第 6 回 個性心理学の疑問に答える

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【 s-watanabqp7:3phbhhrc 】
第 6 回 個性心理学の疑問に答える
全国のセミナー会場などで、数々の質問を頂きます。過去 5 回の論文から同じ疑問があろうと思い、
本編では、素朴な疑問や質問にお答えしたいと思います。
Q1.同じ誕生日に生まれた人は、全く同じ性格なのですか?
全く同一の生年月日の場合、データ上の個性は同じになります。ただし、厳密に言うと、生まれた時
間が影響する。出生時間は、病院や助産師が、どのタイミングで時間を記載するのかが違っている。
さらに、日本も国土が弓なりなので出生地により1時間の誤差が生じる。正確を期するには均時差表によ
り明石の標準時間を基準として誤差調整しなければならない。特に夜中だと、時間によっては前・翌日の
影響も受けるので注意が必要。個性心理學的は、産声を上げた瞬間を誕生時刻と定義づける。
また、環境の影響も当然あり、両親の個性や家庭環境も重要な要素になる。同じ桜の木でも、大木に
育つ桜もあればひっそりと咲く桜もある。どちらも桜であることに変わりなく、4月に花が咲く。子供の個性
を尊重して育てれば、みな生き生きとした大きな桜の木になれる筈です。
そもそも同じ年、同じ月、同じ日、同じ時間に同じ場所で生まれることはまずあり得ない! また、私た
ちが日常生活を過ごす中で、全く同一の生年月日の人が何人いるか? 至極稀、居ても数人以下です。
実際に活用できる実学の心理学とするためにはグループ分けが必要。あまり厳密に捉えるとかえって
データとして使えなくなってしまう。 楽しみながら個性心理學を学んでもらいたいと思う。
Q2.なぜ、生年月日だけで性格や能力までわかるのですか?
現代の科学では解明されていないことの方が実は多い。世界的規模で盛んに『脳科学』が研究され
ているが、まだ解明されない。今日の不安な世相も反映して、宇宙の神秘や生命の神秘、超常現象、輪
廻転生、死後の世界なども、新聞や雑誌でもよく取り上げられている。 大変難しい質問で、とても一言で
は説明がつかないが、個性心理學研究所では次の通り答えることにしている。
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古代文明の時代から培われてきた、人間の英知である先人たちの教えにある法則性に着目
生まれたときの天体の位置関係と性格に与える影響は、既に世界中で研究されている
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中国哲学や東洋思想の中に「宇宙の真理」に通じるものが多く、統計学的に検証した
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生物学的にみても、母親の胎内で羊水による水中生活から生まれた時の産声(肺呼吸)を境
に陸上動物に移行した瞬間が生年月日であることに着目
研究所は、全国で開催される講演会やセミナーなどを通じ、個性心理學システムのデータを常
に検証し、その正確さを実証している
Q3.運命はもう決まっていて、努力をしてもダメなのでしょうか?
『運命』は、人間の意志に関わらず巡ってくる吉凶禍福のことと定義され、主に将来のことを指す。
これは、努力したり、よい協力者が現れたり、素晴らしい配偶者に恵まれたりすることで変わり得る。
しかし、『宿命』は生まれながらに定められ、残念ながら生まれてから変更することは出来ない。なので、
平面的にみれば、人間は生まれながらに不平等と言わざるを得ない。
事実、特に努力をしないで良い大学に入り、安定した企業に就職、見合いで良い配偶者に出会い、温和
な人生を過ごす人もいる。一方、どんなに努力しても、何もかも上手くいかず苦労が付きまとう人もいる。
しかし、家系学者によれば、『人間は血統的に平等である』と結論している。すなわち、親・子・孫と三
代続けて世のため人のために生きてきた家系は、四代目に国家的な人物が登場すると言われている。
また、親子三代でみれば「みな平等」とも言われている。鎌倉幕府や室町幕府も事実上三代将軍までで
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その使命を終え、会社も親子三代続くと終わると言われる。徳川家康は、天海大僧正のアドバイスを受
け入れ他家から将軍家の血を入れるなどして十五代まで権勢を誇った。
これらを考えると、自分だけの運の良し悪し を論ずるのでなく、自分の家系を良くするといった壮大な計
画を立てて人生を歩んでみるのもいいかもしれない。
Q4.個性心理學の診断結果が当たっていないように思うのですが?
自分のことは、自分が一番良く分かっていると思われているが、本当にそうか? 実は、一番不可解な
のが自分で、自分の中に好きな自分と嫌いな自分がいることにも気づくはずです。
個性心理學は、社会性に重きを置いて「本質」を分析したレポートを作成している。人間社会は評価社
会なので、生まれた瞬間から体重や身長を他人と比較され、生涯評価を受けながら生きている。
その意味から、「自分はこんな人間である」といくら思っても、他人から自分がどう見られているかが重要
になる。できたら「自分の本質」のレポートを10枚程コピーして、身の回りの人に配り、当たっていると思わ
れる点を評価してもらって下さい。 違っていると思われている所がたくさんあって驚くはずです。
他人に自分の評価や人物像は聞き難い。聞かれた方も「あなたは、こんな嫌な所がある」とは言えない。
「個性心理學では、自分はこんな性格だと言われているが、どう思う?」と聞けば、相手も答え易い。大学
生に「自己紹介」をさせても、ほとんどの人が出身地・趣味・将来の夢などを語り、それ以外のことはしゃ
べれなくなってしまう。大人になっても同じで、自己紹介が本当に上手な人はめったいない。
スマートに自分を印象付けることで、「出来るヤツ」と相手に思わせる、その後のビジネスも違ってくる。
S.フロイトは、『人間の心は、たとえてみれば海面に浮かぶ氷山のような構造をもっている。海面から
出ている部分は意識であり、海面下の部分は目には見えないが、はるかに大きな部分を占めており、そ
れが無意識である』と言っている。顕在意識はわずか1/7で、自分で意識出来ない無意識層が6/7であ
ることからも、なかなか自分を理解するのは難しい。
100%違っているという人は生年月日そのものが間違っているというケースかもしれません。
Q5.育った環境などは、どのくらい影響するのですか?
人間は環境の動物と言われる。 インドのアマラ・カマラの物語は、承知の方も多いと思うが、狼に育て
られて、もはや人間には戻れないのです。個性心理學は環境の影響の占める割合を検証してきたが、
約10∼15%の範囲で位置づける。この環境にも「内面的環境」と「外面的環境」の二つがある。
内面的環境は、どういう両親に育てられたか、何人兄弟か、裕福なのか貧しく育ったなどの、個人の環
境です。 それに対して外面的環境は、戦前に生まれたか、戦後に生まれたか、江戸時代に生まれたの
か平成に生まれたか、また、日本人として生まれたのかアメリカで生まれたかといったもっと大きな自分
を取りまく時代をも含めた環境のことです。
個性心理學研究所で最も重視するのは、家庭環境です。運命学でいう最悪な親は、夫婦仲が悪い両
親です。子供は親の背中を見て育つので、いくら子供の運が良くても、両親次第で大きく花開く子供に
育ったり人生に挫折してしまったりする。 親という字は、木のように真直ぐに立って見せてあげるのが親
の務め と書く。 よい親・大人の条件は、まず、「自分が幸せ」であることに尽きる。
Q6.相性がとても気になりますが、相性は決まっているのでしょうか?
とても大切な問題ですが、ほとんどの人は相性の本質を間違えて捉えている。相性は、本来、目的別
に見ないと分からない。恋人の相性としては最高だけど、夫婦の相性をみると必ずしも良くないとか、友
達としてはすごくいい相性だが、一緒に仕事をすると上手くいかないという話はよく聞く。
つまり、「相性は、目的別に見なければ分からない」。好き嫌いというのは感情です。一目惚れもある。
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しかし、こんな筈ではなかったと別れるカップルがいかに多いか考えてみてください。相性を無視した感
情は一時のものです。仕事でも恋愛でも相性を抜きに論じることは出来ない。大切な人生の決断の時に
相性をみないというのは、目をつぶって相手を探しているようなものです。
大切な人との相性や取引先の担当者との相性なども、調べておくとイザという時に役に立ちます。
Q7.双子の場合は、全く同じ性格ということなのでしょうか?
双子の子供でも、性格が似ていないのは何故? 双子の出産は、医学的には二度の出産とみなす。
同時に生まれることはない。ギネスブックによると、一人目が早産で二人目の正常分娩の子供との出産
間隔が一ヶ月という記録もある。生まれた時間の差が微妙に性格の違いに表れる。特に夜中の出産の
場合、生まれた日が違うということもあり得る。
双子の当事者でないので、双子の気持ちになれないが、双子が多い米国では、様々な研究が進んで
おり、心理テストなどのデータも蓄積されている。彼ら双子は、「僕たちは、二人で一人ではない」という思
いがとても強いらしい。ですから、お兄ちゃんと、違う自分を見せたいので、あえて違いを強調する傾向が
ある。また、学校は、先生や生徒の混乱を避けるために必ず別のクラスに振り分けるので、担任の先生も
友達も当然違ってくる。つまり、環境が違う! しかし、米国の双子専門紙「ツインズ」には、全く違う場所
で、同じ時間に、同じ箇所を怪我をしたり、職業や配偶者まで見事に似通っていたという興味深い検証
が沢山発表されている。また、一卵性と二卵性では DNA や血液型なども違ってきますし、容姿・身体的
特徴も違ってきますから、一概に双子というだけでは判断しかねる。
まとめ
こんな格言がある。 『賢者は占いを活用し、愚者は占いに振り回される』
紀元前1万年に農業が始まった頃、地球上の人口はわずか500万人に過ぎなかった。それが長い歴史
を経て、戦後の1950年には25億人となり、その後急増を続け50年足らずで、1997年には、倍増の50
億人を突破した。その後も人口は膨れ上がり、毎日25万人、年間1億人ずつ着実に増え続けている。
人口の増加とストレスの増加が深く関わっているのは間違いない。 ここへ来て日本では少子化問題
が深刻で、政府も緊急課題としているが、どうも決定打といわれる策はない。子育てや育児に自信がもて
なくなっていたり、苦痛だったりしてしまっているのではないか?
個性心理學で、夫婦仲が良くなることで育児も協力して行えるし、それぞれのご両親との問題も自然と
解消するので、バリバリ仕事が出来る環境を手に入れられる。そして何よりも、家族間のコミュニケーショ
ンが飛躍的に取りやすくなり、家庭環境は見違えるように良くなる。
先日ブラジルから帰国した友人から、「日本は東洋思想の国なのに、なぜ自殺者が多いのか?」と質
問されて返答に困った。交通事故の死者が年間1万人、ガンで亡くなる人が2万人、自殺者は何と3万人
を越えている。日本の現状を考えると、複雑な人間関係と無関係でない気がして気が滅入ってしまう。
人間関係を笑い飛ばせるようになって、個性の違いを楽しみましょう。個性心理學を上手に活用して、
人生を有意義なものにして下さい。 私も、どんどん具体的に個性心理學を紐解いていくつもりです
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