コチラ - 池田バスキュラーアクセス・透析・内科クリニック

第33回岐阜県透析研究会
2014年11月16日(日) 14:50~15:50
長良川国際会議場 4F大会議室
バスキュラーアクセス管理の最前線
池田バスキュラーアクセス・透析・内科クリニック
池田 潔
本日の講演内容
1) クリニックの紹介と機器の紹介
2) バスキュラーアクセススコアリング
3) エコー下穿刺の成績
4) エコーによるバスキュラーアクセスの経過観察のポイント
5) VAIVTの症例
6) SPPを使用したスチール症候群の縫縮術の実例
クリニックの特徴
ACCESS 部門
1)バスキュラーアクセスの管理を中心とした修復術の受け入れ
PTA,縫縮術、再建術、穿刺困難の評価など、
2)PTAの実技指導
3)外来アクセス作製
カフ付きカテーテルの挿入、人工血管留置など、
NEPHROLOGY 部門
1)慢性糸球体腎炎120名、糖尿病性腎症50名
保存期腎不全から外来アクセス作製と外来維持透析導入
30名(50ヶ月)
DIALYSIS 部門
1)透析室の画像管理・電子カルテシステムの構築
2)チーム医療による回診
クリニック紹介 外観
薬院駅(地下鉄、バス、西鉄電車)に直結
紙与薬院ビル1F・2F
クリニック紹介 1F透析室
患者入室:8:30~10:00
10分間隔で3-4名入室、
入室時間と穿刺時間は個人
で固定。
2F透析室:男性フロア
透析カルテ:future net web
透析台数:1階32台
2階16台
(個室:3室)
同意書一覧
・PTA同意書
・透析同意書
・人工血管を用いた内シャント同意書
・内シャント閉塞・狭窄に対する
シャント再建手術についての同意書
・動脈表在化法についての同意書
・内シャント作成の説明と同意書
・留置カテーテル挿入同意書
・分岐結紮術の同意書
・留置カテーテル内血栓除去術の同意書
・内シャント瘤除去の同意書
・過剰血流シャント縫縮術同意書
・結紮術の同意書
透析室説明書
クリニック紹介 診察室
電子カルテ:メディコム(パナソニック)
画像システム:富士フィルム
保存期外来:予約200名(月)
第2診察室;血管エコーなど
クリニック紹介 手術中
手術は全症例 ハイビジョン撮影し記録
ハイビジョンカメラ
間接介助
安田
直接介助
池田
検査機器の紹介
1)超音波 3台(エコー下PTA用、
アクセス評価用、
エコーガイド下穿刺用)
2)ABI(動脈硬化の測定)
3)NICAS(心拍出量の測定)
4)BCM(理想体重;DWの適正化)
5)SPP(上下肢の末端の血流量)
6)Cアーム(VAIVT)
診察室エコー:LOGIQe (GE-Healthcare)
用途
検査目的
検査所要時間
VA管理・評価
RI・PI・FV・狭窄径
5分
オペ前評価
血管走行・血管径など
5分
心臓エコー
心機能評価
15分
腹部エコー
肝臓・腎臓の評価
20分
オペ室エコー:LOGIQS8 (GE-Healthcare)
用途
VAIVT前後のVA評価
検査目的
検査所要時間
RI・PI・FV・狭窄径
5分
B-Flowによる血管内腔の確認・評価 狭窄部位の特定
5分
エコー下PTA
-
心臓エコー
-
心機能評価
15分
透析室エコー:SITERITE5 (BIRD)
用途
検査目的
検査所要時間
穿刺困難患者へのエコー下穿刺
-
5分
穿刺針の針先確認
-
5分
穿刺トラブル時の血腫・血塞確認
-
-
血圧脈波検査装置:BP-203PEⅢ (omron)
用途
動脈硬化の程度
検査目的
比較的太い動脈の狭窄・閉塞の有無
検査所要時間
5分
NICaS:NICaS 2004 Slim (日本アメリケア)
用途
心機能評価
検査目的
心拍出量・心機能パラメータ
検査所要時間
5分
心機能とシャント血流量の関係
(2013/12/26~2014/4/30)
(ℓ/分)
14.00
12.00
10.00
年齢
透析歴
A
70歳以上
10年以上
B
70歳未満
10年以上
C
70歳以上
10年未満
D
70歳未満
10年未満
(※相関係数:0.183)
8.00
CO
6.00
4.00
2.00
0.00
0
200
400
600
800
1000
血流量
1200
1400
1600
1800
2000
(mℓ/分)
CIとシャント血流量の関係
(2014/4/30~2014/6/23)
(ℓ/分)
8.00
(※相関係数:0.176)
7.00
6.00
5.00
CI
4.00
3.00
2.00
1.00
0
500
1000
1500
血流量
2000
2500
3000
(mℓ/分)
体組成分析装置:H022011 (フレゼニウスメディカルケアジャパン)
用途
透析患者の体液管理
検査目的
体液状態と体組成を測定する
検査所要時間
5分
皮膚灌流圧測定装置:PAD4000 (KANEKA)
SPP: skin perfusion pressure
適応
①重症虚血肢(CLI)のアセスメント
②PTA、下肢バイパス術のモニターリング
③難治性潰瘍の治癒予測
④四肢切断レベルの判定
⑤糖尿病性足病変などの石灰化症例の重症度評価
用途
皮膚表面の血行動態をみる
検査目的
検査所要時間
透析患者の下肢虚血評価
糖尿病・透析症例の重症度評価
30分
Cアーム:OEC9900Elite (GE-Healthcare)
用途
VAIVT時
検査目的
検査所要時間
-
-
表Ⅰ:シャント トラブル スコアリング (S.T.S) 第Ⅰ版
Co-medical staff のために
1) 異常なし
0
2) 狭窄音を聴取
1
3) 狭窄部位を触知
2
4) 静脈圧の上昇160mmHg以上
(自家:1,グラフト:3)
5) 止血時間の延長
2
6) 脱血不良(開始時に逆行性に穿刺)
5
7) 透析後半1時間での血流不全
1
8) シャント音の低下
(自家:2,グラフト:3)
9) ピロー部の圧の低下
2
10) 不整脈
1
*3点以上でDSA or PTAを検討
臨床透析:「インターベンション治療ー適応範囲と新しい器材・技術の発展ー」2005;21
慢性血液透析用バスキュラーアクセスの作製および修復に関するガイドライン:2011年版 p-890
1994:The Treatment Of Vascular Access Graft
Dysfunction:A Nephrologist`s View And Experience
Gerald A.Beathard
‘Advances in Renal Replacement Therapy’
表1.Clinical Indicators for Venous Stenosis
1)静脈圧の上昇
2)繰り返す血栓形成
3)止血時間の延長
4)穿刺困難
5)疼痛
6)上肢の腫脹
7)再循環
<シャントの聴診>
透析前(穿刺前)に聴診
閉塞していないか。
狭窄音(高音、笛のような音)の確認。
スコアリングの意義、意味とは!
将来の閉塞の可能性を示唆
2)狭窄音を聴取
・血管雑音が高く、鋭く、短くなる。
・血管雑音が著しく減弱し、ときに聴取不能となる。
≪シャント音の低下≫
1)自家静脈では、吻合部の問題かrun off vein の強い狭窄。
2)肘部では深部に静脈が走行し音が低下。
(エコーや造影検査で走行方向の確認。)
3)人工血管留置例では、静脈側吻合部とdrainage veinに
狭窄が高頻度に生じる。
4)動脈側吻合部の狭窄は、静脈側吻合部狭窄を放置をする
と生じてくる。
5)ポリウレタングラフトは、キンクによる動脈側狭窄も生じる。
(グラフトの種類にも留意必要。)
① ②
③
DSA
1.1mm
5mmX4cmのバルーンにて拡張
PTA後
2.5mm
②拡張の前後
PRE
POST
≪狭窄部位を触知≫
① シャント肢の血管に沿って指または手の平で軽く触れスリル
(拍動とは異なる血流)を確認する。
② 外表から見える範囲に凸凹を認めれば凹の部位に指先で触れてみる。
特に吻合部近傍(吻合口から4cm程度の範囲)の狭窄が血流不全の原因
の30%近くを占める。
③ 駆血によらず狭窄部位は硬く触れることが多く狭窄が強くなれば狭窄の
末梢では血流を拍動としか触れなくなる。肘部に穿刺位置がある場合、周
辺への血流の逃げ道がないようなケースでは、止血部より中枢に狭窄が
触れるようになるので注意したい。肘を曲げることが原因のことも多いが弁
の部分で形成された血栓からの狭窄であることのほうが多い。
④ 狭窄部位の存在が強く疑われ、透析中の血流低下の主因と考えられるよ
うであれば、早期にエコーや血管造影検査を施行しておくのも管理の方法
である。
DSA
狭窄部位
≪静脈圧の上昇160mmHg以上≫
1) 穿刺針の太さと血液回路のチューブの太さ。
2) 静脈圧の上昇も同じ血流200ml/min で針や回路の条件
を変化させると最大約60mmHg上昇。
血流量が増せばさらにこの変化は大きくなる。
3) ガイドラインでは、150mmHg以上の圧が持続した場合
又は、50mmHgの上昇を目安。
4) 人工血管留置術後の静脈圧から約50mmHgの上昇で
血管造影等を試みておくのも管理の上では、有益であ
静脈圧と穿刺針、回路径の関係
150
静脈圧(mmHg)
18G:細径
100
18G:太径
17G:細径
50
17G:太径
0
-50
太径:4.6mm
細径:3.7mm
血流量(ml/min)
100
150
200
250
(本村内科 臨床工学士 高取)
200
(mmHg)
図2.PTA前後の透析時静脈圧
左前腕内グラフトの閉塞症例
180
血液回路:太径4.6mm
穿刺針:AVF17G
160
平成15年 4月
平成15年 8月
140
平成16年 1月
120
平成16年 4月
100
前
後
再循環を示唆
5)止血時間の延長
・患者の止血時間を把握しておき、それより
延長している。
近い将来の閉塞の可能性を示唆
6)脱血不良(開始時に逆行性穿刺)
・逆刺しにしているが、開始時から脱血不良
となる
≪止血時間の延長≫
1) 静脈圧の上昇と関連して起こる事項。
2) 残血やHbの変化、血圧の上昇。
3) 抗凝固作用のあるワーファリン等の内服。
透析患者の冠動脈形成や弁置換術。定期的なINRの測定。
4)過剰な透析時の抗凝固剤投与と関連するヘパリン量。
過抗凝固状態の止血時間延長。
(血栓性閉塞は生じにくいが、狭窄によるVA閉塞の前兆を見逃す。)
脱血不良の意味することは何か。
シャントの狭窄だけではない。
透析のはじめから血流がとれない。
穿刺の位置は。針先は。
透析の後半1時間で血流がとれない。
血圧が低下していないか。
体重(DW)は適切か。
近い将来の閉塞の可能性を示唆。
7)透析後半1時間での血流不全
・透析後半1時間で血流不全がある。
Graft静脈側吻合部の狭窄を示唆する。
8)シャント音の低下
・患者のシャント音をしっかり把握しておく。
吻合部を含めた狭窄による血流不全を示唆。
9)ピロー部の圧の低下
・時間毎のチェック時に観察する。
血流の停滞による血栓形成の可能性
10)不整脈
・透析前~開始後1時間目までに1分間
触診する。
透析回路ピロー部
A
Qb:200ml/min
B
トラブルの出現数
最大:12
(人数)
88症例
60
40
20
狭
窄
音
ピ
ロ
I
圧
狭
窄
部
位
静
脈
圧
止
血
0
脱
血
血
流
音
の
低
下
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
スコア
スコアリングは、いくつかのあわせ技でア
クセスの不全を見つけるツールである。
相対的狭窄1点で、道具としての
AVF,AVG狭窄が問題となることは
少ない。
超音波技術を用いたバスキュラーアクセス管理
1) 穿刺困難:エコー下穿刺、穿刺マップの作製
2) 脱血不良:血流量の測定、狭窄部位の同定
SPPを用いたシャント肢疼痛の診断
エコーの動画
図2
穿刺困難例に対するエコーガイド下穿刺
穿刺針
メディコン社製 サイトライト5 モニター
エコーガイド下穿刺
内容・方法
①穿刺難易度を、A群(初級)・B群(中級)・C群(上級)3段階に分類した。
※難易度評価は、臨床工学技士7名の評価平均を基に分類。
(難易度評価は年1回見直し・更新)
難易度別穿刺率
透析経験
総穿刺者
性別 年齢
年数
集計期間
A
B
C
数
(技士年数)
(初級) (中級) (上級)
技士① 男
50
22(22)
12ヶ月
2340
61%
31%
『業種別穿刺割合』
8%
技士② 男
35
12(12)
12ヶ月
2351
49%
32%
19%
技士③ 女
34
10(12)
7ヵ月
636
73%
25%
2%
技士④ 男
30
8(8)
12ヶ月
2695
41%
38%
21%
技士⑤ 男
28
7(7)
12ヶ月
2527
48%
35%
18%
技士⑥ 女
28
6(6)
12ヶ月
2495
60%
33%
7%
技士⑦ 男
35
3(13)
12ヶ月
2528
45%
37%
18%
97.68%
臨床工学技士
2.26%
0.06%
看護師
医師
②年間再穿刺率を算出した。
・総穿刺回数=(延べ穿刺対象患者×2)+総再穿刺回数
総再穿刺回数
・年間再穿刺率=
×100
総穿刺回数
<使用装置>
BIRD社製
「SITE RITE 5」
③再穿刺率をエコー下と非エコー下に分けて算出し、t検定を用いて有意差を
求めた。
<エコー下穿刺>
結果②
・年間再穿刺率=
330
×100 = 1.05%
31474
※当クリニックでの年間再穿刺率は1.05%であった。
『難易度別再穿刺回数』
:非エコー下
:エコー下
年間再穿刺回数=330回
128
120
58
0
5
A(初級)
B(中級)
19
C(上級)
結果③
・エコー下穿刺実施率=0.7%(203回)
『エコー下と非エコー下における再穿刺率の比較』(月別)
P<0.001 有意差あり
:非エコー下
2.71%
・非エコー下での年間再穿刺率=1.07%
:エコー下
・エコー下での年間再穿刺率=0.08%
1.55%
1.09%
0.97%
0.77%
0.59%
1.45%
1.02%
0.93%
0.92% 0.88%
0.65%
0.09% 0.05% 0.13% 0.17% 0.04% 0.09% 0.08% 0.04% 0.08% 0.11% 0.12%
0.00%
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
透析中の定期的超音波モニタリング
症例1
<ID>
2148
<VA>
右
1
2
3
4
5
検査実施日
2013/7/25
2014/8/8
2013/8/22
2014/3/22
2014/9/20
実施者
岩下
↓術後
大庭
上野
上野
FV
PI
RI
狭窄径
吻合部
1700
0.65
0.45
650
1.2
0.65
850
0.66
0.46
950
0.6
0.45
950
0.61
0.44
次回予定日
2013/8/3
2014/3/22
2014/9/20
2015/3/19
<Pt名>
<Birth>
1942/3/15
AVF
6
7
8
9
10
平均
1020
0.744
0.49
0
4.3
4.3
PTA 実施日
縫縮術実施
<備考欄>
記入日
2013/7/25 FV1700、過剰血流、胸部症状訴えあり
2013/8/8 縫縮術実施
2014/9/20 吻合部直上瘤:9×8.7mm
詳細
FV
PI
2000
1.5
1500
1
1000
0.5
500
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
1
10
2
3
4
5
6
7
8
9
10
7
8
9
10
PI
FV
狭窄径
RI
0.8
1.2
1
0.6
0.8
0.4
0.6
0.4
0.2
0.2
0
0
1
2
3
4
5
6
RI
7
8
9
10
1
2
3
4
5
6
狭窄径
1812
<ID>
<VA>
症例2
<Pt名>
<Birth>
AVF
左
1
2
3
4
検査実施日
2013/8/13
2014/6/5
2014/6/12
2014/9/13
実施者
岩下
谷口
岩下
川原田
FV
PI
RI
狭窄径
吻合部
800
1
0.6
360
1.4
0.65
1.1
5.85
1000
0.7
0.5
820
0.7
0.46
4.2
次回予定日
5
6
7
8
9
10
平均
745
0.95
0.5525
1.1
2014/9/13
PTA 実施日
2014/6/9
<備考欄>
記入日
6月12日 PTA実施(2014/6/9)後測定
詳細
FV
PI
1200
1.5
1000
1
800
600
0.5
400
200
0
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
1
10
2
3
4
5
6
7
8
9
10
7
8
9
10
PI
FV
狭窄径
RI
0.8
1.2
1
0.6
0.8
0.4
0.6
0.4
0.2
0.2
0
0
1
2
3
4
5
6
RI
7
8
9
10
1
2
3
4
5
6
狭窄径
VAエコー
※測定項目内容
・FV
・RI
・PI
・吻合部径
・狭窄部位
・瘤測定
2010年9月 2011年6月 2012年9月
導入
導入
導入
検査室用
透析室用
手術室用
現在、超音波エコーは3台で診察室、手術室、
透析室に設備してある。※理学的所見から異
常などが生じた場合VAエコー実施。
透析前、透析後、透析中の時間を利用して検
査を行う。
エコー下穿刺
※穿刺困難患者に対し、エコー下穿刺を行う。
エコー下穿刺の指導に関しては、当クリニック
で作成した模擬血管を使用し指導している。
エコーレポート(改訂版)
結果1
VAトラブル発生率と検査項目の継時的推移(4ヶ月おき)
1.40
1.20
1.00
0.80
0.60
0.40
0.20
0.00
①簡易的VAシート+S.T.S+血管エコー
2010年9月開始
②エコー下穿刺
2011年8月開始
③VAの情報共有
2012年2月開始
④ VAエコーレポート
2012年9月開始
背景
VAIVT前後での超音波検査による
F.V.(Flow Volume;血流量)
R.I.(Resistance Index;抵抗係数)
の有用性
(第15回 日本アクセス研究会総会:東京)
P.I.(Pulsatility Index;拍動係数)
R.I.より大きく動く指標である
胎児血流の評価・頸動脈エコー等に用いられる
AVFにおける過去の報告
慢性血液透析
用バスキュラーアク
セスの作製お
よび修復に関
するガイドライン
F.V.
(ml/min)
村上氏 春口氏:VA超 当クリニックの
ら:腎と 音波テキスト201 指標
透析20 1.3第1版
03
500以下
-
R.I.
-
0.6以上
0.7~0.8 以上
0.6~0.7以上
P.I.
-
-
-
-
300~350 以下 500~700以下
(P.I.が指標にされた文献は存在しない)
R.I.・ P.I.の計算式
R.I.=PSV-EDV/PSV P.I.=PSV-EDV/TAMV
PSV:収縮期最大速度
EDV:拡張期最大速度
TAMV:平均血流速度
TAMV
PSV
EDV
VAIVT前のF.V.とR.I.
n=157
1
y = 2.006x-0.168
R² = 0.3533
0.9
91.1% (143症例)
0.8
0.7
0.6
R.I. 0.5
8.9% (14症例)
0.4
0.3
0.2
0.1
0
0
500 700
1000
1500
2000
F.V.(ml/min)
2500
3000
3500
VAIVT前のR.I.とP.I.
R.I.
1
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
0
92.4% (145症例)
y = 0.5963x0.3158
R² = 0.8097
7.6% (12症例)
0
0.5
1
1.5
1.6 2
2.5
P.I.
3
n=157
3.5
4
4.5
5
VAIVT前のF.V.とP.I.
6
5.5
5
4.5
4
3.5
P.I. 3
2.5
2
1.6
1.5
1
1.0
0.5
0
n=157
y = 36.665x-0.494
R² = 0.3758
94.3% (148症例)
5.7% (9症例)
0
500
500 700
1000
1500
2000
F.V.(ml/min)
2500
3000
3500
基準値
慢性血液透析 村上氏
春口氏:VA超
用バスキュラーアク ら:腎と透 音波テキスト20
セスの作製お
析2003 11.3第1版
よび修復に関
するガイドライン
F.V.
(ml/min)
当クリニックの
指標
500以下
-
R.I.
-
0.6 以上
0.7~0.8 以上
0.6~0.7 以上
P.I.
-
-
-
1.0~1.6以上
300~350 以下 500~700 以下
F.V.
P.I.
R.I.
VAIVT後F.V.(血流量)における3ヵ月開存の割合
n=273
100%
90%
80%
3ヵ月開存しなかった割合
70%
60%
50%
40%
30%
20%
3ヵ月開存した割合
10%
0%
~199
250~299 350~399 450~499 550~599 650~699
750~
200~249 300~349 400~449 500~549
600~649 700~749
VAIVT後F.V.(ml/min)
VAIVT後狭窄部径における3ヵ月開存の割合
n=273
100%
80%
3ヵ月開存しなかった割合
60%
40%
3ヵ月開存した割合
20%
0%
~1.2
1.5~1.
1.9~2.
2.3~2.
2.7~2.
2.1~2. 4
2.5~2. 8
2.9~3.
1.3~1. 6
1.7~1. 0
2
6
0
4
8
VAIVT後狭窄部径(mm)
3.1~
VAIVTの実施とエンドポイントに必要な条件
1) 定期的(1~3ヶ月なエコー経過観察で、PIの上昇
と狭窄径の減少をとらえ閉塞前に実施する。
2) 血流量が500ml/min以上と狭窄径2.5mm以上
をエンドポイントとしてVAIVTを実施する。
Case 1650 :
年齢
性別
透析歴
原疾患
72
男
9年3か月
不明
シャント
左前腕
AVF
Case 1650 : 72才・男
流量
1200
血管エコーの経過
流量
PI
→:PTA
PI・RI
RI
4.5
4
1000
3.5
800
3
2.5
600
2
400
1.5
1
200
0.5
0
0
10/20 11/10 1/19 1/26 3/15 4/24 6/21 8/30 11/15 12/13 3/7 3/28 5/30 6/29 9/24 10/1 12/12 1/28 2/6
33か月で12回のVAIVTを施行。
4/8 5/27 7/24 8/5
Case 1650 : 72才・男
初回造影(PTA前)
Case 1650 : 72才・男
トラブルエコー
PTA前
PTA中
PTA後
経過
2011.11.10
2011.11.10
2011.11.10
2011.11.10
2012.1.19
Case 1650 : 72才・男
初回造影(PTA後)
Case 1650 : 72才・男
トラブルエコー
トラブルエコー
PTA前
PTA中
PTA後
2014.5.27
2014.5.27
2014.5.27
2014.5.27
2014.5.27
Case 1650 : 72才・男
トラブルエコー
トラブルエコー
PTA前
PTA中
PTA後
2014.8.5
2014.8.5
2014.8.5
2014.8.5
2014.8.5
Case 1650 : 72才・男
直近造影(PTA後)
スチール症候群の術前後にSPP検査を用いた症例
症例
吻合部瘤
左前腕内に再建されたAVF
再建術後から透析中のみ左
手のしびれ感と第1,2指の
疼痛が出現。
術前のSPPから、著しい低下
を求めた。
第1指:12mmHg
第2指:21
第3指:32
SPP: skin perfusion pressure 皮膚灌流圧測定装置
:PAD4000 (KANEKA)
適応
①重症虚血肢(CLI)のアセスメント
②PTA、下肢バイパス術のモニターリング
③難治性潰瘍の治癒予測
④四肢切断レベルの判定
⑤糖尿病性足病変などの石灰化症例の重症度評価
用途
皮膚表面の血行動態をみる
検査目的
透析患者の下肢虚血評価
糖尿病・透析症例の重症度評価
検査所要時間
30分
図● SPP装着
症例 64歳・M
左シャント瘤除去・縫縮術
症例 64歳・M
術前
SPP: skin perfusion pressure 皮膚灌流圧測定装置:PAD4000 (KANEKA)
適応
①重症虚血肢(CLI)のアセスメント
②PTA、下肢バイパス術のモニターリング
③難治性潰瘍の治癒予測
④四肢切断レベルの判定
⑤糖尿病性足病変などの石灰化症例の重症度評価
用途
皮膚表面の血行動態をみる
検査目的
透析患者の下肢虚血評価
糖尿病・透析症例の重症度評価
検査所要時間
30分
症例 64歳・M
術中の様子
症例 64歳・M
術中
症例 64歳・M
術中の様子
症例 64歳・M
術中の様子
症例 64歳・M
術後
症例 64歳・M
皮膚潅流圧(skin perfusion pressure: SPP)
左手
術前
右手
術中
第一指
12mmHg
第二指
21mmHg
48mmHg
第三指
32mmHg
63mmHg
第四指
42mmHg
36mmHg
第五指
38mmHg
39mmHg
→
48mmHg
61mmHg
血流量の変化
術前:1209ml/min → 縫縮術後:799ml/min
→ バンディング術後:587ml/min
SPP
オペ前
オペ後
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