CA arcserve UDP v5 ホワイトペーパー 《Agent for Windows》 2014 年 7 月 第 1.0 版 富士通株式会社 版数 更新内容 更新年月 1.0 新規作成 2014 年 7 月 本書の内容は、予告無く変更されることがあります。 富士通株式会社は、本書の内容に関して、いかなる保証もいたしません。 また、本書の内容に関連した、いかなる損害についてもその責任は負いません。 Microsoft , Windows , Windows Server , Active Directory, SQL Server、Hyper-V、Internet Explorer、またはその他の マイクロソフト製品の名称および製品名は、米国 Microsoft Corporation の米国およびその他の国における登録商標また は商標です。 この文書において言及したすべての商号、商標、サービスマークおよびロゴは、各々それらを所有する会社に帰属しま す。 本書のイラストには、富士通株式会社に著作権が帰属するものを含みます。 イラストの改変を行なうことはできません。 © FUJITSU LIMITED 2014 2 目次 1. はじめに .................................................................................................................................... 4 1-1. UDP Agent の機能 ............................................................................................................. 5 1-2. CA arcserve UDP v5 動作要件 .......................................................................................... 5 2. UDP Agent をインストールする................................................................................................... 6 2-1. UDP Agent のインストール .................................................................................................. 6 2-2. 最新 UPDATE モジュールの適用 ..................................................................................... 12 2-3. ライセンスキーの登録 ....................................................................................................... 13 3. UDP Agent のバックアップ設定 ................................................................................................ 14 3-1. バックアップ設定画面を開く............................................................................................... 14 3-2. 保護設定‐バックアップ先 .................................................................................................. 16 3-3. 保護設定‐バックアップソース ............................................................................................ 19 3-4. 保護設定‐その他の設定 .................................................................................................. 20 3-5. スケジュール .................................................................................................................... 21 3-6. 設定の保存 ...................................................................................................................... 24 4. バックアップの実行方法 ........................................................................................................... 25 4-1. 定期的にバックアップを実行する方法 ............................................................................... 25 4-2. 今すぐバックアップを実行する方法.................................................................................... 25 5. SQL Server、Exchange Server、または Hyper-V ホスト環境での留意事項 ............................. 26 5-1. SQL Server がインストールされている環境での留意事項 .................................................. 26 5-2. Exchange Server がインストールされている環境での留意事項 ......................................... 26 5-3. Hyper-V がインストールされている環境での留意事項 ...................................................... 26 6. 内蔵データカートリッジドライブユニット使用時の留意事項 ........................................................ 27 7. ファイル単位のリストア ............................................................................................................ 28 7-1. 復旧ポイントの参照 .......................................................................................................... 28 7-2. リストアするファイル/フォルダの検索 .............................................................................. 32 7-3. Windows エクスプローラからのリストア ............................................................................. 36 8. 復旧ポイントのコピー ............................................................................................................... 38 8-1. コピーする復旧ポイントを指定して実行する方法 ............................................................... 38 8-2. 定期的に実行する方法 ..................................................................................................... 39 9. ベアメタルリカバリ(BMR) ........................................................................................................ 41 9-1. 復旧前に準備すること ...................................................................................................... 41 9-2. ベアメタルリカバリを行う ................................................................................................... 49 10. FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure へのファイル保管(ファイルコピー)........................... 59 10-1. ファイルコピーのためのバックアップ設定......................................................................... 59 10-2. ファイルコピー設定‐ソース .............................................................................................. 61 10-3. ファイルコピー設定‐デスティネーション ........................................................................... 64 10-4. ファイルコピー設定‐デスティネーション(拡張設定) ......................................................... 67 10-5. ファイルコピー設定‐スケジュール ................................................................................... 68 10-6. 設定の保存 .................................................................................................................... 68 11. FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure へ保管したファイルのリストア .................................. 69 11-1. ファイルコピーの参照 ...................................................................................................... 69 11-2. リストアするファイル/フォルダの検索............................................................................. 73 3 1. はじめに 本書は、CA arcserve Unified Data Protection v5(CA arcserve UDP v5)の Agent for Windows を 対象としております。 CA arcserve UDP v5 製品全般の概要については、以下の Web サイトを参照してください。 「富士通ソフトウェア情報」 http://software.fujitsu.com/jp/arcserve/products/v5udp/ CA arcserve UDP v5 の Agent for Windows(以降 UDP Agent と表記)は、CA arcserve D2D r16.5 for Windows 製品が持つ機能を継承しています。 UDP Agent は、CA arcserve D2D r16.5 for Windows と同様に、単一サーバのイメージバックアップ、 フォルダ/ファイルレベルのリストア、およびシステム復旧を、簡単な操作で行うことが可能です。 本書では、UDP Agent を使用した単一サーバのバックアップ運用手順(インストールから復旧まで)を 説明しています。 【UDP Agent を使用した単一サーバのバックアップ運用イメージ】 CA arcserve UDP v5 の管理コンソールおよび復旧ポイントサーバと連携することで、UDP 管理 サーバから UDP Agent 導入サーバを統合管理する運用も可能です。 4 1-1. UDP Agent の機能 UDP Agent 単独でサポートする機能は以下となります。 「-」となっている項目は、CA arcserve UDP v5 との連携機能によってサポートされます。 UDP Agent 機能 マシン単位・ボリューム単位のイメージバックアップ ○ ボリューム単位のバックアップデータからファイル単位のリストア ○ 復旧用メディアを使用したシステム全体のベアメタルリカバリ ○ 継続的な増分バックアップ(※) ○ 復旧ポイントのコピー ○ ハードディスク(ローカル/リモート)へのバックアップ ○ テープメディアへのバックアップ - バックアップデータの暗号化 ○ VMware、Hyper-V の仮想マシンのエージェントレスバックアップ - 復旧ポイントサーバを使用したバックアップ運用(重複排除、仮想スタンバイ) - 富士通クラウド(FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure)への二次コピー ○ SQL Server、Exchange Server のオンラインバックアップ ○ 複数サーバのバックアップ運用統合管理 - パッチモジュールのオンラインアップデート ○ 表 1-1 (※)継続的な増分バックアップ 1 度フルバックアップを行えば、あとは変更されたブロックのみの増分バックアップだけで継続的に 運用できます。復旧ポイントとして設定した回数分の増分バックアップを行うと、最も古い増分バック アップデータがフルバックアップデータに吸収され、自動的に新しいフルバックアップデータを生成す るため、再度フルバックアップを実施する必要はありません。 1-2. CA arcserve UDP v5 動作要件 富士通でサポートする動作環境は、日本 CA 社の Web サイトで公開されている動作要件と異なりま す。CA arcserve UDP v5 の動作要件、およびサポートする PRIMERGY については、以下の Web サイトで最新情報を確認してください。 「富士通ソフトウェア情報」 http://software.fujitsu.com/jp/arcserve/products/v5udp/environment/ 5 2. UDP Agent をインストールする 2-1. UDP Agent のインストール UDP Agent のインストール後は、OS の再起動が必要となります。 CA ARCserve D2D r15/r16/16.5 がインストールされているマシンに、UDP Agent をアップグレ ードインストールすることも可能です。 その場合、ジョブが動作していないことを確認してください。また、D2D の画面を閉じてください。 (1) インストールの開始 UDP Agent をインストールするコンピュータに、Administrator または Administrators グループの ユーザでログオンします。 CA arcserve UDP v5 製品のインストールメディアをセットし、ドライブのルートフォルダからセット アップファイル(Setup.exe)を実行します。セットアップ ウィザードが開始されます。 (2) セットアップ言語の選択 「日本語」のまま「OK」ボタンをクリックします。 画像 2-1 (3) 使用許諾契約 使用許諾契約書を最後まで読み、一番下までスクロールして「使用許諾契約書に同意します」を 選択し、「次へ」ボタンをクリックします。 画像 2-2 6 (4) インストールの種類 インストールするコンポーネントに「arcserve Unified Data Protection‐エージェント」が選択され ています。そのまま、「次へ」ボタンをクリックします。 画像 2-3 (5) デスティネーションフォルダ インストール先を指定します。デフォルトパスは「C:¥Program Files¥CA¥arcserve Unified Data Protection¥」です。ここでは、そのまま「次へ」ボタンをクリックします。 画像 2-4 7 (6) 環境設定 環境設定情報を入力します。 プロトコル UDP Agent のユーザインターフェースで使用する通信プロトコル(HTTPS または HTTP)をプルダウンリストから選択します。 エージェントポート UDP Agent のユーザインターフェースで使用するポート番号を指定しま す。デフォルトは「8014」です。 ポート番号は「1024 – 65535」の範囲内で変更可能です。 ユーザ名 管理者権限を持つ Windows ユーザを指定します。 デフォルトではインストール時のログオンユーザが表示されます。 パスワード 「ユーザ名」に指定したアカウントのパスワードを入力します。 設定後、「次へ」ボタンをクリックします。 画像 2-5 8 (7) ファイアウォールの例外 Windows ファイアウォールの例外として登録される UDP Agent のサービス/プログラム一覧が 表示されます。そのまま「インストール」ボタンをクリックします。 画像 2-6 (8) インストールの進行状況 インストールを開始すると、インストールの進行状況が表示されます。 画像 2-7 9 (9) インストール レポート インストールが完了すると、インストールレポートが表示され「更新を今すぐ確認する」にチェック が入っています。ここではそのまま「完了」ボタンをクリックします。 インターネット接続できないマシンでは更新の確認ができません。「更新を今すぐ確認する」のチ ェックを外して「完了」ボタンをクリックします。 画像 2-8 (10) 更新の確認 「更新のダウンロードおよびインストール」ボタンをクリックします。 画像 2-9 10 (11) 更新の完了 更新のダウンロードとインストールの完了後、「完了」ボタンをクリックします。 画像 2-10 (12) システム再起動 「はい」ボタンをクリックして、システム再起動を行います。 画像 2-11 11 2-2. 最新 UPDATE モジュールの適用 最新の UPDATE モジュールの入手と適用には以下の二つの方法があります。 2-2-1. UDP Agent で更新の確認を行う方法 UDP Agent がインストールされているマシンからインターネットへのアクセスが可能な場合は、更 新の確認を行い、UPDATE モジュールをダウンロードします。 ダウンロードした UPDATE モジュールは、すぐに適用することも、あとから手動で適用することもで きます。 タスクバーの「arcserve UDP エージェント」アイコンをクリックし、表示されるメニューから「更新の 確認」をクリックします。 画像 2-12 2-2-2. CA 社のダウンロードサイトを利用する方法 CA 社のダウンロードサイトより最新の UPDATE モジュールをダウンロードして、UDP Agent がイ ンストールされているマシンへ適用します。 「CA arcserve Unified Data Protection ダウンロード情報一覧」 http://www.casupport.jp/resources/udp50/down/ 2014 年 7 月現在、CA arcserve UDP r5 Update1(RO70755)が最新です。 UPDATE モジュールの適用後、OS の再起動が必要となる場合があります。 ベアメタルリカバリを行う際は、UPDATE モジュール適用後に作成したベアメタルリカバリ用メディア を使用する必要があります。 CA 製品のセキュリティ脆弱性情報については、以下の URL を参照してください。 「CA 製品 脆弱性情報」 http://www.casupport.jp/resources/info/vulns_info.htm 12 2-3. ライセンスキーの登録 UDP Agent のライセンス登録は、購入した CA arcserve UDP v5 製品に同梱されているライセンス キーを使用します。 ライセンスキーの登録は必ず行ってください。初回インストールから 30 日間(トライアル期間)は、 UDP Agent の全機能が使用可能ですが、31 日を経過すると、ライセンスが不足している製品の機 能が使用できなくなります。 (1) タスクバーの「arcserve UDP エージェント」アイコンをクリックします。 (2) 「拡張」をポイントし、表示されるメニューから「ライセンス」をクリックします。 画像 2-13 (3) 「ライセンス確認エントリ」画面で、ライセンスキーを入力後、「追加」ボタンをクリックします。 画像 2-14 (4) 「コンポーネント名」と「ライセンス数」が正しく表示されていることを確認し、「OK」ボタンをクリックし ます。 画像 2-15 13 3. UDP Agent のバックアップ設定 UDP Agent のインストールとライセンス登録の完了後、バックアップの設定を行います。 3-1. バックアップ設定画面を開く (1) タスクバーの「arcserve UDP エージェント」アイコンをクリックし、メニューから「設定」をクリックしま す。 画像 3-1 (2) ブラウザが起動し、UDP Agent のログイン画面が表示されます。インストール時に設定したユーザ 名とパスワードを入力し、「ログイン」ボタンをクリックします。 画像 3-2 14 (3) 「設定」画面が表示されます。 画像 3-3 「arcserve UDP エージェントを開く」からログインした場合は、ホーム画面の「タスク」にある「設 定」をクリックします。 画像 3-4 15 3-2. 保護設定‐バックアップ先 (b) (c) (a) (e) (d) (a) (b) (c) (d) (e) 画像 3-5 設定されたバックアップ先のパスが表示されます。 ネットワーク共有フォルダへの接続情報を設定する際に使用します。 (ローカルフォルダを設定する際には使用しません) ツリー表示でバックアップ先のパスを設定します。 バックアップ先を変更した場合に、次のバックアップで実行されるバックアップの種類をフ ルバックアップに設定します。 バックアップ先を変更した場合に、次のバックアップで実行されるバックアップの種類を 増分バックアップに設定します。 バックアップ先が設定されていない場合、バックアップは実行できません。 バックアップ実行時には、バックアップ先に指定したパス配下にコンピュータ名と同じ名前のサブ フォルダが作成されます。このフォルダが実際のバックアップ先となります。 16 3-2-1. バックアップ先にローカルフォルダを指定する場合 (1) 参照ボタンをクリックします。 「バックアップ場所の選択」ダイアログが表示されます。 (2) 「バックアップ場の選択」ダイアログから、バックアップデータを格納するドライブ、フォルダを選択し ます。 このアイコンで 新規フォルダ の作成が可能 画像 3-6 新規にフォルダを作成する場合は、フォルダ作成アイコンをクリックします。 「新しいフォルダを作成します」ダイアログに、任意のファルダ名を入力して「OK」ボタンをクリッ クしてください。 画像 3-7 (3) 「バックアップ場の選択」ダイアログの「フォルダ名」を確認し、「OK」ボタンをクリックします。 バックアップ先に設定したドライブは、自動的にバックアップ対象から除外されます。ベアメタル リカバリが目的の場合、システムドライブ上にバックアップ先を設定しないでください。 バックアップ先はバックアップ対象のボリュームが存在するディスクとは物理的に別のディスクに 設定することを強く推奨します。 17 3-2-2. バックアップ先にネットワーク共有フォルダを指定する場合 (1) リモートコンピュータ上に共有フォルダを作成します。 (2) 「ファイルのバックアップ先を選択してください」のテキストボックスに、ネットワーク共有フォルダの パス情報を、以下形式で直接入力します。 ¥¥<コンピュータ名>¥<共有名> または ¥¥<IP アドレス>¥<共有名> 画像 3-8 (3) テキストボックスの隣にある右矢印ボタンをクリックします。 「接続」ダイアログが表示されます。 (4) 「接続」ダイアログに、ネットワーク共有フォルダへのアクセスアカウント情報を入力し、「OK」ボタン をクリックします。 画像 3-9 18 3-3. 保護設定‐バックアップソース デフォルト設定では、「マシン全体をバックアップする」に設定されています。 特定ボリュームをバックアップ対象から除外しない場合、設定変更の必要はありません。 画像 3-10 「選択したボリュームのバックアップ」を選択すると、任意のボリュームや VSS Writer をバックアップ 対象に選択することが可能です。 「バックアップする個々のボリュームを選択する」を選択し、除外するボリュームの緑色のチェックボ ックスをクリックして選択を解除します。 画像 3-11 バックアップ対象から除外されるボリューム、及びその影響に関するメッセージが「通知」欄に表 示されます。 システムドライブがバックアップ対象に含まれていない場合、ベアメタルリカバリを行うことはでき ません。 ネットワークドライブやリムーバブルドライブは、バックアップソースに含まれません。 19 3-4. 保護設定‐その他の設定 (1) (2) (3) 画像 3-12 (1) バックアップデータ形式 バックアップデータ形式には、「標準」と「拡張」があります。 本書では、デフォルトの「拡張」を使用した設定例を説明しています。 バックアップデータ形式 D2D と同じスケジュール設定を使用します。保存する復旧ポイントの数を設 定する方法と、保存する復旧セットの数を設定する方法の 2 種類あります。 標準 D2D からアップグレードした場合、設定は「標準」に引き継がれます。 詳細なスケジュール設定が可能です。日次、週次、月次またはカスタムス 拡張(デフォルト ケジュールそれぞれに、保存する復旧ポイントの数を設定することができま 設定) す。 表 3-1 (2) 圧縮 バックアップデータを書きこむ際の圧縮設定です。 デフォルトでは「標準圧縮」に設定されています。 設定可能な圧縮レベル 圧縮なし CPU 使用率は最も低くなります(最も高速で動作します)。ただし、バ ックアップイメージのディスク容量の使用率は最大になります。 標準圧縮 CPU 使用率とディスク容量使用率のバランスを適度に調節します (デフォルト設定) (推奨)。 最大圧縮 CPU 使用率が最も高くなります(最も低速で動作します)。ただし、デ ィスク容量の使用率は最小になります 表 3-2 20 (3) 暗号化 バックアップデータを暗号化したい場合に、使用する暗号化アルゴリズムを選択します。 暗号化の種類は、暗号化なし(デフォルト設定)、AES-128、AES-192、および AES-256 です。 暗号化アルゴリズムを選択した場合は、暗号化パスワード(最大 23 文字まで)を入力する必要が あります。 暗号化パスワードは忘れないでください。リストアおよびベアメタルリカバリで必要となります。 3-5. スケジュール 「バックアップ設定」-「スケジュール」から、バックアップのスケジュールを設定します。 バックアップの実行間隔、バックアップの種類、開始時刻、および保持するバックアップ数を設定し ます。 ここでは、バックアップデータ形式「拡張」のスケジュールについて説明します。 デフォルトでは、以下の設定で「日次増分バックアップ」がスケジュールされています。 スケジュールのデフォルト設定 実行間隔 毎日 バックアップの種類 増分 開始時刻 午後 10:00 7 保持するバックアップ数 表 3-3 画像 3-13 21 (1) スケジュールの編集 ここでは、月曜日から金曜日の午前 8:00 から午後 6:00 まで、3 時間ごとに増分バックアップを 実施するスケジュールの設定例で説明します。 「日次増分バックアップ」をダブルクリックして、「バックアップスケジュールの編集」ダイアログを表 示します。 (a) (b) (c) (d) (e) (f) (a) (b) (c) (d) (e) (f) 画像 3-14 ドロップダウンメニューから実行間隔(カスタム/毎日/毎週/毎月)を選択します。 ドロップダウンメニューからバックアップの種類(フル/検証/増分)を選択します(表 3-4 を参照)。 バックアップを開始する時刻を指定します。 「カスタム」を選択した場合の表示例です。バックアップを実施する曜日にチェックします。 時間帯を指定して繰り返しバックアップするには「繰り返し実行する」にチェックを入れ、繰 り返し間隔(時間/分)と終了時刻を指定します。 1 日 1 回だけバックアップを実行する場合は「繰り返し実行する」のチェックを外します。 「保存」ボタンをクリックし、編集ダイアログを終了します。 バックアップの種類 増分バックアップ (デフォルト設定) フルバックアップ 検証バックアップ 動作 最後に正常に完了した バックアップ以降に変 更 され たブロック につ いてのみバックアップ バックアップ対象として 設定されている対象す べてをバックアップ 主な用途 バックアップ容量/ バックアップ時間の 削減 変換されるケース 最初のバックアップはフ ルバックアップに変換さ れる 増分バックアップの 起点となる親バック アップの作成 圧縮または暗号化の設 定変更後、最初のバック アップはフルバックアッ プになる ベアメタルリカバリ後、 最初に実行されるバック アップが増分バックアッ プの場合、検証バックア ップに変換される 最後に完了したバック 最後に完了したバッ アップデータとバックア クアップデータの検 ップ対象データを比較 証と増分バックアッ し、異なるブロックのみ プ を増分バックアップ 表 3-4 22 (2) 保持する復旧ポイント(バックアップ)の数の設定 この設定を変更することで、バックアップ先のディスク容量を調整することができます。 バックアップ実行後、復旧ポイントの保存数を超えたバックアップデータは、履歴の古い順に廃棄 (パージ)されます。 復旧ポイントの設定範囲(カスタム/手動の場合) 31 デフォルト値 1 最小値 1344 最大値 表 3-5 廃棄対象のバックアップが「フルバックアップ」で、増分または検証バックアップの親バックアップ である場合、次に古いバックアップ(増分または検証)が廃棄対象のバックアップと統合(マー ジ)されます。 バックアップ先を変更して、次のバックアップを増分バックアップに設定した場合、変更前のバッ クアップ先に存在するバックアップも復旧ポイント設定による廃棄対象となります。 画像 3-15 すべてのバックアップスケジュールを削除すると、定期的なバックアップはスケジュールされません (「今すぐバックアップ」より単独のバックアップを実行することは可能です)。 複数のバックアップスケジュールを追加し、バックアップ日時が重なった場合、バックアップの種類 は次の優先度で実行されます(優先度の高いバックアップだけがスケジュールされます)。 バックアップの種類の優先度 (優先度高) フル > 検証 > 増分 (優先度低) 表 3-6 23 UDP Agent にはバックアップデータを単純に削除するための機能がありません。 使用するバックアップの種類、バックアップの間隔、および保存する復旧ポイントの数は、バックアッ プ先の空き容量を考慮して適切な値に調整してください(バックアップ先の容量が足りない場合、バ ックアップジョブは失敗します)。 3-6. 設定の保存 ここまでの設定で基本的なバックアップ運用が可能です。 各設定の完了後、「バックアップ設定」画面の「設定の保存」ボタンをクリックします。 設定されたスケジュールに従ってバックアップジョブが実行されます。 画像 3-16 24 4. バックアップの実行方法 バックアップを実行する方法には次の 2 種類があります。 4-1. 定期的にバックアップを実行する方法 定期的にバックアップを実行するには、「バックアップ設定」の「スケジュール」タブより、バックアップ スケジュールを設定してください。 設定されたスケジュールに従ってバックアップジョブが実行されます。 4-2. 今すぐバックアップを実行する方法 スケジュールされた時間以外にバックアップを実行するには、「今すぐバックアップ」を使用してバッ クアップジョブを実行します。 (1) arcserve UDP エージェント・ホーム画面の「タスク」または「arcserve UDP エージェント」モニタアイ コンより「今すぐバックアップ」をクリックします。 (2) バックアップの種類を選択し、「OK」ボタンまたは「実行」ボタンをクリックします。 「バックアップ名」は任意で変更できます。 「今すぐバックアップ」で作成したバックアップジョブは即実行されます。実行日時は指定できま せん。 別のジョブがすでに実行中の場合は実行できません。 画像 4-1 ホーム画面の「タスク」から実行 画像 4-2 モニタアイコンから実行 25 5. SQL Server、Exchange Server、または Hyper-V ホスト環境での留意事項 5-1. SQL Server がインストールされている環境での留意事項 Microsoft SQL Server データベースのオンラインバックアップを取得するためには、CA arcserve UDP v5 の Advanced Edition または Premium Edition の製品ライセンスが必要です(Microsoft SQL Server Express Edition を除く)。 UDP Agent を使用する環境に Microsoft SQL Server データベースが存在することが検出されると、 SQL Server VSS Writer を使用してバックアップが行われますが、Advanced Edition または Premium Edition のライセンスを登録していない場合(Standard Edition を使用の場合)、Writer バ ックアップはスキップされます。 SQL Server(インスタンス名)サービスを停止した状態でのバックアップ(静的バックアップ)はサ ポートしません(マイクロソフト社が推奨していないため)。 5-2. Exchange Server がインストールされている環境での留意事項 Microsoft Exchange Server データベースのオンラインバックアップを取得するためには、CA arcserve UDP v5 の Advanced Edition または Premium Edition の製品ライセンスが必要です。 UDP Agent を使用する環境に Microsoft Exchange Server データベースが存在することが検出さ れると、Exchange VSS Writer を使用してバックアップが行われますが、Advanced Edition または Premium Edition のライセンスを登録していない場合、Writer バックアップはスキップされます。 Exchange Server のサービスを停止した状態でのバックアップ(静的バックアップ)はサポートし ません(マイクロソフト社が推奨していないため)。 5-3. Hyper-V がインストールされている環境での留意事項 Hyper-V ホストマシンのバックアップを取得するには、CA arcserve UDP v5 の Advanced Edition または Premium Edition の製品ライセンスが必要です。 UDP Agent を使用する環境に Hyper-V が存在することが検出されると、Hyper-V VSS Writer を使 用してバックアップが行われますが、Advanced Edition または Premium Edition のライセンスを登 録していない場合、Writer バックアップはスキップされます。 Standard Edition を Hyper-V ホストへ導入し、Hyper-V 関連のサービスを停止した状態でのバ ックアップ(静的バックアップ)はサポートしません(マイクロソフト社が推奨していないため)。 26 6. 内蔵データカートリッジドライブユニット使用時の留意事項 UDP Agent のバックアップ先として、内蔵データカートリッジドライブユニット(リムーバブルハードディ スク)を使用することが可能です。 ただし、「取り出し可能なハードディスクユニット」という特性上、以下を考慮する必要があります。 (1) 内蔵データカートリッジドライブユニットは、ローカルフォルダとしてバックアップ先に指定します。 (2) UDP Agent 自体には、リムーバブルドライブの取り出し機能はありません。取り出しを行う場合に は、バックアップ/リストアなどで読み書きが行われていないときに、エクスプローラから「取り出し」 を行ってください。 (3) カートリッジの容量が一杯になった場合、バックアップは失敗します。別のカートリッジに交換してバ ックアップを継続することはできません。 (4) バックアップ先に使用していたカートリッジを、新品の(NTFS でフォーマットされた)カートリッジに交 換した場合、次回のバックアップはフルバックアップに変換されます。 (5) 以前にバックアップ先として使用していたカートリッジを、再びドライブユニットに挿入した場合、次 回実行される増分バックアップは、検証バックアップに変換されます(アクティビティログには「増分 バックアップ」と記録されます)。 27 7. ファイル単位のリストア UDP Agent はドライブイメージ単位でバックアップを取得しますが、バックアップデータからのリスト アはファイル/フォルダ単位で復元することができます。 バックアップからのリストア方法には、ツリー表示からファイルを選択してリストアする方法と、対象 ファイルを検索してリストアする方法があります。 また「arcserve UDP 復旧ポイントビュー」を使用して、Windows エクスプローラからファイル/フォ ルダを直接参照してリストア(コピー)することができます。 7-1. 復旧ポイントの参照 (1) ホーム画面のタスクより「リストア」を選択します。 画像 7-1 (2) リストア方式を選択する画面で「復旧ポイントの参照」をクリックします。 画像 7-2 28 (3) 「復旧ポイントの参照」画面が表示されます。 (a) (d) (b) (e) (c) (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) (f) (g) 画像 7-3 バックアップデータの場所を変更する場合に使用します。 リストアする復旧ポイントの存在する日付を指定します。 選択していない日付に復旧ポイントが存在する場合、その日付の背景がグリーンで表 示されます。 月と年が表示されている付近をクリックすると、カレンダーを年月単位で切りかえること ができます。 復旧ポイントが存在する時間帯には、括弧内に復旧ポイントの数が表示されます。 選択した時間帯の復旧ポイントの一覧が表示されます。 バックアップデータが表示されます。 各ボリューム、フォルダは展開してツリー表示することができます。 リストア対象を設定するためのチェックボックスです。 29 (4) 「復旧ポイントの参照」画面から、リストア対象を選択します。 操作 3 操作 1 操作 2 操作 4 操作 5 操作 1 操作 2 操作 3 操作 4 操作 5 画像 7-4 復旧ポイントの日付欄のカレンダーから、リストアするデータをバックアップした日 付を選択します。 指定期間より、リストアするデータをバックアップした時間帯を選択します。 指定期間内に複数回バックアップしている場合は、リストア対象データのバックア ップした時間を選択します。 ツリーを展開して、リストア対象の緑のボックスをチェックします。 「次へ」ボタンをクリックします。 30 (5) リストア オプション リストア オプションを設定して「次へ」ボタンをクリックします。 この例では、元の場所にリストアする設定を行っています。 (a) (b) (c) (g) (d) (e) (f) (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) 画像 7-5 バックアップした時と同じパスにリストアする場合に使用します。 バックアップした時と別の場所にリストアする場合に使用します。 ファイルをリストアする場合、親フォルダが作成されます(ルートにあるファイルの場合は 除きます)。 リストア先に、同名ファイルが存在した場合上書きを試みます。 アクティブファイルのリストアはスキップされます。 リストア先の同名ファイルがアクティブファイルで上書きできない場合、次回 OS 起動時 に置き換えます。 リストア先に、同名ファイルが存在した場合、ファイル名(拡張子)を変更した新規ファイ ルとしてリストアします。 リストア先に同名ファイルが存在する場合、同名ファイルのリストアをスキップします。 リストア先に、バックアップ時のルートからのパスが作成されます。 別の場所にリストアする際に設定できます。 31 (6) リストアサマリ リストアサマリが表示されます。設定が正しいことを確認後、「完了」ボタンをクリックします。 「完了」ボタンをクリックするとリストアジョブが開始されます。 実行中のジョブがある場合開始できません。 画像 7-6 7-2. リストアするファイル/フォルダの検索 (1) ホーム画面の「タスク」より「リストア」を選択します。 (2) リストア方式を選択する画面で「リストアするファイル/フォルダの検索」をクリックします。 画像 7-7 32 (3) リストアするファイル/フォルダの検索 検索条件を指定して「次へ」ボタンをクリックします。 (a) (b) (c) (d) (e) (a) (b) (c) (d) (e) 画像 7-8 バックアップデータの場所が表示されます。「変更」ボタンをクリックすると、検索する場所 を変更できます。 デフォルトの設定です(「復旧ポイントの選択」はグレーアウト表示になります)。バックアッ プ場所のすべての復旧ポイントが、検索対象となります。 検索対象の復旧ポイントを選択する場合に使用します。 復旧ポイントの検索範囲を指定する場合に使用します。開始時刻と終了時刻を指定後に 「フィルタ」をクリックします。 検索範囲の復旧ポイントが表示されます。緑のボックスをクリックして、検索対象とする復 旧ポイントを選択します。 33 (4) カタログ生成せずに続行するか選択する 選択した復旧ポイントのカタログが生成されていない場合は、以下のポップアップメッセージが表 示されます。カタログを生成せずにリストアを続行する場合は「はい」を、リストアウィザードを中止 してカタログを生成する場合は「いいえ」をクリックします。 「いいえ」クリックすると、すぐにカタログ生成ジョブが実行されます。カタログ生成には時間がか かります(完了するまでリストア操作を待たなければなりません)。 画像 7-9 (5) リストア対象を選択する 検索するファイル/フォルダ名、および検索パスを入力して「検索」ボタンをクリックします。 「リストアするバージョンの選択」欄に表示された検索結果から、リストア対象のファイル/フォルダ を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。 (検索中にタイムアウト エラーが発生した場合は、検索範囲を減らしてください) 緑のボックスを選択する 画像 7-10 34 (6) リストア オプション リストアオプションを設定し、「次へ」ボタンをクリックします。各設定の使用方法は、7-1(5)と同じ です。この例では、別の場所(C:¥TESTDATA)にリストアする設定を行っています。 画像 7-11 (7) リストア サマリ 設定が正しいことを確認後、「完了」ボタンをクリックします。リストアジョブが開始されます。 実行中のジョブがある場合、ジョブを開始できません。 画像 7-12 35 7-3. Windows エクスプローラからのリストア Windows エクスプローラから arcserve UDP 復旧ポイントビュー機能を使用して、ファイル/フォル ダを直接参照し、リストア(コピー)します。 arcserve UDP 復旧ポイントビューは、Windows エクスプローラのシェル拡張を使用します。 一部の NAS 装置など、バックアップ先フォルダが Windows ベースではない環境では、arcserve UDP 復旧ポイントビューが使用できない場合があります。 arcserve UDP 復旧ポイントビューは、UDP Agent をインストールしたマシンのエクスプローラ上か らのみ使用可能です(リモート共有フォルダの場合、リモートマシンのエクスプローラ上からは使用 できません)。 (1) Windows エクスプローラを開いて、バックアップ先フォルダに移動します。 (2) バックアップ先フォルダ配下のマシン名フォルダを右クリックし、コンテキストメニューから「arcserve UDP 復旧ポイントビューへの変更」を選択します。 画像 7-13 Windows エクスプローラビューが arcserve UDP 復旧ポイントビューへ変わります。 アイコンが変わる 画像 7-14 36 (3) バックアップ先をダブルクリックすると、保存されている復旧ポイントが表示されます。 復旧ポイントを選択し、ディレクトリを展開してファイルまたはフォルダにアクセスします。 画像 7-15 (4) リストアするファイルまたはフォルダを選択し、リストア先にコピーします(コピー&貼り付けまたはド ラッグ&ドロップを使用)。 arcserve UDP 復旧ポイントビューを使用して、名前の長いファイルをリストアすると、エラーや 警告なしで失敗する場合があります(Windows エクスプローラにはファイルパスの長さに制限が あるため、ファイルコピーの失敗を引き起こすことがあります)。その場合は UDP Agent の GUI よりリストアを実行してください。 Windows Server 2003 R2 以前の環境では、復旧対象のファイルを右クリックして「コピー」を選 択しリストア先フォルダで「貼り付け」を実施してください。 (5) リストア完了後、バックアップ先を右クリックし、「通常の Windows ビューに変更」を選択します。 arcserve UDP 復旧ポイントビューから Windows エクスプローラビューに変わります。 リストア完了後は、必ず通常の Windows エクスプローラビューに戻してください。 画像 7-16 37 8. 復旧ポイントのコピー 復旧ポイントのコピー機能を使用すると、バックアップを別の場所へコピーして保存することができま す。また、コピー先の復旧ポイントを使用して、リストアやベアメタルリカバリを行うこともできます。復 旧ポイントのコピーを実行する方法には次の 2 つがあります。 8-1. コピーする復旧ポイントを指定して実行する方法 コピーする復旧ポイント指定して実行する場合は、「復旧ポイントのコピー」を使用します。 (1) ホーム画面のタスクより「復旧ポイントのコピー」をクリックします。 画像 8-1 (2) 以下の操作順で、日付と時刻から復旧ポイント選択し、「次へ」ボタンをクリックします。 操作 1 操作 3 操作 2 操作 4 操作 1 操作 2 操作 3 操作 4 画像 8-2 復旧ポイントの日付カレンダーからコピーする復旧ポイントの日付を選択します。 指定期間より、コピーする復旧ポイントの時間帯を選択します。 指定期間内に複数回バックアップしている場合は、バックアップ時刻から復旧ポイ ントを選択します。 「次へ」ボタンをクリックします。 38 (3) 「デスティネーション」に、復旧ポイントのコピーを作成する場所を入力します。 ネットワーク共有フォルダを指定した場合は、接続情報(ユーザ名とパスワード)の入力が必要 です。 画像 8-3 (4) 必要に応じて、圧縮レベルの変更と暗号化アルゴリズムの設定を行います。 (5) 設定完了後、「コピーの作成」ボタンをクリックします。 復旧ポイントのコピーは即実行されます。実行日時は指定できません。 8-2. 定期的に実行する方法 定期的に復旧ポイントのコピーを実行するには、「設定」の「復旧ポイントのコピー」タブより設定を行 います。指定した回数バックアップが実行されたあとに、復旧ポイントのコピージョブが実行されま す。 (1) ホーム画面のタスクより「設定」をクリックします。 画像 8-4 39 (2) 「復旧ポイントのコピー」タブをクリックして設定画面を表示します。 (3) 「復旧ポイントのコピーを有効にする」にチェックを入れて、以下の設定を行います。 (b) (c) (a) (d) (e) (f) (g) (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) 画像 8-5 復旧ポイントのコピーを作成する場所を指定します(パスの最大長は 158 文字)。 ネットワーク共有の認証情報を設定する際に使用します。 ツリー表示でバックアップ場所を選択する際に使用します。 復旧ポイントのコピーが実行されるまでのバックアップ回数を指定します(デフォルト 設定は 8、指定可能な数は 1 から 1344)。 コピー先に保持する復旧ポイントの数を指定します(デフォルト設定は 1、指定可能な 最大数は 1344)。 復旧ポイントのコピーに使用される圧縮の種類を指定します。 暗号化アルゴリズムの種類と暗号化パスワードを指定します。 (4) 設定完了後、「設定の保存」をクリックして画面を閉じます。 40 9. ベアメタルリカバリ(BMR) 9-1. 復旧前に準備すること 9-1-1. バックアップデータ《必須》 システムドライブがバックアップされている必要があります。 9-1-2. ベアメタルリカバリで必要となるデバイスドライバを把握する ベアメタルリカバリ中に SAS/SATA アレイコントローラカードを認識できない場合、バックアップ先 やリストア先のハードディスクを認識できないため、復旧を行うことはできません。 またネットワーク アダプタを認識できない場合、ネットワーク共有フォルダ上のバックアップデータ を参照することはできません。 ベアメタルリカバリ時に必要となるデバイスドライバは、ベアメタルリカバリ用メディアに統合するこ とが可能です。以下の表を参考に、ベアメタルリカバリ用メディアに組み込むデバイスドライバを用 意してください。 なお、ベアメタルリカバリ時にデバイスドライバを手動でロードさせることもできます。 復旧対象マシンの OS 必要なデバイスドライバ Windows 8.1 用 ADK Windows Server 2003 /2003 R2 (32bit) Windows Server 2003 /2003 R2 (64bit) Windows Server 2008 (32bit) Windows Server 2008 (64bit) Windows Server 2008 R2 Windows Server 2012 Windows Server 2012 R2 Windows 8 用 ADK Windows 7 用 AIK Windows Server 2008 (32bit) 用 Windows Server 2008 R2 用 Windows Server 2008 (32bit) 用 Windows Server 2012 用 Windows Server 2012 用 Windows Server 2012 R2 用 Windows Server 2012 R2 用 表 9-1 オンボードソフトウェア RAID(Embedded MegaRAID SATA)のデバイスドライバが見つからな い場合、標準搭載の DVD-ROM ドライブが認識されません。ベアメタルリカバリ用メディアにデ バイスドライバを組み込むか、別途デバイスドライバを USB メモリなどにご用意ください。 ベアメタルリカバリ用メディア(ISO イメージ)の作成には、Windows ADK(Windows アセスメン ト&デプロイメントキット)または Windows AIK(Windows 自動インストールキット)の Windows PE を使用します。Windows PE に含まれる標準デバイスドライバで認識できないものについて は、デバイスドライバを用意する必要があります。 41 9-1-3. ベアメタルリカバリ用メディアの作成《必須》 UDP Agent では、「ブートキットウィザード」ユーティリティを使用してWindows PE ベースの復旧用 メディア(ISO イメージ)を作成します。 ベアメタルリカバリ用メディアの作成には、Windows 7 用の Windows AIK(Windows 自動インスト ール キット)、Windows 8 用または Windows 8.1 用の Windows ADK(Windows アセスメント& デプロイメント キット)を Microsoft 社の Web サイトよりダウンロードし、インストールする必要があ ります。 ベアメタルリカバリ用メディア Windows 8.1 用の Windows ADK より 作成したベアメタルリカバリ用メディア Windows 8 用の Windows ADK より作 成したベアメタルリカバリ用メディア Windows 7 用の Windows AIK より作 成したベアメタルリカバリ用メディア 用途 以下の OS 環境の復旧に使用できます。 Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 以下の OS 環境の復旧に使用できます。 Windows Server 2008(32-bit/64-bit) Windows Server 2008 R2 Windows Server 2003(32-bit/64-bit)環境の 復旧に使用できます。 表 9-2 最新 UPDATE モジュールを適用した環境では、UPDATE 適用後にベアメタルリカバリ用メディ ア(ISO イメージ)を新規作成する必要があります。 ここでは、Windows Server 2012/Windows Server 2012 R2 環境のベアメタルリカバリ用メディ ア(ISO イメージ)を作成する手順について説明します。 (1) タスクバーの「arcserve UDP エージェント」モニタアイコンをクリックします。 (2) 「拡張」メニューから「ブートキットウィザード」をクリックします。 画像 9-1 42 (3) 「BMR ISO イメージの種類を指定」画面が表示されます。 本手順では「Windows 8/8.1」を選択し、「次へ」をクリックします。 画像 9-2 (4) Windows ADK または AIK 情報 Windows ADK または Windows AIK がインストールされていない場合は、以下の画面が表示さ れます(Windows ADK または Windows AIK がインストール済みの場合は(8)へ進みます)。 「ここをクリックすると、Windows 8.1 用 Windows ADK のダウンロードセンターにアクセスできま す。」の「ここをクリックすると、」をクリックします。 画像 9-3 43 (5) Windows ADK のダウンロード Microsoft 社の Web サイト「Windows 8.1 用 Windows アセスメント&デプロイメントキット」のダウ ンロードページ(http://www.microsoft.com/ja-jp/download/details.aspx?id=39982)が開きます。 「ダウンロード」をクリックして、ファイル(adksetup.exe)をダウンロードします。 画像 9-4 (6) Windows ADK のインストール ダウンロードした「adksetup.exe」を実行し、「アセスメント&デプロイメントキット」を起動します。 セットアップに必要となる Microsoft .NET Framework のインストール画面が表示された場合は、 指示に従いインストールしてください(環境によって Microsoft .NET Framework のインストール 完了後にシステムの再起動が必要になる場合があります)。 「インストールを行う機能を選択してください」の画面で、「Deployment Tools」と「Windows Preinstallation Environment (Windows PE)」を選択し、「インストール」をクリックします。 画像 9-5 (7) Windows ADK のインストール完了後、ブートキットウィザードに戻り「次へ」をクリックします。 44 (8) ブートキット方式の選択 「ブート可能 BMR ISO イメージの作成」を選択し、「次へ」をクリックします。 「ブート可能 BMR USB メモリの作成」は富士通ではサポートしません。 画像 9-6 (9) プラットフォームとデスティネーションの選択 「x86 プラットフォーム用の BMR イメージ」のチェックを外し、「次へ」をクリックします。 「プラットフォームの指定」のデフォルトは、「x86 プラットフォーム用の BMR イメージ」および「x64 プラットフォーム用の BMR イメージ」の両方が選択されています。 「デスティネーションの指定」から、BMR ISO イメージの保存先フォルダを変更することが可能で す(十分な空き容量のあるドライブ配下を指定してください)。 画像 9-7 45 (10) 言語の選択 デフォルトでは「英語」と「日本語」が選択されています。そのまま「次へ」をクリックします。 画像 9-8 (11) ドライバの指定 標準ドライバで認識できないデバイスのドライバを統合して BMR ISO イメージを作成する場合は、 「ローカルドライバを含む」または「ドライバの追加」のボタンをクリックし、ドライバを指定します。 不要(標準デバイスドライバを使用)の場合は、そのまま「作成」ボタンをクリックします。 この機能で統合されるデバイスドライバは、ベアメタルリカバリ用メディアに含まれる標準デバイ スドライバでは認識できないデバイスに対して自動的に使用されます。 画像 9-9 46 「ローカルドライバを含む」は、ベアメタルリカバリで必要となるドライバを自動検出します。 ブートキットウィザードを実行しているコンピュータ自身の復旧用の BMR ISO イメージ作成に適し ています。 該当するドライバが検出されなかった場合は、以下のメッセージが表示されます。 画像 9-10 Windows Server 2012 環境のベアメタルリカバリで必要なデバイスドライバは Windows Server 2012 R2 用です( 必要なデバイスドライバ 復旧対象マシンの OS Windows 8.1 用 ADK Windows 8 用 ADK Windows 7 用 AIK Windows Server 2003 /2003 R2 (32bit) Windows Server 2003 /2003 R2 (64bit) Windows Server 2008 (32bit) Windows Server 2008 (64bit) Windows Server 2008 (32bit) 用 Windows Server 2008 R2 用 Windows Server 2008 (32bit) 用 Windows Server 2012 用 Windows Server 2012 用 Windows Server 2008 R2 Windows Server 2012 Windows Server 2012 R2 用 Windows Server 2012 Windows Server R2 2012 R2 用 表 9-1 参照)。「ドライバの追加」オプションを使用してください。 47 「ドライバの追加」は、デバイスドライバを直接指定して追加する場合に使用します。 「ドライバの追加」ボタンをクリックすると「開く」画面が表示されます。 デバイスドライバ(inf ファイル)を選択して「開く」ボタンをクリックすると、「ドライバの指定」画面に デバイスドライバが追加されます(すでに追加されているデバイスドライバは追加できません)。 画像 9-11 (12) ブート可能 BMR ISO イメージの作成 「ドライバの指定」画面で「作成」ボタンをクリックすると、BMR ISO イメージの作成を開始します。 以下の画面が表示されたら「完了」ボタンをクリックします。 画像 9-12 (13) BMR ISO イメージからベアメタルリカバリ用メディアを作成します ライティングソフトウェアを使って、BMR ISO イメージからベアメタルリカバリ用メディア (CD/DVD)を作成します。 作成したベアメタルリカバリ用メディアからマシンを起動してベアメタルリカバリを行います。 48 9-2. ベアメタルリカバリを行う ベアメタルリカバリ用メディアからコンピュータを起動して、ベアメタルリカバリを開始します。 9-2-1. ベアメタルリカバリ用メディアからコンピュータを起動する ベアメタルリカバリ用メディアに、必要なデバイスドライバが組み込まれていない場合は、USB メ モリにコピーしたものを用意してください。 (1) ベアメタルリカバリ用メディアをセットして、復旧対象のコンピュータを起動します。 (2) CD/DVD から起動する確認画面が表示された場合は、キーボードの任意のキーを押します。 (3) Windows Boot Manager 画面が表示された場合は、プラットフォームを選択します。 復旧する OS のプラットフォーム(x64 または x86)に合わせて選択します。 復旧する OS 選択肢(アーキテクチャ) Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 Windows Server 2008 R2 arcserve Unified Dara Protection BMR - x64 Windows Server 2008(64bit) Windows Server 2003(64bit) Windows Server 2008(32bit) arcserve Unified Dara Protection BMR - x86 Windows Server 2003(32bit) 表 9-3 画像 9-13 9-1-3(9)の手順で作成したベアメタルリカバリ用メディアは「x64 プラットフォーム用の BMR イメ ージ」だけを選択して作成しているので、この画面は表示されません。 49 (4) 言語選択画面が表示されます。「日本語」を選択し、「次へ」ボタンをクリックします。 画像 9-14 (5) BMR ウィザード画面が表示されます。 「arcserve Unified Data Protection のバックアップからリストアします」を選択し、「次へ」ボタンをク リックします。 画像 9-15 50 (6) 「復旧ポイントの選択」画面が表示されます。 ローカルの認識可能なデバイス上に存在するバックアップ先は自動検出されます。 バックアップデータが見つからない場合は、「フォルダの選択」画面が表示されます。フォルダの 選択画面の「キャンセル」ボタンをクリックして進んでください。 (h) (j) (e) (f) (b) (c) (k) (i) (d) (a) (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) (h) (i) (j) (k) (g) 画像 9-16 ユーティリティのメニューです。以下メニューが選択可能です。 「バージョン情報」 「ドライバのロードユーティリティ」 「ネットワークの設定」 「アクティビティログ」(アクティビティログの表示) 「実行」(ファイルの実行) ドライバロード ユーティリティへのショートカットです。 ネットワーク設定ユーティリティへのショートカットです。 認識されているネットワーク アダプタの情報が表示されます。 ローカルに存在するバックアップデータの検出を行います。 バックアップデータを手動で検出する場合に使用します。 ネットワーク共有フォルダ上のバックアップデータを指定する場合に使用します。 UDP のバージョン、ビルド、およびファームウェア情報が表示されます。 バックアップデータが検出されたコンピュータの名前が表示されます。 検出された復旧ポイントの一覧が表示されます。 バックアップデータの情報が表示されます。 選択した復旧ポイントの情報が表示されます。 51 9-2-2. ドライバのロードユーティリティ ベアメタルリカバリ用メディアに含まれるデバイスドライバでは認識できないインターフェースカード (ハードディスクが接続されたカード、またはネットワークカード)がある場合、このユーティリティか らデバイスドライバをロードします。 ローカルディスク上のバックアップデータからベアメタルリカバリを行う場合(ネットワーク共有フ ォルダにアクセスする必要がない場合)には、ネットワークカードドライバをロードする必要はあ りません。 (1) 「復旧ポイントの選択」画面の「ユーティリィティ」メニューから、「ドライバのロードユーティリティ」を 選択します。 (2) 「ドライバのロードユーティリティ」画面が開きます。「不明なデバイス」ツリー配下から、ドライバをロ ードするデバイスを選択し、「ドライバのインストール」ボタンをクリックします。 認識できないデバイスは「不明なデバイス」配下に表示されます。 画像 9-17 (3) 「デバイスドライバの検索およびインストール」画面が表示されます。 ドライバを検索して追加、または直接 inf ファイルを指定して「次へ」ボタンをクリックします。 画像 9-18 52 9-2-3. ネットワークの設定 ネットワーク共有フォルダにあるバックアップデータからベアメタルリカバリを行う場合は、ネットワ ーク情報を設定します。 ローカルディスク上のバックアップデータからベアメタルリカバリを行う場合は設定不要です。 ネットワークの設定を行う前に、ネットワークアダプタのドライバが正しくロードされている必要が あります。 (1) 「復旧ポイントの選択」画面の「ユーティリィティ」メニューから、「ネットワークの設定」を選択します。 「ネットワークの設定」画面が表示されます。 (2) ネットワーク アダプタに対して、適正なネットワーク情報を割り当ててください。 画像 9-19 (3) 設定完了後、「OK」ボタンをクリックします。 53 9-2-4. ネットワーク共有フォルダ上のバックアップデータの参照 ベアメタルリカバリに使用するバックアップデータを、ネットワーク共有フォルダから指定する場合 には、以下手順で行ってください。 (1) 「復旧ポイントの選択」画面で「参照」ボタンをクリックします。 (2) 表示されたメニューから「ネットワーク/ローカルパスから参照」を選択します。 「フォルダの選択」画面が表示されます。 (a) (b) (c) (d) (e) (a) (b) (c) (d) (e) 画像 9-20 バックアップ先のローカルドライブ、または、ネットワーク共有のパスを指定します。 ネットワーク共有の入力形式: ¥¥<コンピュータ名>¥<共有フォルダ名> ¥¥<IP アドレス>¥<共有フォルダ名> 「探す場所」に入力されたネットワークパスに対してログオンを行うボタンです。 ユーザ認証の画面が表示されます。 ※ローカルのバックアップ先には使用しません。 バックアップデータが格納されたフォルダを選択します。 フォルダのパスが表示されます。 バックアップ先のパスを指定した状態でクリックします。 (3) 「探す場所:」にネットワーク共有フォルダのパスを入力し、右矢印のアイコンをクリックします。 (4) ユーザ認証画面が表示されます。ネットワーク共有フォルダにアクセスするユーザ名とパスワード を入力します。 (5) バックアップデータが格納されたフォルダ(コンピュータ名フォルダ)を選択し、「OK」ボタンをクリック します 54 9-2-5. リストアの開始 (1) 復旧対象のコンピュータ名を選択します。 (2) 復旧ポイントを選択します。 検出された情報から、バックアップが存在する日付とバックアップ時刻が一覧で表示されます。 復旧したい日時のバックアップを選択してください。 (3) 「次へ」ボタンをクリックします。 復旧モードの選択画面に進みます。 (1) (2) (3) 画像 9-21 この手順は、ローカルのハードディスクにバックアップデータが存在する場合です。 55 (4) 「復旧モードの選択」画面 復旧モードを選択して、「次へ」ボタンをクリックします。 この手順では、「高速モード」を使用します。 復旧時と同じ構成で復旧する場合は、高速モードを使用すると最小限の操作で復旧できます。 拡張モードでは、パーティションサイズを元のサイズ以上に変更して復旧することができます。 画像 9-22 (5) 「リストア設定のサマリ」画面 「OK」ボタンをクリックし、リストアを開始します。 画像 9-23 56 (6) リストア プロセスの開始 リストアが開始され、進捗状況が表示されます。 リストア終了後 30 秒後にシステム再起動が自動実行されます。 自動で再起動しないようにするには、「復旧後、システムを自動的に再起動する」のチェックを外 します。 再起動後 UDP Agent のサービスを自動開始しないようにするには、「再起動後にエージェント サービスを自動的に開始しない」のチェックを外します。 画像 9-24 57 (7) 再起動の準備 リストアが完了すると、「再起動の準備」画面が表示されます。 30 秒のカウントダウン後、自動的に再起動されます。 カウントダウン中に「キャンセル」ボタンをクリックすると自動再起動をキャンセルできます。 自動的に再起動しない設定にした場合は「再起動」ボタンをクリックして再起動します。 画像 9-25 ベアメタルリカバリ後の初回のシステム再起動時、「Windows エラー回復処理」画面が表示され る場合がありますが、問題ありません。「Windows を通常起動する」を選択してください。 また「シャットダウン イベントの追跡ツール」が起動した場合には、必要なフィールドの変更/入 力を行って「OK」ボタンをクリックしてください。 画像 9-26 以上でベアメタルリカバリの作業は終了です。 ベアメタルリカバリ後に実行される最初のバックアップは「検証バックアップ」です。 58 10. FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure へのファイル保管(ファイルコピー) UDP Agent でバックアップしたイメージデータの中から、特定のファイルを FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure(以降 A5 for Microsoft Azure と表記)へコピーして遠隔地保管できます。 コピー対象のファイルは、UDP Agent であらかじめ設定した任意の条件(拡張子やアクセスの ない期間など)により抽出されます。 A5 for Microsoft Azure へコピーできるのは、ユーザデータのみです。以下の情報はコピーでき ません。 ・ イメージバックアップファイルそのもの(ベアメタルリカバリ情報含む) ・ システム属性および一時属性を持つファイル ・ 暗号化ファイル ・ Windows, Program Files フォルダ内のファイル ・ UDP インストールフォルダ内のファイル ・ 「d2darc」および「ASBUARC」拡張子を持つファイル (CA ARCserve Backup/D2D および UDP のアーカイブ機能におけるスタブファイル) 10-1. ファイルコピーのためのバックアップ設定 ファイルコピーはバックアップと連動して実行されます。またカタログ機能を使用するための設定が 必要です。 (1) ホーム画面の「タスク」またはモニタアイコンより「設定」をクリックします。 画像 10-1 59 (2) 「バックアップ設定」タブでバックアップの設定を行います。 (3) 「バックアップ設定」の「スケジュール」タブを開いて、「以下の後でファイルシステムカタログを生成 (検索速度向上のため)」にチェックを入れます。 ファイルコピー機能はカタログを使用するため、このオプションを有効にする必要があります。 画像 10-2 「保護設定」タブでバックアップデータ形式に「標準」を指定した場合は、「各バックアップ後に、検 索速度を上げるためのファイルシステムカタログを生成」にチェックを入れます。 画像 10-3 (4) 「ファイルコピー設定」タブをクリックして設定画面を表示します。 60 10-2. ファイルコピー設定‐ソース (a) (b) (c) (d) (e) (a) (b) (c) (d) (e) 画像 10-4 「ファイルコピーを有効にする」のチェックボックスにチェックを入れると、ソースの追加が 可能になります。 スケジュールで指定された数のバックアップが実行された後、ファイルコピーが実行され ます。 コピーするソースを追加する場合にクリックします。 ファイルコピー対象のソースとコピープランが表示されます。 ソースを選択してボタンをクリックすると、リストから削除されます。 ソースを選択してボタンをクリックすると、コピープランの設定を変更することができます。 (1) 「ファイルコピーを有効にする」にチェックを入れ、「追加」ボタンをクリックします。 (2) 「ファイルコピーソース」画面の「追加」ボタンをクリックすると、「プランタイプ」ダイアログが表示され ます。「ファイルコピー」を選択して「OK」ボタンをクリックします。 「ファイルコピープラン」が表示されます。 画像 10-5 61 プランタイプの種類 ファイルコピー 選択したファイルがデスティネーションにコピーされます(ソースファイルは 削除されません)。 ファイルコピー 選択したファイルがデスティネーションにコピーされた後、ソースファイル ‐ソースの削除 が削除されます。 このオプションを選択すると、ポップアップが表示され、指定されたファイ ルが元の場所から削除され使用できなくなることが警告されます。 こ の オ プ シ ョ ン を 使 用 し た フ ァ イ ル コ ピ ー で は 、 UDP Agent が 「D2DARC」拡張子の付いたスタブファイルを元の場所に作成します。スタ ブファイルには、ファイルのコピー先デスティネーションに関する情報が含 まれます。ファイルがリストアされても、スタブファイルは削除されません。 リストアされたファイルが再度デスティネーションにコピー(後に削除)され た場合、スタブファイルの情報も更新されます。 スタブファイルは手動で削除したり、作成を無効にしたりすることができま す。スタブファイルの作成を無効にするには、レジストリキー 「HKLM¥SOFTWARE¥CA¥CA arcserve UDP¥AFArchiveDLL」に(ない 場合は作成し)、「CreateStubFile」という名前の DWORD を作成して値を 「0」に設定します。 スタブファイルを無効または削除した場合、以降移動ファイルのステータ スや場所を追跡できなくなりますが、リストアの実行には影響ありません。 表 10-1 (3) 「ファイルコピープラン」ウィンドウの「参照」ボタンをクリックします。 「ファイルの場所の選択」ダイアログが表示されます。コピー対象のフォルダを指定します。 画像 10-6 62 ソース フィルタの設定を行うことで、コピーするファイルの条件を設定することも可能です。 (a) (b) (c) (e) (f) (a) (b) (c) (d) (e) (f) (d) 画像 10-7 ソースフィルタの種類は「組み込み」と「除外」の 2 種類があります。 「組み込み」と「除外」の両方に該当した場合は「除外」の設定が優先適用されます。 ファイルパターンとフォルダパターンの 2 種類から選択できます。 ファイルまたはフォルダ名の値を入力します。ワイルドカード文字「*」が使用できます。 フィルタの種類として「ファイルパターン」を選択した場合、あらかじめ定義されたフィル タのドロップダウンリストから、一般的に使用されているファイル(Office ファイル、イメ ージファイル、実行ファイル、一時ファイルなど)を選択することができます。 (a)(b)(c)を設定後、ボタンをクリックすると(e)のリストに追加されます 追加済みのフィルタ設定が表示されます。 設定されているフィルタをリストから削除する場合に使用します。 63 (4) 「ファイルコピー ソース」画面に、追加されたコピープランが表示されていることを確認します。 画像 10-8 10-3. ファイルコピー設定‐デスティネーション (1) 「デスティネーション」画面で、「クラウドへのファイルコピー」を選択し、「設定」ボタンをクリックしま す。 画像 10-9 64 (2) 「クラウド環境設定」ダイアログが表示されます。 (a) (b) (c) (d) (e) (g) (h) (f) (j) (i) (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) (h) (i) (j) 画像 10-10 ドロップダウンメニューからベンダの種類を選択できます。 「富士通クラウド(Windows Azure)」のみがサポートされます。 ベンダの URL を入力します。 A5 for Microsoft Azure のベンダ URL は「https://blob.core.windows.net」です。 ストレージアカウント名を入力します。アカウント名の最大長は 256 文字です。 シークレットキー(アクセスキー)を入力します。最大長は 256 文字です。 「プロキシの有効化」にチェックすると入力欄が表示されます。 プロキシサーバ名とポート番号、認証情報を入力します。 クラウドストレージへコピーするファイル/フォルダが格納される場所(コンテナ)を設定 します。 コンテナは「arcserve-<コンピュータン名>-<コンテナ名>」という形式で表示されます。 「更新」ボタンをクリックし、既存のコンテナをロードして選択することもできます。 新しいコンテナを追加します。コンテナ名には「arcserve-<コンピュータン名>-」というプ レフィックスが自動で付けられます。コンテナ名はプレフィックスを含む 3~63 文字の範 囲内です。 「更新」ボタンです。クラウド内の既存のコンテナをロードする場合に使用します。 クラウドへの接続テストを行う場合に使用します。 「クラウド環境設定」ダイアログボックスを終了します。 65 (3) 「ベンダの種類」のドロップダウンメニューから「富士通クラウド(Windows Azure)」を選択します。 (4) 「ベンダ URL」に A5 for Microsoft Azure の URL(https://blob.core.windows.net)が表示されてい ることを確認します(異なる URL が表示されている場合は上記 URL に修正します)。 (5) 「接続設定」の「アカウント名」と「シークレットキー」を入力します。 (6) プロキシを使用する場合は、「接続設定」の「プロキシの有効化」をチェックし、プロキシサーバへの アクセス情報を入力します。 (7) 「拡張」の「追加」ボタンをクリックします。「新規コンテナの追加」ダイアログが表示されます。 クラウドストレージ上に作成するコンテナ名を入力します。 画像 10-11 コンテナ名は、「arcserve-<コンピュータ名>-<コンテナ名>」として登録されます。 画像 10-12 (8) 「接続テスト」ボタンをクリックし、クラウドストレージへの接続を確認します。 (9) 「クラウドへの接続が利用可能です。」というメッセージが表示されたら、「OK」ボタンをクリックし、 「クラウド環境設定」ダイアログを終了します。 66 10-4. ファイルコピー設定‐デスティネーション(拡張設定) (1) 圧縮 ファイルコピー先のストレージ使用量を減らすために使用します。 圧縮を実行することにより UDP Agent マシンの CPU 使用率が増加するため、コピー速度が低下 する場合があります。必要に応じて設定を変更してください。 画像 10-13 設定可能な圧縮レベル 圧縮なし CPU 使用率は最も低くなります(最も高速で動作)。ただしファイル コピーに必要なストレージ空き容量は最も大きくなります。 標準圧縮 CPU 使用率とストレージ容量のバランスを適度に調節します。 (デフォルト設定) 最大圧縮 CPU 使用率が最も高くなります(最も低速で動作)。ただしファイル コピーに必要なストレージ空き容量は最も小さくなります。 表 10-2 (2) 暗号化 デフォルト設定では暗号化設定は無効です。 暗号化を使用する場合は、「ファイルデータを保護する暗号化を有効にします」にチェックして、暗 号化パスワード(最大 23 文字まで)を入力します。 暗号化パスワードは忘れないようにしてください。パスワードはリストアする際必要です。 同じマシンにリストアする際は、パスワード入力を省略できます。 画像 10-14 (3) 保存期間 プランタイプの種類を「ファイルコピー‐ソースの削除」に設定した場合に適用されます。 データがデスティネーション(クラウドストレージ)に保持される期間(年数、月数、日数)を指定し ます。保存期間を経過すると、保存データはデスティネーション(クラウドストレージ)から自動的 に削除されます。 保存期間はクラウドストレージに移動したデータに適用されます。保存期間を経過したデータは、 クラウドストレージからも削除され、一切保持されなくなることに注意してください。 画像 10-15 67 (4) ファイル バージョン プランタイプの種類を「ファイルコピー」に設定した場合に適用されます。 デスティネーションに保持するファイルバージョン数(履歴数)を指定します。 ファイルコピー時に設定数を超えると、最も古いバージョンが破棄されます。 画像 10-16 ファイル バージョンの設定範囲 デフォルト値 最小値 最大値 表 10-3 15 1 100 10-5. ファイルコピー設定‐スケジュール 画像 10-17 ファイルコピージョブのスケジュールを設定します。 ここで指定した回数バックアップが実行された後、コピージョブが自動実行されます。 デフォルト設定は「5」です。 10-6. 設定の保存 すべての設定が完了した後、「設定の保存」ボタンをクリックします。 68 11. FUJITSU Cloud A5 for Microsoft Azure へ保管したファイルのリストア A5 for Microsoft Azure からファイルをリストアするには、ツリー表示からファイルを選択してリストア する方法と、対象ファイルを検索してリストアする方法があります。 11-1. ファイルコピーの参照 (1) ホーム画面の「タスク」またはタスクバーのモニタアイコンより「リストア」をクリックします。 画像 11-1 (2) リストア方式を選択する画面で「ファイル コピーの参照」をクリックします。 画像 11-2 69 (3) リストア対象のファイル、及びバージョンを選択して「次へ」ボタンをクリックします。 (b) (a) (f) (c) (e) (d) (e) 画像 11-3 (a) (b) (c) (d) (e) (f) A5 for Microsoft Azure の URL(https://blob.core.windows.net)が表示されます。 クラウド環境設定の変更を行う場合に使用します。 ファイルコピーデータがツリー表示されます。 ツリーを展開してフォルダまたはファイルを選択できます。 ファイル名の括弧()内に表示される数字は、コピー先に保存されているファイルバ ージョンの数です。 ※デフォルトでは最新バージョンがリストア対象として自動選択されます。 個別のファイルを選択すると、そのファイルがコピーされたすべてのバージョンが表 示されます。複数バージョンが表示される場合、どのコピー バージョンをリストアす るかを選択できます。 ※選択できるのは 1 ファイルにつき 1 つのバージョンのみです。 リストア対象を選択/選択解除するためのチェックボックスです。 ツリーの展開/省略を行う場合には、このアイコンをクリックします。 70 (4) リストアオプションを設定して「次へ」ボタンをクリックします。 この例では「元の場所にリストアする」と「既存ファイルを上書きする」を選択しています。 (a) (b) (c) (g) (d) (e) (f) 画像 11-4 (a) (b) (c) (d) (e) (f) (g) バックアップ時と同じパスにリストアする場合に使用します。 バックアップ時と別の場所にリストアする場合に使用します。 ファイルをリストアする場合、親フォルダが作成されます(ルートにあるファイルの場合 は除きます)。 リストア先に同名ファイルが存在した場合上書きを試みます。 アクティブファイルのリストアはスキップされます。 リストア先の同名ファイルがアクティブファイルで上書きできない場合、次回 OS 起動 時に置き換えます。 リストア先に同名ファイルが存在した場合、ファイル名(拡張子)を変更した新規ファイ ルとしてリストアします。 リストア先に同名ファイルが存在した場合、上書き(置き換え)せずにスキップします。 リストア先に存在しないファイルのみがリストアされます。 リストア先に、バックアップ時のルートからのパスが作成されます。 別の場所にリストアする際に設定できます。 71 (5) リストア サマリ(ここまでの設定内容)が表示されます。 設定が正しいことを確認後、「完了」ボタンをクリックします。リストアジョブが開始します。 別のリストアジョブが実行中の場合は開始できません。あとで実行してください。 画像 11-5 72 11-2. リストアするファイル/フォルダの検索 (1) ホーム画面の「タスク」より「リストア」を選択します。 (2) リストア方式を選択する画面で「リストアするファイル/フォルダの検索」をクリックします。 (3) 検索する場所を「ファイルコピーの場所」のみチェックして、「次へ」ボタンをクリックします。 検索処理を軽減させるために、「バックアップ場所」のチェックをはずします。 (b) (a) 画像 11-6 (a) (b) A5 for Microsoft Azure の URL(https://blob.core.windows.net)が表示されます。 クラウド環境設定の変更を行う場合に使用します。 73 (4) リストア対象を選択します。 検索するファイル/フォルダ名、および検索パスを入力し、「検索」ボタンをクリックします。 「リストアするバージョンの選択」欄に表示された検索結果から、リストア対象のファイル/フォル ダを選択し、「次へ」ボタンをクリックします。 検索中にタイムアウト エラーが発生した場合は、検索範囲を減らしてください 選択できるのは 1 ファイルにつき 1 つのバージョンのみです。 緑のボックス を選択する 画像 11-7 (5) リストアオプションを設定し、「次へ」ボタンをクリックします。 リストアオプションの使用方法は、11-1 ファイルコピーの参照 と同じです。 (6) リストア サマリ(ここまでの設定内容)が表示されます。 設定が正しいことを確認後、「完了」ボタンをクリックします。リストアジョブが開始されます。 別のリストアジョブが実行中の場合は開始できません。あとで実行してください。 74
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