No. 49 一般名処方の変更調剤について

医療事務の豆知識(49)
2014/12/29
ファーマライズホールディングス(株) 医事リーダー会
『一般名処方の変更調剤について』
【一般名処方とは?】 一般的名称に剤形と含量を付加した記載のもの。(会社名(屋号)を付加していない)
処方医に事前に確認することなく一般的名称が同一である成分を含有する医薬品を用いて調剤をすること
ができる。
一般名処方の標準的な記載【般】+ 一般的名称 + 剤形 + 含量
処方記載例【般】 レバミピド 錠 100mg
【一般名処方に係る調剤について】
一般的名称が同一である成分を含有する医薬品を調剤することができる。
※後発医薬品の場合のみ、含量規格が異なる医薬品(例:10mg→5mg×2)又は類似する別剤形の医
薬品(下記参照)に変更をすることが可能。
<後発・先発医薬品による変更調剤の可否一覧>
後発医薬品
先発医薬品
含量規格・剤形同じ
○
○
含量規格が異なる
○
×
類似する別剤形
○
×
【類似する別剤形の医薬品とは?】 内服薬であって次の分類の範囲内の他の医薬品の事をさします。
錠剤(普通錠)
錠剤(口腔内崩壊錠)
カプセル剤・丸剤
散剤・顆粒剤・細粒剤・
末剤・ドライシロップ剤(内
服用固形剤として調剤する
場合)
液剤・シロップ剤
ドライシロップ剤(内服用液
剤として調剤する場合)
例:【般】レバミピド口腔内崩壊錠100mgの場合
<後発医薬品の場合>
・ ○通常
レバミピドOD錠 100mg「○○(会社名)」
・ ○変更可
レバミピド錠「○○(会社名)」
<先発医薬品の場合>
・ ○通常
ムコスタOD錠 100mg
・ ×変更不可 ムコスタ錠100mg
処方医に確認なく変更不可!
変更調剤は後発医薬品の使用促進のための一環として導入されている措置であることから、
一般名処方に基づき先発医薬品を調剤する場合には対象とされていない。
◎変更調剤するにあたっての留意点◎
●処方薬の近傍に「含量規格変更不可」「剤形変更不可」の記載等がある場合には、患者・処方医に確認
なく変更不可。
●患者に対して後発医薬品に関する説明を適切に行うとともに、後発医薬品を調剤するよう努めなければ
ならない。もし、一般名処方で後発医薬品を調剤しなかった場合…
レセプト摘要欄に「患者の意向」「保険薬局の備蓄」「後発医薬品なし」「その他」からもっともあてはまる理
由をひとつ記載する。
●効能・効果や用法・用量が異なる場合には対象外。
●処方箋発行元の医療機関に情報提供する。
※参考文献:厚生労働省ホームページ