医薬品インタビューフォーム - キッセイ薬品工業株式会社

2015 年 5 月作成(改訂第 4 版)
日本標準商品分類番号 872329
医薬品インタビューフォーム
日本病院薬剤師会の IF 記載要領(2013 年 4 月)に準拠して作成
剤
形
細粒剤,素錠
製 剤 の 規 制 区 分
規
一
格
・
般
含
量
アランタ SP 細粒 20%:日局アルジオキサ 200mg 含有
アランタ SF 錠 100mg :日局アルジオキサ 100mg 含有
名
和名:アルジオキサ(JAN)
洋名:Aldioxa(JAN)
製造販売承認年月日
薬価基準収載・発売年月日
アランタ SP 細粒 20%
製 造 販 売 承 認 年 月 日:2006 年 1 月 30 日
薬 価 基 準 収 載 年 月 日:2006 年 6 月 9 日
発 売 年 月 日:2006 年 6 月 16 日
※アランター SP(旧製品名)として 1975 年 11 月 1 日販売開始
アランタ SF 錠 100mg
製 造 販 売 承 認 年 月 日:2005 年 12 月 12 日
薬 価 基 準 収 載 年 月 日:2006 年 6 月 9 日
発 売 年 月 日:2006 年 6 月 27 日
※アランター SF 錠(旧製品名)として 1973 年 8 月 1 日販売開始
開発・製造販売(輸入)・
提 携 ・販 売 会 社 名
製造販売元:
医薬情報担当者の連絡先
問 い 合 わ せ 窓 口
キッセイ薬品工業株式会社 くすり相談センター
TEL:03-3279-2304 フリーダイヤル:0120-007-622
FAX:03-3279-2964
受付時間:祝日・当社休日を除く月~金 9:00-17:40
医療関係者向けホームページ
http://www.kissei.co.jp/
®:登録商標
本 IF は 2015 年 5 月改訂(第 4 版)の添付文書の記載に基づき改訂した。
最 新 の 添 付 文 書 情 報 は,PMDA ホ ー ム ペ ー ジ「 医 薬 品 に 関 す る 情 報 」http://www.pmda.go.jp/safety/infoservices/drugs/0001.html にてご確認ください。
IF 利用の手引きの概要-日本病院薬剤師会-
1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯
医療用医薬品の基本的な要約情報として医療用医薬品添付文書(以下,添付文書と略す)
がある。
医療現場で医師・薬剤師等の医療従事者が日常業務に必要な医薬品の適正使用情報を活用
する際には,添付文書に記載された情報を裏付ける更に詳細な情報が必要な場合がある。
医療現場では,当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者等に情報の追加請求や質疑
をして情報を補完して対処してきている。この際に必要な情報を網羅的に入手するための情
報リストとしてインタビューフォームが誕生した。
昭和 63 年に日本病院薬剤師会(以下,日病薬と略す)学術第 2 小委員会が「医薬品イン
タビューフォーム」(以下,IF と略す)の位置付け並びに IF 記載様式を策定した。その後,
医療従事者向け並びに患者向け医薬品情報ニーズの変化を受けて,平成 10 年 9 月に日病薬
学術第3小委員会においてIF記載要領の改訂が行われた。
更に 10 年が経過し,医薬品情報の創り手である製薬企業,使い手である医療現場の薬剤師,
双方にとって薬事・医療環境は大きく変化したことを受けて,平成 20 年 9 月に日病薬医薬
情報委員会においてIF記載要領 2008 が策定された。
IF 記載要領 2008 では,IF を紙媒体の冊子として提供する方式から,PDF 等の電磁的デ
ータとして提供すること(e-IF)が原則となった。この変更にあわせて,添付文書において「効
能・効果の追加」,「警告・禁忌・重要な基本的注意の改訂」などの改訂があった場合に,改
訂の根拠データを追加した最新版の e-IF が提供されることとなった。
最新版の e-IF は,(独)医薬品医療機器総合機構の医薬品情報提供ホームページ(http://
www.pmda.go.jp/safety/info-services/drugs/0001.html)から一括して入手可能となっている。
日本病院薬剤師会では,e-IF を掲載する医薬品情報提供ホームページが公的サイトであるこ
とに配慮して,薬価基準収載にあわせて e-IF の情報を検討する組織を設置して,個々の IF
が添付文書を補完する適正使用情報として適切か審査・検討することとした。
2008 年より年4回のインタビューフォーム検討会を開催した中で指摘してきた事項を再評
価し,製薬企業にとっても,医師・薬剤師等にとっても,効率の良い情報源とすることを考
えた。そこで今般,IF 記載要領の一部改訂を行い IF 記載要領 2013 として公表する運びと
なった。
2.IF とは
IF は「添付文書等の情報を補完し,薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に必要な,医
薬品の品質管理のための情報,処方設計のための情報,調剤のための情報,医薬品の適正使
用のための情報,薬学的な患者ケアのための情報等が集約された総合的な個別の医薬品解説
書として,日病薬が記載要領を策定し,薬剤師等のために当該医薬品の製薬企業に作成及び
提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。
ただし,薬事法・製薬企業機密等に関わるもの,製薬企業の製剤努力を無効にするもの及
び薬剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等は IF の記載事項とはならない。言い換えると,
製薬企業から提供された IF は,薬剤師自らが評価・判断・臨床適応するとともに,必要な
補完をするものという認識を持つことを前提としている。
[IF の様式]
①規格は A4 版,横書きとし,原則として 9 ポイント以上の字体(図表は除く)で記載し,
一色刷りとする。ただし,添付文書で赤枠・赤字を用いた場合には,電子媒体ではこれに
従うものとする。
② IF 記載要領に基づき作成し,各項目名はゴシック体で記載する。
③表紙の記載は統一し,表紙に続けて日病薬作成の「IF 利用の手引きの概要」の全文を記載
するものとし,2 頁にまとめる。
[IF の作成]
① IF は原則として製剤の投与経路別(内用剤,注射剤,外用剤)に作成される。
② IF に記載する項目及び配列は日病薬が策定した IF 記載要領に準拠する。
③添付文書の内容を補完するとの IF の主旨に沿って必要な情報が記載される。
④製薬企業の機密等に関するもの,製薬企業の製剤努力を無効にするもの及び薬剤師をはじ
め医療従事者自らが評価・判断・提供すべき事項については記載されない。
⑤「医薬品インタビューフォーム記載要領 2013」(以下,「IF 記載要領 2013」と略す)によ
り作成された IF は,電子媒体での提供を基本とし,必要に応じて薬剤師が電子媒体(PDF)
から印刷して使用する。企業での製本は必須ではない。
[IF の発行]
①「IF 記載要領 2013」は,平成 25 年 10 月以降に承認された新医薬品から適用となる。
②上記以外の医薬品については,「IF 記載要領 2013」による作成・提供は強制されるもので
はない。
③使用上の注意の改訂,再審査結果又は再評価結果(臨床再評価)が公表された時点並びに
適応症の拡大等がなされ,記載すべき内容が大きく変わった場合には IF が改訂される。
3.IF の利用にあたって
「IF 記載要領 2013」においては,PDF ファイルによる電子媒体での提供を基本としている。
情報を利用する薬剤師は,電子媒体から印刷して利用することが原則である。
電子媒体の IF については,医薬品医療機器総合機構の医薬品医療機器情報提供ホームペ
ージに掲載場所が設定されている。
製薬企業は「医薬品インタビューフォーム作成の手引き」に従って作成・提供するが,IF
の原点を踏まえ,医療現場に不足している情報や IF 作成時に記載し難い情報等については
製薬企業の MR 等へのインタビューにより薬剤師等自らが内容を充実させ,IF の利用性を高
める必要がある。
また,随時改訂される使用上の注意等に関する事項に関しては,IF が改訂されるまでの間
は,当該医薬品の製薬企業が提供する添付文書やお知らせ文書等,あるいは医薬品医療機器
情報配信サービス等により薬剤師等自らが整備するとともに,IF の使用にあたっては,最新
の添付文書を医薬品医療機器情報提供ホームページで確認する。
なお,適正使用や安全性の確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な外国での発
売状況」に関する項目等は承認事項に関わることがあり,その取扱いには十分留意すべきで
ある。
4.利用に際しての留意点
IF を薬剤師等の日常業務において欠かすことができない医薬品情報源として活用して頂き
たい。しかし,薬事法や医療用医薬品プロモーションコード等による規制により,製薬企業
が医薬品情報として提供できる範囲には自ずと限界がある。IF は日病薬の記載要領を受けて,
当該医薬品の製薬企業が作成・提供するものであることから,記載・表現には制約を受けざ
るを得ないことを認識しておかなければならない。
また製薬企業は,IF があくまでも添付文書を補完する情報資材であり,インターネットで
の公開等も踏まえ,薬事法上の広告規制に抵触しないよう留意し作成されていることを理解
して情報を活用する必要がある。
(2013 年 4 月改訂)
目 次
I.概要に関する項目
5
9. 製剤中の有効成分の確認試験法 1. 開発の経緯 1
10. 製剤中の有効成分の定量法 5
2. 製品の治療学的・製剤学的特性 1
11. 力価 5
12. 混入する可能性のある夾雑物 5
II.名称に関する項目
1. 販売名 2
13. 注意が必要な容器・外観が特殊な容器に関する
(1)和名 2
(2)洋名 2
(3)名称の由来 2
V.治療に関する項目
情報 14. その他 5
5
2
1. 効能又は効果 6
(1)和名(命名法)
2
2. 用法及び用量 6
(2)洋名(命名法)
2
3. 臨床成績 6
(3)ステム 2. 一般名 2
(1)臨床データパッケージ 6
3. 構造式又は示性式 2
(2)臨床効果 6
4. 分子式及び分子量 2
(3)臨床薬理試験 8
5. 化学名(命名法)
2
(4)探索的試験 8
6. 慣用名,別名,略号,記号番号 2
(5)検証的試験 8
7. CAS 登録番号 2
III.有効成分に関する項目
1)無作為化平行用量反応試験 8
2)比較試験 8
1. 物理化学的性質 3
3)安全性試験 8
(1)外観・性状 3
4)患者・病態別試験 8
(2)溶解性 3
(3)吸湿性 3
1)使用成績調査・特定使用成績調査
(4)融点(分解点),沸点,凝固点 3
(特別調査)・製造販売後臨床試験
(5)酸塩基解離定数 3
(市販後臨床試験)
(6)分配係数 3
(7)その他の主な示性値 3
(6)治療的使用 8
8
2)承認条件として実施予定の内容又は
実施した試験の概要 8
VI.薬効薬理に関する項目
2. 有効成分の各種条件下における安定性 3
3. 有効成分の確認試験法 3
1. 薬理学的に関連ある化合物又は化合物群 9
4. 有効成分の定量法 3
2. 薬理作用 9
IV.製剤に関する項目
1. 剤形 4
(1)剤形の区別,外観及び性状 4
(2)製剤の物性 4
(3)識別コード 4
(1)作用部位・作用機序 9
(2)薬効を裏付ける試験成績 9
(3)作用発現時間・持続時間 10
VII.薬物動態に関する項目
1. 血中濃度の推移・測定法 11
(1)治療上有効な血中濃度 11
4
(2)最高血中濃度到達時間 11
4
(3)臨床試験で確認された血中濃度 11
(1)有効成分(活性成分)の含量 4
(4)中毒域 11
(2)添加物 4
(5)食事・併用薬の影響 11
(3)その他 5
(6)母集団(ポピュレーション)解析により
(4)pH,浸透圧比,粘度,比重,無菌の旨
及び安定な pH 域等 2. 製剤の組成 3. 懸濁剤,乳剤の分散性に対する注意 5
4. 製剤の各種条件下における安定性 5
5. 調製法及び溶解後の安定性 5
(1)解析方法 11
6. 他剤との配合変化(物理化学的変化)
5
(2)吸収速度定数 11
7. 溶出性 5
(3)バイオアベイラビリティ 11
8. 生物学的試験法 5
(4)消失速度定数 11
判明した薬物体内動態変動要因 2. 薬物速度論的パラメータ 11
11
(5)クリアランス 11
11. 小児等への投与 15
(6)分布容積 11
12. 臨床検査結果に及ぼす影響 15
(7)血漿蛋白結合率 11
13. 過量投与 15
3. 吸収 12
14. 適用上の注意 15
4. 分布 12
15. その他の注意 15
(1)血液-脳関門通過性 12
16. その他 15
(2)血液-胎盤関門通過性 12
(3)乳汁への移行性 12
(4)髄液への移行性 12
(1)薬効薬理試験 16
(5)その他の組織への移行性 12
(2)副次的薬理試験 16
13
(3)安全性薬理試験 16
(4)その他の薬理試験 16
5. 代謝 (1)代謝部位及び代謝経路 13
(2)代謝に関与する酵素(CYP450 等)の
IX. 非臨床試験に関する項目
1. 薬理試験 2. 毒性試験 16
16
13
(1)単回投与毒性試験 16
(3)初回通過効果の有無及びその割合 13
(2)反復投与毒性試験 16
(4)代謝物の活性の有無及び比率 13
(3)生殖発生毒性試験 16
(5)活性代謝物の速度論的パラメータ 13
(4)その他の特殊毒性 16
分子種 6. 排泄 13
X.管理的事項に関する項目
(1)排泄部位及び経路 13
1. 規制区分 17
(2)排泄率 13
2. 有効期間又は使用期限 17
(3)排泄速度 13
3. 貯法・保存条件 17
7. トランスポーターに関する情報 13
4. 薬剤取扱い上の注意点 17
8. 透析等による除去率 13
(1)薬局での取り扱い上の留意点について (1)腹膜透析 13
(2)薬剤交付時の取扱いについて
(2)血液透析 13
(3)直接血液灌流 13
VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目
(患者等に留意すべき必須事項等)
(3)調剤時の留意点について 17
17
17
5. 承認条件等 17
1. 警告内容とその理由 14
6. 包装 17
2. 禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)
14
7. 容器の材質 17
8. 同一成分・同効薬 17
9. 国際誕生年月日 17
3. 効能・効果に関連する使用上の注意とその
理由 14
10. 製造販売承認年月日及び承認番号 18
14
11. 薬価基準収載年月日 18
5. 慎重投与内容とその理由 14
12. 効能又は効果追加,用法及び用量変更追加等の
6. 重要な基本的注意とその理由及び処置方法 14
7. 相互作用 14
4. 用法・用量に関連する使用上の注意とその
理由 年月日及びその内容 18
13. 再審査結果,再評価結果公表年月日及びそ
(1)併用禁忌とその理由 14
の内容 18
(2)併用注意とその理由 14
14. 再審査期間 18
15
15. 投薬期間制限医薬品に関する情報 18
(1)副作用の概要 15
16. 各種コード 19
(2)重大な副作用と初期症状 15
17. 保険給付上の注意 19
(3)その他の副作用 15
8. 副作用 (4)項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異
常一覧 15
(6)薬物アレルギーに対する注意及び試験法 9. 高齢者への投与 10. 妊婦,産婦,授乳婦等への投与 1. 引用文献 20
2. その他の参考文献 20
XII.参考資料
(5)基礎疾患,合併症,重症度及び手術の有
無等背景別の副作用発現頻度 XI.文献
15
15
主な外国での発売状況 21
XIII.備考
15
その他の関連資料 22
15
アランタ SP 細粒 20%配合変化試験 23
I.概要に関する項目
1. 開発の経緯
中 世 紀 頃 よ り ヨ ー ロ ッ パ に お い て, ヒ レ ハ リ ソ ウ(Symphytum
officinale)の地下茎が皮膚の傷や潰瘍の治療に用いられていた。その
後,Turner(1568),Parkinson(1640)らも好ましい結果が得られ
たことを記述している。
1912 年 Macalister らによってその有効成分が allantoin であること
が明らかにされた。
一方,Saint Quentin 戦争(1871)で,Ambroise Pare は蝿の幼虫(蛆)
のわいている戦傷は,そうでない傷よりも速やかに治癒することを観
察し,逆に蝿の若い蛆を油に浸出させ,その液を傷に用いてよい結果
を得た。さらに第一次世界大戦の際,前線で蛆のわいたまま放置され
ている負傷者の傷の方が,そうでないものより治りが速いことを多く
の医家が述べている。
戦後,アメリカでは Baer が化膿した傷に故意に蛆をわかせて治癒
を促進せしめる治療を初めて行った。そしてその後,Baer の仕事を
継承した Robinson は蛆療法(Asticot Thérapie)を提唱し,ひろずき
ん蝿(Lucilia Sericata)の幼虫の分泌物について検討したところ,そ
の有効成分は Macalister の得たアラントインと同一物であることを確
認した。
ア ラ ン ト イ ン の す ぐ れ た 抗 潰 瘍 効 果 に 注 目 し た フ ラ ン ス の R.
Cahen,Ch. Debray ら(1962)は消化性潰瘍に対し,アラントインの
誘導体について一連の研究を行い,アルミニウム ジハイドロオキシ
アラントイネートを消化性潰瘍に用い,そのすぐれた治療効果を発見
した。
わが国では 1965 年より基礎実験ならびに臨床試験が行われ,1967
年に発売され,消化性潰瘍治療剤として用いられている。
本剤は毒性が極めて低く,主作用として肉芽形成促進作用,抗ペプ
シン作用,制酸作用,緩衝作用を有している。
臨床的には二重盲検法により消化性潰瘍に対する有効性が証明され
ている。
医療事故防止の観点より,含有量を追加記載した販売名「アランタ
SP 細 粒 20 %」 が 2006 年 1 月 30 日,「 ア ラ ン タ SF 錠 100mg」 が
2005 年 12 月 12 日に承認された。
また,第十六改正日本薬局方第一追補に「アルジオキサ顆粒」及び
「アルジオキサ錠」が収載された。
2. 製品の治療学的・製剤学
的特性
1.損傷組織に作用し,肉芽の形成を促進させる。
2.粘膜附着性を有し,且つ制酸・緩衝作用,抗ペプシン作用により
粘膜を保護する。
3.胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃炎に伴う症状の改善にすぐれている。
-1-
II.名称に関する項目
1. 販売名
(1)和名:アランタⓇ SP 細粒 20%
アランタⓇ SF 錠 100mg
(2)洋名:ALANTA Ⓡ SP Fine Granules 20%
ALANTA Ⓡ SF Tab. 100mg
(3)名称の由来:該当資料なし
2. 一般名
(1)和名(命名法):アルジオキサ(JAN)
(2)洋名(命名法):Aldioxa(JAN)
(3)ステム:不明
3. 構造式又は示性式
構造式:
4. 分子式及び分子量
分子式:C4H7AlN4O5
分子量:218.10
5. 化学名(命名法)
Dihydroxo
[
(4RS)
-5-oxo-4-ureido-4,5-dihydro-1H-imidazol-2-yl]
oxoaluminium
6. 慣用名,別名,略号,記
号番号
ジヒドロキシアルミニウムアラントイナート
7. CAS 登録番号
5579-81-7
-2-
III.有効成分に関する項目
1. 物理化学的性質
(1)外観・性状
白色の粉末である。
フッ化ナトリウム・塩酸試液溶液(1 → 100)は旋光性を示さない。
(2)溶解性
水又はエタノール(99.5)にほとんど溶けない。希塩酸に溶ける。
(3)吸湿性
なし
(4)融点(分解点),沸点,凝固点
融点:約 230℃(分解)
(5)酸塩基解離定数
該当資料なし
(6)分配係数
該当資料なし
(7)その他の主な示性値
該当資料なし
2. 有効成分の各種条件下に
おける安定性
24 か月の室温放置ならびに 8 週間の高温(60℃),高湿(30℃,84
%),直射日光下放置において何ら経時的変化は認められなかった。
3. 有効成分の確認試験法
日局「アルジオキサ」による。
4. 有効成分の定量法
日局「アルジオキサ」による。
-3-
IV.製剤に関する項目
1. 剤形
(1)剤形の区別,外観及び性状
販 売 名
アランタ SP 細粒 20%
アランタ SF 錠 100mg
剤 形
細粒剤
素 錠
表面
裏面
外 形
-
直径(mm)
-
8.6
厚さ(mm)
-
3.2
重 量(g)
-
0.22
色 調
白 色
白 色
識別コード
-
側面
(2)製剤の物性
アランタ SP 細粒 20%
安息角:39°
逃飛率:28.4%
粒度分布:日 本薬局方 製剤の粒度の試験法により試験を行う
とき,18 号ふるいを全量通過し,30 号ふるいに残
留するものは全量の 10%以下である。
アランタ SF 錠 100mg
硬度:平均 7.0kg
崩壊試験:日 本薬局方 崩壊試験法により試験を行うとき,こ
れに適合する。
(3)識別コード
アランタ SF 錠 100mg:
(4)pH,浸透圧比,粘度,比重,無菌の旨及び安定な pH 域等
該当しない
2. 製剤の組成
(1)有効成分(活性成分)の含量
アランタ SP 細粒 20%:1g 中日局アルジオキサ 200mg を含有
アランタ SF 錠 100mg :1 錠中日局アルジオキサ 100mg を含有
(2)添加物
アランタ SP 細粒 20%
乳糖水和物,トウモロコシデンプン,カルメロースナトリウム
アランタ SF 錠 100mg
トウモロコシデンプン,結晶セルロース,メタケイ酸アルミン
酸マグネシウム,メチルセルロース,カルメロースカルシウム,
ステアリン酸カルシウム
-4-
(3)その他
該当しない
3. 懸濁剤,乳剤の分散性に
対する注意
該当しない
4. 製剤の各種条件下におけ
る安定性
室温放置 36 か月(裸品,ヒートシール品),60 か月(最終包装品),
虐待放置 8 週の安定性試験を行った結果,温度 40℃,湿度 89%放置
で吸湿による含量低下が認められたほかは特に大きな変化は認められ
なかった。特に最終包装品の 60 か月室温放置においては変化は認め
られなかった。
以上の結果からアランタ SP 細粒 20%,アランタ SF 錠 100mg い
ずれの最終包装品も室温で 5 年の長期保存に耐えうるものと思われ
る。
5. 調製法及び溶解後の安定
性
該当しない
6. 他剤との配合変化(物理
化学的変化)
該当しない
7. 溶出性
日本薬局方医薬品各条に定められた規格に適合していることが確認
されている。
アランタ SP 細粒 20%:日局「アルジオキサ顆粒」による。
アランタ SF 錠 100mg :日局「アルジオキサ錠」による。
8. 生物学的試験法
該当しない
9. 製剤中の有効成分の確認
試験法
アランタ SP 細粒 20%:日局「アルジオキサ顆粒」による。
アランタ SF 錠 100mg :日局「アルジオキサ錠」による。
10. 製剤中の有効成分の定量
法
アランタ SP 細粒 20%:日局「アルジオキサ顆粒」による。
アランタ SF 錠 100mg :日局「アルジオキサ錠」による。
11. 力価
該当しない
12. 混入する可能性のある夾
雑物
該当資料なし
13. 注意が必要な容器・外観
が特殊な容器に関する情
報
該当しない
14. その他
該当しない
-5-
V.治療に関する項目
1. 効能又は効果
下記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善
胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃炎
2. 用法及び用量
アルジオキサとして,通常成人 1 日 300 ~ 400mg を 3 ~ 4 回に分
割経口投与する。なお,年齢,症状により適宜増減する。
<参考>
3. 臨床成績
販売名
成人 1 日量
アランタ SP 細粒 20%
1.5 ~ 2g
アランタ SF 錠 100mg
3~4錠
(1)臨床データパッケージ
該当しない
(2)臨床効果
1)二重盲検比較試験成績
①胃潰瘍患者 10)
対象患者は,胃 X 線及び内視鏡検査によって活動期胃潰
瘍と診断された患者 127 例(解析対象 108 例)であった。投
与方法はアランタ SF 錠 100mg 及び Placebo を 1 回 1 錠,1
日 3 回食間経口投与し,並列方式で 12 週間投与とした。
a)全般改善度判定
表 1 に示すとおり Aldioxa 群は各週において Placebo 群
に比し有意にすぐれていた。また,第 12 週の評価にいた
らず途中で終った症例について,脱落直前の評価をそれぞ
れ最終評価とし,これらをまとめた最終評価週においても
Aldioxa 群は Placebo 群に比し有意にすぐれていた。
4
8
12
投与群
週
A
表 1 全般改善度判定
著明改善
中等度改善
軽度改善
不
変
悪
化
9(15.5)
12(20.7)
16(27.6)
20(34.5)
1(  1.7)
合
計
58(  100)
U
t
検
定
値
2.1787
価 週
最終評
P
4(  7.1)
7(12.5)
15(26.8)
28(50.0)
2(  3.6)
56(  100) (P < 0.05)
A
16(30.2)
19(35.9)
6(11.3)
12(22.6)
0(   0)
53(  100)
P
7(15.2)
16(34.8)
6(13.0)
17(37.0)
0(   0)
46(  100) (P < 0.05)
A
16(31.4)
22(43.1)
6(11.8)
7(13.7)
0(   0)
51(  100)
P
7(15.5)
16(35.6)
6(13.3)
16(35.6)
0(   0)
45(  100) (P < 0.01)
A
16(27.1)
22(37.3)
7(11.9)
13(22.0)
1(  1.7)
59(  100)
P
7(12.3)
16(28.1)
8(14.0)
23(40.3)
3(  5.3)
57(  100) (P < 0.01)
1.9897
2.6650
2.8595
A:aldioxa P:placebo 例数(%)
-6-
b)内視鏡的治癒率の解析
第 10 週において Aldioxa 群の治癒率は 70.9%(39/55)
で,Placebo 群では 49.1%(26/53)で,Aldioxa 群は有意
にすぐれていた(P < 0.05)。また,第 12 週においても,
Aldioxa 群 80.0 %(44/55) に 対 し,Placebo 群 は 54.7
%(29/53)で,Aldioxa 群は有意にすぐれていた(P <
0.01)。
②胃炎患者 11)
対象患者は急性胃炎及び慢性胃炎の急性増悪に伴う急性症
状を有する患者 255 例(解析対象 231 例)であった。投与
方法は Aldioxa,Placebo とも 400mg を毎食後及び就寝前の
4 回に分割経口投与で,投与期間は 1 週間とした。
その結果,総合判定で両群間で明確に有意差が認められ,
Aldioxa 群は Placebo 群にくらべ有効性においてすぐれてい
た。
③胃炎患者 12)
対象患者は上腹部及び腹部不定愁訴を有し,急性胃炎ある
いは慢性胃炎の急性増悪期と診断された 185 例であった。投
与方法はアランタ SF 錠 100mg 及び Placebo を 1 回 1 ~ 2 錠,
1 日 3 回食間経口投与し,並列方式で 1 週間投与とした。
その結果,総合評価判定で Aldioxa 群が Placebo 群に比し
有意にすぐれており(P < 0.01),各臨床症状の改善度判定,
重症度の逐日的改善状況ならびに消失状況において,種々の
点で Aldioxa は Placebo に比し有意の差をもってすぐれてい
た。
-7-
表 2 総合評価
判定及び症例数
投与群
有効率%
症例計
やや
著効 有効
無効 悪化 不明
有効
有効以上
やや有効以上
U 検定
A
14
44
17
12
2
3
92
63.0(58/92) 81.5(75/92) t0 = 2.6206
P
6
36
22
25
2
2
93
45.2(42/93) 68.8(64/93)(P < 0.01)
A:aldioxa P:placebo
2)一般臨床試験による有効性 13 ~ 25,他)
胃・十二指腸潰瘍,胃炎に対するアランタ SF 錠 100mg,ア
ランタ SP 細粒 20%の有効率を表 3 に示した。390 例中有効と
判定されたものは 361 例で有効率は 92.6%であった。また,ア
ルジオキサ単独投与群の有効率は 92.3%(323/350),他剤併
用群の有効率は 95.0%(38/40)であった。
表 3 疾患別有効率
投与法
有効率
単 独
併 用
有効数/例数
%
瘍
147/157
  93.6
  8/  8
100
155/165
  93.9
十 二 指 腸 潰 瘍
  71/  76
  93.4
  2/  2
100
  73/  78
  93.6
胃・十二指腸潰瘍
   3/   3
100
  2/  2
100
   5/   5
100
胃
102/114
  89.5
26/28
  92.9
128/142
  90.1
323/350
  92.3
38/40
  95.0
361/390
  92.6
疾患名
胃
潰
炎
合 計
有効数/例数
合 計
%
有効数/例数
%
(3)臨床薬理試験
該当資料なし
(4)探索的試験
該当資料なし
(5)検証的試験
1)無作為化平行用量反応試験
該当資料なし
2)比較試験
該当資料なし
3)安全性試験
該当資料なし
4)患者・病態別試験
該当資料なし
(6)治療的使用
1)使用成績調査・特定使用成績調査(特別調査)・製造販売後臨
床試験(市販後臨床試験)
該当しない
2)承認条件として実施予定の内容又は実施した試験の概要
該当しない
-8-
VI.薬効薬理に関する項目
1. 薬理学的に関連ある化合
物又は化合物群
2. 薬理作用
Gefarnate,Sucralfate,Magnesium oxide,Aluminium hydroxide
(1)作用部位・作用機序
損傷組織に作用し,肉芽の形成を促進させる。また,粘膜附着
性を有し,かつ制酸・緩衝作用,抗ペプシン作用により粘膜を保
護する。
(2)薬効を裏付ける試験成績
1)抗ペプシン作用 1)
ペプシンが牛乳のカゼインを凝固させる特性を利用した
West Ellis & Scott 法によればアルジオキサは 2.66%の濃度で
ペプシンの作用を 99%抑制した。
2)制酸作用 1)
イヌにヒスタミンを投与(s.c.)することにより,胃液分泌
を亢進させ,アルジオキサを経口投与した後,総酸度,遊離酸
度,pH を 30 分毎に測定した結果,総酸度,遊離酸度とも減少
し,pH は 5.8 を 180 分維持し,水酸化アルミニウムに比較し
て持続性があった。
3)緩衝作用 1)
人工胃液 150mL にアルジオキサを加え,4%濃度とし,37℃
に保ち,ポンプにより人工胃液を 1.5mL/ 分の速度で注入し続
け,20 分毎にその混合物の pH を測定し,緩衝能力を検討した。
その結果,アルジオキサは生理的に最適な pH(Kirsner によれ
ば 3 ~ 5.5)を 100 分間以上持続した。
-9-
4)胃粘膜保護作用 2)
ストレス負荷ラットにアルジオキサを経口投与し,胃粘膜表
面を走査電顕により観察した。表面上皮細胞の破損と思われる
部位に粘液顆粒と癒合した厚い附着物がみられ,アルジオキサ
の胃粘膜被覆保護作用が示唆された。
5)実験的抗潰瘍効果 3 ~ 6)
ラットのストレス,幽門結紮,ヒスタミン,フェニルブタゾ
ン,レセルピン潰瘍においてアルジオキサの潰瘍発生抑制効果
が証明され,またラット背部皮膚へアルジオキサ及びアラント
インを塗布することにより創傷部の面積の縮小効果が認められ
た。
(3)作用発現時間・持続時間
該当資料なし
- 10 -
VII.薬物動態に関する項目
1. 血中濃度の推移・測定法
(1)治療上有効な血中濃度
該当資料なし
(2)最高血中濃度到達時間
該当資料なし
<参考> 7)
SD 系雄ラットにアルジオキサ 300mg/kg 投与した結果,血
中濃度は投与後 0.5 ~ 1 時間でピークに達し,血中に投与量の
約 1%の放射活性が存在していた。その後 6 時間までは半減期
2.0 時間で減衰した。
(3)臨床試験で確認された血中濃度
該当資料なし
(4)中毒域
該当資料なし
(5)食事・併用薬の影響
該当資料なし
(6)母集団(ポピュレーション)解析により判明した薬物体内動態変
動要因
該当資料なし
2. 薬物速度論的パラメータ
(1)解析方法
該当資料なし
(2)吸収速度定数
該当資料なし
(3)バイオアベイラビリティ
該当資料なし
(4)消失速度定数
該当資料なし
(5)クリアランス
該当資料なし
(6)分布容積
該当資料なし
(7)血漿蛋白結合率
該当資料なし
- 11 -
3. 吸収
4. 分布
該当資料なし
(1)血液-脳関門通過性
該当資料なし
<参考>
下記「4.,(5),2)」の実験において,放射活性は認められ
たが脳への移行は他のいずれの組織濃度よりも低濃度であっ
た。
(2)血液-胎盤関門通過性
該当資料なし
(3)乳汁への移行性
該当資料なし
(4)髄液への移行性
該当資料なし
(5)その他の組織への移行性
該当資料なし
<参考> 7)
1)ラットの全身オートラジオグラフ
Aldioxa-14C 300mg/kg をラットに経口投与し,1,24 時
間目の全身オートラジオグラムから放射能の分布を検討し
た。
投与後 1 時間目には消化管内容,膀胱内貯尿,腎盂が最
も高く,次いで腎の髄質及び皮質,消化管粘膜に高い分布
がみられた。肝,血液,肺,皮膚,睾丸,唾液腺,骨髄に
も低いながら分布が認められた。中枢神経系及び眼球への
分布は認められなかった。投与後 24 時間目には肝,腸壁に
低い分布がみられた。
2)ラットの臓器,組織分布
Aldioxa-14C 300mg/kg をラットに経口投与し,0.25,0.5,
1,3,6,24 及び 48 時間目に測定した。
単位重量あたりの放射活性は 0.5 時間後にすでにピーク
に達しその値は,胃,腸,腎,肝,肺の順に高く,肺はほ
ぼ血中濃度と等しい値を示した。
48 時間後の胃,腸では血中濃度とほぼ同等の放射活性が
認められた。腎,肺においては,低い放射活性しか認めら
れなかった。
これに対して,血中濃度ピークの 0.5 時間後において,心,
脾,筋肉,睾丸,脂肪,組織,脳は血中濃度に比較し,低
い値を示したが,6 時間まで大きな減少がみられず,48 時
間後には血中濃度とほとんど同じ値まで減少した。
- 12 -
5. 代謝
(1)代謝部位及び代謝経路
該当資料なし
(2)代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種
該当資料なし
(3)初回通過効果の有無及びその割合
該当資料なし
(4)代謝物の活性の有無及び比率
該当資料なし
(5)活性代謝物の速度論的パラメータ
該当資料なし
<参考>
呼気中:CO2
尿中:allantoin,allantoic acid,hydantoic acid,urea
6. 排泄
(1)排泄部位及び経路
該当資料なし
(2)排泄率
該当資料なし
(3)排泄速度
該当資料なし
7. トランスポーターに関す
る情報
8. 透析等による除去率
該当資料なし
(1)腹膜透析
該当資料なし
(2)血液透析
該当資料なし
(3)直接血液灌流
該当資料なし
- 13 -
VIII.安全性(使用上の注意等)に関する項目
1. 警告内容とその理由
2. 禁忌内容とその理由
(原則禁忌を含む)
該当しない
禁忌(次の患者には投与しないこと)
透析療法を受けている患者[他のアルミニウム含有製剤で,長期
投与によりアルミニウム脳症,アルミニウム骨症があらわれたとの
報告がある。]
3. 効能・効果に関連する使
用上の注意とその理由
該当しない
4. 用法・用量に関連する使
用上の注意とその理由
該当しない
5. 慎重投与内容とその理由
6. 重要な基本的注意とその
理由及び処置方法
7. 相互作用
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
腎障害のある患者[長期投与によりアルミニウム脳症,アルミニ
ウム骨症があらわれるおそれがあるので,定期的に血中アルミニウ
ム,リン,カルシウム,アルカリフォスファターゼ等の測定を行う
こと。]
該当しない
(1)併用禁忌とその理由
該当しない
(2)併用注意とその理由
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
機序・危険因子
テトラサイクリン系抗生物質
テトラサイクリン塩酸塩,
ドキシサイクリン塩酸塩水
和物等
テトラサイクリン系抗
生物質の作用が減弱す
るおそれがあるので,
同時に服用させないこ
と。
本剤に含まれる
アルミニウムイ
オンとキレート
を形成し,吸収
が阻害される。
ニューキノロン系抗菌剤
シプロフロキサシン,
ノルフロキサシン,
オフロキサシン等
ニューキノロン系抗菌
剤の作用が減弱するお
それがあるので,同時
に服用させないこと。
- 14 -
8. 副作用
(1)副作用の概要
再評価結果における安全性評価対象例 3120 例中,副作用は 5 例
(0.16%)に認められ,それらはいずれも便秘であった。
(2)重大な副作用と初期症状
該当資料なし
(3)その他の副作用
0.1 ~ 5%未満
消化器
便秘
(4)項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧
該当資料なし
(5)基礎疾患,合併症,重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現
頻度
該当資料なし
(6)薬物アレルギーに対する注意及び試験法
該当資料なし
9. 高齢者への投与
一般に高齢者では生理機能が低下しているので慎重に投与する
こと。
10. 妊婦,産婦,授乳婦等へ
の投与
該当しない
11. 小児等への投与
該当しない
12. 臨床検査結果に及ぼす影
響
該当資料なし
13. 過量投与
該当資料なし
14. 適用上の注意
15. その他の注意
薬剤交付時:PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用
するよう指導すること。(PTP シートの誤飲により,硬い鋭角部が
食道粘膜へ刺入し,更には穿孔をおこして縦隔洞炎等の重篤な合併
症を併発することが報告されている。)
該当しない
16. その他
- 15 -
IX. 非臨床試験に関する項目
1. 薬理試験
(1)薬効薬理試験(「VI. 薬効薬理に関する項目」参照)
(2)副次的薬理試験
該当資料なし
(3)安全性薬理試験
該当資料なし
(4)その他の薬理試験
該当資料なし
2. 毒性試験
(1)単回投与毒性試験 8)
(LD50, mg/kg)
経 口
腹腔内
ラット
> 8,000
> 4,000
マウス
> 8,000
> 4,000
(2)反復投与毒性試験 9)
各 群 13 匹 の Wistar 系 雄 ラ ッ ト に ア ル ジ オ キ サ 120,480,
1,500mg/kg/ 日を 6 か月間連続経口投与した結果,対照群に比し
異常所見は認められなかった。
(3)生殖発生毒性試験 8)
妊娠中の dd 系マウス,Wistar 系ラットにアルジオキサ 120,
1,500mg/kg/ 日を連続経口投与(マウス:妊娠 7 ~ 12 日,ラット:
妊娠 9 ~ 14 日)して胎仔に対する影響を検討した結果,いずれ
においても異常は認められなかった。
(4)その他の特殊毒性
該当資料なし
- 16 -
X.管理的事項に関する項目
1. 規制区分
製剤:アランタ SP 細粒 20%,アランタ SF 錠 100mg
有効成分:日局アルジオキサ
2. 有効期間又は使用期限
使用期限:3 年(外装容器に表示)
3. 貯法・保存条件
室温保存
4. 薬剤取扱い上の注意点
(1)薬局での取り扱い上の留意点について
該当しない
(2)薬剤交付時の取扱いについて(患者等に留意すべき必須事項等)
該当しない
(3)調剤時の留意点について
該当しない
5. 承認条件等
なし
6. 包装
アランタ SP 細粒 20% 100 g
1kg
120 g[0.5g × 240]
1.05kg
[ 1 g × 1050]
1.2kg
[0.5g × 2400]
アランタ SF 錠 100mg 1000錠
100錠[10 錠× 10]
1000錠[10 錠× 100]
7. 容器の材質
アランタ SP 細粒 20%
分包:ポリエチレン
バラ:ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート,アルミニウム
アランタ SF 錠 100mg
PTP:ポリ塩化ビニル,アルミニウム箔
バラ:ポリエチレン,ポリエチレンテレフタレート,アルミニウム
8. 同一成分・同効薬
同一成分:イサロン錠 100mg
イサロン顆粒 25%,イサロン顆粒 50%
アスコンプ細粒 25%
アスコンプ顆粒 50%
同効薬:ゲファルナート
スクラルファート水和物
セトラキサート塩酸塩 など
9. 国際誕生年月日
該当しない
- 17 -
10. 製造販売承認年月日及び
承認番号
アランタ SP 細粒 20%
:2006 年 1 月 30 日
アランタ - SP(旧製品名)
:1972 年 9 月 5 日
アランタ SF 錠 100mg
:2005 年 12 月 12 日
アランタ - SF 錠(旧製品名)
:
1972 年 9 月 5 日
11. 薬価基準収載年月日
アランタ SP 細粒 20%
:2006 年 6 月 9 日
アランタ - SP(旧製品名)
:1974 年 3 月 1 日
アランタ SF 錠 100mg
:2006 年 6 月 9 日
アランタ - SF 錠(旧製品名)
:1974 年 3 月 1 日
12. 効能又は効果追加,用法
及び用量変更追加等の年
月日及びその内容
該当しない
13. 再審査結果,再評価結果
公表年月日及びその内容
21800AMX10104000
14700AMZ01699000
21700AMX00174000
14700AMZ01702000
(1)再評価
再評価結果公表年月日:1982 年 1 月 8 日
再評価結果の内容:
[承認時]
効能又は効果
胃・十二指腸潰瘍,急・慢性胃炎
用法及び用量
アランタ- SP:成人 1 回 0.5g(アルミニウムジハイド
ロオキシアラントイネートとして 100mg)あて 1 日 3 回
食間に経口投与する。
アランタ- SF:成人 1 回 1 錠(アルミニウムジハイドロ
オキシアラントイネートとして 100mg)あて 1 日 3 回食
間に経口投与する。
[評価結果]
効能又は効果
胃潰瘍,十二指腸潰瘍,胃炎
用法及び用量
アルジオキサとして,通常成人 1 日 300mg ~ 400mg を
3 ~ 4 回に分割経口投与する。なお,年齢,症状により
適宜増減する。
(2)品質再評価
再評価結果公表年月日:2000 年 12 月 21 日
再評価結果の内容:薬 事法第 14 条第 2 項各号のいずれにも該当
しない。
14. 再審査期間
該当しない
15. 投薬期間制限医薬品に関
する情報
本剤は,投与期間に関する制限は定められていない。
- 18 -
16. 各種コード
販売名
HOT(13 桁)コード
薬価基準収載
医薬品コード
レセプト電算
コード
1.05kg[1g × 1050] 1043303010303
アランタ SP
細粒 20%
アランタ SF
錠 100mg
17. 保険給付上の注意
1.2kg[0.5g × 2400] 1043303010205
120g[0.5 g× 240] 1043303010204 2329002C3025
1kg
1043303010401
100 g
1043303010104
620003506
1000 錠[10 錠× 100] 1043440010205
100 錠[10 錠× 10] 1043440010204 2329002F2114
1000 錠
該当しない
- 19 -
1043440010102
620003505
XI.文献
1. 引用文献
  1)Cahen, R. et al.:Ann. Pharm. Fr., 20(9-10), 693-703, 1962. ID:00028
  2)勝 健一ほか:Prog. Dig. Endosc., 10(6), 142-146, 281, 1977.
ID:00001
  3)Cahen, R. et al.:Ann. Pharm. Fr., 21(5), 405-411, 1963.
ID:00003
  4)Cahen, R. et al.:Ann. Pharm. Fr., 20(9-10), 704-713, 1962. ID:00031
  5)Cahen, R. et al.:Ann. Pharm. Fr., 21(3), 215-222, 1963.
ID:00010
  6)公平 宏ほか:社内資料 .
ID:00011
  7)府川和永ほか:応用薬理 , 11(4), 421-427, 1976.
ID:00014
  8)高橋日出彦ほか:社内資料 .
ID:00032
  9)高橋日出彦ほか:社内資料 .
ID:00009
10)並木正義ほか:診療と新薬 , 12(1), 21-36, 1975.
ID:00029
11)山形敞一ほか:診療と新薬 , 15(2), 287-295, 1978.
ID:00033
12)輿石義晴ほか:診療と新薬 , 14(3), 727-742, 1977.
ID:00030
13)三輪 剛ほか:診療と新薬 , 12(2), 241-245, 1975.
ID:00034
14)渋江公一ほか:診療と新薬 , 12(2), 271-286, 1975.
ID:00035
15)鈴木恒男ほか:診療と新薬 , 12(2), 251-260, 1975.
ID:00036
16)小味淵智雄ほか:診療と新薬 , 12(2), 292-296, 1975.
ID:00037
17)鹿岳 研ほか:診療と新薬 , 12(2), 287-289, 1975.
ID:00038
18)森貞辰生ほか:診療と新薬 , 12(2), 290-291, 1975.
ID:00039
19)中山影親ほか:診療と新薬 , 12(2), 266-270, 1975.
ID:00040
20)常岡健二ほか:診療と新薬 , 13(11), 2455-2466, 1976.
ID:00041
21)並木正義ほか:診療と新薬 , 13(12), 2755-2769, 1976.
ID:00042
22)常岡健二ほか:診療と新薬 , 12(8), 1747-1756, 1975.
ID:00043
23)永野信之:診療と新薬 , 12(8), 1757-1760, 1975.
ID:00044
24)渋江公一:診療と新薬 , 16(8), 1841-1845, 1979.
ID:00045
25)上田康夫ほか:診療と新薬 , 16(8), 1864-1869, 1979.
ID:00046
ID:文献参照番号
2. その他の参考文献
- 20 -
XII.参考資料
主な外国での発売状況
- 21 -
XIII.備考
その他の関連資料
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アランタ SP 細粒 20%配合変化試験
試験方法:
アランタ SP 細粒 20% 1 回常用量(0.5g)と配合対象薬 1 回常用量を混和した後,下記条件下に保存
し配合直後,4 日目,7 日目,14 日目に外観の観察を行った。
保存条件:
中間条件 20℃,75%
最悪条件 30℃,92%
(日本薬剤師協会 調剤技術委員会による)
判定基準:
-:変化の認められないもの
±:変化のわずかに認められたもの
+:変化の認められたもの
++:変化の著しく認められたもの
(表中においては-は省略)
結果:
中間条件(20℃,75%)
配合対象薬単独で変化が認められたもの(+)は 2 製剤で,そのうちアランタ SP 細粒 20%との配合
による変化はガランターゼ散 50%のみで 14 日目に認められた。しかし,ガランターゼ散 50%単独です
でに 7 日目に変化が現れており,アランタ SP 細粒 20%との配合によりむしろ変化が遅くなる傾向がう
かがわれた。
最悪条件(30℃,92%)
配合対象薬単独で変化が認められたもの(+)は 13 製剤であった。そのうちアランタ SP 細粒 20%
との配合により変化が認められないか,あるいは単独での変化より弱いか,遅く現われたものは 9 製剤で,
単独での変化より強いか,速く現われたものはフェナセチン,ベリチーム配合顆粒,タフマック E 配合
顆粒,重曹の 4 製剤で,7 日目,14 日目に変化が認められた。
以上,今回使用した 43 製剤に関しては,中間条件(20℃,75%)におけるアランタ SP 細粒 20%と
の配合による変化は認められなかった。
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分類
配合薬剤
配合比 単/配
アランタ SP 細粒 20%
直後
4日
7日
30℃,92%
14 日
直後
4日
7日
14 日
単
解熱鎮痛消炎剤
キョーリン AP2 配合顆粒
1
ブルフェン顆粒 20%
2
アスピリン
1.2
局方スルピリン
0.6
局方フェナセチン
0.6
メブロン顆粒 30%
1
精神神経用剤
強心剤
鎮咳去痰剤
消化性潰瘍用剤
ニューレプチル細粒 10%
0.2
ヒルナミン細粒 10%
0.4
クロフェクトン顆粒 10%
0.2
バランス散 10%
0.4
ホリゾン散 1%
0.4
セレナール散 10%
0.2
ノイキノン顆粒 1%
0.2
メジコン散 10%
0.3
アスベリン散 10%
0.4
健胃消化剤
マーズレン S 配合顆粒
1
コランチル配合顆粒
2
メサフィリン配合散
2
局方パンクレアチン
0.6
S・M 配合散
2.6
プリンペラン細粒 2%
1
ガランターゼ散 50%
1
ベリチーム配合顆粒
0.8
タフマック E 配合顆粒
20℃,75%
1
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
++
++
±
±
±
±
±
+
±
±
±
±
+
±
+
+
±
+
±
±
+
±
±
++
+
±
±
++
+
±
±
+
+
++
++
++
++
+
+
++
++
+
+
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分類
配合薬剤
配合比 単/配
制酸剤
局方酸化マグネシウム
2
局方重曹
1
整腸剤
局方乾燥水酸化アルミニウムゲル
0.6
ガスコン散 10%
0.8
ラクスパン散 1.8%
0.6
カチーフ N 散 10mg/g
ビタミン剤
パントシン散 20%
1
0.6
腫瘍剤 物質
抗悪性 抗生
アスコルビン酸
1
ハイボン
1
調剤用パンビタン末
2
クレスチン細粒
2
サワシリン細粒 10%
5
その他
テグレトール細粒 50%
0.8
ハイゼット細粒 20%
0.1
ノイチーム顆粒 10%
1.2
アドナ散 10%
0.4
ウルソ顆粒 5%
1.2
アスパラカリウム散 50%
1.2
20℃,75%
直後
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
単
配
30℃,92%
4日
7日
14 日
±
±
±
±
±
±
±
±
±
直後
4日
7日
14 日
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
±
+
±
±
±
±
±
+
±
±
±
±
±
±
+
++
±
+
+
++
+
±
±
±
++
+
+
±
±
±
±
±
++
±
:単独より変化が強いか速く現われたもの
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AT 02001 HL
2015 年 5 月改訂