない。
B
(1) 減価償却資産の範囲が適正でない。
B
減価償却計算は、個々の資産ごと
に行っているか。
3
耐用年数の見積は妥当か。
4
減価償却対象資産の範囲は適正か。 (1) 第6号通知2(1)①
5
減価償却累計額は適正に貸借対照
表上に記載されているか。
(1) 会計基準第37条
(1) 減価償却累計額が適正に貸借対照表上に記載され
ていない。
C
6
減価償却方法について重要な会計
方針として貸借対照表上に記載して
いるか。
(1) 会計基準第40条
(1) 減価償却方法について、重要な会計方針として貸
借対照表上に記載していない。
C
7 固定資産管理台帳等により適正な
減価償却費計上を行っているか。
(1) 第6号通知2(4)
(1) 固定資産管理台帳等により適正な減価償却費の計
上を行っていない。
B
(1) その他、資産管理に関して不適正がある。
①重大な問題がある。
②問題がある。
C
B
8 複数の経理区分に共通して発生す (1) 第6号通知2(3)
る減価償却費の配分は適正であるか。
1
その他、資産に関することで不適
正な事項はないか。
負債とは、将来、金銭を支払い、あるいは
物を引き渡さなければならない債務で、流動
負債及び固定負債に区分される。通常の取引
によって発生する、通常の事業活動に伴い、
発生後短期間に支払われるもの(未払金)、
借入期間が1年以内の経常経費に係る借入債
- 54 -
項
(10
目
負 債)
(1) 借入金
基
本
的
考
え
方
観
ア退職給与引当金
(3) その他
11 純 資 産
(1) 基本金
(2) 国庫補助金等特
別積立金
関
係
法
令 等
評
価
事
項
評価区分
務(短期運営資金借入金)、給与から毎月法
定控除される所得税等一定の納期が到来する
まで一時預かる場合の預り金などを流動負債
として、また、借入期間が1年を超える借入
債務(設備資金又は長期運営資金借入金)な
どを固定負債として管理するものである。
資金の借入れは事業の運営上の必要により 1 借入れは施設運営上の必要により
行われるものであり、また、返済計画(財源)
行われているか。
について明確にし、理事会(評議員会)の議
決を経て行われるものである。なお、資金を 2 借入れの際に、理事会(評議員会)
借入れた場合は、借入金明細表を作成し借入
の議決を経ているか。
先、借入額及び償還額等を適切に管理する必
要がある。
3 借入金返済計画(財源)は明確に
されているか。
(1) 指導監査要綱別添Ⅰ5(2)4
(1) 施設運営上、必要でない借り入れがある。
C
(1) 指導監査要綱別添Ⅰ5(2)4
(2) 指導監査要綱別添Ⅲ(3)1
(1) 借入れの際に、理事会(評議員会)の議決を経て
いない。
C
(1) 指導監査要綱別添Ⅲ(3)2
(1) 返済計画(財源)を明確にしていない。
C
借入金は、借入金明細表を作成し
適正に管理しているか。
(1) 第6号通知1(4)
(1) 借入金明細表を作成し、管理していない。
C
引当金とは、将来の特定の費用又は損失で 1 引当金は、引当金明細表を作成し
あって、その発生が当期以前の事象に起因し、
適正に管理しているか。
発生の可能性が高く、かつ、その金額を合理
的に見積もることができる場合に、当期の負
担に属する金額を当期の費用又は損失として
繰入れるものである。
(1) 第6号通知1(7)
(1) 引当金明細表を作成し、管理していない。
C
4
(2) 引当金
点
東社協退職共済に加入している場合には法
人負担分を退職給与引当金として計上する。
1
東社協退職共済に加入している場
合、対応する引当金は計上されてい
るか。
(1) 計上されていない。
B
前述の負債に関する考え方を踏まえて確認
のうえ、指導する。
1
その他、負債に関することで不適
正な事項はないか。
(1) その他、負債に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
B
C
(1) 基本金明細表を作成し管理していない。
C
純資産は、基本金、国庫補助金等特別積立
金、その他の積立金及び次期繰越活動収支差
額に区分される。
1 基本金明細表を作成し、適正に管
基本金とは、施設の創設及び増築時の基本
理しているか。
財産等の取得を目的として指定された寄付金
(消耗品費等も含む。1号基本金)、当該資 2 基本金の組み入れは適正であるか。
産取得に伴う借入金の償還に充てるものとし
て指定された寄付金(2号基本金)、施設創設
時の運転資金に充てるための寄付金(3号基
本金)等の合計額である。
3 基本金の取崩しが行われている場
基本金の組み入れについては、複数の施設
合、処理は適正か。
に対して一括して寄附金を受け入れた場合に
は、もっとも合理的な基準に基づいて各経理
区分に配分すること。なお、基本金の組み入
れは年度末に一括して合計金額を記載できる
ものとし、組み入れに当たっては基本金明細
表を作成し、それらの内容を記載することが
必要である 。基本金は原則として取り崩す
事態は生じないものとして取り扱うが、特別
な事情により基本金の組入れの対象となった
基本財産等が廃棄又は売却された場合、当該
事業に関して組み入れられた基本金の一部又
は全部の額を取り崩すものである。
(1) 第6号通知1(10)
(1) 会計基準第31条
(注12) (1) 基本金の組み入れが適正でない。
(2) 第6号通知1(10)②
C
(1) 第6号通知1(10)②
(2) 会計基準第32条
(1) 基本金の取り崩し処理が適正でない。
C
(1) 国庫補助金等特別積立金として繰入処理していな
い。
C
国庫補助金等特別積立金とは、施設の創設 1 国庫補助金等を国庫補助金等特別 (1) 会計基準第33条(注12)
及び増築等のために基本財産等(固定資産に
積立金として適正に繰入処理してい (2) 第6号通知1(11)
限る。)を取得すべきものとして、国又は地
るか。
方公共団体等から拠出された補助金、助成金
- 55 -
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令 等
評
価
事
項
評価区分
((2) 国庫補助金等 及び交付金(以下「国庫補助金等という。」) 2 国庫補助金等特別積立金の取崩し (1) 会計基準第34条
特別積立金)
を積立金とし計上したものある。
は、適正に処理されているか。
(2) 第6号通知1(11)
毎会計年度において、固定資産の減価償却
費のうち当該国庫補助金等によって取得され 3 国庫補助金等特別積立金明細表を (1) 第6号通知1(11)
た部分に相当する額を取り崩すものである。
作成し、適正に管理しているか。
また、国庫補助金等により取得した資産が廃
棄され又は売却された場合においても、当該
資産に相当する国庫補助金等特別積立金を取
り崩すことになる。
国庫補助金等特別積立金の積み立て及び取
崩しに当たっては、国庫補助金等特別積立金
明細表を作成し、その内容を記載する必要が
ある。
(1) 国庫補助金等特別積立金の取崩しが適正に処理さ
れていない。
C
(1) 国庫補助金等特別積立金明細表を作成していない。
C
(3) その他の積立金
(1) 会計基準第35条
(2) 第13号通知2
(3) 第21号通知 問8
(4) 平成12年1月14日11
福地推第687号「東京都民
間社会福祉施設サービス推進
費補助事業の実施対象施設に
おける補助金等の取り扱いに
ついて」
」(以下「都第687
号通知という)通知8(2)
(1) 積立金の処理が適正に行われていない。
C
(1) 会計基準第35条
(1) 理事会の議決に基づかずに積立処理をしている。
C
(1) 会計基準第35条
(1) 事業活動計算書の脚注に記載していない。
B
(1) その他、純資産に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
(4) その他
12 貸付金処理
(1) 期末残高等
(2) その他
将来の特定の目的の支出又は損失に備える 1 積立金の処理は適正に行われてい
ため理事会の議決に基づき積立金として計上
るか。
するものである。また、積立金繰入額計上に
際しては、積み立てるべき預貯金等を有する
ことが条件となる。
積立金は積立の目的である支出が行われた
会計年度において取り崩すものである。ただ
し、都への事前協議により目的外の理由によ
る使用が認められた場合には、積立金を目的
外使用することができる。この場合には、そ
の理由及び金額を事業活動収支計算書を脚注
に記載する必要がある。
2 理事会の議決に基づいて積立処理
運営費からは、人件費積立金、修繕積立金、
をしているか。
備品等購入積立金、保育所施設・設備整備積
立金を積み立てることができる。
3 取崩し(目的外の取崩し含む。)を
また、都運営費の一般保育所対策事業費か
行った場合、その理由及び金額を事
ら都施設整備費積立金を積み立てている場合
業活動収支計算書の脚注に記載して
には、この科目に小区分を設け計上すること。
いるか。
前述の純資産に関する考え方を踏まえて確
認のうえ、指導する。
1
各経理区分の資金は元来予算の定めるとこ
ろに従ってそれぞれの経理区分の固有の支出
に充てられるべきものである。しかし、経理
区分のいずれかにおいて一時的に資金が不足
する場合には、資金に余裕のある経理区分か
ら一時的に資金を融通することにより、保育
所運営の健全性を図る必要があると考えられ
る。この観点に基づき保育所施設経理区分間
の資金の貸付を認めるものである。
保育所の経営上やむを得ない場合に限っ
て、同一法人内の保育所施設経理区分への資
金の貸付が認められるところであり、当該年
度内に精算することを条件としている。
なお、資金の貸付はあくまで保育所施設会
計における資金繰りに対する便宜上の措置で
あり、各保育所経理区分の資金が常に不足を
生じないように努めなければならないもので
ある。
1
社会福祉法人における貸付金処理の考え方
を踏まえて確認のうえ、指導する。
その他、純財産に関することで不
適正な事項はないか。
施設運営に支障がある貸付を行っ
ていないか。
(1) 第299号通知3(2)
(2) 第21号通知 問12
(1) 貸付により、施設運営に支障を来たしている。
C
2
保育所経理区分以外への貸付を行
っていないか。
(1) 第299号通知3(2)
(2) 第21号通知問12
(1) 保育所施設経理区分以外への貸付を行っている。
C
3
保育所施設経理区分間で貸付を行 (1) 第299号通知3(2)
った場合、当該年度内に精算してい (2) 第21号通知問12
るか。
(1) 保育所経理区分間で貸付を行った場合、年度内に
精算していない。
C
4
保育所施設経理区分間の貸付につ
いて、正確に把握しているか。
(1) 保育所施設経理区分間の貸付について把握してい
ない。
C
1
その他、社会福祉法人の貸付金処
理として、不適正な事項はないか。
- 56 -
(1) 第6号通知1(8)
(1) その他、貸付金処理に関して不適正である。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
13
運営費の弾力運
運営費のうち人件費は、保育所に属する職 1 運営費の相互流用、積立預金への
用
員の給与、賃金等保育所運営における職員の
積み立て、民改費相当額等の支出を
処遇に必要な一切の経費に支出されるもので
行っている場合又は予算計上してい
(1) 運営費の相互流 あり、事務費は、物件費・旅費等保育所の運
る場合には、要件をすべて満たして
用、積立預金への 営に必要な経費に支出されるものであり、事
いるか。
積み立て、民間施設 業費は、保育所入所児童の処遇に直接必要な
給 与等改善費(以 一切の経費に支出されるものである。
下「民改費」とい
しかし、299号通知及び都第687号通
う 。)相当額等の
知の要件を満たしていれば、運営費の相互流
支出の要件
用、積立預金への積み立て、民改費相当額等
の支出を行うことができる
さらに、平成16年3月30日付改正通知
による新たな要件を満たせば、運営費の充当、
各積立預金の積立目的以外の使用及び当期末
支払資金残高の取崩しについて、あわせて運
営費の3か月分相当額まで別表2及び別表3
の経費に充当することができる。
(2) 積立預金
ア 積立預金等の管
理
係
法
令 等
(1) 第299号通知1
(2) 第21号通知 問1
(3) 都第687号通知
評
価
事
項
評価区分
(1) 要件を満たしていないにもかかわらず、行ってい
る。
C
(1) 各種積立預金(各種積立金)に対応する預金が確
保されていない。
C
(2) 各種積立預金と各種積立金ごとに同額を計上して
いない。
(1) 各種積立預金及び各種積立金の明細表を作成して
いない。
B
(1) 都の承認を受けないで、各種積立預金を目的外に
使用している。
C
積立預金とは、長期に安定した施設経営を
確保することを目的として、次年度以降の経
費に充てるための資金の保留をはかるもので
あり、以下のものがある。
・人件費積立預金
・修繕積立預金
・備品等購入積立預金
(・保育所施設・設備整備積立預金)
(・都施設整備費積立預金)
施設経理区分における運営費は、原則とし
て当該年度の経費として消費されるものであ
るが、職員の年齢構成や勤続年数及び施設の
経営努力(サービスの質を落とさないコスト
削減)等によって当該年度の運営費に残余が
生じた場合は、長期的に安定した経営を確保
するため、将来発生が見込まれる経費に積極
的に繰り入れることが望ましい。
純財産の部に人件費積立金、修繕積立金、 1 各種積立預金と各種積立金ごとに (1) 第299号通知1(3)
備品等購入積立金、保育所施設・設備整備積
同額が計上され、かつ対応する預金 (2) 第13号通知2
立金及び都施設整備費積立金を計上し、資産
が確保されているか。
(3) 第21号通知 問8
の部には、保育所繰越積立預金(人件費積立
(4) 都第687号通知8(2)
金、修繕費積立金、備品等購入積立金の合計
額と同額。
)、保育所施設・設備整備積立預金 2 各種積立預金及び各種積立金の明 (1) 第13号通知4
及び都施設整備費積立預金を計上すること。
細表を作成しているか。
さらに各種積立預金及び各種積立金の明細表
を作成すること。
イ 積立預金の目的
積立預金の目的外使用は、積立預金の性格 1 目的外使用の場合、事前に都に協 (1) 第299号通知2
外使用
が中・長期的な施設の安定的な運営のための
議し承認を得ているか。
(2) 都第687号通知4(3)ア
目的積み立てであることから、本来その使途
(3) 第21号通知問 8・11
は積立預金の積み立て目的に沿って支出する
こととなるが、やむを得ず目的外に使用する
場合は、事前に都に協議を行い、その使用目
的及び使用する額が適正かどうかの審査を受
け問題がない場合については、使用を認める
ものである。
なお、施設の増改築には、原則として保育
所施設・設備整備積立預金及び都施設整備費
積立預金のみが充当可能であるが、新たな要
件を満たせば、前記のほか、運営費、他の積
立金の目的外使用、当期末支払資金残高の取
崩しをあわせて、運営費の3か月分の範囲内
で増改築に充当することができる。
- 57 -
C
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令 等
評
価
事
項
評価区分
なお、前述の場合のほか保育所施設・設備
整備積立預金及び都施設整備費積立預金を同
一の設置者が設置する他の保育所の増改築ま
たは創設に充てる場合も、事前協議が必要で
ある。
ウ 積立預金の次年
度への引き継ぎ
エ その他
(3) 民改費相当額等
の支出
ア 支出限度額等
イ その他
前述の積立預金に関する考え方を踏まえて
確認の上指導する。
1
積立預金については、決算額が次
期に引き継がれているか。
(1) 積立預金の次期への引き継ぎが不適正である。
C
1
その他、積立預金に関することで
不適正な事項はないか。
(1) その他、積立預金に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
民改費相当額等の支出は、第299号通知 1 第299号通知及び都第687号 (1) 第299号通知第1(4)(5) (1) 支出限度額を越えている。
及び都第687号通知に定められた支出限度
通知に定められた限度額以内で、定
及び別表2・別表3
(2) 当該年度中に目的どおりに使用していない。
額以内で、定められた対象経費に充当するこ
められた対象経費に支出しているか。 (2) 都第687号通知3(1)
とができる。
支出限度額を超えている及び対象外経費に
支出している場合には原則として、現年度で
支出した施設経理区分への補てんを指示す
る。
1 その他、民改費相当額等の支出に
(1) その他、民改費相当額等の支出に関して不適正が
関して、不適正な事項はないか。
ある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
C
C
B
14 当期末支払資金
当期末支払資金残高は、前期支払資金残高 1 当期末支払資金残高については、
残高
と当期資金収支差額合計に分かれており、設
決算額が次期に引き継がれているか。
立以来の累計が前期支払資金残高、当該事業
年度中における総収入から総支出を差し引い 2 当期欠損金が生じていないか。発
たものが、当期資金収支差額合計である。
生している場合の原因は何か。
(1) 当期末支払資金残高の次期への引き継ぎが不適正
である。
C
(1) 不適正な施設運営により当期欠損金が発生じてい
る。
C
(1) 当期末支払資金
残高の引継ぎ
当期末支払資金残高は、その性質上当期末
支払資金残高に相当する処分可能な資産が存
在すべきものと考えられる。当期末支払資金
残高の増減は、正味運転資金(流動資産−流
動負債)の増減となる。
施設経理区分においては、その財源のほと
んどが利用者等の福祉の増進を図ることを目
的とした運営費収入であることから、施設経
理区分における決算上の当期末支払資金残高
等は、全て次年度に繰り越し、その目的達成
のために将来使われることとなる。
(1) 不適正な施設運営により累積欠損金が生じている。
C
(2) 前期末支払資金
残高の取り崩しの
処理
前期末支払資金残高の取り崩し使用に当た 1 前期末支払資金残高は、予算措置 (1) 第299号通知2
っては、理事会承認後、都への事前協議(自
(理事会承認)を行ったうえで取り (2) 第21号通知問5
然災害など止むを得ない場合や当該年度の施
崩しているか。
(3) 都第687号通知4(3)イ
設会計の収入予算額の3%以下である場合に
ついては、事前協議は省略しても差し支えな 2 当期収入予算額の3%を超える取
い。)により問題が無い場合に使用を認める
り崩しは、都に事前協議をしている
ものである。
か。
なお、取り崩しには、施設の増改築は含ま
れない。
(1) 前期末支払資金残高の取り崩しを行っているが、
予算措置(理事会承認)をしていない。
B
(1) 都の承認を得ずに、当期収入予算額の3%を超え
る取り崩しを行っている
C
(3) その他
15 次期繰越活動収
支差額
前述の当期末支払資金残高に関する考え方
を踏まえて確認の上指導する。
3 累積欠損金が生じていないか。発
生している場合の原因は何か。
1
その他当期末支払資金残高に関す
ることで不適正な事項はないか。
次期繰越活動収支差額は、当期末繰越活動
収支差額に基本金取崩額及びその他の積立金
取崩額を加え、基本金組入額及びその他の積
- 58 -
(1) その他当期末支払資金残高に関して不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令 等
評
価
事
項
評価区分
立金積立額を除いたものである。
次期繰越活動収支差額は通常決算期末にだ
け発生する科目であって、翌期首において全
額前期繰越活動収支差額に振り替え処理を行
うものである。
(1) 次期繰越活動収
支差額の引継ぎ
次期繰越活動収支差額は、次会計年度に繰
り越さなければならない。
1 次期繰越活動収支差額については、
決算額が次期に引き継がれているか。
(1) 次期繰越活動収支差額の次期への引き継ぎが不適
正である。
(2) その他
前述の次期繰越活動収支差額に関する考え
方を踏まえて確認のうえ指導する。
1
(1) その他次期繰越活動収支差額に関して不適正があ
る。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
(1) 収支計算分析表を提出していない。
B
その他次期繰越活動収支差額に関
することで不適正な事項はないか。
16 収支計算分析表
の提出
施設は、運営費に係る当該会計年度の各種 1
積立預金への積立支出及び当期資金収支差額
の合計額が、当該施設経理区分の経常収入計
(決算額)の5%相当額を上回る場合には、
収支計算分析表を提出しなければならない。
また、下記のいずれかに該当していること
を検査において認めた場合には、収支計算分
析表を区市町村を経由して提出を求めなけれ
ばならない。
① 第299号通知に定められている経費へ
の民改費の支出の合計額が限度額を超えて
いる。
② 施設経理区分から、「1.運営費の使途
範囲」から「3.運営費の管理・運用」ま
でに定める以外の支出が行われている。
収支計算分析表を提出しているか。 (1) 第299号通知4(2)
(2) 都第687号通知4(2)
17 社会福祉法人立
以外の者の経理処
理
社会福祉法人以外の者による保育所の経理 1 収支計算書又は損益計算書に、保 (1) 第295号通知 第1の2 (1) 収支計算書又は損益計算書に、保育所を経営する
処理については、平成12年3月30日児発
育所を経営する事業に係る区分を設
(3)②
事業に係る区分を設けていない。
295号通知(以下、「第295号通知」と
けているか。
いう。)の第1の2(3)②の認可条件等に
基づき、第310号通知及び299号通知に 2 保育所の各施設ごとに経理区分を (1) 第295号通知 第1の2 (1) 保育所の各施設ごとに経理区分を設けていない。
よる経理処理を行う必要がある。
設けているか。
(3)②
C
B
3 資金収支計算書及び資金収支内訳
表を作成しているか。
(1) 第295号通知 第1の2
(3)②
(1) 資金収支計算書及び資金収支内訳表を作成してい
ない。
BC
4
(1) 第295号通知 第1の2
(3)②
(1) 現況報告書を提出していない。
(2) 一部不備がある。
C
B
5
保育所経理区分以外への経費の支
出はないか。
(1) 第59号の5通知3(6)
(1) 保育所経理区分以外への経費の支出がある。
C
会計基準については、減価償却制度を取り 1 前会計年度の前期繰越金は適正に
入れたこと、基本金、国庫補助金等特別積立
引き継がれているか。
金を設定した事等、準則会計との大きな違い
がある。
2 資産、負債は適正に引き継がれて
準則会計から会計基準への移行にあたり、
いるか。
前会計年度の収支計算書の決算額のうち、前
期繰越金が適正に引き継がれていること、又 3 本部会計から土地・建物等の資産
貸借対照表の資産及び負債の額を確定するこ
及び借入金等の負債は適正に引き継
とにより、純資産の部を確定し、その純資産
がれているか。
の部から基本金、国庫補助金等特別積立金及
びその他の積立金を差し引いた前期繰越活動
収支差額を計上する必要がある。
(1) 平成12年2月17日社援
施第8号通知
(1) 会計基準の移行にあたり、不適正な事項がある。
C
(2) 資産、負債に誤りがある。
B
毎会計年度終了後3ヶ月以内に都
に現況報告書を提出しているか。
18 会計基準への移
行
C
- 59 -
会
計(経理規程準則)編
目
次
1 会計経理 ……………………………………………………
(1) 経理規程
……………………
(2) 内部経理監査
……………………
(3) 職員への経理公開
……………………
(4) その他
……………………
65
65
66
66
66
2 予算 …………………………………………………………
(1) 当初予算
……………………
(2) 補正予算
……………………
(3) 積算内訳
……………………
(4) 事業計画との関連性
……………………
(5) 予備費
……………………
(6) その他
……………………
66
66
66
66
67
67
67
3 収入 …………………………………………………………
(1) 公的収入
……………………
(2) 私的契約児等の利用料
……………………
(3) 寄附金・物品
……………………
(4) 雑収入
……………………
(5) その他
……………………
67
67
67
68
69
69
4
(1)
(2)
(3)
事務費の執行状況 …………………………………………
人件費の支出内容
……………………
管理費の支出内容
……………………
その他
……………………
69
69
70
71
5
(1)
(2)
(3)
事業費の執行状況 …………………………………………
事業費の執行
……………………
事業費の支出内容
……………………
その他
……………………
71
71
71
71
6 経理事務処理 ………………………………………………
(1) 小切手事務
……………………
(2) 月次報告書
……………………
(3) 補助簿等
……………………
(4) 総勘定元帳
……………………
(5) 共通経費按分基準
……………………
(6) その他
……………………
7
契約 …………………………………………………………
8 決算 …………………………………………………………
(1) 決算の承認
……………………
(2) 予算対比
……………………
(3) 決算報告
……………………
(4) 決算準備手続
……………………
(5) 物品現在高の確認
……………………
(6) 預金の確認
……………………
73
73
73
74
74
74
74
9 資産管理 ……………………………………………………
(1) 小口現金の扱い
……………………
(2) 現金収入
……………………
(3) 資金運用
……………………
(4) 預金の確認
……………………
(5) 物品管理
……………………
74
75
75
75
76
76
10 運営費の弾力運用 …………………………………………
(1) 運営費の相互流用、引当金繰り入れ、
民改費管理費相当額の支出の要件
……………………
(2) 引当金
……………………
(3) 民改費管理費相当額の支出
……………………
77
77
77
78
11 貸付金処理 …………………………………………………
(1) 期末残高等
……………………
(2) その他
……………………
78
78
78
12
(1)
(2)
(3)
繰越金 ………………………………………………………
前期繰越金の引継ぎ
……………………
繰越金取り崩しの処理
……………………
その他
……………………
78
79
79
79
71
71
71
72
72
72
72
13
収支計算分析表の提出 ……………………………………
79
14
(1)
(2)
(3)
(4)
単式簿記の経理処理 ………………………………………
主要帳簿
……………………
決算必要書類
……………………
決算
……………………
繰越金
……………………
80
80
80
80
80
73
15
社会福祉法人立以外の特別会計 …………………………
80
項
1
目
基
本
的
考
え
方
会計経理
社会福祉法人は公共性の高い経営組織であり、
なかんずくこれに所属する社会福祉施設の経営の
基盤は公的資金に負うところが大きいので、社会
福祉法人はその財政状態及び経営内容を明確にし
て財務の公正を期し、国民の付託にこたえること
が要請されている。また社会福祉法人が経営する
施設は利用者に種々の福祉サ−ビスを提供するた
めに財貨が消費される場であるので、会計は主と
して公的資金の収支を明瞭にし、その受託責任を
明らかにすることを基本とする。
(経理処理上の一般原則)
1 計算書類は、法人の事業及び財政状況につい
て真実な会計事実を明瞭に表示しなければなら
ないこと。
2 会計帳簿は、すべての取引につき正規の簿記
の原則に従って正確に記載しなければならない
こと。
3 理事会及び行政機関に対する報告又は信用目
的に供する等の計算書類は、信頼しうる会計記
録に基づいて作成されなければならないこと。
4 会計は、その処理の原則及び手続きを毎年度
継続して適用するものとし、みだりにこれを変
更してはならない。
(1) 経理規程
社会福祉法人の財務は定款及び理事会の定めに
より理事長の権限において執行され、かつ理事長
は執行の義務を負う。この義務は会計事実につい
て正確な資料により監事監査を受けた後、 理事会
に提出、同意を受けることにより免責される。こ
れら一連の会計処理を合法的、合目的に運営した
一定期間内の財政状況を適正に把握するための管
理組織及び管理方法を明確にしたものが経理規程
である。また社会福祉法人はその経営を公的資金
に依存しているため殊のほか厳正かつ公明な経理
処理が要請されており、これが経理規程準則に反
映されている。
法人内の財務に関する権限と義務は理事長に集
中しているが、経理事務の具体的執行は所属の職
員がそれぞれ権限の委任を受け義務を負って分担
処理しなければならない。また委任された事務
は、内部統制組織の確立による命令系統、権限と
義務、監督範囲等の明確化、合理化が必要であ
る。また職務を分担する者の権限と責任に間隙及
び重複を生じないようにしなければならない。
会計責任者は理事長に代わり委任を受けた職務
に関する権限を執行し、義務を履行する。
出納職員は理事長の任命を受け、会計責任者及
び契約担当者の補助者として、経理事務を分掌す
る。
内部牽制効果をあげるため、会計責任者と出納
職員の兼務は原則として禁止されている。保育所
においては、例外的に認められているが、出来る
限り兼務は避けることが適当である。
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
1
経理規程を定めている
か。
(1) 昭和51年1月31日社施
第25号通知(以下「第25
号通知」という。)
(1)
経理規程を定めていない。
C
2
経理規程は、 経理規程準
則に基づいて定めている
か。
(1) 昭和51年1月31日社施
第25号の2通知(以下「第
25号の2通知」という。)
(1)
経理規程の内容が適正でない。
C
3
諸帳簿は経理規程準則の
主旨に沿って具体的に規定
しているか。
4
会計責任者及び出納職員
の任命は文書で行っている
か。
5
会計責任者、出納職員は
会計単位ごとに任命してい
るか(複数会計の兼任可)
6
1一会計単位で複数の出
納職員を任命している場合
は、それぞれの職務内容が
明確になっているか。
(1) 昭和51年1月31日社施
第25号経理規程準則(以下
「経理規程準則」という。)
第7条
− 65−
(1)
諸帳簿を準則に沿って規定していな
い。
C
(1)
理事長が文書で任命していない。
C
(1)
会計単位ごとに任命していない。
B
項
目
(2) 内部経理監
査
基
本
的
考
え
方
観
点
関
内部経理監査とは、適法にして正確な経理事務
の遂行を図るため法人の代表機関(理事長)が当
該法人の職員をして、経理事務の処理状況につい
て実地に検査をさせる、いわば自己監査である。
複数会計を有する法人は各会計の経理担当職員が
相互に監査を行い、それ以外の場合は法人内部の
経理を理解している職員が監査を担当することが
適当である。
1
内部経理監査を実施して
いるか。
2
担当者、実施時期は適切
か。
(3) 職員への経
理公開
事業計画と密接に関係する予算、決算などの経
理内容は職員に公開し、施設運営は全職員共通の
理解のもとに実施されることが適当である。
1
職員に経理を公開してい
るか。
(4) その他
社会福祉法人における会計経理の考え方(前
述)を踏まえて確認のうえ、指導する。
1
その他経理に関する規程
類、組織、権限等で、不適
正な事項はないか。
2
予
算
(1) 当初予算
(2) 補正予算
(3) 積算内訳
係
法
令
等
評
価
事
項
(1) 経理規程準則第49条
(1)
(参考)
定款準則第18条第2項
(1) 職員に経理を公開していない。
(1)
内部経理監査を実施していない。
その他、経理に関する規程類、組織権
限等に関しての不適正がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
評価区分
B
B
C
B
社会福祉法人及びそれに所属する施設はその性
質上、事業の円滑な運営(目的達成)と経理の明
確化のために予算を作成する必要がある。
ゆえに社会福祉法人の予算は経営活動の財政的
計画であってその経営活動の指針になるものであ
り、事業の実績は予算によって誘導されるもので
ある。つまり予算に基づいて円滑適正に事業を運
営することが社会福祉法人の経営の基本である。
社会福祉法人の予算は、その事業の性質上任意
に作成されるものでなく、社会福祉法によって理
事会の事前議決により成立するものであり、理事
長等は成立した予算に基づいて支出し、また将来
支出することになる債務の負担を行うことが認め
られるところである。
また定款準則第17条において法人の予算は、
毎年度開始前に、理事長において編成し、理事総
数の3分の2以上の同意を得なければならない旨
が示されている。
1
当初予算は年度開始前に
作成しているか。
(1) 定款準則第17条
(1)
2
理事会の同意はあるか。
(1) 定款準則第17条
(1)
3
予算書は、 必要な項目を
網羅しているか。
(1) 第25号の2通知 別表1
(1)
予算書に必要な項目を作成していな
い。
B
4
決算と予算の大幅なくい
ちがいの原因究明、次期の
改善を行っているか。
(1)
決算と予算の大幅なくいちがいの原因
究明、次期の改善をしていない。
B
予算の変更は、理事会の承認を必要とし任意に
変更できないことになっており、必要に応じて、
補正予算を作成する必要がある。
ただし事業計画で予定されていない寄附物品の
受け入れ、職員退職等については予算超過となる
のはやむを得ないが、この場合にも直近の理事会
で補正すること。
1
補正予算を適正な時期に
作成しているか。
(1) 経理規程準則第12条
(2) 第25号の2通知第2の2
(別表2)
(1)
適正な時期に補正予算を作成していな
い。
B
2
理事会の同意はあるか。
(1) 指導監査要綱別添Ⅲ3(1)
2
(1)
理事会の同意がない。
C
社会福祉法人の予算成立には理事会の審議が不
可欠であり、審議の際に積算内訳は予算の必要性
を判断するための討議資料であり、予算書の重要
な部分である。また担当職員が業務を行うための
不可欠な資料でもある。
積算内訳は予算書と同一用紙でなく別紙で作成
してもよいが、 具体性を持たせる必要がある。
1
具体的な積算内訳を作成
しているか。
(1) 第25号の2通知別表1
(1)
具体的な積算内訳を作成していない。
B
− 66−
当初予算を年度開始前に作成していな
い。
理事会の同意がない。
C
C
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
(4) 事業計画と
の関連性
予算とは、事業計画の内容を計数的に表示する
ことが基本であることから、当該年度における法
人の運営方針の大綱及び施設単位の事業計画を策
定した上で予算の編成方針を明確にした後、作成
するものである。ゆえに事業計画と予算の関連性
は密接なものでなければならない。
1
事業計画との関連性が明
確な予算となっているか。
(1) 経理規程準則第11条
(2) 第25号の2通知第2の2
の1
(1)
予算と事業計画との関連性が明確でな
い。
B
(5) 予備費
定款細則等において明確にされる「理事長専決
事項」により、予算上の予備費の支出に関する項
目を定めている場合には、理事長の文書決定によ
り予備費を充当することが可能となる。
なお予備費計上額は、当該事業規模に対して適
正妥当と判断される額に設定する必要がある。
1
定款細則等の定めにより
理事長専決による予算上の
予備費を使用する場合、理
事長の決定はあるか。
(1) 定款準則第9条(備考の
(1)⑧)
(1)
予備費の使用において理事長の決定が
ない。
B
(6) その他
社会福祉法人における予算の考え方(前述)を
踏まえて確認のうえ、指導する。
1
その他予算に関する不適
正な事項はないか。
3
収
入
(1)
その他、予算に関して不適正がある。
重大な問題がある。
問題がある。
C
B
(1)
公的資金を適正に収入計上していない。
C
①
②
社会福祉法人における収入は理事会にて議決さ
れた収入予算を執行するために「収入行為」によ
る会計処理がなされる。
また収入に関する権利は、民法その他の法令及
び定款等に従って適法に行使して実現しなければ
ならない。
収入行為は請求行為と収納行為の2つに区分さ
れるが、請求行為は当該の収入について適法な権
利を有するか否かを債務者、 発生原因、金額につ
いて調査し正当な債権であることを確認した後、
内部の意思決定をしたうえで、当該債権の履行の
請求を債務者に対して行うことをいう。
一方収納行為は金銭を収納する際に、相手方、
金額、種類等について関係証拠書類と照合し正当
な債権であることを確認したうえで、金銭の収納
と引換えに領収書を発行することをいう。
(1) 公的収入
運営費等の公的収入については、支弁額をすべ
て収入計上するだけでなく、支弁年度と収入年度
も一致させることが必要である。そのため決算整
理時点で適正に未収金、預り金を計上する必要が
ある。
1
公的資金を適正に収入計
上しているか。
(1) 運営費支給要綱
(2) 東京都民間社会福祉施設サ
ービス推進費補助要綱
(2) 私的契約児
等の利用料
施設運営は運営費(保育単価×延べ人員)で賄
われており、私的契約児の利用料については少く
とも保育単価に基づき徴収する必要がある。
延長保育を行っている場合、法人で定めた利用
料を徴収し、収入処理をしなければならない。
1
私的契約児の利用料は適
正か。
(1)
保育単価を下回っている
B
2
私的契約児利用料,延長
保育利用料等の徴収簿を整
備しているか。
(1)
利用料徴収簿を作成していない。
C
3
私的契約児利用料,延長
保育利用料等の利用料徴収
簿の内容に不備はないか。
(1)
4
その他の利用料に関して
不適正な事項はないか。
− 67−
(1)
会計帳簿等に徴収金が適正に計上され
ていない。
その他不備がある。
C
B
項
目
(3)寄附金・物
品
基
本
的
考
え
方
社会福祉法人における受贈はすべて理事長の事
前承認を必要とするものであり、事情に応じて他
のものに当該の権限を委任する場合も、契約と同
様の措置を講じなければならない。
書面によらない贈与契約は一般契約と異なり、
既に履行が完了した部分を除いては、いつでも各
当事者において取り消すことができる(民法第5
50条第1項参照)。 このため寄附金品を収納でき
る権利を確定するためには贈与者の真意を表示し
た書面(贈与契約書、寄附申込書、贈呈書、遺言
公正証書等)を徴する必要がある。また後日のト
ラブル発生を防止するためにも必要である。更に
贈与者の真意はあくまで自由意思によるものでな
ければならない。
寄附物品については、取得時の時価により寄附
金収入とし、当該物品の使途目的に応じて対応す
る支出科目に計上する。
また小額な寄附についてまで申込書の作成は求
めないが、寄附の性質、受領の状況等で帰属会計
単位を決定する必要がある。
上述のように寄附金の取扱いは慎重になされる
必要があり、そのために寄附金台帳を整備し、 寄
附金収入となるものはもちろんのこと、小額の物
品寄附についても記載しなければならない。
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
1
受贈に係る理事長権限の
一部を他に委任している場
合、規程又は委任状により
委任内容(委任範囲)を明
確にしているか。
(1) 経理規程準則第47条
(1)
規程又は委任状により委任内容(委任範
囲)を明確にしていない。
C
2
規程又は委任状の範囲内
で委任を受けた者が、寄附
の受け入れ(受贈決裁)を
行っているか。
(1) 経理規程準則第47条
(1)
規程又は委任状の範囲を超えた寄附を
受け入れている。
C
3 寄附申込書を作成してい
るか。
(1)
寄附申込書を作成していない。
C
4
寄附申し込み者の意思を
寄附申込書等により明確に
確認しているか。
(1) 第25号の2通知第2の9
(1)
寄附申込者の意思を確認していない。
C
5
寄附申込書に基づいて、
寄附目的に合った会計単位
で適正に収入しているか。
(1) 第25号の2通知第2の9
(1)
寄附申込書に基づいて、適正に収入し
ていない。
C
6
寄附申込書のない小額な
寄附金の帰属する会計単位
は適切か。
(1) 第25号の2通知第2の9
(1)
寄附申込書のない小額な寄附金の帰属
会計単位が適切でない。
B
7
受領に際して、理事長
(又はそれに代わる者)及
び関与者(担当者、事務
長、施設長)の承認(押
印)があるか。
(1) 経理規程準則第47条
(1)
受領に際して、理事長及び関与者の承
認がない。
C
8
寄附金台帳を整備してい
るか。
(1) 経理規程準則第47条
(1)
寄附金台帳を整備していない。
C
9
寄附金台帳には寄附年月
日、寄附者住所氏名、寄附
金の内容、帰属会計、受領
額等の記載はあるか。
(1)
寄附金台帳の内容に不備がある。
B
10
寄附金台帳の内容と寄附
金計上額は一致するか。
(1)
一致していない。
B
11
適正な内容の寄附領収書
を発行しているか。
(1) 適正な内容の寄附領収書を発行してい
ない。
C
(1)
C
12
みだりに利用者や施設職
員に寄附を求めていない
か。
13 利用者及び施設職員の自
発的寄附に対する十分な配
慮があるか。
(1) 指導監査要綱別添Ⅲ3(5)
(2) 指導監督徹底通知5(4)エ
− 68−
(1)
利用者や施設職員に対する寄附金募集
に問題がある。
配慮が欠けている。
B
項
目
基
本
的
考
え
方
((3) 寄附金・
物品)
(4) 雑収入
公的資金の運用で生じる利息、実習謝礼等を収
入する科目である。
実費徴収金は利用者、職員が基本的に対象者と
なるため処理が散漫になりがちであるが、前述の
とおり原則にのっとって請求、収納行為を行わな
ければならないものであり、日常的に実費徴収が
生じる場合は、実費徴収金台帳により整理するこ
とが必要である。職員給食費等については、徴収
単価≧支出計上単価≧材料単価の関係を維持する
必要があり、この関係を説明できなければならな
い。
(5) その他
4 事務費の執
行状況
(1) 人件費の支
出内容
(人件費総額)
人件費は、給与等に関する規程に基づき支出さ
れていなければならない。
人件費には給与、賃金、各種手当などがあり施
設運営における職員の処遇に必要な経費である。
最低基準、運営費国庫負担金交付要綱及びそれに
関する関係通知などに示す職員の資格要件・配置
基準などが遵守され適正な給与水準が維持されて
いなければならない。このようなことからも経常
的な支出が運営費国庫負担金などの公的収入を上
回る状態にあるときは、原因の把握が必要である。
観
点
関
14
契約業者から寄附を受け
ている場合の業者との契約
内容は適正か。
15
係
法
令
等
価
事
項
評価区分
(1)
契約業者が寄附している場合の当該業
者との契約内容が、不適正である。
C
社会福祉法人以外のもの
(後援会等)に対する寄附
に法人名義の領収書を発行
していないか。
(1)
社会福祉法人以外のものに対する寄附
に、法人名義の領収書を発行している。
C
16
物品寄附を適正に換算
し、収入計上しているか。
(1)
物品寄附を適正に換算し、収入計上し
ていない。
B
1
雑収入を適正に収入計上
しているか。
(1)
雑収入を適正に収入計上していない。
B
2
施設の運用収入を本部に
繰り入れる場合に小区分を
設けているか。
(1)
施設の運用収入を本部に繰り入れる場
合に小区分を設けていない。
B
3
職員給食費等を徴収する
場合、適正に収入している
か。
(1)
職員給食費等を適正に収入していな
い。
C
4
実費徴収簿を作成してい
るか。
(1)
1
その他に社会福祉法人の
収入として不適正な事項は
ないか。
(1)
1
給与等に関する規程及び
雇用に関する契約に基づい
て支給されているか。
2
(1) 指導監督徹底通知5(2)イ
評
①
②
(1) 労働基準法第89条
(2) 第299号通知1(2)③
(3) 第12号通知3
実費徴収簿を作成していない。
C
その他、収入に関して不適正がある。
重大な問題がある。
問題がある。
C
B
(1)
給与等に関する規程及び雇用に関する
契約に基づいた支給でない。
C
雇用形態により支出科目
を分けているか。
(1)
雇用形態により支出科目を分けていな
い。
B
3
兼務の場合、他会計との
間で適切に按分支出してい
るか。
(1)
兼務の場合、他会計との間で適切に按
分支給していない。
B
4
非常勤職員に対する源泉
徴収や支払証憑等を整備し
ているか。
(1)
非常勤職員に対する源泉徴収や支払証
憑等を整備していない。
B
1
人件費が施設の財政状況
を圧迫していないか。
(1)
人件費によって、施設の財政状況を圧
迫している。
B
2
圧迫している場合、原因
は何か。
(1) 指導監督徹底通知5(3)オ
− 69−
項
目
(法定福利費)
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
職員に対する社会保険料等の事業主負担金であ
る。
1
社会保険料及び労働保険
料等の負担額は適正か。
(1) 健康保険法第161・164条
(2) 厚生年金保険法第82・83条
(3) 労働保険の保険料の徴収等
に関する法律
(1)
社会保険料及び労働保険料等の処理が
適正でない。
B
社会福祉施設職員等退職手当共済法に基づいて
社会福祉経営者の負担する掛金は、原則として本
部会計で負担すべきものであるが、本部会計で負
担することが困難な場合は、施設会計の「法定福
利費」で支出して差し支えないものである。
2
退職共済等の加入人員は
適正か。
(1) 社会福祉施設職員等退職手
当共済法
(1)
退職共済等の加入人員が適正でない。
B
施設運営で支出できるのは施設運営に必要な経
費のみであり職員の個人的な経費、必要性の明ら
かでない支出は認められない。ただし、施設業務
に必要があるために個人が資格等を取得するため
の経費などは施設負担とすることができる。
1
法人が負担すべき経費を
施設会計から支出していな
いか。
(職員宿舎、法人理事会経
費等)
(1)
法人が負担すべき経費を施設会計から
支出している。
C
2
法人が保険診療所や公益
事業等を経営している場
合、光熱水費等の諸経費は
会計間で適切に按分して支
出しているか。
(1)
法人が保険診療所や公益事業等を経営
している場合、光熱水費等の諸経費を会
計間で適切に按分して支出していない。
B
職員の健康診断、福利厚生のための費用及び職
員に貸与する白衣、作業衣等の購入費用を支出す
る科目である。
また、従前から国の見解により、職員給食の補
助は認めていない。
施設職員の福利厚生事業として行う職員旅行、
親睦会等への支出についても国の見解による次の
ガイドラインにより指導する。
・社会常識からみて妥当な範囲とすること。
・施設負担は実費用の1/2を限度とすること
1
職員のための給食費補助
としての支出はないか。
(1)
職員のための給食費補助としての支出
がある。
B
2
職員旅行等の補助額(職
員負担分)は妥当か。
(1)
職員旅行等の補助額(職員負担分)が
妥当でない。
B
(業務委託費)
清掃業務、夜間警備及び給食業務など本来施設
で行う必要がある業務について、他の専門業者と
委託契約することによってより適切な施設運営が
行われる場合に、 業務の一部を外部の業者に委託
する経費である。
1
各委託契約は適正か。
(1)
(役 務 費)
事務用の郵券・電報、電話、乗車の回数券の購
入費用、火災保険料等を支出する科目である。
なお、諸物品の保管料、各種手数料(職員給与
振込手数料を含む。)、施設設備の保守・点検料
などがあるが、これらはすべて役務の提供を受け
たために生ずる債務であり、役務費での支出とす
る必要がある。
1
施設会計の経費で満期返
戻金付貯蓄型損害保険に加
入していないか。
(1)
施設会計の経費で満期返戻金付貯蓄型
損害保険に加入している。
B
(借料損料)
施設運営事務に必要な備品等をリ−ス使用する
場合で機械器具借損料、会場借料、物品使用料、
損料、車両借上料、駐車料等の支出を行う科目で
ある。なお、利用者処遇のための備品等をリ−ス
する場合は事業費の各該当項目で処理する。
1
駐車場等の借地料がある
場合、条件は満たしている
か。
(1)
条件を満たしていないにもかかわら
ず、駐車場等の借地料を施設から支出し
ている。
B
(2) 管理費の支
出内容
(厚生経費)
(1) 第21号通知問15
− 70−
各委託契約が適正でない。
C
項
目
(雑
費)
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
事務費支出科目のいずれにも属さないものの支
出科目である。なお、施設行事の際に職員が利用
者と一緒に会食する際の経費についても当該科目
での支出は認めるものである。
また、従前から国の見解により、職員等への慶
弔金の支出については施設運営費の性格から、社
会的妥当性が求められものであり、その範囲は次
のとおりである。
・死亡弔慰金及び結婚祝金のみ
・支給事由及び対象は、
a 弔慰金は職員本人及び一親等の親族が死
亡した場合のみ
b 結婚祝金は職員本人が結婚した場合のみ
・金額は社会通念上認められる範囲
1
職員給食単価は適正か。
(1)
職員給食単価が適正でない。
B
2
慶弔費は適正か。
(1)
慶弔費が適正でない。
B
3
職員給食費、退職手当共
済制度(東社協従事者共
済)の掛金とその退職金は
雑費で支出しているか。
(1)
前述の事務費に関する考え方を踏まえて確認の
上指導する。
1
その他、事務費に関する
ことで不適正な事項はない
か。
(1)
事業費は、利用者の処遇に必要な一切の経費に
支出するものであり、その経費は十分に確保され
ていなければならない。
処遇上の経費が不十分な場合には、予算及び事
業計画の見直し等を行い、改善しなければならな
い。
1
処遇上必要とされる経費
の支出は十分か。
(1)
処遇上必要とされる経費の支出が著し
く不十分である。
C
(2)
処遇上必要とされる経費の支出が不十
分である。
B
(2) 事業費の支
出内容
(給食費)
利用者に提供する給食の材料費をいう。ただし
調理業務を外部委託している施設にあっては、契
約書上の材料費のみを計上することとなる。
1 「給食費」は利用者に提供
するものに限定している
か。
(1)
(3) その他
前述の事業費に関する考え方を踏まえて確認の
上指導する。
1
(1)
社会福祉法人の財政状態及び収支の状況につい
て、複式簿記により明瞭に記録し報告しなければ
ならない。財政の基盤は公的資金に負うところが
大きいため財政状況,資金運用の顛末を正確に処
理し、かつ明瞭に報告することが国民の信頼と協
力を得ることに繋がり、その発展が期せられもの
である。各会計単位ごとに経理規程準則に掲げる
会計帳簿を備え、すべての取引を伝票方式等によ
り正確に処理されなければならない。すべての取
引について帳簿記録の原則に従って秩序整然と記
録し、各取引は正当性を証拠書類によって立証で
きること及びその計算についても正確な会計帳簿
が作成されていなければならない。また、明瞭性
の原則により会計事実の総実績を財務諸表に一定
の秩序に基づき詳細に表示しなければならない。
1
(3) その他
事業費の
執行状況
(1) 事業費の執
行
職員給食費、退職手当共済制度(東社
協従事者共済)の掛金とその退職金を雑
費から支出していない。
①
②
その他、事務費に関して不適正がある 。
重大な問題がある。
問題がある。
B
C
B
5
6
経理事務
処理
(1) 小切手事務
(2) 月次報告書
その他、事業費に関する
ことで不適正な事項はない
か。
小切手に関する事務は適
切か。
①
②
(1) 経理規程準則第23条(参
考)
職員給食費が含まれている。
B
その他、事業費に関して不適正がある 。
重大な問題がある
問題がある。
C
B
(1)
小切手作成者と印鑑管理者が分かれて
おらず、かつ、小切手と印鑑の保管場所
を分離していない。
(2) その他不適正がある。
C
B
1
月次報告書を毎月作成し
ているか。
(1) 経理規程準則第25条
(1)
(2)
月次報告書を作成していない。
未作成の月がある。
C
B
2
理事長への報告がある
か。
(1) 経理規程準則第25条
(1)
理事長へ報告していない。
C
3
照合は毎月行っている
か。
(1)
(2)
照合していない。
照合していない月がある。
C
B
4
作成時期は適正か(経理
規程の定める期日)。
(1)
時期を逸している。
B
− 71−
項
目
(3) 補助簿等
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
経理規程準則では伝票方式で行うことを原則に
している。
すべての取引の記帳整理は伝票によって行い、
伝票に関係帳票書類一切を添えて会計責任者の承
認を受けることにより、伝票処理の内容確認と機
関意思の決定決議を行わなければならない。
支払は精算払が原則であり、特例的支出として
仮払い制度が認められている。仮払は債務の履行
期到来前でかつ支払う債務金額が科目、金額とも
に未確定の場合、概算をもって支払をすることで
あり、債務金額が確定し債務の履行期が到来しだ
い必ず速やかに精算を行わなければならない。
預り金とは職員俸給から毎月法定控除される所
得税、県、市町村民税、社会保険料等について一
定の納期が到来するまで一時預かる場合に処理す
る科目である。この他年度末において措置費等を
精算した結果、返納が生じる場合があるが、この
ような場合、その返納額についても一時的なもの
であるところから預り金として処理するものであ
る。
支出予算を執行するため会計手続行為として法
人の内部的意思決定が必要である。法人が負担し
た債務に基づいて支出の内容を示す関係書類を調
査して支出科目、金額を確定し、債権者に対して
その金額を支払う決定をしなければならない。
小口現金による支払いについては、事後文書で
会計責任者の承認を受けなければならない。
取引の実在性を証明するものとして納品書・請
求書・領収書等の証憑は重要な資料であるので、
一定のルールに従って整理保存する必要がある。
領収書は、発生した債務に基づき債権者の請求
により支払った経費が相手方の管理する会計に入
金されたことを証明するものである。
1
必要な補助簿を作成して
いるか。
(1) 経理規程準則第14条
(1)
必要な補助簿を作成していない。
C
2
仕訳伝票への伝票番号、
日付記載及び会計責任者の
承認印はあるか。
(1) 経理規程準則第15条
(1)
(2)
(3)
必要事項の記載がない。
会計責任者の承認がない。
必要事項の記載に漏れがある。
C
C
B
3
仮払金の支出及び精算時
には内容を明確にした文書
によりの会計責任者の承認
を得ているか。
(1)
(2)
文書による決定がない。
その他不備がある。
C
B
4
速やかに精算をしている
か。
(1) 経費支出後に速やかに精算していな
い。
B
5
未払金の内訳明示は適正
に記帳しているか。
(1)
(2)
内訳の明示がされていない。
記載額と実額とに不一致がある。
C
B
6
預り金の内訳明示は適正
に記帳しているか。
(1)
(2)
内訳の明示がされていない。
記載額と実額とに不一致がある。
C
B
7
未払金及び預り金を長間
放置していないか。
(1) 長期間精算されずに残っているものが
ある。
C
8
支払期日が経理規程と一
致しているか。
(1)
一致していない。
B
10
支払時の承認があるか。
(1) 経理規程準則第17条
(1)
支払時の承認がない。
C
11
証憑類は適正に管理、保
管しているか。
(1) 経理規程準則第17条
(1)
(2)
証憑類を適正に管理保管していない。
その他不備がある。
C
B
(4) 総勘定元帳
当該施設の長期的かつ継続的な経営を適正に行
い、経営状況を把握するため、総勘定元帳を作成
するものである。
1
総勘定元帳は毎月作成し
ているか。
(1)
(2)
長期間作成していない。
作成していない月がある。
C
B
(5) 共通経費按
分基準
複数施設間の共通経費は第25号の2通知で示
されている基準を参考に、法人で最も合理的な方
法と考えられる基準を作成し経費を按分すること
が求められる。
1
会計間及び事務費、事業
費の共通経費は内部決定さ
れた按分基準により経理さ
れているか。
(1)
(2)
按分基準を作成していない。
内部の決定を経ていない。
C
B
(1)
算出根拠が不適正である。
B
2
(6) その他
前述の経理事務処理に関する考え方を踏まえて
確認の上指導する。
1
(1) 経理規程準則第14条別表
2 様式第12号
(1) 第25号の2通知第2の
14
算出根拠は適正か。
その他経理事務処理に関
することで、不適正な事項
はないか。
− 72−
(1)
その他、経理事務処理に関して不適正
がある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
C
B
項
7
契
目
約
基
本
的
考
え
方
社会福祉法人における売買、賃貸借、請負その
他の契約は理事長が代表して行う。理事長1人で
その任に当たることが困難な場合所属の職員に権
限の委任を行って実施することになる。委任する
場合、委任する事務の範囲を具体的に規定するこ
とが求められる。
契約の方式は一般競争契約、指名競争契約及び
随意契約に区分される。契約を結ぶにあたり契約
書を作成しなければならないが責任の所在を明ら
かにするため稟議書により業者選定理由、契約内
容等契約の透明性、正当性を第三者にも証明しう
るものでなければならない。契約内容が妥当であ
るか、見積内容や納品価格が市場価格と比較して
適正であるかまた,随意契約における発注業者選
定は相見積もり等により明確になっているかどう
か立証できるものでなければならない。
観
点
1
契約に係る理事長権限の
一部を他に委任している場
合、規程又は委任状により
委任内容(委任範囲)を
明確にしているか。
2
委任範囲は適正である
か。
3
規程又は委任状の範囲内
で契約担当者が契約業務
(決済及び契約書の作成)を
行っているか。
4
各委任条項について経理
規程に定める内容と庶務規
程等他の規程の内容が異な
っていないか。
5
経理規程で契約書の作成
を定める金額以上の契約を
行っている場合契約書を作
成しているか。
6
契約の必要性を明らかに
した文書等で決定を行って
いるか。
関
係
法
令
等
(1) 経理規程準則第26条
(2) 第25号の2通知第2の5
(1) 経理規程準則第26条
(2) 第25号の2通知第2の5
(1) 経理規程準則第30条
決
算
価
事
項
評価区分
(1) 規程または委任状により委任内容(委任
範囲)を明確にしていない。
C
(1) 委任範囲が適正でない。
B
(1) 規程又は委任状の範囲を超えて契約業務
を行っている。
C
(1) 各委任条項について経理規程に定める内
容と庶務規程等他の規程内容に矛盾点があ
る。
B
(1)
(2)
契約書を作成していない。
契約書に不備がある。
C
B
(1)
文書等による決定を行っていない。
B
7 契約内容は適正か。(契
約内容、契約方法、契約業
者選定理由、価格決定等)
(1) 経理規程準則第27条、第
28条、第29条、第30条
(2) 指導監督徹底通知5(3)エ
(1) 契約内容が不適正である。
C
8
(1) 経理規程準則第31条第2
項
(1) 請書を徴していない。
B
(1) その他不備がある。
B
(1) 決算は会計年度終了後2か月以内に行っ
ていない。
C
経理規程に基づく請書を
徴しているか。
9 その他不備はないか。
8
評
社会福祉法人の決算は、会計年度中の収支の状
況及び期末日現在の資産状況を明らかにするもの
であり、事業計画、予算の執行結果であるので、
予算との対比により内部的には経営の状況把握と
方針決定の資料であり対外的には法人の事業実績
を明らかにするものである。
(1) 決算の承認
会計責任者から決算財務諸表の提出を受けた理
事長は内容を審査のうえ、監事の監査を経てから
理事会に諮り、その認定を受けることとなるが、
決算は正確、迅速に行われる必要があり、会計年
度終了後2か月以内に決算書を作成することが求
められている。
1
決算は会計年度終了後2
か月以内に行っているか
(1) 第25号の2通知第2の13
(2) 定款準則第18条
(2) 予算対比
社会福祉法人会計の決算は、一定期間における
会計帳簿の記録を整理して期末の財政状況を把握
し、収入と支出の総実績を確定の上、予算と対比
1
収支計算書に決算額と対
比するため「予算額」欄を
設けているか。
− 73−
項
目
基
本
的
考
え
方
((2) 予算対比)
する手続きである。
社会福祉法人の決算は予算に対比し、予算の執
行状況を明確にするもの(予算対応の原則)で、
このことから収支計算は予算の統制を受け予算執
行の経過を明らかにする記帳体系が確立されてい
る。
(3) 決算報告
社会福祉法人の決算報告書は法人において自由
に補正してはならないとされ、経理規程準則に定
める様式による報告が必要である。
貸借対照表は決算時点における資産状況を示す
ものである。経理規程準則を適用する社会福祉法
人は、各施設の会計と本部会計を区分して貸借対
照表を作成し、施設の運営についての収支を明確
にする必要がある。
社会福祉法人の決算は予算対応の原則によって
いるので、理事会で承認された予算が計画的に執
行されたか確認出来るよう収支計算書を作成して
いなければならない。
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
1
貸借対照表は適正か。
(1) 経理規程準則第39条第1
項第2号(別表5)
(1)
(2)
貸借対照表を作成していない。
貸借対照表の内容に不備がある
C
B
2
収支計算書は適正か。
(1) 経理規程準則第39条第1
項第2号(別表5)
(1)
(2)
収支計算書を作成していない。
収支計算書の内容に不備がある。
C
B
3
決算附属明細表は経理規
程準則に基づき作成してい
るか。
(1) 経理規程準則第35条
(1)
(2)
決算附属明細表を作成していない。
決算附属明細表の内容に不備がある。
C
B
4
決算試算表を作成してい
るか。
(1) 経理規程準則第36条
(2) 経理規程準則第39条第1
項第2号
(1)
決算試算表を作成していない。
B
5
簿外処理は無いか。
(1)
帳簿上、把握していない債権・債務等
が存在する。
C
(4) 決算準備手
続
会計帳簿の記録に基づき、期末における現有財
産と照合し、必要な処理を行ったうえで諸帳簿を
締め切る必要がある。
1
決算準備手続きを行って
いるか。
(1) 経理規程準則第36条
(1)
決算準備手続が適正でない。
B
(5) 物品現在高
の確認
毎年度末日における物品の保有状況を現地調査
し、物品台帳と照合の上、その結果を明らかにす
るものであり、決算付属明細表の一つである。
1
物品現在高報告書は貸借
対照表、財産目録、資産台
帳と整合しているか。
(1) 経理規程準則第48条
(1)
(2)
物品現在高報告書を作成していない。
内容に不備がある。
C
B
(6) 預金の確認
金融機関の発行する残高証明と帳簿残高が一致
していなければならない。また、当座預金につい
ては未決裁小切手(銀行決裁が済んでいない小切
手)の金額を当座勘定調整表により確認し会計責
任者の検印を受けなければならない。
預金明細表の合計金額は流動資産の預金計上額
と一致しなければならない。
1
決算預金残高を預金残高
証明書等の資産残高証明書
と確認、照合しているか。
(1) 経理規程準則第36条
(1)
(2)
預金を確保していない。
その他、内容に不備がある。
C
B
2
未済小切手の金額を当座
勘定調整表により確認して
いるか。
(1)
(2)
確認していない。
その他、内容に不備がある。
C
B
9
資産管理
社会福祉法人は、社会福祉事業を行うに必要な
資産を備えなければならない。(社会福祉法第25
条)これは従来の公益法人には財政的基礎が脆弱
なため、弊害を生じるものがあるので、この法律
においては社団的特徴を加味しながらも原則的に
は財団的性格を有する法人とするため、資産に関
する要件を加味したものである。必要な資産の限
度についてはその法人が目的としている社会福祉
事業の経営について必要な程度とされているので
あるから、その目的とする事業の種類及び規模に
よって当然差異があるが、その事業を所定の基準
に従って行うに必要な施設を所有しているか、又
はその目的を達成するように使用できる使用権が
確実に設定されており、かつその事業経営に必要
− 74−
項
(9
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
資産管理)
な最低限の運用資産があるか、これを確実に生み
出しうる財源のあることを要する。
(1) 小口現金の
扱い
小口現金取扱制は、小切手の振り出しによる支
払い及び債権者の預金口座又は受託金融機関への
振り込みによる支払いの原則の例外である。1件
1万円を超えない常用雑費の現金支払い及び慣習
上現金をもって支払うこととされている支払いの
のための手段として設けるものである。小口現金
制は、定額前渡方式によることが望ましく、小口
現金取扱者に前渡しする現金は原則として5万円
が限度になる。(10万円を目安に修正してよ
い。)
小口現金取扱者は、それぞれの社会福祉法人の
実態に応じて必要な人数をおくことは差し支えな
い。準則では現金の補充は小切手を発行すること
によって行うこととなっているが、事務的に煩瑣
であるので普通預金から引き出した現金で適正な
範囲内で補充して差し支えない。
小口現金の事故防止等を図るために小口現金出
納帳及び金銭残高金種別表は当日中に記入し、金
銭残高の実在性を日々確認していく必要がある。
金銭残高金種別表は複数の職員が確認することが
必要である。小口現金出納帳を日々記載している
場合は、小口現金の仕訳伝票を1か月分まとめて
作成することも認めるものである。
1
小口現金の保有額は、経
理規程の限度額内となって
いるか。
(1) 経理規程準則第24条
(1)
2
小口現金の支払は、経理
規程に定める額の範囲内で
あるか。
また、その支払対象は適
正か。
(1) 経理規程準則第17条
(1) 小口現金の支払が、経理規程に定める額
を超えている。また、その支払対象が適
正でない。
B
3
小口現金出納帳を作成し
ているか。
(1) 経理規程準則第14条別表
2様式第4 号
(1)
小口現金出納帳を作成していない。
C
4
小口現金出納帳及び金銭
残高金種別表を当日中に記
載しているか。
(1) 経理規程準則第21条
(1)
小口現金出納帳及び金銭残高金種別表
を当日中に記載していない
B
5
小口現金出納帳の記載内
容等は適正か。
(1)
小口現金出納帳の記載内容等が適正で
ない。
B
6
小口現金の補充回数は適
正か。
(1)
小口現金の補充回数が適正でない。
B
小口現金以外の現金(寄付金、預り金、実費徴
収金、借受金等)を保管する場合にも、小口現金
と同様な事務処理を行う必要がある。
金銭収入については、直ちに支出(支払)に充
ててはならず、当日又は翌日に一旦取引金融機関
に預け入れ、収入があったことを記録に残す必要
がある。小口現金出納帳に預金引出以外の入金が
ある場合には、このことが守られていないことと
なる。収入から預入れまでの期間において、やむ
を得ず現金保管となるような場合は、現金出納帳
を作成する必要がある。
なお、当日又は翌日に預け入れるときは、現金
勘定を経由しないで、預金/収入とする仕訳を認
めるものである。
1
現金収入を直ちに支出
(支払)に充てていない
か。
(1) 経理規程準則第16条第2
(1)
現金収入を直ちに支出(支払)に充て
ている。
C
2
現金保管となる場合に、
現金出納帳を作成している
か。
(1) 経理規程準則第14条
(1)
現金保管となる場合に、現金出納帳を
作成していない。
C
3
現金出納帳及び金銭残高
金種別表を当日中に記載し
ているか。
(1) 経理規程準則第21条
(1)
現金出納帳及び金銭残高金種別表を当
日中に記載していない。
B
4
現金出納帳の記載内容等
は適正か。
(1) 経理規程準則第16条第2
項
(2) 第25号通知第2の4(1)
(1) 現金出納帳の記載内容等が適正でない。
B
5
取引金融機関に預け入
れ、収入の記録をしている
か。
(1)
取引金融機関に預け入れ、収入の記録
をしていない。
C
1
資金は、安全確実かつ換
金性の高い方法で運用して
いるか。
(1)
資金を、 安全確実かつ換金性の高い方
法で運用していない。
C
(2) 現金収入
(3) 資金運用
運営費の管理、運用については、それが公費を
主たる財源としていることからも、特に適正を期
する必要があるので、銀行、郵便局等への預貯金
等安全確実でかつ換金性の高い方法により行うこ
と。
(1) 定款準則第15条第2項
(2) 第299号通知第3(1)
(3) 第12号通知第6
− 75−
小口現金の保有額が経理規程限度額を
超えている。。
C
項
目
(4) 預金の確認
ア 預金の確
認
基
本
的
考
え
方
毎月末日、勘定票(元帳)の口座の金額につい
て関係帳簿と照合し、記入の正確さを確認しなけ
ればならない。
預金について、毎月末日、取引金融機関の残高
と照合しなければならない。
金銭残高金種別表は、日々の現金の保有状況を
会計責任者へ報告するためのものであり、現金の
入金、出金の事実の生じた日に必ず作成しなけれ
ばならない。
観
点
関
係
法
令
等
(1) 経理規程準則第21条
評
会計年度末の預金保有額
は、勘定票(元帳)や決算
関係書類と一致しているか
(1) 会計年度末の預金保有額は、勘定票
(元帳)や決算関係書類と一致していな
い。
C
3
補助簿等により、口座別
に、適正な管理をしている
か。
(1)
B
1
会計単位ごとに適正に区
分管理をしているか。
ウ 預金口座
名義
施設の預金は法人名義か法人名付き施設名義で
あることが必要であり、施設運営費を個人名や任
意団体名で管理することがあってはならない。社
会福祉法人の利子収入には所得税が課せられない
ので源泉徴収は行われないが、この点からも社会
福祉法人の預金であることを明確にしておく必要
がある。
1
施設会計の口座名義は適
正か。
1
1
固定資産物品台帳を作成
しているか。
2
備品台帳を作成してい
るか。
3
固定資産物品台帳及び備
品台帳にもれなく記載して
いるか。
(1) 経理規程準則第44条第4
項
(1)
4
適正な会計単位に帰属し
いるか。
(1) 第25号の2通知第2の
1、第2の8
(1)
(1) 経理規程準則第44条第4
項
− 76−
(1)
預金について、毎月末日に取引金融機
関の残高を証明書等により照合していな
い。
評価区分
2
施設運営費は他の会計の資金と区分して、管理
運用することが必要である。預金は普通、定期の
種類を問わず流動資産に計上するが引当金、基金
化された預金は、特定預金として固定資産に計上
する。
物品の管理
物品は、固定資産に属する物品(以下「固定資
産物品」という。)と固定資産以外の物品(以下
「一般物品」という。)に分類し、一般物品は、
さらに備品と消耗品とに分類する。
固定資産物品と一般物品中の備品については、
経理規程準則別表6の様式(固定資産物品台帳、
備品台帳)により、出納の経過を事実に基づいて
明らかにし、善良な管理者としての注意をもって
保管にあたらなければならない。消耗品について
も、善良な管理者としての注意をもって保管すべ
きものであるが、物品台帳による出納管理は、社
会福祉法人が必要であると認めるもののほかは省
略してもかまわない。規程の制定に当たっては、
経理規程準則の条文のとおりに規定する必要があ
る。
品名の設定は法人の判断で定められるが、あま
り大きく区分すると物品の特定が困難になり、ま
た1物品1葉で作成すると管理は容易だが台帳枚
数が多くなる。固定資産物品台帳の内容は物品現
在高報告書にまとめられる。
なお、経理規程準則には明示されていないが、
その他の固定資産(引当金特定預金等の資金性の
ものを除く。)の計上がある場合には、固定資産
物品に準ずることが望ましい。
項
預金について、毎月末日
に取引金融機関の残高を、
証明書等により照合してい
るか。
イ 他会計と
の区分
(5) 物品管理
事
1
(1) 経理規程準則第8条
(2) 第25号の2通知第2の1
(1)
価
補助簿等により、口座別に適正な管理
をしていない。
区分管理していない。
C
C
(1)
口座名義が個人名や任意団体名を使用
している。
B
(1)
固定資産物品台帳を作成していない。
C
(1)
備品台帳を作成していない。
B
固定資産物品台帳及び備品台帳に記載
漏れがある。
帰属する会計が適正でない。
B
B
項
目
((5) 物品管
理)
基
本
的
考
え
方
2
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
物品の廃棄
損傷その他の理由により不用となった物品又は
修理を加えても使用に耐えないと認められる物品
は、売却又は廃棄することができる。
売却又は廃棄するに先だち利用し得ない物品を
不用品とすることを決定する必要があり、不用品
として決定された物品についてのみ売却、又は廃
棄できるものである。
通常不用物品は売却すべきであり、売却の方法
は原則せり売りに付する必要があるが、せり売り
に付することが適当でない場合は、他の適当な方
法によって売却しても差し支えない。
当該不用品について、売却費用の方が売却代金
より多い場合、買手がない場合、悪用のおそれが
あるものである場合は、廃棄することとなる。
規程制定に当たっては、社会福祉法人の実態に
応じ必要な補正を行うことも認めるものである。
1
固定資産物品及び備品の
廃棄に伴う事務処理は適正
か。
(1) 経理規程準則第46条
(1)
固定資産物品及び備品の廃棄に伴う事
務処理が適正でない。
B
2
重要な固定資産の廃棄等
に伴う理事長(施設長)の
承認はあるか。
(1) 経理規程準則第41条
(1) 重要な固定資産の廃棄等に伴う理事長
(施設長)の承認がない。
C
3
現物と台帳は、定期的に
照合しているか。
(1) 経理規程準則第44条
(1)
B
4
物品の修理において、業
者に一時引き渡す場合に、
預り証を徴しているか。
(1) 経理規程準則第45条
(1)
物品の修理において、業者に一時引き
渡す場合に、預り証を徴していない。
C
10
運営費の
弾力運用
(1) 運営費の相
互流用、引当
金繰り入れ、
民改費管理費
相当額の支出
の要件
運営費のうち人件費は、保育所に属する職員の
給与、賃金等保育所運営における職員の処遇に必
要な一切の経費に支出されるものであり、管理費
は、物件費・旅費等保育所の運営に必要な経費に
支出されるものであり、事業費は、保育所入所児
童の処遇に直接必要な一切の経費に支出されるも
のである。
しかし、299号通知及び都第687号通知の
要件を満たしていれば、運営費の相互流用、引当
金への繰り入れ、民間施設給与等改善費(以下
「民改費」という)管理費相当額の支出を行うこ
とができる。
1
運営費の相互流用、引当
金への繰り入れ、民改費管
理費相当額の支出を行って
いる場合又は予算計上して
いる場合には、要件をすべ
て満たしているか。
(1) 第299号通知
(2) 第21号通知問1
(3) 都第687号通知1
(1)
要件を満たしていないにもかかわらず
行っている。
C
(2) 引当金
引当金とは、長期に安定した施設経営を確保す
ることを目的として、次年度以降の経費に充てる
ための資金の保留をはかるものであり、以下のも
のがある。
・人件費引当金
・修繕引当金
・備品等購入引当金
施設会計における運営費は、原則として当該年
度の経費として消費されるものであるが、職員の
年齢構成や勤続年数及び施設の経営努力(サービ
スの質を落とさないコスト削減)等によって当該
年度の運営費に残余が生じた場合は、長期的に安
定した経営を確保するため、将来発生が見込まれ
る経費に積極的に繰り入れることが望ましい。
(1) 第299号通知1(3)
(2) 第13号通知2及び4
(1)
(2)
固定資産として計上していない。
各種引当金に対応する預金が確保され
ていない。
B
C
(1)
都の承認を受けないで、各種引当金を
目的外に使用している。
C
ア 引当金の
管理
引当金は固定資産として特定預金化し、その実
在性を確保する必要があるので、引当金を施設の
運転資金として使用することは好ましくない。
1
引当金に繰り入れた資金
は、固定資産として計上さ
れ、且つ引当金に対応する
預金を確保しているか。
イ 引当金の
目的外使用
引当金の目的外使用は、引当金の性格が中・長
期的な施設の安定的な運営のための目的繰り入れ
であることから、本来その使途は引当金の繰り入
1
目的外使用の場合、事前 (1) 第299号通知第2
に都に協議し承認を得てい (2) 都第687号通知4(3)ア
るか。
− 77−
現物と台帳を定期的に照合していない。
項
目
基
本
的
考
え
方
観
点
関
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
れ目的に沿って支出することとなるが、やむを得
ず目的外に使用する場合は、事前に都に協議を行
い、その使用目的及び使用する額が適正かどう
かの審査を受け問題がない場合については、使用
を認めるものである。
ウ 引当金の
次年度へ
の引継
エ その他
(3) 民改費管理
費相当額の支
出
ア 支出限度
額等
1
引当金については、決算
額が次期に引き継がれてい
るか。
(1)
前述の引当金に関する考え方を踏まえて確認の
うえ指導する。
1
その他、引当金に関する
ことで不適正な事項はない
か。
(1)
民改費管理費相当額の支出は、第299号通知
及び都第687号通知に定められた支出限度額以
内で、定められた対象経費に充当することができ
る。
支出限度額を超えている及び対象外経費に支出
している場合には原則として、現年度で支出した
施設会計への返還を指示する。
1
第299号通知及び都第
687号通知に定められた
限度額以内で、定められた
対象経費に支出している
か。
1
その他、支出に関して、
不適正な事項はないか。
(1)
(1)
貸付により、施設運営に支障を来して
いる。
C
イ その他
11
貸付金処
理
(1) 期末残高等
(2) その他
12
繰越金
引当金の次期への引き継ぎが不適正で
ある。
①
②
(1) 第299号通知第1(4)
及び別表2
(2) 都第687号通知3(1)
(1)
(2)
その他、引当金に関して不適正がある。
重大な問題がある。
問題がある。
支出限度額を超えている。
当該年度中に目的どおりに使用してい
ない。
①
②
その他、支出に関して不適正がある。
重大な問題がある。
問題がある。
C
C
B
C
C
C
B
各会計の資金は元来予算の定めるところに従っ
てそれぞれの会計の固有の支出に充てられるべき
ものである。しかし、会計のいずれかにおいて一
時的に資金が不足する場合には資金に余裕のある
会計から一時的に資金を融通することにより、保
育所運営の健全性を図る必要があると考えられ
る。この観点に基づき保育所施設会計間の資金の
貸付を認めるものである。保育所の経営上止むを
得ない場合に限って、同一法人内の各保育所施設
会計への資金の貸付が認められるところであり、
当該年度内に精算することを条件としている。
なお、資金の貸付はあくまでも保育所施設会計
における資金繰りに対する便宜上の措置であり、
各保育所施設会計の資金が常に不足を生じないよ
うに努めなければならないものである。
1
施設運営に支障がある貸
付を行っていないか。
2
保育所施設会計以外への
貸付を行っていないか。
(1) 第299号通知3(2)
(2) 第21号通知問11
(1)
保育所施設会計以外への貸付を行って
いる。
C
3
保育所施設会計間で貸付
を行った場合、当該年度内
に精算しているか。
(1) 第299号通知3(2)
(2) 第21号通知問11
(3) 経理規程準則第10条
(1)
保育所施設会計間で貸付を行った場合、
当該年度内に精算していない。
C
4
保育所施設会計分間の貸
付について、適正に把握し
ているか。
(1)
保育所施設会計間の貸付について正確
に把握していない。
C
社会福祉法人における貸付金処理の考え方を踏
まえて確認のうえ、指導する。
1
その他、社会福祉法人の
貸付金処理として、不適正
な事項はないか。
(1)
その他、貸付金処理に関して不適正が
ある。
① 重大な問題がある。
② 問題がある。
(1) 第299号通知1(2)③
(2) 第12号通知3
繰越金は、前期繰越金と当期繰越金に分かれて
おり、会計設立以来前期末までに発生した繰越金
の累計が前期繰越金、当該事業年度中における総
収入から総支出を差し引いたものが、当期繰越金
である。
当期繰越金は通常決算期末にだけ発生する科目
であって、翌期首において全額前期繰越金に振り
− 78−
C
B
項
(12
目
基
本
的
考
え
方
繰越金)
替え処理を行うものである。
社会福祉法人の繰越金は、その性格上繰越金に
相当する処分可能な資金が存在するべきものと考
えられ、固定資産の増減と基金の増減が連動させ
られている。したがって、繰越金の増減は、正味
運転資金(流動資産−流動負債)の増減となる。
(1) 前期繰越金
の引継ぎ
施設会計においては、その財源のほとんどが利
用者等の福祉の増進を図ることを目的とした公的
な性質をもつ委託費である運営費収入であること
から、施設会計における決算上の繰越金等は、全
て次年度に繰り越し、その目的達成のために将来
使われることとなる。
(2) 繰越金取り
崩しの処理
(3) その他
13 収支計算
分析表の提
出
観
点
関
1
繰越金については、決算
額が次期に引き継がれてい
るか。
2
係
法
令
等
価
事
項
評価区分
(1)
繰越金の次期への引き継ぎが不適正で
ある。
C
当期欠損金の発生はない
か。発生している場合の原
因は何か。
(1)
不適正な施設運営により当期欠損金が
生じている。
C
3
累積欠損金が生じていな
いか。発生している場合の
原因は何か。
(1)
不適正な施設運営により累積欠損金が
生じている。
C
繰越金の取り崩し使用に当たっては、理事会承
認後、都への事前協議(自然災害など止むを得な
い場合や当該年度の施設会計の収入予算額の3%
以下である場合については、事前協議は省略して
も差し支えない。)により問題が無い場合に使用
を認めるものである。
1
繰越金は予算措置(理事
会承認)を行ったうえで取
り崩しているか。
(1) 経理規程準則第11条
(2) 経理規程準則第12条
(3) 第12号通知問5
(1)
繰越金の取り崩しを行っているが、予
算措置(理事会承認)をしていない。
B
2
当期収入予算額の3%を
超える取り崩しは、都に事
前協議をしているか。
(1) 第299号通知2
(2) 都第687号通知4(3)
イ
(1)
都の承認を得ずに、当期収入予算額の
3%を超える取り崩しを行っている。
C
前述の繰越金に関する考え方を踏まえて確認の上
指導する。
1
その他、繰越金に関する
ことで不適正な事項はない
か。
施設は、運営費に係る当該会計年度の各種引当金
への引当金繰り入れ及び当期繰越金の合計額が、
当該施設会計の経常収入計(決算額)の5%相当
額を上回る場合には、収支計算分析表を提出しな
ければならない。
また、下記のいずれかに該当していることを検
査において認めた場合には、収支計算分析表の提
出を求めなければならない。
① 第299号通知に定められている経費への民
改費の支出の合計額が限度額を超えている。
1
収支計算分析表を提出し
ているか。
(1) 経理規程準則第40条
評
(1)
①
②
(1) 第299号通知4(2)
(2) 都第687号通知4(2)
② 施設会計から、「1.運営費の使途範囲」か
ら「3.運営費の管理・運用」までに定める以外
の支出が行われている。
− 79−
(1)
その他、繰越金に関して不適正がある 。
重大な問題がある。
問題がある。
C
B
収支計算分析表を提出していない。
B
項
目
14
単式簿記
の経理処理
(1) 主要帳簿
(2) 決算必要
書類
(3) 決算
(4) 繰越金
基
的
考
え
方
観
点
関
単式簿記に対する明確な定義は確立していない
が、おおむね資金(現預金)の出入りのみの結果
計算を行う形態である。
完全な現金主義の立場から、入金は全て収入と
し、出金は全て支出とするため、預り金・借入金
は収入計上し、貸付金は支出計上となる。
主要簿は、歳入歳出簿・現金出納簿によって成
り立っている。 単式簿記を採用している施設で
は、収支計算書・残高証明書・繰越金計算書・そ
の他必要な付属明細書(借入金明細書、貸付金明
細書等)を備える必要がある。ただし、付属明細
書については、内訳が他の書類で明らかな場合
は、作成を省略しても差し支えないものとする
1
歳入歳出簿・現金出納簿
を整備しているか。
1
決算必要書類を整備して
いるか。
・収支計算書
・繰越金計算書
・残高証明書
・決算付属明細書
・その他の決算必要書類
個人・宗教法人立の決算時期等については、出
納整理期間を翌年度5月31日までとし、出納整
理期間経過後なるべく速やかに調整する必要があ
るので、少なくとも6月中には決算処理を行う必
要がある。
1
会計年度は適正に区分し
ているか。
2
6月中に決算を行ってい
るか。
繰越記帳については、新年度における現金出納
簿の前期繰越金額欄に、概算の繰越金額を記入し
ておき、決算が終了し最終残高を出した時点で、
新年度会計の現金出納簿に概算繰越金との差額を
記帳する。
※
15 社会福祉
法人立以外
の特別会計
本
1
係
法
令
等
評
価
事
項
評価区分
(1)
(2)
(3)
現金出納簿を作成していない。
歳入歳出簿を作成していない。
その他不備がある。
C
C
B
(1) 児童福祉施設最低基準第
14条
(1)
整備していない。
B
(1) 昭和29年5月10日児発
第231号通知「私立児童福
祉施設の財務事務の取扱につ
いて」
(1)
(2)
出納整理期間中に整理を行っていない。
出納整理期間中の整理が不十分である
C
B
(1)
決算処理が遅延している。
B
繰越金に見合う現・預
金を確保しているか。
(1)
繰越金に見合う現・預金を確保してい
ない。
社会福祉法人以外の設置する保育所において
も、会計基準又は経理規程準則に基づいた会計
処理を行うことが望ましく、現在、単式簿記で処理
している保育所においても、社会福祉法人の会計
処理に準じて、複式簿記処理を行うことが望まし
い。
社会福祉法人立以外の施設については、本部会
計に代わるものとして特別会計の設置が必要とな
る。特別会計の会計処理方法は経理規程準則に準
ずるものとする。
社会福祉法人立以外の施設の特別会計の評
価基準については法人指導基準の会計管理に
準ずる。
− 80−
C