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2012年9月号
発行 小林製薬株式会社 広報部
本社 〒541-0045
大阪府大阪市中央区道修町4-4-10
KDX小林道修町ビル
TEL 06-6222-0142 FAX 06-6222-4261
東京 〒104-0032
東京都中央区八丁堀4-5-8
KDX八丁堀ビル6F
TEL 03-5541-8016 FAX 03-3555-3380
特 「小学校のトイレぴかぴか計画」リポート
- 正しい排便意識の醸成と快適なトイレ環境づくりを目指して
集
》 現在まで合計 全国24校の公立小学校のトイレを改修
》 弊社創業100周年を迎える2019年までに100校の改修を目指す
》 小学校のトイレ環境の改善を通じ、世論に考えるきっかけを作る
-
小林製薬ニュースレター
子どもたちの笑顔のために
2019年までに100校のトイレを改修
約半数の46%が「小学校でうんちを我慢したこと
いま日本の小学校ではうんちを我慢する子ども
がある」と答えており、その理由には「和式トイ
たちが増えてきていて問題となっています。その
レが苦手、汚い、臭い」などの環境面と、「恥ず
一因に学校のトイレ環境(ハード面)があげられ
かしい」などの意識面で声があがっています。
ており、改善が求められていますが、耐震工事な
子どもたちが普段使っている自宅や商業施設の
どが優先されトイレの改修工事は後回しになりが
トイレは、清潔で、洋式便器が多くを占めていま
ちです。また、多くの子どもたちは学校でうんち
す。一方で、その子どもたちが通う小学校のトイ
をすることが「恥ずかしい」、「冷やかされそ
レは、長年の汚れと臭いが蓄積し、快適とは言い
う」と考えており、排便に対するマイナスの意識
がたい場合が多いことが現状です。弊社調査によ
(ソフト面)が多いことも要因のひとつです。
ると、設置されている便器が「和式のみ」「ほと
んど和式で一部洋式」の学校が全体の約7割で、子
このような状況の中、『ブルーレット』や『ト
イレの消臭元』など、トイレに携わることで成長
どもたちになじみの薄い和式便器が多いのも特徴
し、「トイレ」の大切さを考えてきた小林製薬は、
です。普段のトイレ環境との違いから、小学校の
2010年に社会貢献型キャンペーンとして「小学校
トイレに苦手意識を持ち、うんちを我慢してしま
のトイレぴかぴか計画」をスタートさせました。
う子どもたちが増えてきています。
2012年も、6月よりキャンペーンを実施しており、
また、「恥ずかしい」「冷やかされそう」など
8月20日からスタートしている洋式トイレの寄贈式
もうんちをしない理由となっています。トイレや
や、トイレの大切さを啓発する「トイレ出前授
排泄行為を不浄とみなす日本の文化の影響から、
業」では、たくさんの子どもたちの笑顔に触れる
子どもたちは排便や「うんち」という言葉にマイ
こともできました。今後も継続して活動し、弊社
ナスイメージを持っているため、周囲の目を気に
創業100周年を迎える2019年までに100校のトイレ
したり、からかったりする子どもが多く、意識面
を改修することを目標としています。明日を担う
においても大きな抵抗を生んでいるようです。
子どもたちに快適なトイレ環境を作ってゆく「小
生理現象であるうんちを我慢することは、便秘
学校のトイレぴかぴか計画」。今回はその取り組
になって体調を崩したり健康にも良くない上、授
みについてご紹介いたします。
業に集中できないなど、教育環境にも影響すると
言われています。子どもたちの健康的で快適な教
健康で快適な学校生活は、快適なトイレから
育環境を守るためには、やはり学校のトイレ環境
いま、学校のトイレ環境で求められていること
「あなたは学校でうんちをしますか?」
というハード面と子供たちの排便に対する意識教
この
育というソフト面、両方の改善が必要なのです。
ようなアンケートを小学生に行ったところ、
小学校でうんちを我慢したことがあるか?
和式トイレで困ったこと(自由回答)
・またげない。持つところがなく、しゃがめない
・ズボンをうまくおろせなくて用を足すのを我慢
してあきらめたことがある
・上手にできない
・服を汚す
・どうやって座るのかわからなかった
出典:2012年6月 WEB調査
小学生の子供を持つ既婚女性25~49才 N=412 (弊社調べ)
出典:2012年6月 WEB調査
小学生の子供を持つ既婚女性25~49才 N=412 (弊社調べ)
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2012.9.10
小林製薬ニュースレター
「トイレぴかぴか計画」の概要
子どもたちのトイレのために、小林製薬にできること
「トイレぴかぴか計画」は、2010年に第1回とし
1969年『ブルーレット』、1975年『サワデー』、
て全国12校の公立小学校のトイレ改修を実現しまし
1995年『トイレの消臭元』を発売し日本のトイレ
た。第2回となる本年も12校の改修を順次実施して
環境の向上とともに成長してきた小林製薬は、製
おります(11年度は東日本大震災発生のため見送
品提供の次にできることは社会貢献であり、子ど
り)。当キャンペーンは、2012年6月1日〜7月31日
もたちが直面している小学校のトイレ環境の改善
の期間中にお買い上げいただいた対象製品(芳香消
と排便意識の改革は弊社の使命と考えています。
臭剤・タンククリーナー全品)の売上1個につき1円
子どもたちの健康と快適な暮らしを支えるため、
を「小林製薬・青い鳥基金」に積み立て、トイレ環
学校のトイレ環境を改善したい。また、世論に小
境改善に取り組むNPO法人『日本トイレ研究所』を
学校のトイレ環境を考えるきっかけを作りたい。
通じて小学校のトイレ環境の改善に役立てています。
そんな想いから「トイレぴかぴか計画」を実施し
具体的には、和式便器の洋式化をはじめ、臭気対策
ています。
としてトイレ全体の床面の張り替え等、ハード面の
改善を行っております。
また、排便の重要性やトイレの使い方を勉強する
「出前授業」を実施しています。「出前授業」では、
NPO法人『日本トイレ研究所』の代表理事である
加藤 篤氏が自ら「ウンコビッチ博士」に扮して、
排便について楽しく教えることで子ども達の意識改
ブルーレットおくだけ
サワデー
革を図ります。授業の最後には、「うんちっち体
トイレの消臭元
操」を踊り、体を動かすことで、マイナスイメージ
の払拭を図るなど、工夫をこらしています。
2012年トイレ改修を実現した全国の小学校
北海道旭川市
市立永山西小学校
千葉県柏市
酒井根小学校
福島県会津若松市
市立門田小学校
富山県砺波市
市立砺波南部小学校
神奈川県小田原市
市立曽我小学校
広島県広島市
市立山田小学校
佐賀県伊万里市
市立山代西小学校
三重県津市
市立南立誠小学校
宮崎県宮崎市
市立広瀬小学校
大阪府高槻市
市立日吉台小学校
高知県高知市
市立潮江東小学校
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奈良県奈良市
市立鼓阪小学校
2012.9.10
小林製薬ニュースレター
子どもたちの笑顔をリポート! 〜2012年各校での贈呈式〜
●「トイレぴかぴか計画」贈呈式
●出前授業
〜明るくトイレを学ぶ子どもたち〜
福島県会津若松市 市立門田小学校
北海道旭川市 市立永山西小学校
レクチャーの後は、みんなで
「うんちっち体操」を踊りました
<北海道旭川市 市立永山西小学校>
学校での排便が重要であることを
「ウンコビッチ博士」がレクチャー
<北海道旭川市 市立永山西小学校>
●トイレ改修
「きれいになったかな?」
<北海道旭川市 市立永山西小学校>
「足型シール」をあらたに設置
<福島県会津若松市 市立門田小学校>
新しくなったトイレにさっそく座ってみたよ
<福島県会津若松市 市立門田小学校>
「トイレマナーアップシール」
<福島県会津若松市 市立門田小学校>
改修後
改修前
・便器を改修
・床や壁なども改修し、
トイレ空間全体を快適に
・床面張り替えや足型
シール などで、明るく
気持ちいい空間に
<福島県会津若松市 市立門田小学校>
<福島県会津若松市 市立門田小学校>
参加した子どもたちの声(福島県会津若松市
市立門田小学校)
・「新しくなってよかった。うれしい。」
・「家は洋式、学校も洋式になってトイレがしやすくなった。
今までの和式だと足を怪我した子がしづらい場面があったが、 今後はし易くなると思う。」
・「うんちっち体操楽しかった。うんちについて勉強になった。トイレが新しくなってうれしい」
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2012.9.10
小林製薬ニュースレター
「行政・企業・NPO 三位一体で拡がるトイレぴかぴか計画」
NPO法人『日本トイレ研究所』 代表理事
加藤 篤 氏
「トイレ環境を改善しながら社会をより良くしたい」という思いで1985年より活動しています。学校のトイレについては、
子どもたちのために改善の必要性を感じ1997年より活動を開始。各地でトイレフォーラムなどを開催してまいりました。
地道に活動を続け、2001年には国による補助制度もできましたが、学校のトイレ改修はあまり進んでおらず、現場の状
況は思うほど変わっていきませんでした。そんな中、2010年に小林製薬さんより社会貢献の一環としてなにか一緒にで
きることはないか、と声をかけてくださいました。そこから「トイレぴかぴか計画」が始まりました。
私たちが考える「トイレぴかぴか計画」のポイントは、「空間を変える」「意識を変える」「波及させる」です。まず、トイレ
に行きやすくなるように空間を変える。全面改修ではなく、床や便器の改修で費用を抑えることで、より多くの学校の改
修が実現できます。さらに子どもたちの意識を変えていく。小林製薬さんとともに出前授業でトイレ教育を行い、トイレの
重要性を知ってもらいます。私たちが空間改修や教育などの活動を重ねることで「ここはうちが改修する」など、教育委
員会の支援も生まれだすのです。自分たちだけでは限られたことしかできませんが、共鳴していただき、波及していくこ
とで、活動がより拡がっていきます。
今後も「トイレぴかぴか計画」は行政、企業、NPOと連携しながら、実績を積み重ねること、トイレ改善のノウハウを拡
げていくこと、トイレ改善の様々な効果を情報発信すること、この3つを目標として全国の学校へと拡大させていきたいと
思っています。
「トイレぴかぴか計画から変わった 子どもたちの意識と生活習慣」
岩手県遠野市立土淵小学校 校長
中村 説子 氏
一昨年の「トイレぴかぴか計画」前は、学校でのうんちに抵抗を感じている子どもが多くいました。うんちを我慢することで
給食を食べられない、授業に集中できないなどの影響もあり、生活習慣がなかなか確立されてない状況でした。老朽化し
ている学校のトイレを暗い、汚い、なれない和式便器という理由で嫌がり、さらにうんちという言葉に小さい頃から恥ずかし
いと抵抗を感じている子どもが多かったのです。
「トイレぴかぴか計画」の後は、「早寝早起き朝ご飯」という生活改善目標に、「朝うんち」という要素を加えて基本的生活
習慣の確立を目指しています。具体的には、毎朝教室で健康観察を行い「朝うんちをしてきましたか?」と担任の方から
チェックをしています。はじめは「え〜、うんち?」というような反応ですが、毎日うんちという言葉を耳にすると子どもたちも
抵抗感がなくなって堂々と「してきました!」と言えるようになってきます。恥ずかしくマイナーだったうんちという言葉が、当
校では自然に言えるメジャーな言葉になっています。また、トイレがきれいになり自分たちも学校でうんちをする機会が増
えたことで、きれいに使い掃除もちゃんとする、というような行動の変化が生まれました。改修でタイルばりの床からシート
に変わったことで掃除もしやすく、みんな良くやってくれています。うんちへの意識を改革し、トイレ環境を整え、保護者さん
や地域へも拡がっていく。そんな「トイレぴかぴか計画」が全国でさらに展開されていくことを望んでいます。
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2012.9.10