産婦人科(PDF形式/93KB)

産婦人科研修プログラム
【研修目標】
産婦人科領域の初期研修プログラムである。女性性器の解剖生理と病理を正しく評価し、取
り扱うのに必要な診断と治療の基本の習得を目的とする。
[留意事項]
1.常に母性保護の立場から診療に当たること
2.母体保護法など関連法規を遵守すること
3.生命倫理に劣る行為をしないこと
[研修施設]
(管理型臨床研修病院) 財団法人大原綜合病院 産婦人科 (前半1ヶ月)
(協力型臨床研修病院) 医療法人明治病院 産婦人科
(後半1ヶ月)
1.基本研修項目
(1)生殖生理学の基礎
1) 間脳~下垂体~卵巣系の生理
2) 妊娠の成立過程と不妊・避妊
3) 着床の成立と胎盤の形成及びその過程での母児相関
4) 妊娠に伴う母体の適応・変化
5) 胎児の分化・発育の生理
6) 胎盤の構造と機能
7) 分娩の生理
8) 産褥の生理
9) 新生児の生理
(2)生殖病態生理学の基礎と臨床
1) 間脳~下垂体~卵巣系の病理生理(排卵障害)と他の内分泌臓器
2) 不妊症の基礎的診断・治療
3) 妊娠への適応障害としての妊娠中毒症、妊娠による他科疾患の修飾
4) 胎児奇形の病態と出生前診断、子宮内胎児発育遅延の病態診断と管理
5) 胎盤機能不全の診断と管理
6) 異常分娩の管理(予知、病態診断、急速遂娩)
7) 産褥異常の診断と治療
(3)診療技術
1) 妊娠の鑑別診断・妊娠週数の正確な評価
2) 正常妊娠の管理・妊娠検診と妊婦指導
3) 異常妊娠の的確なスクリーニング(通常の妊婦検診・超音波断層法・分娩監視装
置・胎盤機能検査)
4) 羊水採取法・羊水検査法
5) 産科的止血法
6) 子宮収縮抑制法
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7) 分娩誘発法
8) 新生児仮死蘇生術
(4)産科手術
1) 子宮内容除去術
2) 子宮頸管縫縮査
3) 会陰切開術及び会陰裂傷縫合
4) 吸引分娩術
5) 骨盤位娩出術
6) 帝王切開術
7) 卵管結紮術
(5)産科薬物療法
薬物療法全般にわたって母児に対する影響を理解し、他科の専門医と協力して、
適切な薬物療法を施行できること。そのためには、主な疾患について、治療に用い
る薬物についての基本的な知識を持っておくこと。
2.症例 (最低限、以下の症例を経験すること。)
(1)正常分娩
1) 分娩
2) 妊婦管理
3) 褥婦及び新生児
(2)異常分娩
1) 異常分娩
2) 産科出血
3) 合併症妊婦(産科合併症)
4) 合併症妊婦(他科合併症)
5) 新生児異常(基本的な診断を経たもの)
(3)その他
1) 帝王切開
2) 子宮内容除去術
3) 吸引分娩術
4) 骨盤位娩出術
3.婦人科の解剖生理の知識
(1) 骨盤、泌尿生殖器
(2) 泌尿生殖器の発生学
(3) 性機能系の生理学
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4.産婦人科診療法
(1) 視診
(2) 触診(双合診、内診)
(3) 直腸診
(4) 細胞診検体採取(子宮頚部、子宮体部)
(5) 穿刺診(腹腔穿刺、ダグラス窩穿刺)
(6) 診察記録の記載法
5.婦人科疾患の知識
(1) 感染症の診断と治療
(2) 良性腫瘍(エンドメトリオージスを含む)の診断と治療
(3) 悪性腫瘍の診断、病理ならびに治療
(4) 性器の位置異常の診断と治療
(5) 不妊症の取り扱いの知識
(6) 内分泌疾患の診断と一般的治療
6.婦人科検査の実施と結果判定
(1) 基礎体温測定法
(2) 頸管粘液検査法
(3) 腔内容塗抹検査法
(4) 免疫学的妊娠反応
(5) 超音波検査法
(6) 画像診断法(CT、MRI、X線検査法)
(7) 子宮内膜試験掻爬
(8) 各種ホルモン測定及び負荷試験
(9) 内視鏡検査(コルポスコピー、子宮鏡検査など)
7.婦人科病理学
(1) 婦人性器の基本的な組織構造の理解
(2) 婦人科腫瘍の病理組織学的特徴の理解
(3) 病理学的診断の理解と治療への応用
(4) 組織学的診断の内容の理解
8.内分泌学的治療法
(1) 子宮出血止血法、誘発法
(2) 排卵誘発、抑制法
(3) 黄体機能不全治療法
(4) 乳房分泌抑制法(高プロラクチン血症の治療法)
(5) 更年期、老年期障害の治療法
(6) 月経随伴症状治療法
9.婦人科疾患の全身管理
(1) 救急時の全身管理
(2) 周術期の全身管理
(3) 輸液
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(4) 輸血
(5) 薬物療法
10.婦人科手術の全身管理
(1) 合併症のない患者の術前・術後管理
(2) 手術のリスクの評価
(3) 術後合併症の診断と処置
11.婦人科手術の実技
(1) 開腹、閉腹
(2) 子宮内容除去術
(3) 付属器良性腫瘍に対する手術
(4) 単純子宮全摘出手術(腹式)
(5) 子宮脱根治手術
(6) 腹腔鏡下手術
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[医師紹介]
●管理型臨床研修病院 (大原綜合病院)
鈴木りか
役
職
部長 ★指導責任者
卒業大学
福島県立医科大学医学部 (S61年卒)
出身医局
福島県立医科大学 産婦人科
専門分野
周産期医学
各種認定
日本産科婦人科学会専門医
臨床遺伝専門医
臨床研修指導医養成講習会修了
母体保護法指定医
若木 優
卒業大学
出身医局
専門分野
各種認定
福島県立医科大学医学部 (H17年卒)
福島県立医科大学 産婦人科
産婦人科
日本産科婦人科学会専門医
臨床研修指導医養成講習会修了
●協力型臨床研修病院 (明治病院)
幡
研一
役
職
卒業大学
出身医局
専門分野
各種認定
理事長兼院長 ★指導責任者
日本医科大学 (S43年卒)
福島県立医科大学 産婦人科学講座
産婦人科一般
日本産科婦人科学会専門医 母体保護法指定医
矢澤美穂子
役
職
卒業大学
出身医局
専門分野
各種認定
医長
福島県立医科大学 (S61年卒)
福島県立医科大学 産婦人科学講座
産婦人科一般
日本産科婦人科学会専門医 母体保護法指定医
阿部力哉
卒業大学
出身医局
専門分野
各種認定
福島県立医科大学 (S34年卒)
福島県立医科大学 産婦人科学講座
乳腺・甲状腺
日本産科婦人科学会専門医 母体保護法指定医
幡 亮人
卒業大学
出身医局
専門分野
各種認定
福島県立医科大学 (H10年卒)
福島県立医科大学 産婦人科学講座
産婦人科一般
日本産科婦人科学会専門医 母体保護法指定医
Ohara General Hospital