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平成27年度
建設技術審査証明事業(下水道技術)
公表用議事録
建設技術審査証明事業実施機関
公益財団法人 日本下水道新技術機構
目
次
1.第1回審査証明委員会(H27・6・19) ······························· 1
2.第1回部門別委員会 ··············································· 6
(1)第3審査証明委員会(H27・7・7) ······························ 6
(2)第4審査証明委員会(H27・7・9) ······························ 6
(3)第2審査証明委員会(H27・7・14) ····························· 7
(4)第5審査証明委員会(H27・7・17) ····························· 8
(5)第1審査証明委員会(H27・7・22) ····························· 9
3.第2回部門別委員会 ·············································· 11
(1)第2審査証明委員会(1/2)(H27・10・2) ····················· 11
(2)第3審査証明委員会(1/2)(H27・10・8) ····················· 11
(3)第1審査証明委員会(1/3)(H27・10・9) ····················· 12
(4)第5審査証明委員会(1/2)(H27・10・14) ···················· 12
(5)第5審査証明委員会(2/2)(H27・10・16) ···················· 13
(6)第3審査証明委員会(2/2)(H27・10・19) ···················· 14
(7)第1審査証明委員会(2/3)(H27・10・22) ···················· 14
(8)第1審査証明委員会(3/3)(H27・10・23) ···················· 15
(9)第4審査証明委員会(1/2)(H27・10・29) ···················· 15
(10)第4審査証明委員会(2/2)(H27・10・30) ···················· 16
(11)第2審査証明委員会(2/2)(H27・11・5) ····················· 16
4.第3回部門別委員会 ·············································· 18
(1)第3審査証明委員会(H27・12・3) ···························· 18
(2)第2審査証明委員会(H27・12・7) ···························· 18
(3)第1審査証明委員会(H27・12・9) ···························· 19
(4)第5審査証明委員会(H27・12・16) ··························· 20
(5)第4審査証明委員会(H27・12・18) ··························· 22
5.第2回審査証明委員会(H28・1・29) ······························ 23
委員会名
第1回審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 6 月 19 日(金)
出席者
<委員会>
楠田委員長,島田委員,岩堀委員,松尾委員,細井委員,船水委員,斎藤委員,栗山委員,森田委員,
内田委員,畑田委員,小団扇委員,目黒委員,牛原委員,小林委員
<事務局>
江藤理事長,渡邉技術評価部長,他
(公財)日本下水道新技術機構
主な議題
1 継続案件技術の答申
2 新規,変更,更新案件技術の諮問
3 技術概要の確認,開発目標等の討議,審査等
技術名称
1 エコロガード工法ハイブリッド
副題
8F特別会議室
複合マンホール更生工法-塗布型
依頼者
東京都下水道サービス㈱,日本工営㈱,㈱メーシック
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:エポキシ樹脂の耐久性試験(硫酸浸漬促進試験)は,エポキシ樹脂の物性が変わらない条件の
下で行っているか。また,本工法の適用範囲は腐食劣化したマンホールなのだから,当該の腐食環
境は通常の下水環境下より厳しいと考えられるため,試験で用いる硫酸濃度は 100 ppm より高く設
定する必要があるのではないか。
A1:検討する。
(対応)
事務局と調整により,試験条件として 100ppm 以上の硫酸濃度で試験を実施することにより検証する
ことで了承された。
Q2:塗布厚はどのように決定するのか。現場打ちマンホールは製造年度や製造元で壁厚が異なるこ
とが多いので,塗布厚の体系分けは難しいのではないか。
A2:塗布厚については,既設構造物の残存強度および残存厚さを調査し決定する。
(対応)
標準的な塗布厚の決定方法を報告書に記載することで了承された。
Q3:内径縮小がないとのことだが,その分壁厚が減り,人孔の重量が減るため,液状化等によるマ
ンホール浮上が発生し易くなるのではないか。
A3:検討する。
(対応)
報告書の参考資料として,最大減肉厚(40mm)の既設円形現場打ち1号マンホール(高さ 3.8m)に
更生した場合の重量の減少量を記載することで了承された。
技術名称
2 ジックボードM工法
副題
下水道用マンホール改築工法-防食工法・シートラニング工法-
依頼者
日本ジッコウ㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:防食工法が改築工法に含まれるのか。また,防食工法である本技術の審査項目で 20 ㎜減肉し
たマンホールに施工した後の耐荷性を確認する趣旨は。
A1:下水道機構発行の「下水道用マンホールの改築・修繕工法に関する技術資料」で一体対応が改
築工法,部分対応が修繕工法として整理し,防食工法は改築工法に含まれる。今回,腐食により
20mm 劣化したマンホールを想定し,本技術施工後の強度が新管と同等以上に復元することを確認す
る。
Q2:「接着安定性」の接着強度はどの程度か。
A2:シートライニング工法として求められる接着強度は JS 防食マニュアルでは,0.24N/mm2 以上で
あるが,より接着強度の高い塗布型ライニング工法の要求性能(標準状態 1.5N/mm2 以上,吸水状態
1.2N/mm2 以上)を満足することとしている。
Q3:ジックボード裏面の立体クロスと無機系グラウト材が絡み合うことにより一体化を図るとなっ
ているが,立体クロスへの充てんの確認はどうするのか。
1
A3:委員会立会において,J14 ロート試験でコンシステンシーを確認し,充てん試験では半透明
のジックボードをもちい充てん状況を確認する。
技術名称
副題
3 スネークインバート
下水道用樹脂製インバート
依頼者
栗本建材㈱,㈱サンリツ
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:下地となるモルタル等の詰め込み方法,充填具合の確認方法はどのようにおこなうのか。
A1:スネークインバート下部の隙間を無くすため,下地を高めに敷き詰めスネークインバートを押
し込み更に両サイドから下地材料を詰め込む。この時にスネークインバートが内側に反らないよう
にするため幅決め用治具を使用する。充填の確認はハンマー等を使用しての打音確認を行う。な
お,委員会立会時はスネークインバートを取り外して,充填具合を確認する。
Q2:スネークインバートが壊れたり部材がはずれたりはしないのか。
A2:施工時には,作業員がスネークインバート上に乗るなどして力がかからないよう施工する。
Q3:施工時だけではなく,落下や踏むなどして破損する可能性が考えられるので,耐荷重などを明
確にするべきではないか。
A3:検討し対応する。
(対応)
荷重試験を実施し,参考資料に記載することで了承された。
技術名称
4 エスロヒート下水熱らせん更生管
副題
熱回収機能付き下水道管きょの更生工法
-製管工法-
依頼者
東京都下水道サービス㈱,積水化学工業㈱,足立建設工業㈱
概要
(主な質問と回答)
Q1:なぜ総括伝熱係数の評価をするのか。総括伝熱係数は流速等の現場条件によって変化する係数
であり,ある限定された条件の中でその数値を示すことしか証明できない。ひとつの条件のみで性能
を保証することはできないのではないか。
ラボスケールでの総括伝熱係数と更生材に熱回収管が設置されている状態での総括伝熱係数の関係
を明確にする必要がある。また,流向がことなるという違いもある。
下水管としては,水深が浅いため,放熱する管内気中を含めた伝熱係数と考えるのか。管内気中から
放熱されないということがすべての条件でいうことができるのか。
A1:熱交換器として熱性能を表すには,総括伝熱係数が適しているからである。熱性能については
再度検討する。
(対応)後日の委員会において,次のように説明し了承された。
下水熱の採熱に影響を与える影響因子を整理し,その中で総括伝熱係数に影響を与える変動因子,下
水流速,ブライン流速,表面の汚れの適用条件を以下の通り設定した。①下水流速 0.2m/s以上,
②ブライン流速 0.6m/s以上,③表面の汚れ付着量 2mm 程度以下
開発目標の総括伝熱係数は,上記適用条件で計算式およびラボ試験結果により設定した。
開発目標の確認方法は,実管路での熱性能試験により確認することとし,年間を通じた計測データか
ら確認した。
Q2:流下能力が目標に入っていないがどのように扱うのか。
A2:熱輸送管は水深の 90%以上に設置するので,設置後も最大流量を飲み込むことが可能である。
Q3:更生管の耐久性は 50 年あると思うが,熱回収管(高密度ポリエチレン)はどうか。
熱回収管の材質は,ポリエチレンであり内液の圧力等を考慮した耐用年数を明確にすべきと考える。
A3:50 年使用を想定して材料の選定,および耐摩耗性,耐薬品性の開発目標を設定している。
技術名称
5 空洞探査装置
副題
下水道取付管空洞調査機
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:模擬的に発砲スチロールを置いて所定の性能が出ていることで確認するが,発現した波形の解
釈(読み方)を示していないので,案として空洞のランクの事例と関連付けてこの性能を満たして
2
いる,と示してくれるとよいのではないか。
A1:報告書では,調査の実例を提示し,波形の解釈を理解できるようまとめる。
(対応)
測定データの判読方法を報告書本文に記載することで了承された。
Q2:開発目標に耐久性能を示していないが,機器の保証についてはどう考えているか。
A2:これまでの実績で約 13,000 箇所の調査を行っているが,機器が故障したというケースは発生し
ていない。機器挿入時に摩耗が発生する底部部分は,定期的に摩耗部分を取り換える必要はあるが,
防水性能も有しているため故障の恐れはない。
Q3:調査箇所に対する空洞の捕捉率はどの程度か。また,調査して空洞ありと判断した箇所で確認
したら空洞がなかったということはなかったか。
A3:下水道管理者が空洞発生箇所の補修工事を実施した際,30 箇所の現場で立会確認した結果,す
べての箇所(捕捉率 100%)で空洞が発生していた。一度だけ空洞ありと判断し開削検証した結果,
ガス管の残置物であったという症例は実在する。
技術名称
6 次世代軽開放鉄ふた
副題
下水道用鋳鉄製マンホールふた
依頼者
長島鋳物㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:雨水流入量 100mℓ/min 以下という数値はどこから引用したのか。
A1:自社製品で,蓋の開閉に使用する穴が袋状になっており,ふた表面からの貫通穴の無い製品の
仕様が 100mℓ/min 以下となっており,それと同等とした。
Q2:摩擦係数 0.56 という数値について,アスファルトの路面と比較してどうなのか。
A2:アスファルトの路面とほぼ同等である。道路舗装材をふた表面に充てんした試験品で確認を行
ったところ,湿潤時の摩擦係数 0.62 という結果を得て,鉄ふた周囲の舗装とほぼ同等と考える。
Q3:柄面の模様に方向性はあるのか。またその影響はあるのか。
A3:模様突起に縦横の方向性はあるが,スリップ防止性に問題はない。
Q4:製品はロック付きか。
A4:ロック付きであり,蝶番ピンとロックで圧力開放構造である。内圧発生時には下水協規格のふ
た浮上しろ「20mm 以下」の浮上で排水を行う。内圧によるふたの喰い込み力解除は,下水協規格に
記載されたふた喰い込み力最大推定値 60kN 未満で解除する。耐揚圧性能は JSWAS G-4 規格に準拠
している。ロック部品の耐揚圧荷重強さの範囲:下限値 60kN~上限値 106kN を満足している。
技術名称
7 アルファライナー工法
副題
下水道管きょの更生工法-形成工法-
依頼者
東亜グラウト工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:塩ビ管への更生について,扁平している塩ビ管に更生しても,新管同等にはならない。塩ビ管
への更生はどのような条件を前提とするか明記すること。
A1:検討する。
(対応)
審査証明報告書の「留意事項および付言」に,①扁平した硬質塩化ビニル管への適用性については
審査対象外である,②本技術を硬質塩化ビニル管に施工する場合,計画流量および流化能力の確認
を行ったうえで採用を決めること,という2文を追加して掲載することで了承された。
Q2:新しい耐薬品性試験は行うのか。
A2:将来的には開発目標とすることを考えている。
Q3:開発目標に水理性能(粗度係数)が掲げられているが,その試験方法を精査する必要がない
か。
A3:検討する。
(対応)後日の委員会において,次のように説明し了承された。
粗度係数の試験方法は,学術的にいくつかの手法があり,審査証明事業においても,種々の手法を
もちいている。このため,水理性能(粗度係数)については,開発目標項目には掲げず参考資料に
掲載することとしている。他の管きょ更生工法技術についても同じ扱いである。
3
技術名称
8 リメイクリング
副題
非開削による更生管とマンホールの接続部耐震化工法
依頼者
早川ゴム㈱,二幸削進工業㈱,日本ステップ工業㈱,タキロンエンジニアリング㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:開発目標の抜出し量,突出し量,屈曲角の基準となる数値はどのように決定したのか。
A1:「管きょ更生工法における設計・施工管理ガイドライン(案)」の自立管の耐震計算に基づいて
いる。
Q2:更生管とマンホールの接続部において屈曲角の許容値はどう考えているのか。
A2:レベル2地震動を想定した屈曲角を設定して,開発目標としている。
技術名称
9 貼ル段治[ハルダンジ]
副題
更生管マンホール接続部耐震化工法
依頼者
西川ゴム工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:マンホ-ル内に飛び出した更生管に,本体ゴムを取り付けるため,マンホール壁面より突き出
た構造となり,水理的な水頭のロスがあると思うが,その影響はないのか。
A1:突き出した製品部分は被覆モルタルによりマンホール壁面に沿ってほぼ曲面に仕上げるため,
水頭および流量への影響は少ないと考えている。
(対応)水理的な水頭のロスを計算し,下水の流下能力には影響ないものと判断する旨を報告書に
記載することで了承された。
Q2:被覆モルタルは必要か。
A2:被覆モルタルは,マンホール壁面を平滑にし異物滞留を防止する役目を担っており,必要であ
る。
技術名称
10 熱式気体流量計
副題
曝気槽用気体流量計
依頼者
東京計器㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:標準状態の流量を直接測定できると説明しているが,直接測定しているのは標準状態の流速と
いうことで良いか。そのうえで,流速分布があるので,そこからどのようにして断面平均流速として
いるのか。
A1:測定した流速に対し流速分布補正をおこない管の断面積をかけることで質量流量を測定してい
る。
Q2:CFDの解析結果と実測値を比較して流量を求めているのか。
A2:実測可能な範囲は実測データを以って対応している。実測できない範囲についてはCFDによ
っている。CFDと実測値があっているかをあらかじめ確認したうえで全体の補正係数を決めてい
る。
Q3:精度保証するのに必要な設置条件はあるか。また,その証明はどのように行ったのか。
A3:上流側15D,下流側5Dが必要である。(Dは配管直径)証明は,実験とCFD解析による
ものである。
Q4:湿り空気の場合,湿度の影響があるのではないか。また,結露の影響はあるか。
A4:センサ部に液体が付着してもセンサ部の温度が高く蒸発するので影響はない。
技術名称
11 スウィングミキサーNeo
副題
旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置
依頼者
JFEエンジニアリング株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:対向時のみ底部流速が 0.1m/sec 以上で問題ないという根拠は何か。
A1:水中エアレータの間欠運転でも問題なく水処理が行われている実績が多数報告されており,本
4
装置も水中プロペラが旋回することで「間欠的に 0.1m/sec 以上」の底部流速が確保できれば良いと
考えている。平均流速 0.1m/sec 以上とすると,対向時には流速が過剰となり動力の無駄が生じる。
(対応)試験結果から1旋回中の最大底部流速が 0.1m/sec 以上となることで処理に問題ないことを
確認し,報告書に記載することで了承された。
Q2:審査証明対象の反応槽では,リン除去を目的とする処理を行っているのでリンの水質について
も考察すべきではないか。
A2:別途,リンの水質データを合わせて提出する。
(対応)実稼動の月 2 回程度の定期分析データを報告書に記載するとともに,撹拌機が設置されて
いる嫌気槽第1槽のリン吐出しおよび池全体でのリン固定量を分析し,報告書に記載することで了
承された。
Q3:旋回速度(30 分で 360°旋回等)の決め方は何を基準に決めているのか。シミュレーションでは
短時間のうちに沈降が生じる結果となっているため,汚泥の沈降性に応じて旋回速度を最適化すべ
きではないか。
A3:水中ミキサーの流速が槽内の最も遠い点まで行き届くための最適旋回速度として 0.4deg/sec
に固定している。
C1:既存の水中エアレータの間欠運転の良好な結果と,本技術の対向時 0.1 m/sec とは,直接結び
つかないと考えられる。対向時のみ 0.1m/sec 以上で良好な処理が行えることの根拠に関して,従来
とは違う説明が必要であると考える。
(対応)適用範囲・開発目標に角速度固定の旨および反応タンク条件等を報告書に明示することで
了承された。
Q4:合流式・分流式いずれも対応できるのか。分流式に限定すべきではないか。
A4:現時点では実績が分流式の処理場1ヶ所のみのため,まずは分流式にて性能を確認するが,分
流式・合流式に大きな差異は無いと考えている。合流式については別途検討する。
(対応)本装置が汚泥を巻き上げ撹拌するという点で,分流・合流に違いが無いことの検討を行い
報告書に記載することで了承された。
変更技術・更新
技術
今年度変更予定の技術全てについて,審査を行うことを承認された。
その他審議
①
塩ビ管の更生工法について
塩ビ管施工が技術的に問題はないことはいまだオーソライズされていないため,審査証明上の条
件を示すこととした。
② 下水道用資器材等におけるゴムの物性について
ゴムの物性については,下水道施設としての基準がなく,水道用ゴムを流用している状況にある。
今後,メーカー他の組織等との検討が必要である。
③基準達成型審査証明について
今後,基準達成型を設定する際は,関連機関に周知し協議の上,進めて頂きたいと考える。
5
委員会名
第1回 第3審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 7 月 7 日(火)
出席者
<委員会>
松尾委員長,森田副委員長,若林委員,野村委員,永橋委員,東野委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
技術概要の確認,開発目標の検討および審査
技術名称
1 次世代軽開放鉄ふた
依頼者
長島鋳物株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:雨水浸入防止について,ふたにコジリ穴はついているのか。また,従来品のテーパー面に接した
手鍵穴の位置では対応できなかったのか。
A1:コジリ穴は防水性の高い袋状のものがついている。従来品はテーパー面まで開口した手鍵穴から
雨水が侵入してしまうため,本技術はテーパー面から離れた位置に手鍵穴を配した。
Q2:スリップ防止性能試験はマーク,文字,管理番号が入ったふたで実施した方が良いのではない
か。蓋中央の大きなマーク部で性能が落ちるのではないか。その低下への配慮は無いのか。絵柄のデ
ザイン模様の依頼にはどう対処するのか。
A2:マークや文字を極力小さく表示する配慮をしている。中央のマークは直径 60 mm と小さくして
いる(従来品は 150 mm)ので,タイヤ接地寸法 55×125 mm に比べ小さく,スリップ防止性能への
影響は小さい。絵柄デザイン模様の要求があった場合,スリップ防止性能が低下することを十分説明
し,スリップ防止模様のふたを使っていただくよう説明している。
Q3:浮上防止,圧力開放性能について従来製品と比べてどうか。喰い込み力の小さい軽開放型だと不
利ではないのか。
A3:浮上防止,圧力開放性能は従来製品と同等である。また,軽開放のため管路内圧が低い段階でふ
たが浮上し,内圧開放を行うので,管路内の内圧上昇を抑える効果が期待できる。
技術名称
2 アルファライナー工法
依頼者
東亜グラウト工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:施工性試験について,延長はいくつか。また,模擬人孔は設置するのか。
A1:延長は 30m 程度で行う。模擬人孔の設置は,安全面で問題がある。そのため,模擬人孔なしで材
料を引込んで施工できるかどうかや出来形がどうかということを確認して頂きたい。人孔からのライ
ナー材の引込みについては,実現場施工での写真等のデータで確認して頂きたいと考えている。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査を行うことを承認された。
委員会名
第1回 第4審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 7 月 9 日(木)
出席者
<委員会>
細井委員長,大坪委員,青木委員,藤森委員,宮本委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
技術概要の確認,開発目標の検討および審査
技術名称
1 リメイクリング
依頼者
早川ゴム㈱,二幸削進工業㈱,日本ステップ工業㈱,タキロンエンジニアリング㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:本体ゴムの耐用年数は,何年ぐらいか。
A1:本体ゴムの耐用年数として正確な年数は定かではないが,「JIS K 6353 水道用ゴム」(Ⅰ類 A)に
準じたゴムを使用している。また,「下水道用プラスチック複合管(JSWAS K-2)」に関連した規格とし
(公財)日本下水道新技術機構
(公財)日本下水道新技術機構
6
8F特別会議室
8F特別会議室
て記載されている「JIS K 6258 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-耐液性の求め方」に準じた物性試験を行
い,耐酸性,耐アルカリ性について確認している。そのことで,十分な耐久性があるものと考えてい
る。
(対応)本体ゴムの耐薬品性試験結果を,報告書に記載することで了承された。
Q2:エポキシ樹脂の充てんの確認方法はどのように行うのか?
A2:切削幅と奥行きから,可とう継手の寸法を引いた分が充てん量となる。その量で管理する。
Q3:締結バンドは,腐食しないのか?
A3:締結バンドは,SUS304 またはそれと同等品の素材を使用するため,腐食はほとんどない。
技術名称
2 貼ル段治[ハルダンジ]
依頼者
西川ゴム工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:老朽化したマンホールの場合,壁面が汚れていたり,表面が凸凹になっていたりすることが考え
られるが,どのように対処するのか。
A1:汚れを落とし,速乾性のポリマーセメントモルタルで平滑にして,装着する。
Q2:被覆モルタルが万が一剥がれた場合に,ゴム製品がむき出しになるが,汚水が接触することに対
して影響はないのか。
A2:「JIS K 6258 加硫ゴム及び熱可塑性ゴム-耐液性の求め方」に準じた物性試験を行い,耐硫酸性
等について確認している。
Q3:管更生工事発注の際に,更生管を飛び出した状態とする施工指示がなければ,貼ル段治[ハルダ
ンジ]を取り付けることができないのではないか。
A3:突き出した状態を標準としている市町村の更生管には,施工指示なしで取り付けることができる
が,そうでない市町村については,施工指示が必要となる。
変更技術・
更新技術
審査証明の変更・更新技術について,次の討議がされ,今年度変更・更新予定の技術全てについて,
審査を行うことを承認された。
Q1:更新技術については,どのような作業がなされているのか。
A1:更新技術は,過去に審査証明を取得した技術であるため,現在の状況に,報告書の表現方法が適
切なものとなっていないことも考えられる。そこで,現状に合うように報告書を修正する等の作業を
行っている。
委員会名
第1回 第2審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 7 月 14 日(火)
出席者
<委員会>
岩堀委員長,斎藤副委員長,諏訪委員,岩下委員,栗田委員,山田委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
技術概要の確認,開発目標の検討および審査
技術名称
1 エスロヒート下水熱らせん更生管
依頼者
東京都下水道サービス㈱,積水化学工業㈱,足立建設工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:施工性の開発目標にある段差,屈曲角の根拠はどうなっているか。
A1:SPR の施工性能を参考に決定している。
(対応)後日の委員会において,段差部,屈曲部での熱回収管嵌合性を考慮して,開発目標の最大段差
を 50mm から 30mm に,屈曲角を 5°から 3°に修正することを説明し了承された。
Q2:総括伝熱係数はどれくらいの期間で算出するのか。
A2:ヒートポンプの立ち上り直後は,熱源水がある一定の温度まで変化する。安定した温度領域のデ
ータを使用して算出するのが正しい方法となる。
(対応)後日の委員会において,約 1 年間の実管路データから,安定した温度領域データは運転開始後
2 時間以上のデータであることを確認したことから,運転開始後 2 時間以上の運転データから総括伝熱
係数を算出することを説明し了承された。
Q3:総括伝熱係数の算出期間を短くすれば,データ数を増やせるのではないか。
A3:1 年程度データを蓄積しているので,今後分析をしていく。
(公財)日本下水道新技術機構
7
8F特別会議室
(対応)後日の委員会において,約 1 年間の実管路データから,総括伝熱係数を算出して整理した結果
を説明し了承された。
技術名称
2 空洞探査装置
依頼者
東京都下水道サービス㈱,㈱メーシック,アイレック技建㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:金属物の破片や他企業の埋設管を捕捉することもあるのではないか。
A1:他企業の埋設管を捕捉することもある。また,他企業の埋設管周辺に空洞ができている場合も捕
捉することがある。そこで注意すべき点は,捕捉した電磁波が空洞または他企業の埋設管であるかを判
断する方法であるが,事前に他企業の埋設管情報を得ており,電磁波も捕捉した物質によって+-の反
応が異なるため,それらの情報で総合的に判断している。
Q2:電磁波を妨害する金属片や他企業の埋設管が空洞と近接している場合は,どのように判断するの
か。
A2:金属片や他企業の埋設管が空洞と近接している場合,解析を行うことで判断することができるが,
重なっている場合,空洞を判断することは難しい。しかし,下水道の取付管起因で発生した空洞は,必
ず取付管の直上に空洞の痕跡が発生するため,空洞を捕捉することが可能である。
Q3:捕捉角度の 90°は適切であるか。
A3:取付管に起因してできた空洞は,どの方向で発生していても取付管上部に空洞が回りこむことが
これまでの調査で確認できている。そのため,上部 90°の調査角度で空洞の捕捉が可能である。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査を行うことを承認された。
委員会名
第1回 第5審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 7 月 17 日(金)
出席者
<委員会>
船水委員長,濱田委員,大岩委員,堀之内委員,鈴木委員,祖父江委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
技術概要の確認,開発目標の検討および審査
技術名称
1 熱式気体流量計
依頼者
東京計器㈱
議事概要
(主な質問と回答)工事中
Q1:適用範囲が流速で 0~30Nm/s とあるが,垂直配管で自然対流の影響が残る流速はどのようか。
A1:流速 0.1Nm/s 以下である。0.1Nm/s 以下の流速の場合は流量計の出力がゼロになるようカットオ
フ処理している。
Q2:実流試験ができない大口径での精度保証はどうしているか。
A2:CFDの解析結果から速度分布の補正係数を求めている。求めた補正係数を実流試験が可能な小
口径(100~300mm)に適用し,精度が±1%に入ることが確認できたことより,CFDの解析結果を大
口径に拡張しても問題ないと判断した。補正係数を決めることがポイントとなる。実験とCFDを絡
めて決定している。
Q3:大口径でも性能が保証できるのは流れの相似性と思うが,口径が異なると配管内径とセンサのサ
イズの比が変わるが影響はないか。
A3:センサにより流路が絞られる影響は大口径になるほど小さくなる。また絞りによる影響は変換器
側で補正している。
Q4:管内の中心までセンサが挿入される状態になるが耐久性は問題ないか。
A4:強度的な問題は強度計算しており問題ないことを確認している。600mm 以上の口径でも対応が可
能であり,3000~4000mm の実績もある。
Q5:取付方式に斜め挿入と垂直挿入の2つがあるが標準はどちらか。
A5:標準は垂直挿入である。また下水道では超音波式が多数採用されている現状があることから,精
度±1%FS でかつ斜め挿入式を開発目標として掲げた。
(公財)日本下水道新技術機構
8
8F特別会議室
技術名称
2
副題
旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置
依頼者
JFEエンジニアリング株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:槽形状に応じて装置の設置パターンが決まっているのか。シミュレーションは全ての設置パタ
ーンに対して行うべきではないか。
A1:設置位置は槽形状に加え,既設の開口位置等の制約を加味して決めているため,完全にパター
ン化されているわけではない。シミュレーションは設置パターンのうち最も条件が厳しいものを抽出
して行った。
(対応)後日,厳しい条件となるシミュレーション根拠資料が提出され了承された。
Q2:シミュレーションではプロペラの吸い込み側の流体の動きがあまり無いように見えるが,実際は
どうなっているのか。
A2:本装置は,プロペラの後ろ側の全方向から流体を吸い込み,プロペラ前方へ吐出している。説明
資料に掲載している解析結果の断面図では吸い込み側の流体の動きが分かりにくくなっているため,
プロペラ中心の断面図を提出する。
(対応)後日,吸込みの様子がわかるプロペラ中心断面の流速分布図を提出され了承された。
Q3:槽内のどの点で 0.1m/sec の底部流速が出ていれば良いのか。解析結果では,壁面付近で最も流
速が大きく,装置から壁面までの間は流速が小さくなっている。本来であれば流速が最も大きくなる
のは装置の吐出し部分ではないのか。
A3:装置から最も離れた点の底部流速は一つの判断基準だが,装置から測定点の間の範囲の流速は確
認できていない。
C:底面の全範囲で,旋回運転中の一瞬でも 0.1m/sec 以上が出ていることが分かるよう,解析結果を
整理して提出すること。
(対応)後日,実施設の条件で解析を行い,底面の全範囲での解析結果が提出され了承された。
Q4:窒素の水質はどうなっているのか。
A4:窒素については,嫌気‐好気法の処理なので除去率は良くないが,対象池・比較池間の水質に差
は無い。
(対応)現地立会時の水質確認では窒素についても実施した。
Q5:実施設での測定結果では対向時流速が 0.19m/sec となっているが,0.1m/sec となるように運転し
たことはあるのか。
A5:動力投入密度が 0.8W/m3 以下となるよう運転動力を調整しているため,そのような試験は実施し
たことが無い。
C:本技術では「底部流速が常時 0.1m/sec 以上」という従来の評価基準に替わって「対向時 0.1m/sec
以上」という新たな考え方を導入しているため,対向時流速がちょうど 0.1m/sec となる場合,すなわ
ち最も危険側での試験を行ったうえで撹拌性能を保証すべきである。
(対応)実施設にて水中プロペラの運転動力を調整し対向時底部流速が 0.1m/sec となるときのMLS
S濃度の連続測定を実施し了承された。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査を行うことを承認された。
委員会名
第1回 第1審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 7 月 22 日(水)
出席者
<委員会>
島田委員長,深谷委員,古茂田委員,内田委員,岡本委員,長嶋委員,山田委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
技術概要の確認,開発目標の検討および審査
技術名称
1 エコロガード工法ハイブリッド
依頼者
東京都下水道サービス㈱,日本工営㈱,㈱メーシック
概要
(主な質問と回答)
Q1:減肉厚別(塗布厚別)の耐荷性能評価方法について,50mm 減肉人孔(塗布厚 20mm)は立会試験
によって確認できるが,その他の減肉厚(塗布厚)の人孔の場合はどう評価するのか?
スウィングミキサーNeo
(公財)日本下水道新技術機構
9
8F特別会議室
A1:40mm,30mm,20mm,10mm 減肉人孔の耐荷性能評価は,立会試験で実施する,一番厳しい条件
(50mm 減肉人孔-壁厚 150mm に断面増強材 20mm を塗布)での側方曲げ試験結果(破壊荷重)を基に,
FEM 解析で評価する。なお,減肉量と工法施工厚の関係は,一覧表を作成し,報告書に記載する。
Q2:複合マンホール更生工法であるので,残存耐力についての説明が必要ではないか。
A2:既設マンホールの残存耐力について,無筋コンクリート 18N/mm2 以上,側塊 24N/mm2 以上を基本
とすることを報告書に記載する。
Q3:標準図に記載されている JIS 型マンホールの耐荷性能は,どのように判断するのか。
A3:標準図どおりに新設 JIS 型マンホールを製作し,側方曲げ試験により破壊荷重を確認する。さら
に,新設 JIS 型マンホールを減肉・更生したマンホールの側方曲げ試験の破壊荷重がそれ以上である
ことを確認する。
技術名称
2 ジックボードM工法
依頼者
日本ジッコウ㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:立体クロスにエアーが溜まることにより,面接着が得られないのではないか。
A1:立会試験時に,半透明ボードをもちいて,グラウト注入時にゴムハンマー打ちでエアーが抜ける
こと,あわせて接着性試験により接着力を確認する。
Q2:目地部の立体クロスが潰れることで空隙部分が発生するが,腐食する心配はないか。
A2:他の部分のジックボードより強い接着力が得られるため,基本的には問題ない。
Q3:グラウト注入厚は,既設マンホールの腐食度合いに関わらず厚みは変わらないのか。
A3:施工後のマンホール内径が1号マンホールで 860mm になるよう施工するため,劣化深さが深けれ
ば,その分,グラウト厚は厚くなる。
Q4:接着性試験の吸水状態は,コンクリートを含水させた状態での試験か?
A4:ジックボードを貼り付けた供試体を水中浸漬し,グラウトを充てんする直前に取り出し,間隙部
にグラウトを充てんした供試体で立会試験を行う。
C:立会時にグラウト充てん状態がわかるよう確認試験方法を検討すること。
技術名称
3 スネークインバート
依頼者
栗本建材㈱,㈱サンリツ
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:スネークインバートが外れることはないとあるが,現地での審査時では具体的にどのような方法
で確認するのか。また接着具合を数値で表すことはできないのか。
A1:部材下部の突起周囲に下地がしっかりと充填されていれば外れることがないと考える。現地での
審査では施工後モルタルが硬化したインバートの一部を切り取り部材下部に下地が詰まっているかを
確認する。
(対応)
事務局立会審査時に流入1方向と流入2方向を施工する。そのうちの流入1方向のマンホールを委員
会立ち合い審査時にインバート部を切断して部材下部の充填確認を行うこととした。
Q2:スネークインバートの寸法及び寸法許容差の整理を行うとあるが施工時に変形するようなことは
ないのか。また施工後にも寸法等の確認作業を行うのか。
A2:樹脂製のため強い力を加えれば変形してしまう。そのため施工時には支持具を用いる。支持具は
通常3個つけて出荷し幅決めと高さ調整に使用する。2号マンホールや2方向流入の場合には支持具
を増やして出荷する。
立会審査時に施工後の寸法確認を行い,マニュアルにも施工後の確認項目を記載する。
Q3:スネークインバートと管口の隙間はモルタルで仕上げるとあるがそこから部材下部に水が浸み込
むことはないのか。またそれによってスネークインバートが外れることはないのか。
A3:水等が浸み込む可能性はあるがスネークインバートが固定されていればそれによって外れること
はないと考える。管口の仕上げについてはマンホールの大きさ,管の大きさなど環境が変化するため
施工性等を考慮した結果モルタル仕上げが最も適していると考える。
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査を行うことを承認された。
変更技術・
更新技術
10
委員会名
第2回 第2審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 2 日(金)
出席者
<委員会>
岩堀委員長,齋藤副委員長,諏訪委員,栗田委員,山田委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会確認試験他
技術名称
空洞探査装置
依頼者
東京都下水道サービス㈱,㈱メーシック,アイレック技建㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:測定データの判読はどのように行っているか。
A1:測定データの信号処理(平均差処理)を行い,ノイズを除去して双曲線の波形を抽出する。
電磁波信号は 3 波で構成されているが,1 波目の信号は微弱であるため,2 波目の信号で埋設状況を
判断している。地中の空洞の 1 波目は+(黒)
,2 波目は-(白),3 波目は+(黒),一方,金属片は
1 波目は-(白)
,2 波目は+(黒)
,3 波目は-(白)となり,空洞と信号が異なる。この信号の違い
に基づいて測定データの判読を行っている。
Q2:誰が見ても測定データから判断した過程(管継手の位置,カメラの映像など)がわかるよう最
終的な報告書ではまとめていただいたほうがよいのではないか。
A2:報告書では誰が見てもわかりやすいようまとめる。
(対応)
報告書本文中の管種別調査結果に記載した。
Q3:カメラの映像と空洞の測定データがあるが,取付管の健全度の判定としては,同時に行ってい
るのか。それとも別々に判定しているのか。また,異状のないものに対しても判定しているのか。
A3:調査した場所は,すべての取付管の記録紙を作成している。その記録紙には,取付管内の状況,
空洞の有無を記載しており,損傷の位置及び空洞の位置も合わせて記載して判断している。以上の結
果を取りまとめ,損傷に起因して空洞ができているか総合的に判断している。
委員会名
第2回 第3審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 8 日(木)
出席者
<委員会>
松尾委員長,森田副委員長,若林委員,野村委員,永橋委員,楠田委員長(特別出席)
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会確認試験他
技術名称
次世代軽開放鉄ふた
依頼者
長島鋳物株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:蓋開口部を塞ぐために使用しているゴムパッキンの耐熱,耐寒温度はいくらか。低温の場合,
硬くなってしまうのではないか。
A1:本製品は,耐熱温度 130 ℃,耐寒温度マイナス 40 ℃である。夏期の路上の鉄ふたの表面温度
は 60 ℃程度なので,耐熱性は問題ない。また,冬季には下水熱のため鉄ふた上の雪が解ける程度
に鉄ふたは温められているので,耐寒性も問題ないと考える。
Q2:鉄ふたの強度について,肉厚はいくらか。柄は強度に影響しないのか。
A2:肉厚 7 mm,柄高 6 mm(T-25 の場合)である。FEM 解析は柄無しで計算している。また鉄ふた
の強度は肉厚とリブが支配的である。耐スリップ模様の様な独立した突起は,突起間には力の伝達
が無いので,強度には影響しない。
Q3:鉄ふた外径を小さくすることにより軽量化がなされているが,柄突起部の面積を大きくするこ
とは軽量化と反する結果にならないか。
A3:柄突起部の面積を大きくすることによる質量への影響は 1kg 増程度なので,軽量化には問題な
場所:東京都下水道サービス㈱
中川建設発生土改良プラント事業所
場所:長島鋳物(株)久喜事業所
11
い。
Q4:鉄ふた裏のリブ形状を井桁ではなく,強度に有利な断面二次モーメント(I)を大きな形状にし
たらどうか。
A4:タイヤ接触面積は鉄ふた表面積に比べ小さく,集中荷重に近く鉄ふたの歪みが出る可能性があ
る。また鉄ふたの食い込みを安定させるため,鉄ふた裏の補強リブがテーパー部(縁)に接する部
分を多くしたほうが安定する。タイヤ接触面積は鉄ふた表面積のおよそ 1/3 なので,井桁形状の鉄
ふた裏補強リブがタイヤ荷重を受け支える形状としている。
委員会名
第2回 第1審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 9 日(金)
出席者
<委員会>
島田委員長,深谷員長,岡本委員,長嶋委員,内田委員,山田委員,楠田委員長(特別出席)
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会確認試験他
技術名称
エコロガード工法ハイブリッド
依頼者
東京都下水道サービス㈱,日本工営㈱,㈱メーシック
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:構造解析において,現場打ちマンホール(無筋)はどの荷重を基準とするのか。
A1: JASWAS のひび割れ荷重,破壊荷重および,新設の現場打ちマンホール(無筋)の側方曲げ試
験におけるひび割れ荷重,破壊荷重を基準とする。
Q2:残存強度の確認方法はどのように行うのか。
A2:残存強度は,既設マンホールをコア抜きし,コアの圧縮強度を測定することにより確認可能で
ある。ただし,すべてのマンホールに対しコアの圧縮強度を測定することは調査費増大につながる
ため,調査エリアより代表的なマンホールを抽出し,この結果を設計値とすること等が考えられ
る。
Q3:目地ずれ抑制シートは,コンクリート面を対象にしている。本工法の材料(トップコート,断
面増強材)との接着性は問題ないのか?
A3:目地ずれ抑制シートの接着性は,エコロガード工法に適用しても問題ないことを確認してい
る。
Q4:設計する際の前提条件は決まっているのか?
A4:コンクリート圧縮強度 18N/mm2 以上の残存厚さを前提に,塗布厚を決定することとしている。
残存強度を下回る場合には,構造解析を実施することにより塗布厚を決定することは可能である。
補足:審議後の要求事項として,本工法が対象とする既設マンホールの残存強度は 18N/mm2 以上を前
提とすることとした。
委員会名
第2回 第5審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 14 日(水)
出席者
<委員会>
船水委員長,濱田委員,大岩委員,堀之内委員,鈴木委員,祖父江委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会確認試験他
技術名称
スウィングミキサーNeo(旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置)
依頼者
JFEエンジニアリング株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
○机上説明時
Q1:保守点検の項目で1年に1回つり上げて確認することになっているが,審査対象機はどのく
らいの期間清掃せずに稼働しているのか。
A1:4月から約半年間動いている。
場所:中川ヒューム管工業株式会社
場所:A処理場
12
Q2:旋回の周期 30 分は不変ということで良いのか。
A2:旋回の角速度は 0.4deg/sec で一定としている。今回確認する機械は中央設置で 360°旋回な
ので 1 サイクル 30 分となる。180°なら2分の1,90°なら4分の1の周期となる。
C:角速度は固定というのは,本技術の評価として大事な条件なので明示する必要がある。
Q3:水質分析では,サンプリング時刻を揃えているか。
A3:自社採水は9時に実施,立会い採水時刻 10 時とほぼ同時刻である。
○立会試験,自社・事務局試験・シミュレーション結果報告
Q4:終沈流出BODが放流基準よりも高い日があるが,問題ないのか。
A4:処理場へ確認する。
(処理場へ確認)
終沈流出BODが高いのはN-BODの処理が不十分であるためと考えられるが,終沈の後段には塩
素処理が設けられており,放流水水質を確認したところBODは十分に低い値となっていたため,
問題ないと言える。(別途,委員会時にデータ提出し了承された)
Q5:比較池と対象池で8区画のうち1区画を本技術に入れ替えているだけで,その影響が有るのか
無いのか分かり難いので,比較して「処理は同等である」と結論付けることが良いのか。目標値を
満足しているとする方が良いと思うが。
A5:2区画の内,1 区画を入れ替えたので,結論的には半分の影響は有ると考えている。このよう
な条件で運転しても良好な水質は得られたとしても良いと考えている。
Q6:1サイクル中に2回対向するが,底部流速の結果値は1つなのか。
A6:2回の対向時のうち,最大流速を対向時流速としている。
Q7:旋回にかかる動力が 0.2kW と一定のため,槽容量が大きいほど撹拌(水中ミキサー)にかけら
れるエネルギーの割合が相対的に大きくなるということか。
A7:そうである。
C:すなわち槽容量が小さいほど撹拌にかけられるエネルギーが小さくなり条件としてきつくなる
ため,槽容量(寸法)の下限を設けるべきと考えられる。本来は旋回と撹拌に使う動力を分けて議
論しないと誤解を招く。
○審議後の指示事項(今後の対応事項)
C8:水中ミキサーに異物の絡み付きについて,1年間稼動後(H28 年 3 月)の状態を確認した上で
評価する。
A8:今後も運転を継続し,1 年稼動後に確認し報告する。
委員会名
第2回 第5審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 16 日(金)
出席者
<委員会>
船水委員長,濱田委員,大岩委員,堀之内委員,鈴木委員,祖父江委員
<事務局>
扇原技術評価担当部長,他
主な議題
立会試験等
技術名称
熱式気体流量計
依頼者
東京計器株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:センサ耐環境性の気密試験について,気密性とはどこの気密性を計るのか。気密試験は洩れを
確認するだけか。漏れの確認だけではセンサに異常がないかを確認できないのではないか。
A1:今回の試験はセンサ部からの漏れがないことを確認する試験である。
Q2:センサ耐環境性の温度試験について,温度センサは温度指示値で評価しているが,流速センサ
(ヒータ)が正常であることをどのように評価しているか。
A2:電気炉および恒温槽内は流れがなく,仮に流速センサに異常があれば流量指示値がでる。流量
がゼロと表示されれば流速センサは正常と判断できる。
Q3:測定精度において,実流で試験できない口径(300mmを超える口径)はどう評価するの
か。
A3:コンピュータによるシミュレーション(CFD解析)でおこなっている。コンピュータ解析な
ので前提条件が妥当であることを基準器の実流結果と付き合わせて妥当性を確認する。CFD解析
場所:株式会社オーバル横浜事業所
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から求めた流量補正係数を流量計に設定し,実流できる口径で試験を行い,±1%FSに入れば流
れの相似性よりCFD解析結果は,300 ㎜を超える口径にも適用できると判断する。
委員会名
第2回 第3審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 19 日(月)
出席者
<委員会>
松尾委員長,森田副員長,若林委員,野村委員,永橋委員,東野委員,楠田委員長(特別出席),
栗山委員(特別出席)
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会試験等
技術名称
アルファライナー工法
依頼者
東亜グラウト工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:適用範囲の「①管種,硬質塩化ビニル管(ガイドライン適用外)」という記述について,ガイ
ドライン適用外である一方,審査項目には「(9)硬質塩化ビニル管への適用性」とある。何に対し
適用性を有し,何に対して適用外なのか説明願いたい。
A1:塩ビ管への適用性に関する要点としては,次の2点が挙げられる。まず,ガイドラインでは剛
性管のみを取り扱っており,硬質塩化ビニル管(以下,塩ビ管とする)は対象外であること,ま
た,更生することによる縮径が流下能力を損なわないか,の2点がポイントとなる。審査証明事業
としては,ガイドラインに対して適用外であるが,塩ビ管への施工に対しては適用性を有すること
を確認する(事務局)。
C1:あくまでも,審査条件の範囲内でのみ施工性を確認した,と記載方法を整理して頂きたい。塩
ビ管への更生は,縮径の他に多くの課題が残されている。
C2:記載方法に関しては,他の技術も合わせて,ユーザーの混乱を招かないように記載を改める
(事務局)。
委員会名
第2回 第1審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 22 日(木)
出席者
<委員会>
島田委員長,深谷委員,長嶋委員,内田委員,山田委員,楠田委員長(特別出席),
栗山委員(特別出席)
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会確認試験他
技術名称
ジックボードM工法
依頼者
日本ジッコウ株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:角形マンホールの適用範囲をどのように設定しているか。 また,内径 900mm の円形マンホー
ルと内空 600mm×900mm の角形マンホールに対する施工性は,同等と考えてよいのか。
A1:角形マンホールの適用範囲は,600mm×900mm の角形マンホール以上としている。施工性は,角
形構造用の8mm のジックボードをもちいること,円形マンホールの施工に必要な枠材設置は不要で
あることから向上する。
C1:開発目標に角形構造への施工性を追記するとともに,角形構造の寸法については,開発目標お
よび適用範囲を明記する。
Q2:公的機関による試験値や今回の試験値を考慮すれば,接着強さの目標数値をさらに上げることが
できるのではないかと感じたが。
A2:低めに設定しているのは,材料の品質の振れ幅を考慮し,最低数値が自社の品質保証値を下回ら
ないように管理するためである。
Q3:吸水防止剤を用いる目的は何か。また,吸水防止剤が多いとコンクリート表面にフィルム層のよ
うなものが形成され一体化を阻害するのではないか。
場所:東亜グラウト工業㈱浦安技術センター
場所:日本ジッコウ株式会社技術研究所
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A3:吸水防止剤を塗布する目的は,コンクリート側に,グラウト剤の水分を取られないようにするこ
とで,グラウト剤の流動性を確保するため。しかし,吸水防止剤が厚すぎるとコンクリートと縁が切
れる恐れがある。
C:報告書の標準施工要領に塗布量についての注意書きを追記すること。
Q4:例えば鉄筋が露出していると対応不可能であるなど,腐食の深さの対応限界はあるのか?
A4:腐食深さに対する対応限界はない。腐食が深い場合は,断面修復工を併用して対応している。鉄
筋露出まで劣化している場合があるが,対象マンホールの所定の部材厚さまで断面修復を行い,確認
後に本工法を施工している。
Q5:
「下水道用マンホールの改築・修繕工法に関する技術資料」では,深さの適応範囲は 5m 以内とし
ている。ジックボードM工法に深さの制約を設定すべきではないか?
A5:今回技術は,改築工法の中の防食工法である。防食工法が対応するマンホールは耐震性が確認さ
れたものであるため,深さの制約は必要ないと考えている。深さ 15mの施工実績もある。
委員会名
第2回 第1審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 23 日(金)
出席者
<委員会>
島田委員長,深谷委員,長嶋委員,内田委員,山田委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
立会確認試験他
技術名称
スネークインバート
依頼者
栗本建材㈱,㈱サンリツ
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:1方向の製品について,上下流の方向はあるか。
A1:特に上下流はなく,表示はしていないので,製品に上流下流の表現マーク等で,追加を検討す
る。
(対応)
製品にマーク貼り付け,流れる方向を明示するようにした。(報告書内施工マニュアルに記載)
Q2:インバートが完成してからの養生はどれくらいを考えているか。例えば朝に施工して,夜に汚
水を流すことは可能か。
A2:コンクリート部分は 28 日くらいと言われているが,湿潤状態と考えられるので,早めになると
は思われる。スネークインバートを施工した場合は,管口部分の処理など気をつけて行えば,夜に汚
水を流すことは可能である。
(対応)
養生等の注意点を報告書内施工マニュアに追記した。
Q3:摩耗試験は塩ビマンホールとの比較をするのか。
A3:塩ビ材料を使用しており,実際に同様の場所で使われる塩ビ製マンホールを比較対象とし,同
等か同等以上かの比較試験を行う。
委員会名
第2回 第4審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 29 日(木)
出席者
<委員会>
細井委員長,藤田副委員長,青木委員,大坪委員,藤森委員,宮本委員,栗山委員(特別出席)
<事務局>
扇原技術担当部長,他
主な議題
立会試験等
技術名称
貼ル段治(ハルダンジ)
依頼者
西川ゴム工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:被覆モルタルの厚みが重要と考えるが,どのように管理するのか。
A1:本体ゴムのツバ部端部に突起を設けており,この突起が隠れるまでモルタル被覆することで管
場所:株式会社サンリツ 浦田工場
場所:西川物産㈱可部工場
15
理する。
Q2:プライマー,下地モルタル,被覆モルタル等について,選定基準および使用量等を規定した方
が良いと考える。
A2:当該材料について,使用量等を報告書に記載する。
Q3:耐震ゴム本体とモルタルは,接着できるのか。
A3:耐震ゴム本体に粘着層のブチルゴムがあり,ブチルゴムがプライマー(接着剤)の役割を持ち
接着できる。
委員会名
第2回 第4審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 10 月 30 日(金)
出席者
<委員会>
細井委員長,藤田副委員長,青木委員,大坪委員,藤森委員,宮本委員,栗山委員(特別出席),
森田委員(特別出席)
<事務局>
扇原技術担当部長,他
主な議題
立会試験等
技術名称
リメイクリング
依頼者
早川ゴム㈱,二幸削進工業㈱,日本ステップ工業㈱,タキロンエンジニアリング㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:エポキシ樹脂および仕上げモルタルについて,特別なものを使用しているのか。
A1:エポキシ樹脂は,水中硬化型のものを使用し,仕上げモルタルは下水道マンホ-ルに使用して
いるセメントを使用する。
(対応)使用するエポキシ樹脂については,仕様や可使時間,温度管理を,仕上げモルタルについて
は,圧縮強度を報告書に記載した。
Q2:本技術が,施工できないまたは施工上確認すべき条件はあるのか。
A2:施工できない条件,要確認事項を,標準施工要領にまとめる。
(対応)施工に確認すべき事項として,次のことを標準施工要領にまとめた。
①マンホール種別・形状/②マンホールふた形状/③更生管種・更生管径/④副管の有無・形状/⑤地下
水位の有無
Q3:仕上げモルタルについて,規定した方が良いのではないか。
A3:標準施工要領にまとめる。
(対応)
『「下水道用鉄筋コンクリート製組立マンホール(JSWAS A-11)2005」に規定された圧縮強度
25 N/mm2 以上のモルタルにて管口部を仕上げ,撤去したインバートの一部を復旧する。』と記載した。
委員会名
第2回 第2審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 11 月 5 日(木)
出席者
<委員会>
岩堀委員長,斎藤副委員長,諏訪委員,岩下委員,栗田委員,山田委員,楠田委員長(特別出席)
<事務局>
扇原担当部長,他
主な議題
立会確認
技術名称
エスロヒート下水熱らせん更生型
依頼者
東京都下水道サービス㈱,積水化学工業㈱,足立建設工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:耐摩耗性試験において硬質塩化ビニル管の結果にバラツキがあるがなぜか。
A1: JIS 規格に基づいて試験を実施したが,試験自体バラツキの大きい試験となる。過去データお
よびn数を増やして試験を行い確認する。
(対応)後日の委員会において,次のように説明し了承された。
耐摩耗性試験は,JSWAS K-1 による硬質塩化ビニル管と同等程度とすることを満たすかを確認するも
のであり,測定値そのものに対する規格でなない。また,追加試験は,バラツキの程度を確認したも
のであり追加試験ではバラツキが少ない結果となっている。
場所:早川ゴム㈱箕島工場
場所:積水化学工業(株)滋賀栗東工場
16
Q2:総括伝熱係数測定結果において,同程度の時期で総括伝熱係数の数値が 0.01 程度の幅でばらつ
きがあるがこれはどのようなことか。
A2:測定機器への汚れや,測定誤差の影響と考えられる。
Q3:総括伝熱係数の算出において,下水との接触有効面積 A は下水と直接接触している面積で算出
しているのか。それとも,管全周から算出しているのか。
A3:設計上計算が容易なことから,管全周から算出している。
Q4:水理試験において,水量が多い時に水深が一定となっていないのではないか。
A4:測定誤差の影響もあると考えられる。
Q5:満管流量での検討はどのようか。
A5:本システムを設置後の満管流量を既設管と比較して,資料にとりまとめている。
17
委員会名
第3回 第3審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 12 月 3 日(木)
出席者
<委員会>
松尾委員長,森田副委員長,若林委員,野村委員,永橋委員,東野委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他<委員会>
主な議題
審査証明報告書(案)審議
技術名称
1 次世代軽開放鉄ふた
依頼者
長島鋳物株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:軽量化について,蓋単独で 10%減量しているが枠を含めるとどのくらい減量しているのか。
A1:フランジ外形は同じであるが,枠テーパー部直径も小さくなっているので軽くなっており,10%
以上軽量化している。報告書の参考資料にふたと枠の形状と重量を追記する。
Q2:スリップ防止性能の概要を本文に記載すべき。
A2:報告書に追記修正する。
Q3:開閉工具について,一般的に使われているものであることがわかるように記載すべき。
A3:報告書に追記修正する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
技術名称
2 アルファライナー工法
依頼者
東亜グラウト工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:開発目標の主語の書き方は,材料のことだったり,工法のことだったりするが,すべて「アルフ
ァライナーは」となっている。分けた方がいいと思われる。また,「ライナー」という言葉も,分かる
ように統一してほしい。
A1:体裁については,これから詰めていく。主語は,強度特性は「更生管は」,塩ビ適用は「本技術
は」などという書き方が主流となっているため,見直して訂正する。
(公財)日本下水道新技術機構
8F特別会議室
Q2:8 時間施工での各管径の最大延長を,参考として記載する気はあるか。
A2:今のところ考えていない。先ほどの数値も,あくまでも一例である。使用する施工機械によって
時間は変わってくる。それが,審査証明に載ってしまうと,数字だけが一人歩きして,自治体の判定
基準になってしまう恐れがある。
C2:審査証明上,歩掛を固定化してしまう恐れがある。(事務局)
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査証明報告書(案)が承認された。
委員会名
第3回 第2審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 12 月 7 日(月)
出席者
<委員会>
岩堀委員長,斎藤副委員長,諏訪委員,岩下委員,栗田委員,山田委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
審査証明報告書(案)審議
技術名称
1 エスロヒート下水熱らせん更生管
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:耐摩耗性試験結果にはバラツキが出る試験であるようだが,基準にはどのような記述があるのか。
A1:耐摩耗性試験は,JSWAS K-1 による硬質塩化ビニル管と同等程度とすることを満たすかを確認する
ものであり,測定値そのものに対する規格でなない。また,追加試験は,バラツキの程度を確認したも
のであり追加試験ではバラツキが少ない結果となっている。
(公財)日本下水道新技術機構
18
8F特別会議室
Q2:総括伝熱係数は,報告書にある時間軸(2014 年 10 月~2015 年 7 月)での変動が,0.07 から 0.12
程度まで変化が見られる。これは,季節変動(水温等)によるものか,要因がわからないか。
A2:よごれによる影響であると考える。
Q3:総括伝熱係数 0.07 は,よごれの状態に基づく結果であるのか。
A3:よごれは,厚さが 2 ㎜以下であるという条件がある。よごれに関して報告書に記載する。
Q4:1 条と 2 条プロファイルの使い分けはどのようか。
A4:使用現地の荷重条件により強度が必要である場合は,スチール補強した 1 条プロファイルを採用
する。基本は,2 条プロファイルである。2 条の方がより熱性能が上がることになるが,その使い分け
(熱性能の違い)を報告書に記載する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
技術名称
2 空洞探査装置
依頼者
東京都下水道サービス㈱,㈱メーシック,アイレック技建㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:開発目標の測定能力で「探査可能空洞規模:10cm 立方体以上」とあるが,測定データの判読とし
て,信号の放射状の厚さ(Y 軸方向)がどの程度必要なのか。5cm 程度でも判読できるのか。
A1:空洞の厚みがある程度ないと電磁波の信号が微弱になってしまうため,10cm 以上の厚みを測定能
力と定めている。
Q2:模擬空洞の位置を示す検証サイトの横断図と,実際の測定データをどのように照らし合わせて判
読するのか。
A2:Y 軸は調査機からの距離,X 軸は調査機を挿入した距離を示しているが,左右逆転してわかりにく
いため,検証サイトの横断図を変換して X 軸の方向を同一にし,照らし合わせて判読しやすいよう修正
する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査証明報告書(案)が承認された。
変更技術・
更新技術
委員会名
第3回 第1審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 12 月 9 日(水)
出席者
<委員会>
島田委員長,深谷委員,岡本委員,長嶋委員,内田委員,山田委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
審査証明報告書(案)審議
技術名称
1 エコロガード工法ハイブリッド
依頼者
東京都下水道サービス㈱,日本工営㈱,㈱メーシック
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:浮上抑制工法や管口耐震化工法施工済部等の特殊部の施工が可能であることは確認していないの
ではないか。
A1:ステップがある箇所で施工可能であることを,確認いただいている。施工実績があり,参考資料
に施工写真を添付する。開発の趣旨は,足掛けがある場合でも施工が可能であることを記載する。
Q2:離散ひび割れモデルを用いていること,側方曲げ試験で発生したひび割れ位置でモデル化を行
い,最大荷重が再現できていることを補足する必要がある。
A2:離散ひび割れモデルを用いていること,側方曲げ試験で発生したひび割れ位置でモデル化を行
い,最大荷重が再現できていること補足する。
Q3:液状化による重量減がどの程度か。
A3:参考資料に,どの程度の重量が減じるかを記載する。
C4:適用範囲における人孔の深さは 5m とする。7m は参考とする。
C4:浮上抑制工法や管口耐震化工法施工済部等の,特殊部の施工が可能であることは参考資料に記載
する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
(公財)日本下水道新技術機構
19
8F特別会議室
技術名称
2 ジックボードM工法
依頼者
日本ジッコウ㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:開発目標「耐荷性」について,今回技術は更生工法ではなく防食工法に該当するため,必要性が
あるのか。
A1:今後,ジックボードM工法を更生工法化する予定であり,今回,防食工法であっても,更生工法
の要求項目である耐荷性能を有している事を審査して頂きたいため,審査項目に入れている。
Q2:側方曲げ試験について,ひび割れ荷重と破壊荷重の数字について,マンホール内空断面の大きさ
によって数字は変わるため,審査方法の中に 20mm 減肉したマンホールであることと,内径の数値も記
載したほうが良いのではないか。
A2:報告書の中に記載する。
Q3:施工方法及び施工手順・施工フローについて,ジックボードM工法範囲だけではなく全体のフロ
ーを付けた方が良いのではないか。
A3:本文中にフロー図を記載するように報告書を修正する。
Q4:ジックボードM工法に関連して工事に必要な機材について記載すべき。
A4:報告書に追記修正する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
技術名称
3 スネークインバート
依頼者
栗本建材㈱,㈱サンリツ
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:模擬マンホールの内径(900mm)とあるが,蓋の寸法についても記載すべきではないか。
A1:蓋の寸法等,記載方法を検討する。
(対応)
「マンホールふた呼び 600 の口」とし,報告書にも記載。
Q2:完成時の寸法許容差±4 ㎜はどの管径にも共通した許容差であるのか。
A2:施工完成時の許容差は,すべての管径について±4 ㎜である。
(対応)
許容値について,報告書内施工マニュアに追記した。
Q3:完成写真に幅決め治具が設置いてあるが,インバート施工中は常時設置していなければいけない
のか。
A3:施工中にも力が加わりスネークインバートが変形する恐れがあるためモルタルが硬化するまでは
幅決め治具は設置しておいたほうがよい。
(対応)
報告書内施工マニュアに追記した。
Q4:耐摩耗性試験の試験方法について(考察等)記載すべきではないか。
A4:記載する。
(対応)
報告書本文中に,試験によって得られた数値と併せて記載した。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査証明報告書(案)が承認された。
委員会名
第3回 第5審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 12 月 16 日(水)
出席者
<委員会>
船水委員長,濱田委員,大岩委員,鈴木委員,堀之内委員,祖父江委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
審査証明報告書(案)審議
(公財)日本下水道新技術機構
20
8F特別会議室
技術名称
1 熱式気体流量計
依頼者
東京計器㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:
「CFD解析の前提条件が妥当であるか」の項目は,CFDで流速分布を求め,積分して求めた流
量が,計算上,質量保存則が成り立っているということを言いたいのか?実験値と比較する図は誤解を
与えないか。
A1:CFDで計算した結果が,質量保存則が成り立つということを表している。実験の値とも比較し
確認するという意図もあったので図は記載した。
Q2:換算流速の言葉は一般的であるか?断面平均流速とした方が一般的でないか。
A2:断面平均流速に修正する。
Q3:メンテナンス性の項目で「温度センサが使われていないこと」と書かれているが,実際には熱式気
体流量計には流速センサと一体構造ではあるが温度センサは使われている。表現として温度センサが使
われていないと記述があると判りにくい。
A3:標準状態に補正するための温度計,圧力計が使用されていない,という記述に修正する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
技術名称
2
副題
旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置
依頼者
JFEエンジニアリング株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:最長撹拌距離が流速確保の条件となるのであれば,最長撹拌距離に応じて水中ミキサー
運転動力を決めているのか。
A1:運転動力は槽容量と動力投入密度で決めている。動力投入密度は 0.8 W/m3で一定であ
り,現状の適用範囲もこの動力投入密度で流速が確保できる範囲としている。
Q2:1機種で適用範囲の全ての槽,特に大きい槽でも対応できるのか。
A2:動力が異なる数機種のラインナップがあり,対応可能である。ただし,1,000m3を超え
るような処理場は下水道統計上数%程度しかなく,ほとんどのケースでは動力の小さい
機種でインバータを使用して対応することになると考えている。
Q3:報告書 60 頁表1に「水中プロペラ動力投入密度」とあるが,これが 0.8 W/m3以下にな
れば良いのか。
A3:水中プロペラと旋回駆動装置の合計動力投入密度が 0.8 W/m3以下になることとしてい
る。
「水中プロペラ動力投入密度」は,旋回動力を除いた正味の撹拌エネルギーの指標とし
て,参考のため記載している。
Q4:報告書 60 頁表1のケース1-3(実処理場)の槽容量は設計容量か。
A4:そうである。
Q5:最長撹拌距離はどこの距離を指すのか。
A5:ハンチを除いた槽底部における,装置旋回軸中心から最も離れた点までの距離を指す。
報告書の図示の仕方を修正する。
スウィングミキサーNeo
○今後の対応事項
C1:未完了の流体解析について結果を報告すること。
A1:1月中旬頃に提出する。
C2:嫌気槽のリン水質分析結果を,参考資料から本編へ移すこと。
A2:対応する。
C3:装置下部軸受の構造および点検方法,周期を明示すること。
A3:構造を報告書に掲載する。点検については社内で確認のうえ報告する。
Q4:1年稼動後の水中ミキサーへのしさ等絡み付き状況を報告すること。
A4:1年稼動後に確認し,報告する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査証明報告書(案)が承認された。
21
委員会名
第3回 第4審査証明委員会
日時・場所
平成 27 年 12 月 18 日(金)
出席者
<委員会>
細井委員長,藤田副委員長,大坪委員,青木委員,藤森委員
<事務局>
渡邉技術評価部長,他
主な議題
報告書審議
技術名称
1 リメイクリング
依頼者
早川ゴム㈱,二幸削進工業㈱,日本ステップ工業㈱,タキロンエンジニアリング㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:締結バンドは,5 N・m 以上のトルクで締め付けることとなっているが,トルク値が5 N・m 以
下となった場合の止水性は確認しているのか?また,締め付けトルク値は,施工上重要な管理項目と
判断されるため,現場作業員にわかりやすく,標準施工要領に記載すべきと考える。
A1:委員会立会では,更生管が変位した場合に,3.2 N・m となっていたが,止水性には問題はなかっ
た。そのことから,トルク値が5N・m 以上であれば問題ないものと考えている。
(対応)標準施工要領に,締結バンドの機能の説明を記載する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
技術名称
2 貼ル段治[ハルダンジ]
依頼者
西川ゴム工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:モルタルの養生時間について,温度の影響等も含めて,報告書に記載した方が良いのではない
か。
A1:報告書に記載する。
Q2:ローラーで,本体ゴムをマンホール壁に圧着する方法を,具体的に記載した方が良いのではない
か。
(公財)日本下水道新技術機構
8F特別会議室
A2:表現方法を検討する。
(対応)
『ローラー等を使って貼付面を両手で圧着しながら,3往復する。』等,具体化した作業方法
を報告書に記載する。
以上を修正することとして審査証明報告書(案)が承認された。
変更技術・
更新技術
今年度変更・更新予定の技術全てについて,審査証明報告書(案)が承認された。
SWライナー工法について,報告書の一部が条件付審議(既設管と更生材の一体性における付着力試
験の結果が出た後に委員長報告を行い,承認後に答申を行う)となった。
22
委員会名
第2回審査証明委員会
日時・場所
平成 28 年 1 月 29 日(金)
出席者
<委員会>
楠田委員長,島田委員,岩堀委員,細井委員,船水委員,斎藤委員,栗山委員,森田委員,藤田委員,
内田委員,畑田委員,小団扇委員,西野委員,目黒委員,牛原委員,小林委員,堀江委員
<事務局>
江藤理事長,渡邉技術評価部長,他
(公財)日本下水道新技術機構
8F特別会議室
主な議題
最終審議および答申について:
以下の各技術に関して,審査証明報告書の最終審議をしていただき条件付審議当該箇所を除き,委員
会として承認され,委員長から理事長に答申をいただいた。
技術名称
1 エコロガード工法ハイブリッド
副題
複合マンホール更生工法-塗布型
依頼者
東京都下水道サービス㈱,日本工営㈱,㈱メーシック
議事概要
(主な質問と回答)
C1:耐久性能における耐薬品性試験においては,結果が近々に出ることからその段階で委員長承認
を得て答申を行うこととした。その他については,承認された。
(対応)
後日,耐薬品性の良好な試験結果報告により,承認された。
技術名称
2 ジックボードM工法
副題
下水道用マンホール改築工法-防食工法・シートラニング工法-
依頼者
日本ジッコウ㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:本技術は改築工法の防食工法に位置づけられているとのことだが,耐荷性能が開発目標に入っ
ている理由はなにか。
A1:本技術は当機構が発行している「下水道用マンホール改築・修繕工法に関する技術資料(2014
年 12 月)」のマンホール防食技術の要求性能を基に,開発目標を掲げているので防食には不要な性
能であるが,依頼者がより高くアピールするために「JSWAS A-11 と同等の耐荷性能を有しているこ
と」を追加している。
Q2:更生工法としての要求項目は,どのような事項があるか。
A2:「下水道用マンホール改築・修繕工法に関する技術資料」には更生工法の要求性能が定めてあ
り,そこに掲げられている要求性能を満足する必要がある。
本報告書は,承認された。
技術名称
3 スネークインバート
副題
下水道用樹脂製インバート
依頼者
栗本建材㈱,㈱サンリツ
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:マンホール内上流側の管口が底部近くに無く,高い位置から下水が落下する時に,インバート
部分が水に叩かれることによりモルタル部分に水撃がかかり,製品がはがれやすくなるのではない
か。
A1:本製品のモルタル部分側には,コネクタ等の突起があり水撃等では簡単には剥がれにくいと考
えられる。
本報告書は,承認された。
技術名称
4 エスロヒート下水熱らせん更生管
副題
依頼者
熱回収機能付き下水道管きょの更生工法
-製管工法-
東京都下水道サービス㈱,積水化学工業㈱,足立建設工業㈱
23
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:供用下の管きょ内面に対する付着物の状態は,一様ではないはず。付着物の厚みが2㎜とは,
どのような条件をいうのか。
A1:報告書付属資料に記載のとおり,B-DASHプロジェクト調査を引用しているもの。また,
付着物の厚み2㎜についての測定頻度や条件等は示されていない。また,審査証明を行ったS市実
管路の測定において,総括伝熱係数にばらつきがみられるが,その影響因子は付着物による汚れと
推察している。付着物の厚みに関する知見が少ないこともあり,汚れの付き具合等を厳密に示すこ
とが難しい。しかし,開発目標である総括伝熱係数値において付着物の厚みを制約条件の一つとし
たい。
Q2:総括伝熱係数の算定において,下水管内全体交換熱量から気層部交換熱量を差し引いている
が,気層部がきちっと測定できているという根拠はどのようか。
A2:報告書付属資料に記載のとおり,気層部総括伝熱係数を理論計算式より算出している。これに
気層部接触面積と気層~ブラインの平均温度差から気層部交換熱量を算出している。また,気層部
交換熱量は,報告書付属資料の算出例に示したように,下水部交換熱量の1%程度と小さい。
本報告書は,承認された。
技術名称
5 空洞探査装置
副題
下水道取付管空洞調査機
依頼者
東京都下水道サービス㈱,㈱メーシック,アイレック技建㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:1 箇所あたりの調査時間はどの程度なのか。1 日あたりの標準作業量が見えるとイメージがつ
きやすくて良いのではないか。
A1:解析を除いて,調査作業にかかる時間は 1 箇所あたり 30~40 分程度とみている。
(対応)
報告書内調査マニュアル(付属資料)に標準的な調査時間を記載した。
Q2:土にも地下水が飽和状態の場合やそうでない場合があるが,反応に違いはあるのか。
A2:乾燥した土と湿潤状態にある土での反応は,特に変わらない。
(対応)
模擬空洞を埋めた検証サイトに使った土の条件を報告書本文中に記載した。
本報告書は,承認された。
技術名称
6 次世代軽開放鉄ふた
副題
下水道用鋳鉄製マンホールふた
依頼者
長島鋳物㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:製品は浮上防止装置(ロック)付きか。また,ふた浮上時の実際の車両通行試験を実施してい
るのか。さらに,軽量化により飛散しやすくなるのではないか。
A1:耐揚圧性能は JSWAS G-4 規格に準拠している。ロック付きであり,蝶番ピンとロックで圧力
開放構造である。内圧発生時には下水協規格のふた浮上しろの浮上で排水を行う。内圧によるふた
の喰い込み力解除は,下水協規格に記載されたふた喰い込み力最大推定値未満で解除する。ふたの
圧力開放耐揚圧性能試験は,①ふたの耐揚圧荷重強さ試験,②ふたの浮上しろ試験,③ふた浮上時
の車両通行試験,④内圧低下後のふたの収納性試験により確認している。
本報告書は,承認された。
技術名称
7 アルファライナー工法
副題
下水道管きょの更生工法-形成工法-
依頼者
東亜グラウト工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
C1:硬質塩化ビニル管(以下,塩ビ管)への適用性について,「留意事項および付言」で,偏平した
塩ビ管への適用は審査対象外であること,および,施工する場合は計画流量および流下能力の確認
を行うことが記載されているが,塩ビ管施工が技術的に問題はないことは未だオーソライズされて
いないため,最終報告書では,審査証明の審査条件下での適用性を確認したことを明記すること。
24
本報告書は,承認された。
技術名称
8 リメイクリング
副題
非開削による更生管とマンホールの接続部耐震化工法
依頼者
早川ゴム㈱,二幸削進工業㈱,日本ステップ工業㈱,タキロンエンジニアリング㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:本工法の適用管径は複数あるが,同じ機械を使用して施工するのか。
A1:切削機本体は同じものを使用し,装着する切削刃を替えることで対応する。
本報告書は,承認された。
技術名称
9 貼ル段治[ハルダンジ]
副題
更生管マンホール接続部耐震化工法
依頼者
西川ゴム工業㈱
議事概要
(主な質問と回答)
Q1:ゴムの性質は,年々変化すると考えられる。耐用年数を経過した場合は,どのような対応をと
るのか。
A1:本製品を,取り換えて対応する。
Q2:更生管が偏平している場合等,施工の可否判断を記載すべきではないか。
A2:報告書にその対応について,記載する。
(対応)確認事項として,『飛出し更生管が,本体ゴムを密着できないほど偏平していないこと』と
記載した。
本報告書は,承認された。
技術名称
10熱式気体流量計
副題
曝気槽用気体流量計
依頼者
東京計器㈱
議事概要
(主な質問と回答)
特になし
本報告書は,承認された。
技術名称
11スウィングミキサーNeo
副題
旋回機構付プロペラ式水中撹拌装置
依頼者
JFEエンジニアリング株式会社
議事概要
(主な質問と回答)
報告書について,開発目標「保守・点検性」の「水中プロペラに異物の絡み付きが無いこと」を
除き,条件付き審議となった。
Q1:MLSS がかなり変動するということだが,水質データは 2000mg/L ぐらいとなっている。適用範
囲の 5000mg/L でも性能は変わらないとして理解して良いのか。
A1:CFD解析では,MLSS 5000mg/L までは底部流速に影響なく変わらない。
Q2:開発目標は,最大底部流速 0.1m/s による評価となっていて,30 分に1回最大流速が出るとい
うことだが,これ以上インターバルが長くなると,沈降が進み汚泥をまき上げる流速として 0.1m/s
では不足するということが考えられるのでは。
A2:十分撹拌できるということではなく,間欠的な運転でも処理に影響しないという評価とした。
既存の水中エアレータの間欠運転で問題ないという多くの報告があり,間欠的な撹拌でも処理に問
題ないということを,ある程度言えると考えた。ただし,撹拌間隔は大事な点であり,本技術は撹
拌の旋回角速度が固定され一定間隔で最大底部流速が出るようになっている装置で,MLSS や処理水
がどうなっているかを確認している。こうした限定的な条件下において判断した。
Q3:CFDでは最低流速が実測値より小さいが,どのように考えるか。
A3:遅い速度での測定精度や,再現性には若干CFDの限界があるとは思うが,最高流速のピーク
や波形等については再現できているので適切であると判断した。
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C1:開発目標「保守・点検性」の「水中プロペラに異物の絡み付きが無いこと」については,実施
設で1年間稼働後の状況を確認することとなっている。3月末に1年となるが委員会を開かずに,
確認結果を委員長に報告し判断して頂くことにしたい。
C2:9か月まで特に問題ないということは既に確認できたので,残りの3か月の結果を待って答申
するということで委員長一任とする。
条件付審議当該箇所を除き,本報告書は承認された。
後日,実施設での1年間稼働後の状況を事務局立会確認試験(平成 28 年 4 月 14 日)により確認
した結果,異物等の絡みつきもなく,特に異常もなかった。これを委員長に報告した結果,承認と
答申を得た。
変更技術
更新技術
Q1:変更技術もそれぞれ現地確認を行うのか。
A1:基本的に委員会立会は行わず事務局立会で確認する。ただし,委員会で確認すべきとの意見が
あれば,委員全体でなく,代表委員を選んで立会っていただく。
― 以 上 ―
SWライナー工法について,報告書の一部が条件付審議(既設管と更生材の一体性における付着力
試験の結果が出た後に委員長報告を行い,承認後に答申を行う)となった。
基準達成型2技術,開発目標型 17 技術の変更案件について,報告・審議を行い,条件付審議当該箇
所を除き,承認された。
Q1:今まで更新しなかった技術の例,分野があったら教示願いたい。
A1:最初のころは,下水道管の推進工法があった。最近では,設備では実績がない技術が更新して
いない例がある。
今年度更新の開発目標型 21 技術について,報告・審議を行い,全て承認された。
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