企業法

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平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
平成 28 年公認会計士試験
企
業
法
アイ・シー・オー
I C O 第Ⅰ回短答式試験解答&解説
平成 28 年度第Ⅰ回講評
問題数が 18 から 20 へ増大した(逆戻り)ことは、新傾向である。いわゆる難問・奇問はないが、レベ
ルが全体的に高い出題である。14 問程度が合格ラインと考える。
問題番号
難易度
出
題
範
囲
問題 1
Ⅾ
商業登記
問題 2
Ⅾ
商行為
問題 3
D
設立
問題 4
B
募集設立
問題 5
A
株式
問題 6
B
新株予約権
問題 7
B
株式会社の機関
問題 8
C
株主総会
問題 9
C
取締役会設置会社
問題 10
C
監査役
問題 11
B
監査役会設置会社と指名委員会等設置会社の対比
問題 12
C
資本金・準備金
問題 13
C
計算書類等
問題 14
B
社債管理者
問題 15
C
吸収分割
問題 16
A
新設分割
問題 17
A
株式移転
問題 18
C
持分会社
問題 19
B
虚偽の発行開示の場合の民事責任
問題 20
C
有価証券報告書の添付書類
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平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
A~Eランクで評価
A…難解
B…やや難解
C…普通
D…やや容易
E…容易
ICO解答
問題 01
6
問題 02
1
問題 03
4
問題 04
2
問題 05
2
問題 06
3
問題 07
5
問題 08
3
問題 09
6
問題 10
2
問題 11
3
問題 12
1
問題 13
4
問題 14
5
問題 15
3
問題 16
4
問題 17
3
問題 18
5
問題 19
6
問題 20
3
(ICO解説)
問題 01
<難易度>Ⅾ<出題範囲>商業登記
ア. 誤
り:商法 10 条。任意的登記事項であっても登記した事項に変更があれば変更登記を経由
する必要がある。
イ. 誤
り:そのような規定は、存在しない。
ウ. 正しい:商法 15 条。
エ. 正しい:商法 5 条。
したがって、正解は[6]である。
問題 02
<難易度>Ⅾ<出題範囲>商行為
ア. 正しい:商法 503 条。
イ. 正しい:商法 515 条。
ウ. 誤
り:商法 501 条 3 号。取引所においてする取引は、絶対的商行為である。
エ. 誤
り:商法 521 条。設問中「当該行為によって」の部分が誤り。当該商人との間の取引によ
って自己の占有に帰した債務者の所有する物であれば、留置権の目的物となる。
したがって、正解は[1]である。
問題 03
<難易度>D<出題範囲>設立
ア. 誤
り:会社法 37 条 1 項。発起人全員の同意により定款を変更して発行可能株式総数を定め
ることとされている。
イ. 正しい:会社法 52 条の 2
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平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
ウ. 正しい:会社法 43 条 1 項。設立時役員等の解任は、発起人の議決権の過半数(監査役につい
ては 3 分の 2 以上の多数)をもって決定する。
エ. 誤
り:会社法 50 条 1 項。設立時募集株式の引受人は、会社成立の時に、株主となる。
したがって、正解は[4]である。
問題 04
<難易度>B<出題範囲>募集設立
ア.正しい:会社法 97 条。
イ.誤
り:会社法 47 条。設立時代表取締役は、設立時取締役の過半数をもって決定することとさ
れている。
ウ.正しい:会社法 102 条 6 項。
エ.誤
り:会社法 52 条 2 項、103 条 1 項。募集設立において取締役が現物出資の不足額填補責任
を免責されるのは、検査役調査を経由した場合に限定される。
したがって、正解は[2]である。
問題 05
<難易度>A<出題範囲>株式
ア. 正しい:会社法 128 条 1 項ただし書。
イ. 誤
り:会社法 186 条 1 項 1 号。株式の無償割当てについては、株式を細分化する株式分割と
異なり、A 種類株式について B 種類株式を無償割当てすることができる。
ウ. 正しい:最高裁平成 9.1.28。
エ. 誤
り:このような判例は存在しない。
したがって、正解は[2]である。
問題 6
<難易度>B<出題範囲>新株予約権
ア.正しい:会社法 245 条。募集新株予約権の引受人は、割当日に新株予約権者となる。払込金額
に係る金銭の払込み又はこれに代わる現物の給付をしたかどうかを問わない。
イ.誤
り:会社法 236 条 1 項 10 号、238 条、249 条 3 号ニホ。募集事項に定めることにより、新
株予約権証券を発行することができる。
ウ.誤
り:募集新株予約権に係る払込みについて現物出資の検査役調査という制度そのものが存
在しない。
エ.正しい:会社法 238 条 2 項、309 条 2 項 6 号。新株予約権は潜在的な株式であるから 199 条の規
律と同様の規律が妥当する。
したがって、正解は[3]である。
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問題 7
平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
<難易度>B<出題範囲>株式会社の機関
ア.誤
り:会社法 328 条、327 条 5 項。監査等委員会設置会社には、会計監査人の設置義務がある。
イ.正しい:会社法 327 条 4 項。
ウ.誤
り:会社法 335 条 3 項。監査役会設置会社においては、監査役は、3 人以上で、そのうち「半
数以上」は、社外監査役でなければならないとされている。
エ.正しい:会社法 389 条 1 項。監査役の監査の範囲を定款の定めによって会計に関する部分に限
定できるのは公開会社以外の株式会社に限られる。
したがって、正解は[5]である。
問題 8
<難易度>C<出題範囲>株主総会
ア.正しい:会社法 314 条。取締役等の説明義務は、株主が株主総会で説明を求めた場合に限られ
る。
イ.誤
り:会社法 306 条。会社及び少数株主に総会検査役の選任申立てをすることができる。
ウ.誤
り:会社法 309 条 2 項。
エ.正しい:会社法 830 条。株主総会決議不存在確認の訴えについては、提訴権者の限定が規定さ
れていない。
したがって、正解は[3]である。
問題 09
<難易度>C<出題範囲>取締役会設置会社
ア.誤
り:会社法 399 条の 13・5 項 5 号。監査委員会等設置会社において、一定の要件の下に、
取締役会決議事項を取締役に委任することができるが、株主総会に提出する議案の内容
の決定は、取締役会に留保されている。
イ.誤
り:会社法 362 条 4 項 4 号。支店その他の重要な組織の設置は取締役会決議事項であって、
監査役設置会社において、これを取締役に委任することはできない。
ウ.正しい:会社法 369 条 2 項。
エ.正しい:会社法 368 条。取締役会の招集通知について、会社法上、制限はない。
したがって、正解は[6]である。
問題 10
<難易度>C<出題範囲>監査役
ア.正しい:会社法 335 条 2 項。監査役には子会社調査権があるため、子会社の取締役や使用人を
兼ねることは禁止されている。
イ.誤
り:設問のような規律は設けられていない。
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平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
ウ.正しい:会社法 2 条 16 号ホ
エ.誤
り:会社法 2 条 16 号ハ
したがって、正解は[2]である。
問題 11
<難易度>B<出題範囲>監査役会設置会社と指名委員会等設置会社の対比
ア.正しい:会社法 390 条 3 項。指名委員会等設置会社が常勤の監査委員を置くことを義務付ける
規定は存在しない。
イ.誤
り:会社計算規則 129 条。監査委員は、監査委員会が作成した監査報告に異なる意見を付
記することができる。
ウ.誤
り:会社法 344 条 1 項。監査役会設置会社においても、会計監査人の選任に関する議案の
決定は、監査役会が有する。
エ.正しい:会社法 390 条 2 項ただし書、405 条 4 項。
したがって、正解は[3]である。
問題 12
<難易度>C<出題範囲>資本金・準備金
ア.正しい:会社法 449 条 4 項
イ.正しい:会社法 447 条 3 項
ウ.誤
り:資本準備金減少無効の訴えの制度は存在しない。
エ.誤
り:会社計算規則15 条 1 項 2 号。
したがって、正解は[1]である。
問題 13
<難易度>C<出題範囲>計算書類等
ア.誤
り:会社法 440 条 1 項。定時株主総会の終結後公告するのは、貸借対照表(大会社におい
ては、貸借対照表及び損益計算者)であって、事業報告の公告義務は規定されていない。
イ.正しい:会社法 438 条 3 項。事業報告は報告案件である。
ウ.正しい:会社法 437 条
エ.誤
り:会社法 396 条 1 項。事業報告は、会計監査人の監査の対象ではない。
したがって、正解は[4]である。
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問題 14
平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
<難易度>B<出題範囲>社債管理者
ア.誤
り:会社法 703 条 2 号。信託会社は社債管理者となる資格を有する。
イ.正しい:会社法 705 条 4 項
ウ.誤
り:会社法 706 条 1 項 1 号。社債の全部についてする支払猶予、債務の不履行によって生
じた責任の免除又は和解は、社債権者集会の決議を要する。
エ.正しい:会社法 713 条
したがって、正解は[5]である。
問題 15
<難易度>C<出題範囲>吸収分割
ア.正しい:会社法 759 条 1 項。
イ.誤
り:会社法 789 条 1 項 2 号。吸収分割後に吸収分割株式会社に債務の履行の請求をするこ
とができない債権者に限定される。
ウ.誤
り:会社法 791 条 2 項。効力発生日から 6 か月間の備え置きを要する。
エ.正しい:会社法 799 条 1 項 2 号。
したがって、正解は[3]である。
1 問題 161
<難易度>A<出題範囲>新設分割
ア.誤
り:会社法 762 条 1 項。株式会社又は合同会社は新設分割をすることができる。
イ.正しい:会社法 805 条
ウ.正しい:会社法 805 条の 2。平成 26 年改正により創設された制度である。
エ.誤
り:会社法 764 条 1 項。新設分割は、新設分割契約に定めた新設分割設立会社の成立の日
に効力を生ずる。
したがって、正解は[4]である。
問題 17
<難易度>A<出題範囲>株式移転
ア.正しい:会社法 509 条 1 項 3 号。精算株式会社は、株式交換や株式移転をすることができない。
イ.誤
り:会社法 785 条 2 項 1 号ロ、797 条 2 項 1 号ロ
ウ.誤
り:会社法 2 条 32 号。株式移転とは、株式会社がその発行する株式をすべてを新たに設立
する株式会社に移転する手続である。
エ.正しい:会社法 828 条 1 項 12 号。株式移転の無効は、株式移転無効の訴えをもってのみ主張す
ることができる。
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平成 28 年度第Ⅰ回短答式本試験・企業法解答
したがって、正解は[3]である。
問題 18
<難易度>C<出題範囲>持分会社
ア.誤
り:会社法 590 条 1 項。持分会社の社員は、定款に別段の定めがなければ当然に業務執行
権を有する。
イ.正しい:会社法 595 条 1 項
ウ.誤
り:会社法 583 条 1 項。有限責任社員が無限責任社員になると、責任の変更前に生じた餅
部会社の債務についても無限責任を負担する。
エ.正しい:会社法 612 条 1 項。
したがって、正解は[5]である。
問題 19
<難易度>B<出題範囲>虚偽の発行開示の場合の民事責任
ア.誤
り:金商法 18 条 1 項。無過失責任である。無過失の立証による免責も規定されていない。
イ.誤
り:金商法 18 条 1 項の「当該有価証券を募集又は売り出しに応じて取得した者に対し」の
文言。
ウ.正しい:金商法 19 条 2 項。賠償責任者が 19 条 1 項の規定する額の全部または一部が虚偽開示
と因果関係がないことを立証した場合には、当該部分について免責される。
エ.正しい:金商法 20 条
したがって、正解は[6]である。
問題 20
<難易度>C<出題範囲>有価証券報告書の添付書類
ア.正しい:金商法 24 条 6 項、開示府令 17 条 1 項 1 号イ
イ.誤
り。
ウ.誤
り。
エ.正しい:金商法 24 条 6 号、開示府令 17 条 1 号 1 号ロ
したがって、正解は[3]である。
-以
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上-